特許第6800980号(P6800980)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6800980エンド・ツー・エンド・レイテンシが縮小された無線通信システムにおけるデータ信号送信
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6800980
(24)【登録日】2020年11月27日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】エンド・ツー・エンド・レイテンシが縮小された無線通信システムにおけるデータ信号送信
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20201207BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   H04L27/26 113
   H04L27/26 100
   H04J1/00
【請求項の数】19
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2018-532115(P2018-532115)
(86)(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公表番号】特表2019-506039(P2019-506039A)
(43)【公表日】2019年2月28日
(86)【国際出願番号】EP2015080659
(87)【国際公開番号】WO2017102037
(87)【国際公開日】20170622
【審査請求日】2018年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】500341779
【氏名又は名称】フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】コルネリウス・ヘルゲ
(72)【発明者】
【氏名】ヤゴ・サンチェス
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・シェール
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ハウシュタイン
(72)【発明者】
【氏名】ラース・シーレ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ヴィルス
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・クラース
(72)【発明者】
【氏名】レツェク・ラシュコウスキ
(72)【発明者】
【氏名】タティアナ・エフィムシキナ
【審査官】 大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/148076(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/096821(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0071954(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信機(UE1、UE2、RX)であって、
前記受信機(UE1、UE2、RX)が、データ信号を受信するように構成され、前記データ信号が、複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、
前記第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、
前記第2のフレーム(104)が、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットが、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なり、
前記受信機(UE1、UE2、RX)が、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットを有する前記フレーム(104)の前記シンボルを処理するように構成された信号処理デバイスを含み、
前記第1のフレームが1つの周波数帯域で受信され、前記第2のフレームが別の周波数帯域で受信される、受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項2】
前記第1のフレームがLTEフレームであり、前記第2のフレームが前記LTEフレームとは異なるフォーマットを有するフレームである、請求項1に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項3】
UEがアクセスポイントとして前記LTEフレームを使用して、同期し、前記第2のフレーム用の前記別の周波数帯域を見つける場所を発見するように構成される、請求項2に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項4】
前記第2のフレームがULDフレームである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項5】
前記第1および前記第2のフレームがキャリアアグリゲーション(CA)を使用して受信される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項6】
UEが前記第1のフレームを第1の送信機(300)から受信し、前記第2のフレームを第2の送信機(400)から受信するように構成された、請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項7】
前記第2のフレームが複数の送信間隔にわたって受信され、前記第2のフレームの前記シンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって受信されるように、1つの送信間隔の長さが前記第2のフレームの前記持続時間よりも短く、信号処理装置が1つの送信間隔にわたって受信された前記第2のフレームの前記シンボルを処理するように構成された、請求項1〜6のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項8】
前記データ信号の前記帯域幅が第1の周波数帯域および第2の周波数帯域を含み、
前記第1のフレームまたは前記第2のフレームのいずれかが、複数の送信間隔にわたって、前記第1の周波数帯域または前記第2の周波数帯域で受信される、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項9】
前記データ信号の前記帯域幅が、少なくとも1つの更なる周波数帯域を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項10】
前記信号処理装置が、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域の一部を含む周波数帯域からデータを復号するように構成され、前記復号された周波数帯域の前記帯域幅が前記第1の周波数帯域の前記帯域幅である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項11】
前記第1の周波数帯域がキャリアアグリゲーションの第1のキャリアコンポーネントであり、前記第2の周波数帯域が前記キャリアアグリゲーションの第2のキャリアコンポーネントであり、前記キャリアコンポーネントがバンド内連続、バンド内不連続またはバンド間不連続である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)。
【請求項12】
送信機であって、
前記送信機がデータ信号を送信するように構成され、前記データ信号が複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、
前記第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、
前記第2のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットが、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なり、
前記送信機が、前記第1のフレームを1つの周波数帯域で送信し、前記第2のフレームを別の周波数帯域で送信するように構成される、送信機。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)と、
請求項12に記載の送信機とを含む、
無線通信システム。
【請求項14】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の受信機(UE1、UE2、RX)と、
第1の送信機と、
第2の送信機と、
を含む無線通信システムであって、
前記第1および第2の送信機が、前記第1の送信機が前記第1のフレームを前記1つの周波数帯域で送信し、前記第2の送信機が前記第2のフレームを他の周波数帯域で送信するように構成される、無線通信システム。
【請求項15】
受信機(UE1、UE2、RX)でデータ信号を受信することであって、
前記データ信号が複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、
前記第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、
前記第2のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットは、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なる、受信することと、
