特許第6800029号(P6800029)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6800029
(24)【登録日】2020年11月26日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】エネルギ供給システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20201207BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20201207BHJP
【FI】
   H01M8/04 H
   H01M8/04 N
   H01M8/04 Z
   !H01M8/10
【請求項の数】6
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-10612(P2017-10612)
(22)【出願日】2017年1月24日
(65)【公開番号】特開2018-120720(P2018-120720A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2019年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】岩見 潤
(72)【発明者】
【氏名】大西 哲朗
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−353292(JP,A)
【文献】 特開2011−210449(JP,A)
【文献】 特開2016−031025(JP,A)
【文献】 特開2014−107236(JP,A)
【文献】 特開2004−295296(JP,A)
【文献】 特開2004−258767(JP,A)
【文献】 特開2004−060980(JP,A)
【文献】 特開2012−142123(JP,A)
【文献】 特開2012−163417(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/023729(WO,A1)
【文献】 特開2018−073515(JP,A)
【文献】 特開2017−079196(JP,A)
【文献】 特開2017−022078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04−8/0668
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガスの通流量が設定判定量以下となる状態が設定判定時間以上連続することを含む所定の判定条件を満たす燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じないときには、警報作動する又は燃料ガスの供給を遮断するマイコンメータと、当該マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを用いて発電する発電部と、当該発電部の運転を制御する発電用制御部とを備え、
前記発電用制御部は、前記燃料ガス非消費状態が生じない期間が前記漏洩判定用期間に到達する前に、前記発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行するように構成されているエネルギ供給システムであって、
熱を供給する熱源部と、当該熱源部の運転を制御する熱源用制御部と、前記熱源部が設置されている環境の温度を表す環境温度を測定する環境温度測定手段とを備え、
前記熱源部は、前記マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを燃焼して得られる燃焼熱を利用して凍結防止対象を加熱する凍結防止用燃焼器を有し、
前記熱源用制御部は、前記環境温度が所定の下限温度以下になると、前記凍結防止用燃焼器を作動させて前記凍結防止対象を加熱する凍結防止運転を行うように構成されており、
前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたとき、前記熱源部が設置されている環境の温度に応じて、前記発電部の運転を再開するか又は前記発電部の運転停止を継続するかを決定するエネルギ供給システム。
【請求項2】
前記発電用制御部は、
前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記熱源部で前記凍結防止運転が行われ得る所定の低温条件を満たしていると判定したとき、前記発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行い、
前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記低温条件を満たしていないと判定したとき、前記発電部の運転を再開する請求項1に記載のエネルギ供給システム。
【請求項3】
前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたとき、
前記漏洩判定回避用停止処理において前記発電部の運転を停止している間での前記熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していると判定すると、前記発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行い、
前記漏洩判定回避用停止処理において前記発電部の運転を停止している間での前記熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していないと判定すると、前記発電部の運転を再開する請求項1に記載のエネルギ供給システム。
【請求項4】
前記発電用制御部は、前記停止継続処理での前記発電部の運転停止が設定期間継続すれば、当該停止継続処理を終了して前記発電部の運転を再開する請求項2又は3に記載のエネルギ供給システム。
【請求項5】
前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が低いほど前記設定期間を長く設定する請求項4に記載のエネルギ供給システム。
【請求項6】
前記発電用制御部は、前記停止継続処理の途中での前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記熱源部での前記凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていると判定したとき、当該停止継続処理を終了して前記発電部の運転を再開する請求項2又は3に記載のエネルギ供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスの通流量が設定判定量以下となる状態が設定判定時間以上連続することを含む所定の判定条件を満たす燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じないときには、警報作動する又は燃料ガスの供給を遮断するマイコンメータと、そのマイコンメータを経由して供給される燃料ガスを用いて発電する発電部と、その発電部の運転を制御する発電用制御部とを備え、発電用制御部は、燃料ガス非消費状態が生じない期間が漏洩判定用期間に到達する前に、発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行するように構成されているエネルギ供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料ガスの通流量が設定判定量以下となる状態が設定判定時間以上連続することを含む所定の判定条件を満たす燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じなかった場合、マイコンメータは警報作動する又は燃料ガスの供給を遮断する。マイコンメータが警報作動した場合、例えば、通報を受けたガス事業者の作業員等が、燃料ガスの供給を遮断して、実際に燃料ガスが漏れているか否かの点検を行わねばならないという手間がある。また、マイコンメータが燃料ガスの供給を遮断した場合には、マイコンメータを燃料ガスの供給状態に復旧する操作を行わねばならないという手間がある。そのため、マイコンメータが、燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じなかったことにより警報作動することを回避できれば及び燃料ガスの供給を遮断することを回避できれば好ましい。
【0003】
但し、マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを用いて発電する発電部が設けられているエネルギ供給システムでは、発電部の運転と停止とを頻繁に繰り返すのではなく、発電部が比較的長い期間、連続して運転されることが多い。例えば、発電部が漏洩判定用期間(例えば、30日)を超えて運転を継続すると、燃料ガスの通流量が設定判定量(例えば、1.0L/h)以下となる状態を継続する継続時間に基づいて求められる燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じないため、マイコンメータがガス漏れの疑いありとして警報ランプを点滅させる等の警報作動(内管漏洩警報)や燃料ガスの供給を遮断してしまうという事態が発生する。このような事態が発生すると、漏洩有無のための緊急調査が必要となり、ユーザーやガス事業者の負担が大きい。そこで、特許文献1に記載のエネルギ供給システムでは、所定の漏洩判定用期間に発電部へのガス供給を一時的に停止させて、意図的に燃料ガス非消費状態を発生させるように試みている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−258767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
