【実施例】
【0037】
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことも、また、理解されるべきである。
【0038】
−実施例1−
本発明に従う扁平多穴管として、下記表1に示される成分組成(%:質量基準)を有する管本体材料と犠牲陽極材料からなる複合ビレットa〜hを製作し、その熱間押出加工によって、それぞれ、扁平多穴管A〜Hを得た。また、比較例として、下記表1に示される成分組成の単体若しくは複合ビレットi,jを同様に製作し、その熱間押出加工によって、扁平多穴管I及びJをそれぞれ得た。そして、それら得られた扁平多穴管A〜Jを用いて、以下の(1)犠牲陽極部の形成範囲の測定、(2)電位測定、及び(3)防食性評価を実施した。
【0039】
【表1】
【0040】
具体的には、先ず、かかる表1に示される本発明ビレットa〜h及び比較ビレットjにおける管本体材料用成分を用いて、常法に従って、DC鋳造により、90mmφの各種の管本体用ビレットを作製した。一方、上記表1に示される本発明ビレットa〜h及び比較ビレットjにおける犠牲陽極材料用成分を用いて同様に作製した犠牲陽極用ビレットを、矩形の縦・横寸法が30mm〜85mmの範囲内において種々組み合せて、所定の寸法に成形・加工した。なお、比較ビレットjにおける犠牲陽極用ビレットは、70mm×70mmの正方形状とした。そして、前記管本体用ビレットの断面中央部に、かかる加工済みの犠牲陽極用ビレットを挿入し得る貫通孔を形成せしめて、その貫通孔内に、犠牲陽極用ビレットを嵌入し、更にそれら管本体用ビレットと犠牲陽極用ビレットとを、それらの長手方向両端面において、MIG溶接により固定・接合せしめて、それぞれの複合ビレットa〜h及びjを、
図5に示される如き断面形態を有する、一体的な複合ビレット20として、作製した。また、比較例として、上記表1に示される比較ビレットiにおける管本体材料用成分からなる単体ビレットを作製した。この比較ビレットiに係る合金成分の単体ビレットは、犠牲陽極用ビレットを用いていない従来材と同様な、
図6において、30として示される単体ビレットである。なお、
図5、6において、22及び32は、管本体用ビレットであり、24は犠牲陽極用ビレットである。
【0041】
次いで、かかる得られた複合ビレット20又は単体ビレット30を、ビレットヒータにて500℃まで加熱した後、8穴の矩形穴(8個の流路)を形成するための押出口を備えた、従来と同様なポートホールダイスを用いて、熱間押出加工することにより、
図1に示される如き8穴の扁平多穴管A〜H及びI〜J(全体厚さ:2.0mm、扁平方向の幅:16mm、管周壁部及び内部隔壁部の肉厚:0.25mm)を、それぞれ製造した。
【0042】
(1)犠牲陽極部の形成範囲の測定
かくして得られた8穴の各種の扁平多穴管(10)を押出長手方向の1/2の位置で切断して、その断面を観察した。即ち、かかる断面のミクロ組織を倍率25倍で撮影した写真を用いて、その犠牲陽極部(18)の領域を物差しで計測することにより、犠牲陽極部(18)の形成範囲を測定した。そして、このような犠牲陽極部(18)の形成範囲の測定において、犠牲陽極部(18)の形成範囲が、流路(12)の周長(矩形の流路の4つの壁面の合計長さ)の10%以上である場合は(〇)とし、周長の0%以上、10%未満である場合は(×)として、評価した。また、流路が隣り合う内部隔壁部(16)における犠牲陽極部(18)の厚さが内部隔壁部(16)の厚さの0%を超え100%以下の場合は(○)とし、0%の場合は(×)として、評価した。さらに、管周壁部(14)における犠牲陽極部(18)の厚さが管周壁部(14)の厚さの90%以下の場合は(○)とし、90%を超える場合は(×)として、評価した。下記の表2には、本発明に係る扁平多穴管A〜H及び比較例に係る扁平多穴管I及びJについて、上記の犠牲陽極部18の形成範囲を測定した結果が、各流路で露呈される犠牲陽極部(18)の周長が最小となる値、内部隔壁部(16)や管周壁部(14)における犠牲陽極部(18)の最大厚さとして、示されている。
【0043】
【表2】
【0044】
かかる断面観察の結果、上記の押出加工によって得られた本発明に係る扁平多穴管A〜Hにおいては、隣接する流路(12)の間に位置する内部隔壁部(16)の全てに、犠牲陽極用ビレットからなる犠牲陽極部(18)が内部隔壁部(16)の厚さの100%以下の厚さで露呈されていることが確認された。また、管周壁部(14)に形成される犠牲陽極部(18)の厚さは、何れも、内部隔壁部(16)の厚さの80%以下であり、更に、そのような扁平多穴管(10)の全ての流路(12)では、周長の0%を超えた長さ範囲において、犠牲陽極部(18)が露呈されていることが認められた。
