特許第6800718号(P6800718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6800718画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6800718
(24)【登録日】2020年11月27日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20201207BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20201207BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20201207BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   H04N1/00 C
   B65H7/02
   G03G15/00 107
   G03G21/00 386
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-233878(P2016-233878)
(22)【出願日】2016年12月1日
(65)【公開番号】特開2018-93328(P2018-93328A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2019年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】特許業務法人ひのき国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100199820
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 博志
(74)【代理人】
【識別番号】100145827
【弁理士】
【氏名又は名称】水垣 親房
(72)【発明者】
【氏名】長田 知明
(72)【発明者】
【氏名】丸山 和貴
【審査官】 橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−113387(JP,A)
【文献】 特開2004−182449(JP,A)
【文献】 特開2012−162335(JP,A)
【文献】 特開2005−341357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B65H 7/00− 7/20
G03G15/00
G03G21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置であって、
原稿を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送された前記原稿の画像を読取る読取手段と、
前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であるか否かを判定する判定手段と、
前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定手段によって判定されたことに従って前記搬送手段による前記原稿の搬送を中断する制御手段と、を有し、
前記画像読取装置は、前記読取手段が前記原稿を読み取ることによって得られる画像データを他の装置に送信可能であり、
前記画像読取装置は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定手段によって判定されたことに従って前記搬送手段による前記原稿の搬送が中断される前に前記読取手段が原稿を読み取ることによって生成された画像データを送信することを選択可能な画面を表示することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定手段によって判定されたことに従って前記原稿の綴じ部材を除去するようユーザに促す処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記処理は、前記原稿の綴じ部材を除去するようユーザに促す情報を表示部に表示する処理であることを特徴とする請求項に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記搬送手段は、原稿トレイに置かれた複数枚の原稿を1枚ずつ搬送し、
前記制御手段は、前記複数枚の原稿の搬送を1枚目の原稿から開始するようユーザに通知する処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記搬送手段は、原稿トレイに置かれた前記原稿を給紙する給紙部と、
前記給紙部の上部から前記原稿トレイに置かれた前記原稿の上の面までの距離を検知するセンサとをさらに有し、
前記判定手段は、前記センサからの出力を用いて前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記搬送手段によって搬送される前記原稿が綴じられた原稿であることを検知する機能を有効にするか否かを設定する設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記判定手段は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であるか否かを前記搬送手段によって搬送される原稿の形状に基づいて検知することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると判定したことに従って前記綴じられた原稿の搬送を中断し、且つ、前記綴じられた原稿の前に搬送された原稿を排紙するよう制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記搬送手段によって搬送される原稿のジャムを検知するジャム検知手段をさらに有し、