尚、マイコンメータを経由して燃料ガスが供給されるのは発電部だけではない。例えば、熱を供給する熱源部を備え、その熱源部に対してマイコンメータを経由して燃料ガスが供給されて燃焼されるようなエネルギ供給システムもある。更に、熱源部には、マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを燃焼して得られる燃焼熱を利用して凍結防止対象を加熱する凍結防止用燃焼器が設けられることもある。そして、熱源部が設置されている環境の温度が所定の下限温度以下になると、凍結防止用燃焼器が作動して凍結防止対象を加熱する凍結防止運転が行われることで燃料ガスが消費される。
【0006】
つまり、発電部で一時的に燃料ガスを消費させないことで、燃料ガス非消費状態を意図的に発生させるように試みているとしても、その間に、凍結防止運転を行うために凍結防止用燃焼器で燃料ガスを燃焼させてしまうと、燃料ガス非消費状態が発生しない可能性が高くなる。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、漏洩判定回避用停止処理を実行している間、凍結防止運転を行うために燃料ガスを消費しても、燃料ガス非消費状態を適切にもたらすことが可能となるエネルギ供給システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係るエネルギ供給システムの特徴構成は、燃料ガスの通流量が設定判定量以下となる状態が設定判定時間以上連続することを含む所定の判定条件を満たす燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じないときには、警報作動する又は燃料ガスの供給を遮断するマイコンメータと、当該マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを用いて発電する発電部と、当該発電部の運転を制御する発電用制御部とを備え、
前記発電用制御部は、前記燃料ガス非消費状態が生じない期間が前記漏洩判定用期間に到達する前に、前記発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行するように構成されているエネルギ供給システムであって、
熱を供給する熱源部と、当該熱源部の運転を制御する熱源用制御部と、前記熱源部が設置されている環境の温度を表す環境温度を測定する環境温度測定手段とを備え、
前記熱源部は、前記マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを燃焼して得られる燃焼熱を利用して凍結防止対象を加熱する凍結防止用燃焼器を有し、
前記熱源用制御部は、前記環境温度が所定の下限温度以下になると、前記凍結防止用燃焼器を作動させて前記凍結防止対象を加熱する凍結防止運転を行うように構成されており、
前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたとき、前記熱源部が設置されている環境の温度に応じて、前記発電部の運転を再開するか又は前記発電部の運転停止を継続するかを決定する点にある。
【0009】
上記特徴構成によれば、熱源部では、熱源部が設置されている環境の温度を表す環境温度が所定の下限温度以下になると、マイコンメータを経由して供給される燃料ガスを燃焼して得られる燃焼熱を利用して凍結防止対象を加熱する凍結防止用燃焼器を作動させて、その凍結防止対象を加熱する凍結防止運転が行われる。その結果、凍結防止対象の凍結を防止できる。
【0010】
尚、熱源部が設置されている環境の温度が高ければ、凍結防止用燃焼器での燃料ガスの消費は行われていない可能性が高いので、発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行している間に、燃料ガス非消費状態が発生している可能性が高いと言える。この場合、発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行すれば、その後に発電部の運転を再開しても(即ち、発電部での燃料ガスの消費を再開しても)構わないと言える。
これに対して、熱源部が設置されている環境の温度が低ければ、凍結防止用燃焼器での燃料ガスの消費が行われている可能性が高いので、燃料ガス非消費状態が発生している可能性が低いと言える。この場合、発電部の運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行したとしても、それだけでは燃料ガス非消費状態が発生している可能性が低いため、更に発電部の運転停止を継続して(即ち、発電部での燃料ガスの消費停止を継続して)、燃料ガス非消費状態が発生する可能性を高めることが好ましい。
【0011】
そこで本特徴構成では、発電用制御部は、起動禁止解除条件が満たされたとき、熱源部が設置されている環境の温度に応じて、発電部の運転を再開するか又は発電部の運転停止を継続するかを決定する。ここで、発電用制御部は、熱源部が設置されている環境の温度として、熱源部が設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部での実際の温度など)を、熱源部が設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。その結果、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されているか否かを実際に知ることができなくても、即ち、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されているか否かを示す情報を熱源部から発電部へ伝達するようなシステムを構築しなくても、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されている可能性を考慮して、発電部の運転再開と、発電部の運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
従って、漏洩判定回避用停止処理を実行している間、凍結防止運転を行うために燃料ガスを消費しても、燃料ガス非消費状態を適切にもたらすことが可能となるエネルギ供給システムを提供できる。
【0012】
本発明に係るエネルギ供給システムの別の特徴構成は、前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記熱源部で前記凍結防止運転が行われ得る所定の低温条件を満たしていると判定したとき、前記発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行い、前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記低温条件を満たしていないと判定したとき、前記発電部の運転を再開する点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、発電用制御部は、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部が設置されている環境の温度が、熱源部で凍結防止運転が行われ得る所定の低温条件を満たしている(即ち、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されている可能性が高い)か否かに応じて、発電部の運転を再開するか、或いは、発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行うかを決定する。ここで、発電用制御部は、熱源部が設置されている環境の温度が熱源部で凍結防止運転が行われ得る所定の低温条件を満たしているか否かの判定を、熱源部が設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部での実際の温度など)を、熱源部が設置されている環境の温度と仮定して行ってもよい。その結果、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されている可能性を考慮して、発電部の運転再開と、発電部の運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【0014】
本発明に係るエネルギ供給システムの更に別の特徴構成は、前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたとき、
前記漏洩判定回避用停止処理において前記発電部の運転を停止している間での前記熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していると判定すると、前記発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行い、