前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットを有する前記フレーム(104)の前記シンボルを前記受信機(UE1、UE2、RX)によって処理することであって、
前記第1のフレームが1つの周波数帯域で受信され、前記第2のフレームが別の周波数帯域で受信される、処理することと、を含む方法。
【請求項16】
送信機でデータ信号を送信することであって、
前記データ信号が複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、
第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、
第2のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットが、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なり、
前記第1のフレームが1つの周波数帯域で送信され、前記第2のフレームが別の周波数帯域で送信される、送信することを含む方法。
【請求項17】
無線通信装置の送信機でデータ信号を送信することであって、
前記データ信号が複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、前記第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、前記第2のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットは、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なり、前記第1のフレームが1つの周波数帯域で送信され、前記第2のフレームが別の周波数帯域で送信される、送信することと、
前記無線通信システムの移動端末において、前記データ信号を受信することと、
前記移動端末によって、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットを有する前記フレームの前記シンボルを処理することと、を含む方法。
【請求項18】
データ信号を送信することであって、
前記データ信号が複数のフレームを含み、前記複数のフレームが少なくとも第1のフレームおよび第2のフレームを含み、前記第1のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマットを有し、前記第2のフレームが、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマットを有し、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットは、少なくとも時間領域における持続時間または周波数領域における帯域幅の点において異なり、
前記第1のフレームが第1の送信機によって1つの周波数帯域で送信され、前記第2のフレームが第2の送信機によって別の周波数帯域で送信される、送信することと、
前記無線通信システムの移動端末において、前記データ信号を受信することと、
前記移動端末によって、前記第1のフォーマットおよび前記第2のフォーマットを有する前記フレームの前記シンボルを処理することと、を含む方法。
【請求項19】
コンピュータ上で実行されると、請求項15〜18のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、例えば無線移動通信システムの分野に関し、このシステムでは、データが送信機から移動端末のような1つ以上の受信機に送信され、送信機が無線通信システムまたは他の移動端末の基地局であり得る。本発明の実施形態は、エンド・ツー・エンド・レイテンシが縮小されたそのようなシステムにおけるデータ送信に関する。本発明の実施形態は、マルチキャリア・アクセス・システムのための一定ビットレートおよび柔軟なサブフレーム長のアプローチを提供する。
【背景技術】
【0002】
図1は、複数の基地局eNB〜eNBを含む無線通信システムの一例の概略図を示し、各基地局は、各セル100〜100によって概略的に表される基地局を囲む特定の領域へサービスを提供する。基地局は、セル内に存在する移動端末にサービスを提供するために提供される。図1は、5つのセルだけの例示的な図を示すが、無線通信システムは、このようなセルをより多く含み得る。図1は、セル100内にあり基地局eNBによってサービスを提供される、2つの移動端末UEおよびUEを示す。矢印102、102は、それぞれ、移動端末UE、UEから基地局eNBへデータを送信するため、または基地局eNBから移動端末UE、UEにデータを送信するためのアップリンク/ダウンリンクチャネルを概略的に表す。無線通信システムは、実際には例えばLTE規格によって使用される直交周波数分割多重方式(OFDM)システムもしくは直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、または周波数分割多重方式に基づく他のマルチキャリアシステムであり得る。現在のLTE規格では、送信時間間隔(TTI)は長さ1msを有するものとして定義され、TTIは、送信を実施するためにデータを上位層から物理層(PHY)にマッピングすることのできる粒度である。移動端末は、受信したデータを1msの粒度で処理する。UEは、何らかのデータがUEに送られたかどうかを確認するために、無線ネットワークに同期され、1ミリ秒毎に制御情報を送る必要があり、肯定的な場合は、移動端末は1msの長さを有するデータチャネルを復号しなければならない。
【0003】
データ送信のためのOFDMAシステムは、様々な物理チャネルおよび物理信号がマッピングされる1セットのリソース要素を含む、OFDMAベースの物理リソースグリッドを使用する。例えば、LTE規格によれば、物理チャネルは、ダウンリンク・ペイロードデータとも呼ばれるユーザ固有のデータを搬送する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、例えばマスタ情報ブロックを搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、例えばダウンリンク制御情報(DCI)を搬送する物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等を含み得る。物理信号は、基準信号(RS)、同期信号等を含み得る。LTEリソースグリッドは、周波数領域において所与の帯域幅を有する時間領域において10msのフレームを含む。フレームは、1ms長のサブフレームを10個有し、各サブフレームは、サイクリックプレフィックス(CP)長に応じて、6つまたは7つのOFDMシンボルからなる2つのスロットを含む。
【0004】
図2は、LTEダウンリンク通信のために使用され得るような、2つのアンテナポート用の例示的なOFDMAサブフレーム104を示す。示されたサブフレームは、サブフレームの1つのスロットと周波数領域の12個のサブキャリアから各々が構成されるリソースブロック(RB)を2つ含む。周波数領域のサブキャリアはサブキャリア0〜サブキャリア11として示され、時間領域では各スロットはOFDMシンボル0〜6を含む。リソース要素は、時間領域の1つのシンボルと周波数領域の1つのサブキャリアで構成される。白いボックス106は、PDSCHに割り当てられ、ペイロードまたはユーザデータを搬送するリソース要素を表す。(非ペイロードまたは非ユーザデータを搬送する)物理制御チャネル用のリソース要素は、斜線を施したボックス108で表される。例に従って、リソース要素は、PDCCH、物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)、および物理ハイブリッドARQ指示チャネル(PHICH)に割り当てられ得る。交差斜線を施したボックス110は、チャネル推定に使用され得るRSに割り当てられるリソース要素を表す。ブラックボックス112は、現在のアンテナポート内の未使用のリソースを表し、別のアンテナポート内のRSに対応し得る。
【0005】
物理制御チャネルおよび物理基準信号に割り当てられたリソース要素108、110、112は、時間の経過に対して均一に分配されていない。より具体的には、サブフレーム104のスロット0では、シンボル0に関連する全てのリソース要素が、物理制御チャネルまたは物理基準信号に割り当てられている。スロット0内のシンボル4に関連するリソース要素、ならびにサブフレームのスロット1内のシンボル0および4に関連するリソース要素は、部分的に物理制御チャネルまたは物理基準信号に割り当てられている。図2に示す白いリソース要素は、ペイロードデータまたはユーザデータに関連するシンボルを搬送することができ、スロット0ではシンボル1、2、3、5および6に対して12個のリソース要素106がペイロードデータに割り当てられ、一方でスロット0のシンボル4では、8つのリソース要素106のみがペイロードデータに割り当てられ、シンボル0のペイロードデータにはリソース要素は割り当てられていない。スロット1では、シンボル1、2、3、5および6に関連するリソース要素は全てペイロードデータに割り当てられ、一方でシンボル0および4には、8つのリソース要素のみがペイロードデータに割り当てられている。
【0006】
サブフレーム104の持続時間は1msであり、LTE規格によれば、TTIは1msである。図2に示すリソースグリッド構造を使用してデータを送信する場合、受信機、例えば移動端末またはモバイルユーザは、図2に示すリソース要素を1msで受信する。リソース要素に含まれているまたは定義されている情報は処理されてもよく、各送信について、すなわち1msの長さを有する各TTIに対して一定数のペイロードデータが受信される。送信スキームは、1msを超えるエンド・ツー・エンド・レイテンシをもたらす。というのは、受信機は最初に1msの持続時間を有する送信を受信し、次いで送信が完了すると制御情報を処理して、何らかのデータが受信機に送信されたかどうかを確認し、真である場合、受信機は1ms長のデータチャネルを復号するからである。したがって、送信の持続時間および処理時間は加算され、1msを超える期間となる。