【0045】
また、このように熱間押出して得られた扁平多穴管(10)にあっては、その押出長手方向において、犠牲陽極用ビレットにて形成される犠牲陽極部(18)が、流路(12)の内面に安定して露呈せしめられていることも、確認された。
【0046】
一方、比較例に係るビレット組成iの単体ビレット30を用いて、ポートホールダイスによる熱間押出加工を実施して得られた扁平多穴管Iは、犠牲陽極用ビレットを用いていないため、犠牲陽極部18の露呈部位は、何等存在していなかった。また、犠牲陽極用ビレットとして、70mm×70mmの正方形状に加工されたビレットを用いて作製された複合ビレットjから得られた比較例に係る扁平多穴管Jは、その幅方向中央部の内部隔壁部(16)において、犠牲陽極用ビレットからなる犠牲陽極部(18)が内部隔壁部(16)の厚さの100%以下の厚さで露呈されていることが確認された。また、管周壁部(14)に形成された犠牲陽極部(18)の厚さは、最も厚い部位で管周壁部(14)の厚さの93%であった。しかしながら、幅方向両端部の流路(12)において犠牲陽極部(18)が全く露呈していない部位が存在し、その範囲は、流路(12)の周長の0%となるものであった。
【0047】
(2)電位測定
上記で得られた、本発明に従う扁平多穴管A〜Hと、比較例に係る扁平多穴管I及びJを用いて、それぞれ、管本体材料と犠牲陽極材料の電位を測定した。なお、比較例に係る扁平多穴管Iは管本体材料のみで構成された単一ビレットから製造されており、犠牲陽極部(18)は形成されていない。
【0048】
具体的には、本発明に係る扁平多穴管A〜Hと比較例に係る扁平多穴管I及びJに対して、それらが熱交換器における伝熱管として用いられる際の、フィン接合のためのろう付け加熱を想定して、600℃×3分の加熱処理を施した後、それらを押出長手方向に40mmの長さでそれぞれ切断した。そして、管本体材料の電位を測定する供試材は、その周壁部の片側の外表面の幅方向中央部に10mm×10mmの管本体材料の露出面を残し、切断端面の片側に電位測定用のリード線を接続する部位を除く全てをシリコーン樹脂にてマスキングすることにより、電気的に絶縁した。また、犠牲陽極部(18)(犠牲陽極材料)の電位を測定する供試材は、その扁平形状の長手方向(管軸方向)に延びる切断面において、厚さ1/2に切断し、その半体の幅方向中央部に10mm×10mmの犠牲陽極部(18)の露出面を残して、切断端面の片側に電位測定用のリード線を接続する部位を除く全てをシリコーン樹脂にてマスキングすることにより、電気的に絶縁した。
【0049】
また、電位の測定方法としては、参照電極として、飽和KClカロメル電極(SCE:Saturated Calomel Electrode )を用いる一方、試験溶液としては、酢酸にてpH3に調整された5%NaCl水溶液を用い、それを室温下にて撹拌しつつ、その溶液に供試材を24h浸漬した後、それぞれの電位を測定する方法を、採用した。
【0050】
そして、上記測定で得られた管本体材料と犠牲陽極材料との電位差の結果を、下記表3に示す。なお、かかる管本体材料と犠牲陽極材料との電位差が、5mV以上、300mV
以下の場合は(◎)とし、その電位差が0mVを超え、5mV未満の場合及び300mV
を超える場合は(〇)とし、0mVの場合は(×)として、評価した。
【0051】
【表3】
【0052】
かかる表3に示される電位測定結果より明らかな如く、本発明に係る扁平多穴管A〜Hの、想定されるろう付け加熱後における犠牲陽極部(18)(犠牲陽極材料)と管本体材料との電位差は、3〜350mVであり、何れも、有効な犠牲陽極効果を有する結果を示
すものであった。
【0053】
これに対して、比較例に係る扁平多穴管Iを供試材とした場合にあっては、比較例に係る扁平多穴管Iは、犠牲陽極材料を用いることなく、従来材と同様の、管本体材料のみで構成された扁平多穴管であるところから、その電位差は0mVであった。
【0054】
また、同じく比較例に係る扁平多穴管Jを供試材として、上記と同様な電位測定を行ったところ、比較例に係る扁平多穴管Jの、想定されるろう付け加熱後における犠牲陽極部(18)(犠牲陽極材料)と管本体材料との電位差は150mVとなり、犠牲陽極効果を
有する結果となった。
【0055】
(3)防食性評価
