特許第6799651号(P6799651)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6799651
(24)【登録日】2020年11月25日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】ワイヤレス充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20201207BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20201207BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20201207BHJP
【FI】
   H02J7/00 301D
   H02J7/02 U
   H02J50/10
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-161046(P2019-161046)
(22)【出願日】2019年9月4日
【審査請求日】2019年9月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】393010318
【氏名又は名称】エレコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光
【審査官】 佐藤 卓馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−65509(JP,A)
【文献】 特開2011−83407(JP,A)
【文献】 そうこ,欲しい!欲しすぎる!ピカチュウのワイヤレス充電器,2017年12月 9日,URL,https://www.gizmodo.jp/2017/12/pikachu-wireless-charger.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 7/02
H02J 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受電コイルを含む機器を充電可能なワイヤレス充電器であって、
機器の背面に当接可能な充電面と、
前記充電面が機器の背面に当接した状態で、受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと、
前記充電面の背面側に設けられ、前記充電面を底面として立体的に形成された立体装飾体と、を備える、ワイヤレス充電器。
【請求項2】
載置面に背面を上方に向けて載置された機器の上に、前記充電面を下向きにして前記充電面と前記送電コイルと前記立体装飾体とを載置する場合には、前記充電面が機器の背面に充電可能に当接し、載置面よりも上で機器の背面の下に、前記立体装飾体を下向きにして前記充電面と前記送電コイルと前記立体装飾体とを配置する場合には、前記充電面が機器の背面に充電可能に当接しないように、前記立体装飾体が形成されている、請求項1に記載のワイヤレス充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォン等の表示部を有する機器の充電が可能なワイヤレス充電器であって、機器の上に載置された状態で機器を充電可能なワイヤレス充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、充電対象物をワイヤレス充電可能なワイヤレス充電器として、例えば、スマートフォン等の電子機器を充電可能な充電装置が公知である(特許文献1参照)。電子機器は、平面視において略長方形の板状である機器ケースと、機器ケースの前面に設けられ且つ各種情報が表示される表示領域と、機器ケース内に設けられた受電コイルと、を備える。充電装置の外観は箱状であり、充電装置の内部には送電コイルが配置されている。この充電装置によれば、電子機器が、その背面を充電装置の上面に配置した状態、即ち、表示領域を上方に向けた状態で、例えば、机などの上に置かれた充電装置の上に載置されると、電子機器の受電コイルに充電装置の送電コイルから電力が供給されることにより充電される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−103896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記充電装置では、電子機器が充電装置の上に載置されることから、充電装置を机などに置くことが可能であり且つ電子機器を載置可能な形状とする必要がある。そのため、充電装置の外観のデザインに制限があった。
【0005】
