(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
端末装置から、駅構内にある店舗である駅ナカ店舗を指定した入場要求を受け付けて、第1の光学読取部を備える自動改札機に翳すことで前記駅構内への入場が可能となる第1画像を生成するための情報を生成する入場券発行制御部と、
前記駅ナカ店舗の内部または周辺に設置され、前記第1画像にエンコードされた第1情報を読み取る第2の光学読取部と、
前記第2の光学読取部から前記第1情報が読み取られた場合に、前記自動改札機に翳すことで駅構外への出場が可能となる第2画像を生成するための情報を生成する出場券発行制御部と、
前記入場券発行制御部により得られる前記第1画像を生成するための情報と、前記出場券発行制御部により得られる前記第2画像を生成するための情報とを、前記端末装置に送信する通信部と、
を備える画像発行装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の駅ナカ店舗利用システム、画像発行装置、およびプログラムを、図面を参照して説明する。
【0008】
[全体構成]
図1は、実施形態における駅ナカ店舗利用システム1の構成の一例を示す図である。駅ナカ店舗利用システム1は、鉄道の駅における入出場の管理を行うとともに、駅ナカ店舗を利用するために、自動改札機を通過して駅構内に入場するための入場券および駅構外に出場するための出場券の利用状態を管理可能なシステムである。駅ナカ店舗利用システム1は、例えば、端末装置10と、自動改札機100と、駅務サーバ装置200と、センターサーバ装置300と、店舗サーバ装置(画像発行装置)400と、店舗端末500とを備える。
図1ではA駅のみ示しているが、複数の駅に、自動改札機100および駅務サーバ装置200、更に店舗サーバ装置400が備えられてよい。
【0009】
端末装置10は、利用者によって利用される携帯可能な端末装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等である。駅ナカ店舗利用システム1では、端末装置10は、自動改札機100に翳すことにより、駅の構内に入場する入場券として利用される。また、端末装置10は、自動改札機100に翳されることにより乗車券として機能するようにしてもよい。
【0010】
端末装置10の画面上には、端末装置10を入場券として機能させるための第1の読取画像CD1(「第1画像」の一例)が表示される。第1の読取画像CD1は、利用者が自動改札機100を通過する際に自動改札機100によって読み取られる。
【0011】
第1の読取画像CD1は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コードや、バーコード等の一次元コード等である。これらの各種コードは、例えば、駅構内への入場を可能とする情報(以下、「入場情報」と称する)、または入場情報とその他情報とを含めた情報がエンコードされたものである。入場情報は、例えば、有効期限、入場駅の識別情報、第1の読取画像CD1のそれぞれを識別するコード識別情報(コードID)等を含む情報である。また、その他情報は、例えば、端末装置10における設定言語等を含む情報である。なお、第1の読取画像CD1は、機械(自動改札機100)によって内容が認識可能であるとともに、人が視認することによって内容が認識できないものであれば如何なる態様であってもよい。
【0012】
また、端末装置10には、端末装置10を出場券として機能させるための第2の読取画像CD2(「第2画像」の一例)が表示される。第2の読取画像CD2は、例えば、QRコード等の二次元コードや、バーコード等の一次元コード等である。これらの各種コードは、例えば、駅構外への出場を可能とする情報(以下、「出場情報」と称する)、または出場情報とその他情報とを含めた情報がエンコードされたものである。出場情報は、例えば有効期限、出場駅の識別情報、第2の読取画像CD2のそれぞれを識別するコード識別情報(コードID)等を含む情報である。また、その他情報は、例えば、端末装置10における設定言語等を含む情報である。なお、第2の読取画像CD2は、機械(自動改札機100)によって内容が認識可能であるとともに、人が視認することによって内容が認識できないものであれば如何なる態様であってもよい。
【0013】
自動改札機100は、例えば、駅の改札口に設けられる。自動改札機100は、端末装置10の表示画面に表示された第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2から情報を読み取ることによって、利用者の通過を許可または禁止する。なお、本実施形態において自動改札機100は、第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2のみを処理可能な装置として説明するがこれに限られない。例えば、自動改札機100は、更に交通系ICカードや磁気券、コードが印刷された紙券等を並行して処理可能な装置であってもよい。
【0014】
駅務サーバ装置200は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して通信を行う。また、駅務サーバ装置200は、自動改札機100から取得した情報を、LANやWAN(Wide Area Network)、セルラー網やWi−Fi網、専用回線、プロバイダ、インターネット等を含むネットワークNWを介して、センターサーバ装置300に送信する。更に、駅務サーバ装置200は、センターサーバ装置300から受信した情報を自動改札機100等に送信する。
【0015】
センターサーバ装置300は、駅務サーバ装置200およびネットワークNWを介して自動改札機100から受信した情報に基づいて、種々の処理を行う。また、センターサーバ装置300は、端末装置10とネットワークNWを介して通信を行う。センターサーバ装置300は、「管理部」の一例である。
【0016】
店舗サーバ装置400は、A駅内にある駅ナカ店舗aへの来店要求を端末装置10から受け付けて、光学読取部を備える自動改札機に翳すことで駅構内への入場が可能となる入場券に対応した第1の読取画像CD1を生成するための情報を端末装置10に送信する。また、店舗サーバ装置400は、店舗端末500から入場券に対応付けられたコード情報(入場コード)を受け付けると、自動改札機100を通過して、A駅構外に出場するための第2の読取画像CD2を生成するための情報を端末装置10に送信する。
【0017】
店舗端末500は、端末装置10からA駅構内への入場時に用いた第1の読取画像CD1を読み取り、読み取った第1の読取画像から得られた入場コードを店舗サーバ装置400に送信する。
【0018】