前記漏洩判定回避用停止処理において前記発電部の運転を停止している間での前記熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していないと判定すると、前記発電部の運転を再開する点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、発電用制御部は、漏洩判定回避用停止処理において発電部の運転を停止している間での熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示している(即ち、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されている可能性が高い)か否かに応じて、発電部の運転を再開するか、或いは、発電部の運転停止を継続する停止継続処理を行うかを決定する。ここで、発電用制御部は、熱源部が設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示しているか否かの判定を、熱源部が設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部での実際の温度など)を、熱源部が設置されている環境の温度と仮定して行ってもよい。その結果、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されている可能性を考慮して、発電部の運転再開と、発電部の運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【0016】
本発明に係るエネルギ供給システムの更に別の特徴構成は、前記発電用制御部は、前記停止継続処理での前記発電部の運転停止が設定期間継続すれば、当該停止継続処理を終了して前記発電部の運転を再開する点にある。
【0017】
停止継続処理での発電部の運転停止が設定期間継続すれば、その設定期間の間に、燃料ガス非消費状態が発生する可能性がある。
そこで本特徴構成では、発電用制御部は、停止継続処理での発電部の運転停止が設定期間継続すれば、その停止継続処理を終了して発電部の運転を再開する。その結果、必要以上に発電部を停止し続けることなく、発電部の運転を再開できる。
【0018】
本発明に係るエネルギ供給システムの更に別の特徴構成は、前記発電用制御部は、前記起動禁止解除条件が満たされたときの前記熱源部が設置されている環境の温度が低いほど前記設定期間を長く設定する点にある。
【0019】
熱源部が設置されている環境の温度が低いほど、停止継続処理を行っている間に、凍結防止用燃焼器の凍結防止運転によって燃料ガスが消費されている可能性が高い。そのため、停止継続処理を行っている間に燃料ガス非消費状態が発生する可能性を高めるためには、その停止継続処理の期間(即ち、上記設定期間)を長くすることが好ましい。
そこで本特徴構成では、発電用制御部は、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部が設置されている環境の温度が低いほど設定期間を長く設定することで、停止継続処理を行っている間に燃料ガス非消費状態が発生する可能性を高めることができる。
【0020】
本発明に係るエネルギ供給システムの更に別の特徴構成は、前記発電用制御部は、前記停止継続処理の途中での前記熱源部が設置されている環境の温度が、前記熱源部での前記凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていると判定したとき、当該停止継続処理を終了して前記発電部の運転を再開する点にある。
【0021】
停止継続処理の途中での熱源部が設置されている環境の温度が、熱源部での凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていれば、少なくとも凍結防止用燃焼器では燃料ガスの燃焼が行われていない期間が存在しているため、既に燃料ガス非消費状態が発生している可能性が高いと言える。
そこで本特徴構成では、発電用制御部は、停止継続処理の途中での熱源部が設置されている環境の温度が、熱源部での凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていると判定したとき、その停止継続処理を終了して発電部の運転を再開する。ここで、発電用制御部は、熱源部が設置されている環境の温度が上記高温条件を満たしているか否かの判定を、熱源部が設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部での実際の温度など)を、熱源部が設置されている環境の温度と仮定して行ってもよい。その結果、凍結防止用燃焼器で燃料ガスが消費されていない可能性を考慮して、発電部の運転再開と、発電部の運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】エネルギ供給システムの概略構成図
図2】改質処理装置の構成を示すブロック図
図3】熱源部の構成を示すブロック図
図4】第1実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャート
図5】第2実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャート
図6】第3実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャート
図7】第4実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係るエネルギ供給システムについて図面に基づいて説明する。
(エネルギ供給部Hの全体構成)
図1に示すように、エネルギ供給システムは、マイコンメータMと、そのマイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを用いて発電する発電部Haと、その発電部Haの運転を制御する発電用制御部Caとを備える。加えて、エネルギ供給システムは、熱を供給する熱源部Hbと、その熱源部Hbの運転を制御する熱源用制御部Cbと、熱源部Hbが設置されている環境の温度を表す環境温度を測定する環境温度測定手段としての温度センサS1とを備える。また、熱源部Hbは、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを燃焼して得られる燃焼熱を利用して凍結防止対象を加熱する凍結防止用燃焼器Nを有する。
【0024】
本実施形態では、エネルギ供給部Hが、発電部Ha及び熱源部Hbを備えている。そして、熱源部Hbは、発電部Haの排熱を回収した湯水を貯湯する貯湯タンク1と、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを用いて燃焼する補助熱源機2とを備えている。補助熱源機2は、暖房用燃焼器J、及び、給湯用燃焼器K、及び、熱源部Hbの凍結防止用燃焼器Nとして機能することになり、その詳細は後述する。
尚、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGは、ガスコンロ等の種々のガス消費機器に供給されることになるが、本実施形態においては、ガス消費機器についての説明は省略する。
【0025】
マイコンメータMは、燃料ガスGの通流量が設定判定量以下となる状態が設定判定時間以上連続することを含む所定の判定条件を満たす燃料ガス非消費状態が漏洩判定用期間の間に生じないときには、警報作動する又は燃料ガスGの供給を遮断する機能を備えている。例えば、超音波式のマイコンメータMの場合、マイコンメータMの漏洩判定用期間(例えば30日間)において、燃料ガス非消費状態であると見なされるための判定条件(即ち、燃料ガスGの通流量が設定判定量(例えば、1.0L/h)以下となる状態が設定判定時間以上(例えば、2分以上)である場合の継続時間の積算値が設定値以上(例えば、60分)となる条件)が満たされなければ、マイコンメータMは、ガス漏れの疑いありとして警報ランプを点滅させる等の警報作動(内管漏洩警報)する又は燃料ガスGの供給を遮断する。
ちなみに、燃料ガスGは、都市ガス、プロパンガス等の炭化水素を含むガスである。
【0026】
発電部Haは、燃料ガスGを水蒸気改質して水素ガスを生成する水素ガス生成処理を行う改質処理装置3と、その水素ガス生成処理によって生成された水素ガスを利用した発電運転を行う燃料電池4とを有する。燃料電池4は、燃料極4n及び酸素極4sを備えるセルを積層して構成され、加えてセルを冷却するための冷却水が通流する通流部4dを備える。図1に示している燃料電池4は固体高分子形の燃料電池であるが、固体酸化物などの様々なタイプのものを利用できる。
【0027】
燃料電池4が発生する熱を冷却水にて回収する冷却水循環路5Aと、貯湯タンク1の湯水が循環する湯水循環路5Bと、冷却水循環路5Aを循環する冷却水と湯水循環路5Bを循環する湯水とを熱交換する熱交換部5Cとが設けられている。
冷却水循環路5Aには、冷却水循環ポンプPa及び冷却水貯留タンクQが設けられ、湯水循環路5Bには、湯水循環ポンプPbが設けられている。
【0028】
そして、熱交換部5Cで、湯水循環路5Bを通流する湯水を冷却水循環路5Aを循環する冷却水にて加熱することにより、貯湯タンク1に高温の湯水を貯湯し、貯湯した湯水を用いて、給湯、暖房、及び、浴槽水の追焚を行うように構成され、貯湯タンク1に貯湯した熱量では不足する場合には、補助熱源機2を作動させるように構成されており、その詳細は後述する。
【0029】
燃料電池4の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられており、このインバータ6は、燃料電池4の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
