特許第6800658号(P6800658)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6800658
(24)【登録日】2020年11月27日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20201207BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   G07G1/00 301Z
   G07G1/06 Z
   G07G1/00 331Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-164552(P2016-164552)
(22)【出願日】2016年8月25日
(65)【公開番号】特開2018-32239(P2018-32239A)
(43)【公開日】2018年3月1日
【審査請求日】2019年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 克行
【審査官】 中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第204270410(CN,U)
【文献】 特開2016−127740(JP,A)
【文献】 特開2016−053842(JP,A)
【文献】 特開2016−128230(JP,A)
【文献】 特開2006−155316(JP,A)
【文献】 特開昭64−051598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00− 5/00
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売データ処理装置と、当該販売データ処理装置と別体でレシートを印刷するプリンタとを備える情報処理装置であって、
前記販売データ処理装置は、自身の本体部の上面に、前記プリンタを複数種類の向きで載置可能な置台と、当該置台に載置された前記プリンタに電力を供給する給電部と、を備え、
前記プリンタは、前記置台に載置された状態で前記給電部から電力の供給を受ける受電部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プリンタの底部に設けられた突起と前記突起に対応する形状を有し前記突起が嵌まり込む前記置台に設けられた窪みとで構成され、前記向きごとに、前記プリンタの位置を規定する位置決め構造を備える
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記給電部は、前記受電部に対して非接触で電力を供給し、
前記受電部は、前記給電部から非接触で電力の供給を受ける
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プリンタは、前記置台に対する前記向きを、前後に入れ替え可能である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プリンタは、前記受電部を前後方向の中央部に備える
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
POS端末装置などの販売データ処理装置は、レシートを印刷するプリンタを備えている。販売データ処理装置には、一体型のものと、複数の機器が協働して機能するものとがある。
【0003】
一体型の販売データ処理装置は、上述のプリンタを、制御部やキーボードなどとともに同一の筐体に組み込んで備えている。このタイプのプリンタは、一般的には、販売データ処理装置のオペレータに向かってレシートを発行する。つまり、オペレータが操作するキーボード等が配置されている側と同じ側に、レシートの排紙口が設けられている。
【0004】
一方、複数の機器が協働して機能する販売データ処理装置には、各部を接続するハブや主となる装置(主装置)などに周辺機器(プリンタなど)を接続するものがある。
【0005】
ところで、販売形態によっては、レシートを客へ向けて発行したいという需要がある。この需要が見込まれるのは、例えば、陳列ケースやカウンターを挟んでオペレータと客とが相対する販売形態である。
【0006】
しかしながら、一体型の販売データ処理装置のプリンタは、オペレータ側にレシートの排紙口があるので、上記需要に対応することはできない。
【0007】
一方、主装置や各部と別体のプリンタは、上記需要に対応し客が立つ側へ排紙口を向けることは、可能である。しかしながら、主装置や各部とプリンタとが別体であるため、雑然としがちであるし、陳列ケースやカウンター上のスペースの多くが販売データ処理装置の各部や接続ケーブルによって占められ、好ましくない。つまり、需要によりよく応えるための改善の余地がある。
【0008】
上述の問題は、主装置と周辺機器とをセットで用いる販売データ処理装置以外の情報処理装置においても、共通している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、主装置と周辺機器とを有する情報処理装置において、主装置に対する周辺機器の位置の自由度を高くしつつ、使い勝手をよくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の情報処理装置は、販売データ処理装置と、当該販売データ処理装置と別体でレシートを印刷するプリンタとを備え、前記販売データ処理装置は、自身の本体部の上面に、前記プリンタを複数種類の向きで載置可能な置台と、当該置台に載置された前記プリンタに電力を供給する給電部と、を備え、前記プリンタは、前記置台に載置された状態で前記給電部から電力の供給を受ける受電部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態のPOS端末装置の外観を正面側から示す斜視図である。
図2図2は、POS端末装置の外観を背面側から示す斜視図である。
図3-1】図3−1は、POS端末装置の構造を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタの排紙口がオペレータ側に向いた状態を示す図である。