また、店舗端末500は、端末装置10の利用者が駅ナカ店舗aで購入した情報を、上述した入場コードとともに、店舗サーバ装置400に送信してもよい。これにより、実施形態における入場券の利用者に対する購入履歴を店舗サーバ装置400で管理することができる。店舗端末500は、例えば駅構内の店舗等に設置されるPOS(Point Of Sales)端末等である。なお、店舗端末500は、駅務サーバ装置200を経由して店舗サーバ装置400と通信してもよく、駅務サーバ装置200を経由せずに通信ネットワークNWを介して店舗サーバ装置400と通信してもよい。
【0019】
以下、端末装置10、自動改札機100、センターサーバ装置300、店舗サーバ装置400、および店舗端末500についてそれぞれ説明する。
【0020】
[端末装置]
まず、端末装置10について説明する。
図2は、実施形態における端末装置10の構成の一例を示す図である。端末装置10は、例えば、操作部11と、表示部12と、端末側通信部13と、入場券取得処理部14と、出場券取得処理部15と、端末側記憶部30とを備える。入場券取得処理部14および出場券取得処理部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが端末側記憶部30に記憶されたプログラム(例えば、コード画像取得アプリ31)を実行することにより実現される。すなわち、コード画像取得アプリ31が実行されることで、入場券取得処理部14および出場券取得処理部15が動作する。プログラムは、例えば、ネットワークNWを介してアプリケーションサーバ(図示せず)や店舗サーバ装置400、センターサーバ装置300からダウンロードされてもよいし、SDカード等の可搬型記憶媒体に格納されたものが端末装置10にインストールされてもよい。また、入場券取得処理部14および出場券取得処理部15のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0021】
端末側記憶部30は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。端末側記憶部30は、プロセッサが実行するコード画像取得アプリ31等のプログラムを格納する。
【0022】
操作部11は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。なお、表示部12がタッチパネルである場合、操作部11の一部は表示部12と一体として形成される。操作部11は、例えば、利用者による、第1の読取画像CD1および第2の読取画像CD2を表示部12に表示させるための入力操作を受け付ける。また、操作部11は、第1の読取画像CD1と第2の読取画像CD2との画面表示を切り替える切り替え操作を受け付ける。操作部11は、「受付部」の一例である。
【0023】
表示部12は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等の表示装置を含む。表示部12は、入場券取得処理部14および出場券取得処理部15等によって出力される情報に基づいて各種画像を表示する。
【0024】
端末側通信部13は、ネットワークNWを介して他の端末装置10、センターサーバ装置300、店舗サーバ装置400、および店舗端末500と通信する。
【0025】
入場券取得処理部14は、入場券を取得するための情報の入力を受け付ける入場券取得画面を表示部12に表示させたり、入場券取得画面に入力された情報を端末側通信部13により店舗サーバ装置400に送信させたりする。また、入場券取得処理部14は、端末側通信部13により受信された店舗サーバ装置400からの情報に基づいて、第1の読取画像CD1を表示部12に表示させる。
【0026】
例えば、コード画像取得アプリ31がタッチ操作される等して起動すると、入場券取得処理部14は、入場券取得のための入場券取得画面を端末装置10に表示させる。入場券取得画面は、端末装置10の利用者が、予めユーザ登録をしておき、例えばユーザIDやパスワードを入力してログインした後に、所定の操作をすることで表示される。
【0027】
図3は、コード画像取得アプリ31が起動された際に、端末装置10の表示部12に入場券を表示させるための入場券取得画面が表示された様子を示す図である。入場券取得画面には、日本語や英語、フランス語、中国語等といった端末装置10の設定言語を設定するための領域A1、来店する予定の店舗名を指定するための領域A2、入場券の発行要求を確定するためのボタンB1等が設けられてよい。端末装置10の設定言語は、コード画像取得アプリ31内での設定言語であってもよいし、端末装置10のOS(Operating System)の設定言語であってもよい。
【0028】
上述した領域に各種情報が入力されて、図中「YES」ボタンが操作されると、入場券の発行要求が確定する。また、図中「NO」ボタンが操作されると、入場券取得画面の表示を終了するとともに、コード画像取得アプリ31を終了させる処理が行われる。
【0029】
図中「YES」ボタンが操作され、入場券の発行要求が確定した場合、入場券取得処理部14は、端末側通信部13を用いて、入力された情報を入場券要求情報(第1画像リクエスト)として店舗サーバ装置400に送信する。ここで、第1画像リクエストとは、上述した「第1の読取画像CD1」を要求するリクエストである。なお、図中「NO」ボタンが操作されると、入場券取得画面が閉じて、コード画像取得アプリ31が終了する。
【0030】
端末装置10は、上述した入場券要求情報に対応する第1の読取画像CD1を生成するための情報を取得し、取得した情報に基づいて、第1の読取画像CD1を生成する。端末装置10は、生成した第1の読取画像CD1を自動的に、或いは表示確認を得てから表示部12に表示する。
【0031】
図4は、入場券表示画面が表示された様子を示す図である。入場券取得処理部14は、端末側通信部13が店舗サーバ装置400から受信した入場券要求情報に対するレスポンス情報(第1の読取画像CD1を生成するための情報)に基づいて、
図4の入場券表示画面を生成し、生成した入場券表示画面を表示部12に表示させる。入場券表示画面には、入場駅名を表示するための領域A3、店舗名を表示するための領域A4、自動改札機100により入場可能な有効期限を表示するための領域A5、出場券を取得するための情報等を表示するための領域A6、第1の読取画像CD1を表示するための領域A7、およびメニュー画面等の他の画面に切り替えるためのボタンB2等が設けられてよい。
【0032】
例えば、入場券取得処理部14は、操作部11により「メニュー画面」ボタンが選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を予め設定された画面(例えば、ホーム画面)に切り替える。また、入場券取得処理部14は、メニュー画面に切り替わった後も所定の操作を行うことで、
図4に示す入場券表示画面に切り替えて、表示部12に表示させることができる。
【0033】