【0007】
本発明の目的は、時間領域でのシンボルおよび周波数領域での帯域幅の周波数によって定義された、複数のリソース要素を有するデータ信号を使用する無線通信システムにおいて、エンド・ツー・エンド・レイテンシの縮小を可能にするアプローチを提供することである。
【0008】
この目的は、独立請求項に記載の主題によって達成される。
【0009】
実施形態は従属請求項に定義されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】複数の基地局を含む無線通信システムの一例の概略図を示す。
図2】従来のLTEダウンリンク通信のために使用され得るような、2つのアンテナポート用の例示的なOFDMAサブフレームを示す。
図3】本発明の実施形態による、1つのアンテナポート用のLTE OFDMAベースのCBRサブフレームを示す。
図4】異なる選択された送信アンテナポートに対して2つのアンテナポートを想定した、本発明の別の実施形態によるLTE OFDMAベースのCBRサブフレームを示し、図4Aは第1のアンテナポートで使用されるようなサブフレームを示し、図4Bは第2のアンテナポートで使用されるようなサブフレーム構造を示す。
図5】異なる選択された送信機アンテナポートに対して4つのアンテナポートを想定した、本発明の更なる別の実施形態によるLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム構造の実施形態を示し、図5A図5Dは、それぞれ、送信機アンテナポート1、2、3、4で送信する場合に使用されるような、対応するCBRサブフレームを示す。
図6図4Aに示すようなサブフレーム構造を有する、第1のLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム、およびそれに続く結果としての第2のLTE OFDMAベースのCBRサブフレームを示し、制御情報およびユーザデータは、本発明の一実施形態に従って分離されている。
図7図3に示すようなサブフレーム構造を有するLTE OFDMAベースのCBRサブフレームを示し、制御情報およびユーザデータは、本発明の別の実施形態に従って分離されている。
図8】本発明の実施形態に従って使用され得る、LTE構造とは異なるサブフレーム構造の実施形態を示す。
図9】本発明の一実施形態による、受信機への縮小されたTTIの信号伝達を実装するための実施形態を示し、図9Aは、従来のアプローチで使用されるようなマスタ情報ブロック(MIB)を示し、図9Bは、本発明のアプローチによる、追加情報を含む修正されたMIBを示す。
図10】システムの帯域幅のより小さい部分に静的構成を適用することを可能にする、修正されたMIBの更なる実施形態を示す。
図11】更に別の修正されたMIBの一実施形態を示す。
図12】使用されたDCIフォーマットがTTI割当てに関する情報を含むことを伝達するために「late noncritical extension」を使用することができる、無線リソース制御(RRC)接続設定メッセージを示す。
図13】1つのOFDMシンボル(図13A)および2つのOFDMシンボル(図13B)のTTI長に対する、1つのRBにわたるスループット対TTIインデックスを示す。
図14】ULDフレームを送信するためのキャリアアグリゲーションを使用するデータ信号の概略図である。
図15】送信機から受信機に情報を送信するための無線通信システムの概略図である。
図16】実施形態に従って、データまたは情報を受信機に送信するための無線通信システムにおける送信機の概略図である。
【0011】
本発明の実施形態が、添付の図面を参照して更に詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の好ましい実施形態が、添付の図面を参照して更に詳細に説明されるが、同じまたは類似の機能を有する要素は同じ参照符号によって参照される。
【0013】
図1に示すOFDMAシステムのような無線通信システムにおけるデータ送信は、図2に示すリソースグリッド構造を使用することができる。送信間隔とも呼ばれるTTIは、データ信号ブロックとも呼ばれるサブフレームの持続時間である1msとなるように選択される。モバイルユーザのような受信機は、1msの粒度でデータを処理する。すなわち受信機は1ミリ秒毎に無線ネットワークと同期し、制御情報を処理する。制御情報の処理によって、データが受信機に指定されていることが示された場合には、データチャネルの1msの持続時間が復号される。エンド・ツー・エンド・レイテンシが1ms以下に縮小される必要のある、例えば、超低遅延(ULD)サービスのような極端なリアルタイム通信ユースケースの状況が存在する場合がある。受信機が1msの粒度でデータを処理する場合、エンド・ツー・エンド・レイテンシの縮小は達成できない。レイテンシを1ms以下に縮小するために、TTIが縮小されてもよく、TTI長の縮小は、例えばスロー・スタート・モードでのファイル転送プロトコル(FTP)/伝送制御プロトコル(TCP)伝送のスループット増加の点で極めて大きな利点をもたらす場合があり、アプリケーション層での処理の高速化につながる場合もある。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、TTIの実際の長さにかかわらず、ユーザデータまたはペイロードデータの一定スループットを確保するために、サブフレームの修正されたフォーマットと共にTTIの縮小が提供される。TTIは、1つのサブフレームでの14個のシンボル(ノーマルCPで)にわたる従来の1msの長さから、1つのシンボル分にまで縮小することができ、それにより従来の1msの単一のTTIを使用する代わりに、1つのシンボル長のTTIが14個適用される。第1の態様によれば、従来のサブフレームフォーマットは、使用されるTTIにかかわらず、ペイロードスループットが一定のままであるように修正される。
【0015】
第2の態様によれば、異なるフォーマットのフレームまたはサブフレームが受信機で受信されてもよい。これは例えば、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第1のフォーマット(ブロック構造とも呼ばれる)を有する、1つ以上の第1のフレームまたはサブフレーム(データ信号ブロックとも呼ばれる)、ならびに時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有する第2のフォーマット(第1のフォーマットとは異なる)を有する、1つ以上の第2のフレームまたはサブフレームである。受信機は、第1および第2のフォーマットを有するフレームまたはサブフレームのシンボルを処理する。
【0016】
異なるフレームまたはサブフレームは、例えば、キャリアアグリゲーション(CA)を使用して、連続して、または同時に受信することができる。
【0017】
例えば、第1のフレームまたはサブフレームはLTEフレームまたはサブフレーム、すなわちLTE規格に従ったフォーマットまたは構造を有するフレームまたはサブフレームであってもよく、それによりリソース要素がLTE規格によって定義されるように、制御チャネル、基準信号およびペイロードに割り当てられる。第2のフレームまたはサブフレームは、本明細書で説明される更なる態様によるULDサブフレームであってもよい。本明細書で説明される態様のULDサブフレームは、レガシーLTEフレーム構造とは異なるフレームの一例であり、キャリアアグリゲーション技術を使用することにより、後方互換性のあるやり方で、ユーザが縮小されたTTI送信にわたって一定ビットレートを達成することが可能になる。更なる実施形態によれば、帯域幅サイズを維持しながら、他のフレーム構造パターンが従来のLTE無線フレーム構造とアグリゲーションされ得る。例えば、LTE規格とは異なるフォーマット/構造を有する無線フレームが、LTE規格と比較したときに、同様のOFDMシンボル構成を有してもよいが、制御信号および基準信号のデータ要素(リソース要素)の異なる配置を有してもよい。
【0018】
第3の態様によれば、サブフレームのフォーマットは実質的に同じままであり、受信機は従来のアプローチにおけるよりも早期に受信シンボルの処理を開始する。すなわち、受信機は縮小されたTTIに対応する縮小された粒度でデータを処理する。言い換えれば、復号されたデータチャネル長は、サブフレームの長さまたは持続時間よりも短い。受信機側での処理の早期開始ゆえに、エンド・ツー・エンド・レイテンシの縮小が達成される。実施形態によれば、実際のTTI長を受信機に通知するために、追加の信号が受信機に提供される。これは、受信機が受信シンボルの処理を早期に開始することを可能にする。すなわち、受信機が、TTIがサブフレームの持続時間より短いという事実を認識した時点で、受信機はすでに受信されたデータを、縮小されたTTIに対応する縮小された粒度で処理し始めることができる。
【0019】
以下に、本発明の態様が更に詳細に説明されるが、全ての態様は組み合わせて一緒に使用することもできることに留意されたい。例えば、受信機への信号伝達について、以下のことを考える。標準フレームと一緒に使用して送信されているサブフレームを使用する場合(第2の態様)、例えば、本発明のフォーマットを有するキャリアアグリゲーションを使用する場合(第1の態様)、サブフレーム内のリソースブロックのどれが本発明のサブフレームフォーマットを使用し、実際のTTIが何であるか(第3の態様)。
【0020】
第1の態様−サブフレームフォーマット
本発明の第1の態様によれば、TTIの縮小は、図2を参照して上述したフォーマットと比較したときに、サブフレームフォーマットの修正を伴い、それにより、ペイロードデータまたはユーザデータのスループットは使用された実際のTTIにかかわらず一定に維持される。
【0021】