前記搬送手段は、複数枚の原稿を1枚ずつ搬送し、
前記制御手段は、前記ジャム検知手段によるジャムの検知に従って前記複数枚の原稿の搬送を中断し、
前記制御手段は、前記綴じ部材を除去するようユーザに促すことなく、搬送が中断された前記複数枚の原稿の搬送を1枚目から搬送するようユーザに通知することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項10】
原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された前記原稿の画像を読取る読取手段とを有する画像読取装置の制御方法であって、
前記搬送手段により搬送された原稿が綴じられた原稿であるか否かを判定する判定工程と、
前記搬送手段により搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定工程で判定されたことに従って前記原稿の搬送を中断する制御工程と、を有し、
前記画像読取装置は、前記読取手段が前記原稿を読み取ることによって得られる画像データを他の装置に送信する送信工程と、
前記画像読取装置は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定工程において判定されたことに従って前記搬送手段による前記原稿の搬送が中断される前に前記読取手段が原稿を読み取ることによって生成された画像データを送信することを選択可能な画面を表示する表示工程を有することを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載された画像読取装置の制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等に使用される画像読取装置には、原稿搬送装置(後述するADF)により原稿を1枚ずつ搬送し、その搬送路上に固定されたCCDセンサにより原稿の画像を読み取るものがある(特許文献1参照)。
【0003】
上記構成を有する画像読取装置では、原稿を搬送する際に、ステイプルやクリップを除去していない原稿束が原稿トレイ上に積載されて、読み取り指示が行われることがある。自動原稿搬送装置では、搬送部の分離機構によって原稿が1枚ずつ分離されて搬送されるように構成されるので、綴じられた原稿束が積載された状態で搬送動作が開始されると、最上面の原稿が分離、搬送される際に綴じ部分に負荷がかかる。
これにより、原稿がシワになったり、破れてしまったりすることがある。また、綴じられた原稿が分離されずに送り出されることで、搬送経路上で紙詰まりを起こすというトラブルが発生することもある。
【0004】
そこで、このような事態を避けるために、原稿がステイプルやクリップ等で綴じられていることを検知する装置が提案されている
例えば、原稿トレイ上に積載された原稿に対し、ステイプル、クリップ等により綴じられていることを検出すると、表示部にステイプル原稿であることを表示し、画像読取動作を停止する(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−285595号公報
【特許文献2】特開平10−221897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術では、綴じ原稿を検知した後に、一度ジョブを中止して、原稿トレイに原稿を置き、新しいジョブとして最初から読取を実行するか、綴じ原稿検知後のリカバリで原稿からステイプルを除去する必要があった。
一方、ステイプルを除去するためには、ある程度の時間を要する。
一方、複合機がスキャナ機能を備える場合において、画像読取機能以外の機能を利用する者が同時に複数存在した場合に、上記画像読取処理でステイプル原稿のリカバリ処理を行うと、次の利用者を長時間待たせることになってしまうという課題があった。
また、次の利用者を待たせないようにジョブを中止してしまった場合は、それまでに読み込んだデータを失ってしまい、結果として読み込みに要した時間が無駄になってしまう等の課題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、搬送された原稿が綴じられた原稿であると判定された場合に、ユーザは、原稿の綴じ部材を除去すればよいことを容易に知ることができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の画像読取装置は以下に示す構成を備える。
画像読取装置であって、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された前記原稿の画像を読取る読取手段と、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であるか否かを判定する判定手段と、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定手段によって判定されたことに従って前記搬送手段による前記原稿の搬送を中断する制御手段と、を有し、前記画像読取装置は、前記読取手段が前記原稿を読み取ることによって得られる画像データを他の装置に送信可能であり、前記画像読取装置は、前記搬送手段によって搬送された原稿が綴じられた原稿であると前記判定手段によって判定されたことに従って前記搬送手段による前記原稿の搬送が中断される前に前記読取手段が原稿を読み取ることによって生成された画像データを送信することを選択可能な画面を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、搬送された原稿が綴じられた原稿であると判定された場合に、ユーザは、原稿の綴じ部材を除去すればよいことを容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置の外観例を示す図である。