前記で得られた、本発明に係る扁平多穴管A〜Hと比較例に係る扁平多穴管I及びJを供試材として、それぞれ、OY水浸漬試験を実施し、それぞれの内面防食の効果を検証した。このOY水浸漬試験は、純水1Lに、塩化ナトリウム:0.026g、硫酸ナトリウム(無水):0.089g、塩化第二銅(2水和物):0.003g、及び塩化第二鉄(6水和物):0.145gを溶かして得られた試験液に対して、上記の供試材を内面のみを暴露して浸漬し、80℃の温度で8時間保持した後、室温で16時間保持することを1サイクルとして、それを30サイクル、60サイクル又は90サイクル繰り返すことにより、内面防食性を評価するものである。
【0056】
具体的には、本発明に係る扁平多穴管A〜Hと比較例に係る扁平多穴管I及びJに対して、それらが熱交換器における伝熱管として用いられる際の、フィン接合のためのろう付け加熱を想定して、600℃×3分の加熱処理を施した後、それらを押出長手方向に100mmの長さで切断し、その外表面及び切断端面の全てをシリコーン樹脂にてマスキングすることにより、電気的に絶縁した。次いで、このシリコーン樹脂でマスキングされた供試材を、上記のOY試験液に浸漬せしめて、撹拌下、80℃の温度で8時間浸漬した後、加熱及び撹拌を停止した状態において、更に16時間保持することを1サイクルとして、それを30、60又は90サイクル繰り返すことにより、3水準の期間での防食性の評価試験を実施した。
【0057】
そして、かかる防食性の評価試験の終了した供試材に対しては、表面のシリコーンシーラント樹脂を剥離した後、ヒータで昇温したリン酸クロム酸液に投入して、供試材表面の腐食生成物を除去して、供試材表面における貫通孔の有無を調べた。更に、その腐食生成物を除去した供試材を、その扁平形状の長手方向(管軸方向)に延びる切断面において、厚さ1/2に切断して、その半体を、埋め込み樹脂で埋包した後、最大腐食部に対して耐水ペーパーによる断面出しを施し、更にバフ研磨にて鏡面仕上げすることにより、それぞれの供試材の流路内面の腐食状況を観察した。なお、上記試験で使用された供試材について、OY水浸漬試験において、60サイクルでは貫通は発生せず、90サイクル後に貫通が見られた場合或いは未貫通の場合は(◎)とし、30サイクルでは貫通は発生せず、60サイクル後に貫通が見られた場合は(○)とし、30サイクル後に貫通が見られた場合を(×)として、評価した。
【0058】
以下の表4には、本発明に係る扁平多穴管A〜H及び比較例に係る扁平多穴管I及びJについて、上記のOY水浸漬試験を30、60、又は90サイクルにおいて実施した結果が、それぞれ示されている。
【0059】
【表4】
【0060】
かかる表4の結果より明らかな如く、本発明材に係る扁平多穴管A〜Hは、OY水浸漬試験の30サイクル後の評価において、管周壁部を貫通する貫通孔が生じていないことが認められた。また、60サイクル後の評価においては、扁平多穴管B、C、F、Hにおいて、管周壁部を貫通する貫通孔が確認された。更に、90サイクル後の評価においては、B、C、F、H以外の何れの扁平多穴管にも、貫通孔は認められなかった。従って、本発明に従う扁平多穴管A〜Hは、何れも、犠牲陽極部(18)の存在による犠牲陽極効果によって、有効な内面防食が施されていることが、認められた。
【0061】
これに対して、比較例に係る扁平多穴管Iは、犠牲陽極材料を用いることなく、従来材と同様の管本体材料のみを用いた扁平多穴管であるため、OY水浸漬試験を30、60及び90サイクル実施したところ、全てのサイクル後の評価において、管周壁部を貫通する腐食孔が生じていることが、認められた。これは、本発明に係る扁平多穴管の如く、犠牲陽極部(18)が流路の周りに存在しないために、犠牲陽極効果が得られず、内面防食効果が発揮され得なかったことにより、早期に貫通が生じたものと認められた。
【0062】
また、比較例に係る扁平多穴管Jは、上記と同様なOY水浸漬試験を30、60又は90サイクル実施したところ、全てのサイクル後の評価において、管周壁部を貫通する腐食孔が生じていることが認められた。この貫通部は、何れも、犠牲陽極部(18)が形成されていない扁平多穴管の幅方向両端部で確認された。これは、上記の扁平多穴管Iと同様に、犠牲陽極部(18)が流路の周りに存在しないために、犠牲陽極効果が得られず、内面防食効果が発揮され得なかったことにより、早期に貫通が生じたものと認められた。
【0063】
−実施例2−
実施例1において製作された複合ビレットaを用い、実施例1と同様にして、ポートホールのサイズの異なるポートホールダイスからの熱間押出加工を実施することにより、