複数のサブフレームを含むデータ信号のフレームを送信する従来のサブフレーム構造を考慮すると、TTIはサブフレーム長に対応するので、各サブフレームはペイロードデータに関連した実質的に同数のリソース要素を有する。例えばULDサービス、例としてULDビデオ、ULDマシンタイプ通信(MTC)を考慮する場合、時間送信間隔TTIは、例えば1つのOFDMシンボルと等しくなるように縮小され得る。換言すれば、図2および1つのOFDMシンボルのTTIを考慮すると、サブフレームのスロット0のシンボル0に関連する全てのリソース要素が未使用(ブロック112を参照)であるか、または制御情報もしくは基準信号に割り当てられている(ブロック108、110を参照)かのいずれかであるため、最初のTTIの間は、ユーザデータは送信されない。続く3つのTTIの各々の間において、ユーザデータに割り当てられた12個のリソース要素106が送信され、第5のTTIの間にユーザデータに割り当てられた8つのリソース要素106が送信され、第6および第7のTTIの間には再び、ユーザデータに割り当てられた12個のリソース要素106が送信される。サブフレーム104のスロット1において、ユーザデータに割り当てられるリソース要素106の数は、第7〜第14のTTIに対して8つ、12個、12個、12個、8つ、12個、12個のリソース要素と変化する。すなわち、TTI毎のデータレートは一定ではない。これにより、ULDサーフェスは利用可能なデータレートに適合することを強いられる場合があり、一定データレートに依存するようなサービスにとっては最適ではない。
【0022】
図3、4および5は、本発明の第1の態様の実施形態を示し、マルチキャリアOFDMA送信システムで使用されるTTI長にかかわらず、一定データスループットまたは一定ビットレート(CBR)が提供されるように、基準信号および制御情報に割り当てられたリソース要素をサブフレーム内にマッピングしている。各シンボルに対してペイロードデータがマッピングされるリソース要素106の数が一定のままであるか、またはサブフレーム104内の各シンボルに対して同じとなるように、物理制御チャネルおよび物理信号のための制御データがリソース要素に対してマッピングされる。図3は、未使用のリソース要素が存在しないように1つのアンテナポートを想定したLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム104の一実施形態を示す。図2と比較すると、本発明のアプローチによれば、基準信号および制御情報に割り当てられたリソース要素108、110のマッピングは、時間領域にわたって均一に分配されている。各シンボルに対して、ユーザデータまたはペイロードデータに割り当てられたリソース要素106の数は、同じまたは一定である。図3に示す実施形態では、サブフレーム内の各シンボルに対して、リソース要素が基準信号に割り当てられているシンボルを除いて、2つのリソース要素が制御情報に割り当てられている。制御情報に割り当てられているリソース要素は、第1または第12のサブキャリアに関連付けられているが、他の実施形態によれば、制御データリソース要素108、110は、ペイロードリソース要素106の数がサブフレーム内の各シンボルに対して同じまたは一定のままであれば、異なる方法でサブキャリアに関連付けられ得る。他の実施形態によれば、より多くの制御情報リソース要素108またはより少ない制御情報リソース要素108が提供されてもよく、同様にまた、物理信号リソース要素110の位置が変更されてもよく、および/または物理信号リソース要素110の数を増加させても、または減少させてもよい。
【0023】
本発明のアプローチによれば、RSリソース要素110はサブフレームの持続時間にわたってより均一に分配され、時間および周波数にわたって等間隔に配置され、それにより時変チャネルに対して、従来のサブフレーム構造を使用した場合と同じチャネル推定能力が確保される。例えばPDCCH、PCFICH、およびPHICHのための制御情報リソース要素108は、従来の場合と比較すると、サブフレームの持続時間にわたって時間領域でより均一に分配され、それがCBRの保存を可能にしている。制御情報用のリソース要素108は周波数領域でインターリーブされ、それにより周波数ダイバーシティが活用される。他の実施形態、例えば高負荷のネットワークシナリオによると、制御データは、OFDMシンボルおよび時間領域の間で均等に分配された追加リソース要素にマッピングされてもよく、それによりOFDMシンボル毎のペイロードリソース要素の数が同じまたは一定のままとなる。
【0024】
TTIによってカバーされるOFDMシンボルの実際の数に関係なく、図3のサブフレームのサブフレーム長よりも短い長さ、例えば14個未満のOFDMシンボルの長さを有するTTIを考慮するとき、ペイロードデータに関連するリソース要素106のTTI毎の数は同じまたは一定であり、それによりTTIの変化にかかわらず一定データスループットがもたらされ、本発明のサブフレーム構造は、エンド・ツー・エンド・レイテンシの縮小が望まれ(縮小されたTTIおよびデータ処理の早期開始により達成され)、最適な性能のために一定データレートを必要とする(本発明のサブフレーム構造によって達成される)、ULDサービスに特に適したものとなる。
【0025】
図3の上記の説明では、周波数領域での12個のサブキャリア、および時間領域での7つのシンボルのスロット2つを含むデータ信号のサブフレームが参照されている。実際のデータ信号は複数のフレームを含んでもよく、各フレームは所定の数のサブフレーム、例えばLTE規格の場合は10個のサブフレームを含むことに留意されたい。各サブフレームは、12個を超えるサブキャリア、例えば20MHzの帯域幅を有するシステムにおけるLTEサブフレームでは最大1200個のサブキャリアを含むことができる。サブフレームが複数のリソースブロックを含むことができるように、データ信号のリソースブロックRBは、サブフレームの1つのスロットおよび周波数領域の12個のサブキャリアから構成され得る。図3は、サブフレームの2つのリソースブロックの実施形態を示す。
【0026】
図4は異なる選択された送信アンテナポートに対して2つのアンテナポートを想定した、本発明の別の実施形態によるLTE OFDMAベースのCBRサブフレームを示す。図4Aは第1のアンテナポートで使用されるようなサブフレームを示し、図4Bは第2のアンテナポートで使用されるようなサブフレーム構造を示す。図3と比較すると、図4Aおよび図4Bに示されるサブフレームは、現在のアンテナポートで使用されていないリソース要素を示す追加のブラックボックス112を含んでいる。これらのリソース要素112は、他のアンテナポートの基準信号に使用されるリソース要素に対応する。各シンボルについて、ペイロード・データ・リソース要素106の数はサブフレーム104の持続時間にわたって一定であり、上述したように、非ユーザデータに関連するリソース要素108、110が適切に配置されている。
【0027】
図5は、異なる選択された送信機アンテナポートに対して4つのアンテナポートを想定した、本発明の別の実施形態によるLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム構造の実施形態を示す。図5A図Dは、それぞれ、送信機アンテナポート1、2、3、4で送信する場合に使用されるような、対応するCBRサブフレームを示す。図5の実施形態では、サブフレーム内のペイロード・データ・リソース要素106の数は、フレーム長にわたって一定であり、すなわち、サブフレーム104の2つのスロット内の各シンボルに対して、一定数または同じ数のペイロード・データ・リソース要素106が提供される。図5の実施形態では、制御情報に割り当てられたリソース要素108は、第12のサブキャリアのシンボルのそれぞれに提供されている。基準信号リソース要素110は、サブフレーム持続時間および周波数領域にわたって均一に分配されている。したがって、サブフレーム104の各スロット内のシンボル6を除いて、シンボルは、非ペイロードデータに関連付けられた3つのリソース要素106、例えば制御情報リソース要素108および基準信号リソース要素110、もしくは制御情報参照要素108および未使用リソース要素112を含む。サブフレーム104の各スロットのシンボル6は、基準信号リソース要素110または未使用のリソース要素112を全く含んでおらず、そのため、一定データレートを維持するために、追加のリソース要素108が制御情報に割り当てられている。サブキャリアに対して制御情報リソース要素108の対称的な配置を示す図3および図4と比較すると、図5は、制御情報リソース要素108がサブキャリアに対して非対称に配置されている別の実施形態を示す。実施形態によれば、ペイロード・データ・リソース要素106の数がサブフレーム持続時間にわたって一定のままであれば、制御情報リソース要素108は任意に配置することができる。
【0028】
上述した実施形態によれば、サブフレームの持続時間内の無線チャネルの静的挙動を想定すると、本発明のサブフレーム構造は、例えば、最適性能のために、このようなデータの一定スループットに依存しているULDサービスに望まれるように、ペイロードデータまたはユーザデータをそのままで一定データスループットを提供する。
【0029】
以下では、一実施形態に従って、図2を参照して上述したような従来のサブフレーム構造から開始する場合の、基準信号または基準信号シーケンスに割り当てられたリソース要素の、修正されたマッピングまたは配置について説明する。リソース要素へのマッピング、すなわち、「3GPP 36.211、Sec.6.10.1」で最初に定義された
のポートpに送信される
は、nを無線フレーム内のスロット番号、lをスロット内のOFDMシンボル番号としたとき、CBRを保存するために、OFDMシンボルl(緑色でマークされている)にシフトθを導入することにより修正され、
ここで、kは周波数領域におけるOFDM位置を定義し、
時間領域のOFDM番号は次式、
のように再定義される。
【0030】