図2】ADF、画像読取部の構成例を示す断面図である。
図3】画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図4】操作部の構成を説明する平面図である。
図5】LCDタッチパネルに表示するUI画面を示す図である。
図6】LCDタッチパネルに表示するUI画面を示す図である。
図7】画像読取装置の制御方法を説明するフローチャートである。
図8】LCDタッチパネルに表示するUI画面を示す図である。
図9】LCDタッチパネルに表示するUI画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
【0012】
図1は、本実施形態を示す画像読取装置を備える画像形成装置の外観例を示す図である。本実施形態において、画像形成装置は、スキャナ機能、プリント機能、コピー機能、センド機能を備える複合機(MFP(Multi Function Printer))を例とする。
図1において、画像読取手段である画像読取部200は、照明ランプの発光によって原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をリニアイメージセンサ(CCDセンサ)に入力することで画像の情報を電気信号に変換する。画像読取部200はさらに電気信号をR、G、B各色からなる輝度信号に変換し、当該輝度信号を画像データとして後述するコントローラ部400に出力する。
【0013】
原稿は、原稿搬送装置(以下、ADF)100の原稿トレイ30にセットされる。ユーザが後述する操作部405から読み取り開始を指示すると、コントローラ部400は、画像読取部200に対して原稿読み取り指示を送る。画像読取部200は、この指示を受けとるとADF100の原稿トレイ30から原稿を1枚ずつフィードして原稿の読み取り動作を行う。また、原稿は後述する原稿台ガラス上に置くことで読み取ることもできる。画像形成部500は、コントローラ部400から受取った画像データを用紙上に形成する画像形成デバイスである。なお、ADF100は、スキャンジョブの設定に従い、原稿台に積載された原稿を1枚ずつ分離して原稿読取部200に搬送して排出する。
【0014】
本実施形態における画像形成方式は、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式である。また、画像形成部500は、給紙ユニット504として異なる用紙サイズ又は異なる用紙向きに対応可能な複数のカセットを備える。また、排紙ユニット502やフィニッシャユニット505には印字後の用紙が排出される。
【0015】
(ADF100の構成例)
図2は、本実施形態のADF100、画像読取部200の構成例を示す断面図である。以下、ADF100の動作について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すADF100は、1枚以上の原稿シートで構成される原稿Sを積載する原稿トレイ30と、原稿の搬送開始前に原稿Sが原稿トレイ30より突出して下流への進出を規制する分離パッド21と、給紙ローラ1とを有する。
さらに、ADF100は、原稿トレイ30上に原稿Sが載置されていることを検知する原稿検知センサ23と、原稿Sの最上面との距離を計測する測距センサ22、原稿が分離ローラ2を通過したことを検知する分離センサ24とを有する。給紙ローラ1は、原稿トレイ30に積載された原稿Sの原稿面に落下し、回転する。
これにより、原稿Sの最上面の原稿が他の原稿から分離されて1枚ずつ給紙される。具体的には、給紙ローラ1によって搬送された原稿は、分離ローラ2と分離パッド21の作用によって1枚に分離される。この分離は周知のリタード分離技術によって実現されている。
このとき、後述するコントローラ部は搬送開始から一定時間(t1)経過しても、分離センサ24で原稿を検知出来ない場合、給紙ローラ1等の駆動を停止する。ここで、停止するまでの一定時間(t1)は、搬送速度に従って予想した搬送開始から分離センサ24までの到達時間と遅延を考慮した十分な時間を加えたものである。
【0016】
分離ローラ2と分離パッド21によって分離された原稿は、搬送ローラ対3により、レジストローラ4へ搬送され、レジストローラ4に原稿を突き当てられる。これにより、原稿はループ状に形成され、原稿の搬送における斜行が解消される。レジストローラ4の下流側には、レジストローラ4を通過した原稿を流し読みガラス201方向へ搬送する給紙パスが配置されている。
【0017】
給紙パスに送られた原稿は、大ローラ7及び搬送ローラ5によりプラテン上に送られる。ここで、大ローラ7は、流し読みガラス201に接触する。大ローラ7により搬送された原稿は、搬送ローラ6を通過し、ローラ16と移動ガラスの間を移動して、排紙フラッパ及び排紙ローラ8を介して原稿排紙トレイ31へ排出される。
【0018】