本発明は、外観のデザインを様々に選択可能なワイヤレス充電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のワイヤレス充電器は、受電コイルを含む機器を充電可能なワイヤレス充電器であって、機器の背面に当接可能な充電面と、前記充電面が機器の背面に当接した状態で、受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと、前記充電面の背面側に設けられ、前記充電面を底面として立体的に形成された立体装飾体と、を備える。
【0007】
かかる構成によれば、立体装飾体のデザインとして任意のデザインを選択することで、ワイヤレス充電器の外観のデザインを様々に選択可能である。
【0008】
また、前記ワイヤレス充電器では、載置面に背面を上方に向けて載置された機器の上に、前記充電面を下向きにして前記充電面と前記送電コイルと前記立体装飾体とを載置する場合には、前記充電面が機器の背面に充電可能に当接し、載置面よりも上で機器の背面の下に、前記立体装飾体を下向きにして前記充電面と前記送電コイルと前記立体装飾体とを配置する場合には、前記充電面が機器の背面に充電可能に当接しないように、前記立体装飾体が形成されてもよい。
【0009】
かかる構成によれば、充電器は、載置面に対して機器が背面を上方に向けて載置された状態で機器を充電可能であるため、例えば、勉強中や仕事中などに、機器の前面に設けられたディスプレイを見たり、機器を操作したりすることを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0010】
以上より、本発明によれば、外観のデザインを様々に選択可能なワイヤレス充電器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係るワイヤレス充電器の斜視図である。
図2図2は、前記ワイヤレス充電器の分解斜視図である。
図3図3は、前記ワイヤレス充電器の側面図である。
図4図4は、前記ワイヤレス充電器の背面図である。
図5図5は、前記ワイヤレス充電器の充電面が載置面に載置された機器の背面に当接している状態の斜視図である。
図6図6は、前記ワイヤレス充電器が載置面に載置され、且つ、充電面が機器の背面に当接していない状態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図1図6を参照しつつ説明する。ワイヤレス充電器は、例えば、受電コイルを含む機器を充電可能な充電器である。このワイヤレス充電器は、機器に非接触な状態において、無線によりこの機器を充電可能な充電器である。なお、機器は、スマートフォンやタブレット端末等である。
【0013】
図1に示すように、ワイヤレス充電器1(以下、単に「充電器1」とも称する)は、機器の背面に当接可能な充電面20と、機器の受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイル3と、充電面20の背面側に設けられ、充電面20を底面として立体的に形成された立体装飾体4と、を備える。本実施形態の充電器1は、一方の主面が充電面20を構成する底板2を備える。また、本実施形態の充電器1は、図2に示すように、各種制御を行う制御部5、及び、送電コイル3や制御部5が設けられる台座6等を備える。さらに、本実施形態の充電器1には、ケーブル7が差し込み可能であり、充電器1は、ケーブル7を介して外部電源と接続可能である。
【0014】
底板2は、図5に示すように、充電対象となる機器であるスマートフォン8の背面80と当接可能な充電面20を有する部材である。また、底板2は、略平坦な板状である(図2参照)。底板2の外縁21は、立体装飾体4の底板2と接続する部分と対応した形状を有し、例えば、立体装飾体4の底側に位置する底端縁40と対応した形状を有する。本実施形態の底板2には、ねじ(不図示)を挿通可能な貫通孔22が設けられている。また、本実施形態の底板2では、貫通孔22が底板2の外周部に設けられている。なお、充電面20は、略平坦な面である。
【0015】
立体装飾体4は、凹凸、平面、曲面、傾斜面等の組み合わせにより造形された立体構造物であって、装飾性を有する立体構造物である。本実施形態の立体装飾体4は、主に曲面により造形されている。また、立体装飾体4は、底側に開口41が設けられた中空の部材である。
【0016】
本実施形態の立体装飾体4は、底側の端部に位置し、且つ、ねじを挿通可能なねじ孔が設けられた底端部を有する。この立体装飾体4の開口41が底板2により閉塞された状態で、立体装飾体4は底板2に対してねじにより接続される。立体装飾体4は、底板2に接続されることにより、底板2とともに内部に送電コイル3等を収容する空間を構成する。なお、立体装飾体4は底板2に対して、外嵌や接着剤等のねじ以外により接続されてもよい。
【0017】