以下では、本発明の第1の態様の更なる実施形態について説明する。従来のシステム、例えば、1msの長さまたは持続時間を有するLTEサブフレームを使用するシステムでは、受信機は、サブフレーム内の基準信号に基づいてチャネル推定を実施し、サブフレームの第1のOFDMシンボルまたは列の制御情報を処理し、それによりリソース要素が受信機に割り当てられているかどうかを特定する。リソース要素が受信機に割り当てられている場合、変調および符号化方式(MCS)が示され、最終的に受信機が、PDSCHリソース要素106(ペイロード・データ・リソース要素)のためのOFDMシンボルに含まれるデータを復号する。レイテンシを例えば1ms未満にする必要があるULDサービスを考慮すると、上述した本発明のサブフレームを使用することは、サブフレームの持続時間にわたる非ペイロードデータの分布ゆえに十分でない場合がある。受信機はサブフレーム全体が送信されるのを待つ。というのは、そのときにのみ、受信機は、チャネル推定を実施し、制御情報を復号し、最終的に受信機に割り当てられたデータを復号するために処理され得る全てのシンボルを有するからである。したがって、レイテンシは依然として1msを超える。実施形態によれば、データ送信に使用されたTTI長にかかわらず、送信されたユーザデータの即時復号が提供される。これは、以前に受信された基準信号に基づいてチャネルを推定および予測することにより、かつ事前に割り当てられて以前に送信された制御データを使用することにより達成される。現在のTTIにわたって受信されたデータを処理するために、前のサブフレームの間に受信された基準信号および制御データが使用され得る。実施形態によれば、現在のサブフレームのTTIの間に受信された基準信号および制御データも、現在のTTIにわたって受信されたデータを処理するために使用され得る。現在のサブフレームの間に受信された基準信号および制御データは、現在のTTIの間に受信された基準信号および制御データを含むこともできる。この実施形態によれば、受信機は、現在のサブフレームを受信するとき、従来のアプローチでは少なくとも1msを要する現在のサブフレーム内の全ての基準信号および全ての制御データの配信を待つ必要なしに、即時データ処理に要求される全ての必要な情報をすでに有している。現在のフレームの情報は、現在のフレームの受信に先立ち受信機に既に存在しているので、例えば、シンボル1つのTTI長を考慮すると、図3の実施形態の受信機は、サブフレームのスロット0内のシンボル0のリソース要素に関連するペイロードデータの復号を直ちに開始する。受信機は、以降のまたは後続のサブフレームのチャネル推定に必要な基準信号を処理することもできる。
【0031】
図6は、第1のLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム104、およびそれに続く第2のLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム104を示す。サブフレーム104および104は、図4Aに示すようなサブフレーム構造を有し、データが受信機に割り当てられているかどうかを判断し、最終的にデータを復号するための制御情報は、各サブフレームに静的にマッピングされている。第2のサブフレームにおける送信のための制御情報が第1のサブフレーム104において送信され、受信機に割り当てられたPDSCHまたはペイロードデータが第2のサブフレーム104において送信されるという点で、制御情報とユーザデータは分離されている。図6に示した実施形態では、サブフレーム104、104を処理する受信機に対して、ユーザデータは、第2のサブフレーム104内で、第1のスロットの第4および第5のシンボルまたはOFDM列内、ならびに第2のスロットの第2〜第6のシンボルまたはOFDM列内に存在することを想定している。第11のサブキャリアに関連する第1のサブフレーム104におけるリソース要素114内の制御情報は、第2のサブフレーム104の第1のスロット内でデータ(例えば、リソース要素116内のデータ)が受信機に割り当てられているかどうかを判断して、最終的に矢印118で示すようにデータを復号するための制御情報を含んでいる。同様に、第0のサブキャリアに関連する第1のサブフレーム104におけるリソース要素120内の制御情報は、第2のサブフレーム104の第2のスロット内でデータ(例えば、リソース要素122内のデータ)が受信機に割り当てられているかどうかを判断して、最終的に矢印124で示すようにデータを復号するための制御情報を含んでいる。他のOFDMシンボルまたは列のペイロードデータは、他の受信機に割り当てられ得る。他の実施形態によれば、第1のサブフレーム104の制御情報114、120は、ユーザデータを含む第2のサブフレーム104の各スロットの他の部分を示し得る。現在のサブフレーム(第2のサブフレーム104)内のデータに関連する制御情報は、より早いサブフレーム、例えば第1のサブフレーム104で処理され、第2のサブフレーム104のデータは、例えば1つのTTIの縮小されたTTIに続いて受信後に直ちに処理され得る。
【0032】
図7は、図3に示すようなサブフレーム構造を有するLTE OFDMAベースのCBRサブフレーム104を示し、データが受信機に割り当てられているかどうかを判断し、最終的にデータを復号するための制御情報が、サブフレームに動的にマッピングされる。TTI長は、ブロック126〜126によって示されるように、すなわち各TTIの間にブロック126〜126のうちの1つのリソース要素が受信機に送信される、2つのOFDMシンボルである。データが受信機に割り当てられているかどうかを判断し、最終的にデータを復号するための制御情報が、現在のサブフレーム104に動的にマッピングされる。受信機に割り当てられ、サブフレーム104の第2の部分で送信されるPDSCHまたはペイロードデータのための制御信号が、サブフレーム104の第1の部分において送信されるという点で、制御情報とユーザデータは分離されている。制御情報に割り当てられるリソース要素の数は、動的に提供されてもよい。例えば、制御情報は、小さな矩形128、128で示される2つのOFDMシンボル、または大きな矩形130、130で示される4つのOFDMシンボルに割り当てられたリソース要素内に提供されてもよい。図6の実施形態のような、制御情報のサブフレームへの固定マッピングの代わりに、図7の実施形態によれば、制御情報に使用されるOFDMシンボルまたは列の数が受信機に伝達されるような構成となっている。制御情報に使用されるOFDMシンボルの数は、ユーザデータの送信に適用される縮小されたTTIと同じであってもよいし、異なっていてもよい。どのOFDMシンボルが制御情報のために使用されるかの情報は、システム情報ブロック(SIB)またはRRCメッセージに与えられてもよい。受信機は、上記の信号伝達を介して示された数のOFDM信号を復号することによって制御データを探索してもよく、最終的にPDSCHに割り当てられたリソース要素であるペイロードリソース要素106を復号してもよい。図7の実施形態では、受信機は、伝達された情報から、制御情報が第1の縮小されたTTI126に提供されたか、または第1および第2の縮小されたTTI126、126に提供されたかを得る。リソース要素128、128または130、130内の制御情報は、矢印132および132で示されるように、ユーザデータが受信機に割り当てられ、ユーザデータが第5の縮小されたTTI126に提供されていることを示した。他の縮小されたTTIにおけるペイロードデータは、他の受信機に割り当てられてもよい。
【0033】
実施形態によれば、本発明の第1の態様は、時間領域および周波数領域の間隔を維持しながら、リソースブロックの持続時間にわたって基準信号を均一に分配することができ、制御情報に関連する残りのOFDMシンボルを周波数領域でインターリーブしながら時間領域でそのバランスをとり、それにより一定ビットレートまたは一定データスループットを達成することを可能にするアプローチを提供する。チャネルは、以前に受信されたパイロットシンボルに基づいて推定および予測されてもよく、ペイロードデータの復号に必要な制御データは、実際の送信に先立ち送信されてもよい。
【0034】
第2の態様−異なるフレーム/サブフレーム構造
第2の態様によれば、異なるフォーマットのフレームまたはサブフレーム、例えばLTE規格に準拠した構造を有する第1のフレームまたはサブフレーム、およびLTE規格とは異なる構造を有する第2のフレームまたはサブフレームが、受信機で受信されてもよい。実施形態によれば、第2のフレーム/サブフレームは、本明細書で説明する態様による構造を有することができる。
【0035】
図8は、本発明の第2の態様に従って使用され得る、LTE構造とは異なるサブフレーム構造の実施形態を示す。制御データ位置割当ての点でLTEレガシーの場合とは異なる無線サブフレームの実施形態が示されている。
【0036】
図8Aは、短縮されたTTI長を有する、より具体的には、左から右へ7つのOFDMシンボルを有する静的TTI長さ構成を有する、無線サブフレーム構造を示す。制御データ108は常に、1つのTTI長にわたって送信/受信される列またはブロック126〜126の第1のOFDM列にある。図8Bは、左から右へ3つのOFDMシンボルからなる静的TTI長さ構成を有する、短縮されたTTI長を有する無線サブフレーム構造を示す。制御データ110は常に、1つのTTI長にわたって送信/受信される列またはブロック126〜126の第1のOFDM列にある。図8Aおよび図8Bに示されるサブフレーム構造は、前のサブフレームにおいて、または現在のTTIの受信に先立ち、制御データの事前割当ておよび送信を必要とせずに、縮小されたTTI長(本明細書に記載された第1および第3の態様を参照)を使用するLTE送信の更なる実施形態である。
【0037】
図8Cは、レガシーLTEフレームに対して定義されているが制御データオーバーヘッドがない、14個のシンボルのTTI(ブロック126を参照)を有する別の実施形態による無線サブフレーム構造を示す。基準信号110のみが提供され、他の全ての利用可能なリソース要素はペイロードデータ106に割り当てられている。制御オーバヘッドを持たないこの無線フレーム構造は、例えば広帯域幅を消費するアプリケーションにとって有益な、より高いスループットを達成することを可能にする。