図2のADF100は、反転両面することで原稿の裏面画像を読み取るタイプであり、排紙ローラ8に原稿を噛ませた状態で、排紙ローラ8を逆転させて排紙フラッパを切り替えることにより、反転パス19へ原稿を移動させる。移動した原稿を反転パス19からレジストローラ4へ突き当て、再度原稿がループ状に形成されることによって、原稿の搬送における斜行を解消する。その後、搬送ローラ5及び大ローラ7により、再び原稿を流し読みガラス201へ移動させることで、原稿の裏面を流し読みガラス201で読み取ることが可能である。
【0019】
また、原稿トレイ30には、積載された原稿束の副走査方向にスライド可能なガイド規制板15が設けられているとともに、このガイド規制板に連動して原稿幅を検出する原稿幅検知センサ(図示せず)が設けられている。上記原稿幅検知センサとレジ前センサ11との組み合わせにより、原稿トレイ30上に積載された原稿束の原稿サイズが判別可能となる。また、搬送パス内に設けられた原稿長検知センサ(図示せず)により、搬送中の原稿の先端検知から後端検知までの搬送距離から原稿長を検出することも可能である。また、検知した原稿長と上記原稿幅検知センサとの組み合わせからも、原稿サイズが判別可能である。
【0020】
また、測距センサ22は、原稿トレイ30に積載された原稿Sの最上面との距離を計測するセンサである。例えば、原稿1枚毎に搬送開始前に計測した原稿Sの最上面との距離と搬送開始から一定時間(t2)後に計測した原稿Sの最上面との距離の差を計測することで、ステイプルで綴じられている等の形状状態が異常な原稿を検知することが可能である。また、t1>t2とすることで、ジャムが発生する前に、原稿の形状異常を検知することが可能である。
【0021】
(画像読取部200の構成例)
図2において、画像読取部200は、原稿台ガラス202上の原稿については、スキャナユニット209が図1の矢印に示す副走査方向に走査することで、原稿に記録された画像情報を光学的に読み取る。また、ADF100上の原稿については、原稿トレイ30上の原稿を一枚ずつ読取中心位置へ原稿を搬送する。さらに、スキャナユニット209をADF100の大ローラ7の読取中心位置に来るように移動し、大ローラ7の読取中心位置で原稿を読み取る。ADF100上の原稿、又は原稿台ガラス202上の原稿は、次の光学系で読み取られる。
この光学系は、流し読みガラス201、原稿台ガラス202、ランプ203とミラー204を有するスキャナユニット209、ミラー205及び206、レンズ207、CCDセンサユニット210を備える。読み取られた画像情報を光電変換して、図1には図示しないコントローラ部に画像データとして入力する。また、白板219は、シェーディングによる白レベルの基準データを作成するための白板である。本実施形態では、CCDセンサユニット210は、カラー画像読取用(RGB)CCD(3ラインセンサユニット)212、白黒画像読取用CCD(1ラインセンサユニット)211で構成される。
【0022】
(ADF100の制御ブロック)
図3は、本実施形態を示す画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図3において、ADF100の制御ブロックは、中央演算処理部である制御手段(以下、CPU)300、リードオンリーメモリ(以下、ROM)301、ランダムアクセスメモリ(以下、RAM)302、出力ポート、及び、入力ポートを備えている。ROM301には、制御用プログラムや固定パラメータが格納されており、RAM302には、入力データや作業用データが格納されている。出力ポートには、各種搬送用のローラを駆動するモータ303、ソレノイド306、クラッチ307が接続されており、入力ポートには、各種センサ304がそれぞれ接続されている。
【0023】
CPU300は、バスラインを介して接続されたROM301に格納された制御プログラムにしたがって、紙搬送を制御する。CPU300は、画像読取部200の中央演算処理部(CPU)321と画像通信線351を介してシリアル通信を行い、画像読取部200との間で制御データの授受を行うようになっている。また、原稿画像データの先端の基準となる画先信号も画像通信線351を通して画像読取部200に通知される。
【0024】
また、CPU300は、画像読取部200のCPU321からの制御データに応じて、各種センサ304の値を画像読取部200に通知する。なお、各種センサ304の値の中には、測距センサ22で測定したデータも距離データも含まれる。
【0025】
(画像読取部200の制御ブロック)
画像読取部200の制御ブロックにおいて、321がCPUであり、画像読取部200の制御をすべて行っている。CPU321にはプログラムを格納するROM322、ワーク領域を提供するRAM323が接続される。なお、RAM323は不揮発性の記憶を行う領域も含むワーク領域を示している。
【0026】
326は光学系モータドライブ部であり、光学系駆動モータを駆動させるためのドライバ回路である。画像読取部200には、ランプ203、CCDセンサユニット210(表面画像用の白黒画像読取用CCD211/表面画像用のカラー画像読取用CCD212)が接続されている。CPU321は、光学系モータドライバ部326を制御し、画像処理部325を介してCCDセンサユニット210を制御することで画像読取処理を実施している。
【0027】