図3-2】図3−2は、POS端末装置の構造を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタの排紙口が客側に向いた状態を示す図である。
図4-1】図4−1は、POS端末装置の構造の他の例を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタの排紙口がオペレータ側に向いた状態を示す図である。
図4-2】図4−2は、POS端末装置の構造の他の例を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタの排紙口が客側に向いた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態のPOS端末装置1の外観を正面側から示す斜視図である。
【0013】
POS端末装置1は、販売する商品のデータ処理を行う販売データ処理装置の一種である。また、販売データ処理装置は、情報処理装置の一例である。
【0014】
POS端末装置1は、貨幣を収納するドロワや入出金装置などとともに用いられる。POS端末装置1は、本体部100と、プリンタ200と、を備えている。プリンタ200は、本体部100に対して、着脱自在である。本体部100は、POS端末装置1の主要部(主装置)である。本体部100は、プリンタ200と協働して販売データ処理装置として機能する。プリンタ200は、主装置である本体部100に対しての周辺機器である。
【0015】
本体部100は、筐体101、制御部102、モニタ103、キーボード104、カードリーダ106、吟味台107、および置台108を備えている。
【0016】
筐体101は、本体部100の脚となる部分であり、且つ、制御部102を収納している。また、筐体101は、キーボード104を上面の手前側に保持し、キーボード104の奥側にモニタ103を保持している。
【0017】
モニタ103は、POS端末装置1のオペレータ向けの各種情報や操作状態を表示する。キーボード104は、オペレータから操作を受け付ける。
【0018】
カードリーダ106は、キーボード104の右端に設けられた溝106aに差し込まれてスライドされたクレジットカードなどの磁気カードが保持する情報を読み取る。
【0019】
制御部102は、上記各部(モニタ103、キーボード104、カードリーダ106)と信号の送受信をして、各部を制御する。
【0020】
吟味台107は、筐体101の上面であってキーボード104の手前側に設けられた平面部であって、オペレータが客から預かった金銭を広げて確認するなどの用途に用いられる。
【0021】
置台108は、プリンタ200を置くための台である。置台108は、プリンタ200を、前向きおよび後向きで載置可能である。
【0022】
プリンタ200は、筐体201と、排紙口202とを有する。筐体201内には、ロール状のレシート用紙や、レシートを印刷(印字)する印字ヘッドなどが収納されている。排紙口202は、筐体201に設けられた開口であって、印字後のレシートを排出する。
【0023】
図2は、POS端末装置1の外観を背面側から示す斜視図である。図2では、プリンタ200を図1に示す状態の逆向きにしている。つまり、プリンタ200は、図1に示す状態では排紙口202を本体部100の正面側に向けているのに対し、図2に示す状態では排紙口202を本体部100の背面側に向けている。これにより、レシートは、オペレータと対面する客へ向けて排出される。
【0024】
図3−1は、POS端末装置1の構造を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタ200の排紙口202がオペレータ側に向いた状態を示す図である。図3−2は、POS端末装置1の構造を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタ200の排紙口202が客側に向いた状態を示す図である。
【0025】
置台108は、プリンタ200を、当該プリンタ200の正面が本体部100の正面に一致する前向きと、本体部100の背面に一致する後向きとに、入れ替え可能に載置する。置台108は、本体部100の筐体101の上面に設けられた窪みであって、プリンタ200の筐体201の底面の形状に合わせた形状を有している。置台108およびプリンタ200の底面の形状は、プリンタ200を置台108に対して前後を入れ替えて載置可能とするため、前半分と後半分とで対称である。プリンタ200は、置台108に嵌まり込んだ状態に載置されることで位置決め固定される。ここに、置台108とプリンタ200の底面の形状の符合が、プリンタ200の位置を規定する位置決め構造として機能する。
【0026】
ここで、本体部100は、筐体101内に、非接触給電用制御モジュール111と、非接触給電用コイル112とを、さらに備えている。非接触給電用制御モジュール111および非接触給電用コイル112は、プリンタ200に電力を供給する給電部の構成例である。また、プリンタ200は、非接触受電用制御モジュール211と、非接触受電用コイル212とを、さらに備えている。非接触受電用制御モジュール211および非接触受電用コイル212は、給電部から電力の供給を受ける受電部の構成例である。
【0027】
非接触受電用コイル212は、筐体201内の底面近く、前後方向の中央部に配置されている。また、非接触給電用コイル112は、置台108の前後方向の中央部に配置されている。これにより、置台108上のプリンタ200がどちらに向いていても、非接触給電用コイル112と非接触受電用コイル212とが近接した状態となる。
【0028】
非接触受電用制御モジュール211は、非接触受電用コイル212の近傍に配置されている。非接触受電用制御モジュール211は、プリンタ200の受電を制御する。非接触受電用制御モジュール211は、非接触受電用コイル212を介して非接触給電用コイル112から送電された電力を受電する。
【0029】
非接触給電用制御モジュール111は、非接触給電用コイル112の近傍に配置されている。非接触給電用制御モジュール111は、プリンタ200への給電を制御する。非接触給電用制御モジュール111は、非接触給電用コイル112を介して非接触受電用コイル212へ送電する電力を給電する。
【0030】