【0038】
第2の態様による、上述の実施形態によるフレーム/サブフレームは、LTEフレーム/サブフレームと共に、例えばキャリアアグリゲーション(以下を参照)を使用して送信することができる。
【0039】
第3の態様−受信機への縮小されたTTIの信号伝達
本発明の第3の態様によれば、TTIはサブフレーム長よりも短くなるように縮小され、例えばTTIは単一のOFDMシンボルまたは複数のOFDMシンボルの長さを有することができる。受信機は、短縮されたTTIにわたって受信されたデータ信号のシンボルの処理を開始する。したがって、受信機が1ms待機してから、制御情報および最終的にはペイロードデータの復号を開始する従来のアプローチとは異なり、本発明の第3の態様によると、受信機は受信したシンボルの処理を早期に開始する。例えば、図2に示すサブフレームを考慮し、1つのOFDMシンボルのTTIを想定すると、受信機は、第1のシンボルの受信時点で第1のシンボルの処理を開始し、そのため次のTTIにおいてペイロードデータが受信された時点で制御情報が利用可能であり、その結果、データ処理は従来の手法に比べて早く開始される。本発明の第3の態様の実施形態によれば、縮小されたTTIまたは1つの送信間隔にわたって送信されたシンボルの数が受信機に伝達される。したがって、縮小されたTTIを受信機に伝達することによって、受信機は受信したシンボルを早期に処理し始めることができる。
【0040】
本発明の第3の態様の一実施形態によれば、OFDMフレーム構成、例えばSIBを記述する制御情報が提供されてもよい。サブフレームが単一のTTIではなく、いくつかのTTI、例えば1つのOFDMシンボル長の14個のTTIから構成されていることを示す、LTEダウンリンクフレームまたはLTEフレームの一部の静的構成が与えられてもよく、TTI毎のOFDMシンボルの数が受信機に示され、受信機は物理トランスポートブロック(PTB)を物理層リソースにマッピングすることができる。信号伝達は、サブフレーム内の完全な帯域幅、すなわちサブフレーム内の1つ以上の周波数帯域、またはサブフレーム内の1つ以上のリソースブロックが、縮小されたTTIを使用して送信されたことを示すことができる。実施形態によれば、例えばサブフレームインデックスを使用することによって、データ信号のフレームのどのサブフレームが縮小されたTTIを使用するかを示す時間範囲を示すことができる。
【0041】
図9は本発明の一実施形態による、受信機への短縮されたTTIの信号伝達を実装するための実施形態を示す。図9Aは、従来のアプローチで使用されるMIB134を示し、図9Bは、本発明の手法による追加情報を含む修正されたMIB136を示す。修正されたMIB136は、サブフレーム内のTTIの数を受信機に伝達する「reduced_tti_config」138と称される追加要素を含む。サブフレーム内のTTIの数は、従来のアプローチに対応する1(n1)になるように伝達されてもよく、またはサブフレーム毎に、2つのOFDMシンボル、7つのOFDMシンボル、もしくは14個のOFDMシンボルが送信されることをそれぞれ意味する、2つ、7つまたは14個のTTIであってもよい。図9の実施形態では、信号伝達は、少なくとも4つの完全なLTEフレーム(40ms)に対して静的であってもよい。これは、MIBがサブフレーム0の各フレームで一度だけPBCHで送信され、かつ連続する4つのPBCH内で内容が同じままであり、信号伝達の次の変化は40ms後に発生し得るからである。
【0042】
図10はシステムの帯域幅のより少ない部分に静的構成を適用することを可能にする、修正されたMIB140のための更なる実施形態を示す。図10図9Bとの比較から分かるように、MIB140は更に、「red_tti_bandwidth」142という項目を含み、これは、例えば受信したシンボルの早期処理の開始を可能にするために、縮小されたTTIを使用した4つの結果的なLTEフレーム内のリソースブロックを示す。
【0043】
他の実施形態によれば、信号伝達はMIBの代わりにSIBに含まれていてもよい。そのような場合、受信機は、いくつかサブフレームまたはサブフレーム内のいくつかのリソースブロックに対して、縮小されたTTIが使用され得ることが通知される。図11は、このように縮小されたTTIが使用されるか(真)否か(偽)を示すブール値である「reduced_tti_config_used」146と呼ばれる項目を含む、更に別の修正されたMIB144の実施形態を示す。縮小されたTTIの使用が示された場合、RBのどれが、またはサブフレームのどれが縮小されたTTIを実際に使用しているかに関する更なる情報がSIBに与えられる。
【0044】
本発明の第3の態様の更なる実施形態によれば、縮小された数のOFDMシンボル(サブフレーム内のシンボルの総数よりも少ないシンボル)を有する縮小されたTTIが動的に使用され得る。例えば、受信機は、リソースブロックまたはサブフレームの少なくとも一部において短縮されたTTIを使用するために動的に構成され得る。この構成は、RRCメッセージを介して、または通信システム内の複数の受信機に対してサブフレーム間で変化するTTIへのマッピングを可能にする修正されたDCIフォーマットを使用して実施することができる。システム構成は、TTIサイズの粒度、すなわち最小TTI長を構成するOFDMシンボルの数を示すことができ、DCIフォーマットは、最小粒度値を有するTTI長が割り当てられたリソースブロックまたはサブフレームを受信機に示すことができる。信号伝達は、MIBまたはSIBでインスタンス化され得る。代替として、RRCメッセージは、例えばランダムアクセス時またはハンドオーバ時に、すなわち構成フェーズ中に、受信機とネゴシエートするために使用され得る。DCIフォーマットは、所与の瞬間に使用されるTTI長である各時間を示すために使用されてもよく、図12に示すように、RRC接続設定メッセージ148を考慮するとき、第1の態様に関して上述したように、「late noncritical extension」150は、使用されるDCIフォーマットが、TTI長の割当てに関する情報、および場合により修正されたサブフレーム構造に関する情報を含むことを伝達するために使用することができる。
【0045】
本発明の第3の態様によれば、サブフレームは2つ以上のTTIから構成されてもよく、この結果、TTIインデックスに依存してトランスポートブロックのサイズが非常に異なることで、異なるTTIに対して極めて変化するスループットをもたらし得る。これは図13に示されており、1つのOFDMシンボル(図13A)および2つのOFDMシンボル(図13B)のTTI長に対しての、1つのリソースブロックにわたるスループット対TTIインデックスを示す。図13から分かるように、第3の態様によるアプローチは、第1の態様による修正されたサブフレームフォーマットを使用しない場合、変化するビットレートまたは変化するデータスループットを有し得るが、データ処理、すなわち、変化するスループットにもかかわらず、特定のリアルタイム通信用途の場合に望まれ得るようにエンド・ツー・エンド・レイテンシを1ms未満に縮小させる、データ処理のより早い開始を可能にする。
【0046】
上述した第1、第2および第3の態様と共に使用することができる更なる実施形態によれば、後方互換性を確保するために、キャリアアグリゲーション(CA)が使用され得る。例えば、ULDフレーム構造は、後方互換性が確保されるように、例えばキャリアアグリゲーション(CA)を使用することによって別の帯域で使用され得る。図14は、上述した本発明の第1および第3の態様の実施形態に従って実装されるULDフレームを送信するための、または、上述した本発明の第2の態様の実施形態に従う、レガシーLTEフレームとは異なる他のフレームを送信するための、CAを使用したデータ信号の概略図である。図14は、バンド内連続CAを使用するデータ信号のフレーム160を概略的に示す。データ信号は、3つのコンポーネントキャリア162、162および162を含む。キャリアコンポーネント162は、5MHzの第1の、すなわち一次周波数帯域にまたがる複数のアグリゲーションされたキャリアを含み、これはTTIがサブフレーム長と等しい従来のLTEフレームを送信するために使用され得る。他の実施形態では、一次周波数帯域のLTEフレームは、本発明の第1および第2の態様の上述の実施形態に従って実装されてもよい。図14に示した実施形態では、キャリアコンポーネント162および162はそれぞれ、1.4MHzの第2の周波数帯域および1.4MHzの第3の周波数帯域にまたがる複数のアグリゲーションされたキャリアを含み、これらは一次周波数帯域に隣接し、本発明の上述の実施形態に従って実装されるULDフレームを送信するために使用され得る。
【0047】
一実施形態によれば、UEまたは受信機は、ULDフレーム構造を使用して同期するため、およびULDフレーム構造を使用して帯域を探索する場所を発見するために、アクセスポイントとしてLTEフレームを使用することができる。
【0048】
別の実施形態によれば、UEまたは受信機は、ULDデータおよび非ULDデータを得るために、全ての帯域を復号し得る。
【0049】
一実施形態によれば、例えば、低コストの実現のために、2つの二次帯域が(周波数で連続し)並置される。
【0050】
一実施形態によれば、既存のコンポーネントを再利用するために、UEによって復号された帯域幅は、2つの帯域の合計のサブセットであってもよい。例えば、UEの帯域幅は一次帯域162の帯域幅に等しい場合があるが、復号された帯域164、164は、キャリアアグリゲーションされた帯域162、162、および一次帯域162の一部を、例えば連続的に含み、その結果、一次帯域の一部はスキップされる。好ましくは、同期信号が位置する一次帯域の一部が維持される。
【0051】
実施形態によれば、1つのCAバンドまたは複数のCAバンドのみを一次帯域に付属させることができ、UEは、全帯域幅の上側または下側を復号するように指示され得る。これは、例えば負荷に応じて動的に行うことができる。