紙搬送を実現するために、CPU321はADF100の紙搬送制御用のCPU300に画像通信線351を介して紙搬送制御についてのコマンドを送って指示する。指示されたCPU300が、搬送パス上に設置されている各センサ304をモニタし、負荷である搬送用のモータ303、ソレノイド306、クラッチ307を駆動することで、紙搬送を実現している。このように、CPU321はADF100による紙搬送と、画像読取部200による画像読取制御を行っている。324は紙間補正を行う紙間補正処理部である。
【0028】
レンズ207でCCDセンサユニット210(カラー画像読取用(RGB)CCD212、白黒画像読取用CCD211のいずれか)上に結像された画像信号は、デジタル画像データに変換される。変換された画像データは、さらに画像処理部325でシェーディングをはじめとして、画像データ上のスジ画像等を検知して補正するための各種画像処理が実施されて、画像メモリ329に書き込まれる。
【0029】
画像メモリ329に書き込まれたデータは順次、画像転送用クロック信号線を含むコントローラ・インタフェースの画像通信線353を通してコントローラ部400へ送信される。さらに、原稿画像データの先端の基準となる画先信号は、CPU321でタイミングを調整して、コントローラ・インタフェースの制御通信線352を通してコントローラ部400へ通知される。ADF100からの通信ラインで通知される画先信号についても、同様に画像読取部200のCPU321でタイミングを調整して、コントローラ・インタフェースの制御通信線352を通してコントローラ部400へ通知される。
【0030】
CPU321が制御バスライン上に接続された画像処理部325を制御する。さらに、CPU321は、画像処理部325を介して画像通信線354から制御信号をCCDセンサユニット210に伝達することで、CCDセンサユニット210を制御する。
CCDセンサユニット210で原稿画像を走査する過程で、カラー画像読取用CCD212あるいは白黒画像読取用CCD211により読み取られる。そして、読み取られた1ラインごとのアナログの画像信号が、画像転送用クロック信号線を含む画像データ通信線214あるいは215からCCD制御部213に出力される。
【0031】
CCD制御部213でアナログ信号がデジタル画像データに変換され、画像転送用クロック信号線を含む画像通信線355から画像メモリ329を経由して、画像通信線353を通してコントローラ部400へ送信される。
【0032】
CPU321は、コントローラ部400の中央演算処理部(CPU)401と画像通信線353を介してシリアル通信を行い、コントローラ部400との間で制御データの授受を行うようになっている。CPU321は、コントローラ部400の中央演算処理部(CPU)401からの制御データに応じて、搬送中の原稿に対する形状異常の検知を行う。形状異常の検知では、原稿1枚毎に搬送開始前に計測した原稿Sの最上面との距離と搬送開始から一定時間(t2)後に計測した原稿Sの最上面との距離の差を計算し、一定以上の差(d1)がある場合に、原稿が形状異常であると判断する。そして、CPU321は、判断結果はコントローラ部400の中央演算処理部(CPU)401に通知する。
【0033】
(コントローラ部400の制御ブロック)
画像処理用のコントローラ部400は、ADF100、画像読取部200、画像形成部500を含む画像形成装置1000の全体を制御する装置である。コントローラ部400は、CPU401、画像処理回路402、スキャナIF403、画像メモリ404、操作部405、ワーク領域を提供するRAM406、プログラムを格納するROM407、プリンタIF408、HDD409を有している。なお、RAM406は不揮発性の記憶を行う領域も含むワーク領域を示している。また、プログラムをHDD409からRAM406にロードしてCPU401で実行する構成でもよい。画像通信線353を通じてコントローラ部400へ送信された画像データは、スキャナIF403を通じて、画像メモリ404に保存される。
【0034】
画像処理回路402は、画像メモリ404上にある画像を、画像変換し、再度、画像メモリ404に戻す。画像処理回路402が行う画像変換処理には、32画素×32画素単位の画像を指定された角度で回転する回転処理、画像の解像度を変換する解像度変換処理がある。さらに、画像処理回路402が行う画像変換処理に画像を変倍する変倍処理、多値入力された画像をマトリクス演算、およびLUTによりYUV画像をLab画像に変換する色空間変換処理がある。この色空間変換は3×8のマトリクス演算および、1次元LUTをもち、公知の下地とばしや裏写り防止を行うことができる。
【0035】
操作部405は液晶表示部(LCD)と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号はCPU401に伝えられ、液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を表示する。
【0036】
コントローラ・インタフェースの制御通信線356を通して、画像形成部500から画先信号を受信する。画像データの先端の基準となる画先信号に基づいて画像メモリ404に書き込まれたデータは順次、プリンタIF408を介して画像転送用クロック信号線を含むコントローラ・インタフェースの画像通信線357を通して画像形成部500へ送信される。
【0037】
(画像形成部500の制御ブロック)
