(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.決定処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る決定処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。
図1の例では、決定装置100は、ユーザが位置するエリアにおいて発生する事象によるユーザの移動に関する妨害に応じて、エリアに位置するサービス提供元に関する広告配信や情報提供を行うかどうかを決定する場合を示す。なお、
図1では、サービス提供元が店舗である場合を一例として説明するが、サービス提供元は、店舗に限らず、種々の形態のサービス提供元であってもよく、店舗を有しないサービス業態や移動店舗等であってもよい。例えば、サービス提供元は、タクシーや移動販売や屋台等のように、移動可能な形態であってもよい。このように、サービス提供元は、所定のエリアにおいてサービスを提供可能であれば、どのような形態であってもよい。
図1の例では、事象が気象に関する現象(降雨)である場合を一例として示す。具体的には、事象が雨雲の変化に応じた降雨である場合を一例として示す。なお、ここでいう、ユーザの移動に関する妨害とは、ユーザ自身以外の要因でユーザが移動できなくなることを意味する。例えば、ユーザの移動に関する妨害とは、事象によりユーザをそのユーザが位置する地点(エリア)に足止めさせることであってもよい。
【0011】
また、
図1の例では、決定装置100は、ユーザの移動に関する妨害のレベル(以下、「妨害レベル」ともいう)が各広告の配信の条件とするレベル以上である場合に、その広告を配信広告として配信する。また、
図1の例では、説明を簡単にするために、マップ情報MP1に示すように、エリアID「AR12」により識別されるエリアBを対象エリアとする場合を一例として説明する。なお、決定装置100は、マップ情報MP1中のエリアID「AR11」により識別されるエリアAやエリアID「AR13」により識別されるエリアC等の他のエリアを対象エリアとして決定処理を行ってもよい。なお、ここでいうエリアの大きさは、処理の目的等に応じて適宜設定されてもよい。例えば、エリアは、「県」、「市」、「区」、「町」等の種々の大きさのエリアが適宜設定されてもよい。
【0012】
〔決定システムの構成〕
図1の説明に先立って、
図2を用いて決定システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る決定システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、決定システム1は、端末装置10と、店舗装置20と、オープンデータ提供装置50と、決定装置100とが含まれる。端末装置10と、店舗装置20と、オープンデータ提供装置50と、決定装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した決定システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の端末装置10や、複数台の店舗装置20や、複数台のオープンデータ提供装置50や、複数台の決定装置100が含まれてもよい。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。また、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、ユーザの位置を検知し、取得可能であるものとする。また、端末装置10は、決定装置100に種々の情報等を送信する。例えば、端末装置10は、ユーザに関する位置情報等を決定装置100へ送信する。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0014】
また、以下では、ユーザID「U1」により識別されるユーザを「ユーザU1」とする場合がある。このように、以下では、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU5」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U5」により識別されるユーザである。
【0015】
また、
図1に示す例においては、端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10を端末装置10−1、10−5として説明する。例えば、端末装置10−1は、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)により使用される端末装置10である。また、例えば、端末装置10−5は、ユーザID「U5」により識別される(ユーザU5)により使用される端末装置10である。また、以下では、端末装置10−1、10−5について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0016】
店舗装置20は、各店舗の管理者よって利用される情報処理装置である。例えば、洋服店APSの管理者は、店舗装置20を用いて、決定装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、洋服店APSの管理者は、店舗装置20を用いて、決定装置100に広告の入稿や情報要求の要否を示す情報の送信を行ったりする。また、店舗装置20は、決定装置100から情報提供を受ける。例えば、店舗装置20は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。
【0017】
オープンデータ提供装置50は、いわゆる広く開かれた利用が許可されているデータであるオープンデータを決定装置100へ提供する報処理装置である。例えば、オープンデータ提供装置50は、各自治体が管理し、自治体が保有するデータをオープンデータとして外部に提供する情報処理装置であってもよい。また、例えば、オープンデータ提供装置50は、気象庁が管理するサーバ等の種々の情報処理装置であってもよい。オープンデータ提供装置50は、利用が許可されているデータ(情報)であれば、上記に限らず、道路情報等の交通に関するオープンデータや天気や気温等の気象に関するオープンデータや地理空間情報、防災・減災情報、調達情報、統計情報等の種々のオープンデータを提供してもよい。