図2(a)又は(b)に示されるような、8穴の矩形穴(8個の流路)を有する、下記表5に示される如き扁平多穴管AA乃至AHをそれぞれ製造した。なお、それら得られた各種の扁平多穴管について、それらの横断面を調べ、管幅方向中央部側の内部隔壁部(16b)の厚さ(Twi)、管幅方向端部側の内部隔壁部(16a)の厚さ(Twe)、内部隔壁部(16)の最薄壁部位の厚さ(Tmin )、及び内部隔壁部(16)の上下の連結部(16c)の幅(Tb)を、それぞれ測定して、その結果を、下記表5に示した。
【0064】
【表5】
【0065】
また、かかる得られた扁平多穴管AA乃至AHについて、実施例1と同様にして、その横断面における犠牲陽極部(18)の形成範囲を測定し、犠牲陽極部(18)の存在状態として、下記表6に示した。更に、それぞれの扁平多穴管について、実施例1と同様なOY水浸漬試験を30,60又は90サイクル繰り返して、防食性評価を行い、その結果も、下記表6に併せ示した。なお、OY水浸漬試験において、60サイクルでは貫通は発生しないが、90サイクル後に、内部隔壁部(16)に貫通が見られた場合或いは未貫通の場合は、(◎)とし、30サイクルでは貫通は発生しないが、60サイクル後に、内部隔壁部(16)に貫通が見られた場合は、(○)とし、30サイクル後に、内部隔壁部(16)に貫通が見られた場合は、(×)として、評価した。
【0066】
【表6】
【0067】
かかる表6に示されるように、扁平多穴管AA乃至AHは、何れも、両端部に位置する流路(12a)を区画する管周壁部(14)における犠牲陽極部(18)の存在は0%であり、流路内面には管本体材料が露出している一方、両端部に位置する流路(12a)とその隣に位置する流路(12b)とを仕切る端部内部隔壁部(16a)においては、その厚さに相当する厚さにおいて、犠牲陽極部(18)が形成されており、そして端部流路(12a)の周長全体に占める犠牲陽極部(18)の露呈割合は20%となるものであった。また、扁平多穴管の幅方向の両端部以外に位置する流路(12b)を区画する管周壁部(14)において存在する犠牲陽極部(18)は、0%であり、流路内面には、管本体材料が露出している一方、扁平管の幅方向両端部以外に位置する流路(12b)を区画する内部隔壁部(16b)の厚さに相当する100%の割合の犠牲陽極部(18)が存在し、そして流路(12b)の周長全体に占める犠牲陽極部(18)の露呈(存在)領域の最小値は、50%となるものであった。
【0068】
そして、かかる扁平多穴管AA乃至AHに対するOY水浸漬試験の結果、何れの扁平多穴管に対する90サイクルの繰返し試験後においても、その管周壁部(14)を貫通するような腐食孔の発生は、何等認められなかった。
【0069】
また、各扁平多穴管における内部隔壁部(16)の腐食に関して、扁平多穴管AA、AE及びAGにおいては、それぞれ、幅方向端部に位置する流路(12a)を区画する内部隔壁部(16a)における犠牲陽極部(18)が優先腐食され、OY水浸漬試験における30サイクル後において、かかる内部隔壁部(16a)を貫通する腐食孔が生じていることを認めた。そして、扁平多穴管AB乃至AD及びAFにおいては、多穴管幅方向の両端部に位置する流路(12a)を区画する内部隔壁部(16a)の厚さ(Twe)が、そのような端部以外に位置する、換言すれば該内部隔壁部(16a)よりも多穴管幅方向中央部側に位置する内部隔壁部(16b)の厚さ(Twi)より、厚く構成されているところから、OY水浸漬試験の60サイクル後においても、腐食による貫通孔は発生せず、更に90サイクル後においても、一部の扁平多穴管には、その端部の内部隔壁部(16a)を貫通する腐食孔が生じていないことを認めた。
【0070】
さらに、扁平多穴管AG及びAHにおいては、内部隔壁部(16)の連結部(16c)の幅が十分でないために、管周壁部(14)において、流路(12)内に露呈する管本体材料との電位差によって、内部隔壁部(16)の上下の連結部(16c)が優先的に腐食され、それによって、OY水浸漬試験の30サイクル後に、内部隔壁部(16)の貫通腐食が認められた。これに対して、扁平多穴管AD乃至AFにあっては、内部隔壁部(16)の上下の連結部(16c)の幅(Tb)が、内部隔壁部(16)の最小壁厚さ(最小幅)Tmin よりも大きく構成されているところから、かかる内部隔壁部(16)の連結部(16c)側に位置する犠牲陽極部(18)の優先腐食が有利に抑制され、OY水浸漬試験の60サイクル後においては、かかる内部隔壁部(16)において貫通腐食孔は認められず、90サイクル後においても、一部の扁平多穴管には、そのような貫通腐食孔の存在を認めることが出来なかった。