出場券取得処理部15は、端末側通信部13により受信された出場券(例えば、第2の読取画像CD2)を表示部12に表示させる。
図5は、出場券表示画面が表示された様子を示す図である。出場券取得処理部15は、端末側通信部13が店舗サーバ装置400から受信した第2の読取画像CD2を生成するための情報に基づいて、
図5に例示する出場券表示画面を生成し、生成した出場券表示画面を表示部12に表示させる。
【0034】
出場券表示画面には、出場券の有効期限を表示するための領域A8、第2の読取画像CD2を用いた出場方法の説明を表示するための領域A9、第2の読取画像CD2を表示する領域A10、メニュー画面等の他の画面に切り替えるためのボタンB3等が設けられてよい。例えば、出場券取得処理部15は、操作部11により「メニュー画面」ボタンが選択されたことを受け付けると、表示部12に表示される画面を予め設定された画面(例えば、ホーム画面)に切り替える。また、出場券取得処理部15は、メニュー画面に切り替わった後も所定の操作を行うことで、
図5に示す出場券表示画面に切り替えて、表示部12に表示させることができる。
【0035】
なお、上述した入場券表示画面または出場券表示画面と、他の画面(例えば、メニュー画面)との表示の切り替えは、上述したように画面上に予め設定されたボタンを選択するだけでなく、例えば端末装置10のタッチパネルに対するスワイプ操作やフリック操作を受け付けることで、各画面の切り替えを行ってもよい。
【0036】
[自動改札機]
次に、自動改札機100について説明する。なお、以下の説明では、主に自動改札機100が、上述した第1の読取画像CD1を用いた駅構内への入場または第2の読取画像CD2を用いた駅構外への出場に対して、利用者の通過の許可または禁止を制御する例について説明する。
【0037】
図6は、実施形態における自動改札機100を上方から見た図である。自動改札機100は、例えば、通路を挟んで対向配置される主機110と従機130とを備えてよい。主機110は、例えば、画像読取部111と、上面表示部112と、正面表示部113と、扉部114および115と、改札機側制御部150とを備える。また、従機130は、画像読取部131と、上面表示部132と、正面表示部133と、扉部134および135とを備える。
【0038】
主機110の画像読取部111は、
図6に示すa方向に通過しようとする利用者によって翳された端末装置10により表示された第1の読取画像CD1を撮像し、画像データを改札機側制御部150に送信する。
【0039】
上面表示部112は、画像読取部111に対して端末装置10が翳された場合に、改札機側制御部150によって処理された結果、またはセンターサーバ装置300から受信した情報に基づく画像を表示する。正面表示部113は、
図6に示すa方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部113の表示内容または表示の有無は、改札機側制御部150によって決定される。
【0040】
一方、従機130の画像読取部131は、
図6に示すb方向に通過しようとする利用者によって翳された端末装置10に表示された第1の読取画像CD1を撮像し、画像データを改札機側制御部150に送信する。上面表示部132は、画像読取部131に対して端末装置10が翳された場合に、改札機側制御部150によって処理された結果、またはセンターサーバ装置300から受信した情報に基づく画像を表示する。正面表示部133は、
図6に示すb方向に通過可能であるか否かを示すマークや図形、文字等を表示する。正面表示部133の表示内容または表示の有無は、改札機側制御部150によって決定される。
【0041】
改札機側制御部150は、
図6に示すa方向への利用者の通過を許可する動作モードに自動改札機100が設定されている場合、扉部115および135を開放状態に維持するとともに、扉部114および134を開放状態または閉止状態に制御することで、a方向の利用者の通過を許可または禁止する。また、改札機側制御部150は、
図6に示すb方向への利用者の通過を許可する動作モードに自動改札機100が設定されている場合、扉部114および134を開放状態に維持するとともに、扉部115および135を開放状態または閉止状態に制御することで、b方向の利用者の通過を許可または禁止する。
【0042】
また、自動改札機100の動作モードには、
図6に示すa方向の通過とb方向の通過との双方を許可する動作モードが含まれていてもよい。この場合、改札機側制御部150は、例えば、利用者が通過中でなければ正面表示部113と正面表示部133の双方に通過を許可することを示すマークや図形、文字等を表示させる制御を行う。また、改札機側制御部150は、例えば、利用者がa方向およびb方向のいずれかの側から進入し、画像読取部111と画像読取部131とのいずれか一方に端末装置10が翳されると、他方の画像読取部を無効化するとともに、利用者が進入してきていない側の表示部(正面表示部113または正面表示部133)に、通過を禁止することを示すマークや図形、文字等を表示させる制御を行う。
【0043】
なお、自動改札機100は、上述したように利用者が双方向に通過可能なものに限らず、主機と補機(従機)により構成される、利用者が一方向にのみ通過可能なものであってもよい。
【0044】
図7は、自動改札機100の画像読取部111を上方から見た図である。画像読取部111は、例えば、タッチ面表示部PN1およびカメラCAM1を備える。タッチ面表示部PN1は、例えば、LCDや有機ELディスプレイであり、上方から見てカメラCAM1の周囲に配置される。カメラCAM1は、利用者によって自機前に翳された物体を撮像する。例えば、表示画面に第1の読取画像CD1が表示された端末装置10が利用者によって翳されると、カメラCAM1は、端末装置10の表示画面を撮像する。カメラCAM1は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを有する。なお、
図7に示す画像読取部111の構成は、従機130の画像読取部131にも同様に適用してもよい。すなわち、従機130の画像読取部131は、タッチ面表示部PN1およびカメラCAM1を含む構成であってもよい。
【0045】
図8は、自動改札機100の機能構成の一例を示す図である。自動改札機100は、
図6に示す構成の他、例えば、外部装置と通信を行う改札機側通信部145と、改札機側制御部150の指示に従って音声を出力するスピーカ140と、種々の情報を格納する改札機側記憶部170とを更に備える。改札機側制御部150は、通信制御部152と、画像処理部154と、通過可否判定部156と、通過制御部158とを備える。上述した画像読取部111、131と画像処理部154とを合わせたものは、「第1の光学読取部」の一例である。
【0046】