【0018】
決定装置100は、発生情報に基づいて、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置するサービス提供元に関する広告配信であって、ユーザが利用する端末装置への広告配信に関する所定の処理を行うと決定する情報処理装置である。また、決定装置100は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置するサービス提供元に関する広告をユーザに配信したり、エリアに位置する店舗に情報提供を行なったりする。
【0019】
ここから、
図1を用いて、決定処理の流れについて説明する。
図1は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。まず、決定装置100は、オープンデータ提供装置50から事象の発生に関する情報(発生情報)を取得する(ステップS11)。例えば、決定装置100は、日時TM11において、オープンデータ提供装置50から発生情報を取得する。
【0020】
図1の例では、決定装置100は、オープンデータ提供装置50からマップ情報MP1内のエリアにおける降雨について発生情報を取得する。例えば、決定装置100は、気象情報を提供するオープンデータ提供装置50からマップ情報MP1内のエリアにおける降雨について発生情報INF11を取得する。例えば、決定装置100がオープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11には、マップ情報MP1内のエリアAにおいて日時TM11に雨が降っていることを示す情報が含まれる。
【0021】
ここで、
図1に示すマップ情報MP1について、簡単に説明する。
図1に示すマップ情報MP1は、マップ情報MP1内のエリアにおいて降雨をもたらす雨雲NB11の位置等の変化を模式的に示す図である。例えば、マップ情報MP1には、雨雲NB11がマップ情報MP1においてどのように変化するかを示す。なお、
図1に示す雨雲NB11は、あるエリアに降雨をもたらしていることを概念的に示すものであり、各エリアA〜Cに示した雨雲NB11は個別であってもよく、どのような変化を生じた雨雲であってもよい。
図1の例では、日時TM11において、雨雲NB11がエリアAに位置しエリアAに降雨をもたらしていることを示す。
【0022】
また、例えば、決定装置100がオープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11には、日時TM11からn分後(nは1以上の所定の数)の日時TM12には、移動予測MV11に示すように、雨雲NB11がエリアBにおいて降雨をもたらすことが予想されることを示す情報が含まれる。また、例えば、決定装置100がオープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11には、日時TM12からm分後(mは1以上の所定の数)の日時TM13には、移動予測MV12に示すように、雨雲NB11がエリアCにおいて降雨をもたらすことが予想されることを示す情報が含まれる。すなわち、決定装置100がオープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11には、日時TM13には、雨雲NB11がエリアBからエリアCへ移動し、エリアBにおける降雨が停止することが予想されることを示す情報が含まれる。
【0023】
図1の例では、決定装置100は、上述のようなオープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11に基づいて、エリアBにおける妨害内容を特定する(ステップS12)。
図1の例では、決定装置100は、妨害情報一覧INFL11に示すようなエリアBにおける妨害内容を特定する。例えば、決定装置100は、発生情報INF11に基づいて、対象エリア「エリアB」において妨害要因「雨雲NB11」の発生が予測されることを特定する。また、例えば、決定装置100は、発生情報INF11に基づいて、エリアBに発生する雨雲NB11による降雨が、日時TM12に開始し、その期間が期間INT12と予測されることを特定する。また、例えば、決定装置100は、発生情報INF11に基づいて、エリアBに発生する雨雲NB11による降水量が、降水量Yミリであると予測されることを特定する。また、
図1の例では、決定装置100は、期間INT12が所定の閾値以上であるため、期間に関する条件を満たすと判定するものとする。例えば、決定装置100は、期間INT12が30分であり、所定の閾値「15分」以上であるため、期間に関する条件を満たすと判定する。なお、期間に関する閾値は、妨害の種別等に応じて変動させてもよい。
【0024】
そして、決定装置100は、妨害の種別を特定する(ステップS13)。例えば、決定装置100は、妨害情報一覧INFL11中の妨害要因に基づいて、エリアBに生じる妨害の種別を特定する。
図1の例では、決定装置100は、レベル情報記憶部124に記憶された各妨害の種別に基づいて、エリアBに生じる妨害の種別を特定する。
【0025】
ここで、
図1中のレベル情報記憶部124に示す「妨害種別ID」は、妨害の種別を識別するための識別情報を示す。
図1中のレベル情報記憶部124に示す「種別」は、妨害の具体的な内容を示す。
【0026】
例えば、
図1の例では、妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別は、種別「気象」であることを示す。また、例えば、
図1の例では、妨害種別ID「OB12」により識別される妨害種別は、種別「交通」であることを示す。また、例えば、
図1の例では、妨害種別ID「OB13」により識別される妨害種別は、種別「行列」であることを示す。
【0027】
図1の例では、決定装置100は、エリアBに生じる妨害が降雨であるため、妨害の種別を妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別「気象」であると特定する。