画像形成部500は、記録紙を搬送し、その上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。画像形成部500は、画像形成部500を制御する制御部501と、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット504と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット503から構成されている。さらに印字された記録紙を機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット502、パンチ処理、ソート処理を行うフィニッシャユニット505とで構成される。
【0038】
制御部501は、マーキングユニット503で画像形成の準備が整った場合に、先端の基準となる画先信号をコントローラ・インタフェースの制御通信線356を通してコントローラ部400へ送信する。そして、マーキングユニット503は、コントローラ・インタフェースの画像通信線357を通して送られてきた画像データを記録紙に転写、定着させる。
【0039】
図4は、図1に示した操作部405の構成を説明する平面図である。
図4において、LCDタッチパネル600は、主なモード設定、状況表示を行う。テンキー601は0〜9までの数値を入力するために使用される。IDキー602は、装置が部門管理されている場合に部門番号と暗証モードを入力する際に使用される。
【0040】
リセットキー603は設定されたモードをリセットするために使用される。ガイドキー604は各モードについての説明画面を表示するために使用される。割り込みキー606は割り込みコピーを行うために使用される。
スタートキー607はコピーやスキャン動作をスタートするために使用される。ストップキーで608は実行中のジョブを中止するために使用される。
ユーザモードキー605はユーザモード画面に入ために使用され、ユーザモード画面では、装置に関する各種の設定を行うことが可能である。
節電キー609は押下されることで節電状態に入り、再度押下することで節電状態から復帰する。カウンタ確認キー610は押下されることで、それまでに使用したコピー枚数の集計を表示するカウント画面がLCD上に表示する。
【0041】
LED611はジョブの実行中、画像メモリへの画像蓄積中を表示する。エラーLED612はジャム、ドアオープン等装置がエラー状態にあることを表示する。電源LED613は装置のメインスイッチがONになっていることを表示する。
【0042】
図5図6は、図4に示したLCDタッチパネル600に表示するUI画面を示す図である。図5は、センド機能を実行させる際に表示するセンド画面の例を示す。
図5において、基本的な設定として、カラー選択651、解像度652、サイズ選択653を設定するためのボタンが図5のように配置される。
基本的な設定以外の設定はその他の機能658を押下することによって選択可能である。
ここでは図示しないがその他の機能658には、例えば白紙除去や重送検知など様々な機能が用意されている。それら機能の中でユーザが頻繁に使う機能については、コピー画面にショートカットボタンを作成可能となっている。
ここでは、両面読み取りを設定するための両面654、送信ファイルタイプを設定するための655を配置している。さらに、異なるサイズが混在した原稿を読み取るための原稿サイズ混載656を、原稿搬送装置100で搬送された原稿Sが形状異常の原稿かどうかを検知するための綴じ原稿検知657を配置している。
【0043】
図6に示すUI画面は、綴じ原稿検知657のショートカットボタンを押下されたときに、LCDタッチパネル600に表示する綴じ原稿検知設定画面を示す。
図6において、ボタン701はコピージョブにおいて原稿搬送装置100で搬送された原稿Sが形状異常の原稿かどうかを検知する綴じ原稿検知モードを有効するためのボタンである。OKボタン703が押下されると、有効・無効を示すデータがRAM406に保存される。
ボタン702は反対にコピージョブにおいて原稿搬送装置100で搬送された原稿Sが形状異常の原稿かどうかを検知する綴じ原稿検知モードを無効にするためのボタンである。なお、綴じ原稿検知モードが有効な場合、形状異常の原稿が搬送中であると検知されたジョブはスキャンを中断する。
【0044】
図7は、本実施形態を示す画像読取装置の制御方法を説明するフローチャートである。本処理に示す各ステップは、コントローラ部400のCPU401が、ROM407から読み出してRAM406に展開された制御プログラムを実行することで実現される。尚、図5に示すセンド画面がLCDタッチパネル600に表示されていて、且つ、綴じ原稿検知が検知するに設定されている状態で、図7に係る一連の処理が開始される。
【0045】
S701で、CPU401は、原稿トレイ30上に原稿Sが載置されているか否かを原稿検知センサ23の出力に基づいて判定する。CPU401は、原稿トレイ30上に原稿Sが載置されていると判定した場合(S701でYES)、処理をS702に進める。一方、CPU401は、S701でNOと判定した場合、処理をS722に進める。
【0046】
S702で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、原稿トレイ30上に載置された原稿Sを搬送させるように指示する。
S702の処理を実行した後、CPU401は、S703に処理を進める。
S703で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、S702で搬送された原稿Sの形状に異常が無いか(形状状態が正常でないか)を検知するように指示する。画像読取部200の制御部(CPU321)は、測距センサ22の出力に基づいて原稿の形状異常の検知を行い、検知結果をCPU401に通知する。(S703)
【0047】