改札機側制御部150の構成要素の一部または全部は、CPU等のプロセッサが改札機側記憶部170に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、改札機側制御部150の構成要素の一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現され、それぞれの機能を実現するための回路構成を有してもよい。また、改札機側制御部150の構成要素の一部または全部は、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0047】
改札機側記憶部170は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現されてよい。改札機側記憶部170は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、自機が設置された駅の識別情報や、各種表示部に表示させる画像データやテキストデータ、スピーカ140に出力させる音声データ、運賃テーブル等を格納する。画像データ、テキストデータ、および音声データは、コード画像取得アプリ31において設定され得る端末装置10の設定言語の数に対応した数だけ用意されてよい。運賃テーブルは、例えば、駅の区間に対して運賃が対応付けられた情報である。
【0048】
通信制御部152は、改札機側通信部145を用いて、画像処理部154による処理結果、画像読取部111(131)に読取画像CDが翳された時刻、自機が設置された駅の識別情報等を、駅務サーバ装置200を介してセンターサーバ装置300に送信する。また、通信制御部152は、改札機側通信部145を用いて、センターサーバ装置300により駅務サーバ装置200を介して送信された情報を受信してもよい。自機が設置された駅の識別情報(駅ID)は、予め改札機側記憶部170に格納されてよい。
【0049】
画像処理部154は、例えば、画像読取部111(131)のカメラCAMにより撮像された画像における読取画像CDの部分を解析して配列情報を取得し、配列情報をデコードして、ビット列等で表されるコンピュータが認識可能な電子情報に変換する。電子情報には、前述した効力情報が含まれる。
【0050】
通過可否判定部156は、画像処理部154により取得された情報に基づいて、利用者の通過可否を判定する。
【0051】
通過制御部158は、通過可否判定部156による判定結果に基づいて、利用者の通過を許可、あるいは禁止する制御を行う。例えば、通過制御部158は、画像処理部154によって第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2が抽出されない場合、または抽出された第1の読取画像または第2の読取画像CD2がデコードされない、あるいはデコードされた結果が無効な場合、利用者の通過を禁止する制御を行う。通過制御部158は、通過の許可または禁止の判定に応じて、扉部114、115、134、135、スピーカ140、上面表示部112、132、正面表示部113、133、タッチ面表示部PN、またはこれらを組み合わせたものを制御する。なお、通過制御部158は、画像処理部154により取得された情報に、端末装置10(コード画像取得アプリ31)における設定言語の情報が含まれている場合、この設定言語に合わせて各種表示部に表示させる画像データ(またはテキストデータ)やスピーカ140に出力させる音声データを選択してよい。
【0052】
[センターサーバ装置]
次に、センターサーバ装置300について説明する。
図9は、実施形態におけるセンターサーバ装置300の機能構成の一例を示す図である。センターサーバ装置300は、例えば、センターサーバ側通信部310と、センターサーバ側制御部320と、センターサーバ側記憶部330とを備える。
【0053】
センターサーバ側通信部310は、上述したネットワークNWを介して、端末装置10、自動改札機100、店舗サーバ装置400、および店舗端末500と通信を行う。
【0054】
センターサーバ側制御部320は、例えば、入出場管理部322と、入場券決済制御部324とを備える。センターサーバ側制御部320のこれらの構成要素のうち一部または全部は、CPU等のプロセッサがセンターサーバ側記憶部330に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、センターサーバ側制御部320の構成要素のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0055】
センターサーバ側記憶部330は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。センターサーバ側記憶部330は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、後述する入場者リスト(入場者情報)332、および決済情報データベース334を格納する。
【0056】
入出場管理部322は、センターサーバ側通信部310により、店舗サーバ装置400から受信された入場コードIDに基づいて、入場者リスト332を生成する。
図10は、入場者リスト332の一例を示す図である。入場者リスト332は、店舗IDごとに生成されてよい。
図10に示す入場者リスト332は、上述した入場コードIDに対して、来店済フラグ、来店日時、出場コードID等の情報が対応付けられた情報である。入出場管理部322は、店舗サーバ装置400から受信された入場者コードIDを用いて入場者リスト332を検索し、入場コードIDが見つからなかった場合に、入場者リスト332の一つのレコードを新規作成する。来店済フラグは、端末装置10の利用者が駅ナカ店舗aに来店したか否かを示す情報である。初期状態では、来店していないことを示す「未」がセットされる。
【0057】
来店日時は、店舗端末500により第1の読取画像CD1が読み取られた日時でもよく、センターサーバ装置300が、店舗サーバ装置400からの情報を受信した日時でもよく、店舗サーバ装置400が情報を送信した日時でもよい。出場コードIDは、端末装置10において表示される第2の読取画像CD2に対応する識別情報である。
【0058】
入出場管理部322は、店舗サーバ装置400から送信された店舗端末500からの入場コードIDおよび出場券要求情報に基づいて、入場者リスト332に、来店者フラグや来店日時を登録する。例えば、入出場管理部322は、受信した入場コードIDを用いて入場者リスト332を検索し、入場コードIDが見つかった場合に、入場コードIDに対応するレコードの来店済フラグを「未」から「済」に変更し、来店日時に日時をセットする。更に、入出場管理部322は、出場コードIDを生成し、生成した出場コードIDをセンターサーバ側通信部310によって、店舗サーバ装置400に送信する。このとき、生成した出場コードIDは、入場コードIDに対応付けられて入場者リスト332に格納される。