【0028】
そして、決定装置100は、妨害のレベルを特定する(ステップS14)。例えば、決定装置100は、妨害情報一覧INFL11中の内容に基づいて、エリアBに生じる妨害のレベルを特定する。
図1の例では、決定装置100は、レベル情報記憶部124に記憶された各妨害に対応付けられたレベルに関する情報に基づいて、エリアBに生じる妨害のレベルを特定する。
【0029】
図1中のレベル情報記憶部124に示す「レベルLV1」は、対応する妨害種別において妨害のレベルが妨害レベルLV1と判定される条件を示す。また、
図1中のレベル情報記憶部124に示す「レベルLV2」は、対応する妨害種別において妨害のレベルが妨害レベルLV2と判定される条件を示す。例えば、種別「気象」において、妨害レベルLV1と判定されるための条件は、「降水量Xミリ以上」であることを示す。また、例えば、種別「気象」において、妨害レベルLV2と判定されるための条件は、「降水量Yミリ以上」であることを示す。なお、ここでの記号「X」や「Y」は、具体的な数値に対応し「X<Y」であるものとする。例えば、「X」が「20」であり、「Y」が「50」であってもよい。
【0030】
図1の例では、決定装置100は、妨害情報一覧INFL11に示すように、エリアBにおける降水量が降水量Yミリであると予測されるため、妨害レベルLV2であると特定する。
【0031】
そして、決定装置100は、対象ユーザを特定する(ステップS15)。例えば、決定装置100は、対象エリアであるエリアBに位置するユーザを特定する。
図1の例では、決定装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶された各ユーザの位置情報に基づいて、エリアBに位置するユーザを特定する。
【0032】
図1中のユーザ情報記憶部121に示す「最新位置」は、対応するユーザについて最後に取得された位置情報を示す。
【0033】
例えば、
図1の例では、ユーザU1については、最新の位置がエリアB内の位置AR12−1であることを示す。例えば、
図1の例では、ユーザU2については、最新の位置がエリアA内の位置AR11−1であることを示す。例えば、
図1の例では、ユーザU3については、最新の位置がエリアC内の位置AR13−1であることを示す。例えば、
図1の例では、ユーザU4については、最新の位置がエリアD内の位置AR14−1であることを示す。例えば、
図1の例では、ユーザU5については、最新の位置がエリアB内の位置AR12−2であることを示す。
【0034】
図1の例では、決定装置100は、エリアBに位置するユーザであるユーザU1、ユーザU5等を特定(抽出)する。例えば、決定装置100は、エリアB以外のエリアに位置するユーザU2〜U4等を抽出しない。
【0035】
そして、決定装置100は、エリアBに位置するユーザに対して配信する広告を決定する(ステップS16)。
図1の例では、決定装置100は、広告情報記憶部123中のエリアBに対応する広告であって、指定された条件レベルを満たす広告から、対象ユーザの各々に対して配信する広告(配信広告)を決定する。そして、決定装置100は、決定した配信広告を対象ユーザの各々に配信する(ステップS17)。
【0036】
ここで、
図1中の広告情報記憶部123に示す「エリア」は、広告の配信対象となるエリアを示す。
図1中の広告情報記憶部123に示す「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。
図1中の広告情報記憶部123に示す「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。
図1中の広告情報記憶部123に示す「内容」は、対応する広告の内容を示す。
図1中の広告情報記憶部123に示す「条件(レベル)」は、対応する広告を配信するかどうかの判定に用いる条件を示す。
【0037】
例えば、
図1の例では、エリアBを配信対象のエリアとする広告には、広告ID「AD11」により識別される広告(広告AD11)や広告ID「AD12」により識別される広告(広告AD12)等が含まれることを示す。
【0038】
また、広告AD11の広告主は、広告主ID「SP11」により識別される広告主、すなわち店舗ID「SP11」により識別される店舗(カフェCFS)であることを示す。また、広告AD11の内容は、店舗誘導であり、レベルが妨害レベルLV2以上である場合に広告を配信することを示す。
【0039】
また、広告AD12の広告主は、広告主ID「SP12」により識別される広告主、すなわち店舗ID「SP12」により識別される店舗(洋服店APS)であることを示す。また、広告AD12の内容は、タイムセール(10%OFF)であり、レベルが妨害レベルLV1以上である場合に広告を配信することを示す。
【0040】
上述のように、
図1の例では、広告AD11は、レベルの条件が妨害レベルLV2以上であり、エリアBにおける降雨の妨害レベルLV2が条件を満たすため、配信対象の広告とされる。また、
図1の例では、広告AD12は、レベルの条件が妨害レベルLV1以上であり、エリアBにおける降雨の妨害レベルLV2が条件を満たすため、配信対象の広告とされる。
【0041】
そこで、
図1の例では、決定装置100は、配信対象とされた広告AD11、AD12から、各対象ユーザに配信する広告を決定する。例えば、決定装置100は、ユーザU1については、広告AD11を配信広告に決定する(ステップS16−1)。そして、決定装置100は、広告AD11をユーザU1に配信する(ステップS17−1)。
図1の例では、決定装置100は、エリアBに位置する店舗SP11であるカフェCFSへユーザを誘導する広告AD11をユーザU1に配信する。
【0042】
また、例えば、決定装置100は、ユーザU5については、興味がファッションであるため、洋服店APSのタイムセールに関する広告AD12を配信広告に決定する(ステップS16−2)。例えば、決定装置100は、ユーザU5については、洋服店APSが10%オフのタイムセールを雨が降り始めたら開催することを示す広告AD12を配信広告に決定する。そして、決定装置100は、広告AD12をユーザU5に配信する(ステップS17−2)。