商用電源7は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷9に電気的に接続されている。
インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池4からの発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷9に供給されるように構成されている。
【0030】
受電電力供給ライン8には、商用電源7からの受電電力を計測する受電電力計測部11が設けられている。この受電電力計測部11は、受電電力供給ライン8において商用電源7側に電流が流れる、いわゆる逆潮流が発生するか否かも検出できる。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池4から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、そして、燃料電池4による発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に換えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
【0031】
電気ヒータ12は、複数の電気ヒータ部分から構成され、電気ヒータ12は、上述した湯水循環路5Bを通流する湯水を加熱するように設けられている。
電気ヒータ12の複数の電気ヒータ部分は、スイッチ回路13によりON/OFFが切り換えられる。スイッチ回路13は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
【0032】
発電部Haには、改質処理装置3や燃料電池4の運転を制御する発電用制御部Caが設けられ、熱源部Hbには、熱源部Hbの運転を制御する熱源用制御部Cbが設けられている。
また、発電用制御部Caと熱源用制御部Cbとに対して、運転開始指令や運転停止指令等の各種の情報を指令するリモコンRが設けられている。
【0033】
(改質処理装置3)
次に、改質処理装置3について説明を加える。
図2に示すように、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを燃料ポンプ15にて圧送する燃料供給路16が設けられ、その燃料供給路16にて供給される燃料ガスGに対して脱硫作用する脱硫器17が設けられている。
供給される水を気化させて水蒸気を生成する水蒸気生成器18が設けられ、脱硫器17からの脱硫燃料ガスを水蒸気生成器18からの水蒸気にて改質処理して水素含有ガスを生成する改質器19が設けられている。
【0034】
また、改質器19にて改質処理された改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成処理する変成器20、変成器20にて変成処理された変成ガスの全量が供給されて、その供給される変成ガス中の水蒸気を凝縮させるべく冷却するガス冷却器21、及び、ガス冷却器21による冷却にて変成ガス中の水蒸気が凝縮した凝縮水を分離する気水分離器22が設けられている。
【0035】
気水分離器22にて凝縮水が分離された変成ガスの一部が一酸化炭素選択酸化器23に供給されて、その供給される変成ガス中に含まれる一酸化炭素が選択酸化され、一酸化炭素選択酸化器23からの水素含有ガスが、発電用燃料ガスとして、燃料電池用供給路24を通して燃料電池4の燃料極4nに供給されるように構成されている。
また、気水分離器22にて凝縮水が分離された変成ガスの残部が、脱硫処理用の水素含有ガスとして、脱硫リサイクル路25を通して燃料供給路16の燃料ガスGに混合供給されるように構成されている。
【0036】
ちなみに、ガス冷却器21と気水分離器22とは、通常運転時においては、上述の如く、変成器20にて変成処理された変成ガス中の水蒸気を分離させることになり、そして、後述するガスパージ処理においては、改質処理装置3の内部に残留する水蒸気を分離するように構成されている。
【0037】
以上の通り、改質処理装置3は、燃料供給路16を通して供給される燃料ガスGを改質器19において水蒸気改質処理して水素含有ガスを発生させ、改質器19にて発生させた水素含有ガスを、変成器20、一酸化炭素選択酸化器23の順に通過させて、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素濃度を低減させるようにし、一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを、発電用燃料ガスとして、燃料電池用供給路24にて燃料電池4に供給するように構成されている。
【0038】
(改質処理装置3の詳細)
以下、改質処理装置3の各部について説明を加える。
上述の説明から明らかな如く、燃料供給路16を通して供給される燃料ガスGが、脱硫器17、改質器19、変成器20、ガス冷却器21、気水分離器22、一酸化炭素選択酸化器23を通して流動することになるから、脱硫器17、改質器19、変成器20、ガス冷却器21、気水分離器22、一酸化炭素選択酸化器23が、記載順にガス処理流路27にて接続されている。
【0039】
燃料電池用供給路24を通して燃料電池4の燃料極4nに供給された水素含有ガスのうちの発電に使用されない残部ガスが、燃料電池4の燃料極4nから排燃料ガス(以下、オフガスと略称)として排出され、そのオフガスを燃焼用ガスとして、改質器19の改質器バーナ19aに供給するオフガス路26が設けられている。
つまり、燃料電池4から排出される発電反応後のオフガスを、改質器バーナ19aにて燃焼用空気路29からの燃焼用空気にて燃焼させて、改質触媒を改質反応が可能な状態に加熱するように構成されている。
【0040】
水蒸気生成器18からの水蒸気を導く水蒸気路28が、脱硫器17と改質器19とを接続するガス処理流路27に接続されて、脱硫器17にて脱硫された燃料ガスGと水蒸気生成器18にて生成された水蒸気とを改質器19に供給するように構成されている。
【0041】
燃料供給路16には、燃料ガスGの供給を断続する燃料バルブV1が設けられ、燃料電池用供給路24には、生成ガス出口バルブV2が設けられ、オフガス路26には、改質器バーナ19aへのオフガスの供給を断続する電池出口バルブV6が設けられ、燃焼用空気路29には、改質器バーナ19aへの燃焼用空気の供給を断続する燃焼用空気バルブV10が設けられている。
【0042】
尚、図示は省略するが、起動時等において、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを改質器バーナ19aに供給する燃料供給路が設けられ、その燃料供給路には、燃料の供給を断続する断続弁が装備される。
【0043】
燃料電池用供給路24における生成ガス出口バルブV2よりも上流側の箇所から、電池バイパス路30が分岐され、その電池バイパス路30が、オフガス路26における電池出口バルブV6よりも下流側の箇所に接続されている。また、電池バイパス路30には、その流路を開閉する電池バイパスバルブV7が設けられている。
【0044】
水蒸気生成器18には、改質器バーナ19aから排出された燃焼排ガスを通流させる燃焼ガス通流部18aと改質水供給路31にて水が供給される蒸発部18bとが熱交換可能に設けられて、改質器19の改質器バーナ19aから排出される燃焼排ガスを熱源として水を気化させて、水蒸気を生成するように構成されている。
【0045】
改質水供給路31には水の供給を断続する改質水バルブV3が設けられている。
また、水蒸気生成器18には、内部の水を排出する改質水排出路32が設けられ、その改質水排出路32には、その流路を開閉する改質水排出バルブV4が設けられている。
【0046】
脱硫リサイクル路25は、気水分離器22の気相部と燃料供給路16とを接続する形態で設けられ、その脱硫リサイクル路25には、その流路を開閉する脱硫リサイクルバルブV8が設けられている。
選択酸化用の空気を一酸化炭素選択酸化器23に供給する選択酸化用空気路33が設けられ、その選択酸化用空気路33にはその流路を開閉する選択酸化用空気バルブV9が設けられている。
【0047】
改質器19には、その内部の改質反応領域において温度が最も高くなる箇所の温度を検出するように、改質器温度センサ34が設けられ、燃料電池用供給路24には、流路内の圧力を改質処理装置3の内部の圧力として検出する改質処理装置側圧力センサ35が設けられている。
【0048】
ちなみに、燃料供給路16、ガス処理流路27、水蒸気路28、改質水供給路31、改質水排出路32、脱硫器17、水蒸気生成器18、改質器19、変成器20、一酸化炭素選択酸化器23及び燃料電池用供給路24等により形成されるガス処理経路、つまり、脱硫器17及び水蒸気生成器18から改質器19、変成器20を経由して一酸化炭素選択酸化器23に至るガス処理経路中において、改質器19は、最も高温となるので、改質器温度センサ34は、ガス処理経路中における最高温部の温度を検出することになる。
【0049】
また、オフガス路26には、流路内の圧力を燃料電池4の燃料極4nに対するガス通路の圧力として検出する燃料電池側圧力センサ36が設けられている。つまり、後述の如く、燃料電池4の燃料極4nを含む領域(本発明の「燃料極領域」)に燃料ガスGを充填したときに、その領域での圧力を燃料電池側圧力センサ36にて検出するように構成されている。
【0050】
改質器温度センサ34、改質処理装置側圧力センサ35及び燃料電池側圧力センサ36の検出情報が、発電用制御部Caに入力され、発電用制御部Caが、改質処理装置3の起動運転、定常運転(通常運転)、停止保管運転等を行うように構成されている。