【0059】
また、入出場管理部322は、センターサーバ側通信部310によって自動改札機100から送信された出場コードIDを受信した場合、受信した出場コードIDを用いて入場者リスト332を検索する。出場コードIDが見つかった場合、入出場管理部322は、自動改札機100に対して、利用者の通過を許可する信号を送信するとともに、その出場コードIDに対応するレコードを削除する。
【0060】
また、入出場管理部322は、入場者リスト332から出場コードIDに基づく対象レコードが抽出されなかった場合に、対象の出場コードIDがすでに使用されており、複製使用されている可能性があるため、利用者の通過を禁止する信号を、自動改札機100に送信する。
【0061】
入場券決済制御部324は、入場者リスト332で作成されたレコードの回数を、店舗IDごとにカウントし、決済情報データベース334で管理する。
【0062】
図11は、決済情報データベース334の一例を示す図である。図示のように、決済情報データベース334は、店舗IDに対して、入場券発行回数と、料金等の情報が対応付けられた情報である。入場券発行回数は、時間ごと、日ごと、週ごと、月ごと等、所定の間隔でまとめたものである。また、料金は、入場券発行回数に、所定の入場券の料金(例えば、140円)等を乗算した金額である。
【0063】
また、入場券決済制御部324は、決済情報データベース334で管理される費用を、所定のタイミングで、センターサーバ側通信部310から店舗IDに対応する店舗サーバ装置400に送信する。これにより、端末装置10が利用した入場券の支払いを店舗サーバ装置400に請求することができる。したがって、端末装置10の利用者は、入場券を購入することなく、無料で駅ナカ店舗に訪れることができる。
【0064】
[店舗サーバ装置]
次に、店舗サーバ装置400について説明する。
図12は、実施形態における店舗サーバ装置400の機能構成の一例を示す図である。店舗サーバ装置400は、例えば、店舗サーバ側通信部410と、店舗サーバ側制御部420と、店舗サーバ側記憶部430とを備える。
【0065】
店舗サーバ側通信部410は、上述したネットワークNWを介して、端末装置10やセンターサーバ装置300、店舗端末500と通信を行う。
【0066】
店舗サーバ側制御部420は、アプリ連携処理部422と、入場券発行制御部(第1発行部)424と、出場券発行制御部(第2発行部)426とを備える。店舗サーバ側制御部420のこれらの構成要素のうち一部または全部は、CPU等のプロセッサが店舗サーバ側記憶部430に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、店舗サーバ側制御部420の構成要素のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0067】
店舗サーバ側記憶部430は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。店舗サーバ側記憶部430は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、後述する店舗−駅対応テーブル432を格納する。なお、店舗サーバ側記憶部430は、店舗IDまたはユーザIDに対して、購入を行った場合の購入商品、数、金額、購入日等を含む購入履歴を格納する購入履歴データベースを備えてもよい。
【0068】
アプリ連携処理部422は、店舗サーバ側通信部410を用いて、コード画像取得アプリ31が起動された端末装置10と通信を行い、端末装置10の画面に表示させる画像を制御する。
【0069】
例えば、アプリ連携処理部422は、店舗サーバ側通信部410により利用者により選択された店舗名の情報に基づいて、店舗−駅対応テーブル432を参照し、店舗名に対応する駅IDを取得する。
【0070】
図13は、店舗−駅対応テーブル432の一例を示す図である。図示のように、店舗−駅対応テーブル432は、店舗名に対して、店舗ID、その店舗がある駅を識別する駅ID、および駅IDに対応する駅名等の情報が対応付けられた情報である。店舗IDは、駅ナカ店舗のそれぞれを識別するための情報であってもよく、一又は複数の駅ナカ店舗を管理する店舗サーバ装置400の識別情報でもよい。また、店舗−駅対応テーブル432には、駅名または店舗名の情報が含まれていなくてもよい。
【0071】
入場券発行制御部424は、アプリ連携処理部422により取得される駅IDを含み、更にランダムに或いは一連番号等として入場コードIDを生成し、更に有効期限の情報等を含めた入場情報に基づいて、画像生成情報を生成する。入場コードIDは、駅IDに対応する駅に設置された自動改札機100を通過することが可能な情報である。店舗サーバ装置400は、予めセンターサーバ装置300等から駅IDごとの入場コードIDを取得していてもよく、入場コードIDの生成時にセンターサーバ装置300に問い合わせを行い、駅IDに対応する入場コードIDを取得してもよい。また、有効期限は、例えば、一律に30分後といったように所定の時間が定められてもよいし、店舗ごとに期間が予め設定されてもよい。有効期限を設定しておくことで、入場コードIDに基づいて生成される第1の読取画像CD1を店舗に行く用途以外の用途で不正に使用されたり、駅ナカ店舗の閉店時間前に、駅ナカ店舗で出場コードIDを取得できるようにすることができる。
【0072】
入場券発行制御部424は、生成した画像生成情報を端末装置10に送信する。画像生成情報は、例えば、第1の読取画像CD1の画像データそのもの、或いは圧縮された画像データであってもよいし、第1の読取画像CD1の元となる入場コードID等が文字や数値等に変換されたテキストデータまたはバイナリデータであってもよい。また、画像生成情報は、第1の読取画像CD1を表示するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
【0073】
端末装置10は、画像生成情報を店舗サーバ装置400から受信すると、画像生成情報に基づいて第1の読取画像CD1を表示する。なお、画像生成情報がテキストデータまたはバイナリデータである場合、端末装置10は、それらのデータに基づく入場コードIDを第1の読取画像CD1にエンコードし、当該第1の読取画像CD1を含む情報を表示部12に描画(レンダリング)する。また、端末装置10は、例えば、後日使用する旨の情報を付して入場券要求情報を店舗サーバ装置400に送信した場合、画像生成情報から生成した第1の読取画像CD1を直ちに表示せず、端末側記憶部30に記憶させてもよい。
【0074】
出場券発行制御部426は、アプリ連携処理部422により得られる店舗端末500からの入場コードIDを、出場券要求情報とともに、センターサーバ装置300に送信する。そして、出場券発行制御部426は、センターサーバ装置300から、入場コードIDに対応する出場コードID、有効期限情報等を取得する。