図1の例では、決定装置100は、エリアBに位置する店舗SP12である洋服店APSが降雨を条件にタイムセールを開催することを告知する広告AD12をユーザU1に配信する。
【0043】
また、決定装置100は、事象の発生に関する情報提供を要求する店舗を特定する(ステップS18)。例えば、決定装置100は、エリアBにおけるユーザの移動を妨害する事象が発生することを示す情報提供を要求する店舗を対象店舗として特定する。
図1の例では、決定装置100は、店舗情報記憶部122中のエリアBに位置する店舗のうち、情報提供を要求する店舗を対象店舗として特定する。
【0044】
ここで、
図1中の店舗情報記憶部122に示す「店舗ID」は、店舗を識別するための識別情報を示す。
図1中の店舗情報記憶部122に示す「名称」は、店舗の具体的な名称を示す。
図1中の店舗情報記憶部122に示す「カテゴリ」は、店舗が属するカテゴリを示す。また、
図1中の店舗情報記憶部122に示す「所在地」は、店舗が位置する場所を示す。
図1中の店舗情報記憶部122に示す「情報提供」は、店舗が決定装置100からの情報提供を要求するかどうかを示す。
【0045】
図1の例では、決定装置100は、店舗ID「SP11」により識別されるカフェCFSと店舗ID「SP12」により識別される洋服店APSとがエリアBに所在することを特定する。また、
図1の例では、カフェCFSは、情報提供が「−」、すなわち情報提供を要求していないことを示す。また、
図1の例では、洋服店APSは、情報提供が「要」、すなわち情報提供を要求していることを示す。
【0046】
そのため、
図1の例では、決定装置100は、洋服店APSを対象店舗として特定する。そして、決定装置100は、対象店舗に対して情報を提供する(ステップS19)。
図1の例では、決定装置100は、対象店舗である洋服店APSに対して、妨害情報一覧INFL11に示すような情報を提供する。例えば、決定装置100は、洋服店APSの管理者等が利用する店舗装置20に対して、妨害情報一覧INFL11に示すような情報を提供する。
【0047】
これにより、洋服店APSの管理者等は、情報提供を受けた後、降雨が予想されることを把握することができる。そのため、洋服店APSは、降雨に備えてタイムセールの準備を行う(ステップS20)。
【0048】
このように、決定装置100は、ユーザの移動の妨害する事象として雨について対象エリアにどの程度のユーザの移動の妨害を生じさせるかを特定する。そして、決定装置100は、対象エリアにおける雨によるユーザの移動の妨害が所定のレベル以上である場合、その対象エリアに位置するユーザに適切な広告を配信する。例えば、決定装置100は、広告群のうち、対象エリアにおける雨による妨害のレベルが条件として指定された妨害レベル以上である広告を対象として、その対象エリアに位置するユーザに配信する広告を決定する。これにより、決定装置100は、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0049】
また、決定装置100は、ユーザの移動の妨害する事象が発生するエリアに位置する店舗のうち、妨害の発生に関する情報提供を希望する店舗に対して、事象の発生を示す情報を提供する。これにより、決定装置100は、店舗に対して、その店舗が所在するエリアに位置するユーザの移動の妨害に応じて、適切な情報提供を店舗に対して行うことができる。したがって、決定装置100は、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0050】
〔1−1.事象、レベル〕
上述した例では、事象が降雨である場合を示したが、決定装置100は、ユーザの移動を妨げるような事象であれば、どのような事象を対象としてもよい。例えば、決定装置100は、電車遅延や行列等を対象としてもよい。例えば、電車遅延等、妨害が種別「交通」である場合、
図1中のレベル情報記憶部124に示す妨害種別ID「OB12」により識別される種別「交通」の「レベルLV1」や「レベルLV2」を用いて、条件の判定を行う。例えば、種別「交通」において、妨害レベルLV1と判定されるための条件は、「10分遅延」であることを示す。また、例えば、種別「交通」において、妨害レベルLV2と判定されるための条件は、「20分遅延」であることを示す。このように、決定装置100は、時間に関する妨害レベルLV1、LV2等の情報を用いることにより、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の期間以上である場合、所定の処理を行うと決定してもよい。
【0051】
また、決定装置100は、ユーザに応じてレベルを変動させてもよい。例えば、決定装置100は、ユーザ属性に応じて妨害の条件となるレベルを変動させてもよい。例えば、決定装置100は、30代男性に属するユーザ群は多少の雨でも気にせずに移動する場合は、30代男性の気象(降雨)に関して他のユーザ属性よりもレベルを高くして、条件判定を行ってもよい。
【0052】
〔2.決定装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る決定装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る決定装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、決定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、決定装置100は、決定装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0053】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0054】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、店舗情報記憶部122と、広告情報記憶部123と、レベル情報記憶部124とを有する。