立体装飾体4は、例えば、犬、猫、人間等の動物、木や花等の植物、塔や石造等の建造物、岩石等を模している。本実施形態の立体装飾体4は、寝そべった犬の形状を有する。
【0018】
また、立体装飾体4の少なくとも一部は、充電面20から背面側(底側と反対側)に膨出している。本実施形態の立体装飾体4の全域は、充電面20から背面側に膨出している。具体的に、立体装飾体4は、底板2に接続される本体部42と、本体部42からさらに背面側に膨出する膨出部43と、を含む。
【0019】
本体部42は、充電面20と垂直な方向(立体装飾体4の高さ方向)から平面視したとき、例えば、略長尺状である。本実施形態の立体装飾体4では、本体部42は、犬の胴や足の部分である。
【0020】
膨出部43は、例えば、互いに離間した状態で、本体部42に設けられた複数の部位を含む。本実施形態の膨出部43は、互いに離間した状態で、本体部42に設けられた第一膨出部431及び第二膨出部432を含む。第一膨出部431及び第二膨出部432は、例えば、互いに異なった形状を有する。本実施形態の立体装飾体4では、第一膨出部431が犬の頭や耳の部分であり、第二膨出部432が犬の尾の部分である。
【0021】
立体装飾体4(例えば、第一膨出部431)は、最も背面側に位置する頂部433を有する。本実施形態の立体装飾体4では、頂部433は犬の耳の上部である。頂部433の外面434は、例えば、充電面20の背面側に凸となるよう湾曲した曲面である。
【0022】
さらに、立体装飾体4は、充電面20と垂直な方向、及び、充電面20の面方向のうち少なくとも一つの方向から視たとき、非対称な形状を有する。例えば、立体装飾体4は、充電面20と垂直な方向から視たときに非対称な形状を有するとともに、充電面20の面方向から視たときにも、非対称な形状を有する。
【0023】
本実施形態の立体装飾体4は、充電面20と垂直な方向から平面視したとき、非対称な形状を有する。具体的に、充電面20と垂直な方向から平面視したとき、第二膨出部432が本体部42の中央から一方側に偏った位置に配置されているため、立体装飾体4は非対称な形状を有する。
【0024】
また、本実施形態の立体装飾体4は、図3に示すように、充電面20の面方向のうち立体装飾体4の短手方向から視たとき(側面視したとき)、非対称な形状を有する。具体的に、充電面20の面方向のうち立体装飾体4の短手方向から視たとき、第一膨出部431が本体部42の長手方向における一方側の端部(図3における左端部)に配置され、且つ、第一膨出部431と異なる形状の第二膨出部432が本体部の長手方向における他方側の端部(図3における右端部)に配置されているため、立体装飾体4は非対称な形状を有する。
【0025】
正面視における立体装飾体4の充電面20からの高さH4は、不均一である。具体的に、立体装飾体4は、高さの高い高領域44と、高領域44よりも高さの低い低領域45と、を有する。立体装飾体4において、高領域44及び低領域45は、充電面20の面方向において並ぶとともに一体化して立体的な装飾を形成している。なお、立体装飾体4の重心C4は、高領域44の重心C45(充電面20に垂直な方向において、高領域44の中心に位置する重心C45)に対して、充電面20の面方向においてずれている。
【0026】
さらに、本実施形態の立体装飾体4は、図4に示すように、充電面20の面方向のうち立体装飾体4の長手方向から視たとき(背面から視たとき)、非対称な形状を有する。具体的に、充電面20の面方向のうち立体装飾体4の長手方向から視たとき、第二膨出部432が本体部42の中央から一方側に偏った位置に配置されているため、立体装飾体4は非対称な形状を有する。
【0027】
本実施形態の立体装飾体4には、図示していないが、ケーブル7が差し込み可能な差込口が設けられている。この差込口は、例えば、立体装飾体4の外周面、例えば、本体部42の外周面(具体的に、犬の胴体の外周面)に配置されている。
【0028】
また、本実施形態の立体装飾体4(具体的に、犬の鼻の部分)には、報知部46が設けられている。報知部46は、光や音等により外部に対する報知を行う部材である。本実施形態の報知部46は、光によりこの報知を行う。この報知部46は、制御部5に接続されている。具体的に、報知部46は、LED及びレンズ等を含む。
【0029】
また、本実施形態の報知部46は、充電が行われているときや充電が行われていないときに報知を行う。具体的に、報知部46は、充電が行われているとき、充電が行われていないとき、機器8が満充電されているとき、及び、充電面20にスマートフォン8以外の異物(例えば、金属)が載置されたとき等において、それぞれ出射光を異ならせたり、点灯や点滅を異ならせたりすることにより報知する。
【0030】
制御部5は、充電に関する制御を行う部材である(図2参照)。また、制御部5は、例えば、回路基板である。さらに、制御部5は、例えば、中央に貫通孔が設けられた略矩形板状である。制御部5には、外部電源と電気的に接続されたケーブル7を差し込み可能なコネクタが設けられている。さらに、制御部5は、送電コイル3に接続されている。