【0075】
また、出場券発行制御部426は、取得した出場コードIDを含む出場情報に基づいて画像生成情報を生成し、この画像生成情報を端末装置10に送信する。画像生成情報は、例えば、第2の読取画像CD2の画像データそのもの、或いは圧縮された画像データであってもよいし、第2の読取画像CD2の元となる出場コードID等が文字や数値等に変換されたテキストデータまたはバイナリデータであってもよい。また、画像生成情報は、第2の読取画像CD2を表示するウェブサイトのURLであってもよい。
【0076】
また、出場情報には、出場コードIDが使用可能となる有効期限を設定してもよい。有効期限を設定しておくことで、出場コードIDに基づいて生成される第2の読取画像CD2を後日利用することを防止することができる。
【0077】
端末装置10は、画像生成情報を店舗サーバ装置400から受信すると、画像生成情報に基づいて第2の読取画像CD2を表示する。なお、画像生成情報がテキストデータまたはバイナリデータである場合、端末装置10は、それらのデータに基づく出場コードIDを第2の読取画像CD2にエンコードし、当該第2の読取画像CD2を含む情報を表示部12に描画(レンダリング)する。
【0078】
[店舗端末]
次に、店舗端末500について説明する。
図14は、実施形態における店舗端末500の外観図である。
図14では、店舗端末500の一例として、駅ナカ店舗に設置され、物販に対する費用の支払い時に利用されるPOS端末を示しているが、これに限られるものではなく、例えば入場券(第1の読取画像CD1)を読み取ることで、出場券に相当する第2の読取画像CD2を端末装置10に送信するための専用の装置であってもよい。
【0079】
図14に示す店舗端末500は、画像読取部510と、表示部512と、操作部514と、貨幣収納部516とを備える。画像読取部510は、端末装置10の表示部12に表示された第1の読取画像CD1を読み取る。
【0080】
表示部512は、画像読取部510に対して端末装置10が翳された場合に、店舗端末500によって処理された結果、または店舗サーバ装置400から受信した情報に基づく画像を表示する。また、表示部512は、購入した商品に対する金額、決済結果に関する表示を表示する。決済結果に関する情報とは、決済が正常に完了したことを示す情報や、決済が完了しなかった理由を示す情報である。
【0081】
操作部514は、店舗端末500の利用者(例えば、店員)による、出場券の発行指示や、端末装置10の利用者が購入する少なくとも1つの商品に関する情報、金額に関する情報等の入力を受け付ける。なお、操作部514は、タッチパネルとして、上述した表示部512と一体に形成されてもよい。
【0082】
貨幣収納部516は、貨幣を格納する。貨幣は、商品を購入する購入者により支払われる硬貨や紙幣であってもよく、また釣銭用として予め準備された硬貨や紙幣であってもよい。貨幣収納部516は、操作部514に対する操作に応じて貨幣の収納や排出を行う。
【0083】
図15は、店舗端末500の画像読取部510を上方から見た図である。画像読取部510は、例えば、タッチ面表示部PN2およびカメラCAM2を備える。タッチ面表示部PN2は、例えば、LCDや有機ELディスプレイであり、上方から見てカメラCAM2の周囲に配置される。カメラCAM2は、利用者によって自機前に翳された物体を撮像する。例えば、表示画面に第1の読取画像CD1が表示された端末装置10が利用者によって翳されると、カメラCAM2は、端末装置10の表示画面を撮像する。カメラCAM2は、例えばCCDやCMOS等のイメージセンサを有する。
【0084】
図16は、実施形態における店舗端末500の機能構成の一例を示す図である。店舗端末500は、画像読取部510と、表示部512と、操作部514と、貨幣収納部516と、スピーカ518と、店舗端末側通信部520と、店舗端末側制御部530と、店舗端末側記憶部540とを備える。店舗端末側制御部530は、通信制御部532と、画像処理部534と、精算部536とを備える。上述した画像読取部510と、画像処理部534とを合わせたものは、「第2の光学読取部」の一例である。なお、第2の光学読取部は、駅ナカ店舗の内部に設けられてもよく、また駅ナカ店舗の周辺に設けられてもよい。
【0085】
店舗端末側制御部530の構成要素の一部または全部は、CPU等のプロセッサが店舗端末側記憶部540に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、店舗端末側記憶部540の構成要素の一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現され、それぞれの機能を実現するための回路構成を有してもよい。また、店舗端末側制御部530の構成要素の一部または全部は、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0086】
店舗端末側記憶部540は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現されてよい。店舗端末側記憶部540は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、自機が設置された駅の識別情報や売店情報、各種表示部に表示させる画像データやテキストデータ、スピーカ518に出力させる音声データ、画像データ、テキストデータ、および音声データは、コード画像取得アプリ31において設定され得る端末装置10の設定言語の数に対応した数だけ用意されてよい。
【0087】
通信制御部532は、店舗端末側通信部520を用いて、画像処理部534による処理結果、画像読取部510に第1の読取画像CD1が翳された時刻、自機が設置された駅の識別情報(駅ID)、店舗端末500の識別情報(店舗ID)等を、店舗サーバ装置400に送信する。また、通信制御部532は、店舗端末側通信部520を用いて、店舗サーバ装置400により送信された情報を受信してもよい。駅IDや店舗ID等の情報は、予め店舗端末側記憶部540に格納されてよい。
【0088】
画像処理部534は、例えば、画像読取部510のカメラCAM2により撮像された画像における第1の読取画像CD1の部分を解析して配列情報を取得し、配列情報をデコードして、ビット列等で表されるコンピュータが認識可能な電子情報に変換する。電子情報には、前述した入場コードIDが含まれる。なお、画像処理部534は、カメラCAM2により撮像された画像から第1の読取画像CD1が読み取れなかった場合には、その旨を示す情報を、表示部512に表示したり、スピーカ518により音声出力する。
【0089】