CPU401は、S703の処理を実行した後、処理をS704に進める。CPU401は、形状異常を受け取った場合(S704でYES)、処理をS705に進める。一方、CPU401は、S704でNOと判定した場合、処理をS712に進める。
【0048】
S705で、CPU401は、RAM406に記憶されている設定情報を参照し、綴じ原稿検知モードが有効であるか否かを判定する。CPU401は、綴じ原稿検知モードは有効であると判定した場合(S705でYES)、処理をS706に進める。一方、CPU401は、S705で無効と判定した場合、処理をS712に進める。
【0049】
S706で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、綴じを検知した原稿の搬送を中断し、かつ下流紙(綴じられていない原稿)を排出するよう指示する。CPU401は、スキャンの中断に伴い、原稿Sの搬送や、原稿Sの画像の読み取りを停止させる。なお、綴じ原稿検知は、ジャムでは無いため下流紙を排出することで、不要なリカバリ処理を省略することが可能になる。
【0050】
CPU401は、S706の処理を実行した後、処理をS707に進める。S707で、CPU401は、図8に示す通知画面800をLCDタッチパネル600に表示する。
尚、図9に示す通知画面(表示画面)900は、原稿トレイ30上に原稿Sを最初のページから再度読み取るために再度載置するようユーザに促すための画面である
一方、図8に示す通知画面800は、原稿Sの形状異常を検知した場合に、原稿台の原稿を再度1枚目から読み込むことで、スキャンを継続する第1のリカバリ処理を受付可能な画面である。また、通知画面800は、原稿Sの形状異常を検知するまでに読み込んだ画像情報を所定の宛先に送信する第2のリカバリ処理を受付可能な画面でもある。これにより、ユーザは、スキャンジョブを中断したタイミングで、再度の読取から、それまでに読み取った画像情報を送信するかを選択することで、指摘された課題を解決するものである。なお、図8に示す通知画面800では、スキャンジョブが中断した要因が原稿が綴じられていること、並びに、その要因を解消するために、ユーザが綴じ込み処理された原稿のステイプルを外すことを表示している例である。
【0051】
CPU401は、S707の処理を実行した後、処理をS708に進める。S708で、CPU401は、スキャンの中止指示を受け付けたか否かを判定する。具体的には、CPU401は、例えば、通知画面800上の中止ボタン801がユーザによって押下されたことに従って、スキャンの中止指示を受け付けたと判定する。
CPU401は、スキャンの中止指示を受け付けたと判定した場合(S708でYES)、図7に係る一連の処理(S700)を終了する。一方、CPU401は、S708でNOと判定した場合、処理をS709に進める。
【0052】
S709で、CPU401は、スキャンの再開指示を受け付けたか否かを判定する。具体的には、CPU401は、例えば、操作部405上のスタートキー607がユーザによって押下されたことに従って、スキャンの再開指示を受け付けたと判定する。
【0053】
CPU401は、スキャンの再開指示を受け付けたと判定した場合(S709でYES)、処理をS701に戻し、スキャン処理を再開する。
一方、CPU401は、S709でNOと判定した場合、処理をS710に進める。
【0054】
S710で、CPU401は、通知画面800上の送信ボタン802が押下されているか否かを判断する。CPU401は、送信ボタン802が押下されていると判断した場合(S710でYES)、処理をS711に進める。一方、CPU401は、S710でNOと判断した場合、処理をS708に戻す。
【0055】
S711で、CPU401は、HDD409に記憶されている、ここまでスキャンが完了した画像データを、ファイルタイプ選択655で選択されているファイルタイプに変換を行い、宛先650で指定された宛先に送信する。CPU401は、全ての画像の送信が完了すると、図7に係る一連の処理(S700)を終了する。
【0056】
S712で、CPU401は、ADF100で紙ジャムが発生したか否かを判定する。具体的には、例えば、画像読取部200のCPU321は、搬送開始から一定時間(t1)経過しても、分離センサ24で原稿を検知出来ない場合、ジャムが発生したと判断する。
そして、CPU321は、コントローラ部400のCPU401にジャム発生を通知する。ジャム発生を通知されたCPU401は、紙ジャムが発生したと判断する。CPU401はADF100で紙ジャムが発生したと判断した場合(S712でYES)、処理をS713に進める。一方、CPU401は、S712でNOと判断した場合は、処理をS718に進める。
【0057】
S713で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、原稿の搬送を中断するよう指示する。画像読取部200の制御部(CPU321)はスキャン(スキャンジョブ)の中断に伴い、原稿Sの搬送や、原稿Sの画像の読み取りを停止させる。
【0058】
CPU401は、S713の処理を実行した後、処理をS714に進める。S714で、CPU401は、ADF100で発生した紙ジャムが解除されたか否かを判断する。例えば、画像読取部200のCPU321は、ADF100のCPU300から通知される各種センサ304の値を確認し、分離センサ24以降(下流)で原稿Sが検知されない場合に、ジャムが解除されたと判断する。