【0051】
(発電部Haの停止保管運転)
次に、改質処理装置3及び燃料電池4の運転を停止させて保管するときの停止保管運転について説明する。
発電用制御部Caが、改質処理装置3及び燃料電池4の運転を停止させて保管する停止保管運転を行うときには、燃料供給路16による燃料ガスGの供給を停止した状態で、水蒸気生成器18による水蒸気の生成を継続することにより、改質処理装置3及び燃料電池4の内部に水蒸気を供給して、改質処理装置3の内部や燃料電池4の燃料極4nに存在するガスを排出する水蒸気供給処理(以下、水蒸気パージ処理と呼称)を行い、次に、水蒸気生成器18への水の供給を停止して、水蒸気生成器18の内部から水を排出し、且つ、改質処理装置3の内部及び燃料電池4の燃料極4nの内部に、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGをパージガスとして充填して封止する充填処理(以下、ガスパージ処理と呼称)を行うように構成されている。
【0052】
更に、発電用制御部Caが、ガスパージ処理の後で、改質処理装置3の内部でのガス圧を改質処理装置3側の第1設定適正圧力以上に保ち及び燃料電池4の燃料極4nを含む領域のガス圧を燃料電池側の第2設定適正圧力以上に保つための保圧処理(第1保圧処理及び第2保圧処理)を行うように構成されている。本実施形態においては、補充開始条件が改質処理装置側圧力センサ35の検出圧力が第1設定適正圧力(例えば、1.0kpa)未満に設定された第1下限圧力(例えば、0.5kpa)以下になる条件であり、補充停止条件が、検出圧力が第1設定適正圧力以上になる条件である。
ちなみに、本実施形態においては、燃料電池4に対するガスの補充(第2保圧処理)は、後述の如く、改質処理装置3の内部に充填されたガスを燃料電池4に供給する形態で行うように構成されている。
【0053】
以下、停止保管運転について説明を加える。
すなわち、改質処理装置3及び燃料電池4の定常運転中(通常運転中)は、燃料バルブV1、生成ガス出口バルブV2、改質水バルブV3、電池出口バルブV6、脱硫リサイクルバルブV8、選択酸化用空気バルブV9及び燃焼用空気バルブV10は開弁状態であり、改質水排出バルブV4及び電池バイパスバルブV7は閉弁状態である。
【0054】
後述の如く、マイコンメータMの漏洩判定用期間(例えば、30日)の4日前に相当する26日が経過した時点になる等により、停止条件が満たされると、発電用制御部Caは、水蒸気パージ処理を開始する。すなわち、燃料バルブV1、脱硫リサイクルバルブV8及び選択酸化用空気バルブV9を閉じ、且つ、電池バイパスバルブV7を開いて、水蒸気パージ処理(水蒸気供給処理)を開始する。よって、改質処理装置3での水素ガス生成処理は停止され、燃料電池4での発電運転(即ち、インバータ6から発電電力供給ライン10への電力出力)は停止される。
【0055】
その後、改質器温度センサ34の検出温度が、水蒸気の凝縮を防止できる温度でかつ燃料ガスGの熱分解による炭素の析出を防止できるガスパージ開始温度以下になると、改質水バルブV3を閉じると共に改質水排出バルブV4を開き、且つ、燃料バルブV1を開くと共に燃焼用空気バルブV10を閉じることにより、ガスパージ処理を開始する。
【0056】
その後、設定時間が経過すると、改質水排出バルブV4を閉じて、水蒸気生成器18からの水の排出を終了し、次に、燃料電池側圧力センサ36の検出圧力が燃料電池側の第2設定適正圧力以上になると、生成ガス出口バルブV2、電池出口バルブV6を閉じ、改質処理装置側圧力センサ35の検出圧力が改質装置側の第1設定適正圧力以上になると、燃料バルブV1を閉じることによりガスパージ処理を終了する。つまり、改質処理装置3及び燃料電池4を、燃料ガスGを充填させた密閉状態にする。
【0057】
ガスパージ処理により、改質処理装置3及び燃料電池4を密閉状態にしても、その後の温度低下に伴って、改質処理装置3及び燃料電池4でのガス圧が低下することになる。
したがって、改質処理装置3に対しては、以降、第1保圧処理を実行することになる。
つまり、改質処理装置側圧力センサ35の検出圧力が改質装置側の第1設定適正圧力未満の改質装置側の第1下限圧力以下になると、燃料バルブV1を開き、改質装置側の第1下限圧力以上になると、燃料バルブV1を閉じることになる。この第1保圧処理の詳細は後述する。
【0058】
このように、発電用制御部Caは、発電部Haを停止する際には、改質処理装置3での水素ガス生成処理を停止させた後、発電部Haの内部の保圧対象領域にマイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを充填してその保圧対象領域の圧力を第1設定適正圧力以上にした状態で封止する第1充填処理を実行し、その後、保圧対象領域での圧力が第1設定適正圧力未満の第1下限圧力に低下することで補充開始条件が満たされると、発電部Haの内部に燃料ガスGを補充して保圧対象領域の圧力を第1設定適正圧力以上にする第1保圧処理を実行する。特に、上記保圧対象領域が改質処理装置3の内部である場合、発電用制御部Caは、第1充填処理として、保圧対象領域としての改質処理装置3の内部にマイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを充填して改質処理装置3の内部の圧力を第1設定適正圧力以上にした状態で封止する処理を実行し、第1保圧処理として、改質処理装置3の内部に燃料ガスGを補充して改質処理装置3の内部の圧力を第1設定適正圧力以上にする処理を実行する。
【0059】
また、燃料電池4に対しては、改質処理装置3に充填されているガスを燃料電池4の燃料極4nを含む領域(燃料極領域)に供給する第2保圧処理を実行することになる。つまり、燃料電池側圧力センサ36の検出圧力が燃料電池側の第2設定適正圧力未満の燃料電池側の第2下限圧力以下になると、生成ガス出口バルブV2を開き、燃料電池側の第2設定適正圧力以上になると、生成ガス出口バルブV2を閉じることになる。つまり、燃料電池4の燃料極領域でのガスの圧力が低くなった場合には、改質処理装置3に充填されているガスを燃料電池4に供給するように構成されている。例えば、第2設定適正圧力は第1設定適正圧力以下の圧力であり、第2下限圧力は第1下限圧力以下の圧力である。
【0060】
このように、発電用制御部Caは、発電部Haを停止する際には、燃料電池4での発電運転を停止させた後、燃料電池4の燃料極領域に改質処理装置3を経由して供給されるガスを充填して第2設定適正圧力以上にした状態で上記燃料極領域を封止する第2充填処理を実行し、その後、燃料極領域の圧力が第2設定適正圧力未満の第2下限充填圧に低下すると、改質処理装置3の内部に存在するガスを燃料極領域に補充して燃料極領域の圧力を第2設定適正圧力以上にする第2保圧処理を実行する。
【0061】
(熱源部Hbの構成)
図3に示すように、熱源部Hbには、上述した貯湯タンク1及び補助熱源機2に加えて、多機能循環ポンプ40、暖房用循環ポンプ41、風呂追焚用循環ポンプ42、暖房用熱交換器43、風呂追焚用熱交換器44が備えられている。
また、熱源部Hbには、給湯用混合弁45、暖房用電磁弁46、風呂追焚用電磁弁47、三方弁48、タンク比例弁49、及び、蓄熱切換弁50が設けられている。
【0062】
貯湯タンク1の上部には、湯水取出路51が設けられ、貯湯タンク1の底部には、湯水供給路52が設けられ、湯水取出路51が、給湯用混合弁45に接続され、給湯用混合弁45からは、例えばカラン等の給湯先へ湯水を供給できる給湯路58が延出されている。また、給湯用混合弁45の下流側の給湯路58は、湯張路62を介して風呂用循環路57に接続されている。そして、熱源用制御部Cbが、湯張路62の途中に設けられている湯張弁63を開弁することで、風呂用循環路57に接続されている浴槽への湯張りが行われる。
水道水等の給水源からの湯水を供給する給水路53が、給湯用混合弁45に接続される第1給水路53aと、湯水供給路52に設けた蓄熱切換弁50に接続される第2給水路53bとに分岐されている。
【0063】
多機能循環ポンプ40が配置される多機能循環路54が、補助熱源機2、暖房用熱交換器43、風呂追焚用熱交換器44、及び、三方弁48を経由する状態で設けられ、三方弁48には、湯水取出路51から分岐した分岐路51aが接続され、湯水供給路52が、多機能循環路54に接続されている。
暖房用熱交換器43と風呂追焚用熱交換器44とは、多機能循環路54に並列状態で配置され、暖房用電磁弁46が、暖房用熱交換器43を通した湯水の通流を断続し、且つ、風呂追焚用電磁弁47が、風呂追焚用熱交換器44を通した湯水の通流を断続する形態で、多機能循環路54に配置されている。
【0064】
多機能循環路54における補助熱源機2の下流側箇所と湯水取出路51とを接続する合流路55が設けられ、この合流路55に、タンク比例弁49が設けられている。
暖房用循環路56が、暖房用熱交換器43を経由する状態で設けられ、暖房用循環ポンプ41が、暖房用循環路56に設けられている。
風呂用循環路57が、風呂追焚用熱交換器44を経由する状態で設けられ、風呂追焚用循環ポンプ42が、風呂用循環路57に設けられている。
【0065】