また、画像処理部534は、上述した電子情報を、店舗端末側通信部520を介して店舗サーバ装置400に送信する。これにより、店舗サーバ装置400およびセンターサーバ装置300は、端末装置10が駅ナカ店舗に来店したことを把握することができる。また、店舗サーバ装置400は、出場券に関する情報を端末装置10に送信することができる。
【0090】
精算部536は、利用者により購入された商品の合計金額を算出し、利用者からの預かり金額との差分を算出し、算出した結果を釣銭として貨幣収納部516から出力させる。なお、精算部536は、購入金額の精算を、クレジット決済やデビット決済により行ってもよい。また、精算部536は、レシートの発行等の処理を行ってもよい。
【0091】
[処理の内容]
以下、駅ナカ店舗利用システム1の一連の処理について説明する。
図17は、駅ナカ店舗利用システム1において実行される、駅構内への入場処理の一例を示すシーケンス図である。なお、本シーケンスでは、自動改札機100とセンターサーバ装置300との通信を仲介する駅務サーバ装置200については説明を省略している。
【0092】
まず、端末装置10は、コード画像取得アプリ31が起動されると入場券取得画面を表示する(ステップS100)。次に、端末装置10は、利用者の操作に応じて、入場券取得画面に入力された情報を含む入場券要求情報を店舗サーバ装置400に送信する(ステップS102)。店舗サーバ装置400は、端末装置10から受信した入場券要求情報に含まれる各種情報に基づいて、店舗IDと駅IDとに対応する入場コードIDを含む画像生成情報を生成する(ステップS104)。なお、ここでは重複する入場コードIDのレコードが存在しないものとしている。次に、センターサーバ装置300は、生成した画像生成情報を、入場券要求情報に対するレスポンス情報として端末装置10に送信する(ステップS106)。次に、店舗サーバ装置400は、入場コードIDおよび店舗IDに関する情報等をセンターサーバ装置300に送信する(ステップS108)。次に、センターサーバ装置300は、店舗サーバ装置400から受信した入場コードIDおよび店舗IDに基づいて、入場者リスト332を生成する(ステップS110)。
【0093】
次に、端末装置10は、店舗サーバ装置400から受信した画像生成情報に基づいて、第1の読取画像CD1を生成し(ステップS112)、生成した第1の読取画像CD1を表示する(ステップS114)。これにより、利用者は、端末装置10を自動改札機100に翳すことで駅構内に入場することができる。
【0094】
自動改札機100は、第1の読取画像CD1を表示した端末装置10が翳された場合、端末装置10から第1の読取画像CD1を読み取り、読み取った第1の読取画像CD1から入場コードIDおよび有効期限等を取得する(ステップS116)。次に、自動改札機100は、取得した入場コードIDおよび有効期限と、現在の時刻情報と、自機が設置された駅の識別情報(すなわち入場駅の識別情報)とに基づいて、入場する利用者の通過可否を判定する(ステップS118)。以下では、現在時刻が有効期限を超えてなく、且つ駅に対応した入場コードIDであるため、通過が許可されたものとする。これによって、
図17のシーケンス図に示す1回の処理が終了する。
【0095】
図18は、駅ナカ店舗利用システム1において実行される、駅構外への出場処理の一例を示すシーケンス図である。まず、端末装置10による出場券取得処理について説明する。
図18の例において、端末装置10は、
図17の処理の終了時点から引き続き入場券表示画面を表示している(ステップS200)。利用者は、第1の読取画像CD1を表示した端末装置10を、店舗端末500の画像読取部510に翳す。これにより、利用者は、自動改札機100を通過して駅構外へ出場するための出場券要求を行うことができる。
【0096】
次に、店舗端末500は、読み取った画像から入場コードIDを含む情報を取得し(ステップS202)、取得した入場コードIDを含む情報を店舗サーバ装置400に送信する(ステップS204)。次に、店舗サーバ装置400は、入場コードIDおよび出場券要求情報をセンターサーバ装置300に送信する(ステップS208)。次に、センターサーバ装置300は、店舗サーバ装置400から受信した入場コードIDに基づいて、入場者リスト332の来店済フラグに来店したことを示す情報を付与することともに、来店日時を格納する(ステップS210)。次に、センターサーバ装置300は、入場コードIDに対応する出場コードIDを生成し、生成した出場コードIDを店舗サーバ装置400に送信する(ステップS212)。なお、出場コードIDは、入場コードIDに対応付けて入場者リストに格納される。
【0097】
次に、店舗サーバ装置400は、センターサーバ装置300から受信した出場コードIDを含む画像生成情報を生成する(ステップS214)。次に、店舗サーバ装置400は、生成した画像生成情報を、端末装置10に送信する(ステップS216)。次に、端末装置10は、店舗サーバ装置400から受信した画像生成情報に基づいて、第2の読取画像CD2を生成し(ステップS218)、生成した第2の読取画像CD2を表示する(ステップS220)。これにより、利用者は、端末装置10を自動改札機100に翳すことで駅構外へ出場することができる。
【0098】
自動改札機100は、第2の読取画像CD2を表示した端末装置10が翳された場合、端末装置10から第2の読取画像CD2を読み取り、読み取った第2の読取画像CD2から出場コードIDおよび有効期限等を取得する(ステップS222)。次に、自動改札機100は、取得した出場コードIDをセンターサーバ装置300に送信する(ステップS224)。
【0099】
次に、センターサーバ装置300は、入場者リスト332を参照し、出場コードIDに対応するレコードが存在するか否かを判定する(ステップS226)。入場者リスト332に対応するレコードが存在する場合、通過を許可する信号を自動改札機100に送信する(ステップS228)。なお、レコードが存在しなかった場合は、通過を禁止する信号を自動改札機100に送信する。次に、自動改札機100は、センターサーバ装置300から得られる情報に基づいて、端末装置10の利用者の通過を許可または禁止する制御を行う(ステップS230)。例えば、自動改札機100は、センターサーバ装置300から通過を許可する信号を受信した場合に、出場コードIDおよび有効期限と、現在の時刻情報と、自機が設置された駅の識別情報(駅ID)とに基づいて、出場する利用者の通過可否を判定する。例えば、現在時刻が有効期限を超えてなく、且つ駅に対応した出場コードIDである場合、自動改札機100は、利用者を通過させるための制御を行う。
【0100】
次に、センターサーバ装置300は、入場者リスト332に、出場コードIDに対するレコードが存在する場合に、そのレコードを入場者リスト332から削除する(ステップS232)。次に、センターサーバ装置300は、削除した入場者リストのレコードに対する入場券の費用請求情報を店舗サーバ装置400に送信する(ステップS234)。これによって、