そして、CPU321は、コントローラ部400のCPU401にジャム解除を通知する。ジャム解除を通知されたCPU401は、紙ジャムが解除されたと判断する。CPU401はADF100で紙ジャムが解除されたと判断した場合(S714でYES)、処理をS715に進める。一方、CPU401は、S714でNOと判断した場合は、処理S714を繰り返す。
【0059】
S715で、CPU401は、図9に示す通知画面900をLCDタッチパネル600に表示する。なお、図9に示す通知画面900は、原稿トレイ30上に原稿Sを再度載置するようユーザに促すための画面である。
【0060】
CPU401は、S715の処理を実行した後、処理をS716に進める。S716で、CPU401は、スキャンの中止指示を受け付けたか否かを判定する。CPU401は、例えば、通知画面900上の中止ボタン901がユーザによって押下されたことに従って、スキャンの中止指示を受け付けたと判定する。
CPU401は、スキャンの中止指示を受け付けたと判定した場合(S716でYES)、図7に係る一連の処理(S700)を終了する。一方、CPU401は、S716でNOと判定した場合、処理をS717に進める。
【0061】
S717で、CPU401は、スキャンの再開指示を受け付けたか否かを判定する。CPU401は、例えば、操作部405上のスタートキー607がユーザによって押下されたことに従って、スキャンの再開指示を受け付けたと判定する。
【0062】
CPU401は、スキャンの再開指示を受け付けたと判定した場合(S717でYES)、処理をS701に戻す。一方、CPU401は、S717でNOと判定した場合、処理をS716に戻す。S718で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、搬送させた原稿Sの画像を読み取るように指示する。
【0063】
CPU401は、S718の処理を実行した後、処理をS719に進める。CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、読み取った画像データをコントローラ部400に転送するように指示する。そして、CPU401は、コントローラ部400に転送された原稿Sの画像データをHDD409に格納する(S719)。
【0064】
CPU401は、S719の処理を実行した後、処理をS720に進める。
CPU401は、原稿トレイ30上に原稿Sが載置されているか否かを判定する。CPU401は、原稿トレイ30上に原稿Sが載置されていると判定した場合(S720でYES)、処理をS702に進める。一方、CPU401は、S720でNOと判定した場合、処理をS721に進める。
【0065】
S721で、CPU401は、HDD409に記憶されている、ここまでスキャンが完了した画像データを、ファイルタイプ選択655で選択されているファイルタイプに変換を行い、宛先650で指定された宛先に送信する。
CPU401は、S721の処理が完了すると図7に係る一連の処理(S700)を終了する。
【0066】
S722で、CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、原稿台の原稿Sの画像を読み取るように指示する。CPU401は、S722の処理を実行した後、処理をS723に進める。CPU401は、画像読取部200の制御部(CPU321)に対して、読み取った画像データをコントローラ部400に転送するように指示する。そして、CPU401は、コントローラ部400に転送された原稿Sの画像データをHDD409に格納する(S723)。
CPU401は、S723の処理を実行した後処理を、S721に進める。S721の処理は前述の通りである。S721の処理が完了すると図7に係る一連の処理(S700)を終了する。以上が、センドジョブの実行指示を受け付けて、受け付けたコピージョブを実行するための一連の処理の詳細である。
本実施形態によれば、綴じ原稿を検知した後に、それまで読み込んだ分の画像データの利用が可能になる。そのため、画像形成装置の利用者が、同時に複数存在した場合であっても、次の利用者を長時間待たせること無く、それまでに読みこんだデータも無駄にせずに有効利用することが可能になる。
【0067】
なお、上記実施形態において、操作部405でセンド機能で選択した宛先にファクシミリ送信先が含まれている場合、CPU401は、第1または第2のリカバリを選択する画面(図8)を操作部405に表示しないように制御する。これにより、中途半端な原稿を相手先に送信してしまうことを回避できる。
また、上記実施形態では、綴じ原稿検知モードが有効の場合に第1または第2のリカバリ処理を受け付ける画面を表示する場合について説明した。しかしながら、原稿サイズが異なる原稿サイズ混載モードが有効の場合、先に搬送される原稿サイズよりも小さい原稿が下側に載置された場合、特に、原稿を載置した状態では、よりステイプル原稿を載置していることに気づかない場合が多い。
そこで、原稿サイズ混載と合わせて上記制御を実行するように構成することで、よりユーザに適切なリカバリ処理を選択させる機会を提供できる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えばASIC)によっても実現可能である。ここで、ASICは、各フローチャートに基づく処理を実行するよう設計された制御回路がCPU300、CPU321、CPU401に基づく処理を実行する。
【符号の説明】
【0068】
22 測距センサ
100 ADF
300、321、401 CPU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9