【0055】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「興味」、「位置情報」といった項目が含まれる。また、「位置情報」には、「最新位置」といった項目が含まれる。
【0056】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0057】
また、「興味」は、ユーザIDにより識別されるユーザの興味を示す。すなわち、「興味」は、ユーザIDにより識別されるユーザが関心の高い対象を示す。なお、
図4に示す例では、「興味」は、各ユーザに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0058】
また、「位置情報」中の「最新位置」は、対応するユーザについて最後に取得された位置情報を示す。なお、「最新位置」は、「AR12−1(エリアA)」といった抽象的な符号や範囲を示す情報を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。また、「位置情報」は「取得日時」の項目を有してもよい。例えば、「取得日時」は、最後に位置情報が取得された日時を示す。
【0059】
例えば、
図4の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザU1は経済に興味があることを示す。例えば、ユーザU1については、エリアB内の位置AR12−1に位置したことを示す位置情報が最後に取得された位置情報、すなわち最新の位置情報であることを示す。
【0060】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報等の種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入等の情報を記憶してもよい。
【0061】
(店舗情報記憶部122)
実施形態に係る店舗情報記憶部122は、店舗(ストア)に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る店舗情報記憶部の一例を示す図である。例えば、店舗情報記憶部122は、種々の店舗に関する情報を記憶する。
図5に示す店舗情報記憶部122には、「店舗ID」、「名称」、「カテゴリ」、「所在地」、「情報提供」といった項目が含まれる。
【0062】
「店舗ID」は、店舗を識別するための識別情報を示す。「名称」は、店舗の具体的な名称を示す。例えば、「名称」は、「○○カフェX町店」のような屋号と店舗の場所を示す情報との組合せであってもよい。また、「カテゴリ」は、店舗が属するカテゴリを示す。また、「所在地」は、店舗が位置する場所を示す。なお、「所在地」は、「エリアB」といった抽象的な符号や範囲を示す情報を図示するが、緯度や経度を示す情報や「X県Y市Z町」等のような住所を示す情報であってもよい。また、「情報提供」は、店舗が決定装置100からの情報提供を要求するかどうかを示す。
【0063】
例えば、
図5の例では、店舗ID「SP11」により識別される店舗は、名称「カフェCFS」であり、カテゴリ「喫茶」に属する店舗であることを示す。また、例えば、
図5の例では、カフェCFSは、エリアB内に位置し、情報提供が「−」、すなわち情報提供を要求していないことを示す。また、例えば、
図5の例では、店舗ID「SP12」により識別される店舗は、名称「洋服店APS」であり、カテゴリ「ファッション」に属する店舗であることを示す。また、例えば、
図5の例では、洋服店APSは、エリアB内に位置し、情報提供が「要」、すなわち情報提供を要求していることを示す。
【0064】
なお、店舗情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0065】
(広告情報記憶部123)
実施形態に係る広告情報記憶部123は、広告に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る広告情報記憶部の一例を示す図である。
図6に示す広告情報記憶部123は、「エリア」、「広告ID」、「広告主ID(店舗ID)」、「内容」、「条件(レベル)」といった項目を有する。
【0066】
「エリア」は、広告の配信対象となるエリアを示す。「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。なお、広告主は、入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。そのため、「広告主」といった表記は、店舗等の広告主だけでなく代理店を含む概念であるものとする。
【0067】
「内容」は、対応する広告の内容を示す。「条件(レベル)」は、対応する広告を配信するかどうかの判定に用いる条件を示す。
【0068】
図6では図示を省略するが、広告情報記憶部123は、広告主から入稿された広告コンテンツを格納する「広告コンテンツ」の項目を有する。例えば、「広告コンテンツ」には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0069】
例えば、
図6に示す例において、エリアBを配信対象のエリアとする広告には、広告ID「AD11」により識別される広告(広告AD11)や広告ID「AD12」により識別される広告(広告AD12)等が含まれることを示す。
【0070】
また、広告AD11の広告主は、広告主ID「SP11」により識別される広告主、すなわち店舗ID「SP11」により識別される店舗(カフェCFS)であることを示す。また、広告AD11の内容は、店舗誘導であり、レベルが妨害レベルLV2以上である場合に広告を配信することを示す。
【0071】
また、広告AD12の広告主は、広告主ID「SP12」により識別される広告主、すなわち店舗ID「SP12」により識別される店舗(洋服店APS)であることを示す。また、広告AD12の内容は、タイムセール(10%OFF)であり、レベルが妨害レベルLV1以上である場合に広告を配信することを示す。
【0072】
なお、広告情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部123は、入札価格に関する情報等を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部123は、広告の対象となる商品名やサービス名を示す情報を記憶してもよい。