図18のシーケンス図に示す1回の処理が終了する。
【0101】
なお、上述した費用請求処理は、レコードを削除するごとに行ってもよく、所定期間で店舗IDごとに集計した費用を請求してもよい。また、センターサーバ装置300は、費用請求情報を店舗端末500に送信してもよい。また、上述した駅ナカ店舗利用システム1において駅構内への入場処理が実行された後、所定期間が経過しても入場処理に対応する駅構外の出場処理が実行されなかった場合には、センターサーバ装置300または店舗サーバ装置400にてエラー処理が実行されてよい。
【0102】
次に、端末装置10において実行される処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。
図19は、端末装置10において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、利用者等からコード画像取得アプリ31の起動指示が受け付けられたときに開始される。
【0103】
まず、端末装置10の入場券取得処理部14は、入場券取得画面を表示する(ステップS300)。次に、操作部11を用いて画面から受け付けた入場券要求情報を店舗サーバ装置400に送信する(ステップS302)。
【0104】
次に、入場券取得処理部14は、店舗サーバ装置400から入場情報を含む画像生成情報を端末側通信部13が受信したか否かを判定する(ステップS304)。入場コードIDを含む画像生成情報を受信した場合、入場券取得処理部14は、受信した画像生成情報に基づいて第1の読取画像CD1を生成し(ステップS306)、生成した第1の読取画像CD1を表示部12に表示させる(ステップS308)。
【0105】
次に、端末側通信部13は、店舗サーバ装置400から出場コードIDを含む画像生成情報を受信したか否かを判定する(ステップS310)。店舗サーバ装置400から出場情報を含む画像生成情報を受信した場合、出場券取得処理部15は、受信した画像生成情報に基づいて第2の読取画像CD2を生成し(ステップS312)、生成した第2の読取画像CD2を表示部12に表示させる(ステップS314)。
【0106】
ここで、上述した実施形態では、端末装置10において起動されたコード画像取得アプリ31の機能によって第1の読取画像CD1や第2の読取画像CD2を表示するものとして説明したがこれに限られるものではない。これらの読取画像は、端末装置10のウェブブラウザによって表示されたウェブページ上に表示されてもよい。この場合、センターサーバ装置300や店舗サーバ装置400等の外部装置は、ウェブサーバとして機能するものであってよい。
【0107】
この場合、端末装置10は、第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2が、画像として表示されるウェブページへアクセスするために、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストをセンターサーバ装置300や店舗サーバ装置400に送信する。そして、端末装置10は、センターサーバ装置300や店舗サーバ装置400から返信されたHTTPレスポンスに基づいてウェブページを表示部12に表示させる。ウェブページには、少なくとも第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2の画像データが含まれる。なお、第1の読取画像CD1または第2の読取画像CD2を含むウェブページは、パスワード入力等によるユーザ認証が得られたことを条件に、端末装置10に送信されてよい。
【0108】
また、上述した実施形態では、駅務サーバ装置200は、単に自動改札機100とセンターサーバ装置300との通信を中継するものとして説明したがこれに限られない。例えば、駅務サーバ装置200には、センターサーバ装置300の構成要素の一部または全部が備えられていてもよい。例えば、入場コードIDに対応付けられた出場コードIDを発行し、出場時に入場者リストを参照して出場可否を判定する機能は、駅務サーバ装置200にあってもよい。また、センターサーバ装置300には、店舗サーバ装置400の構成要素の一部または全部が備えられていてもよい。例えば、端末装置10からの入場券要求情報に基づいて、入場コードIDを含む画像生成情報を生成し、生成した画像生成情報を端末装置10に送信する機能は、センターサーバ装置300にあってもよい。また、端末装置10からの出場券要求情報に基づく出場コードIDを含む画像生成情報を生成し、生成した画像生成情報を端末装置10に送信する機能は、センターサーバ装置300にあってもよい。
【0109】
また、上述した実施形態では、端末装置10に表示される第1の読取画像CD1および第2の読取画像CD2を生成するための情報を店舗サーバ装置400が送信するものとしたが、例えば、第2の読取画像CD2を生成するための情報を店舗端末500から端末装置10に送信してもよい。この場合、店舗端末500と端末装置10とは、例えばWi−Fi網等を用いて通信を行う。店舗端末500は、店舗サーバ装置400から情報を受信して、端末装置10に転送する。
【0110】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、駅ナカ店舗利用システム1は、端末装置10から、駅構内にある店舗である駅ナカ店舗を指定した入場要求を受け付けて、第1の光学読取部を備える自動改札機100に翳すことで駅構内への入場が可能となる第1の読取画像CD1(第1画像)を生成するための情報を端末装置10に送信する入場券発行制御部(第1発行部)424と、端末装置10の利用者が駅ナカ店舗を利用した後、自動改札機100に翳すことで駅構外への出場が可能となる第2の読取画像CD2(第2画像)を生成するための情報を端末装置10に送信する出場券発行制御部(第2発行部)426と、自動改札機100から第1の読取画像CD1に含まれる情報と第2の読取画像CD2に含まれる情報とを取得して、利用者の駅構内に対する入出場を管理するセンターサーバ装置(管理部)300とを備えることにより、駅ナカ店舗の利便性を高め、駅全体を活性化させることができる。
【0111】
具体的には、駅ナカ店舗を利用する場合に、端末装置10の利用者は、入場券を購入することなく、無料で駅ナカ店舗に訪れることができる。また、駅ナカ店舗は、来店希望者に対して無償で、その利用者の端末装置10に出場券として機能する第2の読取画像CD2を表示するための情報を提供することで、集客効果を上げることができる。これによって、駅ナカ店舗の利便性を高め、駅全体を活性化させることができる。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。