【0052】
上述の実施形態は、バンド内連続キャリアコンポーネントを使用して説明してきたが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、キャリアコンポーネントは、バンド内不連続またはバンド間不連続であってもよい。
【0053】
第3の態様による本発明の信号伝達は、上述した第1および第2の態様と組み合わせて使用することができ、それにより例えばULDサービスを実装するために、または無線フレームの帯域幅のどの部分が処理されるべきかを示すために、どのサブフレームが、またはサブフレーム内のどのリソースブロックが本発明のサブフレームフォーマットを含むかをユーザ機器に示す。
【0054】
第1、第2および第3の態様に使用され得る本発明の更に別の実施形態によれば、本発明のサブフレームフォーマットの有無にかかわらず、縮小されたTTIを使用するデータ送信は、所定のリソース要素内に提供される制御情報を与えられていない、周波数帯域、サブフレームまたはリソースブロック内でのみ実施され得る。例えば、LTEダウンリンクの場合、より長い期間に送信され、周波数領域において所定の中央帯域幅位置をとる制御チャネルが存在し、例えば、一次同期チャネル(PSCH)および二次同期チャネル(SSCH)は第6のサブフレーム毎に繰り返され、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)はLTE無線フレーム内の第1のサブフレーム毎に送信される。例えば後方互換性を確保するために、制御データが所定位置にあるサブフレームは、縮小されたTTIを利用することも、縮小されたTTIを本発明のサブフレームフォーマットと共に利用することもない。そのような実施形態によれば、自由にマッピングまたは配置され得る制御情報を含むサブフレームのみが縮小TTIを使用し、そのようなサブフレームに対してのみ縮小されたTTIが指示される。
【0055】
第1、第2および第3の態様に使用され得る本発明の別の実施形態によれば、異なる送信間隔にわたって送信/受信されるデータ信号ブロック内のシンボルは、異なる受信機に関連付けられ得る。例えば、図7の実施形態では、TTI長は、ブロック126〜126によって示されるように、すなわち各TTIの間にブロック126〜126のうちの1つのリソース要素が受信機に送信される、2つのOFDMシンボルであり、全てのブロック内または一部のブロック内のリソース要素は、異なるUEまたは受信機に関連付けられ得る。
【0056】
本発明の実施形態によれば、第1、第2および第3の態様は、基地局のような送信機および移動端末のような受信機を含む、図1に示す無線通信システムにおいて実装され得る。図15は送信機TXから受信機RXに情報を送信するための無線通信システム200の概略図である。送信機TXはアンテナANTTXを含み、受信機RXはアンテナANTRXを含み、矢印204によって示されるように、信号は無線リンクのような無線通信リンクを介して、送信機TXから受信機RXに送信される。送信は、OFDMA通信アプローチに従ってもよく、上で参照した送信時間間隔は、送信機TXから受信機RXへの無線送信の期間を示す。送信機TXは、受信機RXに送信されるデータを受信するための入力206を備える。入力データ206は、OFDMA変調器208で受信され、OFDMA変調器208は受信した信号206を処理して、受信機RXに送信されるデータ信号を生成するための信号プロセッサ210を含む。送信機TXとRXとの間の信号伝達は、上述の本発明の第1、第2および第3の態様に従う。すなわち、送信機は、OFDMA変調器を含んでもよく、OFDMA変調器は、受信機RXに送信される1つ以上のサブフレームまたはリソースブロックに対して、一定データスループットのための本発明のサブフレームフォーマットが選択されるように動作し、および/または受信機RXに送信された信号内の1つ以上のサブフレームまたはRBに対する縮小されたTTIの使用が上述のように受信機に対して示されるように動作する。受信機RXは、アンテナを介して送信機TXからの信号を受信し、信号プロセッサ214を含むOFDMA復調器212にその信号を供給し、その結果、受信した信号を処理して出力信号216を生成する。
【0057】
図16は、上述の実施形態に従って、情報を受信機に送信するための無線通信システムにおける第1の送信機300のブロック図である。送信機300は、チャネル符号器304によって符号化され、変調器306によって変調され、マッパ308によって複数のキャリアにマッピングされたデータ302を受信する。信号310は、312において、制御チャネルユニット316および制御マッパ318によって供給される制御信号314と、パイロットシンボル生成器322からのパイロットシンボル320と、PSS/SSS信号生成器326からのPSS/SSS信号324と合成される。合成された信号328はIFFT+CPブロック330に供給され、DAC332によってアナログ領域に変換される。アナログ信号336は、無線送信のために処理され、最終的にアンテナ338によって送信される。実施形態によれば、本発明の態様は、上述した実施形態に従って制御要素およびデータ要素をマッピングするためのマッパ308および318を使用して実装され得る。信号伝達のために、例えば、制御チャネルユニット316を使用して、縮小されたTTIに関する追加の情報が提供され得る。
【0058】
上述したCAアプローチを使用する場合、送信機300に加えて追加の送信機400が提供されてもよく、その結果、送信機と協働して、例えばレガシーLTEフレームとは異なる追加のフレームが受信機に提供される。送信機400の構造は、送信機300におけるものと実質的に同じであり、対応するブロックは対応する参照符号によって示される。送信機400は、CAに従うコンポーネントを使用して追加のフレームを提供する。
【0059】
以下では、更なる実施形態について説明する。第1の実施形態は、受信機を提供し、受信機はデータ信号を受信するように構成され、データ信号は少なくとも1つのデータ信号ブロックを含み、データ信号ブロックは時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を含み、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって受信され、データ信号ブロックのシンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって受信されるように、1つの送信間隔の長さはデータ信号ブロックの持続時間よりも短く、受信機は、1つの送信間隔にわたって受信されたデータ信号ブロックのシンボルを処理するように構成された信号処理デバイスを備える。
【0060】
第2の実施形態は、第1の実施形態の受信機を提供し、受信機は、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を受信機に示す情報を受信するように構成される。
【0061】
第3の実施形態は、第2の実施形態の受信機を提供し、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数が、データ信号ブロックの全帯域幅に対して、またはデータ信号ブロックの帯域幅の1つ以上の部分に対して示される。
【0062】
第4の実施形態は、第2または第3の実施形態の受信機を提供し、データ信号は複数のデータ信号ブロックを含み、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数が、データ信号ブロックのうちの1つ以上または各々に対して示される。
【0063】
第5の実施形態は、第2〜第4の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、データ信号ブロックは制御データおよびペイロードデータを含み、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を受信機に示す情報がデータ信号ブロックの制御データに含まれる。
【0064】
第6の実施形態は、第1〜第5の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、データ信号は複数のデータ信号ブロックを含み、複数のデータ信号ブロックは、所定のリソース要素における制御データを含む1つ以上のデータ信号ブロックを含み、所定のリソース要素における制御データを含むデータ信号ブロックのデータは、データ信号ブロックの持続時間に等しい送信間隔で受信される。
【0065】
第7の実施形態は、第1〜第6の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、シンボルおよび周波数がデータ信号ブロックのリソース要素を定義し、データ信号ブロックは制御データおよびペイロードデータを含み、各シンボルに対して、ペイロードデータがマッピングされる数リソース要素が定数であるように、制御データがデータ信号ブロックのリソース要素にマッピングされる。
【0066】
第8の実施形態は、第1〜第7の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、データ信号ブロックの帯域幅が第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを含み、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって、第1および第2の周波数帯域のうちの少なくとも一方で受信される。
【0067】
第9の実施形態は、第8の実施形態の受信機を提供し、データ信号ブロックの帯域幅は、データ信号ブロックが複数の送信間隔にわたって受信される少なくとも1つの更なる周波数帯域を含む。
【0068】
第10の実施形態は、第8または第9の実施形態の受信機を提供し、信号処理装置は、第1の周波数帯域および第2の周波数帯域の一部を含む周波数帯域からデータを復号するように構成され、復号された周波数帯域の帯域幅は第1の周波数帯域の帯域幅である。