そして、熱源部Hbは、湯水取出路51からの湯水と第1給水路53aからの湯水を混合させて給湯路58から供給する給湯運転処理、暖房用循環路56を通して暖房装置Lに暖房用熱媒を供給する暖房運転処理、及び、風呂用循環路57を通して浴槽水を循環させながら加熱する風呂追焚運転処理を行うように構成されている。このように、暖房用燃焼器Jとしての補助熱源機2は、暖房運転処理において、マイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを燃焼して得られる燃焼熱を利用して、暖房対象空間を暖めるための暖房用熱媒を加熱する熱媒加熱運転を行うために利用される。暖房装置Lは、例えば、暖房対象空間の空気を暖めるためのパネルラジエータなどの空調装置や、暖房対象空間の床に設置された床暖房装置や、浴室の暖房及び乾燥を行うための浴室暖房乾燥装置などであり、何れも暖房用熱媒からの放熱により空調対象空間を暖める装置である。
【0066】
給湯運転処理、暖房運転処理、風呂追焚運転処理の夫々は、貯湯タンク1の湯水を用いて行われることになるが、貯湯タンク1の貯湯熱量が不足する場合には、補助熱源機2が燃焼作動されるように構成されている。
例えば、給湯運転を行う場合に、貯湯タンク1の貯湯熱量が多いときには、貯湯タンク1の湯水が湯水取出路51を通して給湯用混合弁45に供給されることになる。尚、この場合、第2給水路53bからの湯水が、蓄熱切換弁50を経由しながら、湯水供給路52を通して貯湯タンク1に供給されることになる。
【0067】
給湯運転処理を行う場合に、貯湯タンク1の貯湯熱量が少ないときには、第2給水路53bからの湯水を、蓄熱切換弁50を経由しながら、湯水供給路52を通して多機能循環路54に供給し、補助熱源機2にて加熱した後、合流路55を通して湯水取出路51に流動させることになる。
【0068】
暖房運転処理や風呂追焚運転処理を行う場合に、貯湯タンク1の貯湯熱量が多いときには、多機能循環ポンプ40を作動させた状態で、貯湯タンク1の湯水を、分岐路51aを通して多機能循環路54に供給し、暖房用熱交換器43や風呂追焚用熱交換器44を流動させた後に、湯水供給路52を通して貯湯タンク1に戻す形態で流動させることになる。
【0069】
暖房運転処理や風呂追焚運転処理を行う場合に、貯湯タンク1の貯湯熱量が少ないときには、分岐路51aを閉じるように三方弁48を切替えた状態で、多機能循環ポンプ40を作動させて、多機能循環路54の湯水を循環させ、且つ、循環される湯水を補助熱源機2にて加熱することになる。
【0070】
(給湯運転処理について)
給湯運転処理は、上述の如く、給湯開始条件が満たされたときに、貯湯タンク1の貯湯熱量が少ないときには、給湯用燃焼器Kとして機能する補助熱源機2を給湯停止終了条件が満たされるまで燃焼作動させることになる。
【0071】
給湯開始条件は、例えば、給湯路58の先端に設けた給湯栓(図示せず)が開かれることにより、給湯路58を通して湯水が流動することを検出する通水センサWが湯水の流動を検出すること、或いは、リモコンRによって風呂湯張りの指令がされたこと等である。
これに対して、給湯停止終了条件は、給湯栓が閉じられることにより、通水センサWが湯水の流動を検出しなくなったことである。或いは、熱源用制御部Cbが、風呂湯張りが完了したと判定したことである。
【0072】
すなわち、熱源用制御部Cbが、通水センサWにて湯水の通流が検出されると、給湯路58を通して目標温度の湯水を供給すべく、給湯用混合弁45や補助熱源機2等の作動を制御するように、並びに、風呂湯張りの開始タイミングになると、給湯路58及び湯張路62及び風呂用循環路57を通して目標温度の湯水を浴槽へと供給すべく、給湯用混合弁45や湯張弁63や補助熱源機2等の作動を制御するように構成されている。
【0073】
(熱源部Hbの凍結防止運転について)
次に、熱源部Hbの凍結防止運転処理について説明する。
本実施形態においては、補助熱源機2を凍結防止用燃焼器Nとして用いる。具体的には、凍結防止用燃焼器Nとしての補助熱源機2で燃料ガスGを燃焼作動させ、及び、例えば多機能循環ポンプ40を動作させることで昇温された水が循環し、その熱が熱源部Hbの各部(凍結防止対象)に伝わることで凍結が防止される。
【0074】
図3に示すように、熱源部Hbが設置されている環境の温度を表す環境温度を測定する環境温度測定手段として、大気温度を測定する温度センサS1が設置されている。そして、熱源用制御部Cbは、温度センサS1で測定される環境温度が所定の下限温度以下になると、凍結防止用燃焼器Nを作動させて凍結防止対象を加熱する凍結防止運転を行うように構成されている。例えば、熱源用制御部Cbは、温度センサS1で測定される環境温度が所定の下限温度(例えば、5℃など)以下になると、一定期間だけ凍結防止用燃焼器Nを作動させて凍結防止対象を加熱する凍結防止運転を行う。
【0075】
(漏洩判定回避処理)
発電用制御部Caは、上記燃料ガス非消費状態が生じない期間が漏洩判定用期間(例えば30日など)に到達する前に、発電部Haの運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を実行する。例えば、発電用制御部Caは、マイコンメータMの漏洩判定用期間の4日前に相当する26日が経過した後に、発電部Haの運転を起動禁止解除条件が満たされるまで停止する漏洩判定回避用停止処理を、漏洩判定回避処理として実行するように構成されている。
【0076】
本実施形態においては、起動禁止解除条件が、発電部Haの運転の停止継続期間が24時間に達したという条件に定められている。
【0077】
本実施形態においては、発電部Haが、燃料ガスGを水蒸気改質処理により水素ガスを生成する改質処理装置3と、生成された水素ガスが供給される燃料電池4とを備える形態に構成されるものであるから、発電用制御部Caが、漏洩判定回避用停止処理として、改質処理装置3及び燃料電池4に対して、上述した停止保管運転を行うことになる。
【0078】
すなわち、燃料ガスGの供給を停止した状態で、改質処理装置3及び燃料電池4の燃料極4nに水蒸気を供給して内部ガスを排出する水蒸気パージ処理(水蒸気供給処理)、及び、水蒸気の供給を停止した状態で、改質処理装置3及び燃料電池4の燃料極4nにマイコンメータMを経由して供給される燃料ガスGを充填して封止するガスパージ処理(充填処理)を順次実行し、その後、改質処理装置3の内部圧力を適正圧力に保つ第1保圧処理や、燃料電池4の燃料極4nにおける内部圧力を適正圧力に保つ第2保圧処理を実行することになる。
【0079】
(漏洩判定回避処理の詳細)
次に、発電用制御部Caが実行する漏洩判定回避処理を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、発電用制御部Caは、マイコンメータMの漏洩判定用期間(例えば、30日)の4日前に相当する26日が経過しているか否かを判定し(#1)、26日以上が経過している場合には、発電部Haが停止済であるか否かを判定する(#2)。尚、#1にて、26日以上が経過していないと判定したときには、他の処理に移行する。
【0080】
発電用制御部Caは、#2にて、停止済でないと判定したときには、発電部Haの起動を禁止する起動禁止をセットし(#3)、次に、改質処理装置3及び燃料電池4の運転を停止する運転停止処理(水蒸気パージ処理、ガスパージ処理)を実行する(#4)。
尚、運転停止処理の後では、改質処理装置3の内部圧力を適正圧力に保つ第1保圧処理や、燃料電池4の燃料極4nにおける内部圧力を適正圧力に保つ第2保圧処理が、漏洩判定回避処理とは別の処理として実行される。
【0081】
次に、発電用制御部Caは、#5にて、起動禁止解除条件が満たされているか否かの判定を行う。本実施形態では、起動禁止解除条件が、発電部Haの運転の停止継続期間が24時間に達したという条件に定められている。発電部Haの運転の停止継続期間は、発電用制御部Caが#3で起動禁止をセットしてからの経過時間、又は、発電用制御部Caが実際に発電部Haの運転を停止させる処理(#4)を開始してからの経過時間、又は、実際に発電部Haの運転を停止させる処理(#4)が終了してからの経過時間などの時間を適宜設定できる。
【0082】
発電用制御部Caは、起動禁止解除条件が満たされたとき、熱源部Hbが設置されている環境の温度に応じて、発電部Haの運転を再開するか又は発電部Haの運転停止を継続するかを決定する。本実施形態では、発電用制御部Caは、#6において、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部Hbが設置されている環境の温度が、熱源部Hbで凍結防止運転が行われ得る所定の低温条件を満たしていると判定したとき、#7に移行して、発電部Haの運転停止を継続する停止継続処理を行う。ここで、発電用制御部Caは、熱源部Hbが設置されている環境の温度として、熱源部Hbが設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部Haでの実際の温度など)を、熱源部Hbが設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。例えば、熱源部Hbに隣接して設置されている発電部Haに設けられている温度センサS2が測定する大気温度は、熱源部Hbが設置されている環境の大気温度と同様の傾向を示すと仮定できる。そこで本実施形態では、発電用制御部Caは、温度センサS2で測定される温度が5℃以下であれば上記低温条件を満たしていると判定する。そして、#7において発電用制御部Caは、停止継続処理での発電部Haの運転停止を設定期間(例えば、24時間)継続させ、その後、当該停止継続処理を終了して#9に移行して発電部Haの運転を再開する。
【0083】