【0031】
例えば、制御部5は、充電が行われているか否かを判定可能である。本実施形態の制御部5は、送電コイル3に流れる電流値或いは電圧値を検知可能であり、送電コイル3に流れる電流値或いは電圧値が所定値よりも大きいとき、スマートフォン8の受電コイル81に対する充電が行われていると判定する。また、制御部5は、この充電が行われていると判定すると、報知部46にその旨の報知を行わせる。
【0032】
また、制御部5は、機器8が満充電であるか否かや、充電面20に何らかの物体が載置されているか否か等を検知可能である。本実施形態の制御部5は、機器8が満充電であると検知したときや、充電面20に何らかの物体が接触した状態において充電が行われていない、即ち、充電面20に異物が接触したとき、報知部46にその旨の報知を行わせる。
【0033】
送電コイル3は、充電面20が機器8の背面80に当接した状態で、受電コイルを充電可能な部材である(図2図5参照)。具体的に、送電コイル3は、外部電源と接続され、且つ、スマートフォン8の受電コイル81が所定距離以内の間隔をあけた状態で重ねられたとき、受電コイル81との間に電磁誘導が生じる。これにより、送電コイル3は、受電コイル81に対して非接触でワイヤレス充電が可能である。なお、送電コイル3は、外部電源と電気的に接続されたケーブル7に制御部5を介して接続される。
【0034】
送電コイル3のサイズは、例えば、スマートフォン8の受電コイル81のサイズと略同一である。具体的に、本実施形態の送電コイル3の半径は、例えば、受電コイル81の半径と略同一である。尚、送電コイル3の半径は、受電コイル81の半径よりも小さくてもよいし大きくてもよい。送電コイル3の巻回軸は、充電面20に対して垂直に、即ち、充電面20の法線方向に延びている。送電コイル3は、外部電源と有線接続可能である。また、送電コイル3は、底板2に重ねられる(図2参照)。
【0035】
以上の充電器1では、載置面Sに対して、スマートフォン8がその背面80を上方に向けて載置された場合に、スマートフォン8の背面80に、充電器1の充電面20が充電可能に当接する(図5参照)。即ち、載置面Sに背面80を上方に向けて載置されたスマートフォン8の上に、充電面20を下向きにして充電面20と送電コイル3と立体装飾体4とを載置する場合、充電器1の充電面20がスマートフォン8の背面80に充電可能に当接する。これにより、充電器1は、スマートフォン8に内蔵され且つ受電コイル81を含む電池パックを充電する。なお、「スマートフォン8の背面80が上方を向く」とは、背面80が載置面Sに対して垂直上向きとなる状態に加えて、背面80が載置面Sに垂直な方向に対して傾斜して、斜め上向きとなる状態も含む。
【0036】
一方、充電器1では、図6に示すように、載置面Sに対して立体装飾体4が充電面20以外の部分、例えば、膨出部43で当接して配置されている場合、具体的に、第一膨出部431(本実施形態の第一膨出部431では、頂部433)と、第二膨出部432とで当接して載置されている場合には、スマートフォン8の背面80に充電面20が当接しない。即ち、載置面Sよりも上でスマートフォン8の下に、立体装飾体4を下向きにして充電面20と送電コイル3と立体装飾体4とを載置する場合、充電器1の充電面20がスマートフォン8の背面80に充電可能に当接しない。そのため、充電器1は、スマートフォン8に内蔵され且つ受電コイル81を含む電池パックを充電しない。
【0037】
なお、本実施形態の充電器1では、立体装飾体4の重心C4は、高領域44の重心C45に対して、充電面20の面方向においてずれているため(図4参照)、上下逆さまの姿勢、即ち、載置面Sに対して、充電面20を上方に向けた状態で(立体装飾体4を下向きにして)載置されることがそもそも困難である。
【0038】
また、従来の充電器では、充電面を上向きにした状態で、充電器の上にスマートフォン8が配置されるため、充電器の上部のデザインは、平坦な充電面を含む形状に限られており、板状やスタンド状といったデザインに限られていた。これに対して、以上の充電器1によれば、充電面20を底面とする立体装飾体4であれば、立体装飾体4の形状に制限がないため、立体装飾体4のデザインとして任意のデザインを選択することで、充電器1の外観のデザインを様々に選択可能である。
【0039】
本実施形態の充電器1は、載置面Sに対してスマートフォン8が背面80を上方に向けて載置されたときに、スマートフォン8を充電可能であるため、利用者が、スマートフォン8の充電中に、勉強や仕事などを行う場合、スマートフォン8の前面に設けられたディスプレイを見たり、スマートフォン8を操作したりすることを防ぐことができる。
【0040】