このような構成において、POS端末装置1は、プリンタ200を販売形態に適する向きに置台108に設置した状態で用いられる。例えば、一般的には、プリンタ200は、モニタ103を向けている側(本体部100の正面側)に、排紙口202を向けて配置される。また、陳列ケースやカウンターを挟んでオペレータと客とが相対する販売形態など、プリンタ200が発行したレシートを客が直接手に取るようにする場合には、プリンタ200は、モニタ103の背面側に排紙口202を向けて配置される。
【0031】
上記のいずれの場合にも、非接触給電用コイル112と非接触受電用コイル212とは対向するので、本体部100からプリンタ200への給電は可能である。
【0032】
このように、本実施形態のPOS端末装置1は、プリンタ200の向きを販売形態等の都合に合わせて変更可能であるので、排紙口202を客へ向けてレシートを排出させるなどができ、使い勝手がよい。
【0033】
なお、上記実施形態においてプリンタ200は前向きまたは後向きで用いられるが、実施にあたってはこれに限らず、例えば、左右横向きに使用可能としてもよい。複数種類の向きで載置可能な置台108とするとともに、いずれの向きで使用しても非接触給電用コイル112と非接触受電用コイル212とが対向する配置に構成することにより、使い勝手を向上させることができる。
【0034】
また、上記実施形態では非接触給電を例に説明したが、実施にあたってはこれに限らず、例えば、上記実施形態における非接触給電用コイル112および非接触受電用コイル212の位置に互いに接触する端子を設けて、端子を介して給電するように構成してもよい。
【0035】
さらに、上記実施形態のPOS端末装置1はプリンタ200が露出した構造であるが、実施にあたってはこの構造に限らず、例えば置台108が本体部100の筐体101内に設けられていてもよい。つまり、本体部100は、プリンタ200を内蔵する構造であってもよい。
【0036】
また、上記実施形態では周辺機器としてプリンタ200を備える情報処理装置であるPOS端末装置1について説明したが、実施にあたっては、周辺機器はプリンタでなくともよいし、POS端末装置以外の情報処理装置に実施形態を適用してもよい。
【0037】
(第2実施形態)
他の例について説明する。本実施形態の説明において、前実施形態で説明したものと名称が同じもの(符号は異なる)は、同様の機能を有するので説明を省略する。本実施形態においては、前実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0038】
図4−1は、POS端末装置1の構造の他の例を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタ400の排紙口402がオペレータ側に向いた状態を示す図である。図4−2は、POS端末装置1の構造の他の例を模式的に示す縦断右側面図であって、プリンタ400の排紙口402が客側に向いた状態を示す図である。
【0039】
本実施形態のプリンタ400は、前実施形態のプリンタ200に比べ、筐体401が短い。非接触受電用コイル412は、筐体401内の底面近くに設けられているが、前後方向の中央部ではない。一方、非接触給電用コイル312は、前実施形態同様、筐体301の上面に設けられた置台308の前後方向の中央部に配置されている。
【0040】
筐体401の底面部の正面側には、突起401aが突出している。また、置台308の手前側と奥側には、窪み308a,308bが設けられている。窪み308a,308bは、各々、突起401aに対応する形状である。なお、上述の「手前」および「奥」は、POS端末装置1の正面に立つオペレータから見ての表現である。
【0041】
突起401aが窪み308aに嵌まり込むことで、プリンタ400は排紙口402をPOS端末装置1の正面側に向けた状態で位置決めされる。また、突起401aが窪み308bに嵌まり込むことで、プリンタ400は排紙口402をPOS端末装置1の背面側に向けた状態で位置決めされる。ここに、窪み308aまたは308bと突起401aとの符合が、プリンタ400の位置を規定する位置決め構造として機能する。
【0042】
また、窪み308aおよび窪み308bは、非接触給電用コイル312のほぼ真上に非接触受電用コイル412が位置する状態で突起401aが嵌まり込む位置に、設けられている。
【0043】
このような構造により、非接触受電用コイル412がプリンタ400の中央部に位置しない場合でも、容易に非接触給電用コイル312の位置に非接触受電用コイル412の位置が合うようにプリンタ400を載置することができる。これにより、非接触受電用コイル412が非接触給電用コイル312に近接する状態とすることができるので、本体部300からプリンタ400への給電が可能となる。
【0044】
以上説明した実施形態によれば、主装置(本体部100,300)と周辺機器(プリンタ200,400)とを有する情報処理装置(POS端末装置1)において、主装置に対する周辺機器の位置の自由度を高くしつつ、使い勝手をよくすることができる。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
1 …POS端末装置(情報処理装置、販売データ処理装置)
100…本体部(主装置)
101…筐体
102…制御部
103…モニタ
104…キーボード
108…置台
111…非接触給電用制御モジュール(給電部の一部)
112…非接触給電用コイル(給電部の一部)
200…プリンタ(周辺機器)
201…筐体
202…排紙口
211…非接触受電用制御モジュール(受電部の一部)
212…非接触受電用コイル(受電部の一部)
300…本体部(主装置)
308…置台
308a,308b…窪み
311…非接触給電用制御モジュール(給電部の一部)
312…非接触給電用コイル(給電部の一部)
400…プリンタ(周辺機器)
401…筐体
401a…突起
402…排紙口
411…非接触受電用制御モジュール(受電部の一部)
412…非接触受電用コイル(受電部の一部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】特開2009−172891号公報
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図4-1】
図4-2】