【0073】
(レベル情報記憶部124)
実施形態に係るレベル情報記憶部124は、レベルに関する情報を記憶する。例えば、レベル情報記憶部124は、広告を配信するかどうかの判定に用いるレベルに関する情報を記憶する。
図7は、実施形態に係るレベル情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示すレベル情報記憶部124は、「妨害種別ID」、「種別」、「レベルLV1」、「レベルLV2」といった項目が含まれる。
【0074】
「妨害種別ID」は、妨害の種別を識別するための識別情報を示す。「種別」は、妨害の具体的な内容を示す。「レベルLV1」は、対応する妨害種別において妨害のレベルが妨害レベルLV1と判定される条件を示す。また、「レベルLV2」は、対応する妨害種別において妨害のレベルが妨害レベルLV2と判定される条件を示す。
【0075】
例えば、
図7の例では、妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別は、種別「気象」であることを示す。例えば、妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別において、妨害レベルLV1と判定されるための条件は、「降水量Xミリ以上」であることを示す。また、例えば、妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別において、妨害レベルLV2と判定されるための条件は、「降水量Yミリ以上」であることを示す。なお、ここでの記号「X」や「Y」は、具体的な数値に対応し「X<Y」であるものとする。例えば、「X」が「20」であり、「Y」が「50」であってもよい。なお、
図7に示す妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別は、より具体的な種別「降雨」であってもよい。
【0076】
例えば、
図7の例では、妨害種別ID「OB12」により識別される妨害種別は、種別「交通」であることを示す。例えば、妨害種別ID「OB12」により識別される妨害種別において、妨害レベルLV1と判定されるための条件は、「10分遅延」であることを示す。また、例えば、妨害種別ID「OB12」により識別される妨害種別において、妨害レベルLV2と判定されるための条件は、「20分遅延」であることを示す。なお、
図7に示す妨害種別ID「OB12」により識別される妨害種別は、より具体的な種別「電車遅延」であってもよい。
【0077】
なお、レベル情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0078】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0079】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、提供部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0080】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の外部装置から各種情報を取得する。また、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や、店舗情報記憶部122や、広告情報記憶部123や、レベル情報記憶部124等から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、オープンデータ提供装置50から各種情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、気象庁が管理するサーバ等の種々の外部の情報処理装置から各種情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、店舗装置20から各種情報を取得してもよい。
【0081】
例えば、取得部131は、ユーザの位置情報と、ユーザが位置するエリアにおいて発生する事象に関する発生情報とを取得する。例えば、取得部131は、エリアにおいて発生する気象現象に関する発生情報を取得する。例えば、取得部131は、エリアにおける雨雲の変化に関する発生情報を取得する。
【0082】
図1の例では、取得部131は、オープンデータ提供装置50から事象の発生に関する情報(発生情報)を取得する。
図1の例では、取得部131は、日時TM11において、オープンデータ提供装置50から発生情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、オープンデータ提供装置50からマップ情報MP1内のエリアにおける降雨について発生情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、気象情報を提供するオープンデータ提供装置50からマップ情報MP1内のエリアにおける降雨について発生情報INF11を取得する。
【0083】
(決定部132)
決定部132は、種々の情報を決定する。例えば、決定部132は、発生情報に基づいて、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置するサービス提供元に関する広告配信であって、ユーザが利用する端末装置10への広告配信に関する所定の処理を行うと決定する。例えば、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、所定の処理として、端末装置10へエリアに位置するサービス提供元に関する広告の配信を行うと決定する。
【0084】
例えば、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、所定の処理として、エリアに位置する店舗へ事象に関する情報配信を行うと決定する。例えば、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の期間以上である場合、所定の処理を行うと決定する。例えば、決定部132は、事象による妨害に関するレベルが所定の閾値以上である場合、所定の処理を行うと決定する。例えば、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置する店舗に関する広告配信に関する所定の処理を行うと決定する。