【0069】
第11の実施形態は、第10の実施形態の受信機を提供し、第1の周波数帯域の一部は、受信機を無線ネットワークに同期させるための物理信号を含む。
【0070】
第12の実施形態は、第8〜第11の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、第1の周波数帯域はキャリアアグリゲーションの第1のキャリアコンポーネントであり、第2の周波数帯域はキャリアアグリゲーションの第2のキャリアコンポーネントであり、キャリアコンポーネントはバンド内連続、バンド内不連続またはバンド間不連続である。
【0071】
第13の実施形態は、第1〜第12の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、異なる送信間隔にわたって受信されるデータ信号ブロックのシンボルが異なる受信機に関連付けられている。
【0072】
第14の実施形態は、第1〜第13の実施形態のうちの1つの受信機を提供し、受信機はOFDMA無線通信システムにおける移動端末であり、データ信号は無線通信システムの送信機から提供されるOFDM信号であり、OFDM信号は複数のフレームを有し、フレームは複数のサブフレームを含み、データ信号ブロックはOFDM信号のサブフレームであり、送信間隔は送信時間間隔であり、サブフレームは、複数の送信時間間隔を含む。
【0073】
第15の実施形態は送信機を提供し、送信機はデータ信号を送信するように構成され、データ信号は少なくとも1つのデータ信号ブロックを含み、データ信号ブロックは時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を含み、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって送信され、データ信号ブロックのシンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって送信されるように、1つの送信間隔の長さはデータ信号ブロックの持続時間よりも短く、送信機は、1つの送信間隔にわたって受信されたデータ信号ブロックのシンボルを受信機が処理することが可能になるように、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を受信機に示す情報を送信するように構成される。
【0074】
第16の実施形態は、第1〜第14の実施形態のうちの1つの受信機、および第15の実施形態の送信機を含む無線通信システムを提供する。
【0075】
第19の実施形態は方法を提供し、方法は、受信機でデータ信号を受信することであって、データ信号は少なくとも1つのデータ信号ブロックを含み、データ信号ブロックは、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有し、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって受信され、データ信号ブロックのシンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって受信されるように1つの送信間隔の長さはデータ信号ブロックの持続時間よりも短い、受信することと、1つの送信間隔にわたって受信されたデータ信号ブロックのシンボルを受信機によって処理することとを含む。
【0076】
第20の実施形態は方法を提供し、方法は、送信機でデータ信号を送信することであって、データ信号は少なくとも1つのデータ信号ブロックを含み、データ信号ブロックは、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有し、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって送信され、データ信号ブロックのシンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって送信されるように1つの送信間隔の長さはデータ信号ブロックの持続時間よりも短い、送信することと、1つの送信間隔にわたって受信されたデータ信号ブロックのシンボルを受信機が処理することが可能となるように、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を受信機に示す情報を、送信機で送信することとを含む。
【0077】
第21の実施形態は方法を提供し、方法は、無線通信装置の送信機でデータ信号を送信することであって、データ信号は少なくとも1つのデータ信号ブロックを含み、データ信号ブロックは、時間領域における所定の持続時間、時間領域におけるシンボルの数、および周波数領域における帯域幅を有し、データ信号ブロックは、複数の送信間隔にわたって送信され、データ信号ブロックのシンボルのサブセットが1つの送信間隔にわたって送信されるように1つの送信間隔の長さはデータ信号ブロックの持続時間よりも短い、送信することと、1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を示す情報を送信機で送信することと、データ信号、および1つの送信間隔にわたって受信されるシンボルの数を示す情報を、無線通信システムの移動端末で受信することと、1つの送信間隔にわたって受信されたデータ信号ブロックのシンボルを無線端末によって処理することとを含む。
【0078】
記載された概念のいくつかの態様は装置との関連において記載されているが、これらの態様は、ブロックまたは装置が、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応するような、対応する方法の記載も表している。同様に、方法ステップとの関連において記載される態様は、対応するブロックもしくは項目、または対応する装置の特徴に関する記載も表す。
【0079】
特定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェアに実装することができる。実装は、電子的に読み取り可能な制御信号が格納されたデジタル記憶媒体、例えばフロッピーディスク、DVD、Blue−Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはFLASHメモリを使用して実施することができ、これらは、対応する方法が実施できるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働する(または協働することができる)。したがって、デジタル記憶媒体はコンピュータ可読であってもよい。
【0080】
本発明によるいくつかの実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つが実施されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働することができる、電子的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0081】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装することができ、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動くときに、方法のうちの1つを実施するように動作可能にする。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納することができる。
【0082】
他の実施形態は、機械可読キャリアに格納され、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムを含む。したがって、換言すれば、本発明の方法の実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で動くときに、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0083】
したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが記録されて含まれているデータキャリア(またはデジタル記憶媒体またはコンピュータ可読媒体)である。したがって、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは、例えば、インターネットを介してなど、データ通信接続を介して転送されるように構成することができる。更なる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するように構成または適合された処理手段、例えばコンピュータまたはプログラム可能論理装置を含む。更なる実施形態は、本明細書に記載された方法の1つを実施するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、プログラム可能論理装置(例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)を使用して、本明細書に記載された方法の機能の一部または全てを実施することができる。いくつかの実施形態では、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイは、本明細書に記載された方法のうちの1つを実施するためにマイクロプロセッサと協働することができる。一般に、これらの方法は、好ましくは、任意のハードウェア装置によって実施される。
【0085】
上述の実施形態は、本発明の原理の単なる例示である。本明細書に記載された構成および詳細の変更形態および変形形態は、当業者には明らかとなることが理解される。したがって、以下の特許請求の範囲によってのみ限定され、本明細書の実施形態の記載および説明によって示される特定の詳細によっては限定されないことが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16