また、本実施形態の充電器1では、載置面Sに対して立体装飾体4が頂部433で当接して載置されると、頂部433の外面434である充電面20の背面側に凸となるよう湾曲した曲面が、立体装飾体4及びその上に置かれるスマートフォン8を支持することになるため、充電器1の姿勢が安定しない。そのため、利用者が、充電器1を逆向きにした状態で使用することを防ぐことができる。
【0041】
さらに、本実施形態の充電器1では、立体装飾体4に設けられた報知部46が充電や給電が行われている旨の報知するため、この報知に応じて充電器1をスマートフォン8の背面80上において面方向に移動させることで、充電器1のスマートフォン8に対する位置合わせを容易に行うことができる。
【0042】
尚、本発明の充電器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0043】
上記実施形態の充電器1では、立体装飾体4が寝そべった犬を模していたが、立体装飾体4の形状は問わない。例えば、上記実施形態の立体装飾体4は、充電面20と垂直な方向から視たときに非対称な形状を有するとともに、充電面20の面方向から視たときにも、非対称な形状を有していたが、いずれの方向から視たときにも、対称な形状を有していてもよい。また、上記実施形態の立体装飾体4では、頂部433の外面434が曲面であったが、外面434の形状も問わない。
【0044】
例えば、立体装飾体4は、頂部433が、尖った形状を有する形状であってもよい。また、頂部433の外面434は、充電面20に対して傾斜した傾斜面であってもよい。この構成であっても、載置面Sに対して、立体装飾体4の頂部433の外面434が当接するように載置すると、充電面20が載置面Sに対して傾斜すれば、充電面20をスマートフォン8の背面80に当接させることが困難である。このような構成においても、載置面Sに対してスマートフォン8が背面80を上方に向けて載置されたときに、スマートフォン8を充電可能であるため、利用者が、スマートフォン8の充電中に、スマートフォン8の前面に設けられたディスプレイを見たり、スマートフォン8を操作したりすることを防ぐことができる。
【0045】
上記実施形態の充電器1は、載置面Sに対して立体装飾体4が充電面20以外の部分で当接して載置されている場合、即ち、載置面Sよりも上でスマートフォン8の下に、立体装飾体4を下向きにして充電面20と送電コイル3と立体装飾体4とを載置する場合には、スマートフォン8の背面80に充電面20が当接しない構成であったが、これ以外の構成であってもよい。例えば、充電器1は、載置面Sに対して立体装飾体4が充電面20以外の部分で当接して載置されている場合には、充電面20とスマートフォン8との背面80とが当接し、且つ、受電コイル81と送電コイル3とが対向しないことにより充電が不可能になり、載置面Sに対してスマートフォン8が背面80を上方に向けて載置されたときに、スマートフォン8を充電可能な構成であってもよい。この構成であっても、利用者が、スマートフォン8の充電中に、勉強や仕事などを行う場合、スマートフォン8の前面に設けられたディスプレイを見たり、スマートフォン8を操作したりすることを防ぐことができる。
【0046】
上記実施形態の報知部46は、充電が行われている旨の報知、及び、充電が行われていない旨の報知の両方を行っていたが、充電が行われている旨の報知のみを行い、充電が行われていない旨の報知を行わなくてもよい。また、報知部46は、充電が行われていない旨の報知のみを行い、充電が行われている旨の報知を行わなくてもよい。尚、報知部46は、光以外の方法、例えば、音により報知を行ってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…ワイヤレス充電器(充電器)、2…底板、3…送電コイル、4…立体装飾体、5…制御部、6…台座、7…ケーブル、8…機器(スマートフォン)、20…充電面、21…外縁21…貫通孔、40…底端縁、41…開口、42…本体部、43…膨出部、44…高領域、45…低領域、46…報知部、47…端部、80…背面、81…受電コイル、431…第一膨出部、432…第二膨出部、433…頂部、434…外面、C4、C45…重心、S…載置面、H4…高さ
【要約】
【課題】外観のデザインを様々に選択可能なワイヤレス充電器を提供する。
【解決手段】受電コイルを含む機器を充電可能なワイヤレス充電器であって、機器の背面に当接可能な充電面と、前記充電面が機器の背面に当接した状態で、受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと、前記充電面の背面側に設けられ、前記充電面を底面として立体的に形成された立体装飾体と、を備える。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6