【0085】
例えば、決定部132は、エリアにおける雨雲の変化が所定の条件を満たす場合、所定の処理を行うと決定する。例えば、決定部132は、雨雲がエリアに位置してから、雨雲がエリアに位置しなくなるまでの期間が所定の期間以上である場合、所定の処理を行うと決定する。例えば、決定部132は、エリアにおける雨雲による降雨または降雪の発生確率が所定の閾値以上である場合、所定の処理を行うと決定する。
【0086】
図1の例では、決定部132は、オープンデータ提供装置50から取得した発生情報INF11に基づいて、エリアBにおける妨害内容を特定する。
図1の例では、決定部132は、妨害情報一覧INFL11に示すようなエリアBにおける妨害内容を特定する。
図1の例では、決定部132は、発生情報INF11に基づいて、対象エリア「エリアB」において妨害要因「雨雲NB11」の発生が予測されることを特定する。また、
図1の例では、決定部132は、発生情報INF11に基づいて、エリアBに発生する雨雲NB11による降雨が、日時TM12に開始し、その期間が期間INT12と予測されることを特定する。
図1の例では、決定部132は、発生情報INF11に基づいて、エリアBに発生する雨雲NB11による降水量が、降水量Yミリであると予測されることを特定する。
【0087】
例えば、決定部132は、妨害の種別を特定する。
図1の例では、決定部132は、妨害情報一覧INFL11中の妨害要因に基づいて、エリアBに生じる妨害の種別を特定する。
図1の例では、決定装置100は、レベル情報記憶部124に記憶された各妨害の種別に基づいて、エリアBに生じる妨害の種別を特定する。
【0088】
図1の例では、決定部132は、エリアBに生じる妨害が降雨であるため、妨害の種別を妨害種別ID「OB11」により識別される妨害種別「気象」であると特定する。
【0089】
例えば、決定部132は、妨害のレベルを特定する。
図1の例では、決定部132は、妨害情報一覧INFL11中の内容に基づいて、エリアBに生じる妨害のレベルを特定する。
図1の例では、決定部132は、レベル情報記憶部124に記憶された各妨害に対応付けられたレベルに関する情報に基づいて、エリアBに生じる妨害のレベルを特定する。
【0090】
図1の例では、決定部132は、妨害情報一覧INFL11に示すように、エリアBにおける降水量が降水量Yミリであると予測されるため、妨害レベルLV2であると特定する。
【0091】
例えば、決定部132は、対象ユーザを特定する。
図1の例では、決定部132は、対象エリアであるエリアBに位置するユーザを特定する。
図1の例では、決定装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶された各ユーザの位置情報に基づいて、エリアBに位置するユーザを特定する。
【0092】
図1の例では、決定部132は、エリアBに位置するユーザであるユーザU1、ユーザU5等を特定(抽出)する。
図1の例では、決定部132は、エリアB以外のエリアに位置するユーザU2〜U4等を抽出しない。
【0093】
例えば、決定部132は、事象の発生に関する情報提供を要求する店舗を特定する。
図1の例では、決定部132は、エリアBにおけるユーザの移動を妨害する事象が発生することを示す情報提供を要求する店舗を対象店舗として特定する。
図1の例では、決定部132は、店舗情報記憶部122中のエリアBに位置する店舗のうち、情報提供を要求する店舗を対象店舗として特定する。
図1の例では、決定部132は、店舗ID「SP11」により識別されるカフェCFSと店舗ID「SP12」により識別される洋服店APSとがエリアBに所在することを特定する。
図1の例では、決定部132は、洋服店APSを対象店舗として特定する。
【0094】
(提供部133)
提供部133は、端末装置10等の外部装置に各種情報を提供する。例えば、提供部133は、決定部132により決定された各種情報を外部装置に提供してもよい。
【0095】
図1の例では、提供部133は、対象店舗に対して情報を提供する。
図1の例では、提供部133は、対象店舗である洋服店APSに対して、妨害情報一覧INFL11に示すような情報を提供する。
図1の例では、提供部133は、洋服店APSの管理者等が利用する店舗装置20に対して、妨害情報一覧INFL11に示すような情報を提供する。
【0096】
〔3.予測モデルの生成処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る決定システム1による決定処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る決定処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図8は、広告配信に関する処理を含む決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0097】
図8に示すように、決定装置100は、発生する事象に関する発生情報を取得する(ステップS101)。そして、決定装置100は、対象エリアに位置するユーザに所定の条件を満たす広告を配信すると決定する(ステップS102)。また、決定装置100は、対象エリアに位置する店舗のうち、情報要求する店舗に事象に関する情報を提供すると決定する(ステップS103)。
【0098】
そして、決定装置100は、ステップS102及びS103において決定した処理を実行する(ステップS104)。例えば、決定装置100は、対象エリアに位置するユーザに所定の条件を満たす広告を配信する。また、例えば、決定装置100は、対象エリアに位置する店舗のうち、情報要求する店舗に事象に関する情報を提供する。
【0099】