これに対して、発電用制御部Caは、#6にて、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部Hbが設置されている環境の温度が上記低温条件を満たしていないと判定したとき、#9に移行して、発電部Haの運転を再開する。例えば、発電用制御部Caは、温度センサS2で測定される温度が5℃より高ければ、上記低温条件を満たしていないと判定する。
【0084】
以上のように、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されているか否かを発電用制御部Caが実際に知ることができなくても、即ち、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されているか否かを示す情報を熱源部Hbから発電部Haへ伝達するようなシステムを構築しなくても、発電用制御部Caは、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されている可能性を考慮して、発電部Haの運転再開と、発電部Haの運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。従って、漏洩判定回避用停止処理を実行している間、凍結防止運転を行うために燃料ガスGを消費しても、燃料ガス非消費状態を適切にもたらすことが可能となるエネルギ供給システムを提供できる。
【0085】
〔第2実施形態〕
第2実施形態のエネルギ供給システムは、発電部Haの運転を再開するときの条件が上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態のエネルギ供給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0086】
図5は、第2実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャートである。図5に示す#1〜#6は、図4に示したフローチャートの#1〜#6と同じであるため、説明を省略する。
【0087】
本実施形態では、発電用制御部Caは、#6において上記低温条件を満たしていると判定したとき、#8に移行して、発電部Haの運転停止を継続する停止継続処理を行う。
ここで、停止継続処理の途中での熱源部Hbが設置されている環境の温度が、熱源部Hbでの凍結防止運転が行われない所定の高温条件(例えば、10℃以上であること等)を満たしていれば、停止継続処理の途中で、少なくとも凍結防止用燃焼器Nでは燃料ガスGの燃焼が行われていない期間が存在しているため、既に燃料ガス非消費状態が発生している可能性が高いと言える。つまり、この高温条件が満たされているか否かを判定するための基準温度(上述した例では10℃)は、凍結防止用燃焼器Nを用いた凍結防止運転が行われるときに基準温度(上述した例では5℃)よりも高い温度に設定されている。
【0088】
よって、発電用制御部Caは、#8において、停止継続処理の途中での熱源部Hbが設置されている環境の温度が、熱源部Hbでの凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていると判定したとき、#9に移行してその停止継続処理を終了して発電部Haの運転を再開する。ここで、発電用制御部Caは、熱源部Hbが設置されている環境の温度として、熱源部Hbが設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部Haでの実際の温度など)を、熱源部Hbが設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。本実施形態では、熱源部Hbに隣接して設置されている発電部Haに設けられている温度センサS2が測定する大気温度を、熱源部Hbが設置されている環境の大気温度と仮定する。そして、発電用制御部Caは、#8において、温度センサS2で測定される温度が10℃以上になれば、上記高温条件を満たしていると判定して、即ち、少なくとも凍結防止用燃焼器Nでは燃料ガスGの燃焼が行われていない期間が存在していると判定して、当該停止継続処理を終了して#9に移行し、発電部Haの運転を再開する。
尚、発電用制御部Caは、上記高温条件を満たしていると判定するまで、上記#8を繰り返し実行する。
【0089】
このように、本実施形態では、停止継続処理が行われている間において、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されていない可能性を考慮して、発電部Haの運転再開と、発電部Haの運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【0090】
〔第3実施形態〕
第3実施形態のエネルギ供給システムは、起動禁止解除条件が満たされたとき、発電部Haの運転を再開するか又は発電部Haの運転停止を継続するかを決定するための条件が上記実施形態と異なっている。以下に第3実施形態のエネルギ供給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0091】
図6は、第3実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャートである。図6に示す#1〜#5は、図4に示したフローチャートの#1〜#5と同じであるため、説明を省略する。
【0092】
漏洩判定回避用停止処理において上述したように24時間の発電部Haの運転停止を行っているとき、熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していれば、その間に凍結防止運転が行われている(即ち、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されている)可能性が高い。それに対して、熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していなければ、その間に凍結防止運転が行われていない(即ち、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されていない)可能性が高い。このように、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴に基づいて、凍結防止運転が行われていたか否かを推定できる。
【0093】
そこで本実施形態では、発電用制御部Caは、#5において起動禁止解除条件が満たされたと判定したとき、#10において、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示しているか否かの判定を行う。ここで、発電用制御部Caは、熱源部Hbが設置されている環境の温度として、熱源部Hbが設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部Haでの実際の温度など)を、熱源部Hbが設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。そして、発電用制御部Caは、起動禁止解除条件が満たされたとき、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していると判定すると、発電部Haの運転停止を継続する停止継続処理を行い、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していないと判定すると、発電部Haの運転を再開する。
【0094】
本実施形態では、熱源部Hbに隣接して設置されている発電部Haに設けられている温度センサS2が測定する大気温度を、熱源部Hbが設置されている環境の大気温度と仮定する。そして、発電用制御部Caは、温度センサS2の測定結果に基づいて、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴を監視する。例えば、発電用制御部Caは、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での温度センサS2の測定温度が、10℃以上である期間が設定期間以上連続していれば、温度の履歴が低温傾向を示していないと判定する。これに対して、発電用制御部Caは、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での温度センサS2の測定温度が、10℃以上である期間が設定期間以上連続していなければ、温度の履歴が低温傾向を示していると判定する。
【0095】
そして、発電用制御部Caは、#10において低温傾向を示していないと判定した場合には#13に移行して、発電部Haの起動禁止を解除して発電部Haの運転を再開する。
これに対して、発電用制御部Caは、#10において低温傾向を示していると判定した場合には#11に移行して、設定期間、運転停止を継続する。この#11の処理内容は、上記実施形態で説明した#7の処理内容と同様である。
【0096】
以上のように、本実施形態では、漏洩判定回避用停止処理において発電部Haの運転を停止している間での熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴から、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されている可能性を判定し、発電部Haの運転再開と、発電部Haの運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【0097】
〔第4実施形態〕
第4実施形態のエネルギ供給システムは、発電部Haの運転を再開するときの条件が上記第3実施形態と異なっている。以下に第4実施形態のエネルギ供給システムについて説明するが、上記第3実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0098】
図7は、第4実施形態の漏洩判定回避処理を示すフローチャートである。図7に示す#1〜#5,#10は、図6に示したフローチャートの#1〜#5,#10と同じであるため、説明を省略する。
【0099】
本実施形態では、発電用制御部Caは、#10において熱源部Hbが設置されている環境の温度の履歴が低温傾向を示していると判定したとき、#12に移行して発電部Haの運転停止を継続する停止継続処理を行う。
ここで、停止継続処理の途中での熱源部Hbが設置されている環境の温度が、熱源部Hbでの凍結防止運転が行われない所定の高温条件(例えば、10℃以上であること等)を満たしていれば、停止継続処理の途中で、少なくとも凍結防止用燃焼器Nでは燃料ガスGの燃焼が行われていない期間が存在しているため、既に燃料ガス非消費状態が発生している可能性が高いと言える。
【0100】
よって、発電用制御部Caは、#12において、停止継続処理の途中での熱源部Hbが設置されている環境の温度が、熱源部Hbでの凍結防止運転が行われない所定の高温条件を満たしていると判定したとき、#13に移行してその停止継続処理を終了して発電部Haの運転を再開する。ここで、発電用制御部Caは、熱源部Hbが設置されている環境の温度として、熱源部Hbが設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度(例えば、発電部Haでの実際の温度など)を、熱源部Hbが設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。本実施形態では、熱源部Hbに隣接して設置されている発電部Haに設けられている温度センサS2が測定する大気温度を、熱源部Hbが設置されている環境の大気温度と仮定する。そして、発電用制御部Caは、#12において、温度センサS2で測定される温度が10℃以上になれば、上記高温条件を満たしていると判定して、即ち、少なくとも凍結防止用燃焼器Nでは燃料ガスGの燃焼が行われていない期間が存在していると判定して、当該停止継続処理を終了して#13に移行し、発電部Haの運転を再開する。
尚、発電用制御部Caは、上記高温条件を満たしていると判定するまで、上記#12を繰り返し実行する。
【0101】
このように、本実施形態では、停止継続処理が行われている間において、凍結防止用燃焼器Nで燃料ガスGが消費されていない可能性を考慮して、発電部Haの運転再開と、発電部Haの運転停止の継続とを適切に切り替えることができる。
【0102】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、エネルギ供給システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成については適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、熱源部Hbが貯湯タンク1を有する構成を例示したが、熱源部Hbが貯湯タンク1を有しない構成、或いは、貯湯タンク1が発電部Haに設けられる構成など、様々な変更が可能である。
また上記実施形態では、発電部Haが、改質処理装置3と燃料電池4とを備える場合を例示したが、発電部Haが、燃料ガスGにて作動するエンジンと、そのエンジンにて駆動される発電機とを備える場合にも本発明は適用できるものである。
【0103】
(2)上記実施形態では、熱源部Hbが設置されている環境の温度として、発電部Haでの実際の温度を用いる例を説明したが、熱源部Hbが設置されている環境の温度と同様の傾向を示す他の部位で実際に測定した温度を、熱源部Hbが設置されている環境の温度と仮定して用いてもよい。例えば、発電部Haに上水が供給される場合、気温と上水の給水温とに相関関係があることを考慮して、発電部Haに供給される上水の給水温を、熱源部Hbが設置されている環境の温度を表す環境温度と仮定して用いてもよい。
【0104】
(3)上記実施形態では、超音波式のマイコンメータMを例示したが、膜式のマイコンメータMについても本発明は適用できる。この場合、燃料ガス非消費状態であると見なされるための判定条件は、例えば、燃料ガスGの通流量が設定判定量(例えば、1.0L/h)以下となる状態が設定判定時間以上(例えば、60分以上)連続する条件に定められる。よって、膜式のマイコンメータMの場合、そのマイコンメータMの漏洩判定用期間(例えば30日間)において、上記判定条件が満たされなければ(即ち、燃料ガス非消費状態が発生しなければ)、マイコンメータMは警報作動する又は燃料ガスGの供給を遮断する
【0105】
(4)上記実施形態では、図4の#7及び図6の#11において、発電用制御部Caが、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部Hbが設置されている環境の温度が上記低温条件を満たしていれば、その温度に関わらず、発電部Haの運転停止を24時間などの一定期間継続させる例を説明した。但し、熱源部Hbが設置されている環境の温度が低いほど、停止継続処理を行っている間に、凍結防止用燃焼器Nの凍結防止運転によって燃料ガスGが消費されている可能性が高い。そのため、停止継続処理を行っている間に燃料ガス非消費状態が発生する可能性を高めるためには、その停止継続処理の期間(即ち、上記設定期間)を長くすることが好ましい。
【0106】
そのような考えに基づいて、発電用制御部Caが、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部Hbが設置されている環境の温度が低いほど設定期間を長く設定するような改変を行ってもよい。例えば、発電用制御部Caは、温度センサS2で測定される温度が4℃であれば上記低温条件を満たしていると判定し、そして、停止継続処理での発電部Haの運転停止を24時間継続させると決定する。また、発電用制御部Caは、温度センサS2で測定される温度が0℃であれば上記低温条件を満たしていると判定し、そして、停止継続処理での発電部Haの運転停止を48時間継続させると決定する。このように、発電用制御部Caは、起動禁止解除条件が満たされたときの熱源部Hbが設置されている環境の温度が低いほど上記設定期間を長く設定することで、停止継続処理を行っている間に燃料ガス非消費状態が発生する可能性を高めることができる。
【0107】
(5)上記実施形態では、エネルギ供給システムで行われる凍結防止運転の内容や、保圧処理の内容などについて具体例を挙げて説明したが、その構成については適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、改質処理装置3の第1保圧処理を、改質処理装置側圧力センサ35の検出情報に基づいて行う場合を例示したが、例えば、改質器温度センサ34の検出温度Tが設定温度Ts(例えば、50℃)低下する毎に、燃料ガスGを設定量ずつ充填する形態で実施する等、第1保圧処理の具体構成は各種変更できる。
更に、上記実施形態では、燃料電池4に対する第2保圧処理を、改質処理装置3に充填された燃料ガスGを供給する形態で実施したが、マイコンメータMからの燃料ガスGを供給する形態で実施してもよい。この場合には、燃料電池4に対する第2保圧処理は、改質処理装置3の第1保圧処理と同様に、燃料ガスGの消費中として判断することになる。
また更に、上記実施形態では、熱源部Hbが暖房運転処理や風呂追焚運転処理を行う場合を例示したが、熱源部Hbが暖房運転処理や風呂追焚運転処理を実行しない形態で実施してもよい。
また更に、上記実施形態では、燃料電池4に対しても第2保圧処理を行う場合を例示したが、燃料電池4に対する第2保圧処理を省略する形態で実施してもよい。
【0108】
(6)上記実施形態では、改質処理装置3と燃料電池4とを各別に保圧する例、即ち、改質処理装置3に対して第1保圧処理を行い及び燃料電池4に対して第2保圧処理を行う例を説明したが、改質処理装置3と燃料電池4とを一体で保圧してもよい。つまり、改質処理装置3及び燃料電池4の両方を上述した発電部Haの内部の保圧対象領域としてもよい。具体的には、上記第1充填処理及び上記第1保圧処理が行われている間、常に、燃料電池用供給路24の途中に設けられた生成ガス出口バルブV2を開弁状態にしておくことで、改質処理装置3と燃料電池4とは互いにガスの移動が可能な状態に維持されて、改質処理装置3と燃料電池4とが一体で保圧される。
【0109】
(7)上記実施形態では、具体的な数値を挙げてエネルギ供給システムで行われる処理の内容などについて説明したが、それらの数値は例示目的で記載したものであり適宜変更可能である。
【0110】
(8)尚、上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、漏洩判定回避用停止処理を実行している間、暖房を行うために燃料を消費しても、燃料ガス非消費状態を適切にもたらすことが可能となるエネルギ供給システムに利用できる。
【符号の説明】
【0112】
Ca 発電用制御部
Cb 熱源用制御部
G 燃料ガス
Ha 発電部
Hb 熱源部
M マイコンメータ
N 凍結防止用燃焼器(補助熱源機 2)
S2 温度センサ(環境温度測定手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7