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決定装置100は、取得部131と、決定部132とを有する。取得部131は、ユーザの位置情報と、ユーザが位置するエリアにおいて発生する事象に関する発生情報とを取得する。決定部132は、発生情報に基づいて、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置するサービス提供元に関する広告配信であって、ユーザが利用する端末装置10への広告配信に関する所定の処理を行うと決定する。
【0100】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置するサービス提供元に関する広告配信であって、ユーザが利用する端末装置10への広告配信に関する所定の処理を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0101】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、所定の処理として、端末装置10へエリアに位置するサービス提供元に関する広告の配信を行うと決定する。
【0102】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、端末装置10へエリアに位置するサービス提供元に関する広告の配信を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0103】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、事象による前記ユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、所定の処理として、エリアに位置する店舗へ事象に関する情報配信を行うと決定する。
【0104】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象による前記ユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置する店舗へ事象に関する情報配信を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0105】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の期間以上である場合、所定の処理を行うと決定する。
【0106】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の期間以上である場合、所定の処理を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0107】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、事象による妨害に関するレベルが所定の閾値以上である場合、所定の処理を行うと決定する。
【0108】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象による妨害に関するレベルが所定の閾値以上である場合、所定の処理を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0109】
また、実施形態に係る決定装置100において、取得部131は、エリアにおいて発生する気象現象に関する発生情報を取得する。
【0110】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、エリアにおいて発生する気象現象に関する発生情報を取得することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0111】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置する店舗に関する広告配信に関する所定の処理を行うと決定する。
【0112】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、事象によるユーザの移動に関する妨害が所定の条件を満たす場合、エリアに位置する店舗に関する広告配信に関する所定の処理を行うと決定することにより、ユーザに対してユーザの移動の妨害に応じた適切な広告配信を可能にすることができる。
【0113】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る決定装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、決定装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0114】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0115】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0116】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0117】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0118】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る決定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0119】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0120】
〔6.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0121】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0122】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0123】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。