(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ファイル情報受信部は、前記特定信号受信部が前記特定信号を受信する場合に、前記M個のファイル情報を要求するための情報要求を前記プリンタに送信して、前記プリンタから前記M個のファイル情報を受信する、請求項1から5のいずれか一項に記載の端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施例)
(通信システムの構成)
図1に示されるように、通信システムは、複数個の携帯端末10,50と、複数個のプリンタ100,200と、AP(Access Pointの略)300と、を備える。各デバイス10,50,100,200は、AP300を介して、Wi−Fi方式に従った無線通信(以下では「Wi−Fi通信」と呼ぶ)を実行可能である。また、各デバイス10,50,100,200は、Bluetooth方式に従った無線通信(以下では「BT通信」と呼ぶ)を実行可能である。
【0011】
(携帯端末10,50の構成)
携帯端末10と携帯端末50とは同一の構成を有する。以下では、携帯端末10の構成を説明し、携帯端末50の構成の説明を省略する。
【0012】
携帯端末10は、例えば、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末10は、操作部12と、表示部14と、Wi−Fiインターフェース20と、BT(Bluetoothの略)インターフェース22と、制御部30と、を備える。各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と呼ぶ。
【0013】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示を携帯端末10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部14は、いわゆるタッチパネルとしても機能する(即ち操作部としても機能する)。
【0014】
Wi−FiI/F20は、Wi−Fi通信を実行するためのI/Fである。Wi−Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に基づく無線通信方式である。
【0015】
BTI/F22は、BT通信を実行するためのI/Fである。Bluetooth方式は、例えば、IEEE802.15.1の規格、及び、それに準ずる規格に基づく無線通信方式である。より具体的に言うと、BTI/F22は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energyの略)をサポートしている。
【0016】
Wi−Fi方式とBT方式との相違点を記述しておく。Wi−Fi通信の通信速度(例えば最大の通信速度が600[Mbps])は、BT通信の通信速度(例えば最大の通信速度が24[Mbps])よりも速い。Wi−Fi通信における搬送波の周波数は、2.4[GHz]帯又は5.0[GHz]帯である。BT通信における搬送波の周波数は、2.4[GHz]帯である。即ち、Wi−Fi通信における搬送波の周波数として5.0[GHz]帯が採用される場合には、Wi−Fi通信における搬送波の周波数とBT通信における搬送波の周波数とは異なる。また、Wi−Fi通信を実行可能な最大の距離(例えば約100[m])は、BT通信を実行可能な最大の距離(例えば約数十[m])よりも大きい。
【0017】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム38,40に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、携帯端末10の基本的な動作を実現するためのOSソフトウェア38のみならず、印刷アプリケーション(以下では「印刷アプリ」と呼ぶ)40を格納する。印刷アプリ40は、各プリンタ100,200に印刷機能を実行させるためのアプリケーションである。印刷アプリ40は、例えば、各プリンタ100,200のベンダによって提供されるインターネット上のサーバから携帯端末10にインストールされてもよいし、各プリンタ100,200と共に出荷されるメディアから携帯端末10にインストールされてもよい。
【0018】
(プリンタ100,200の構成)
各プリンタ100,200は、印刷機能を実行可能な周辺機器、即ち、携帯端末10等の周辺機器である。各プリンタ100,200は、Wi−Fi通信とBT通信とを実行可能である。特に、各プリンタ100,200は、BLEをサポートしている。
【0019】
(携帯端末10のファイル送信処理;
図2)
図2を参照して、携帯端末10のCPU32が印刷アプリ40に従って実行するファイル送信処理の内容を説明する。CPU32は、印刷アプリ40を起動するための起動操作と、携帯端末10が所属しているWi−Fi方式のネットワーク(以下では「Wi−FiNW」と呼ぶ)に所属している1個以上のプリンタを検索するための検索操作と、がユーザによって実行されることをトリガとして、
図2の処理を開始する。
【0020】
S5では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、プリンタを検索するためのプリンタ検索信号をブロードキャスト送信する。
【0021】
S8では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、Wi−FiNWに所属している1個以上のプリンタ100,200のそれぞれから、当該プリンタを識別するための1個以上のプリンタIDを受信する。CPU32は、受信済みの1個以上のプリンタIDを含むプリンタ選択画面を表示部14に表示させる。プリンタ選択画面は、印刷を実行すべきプリンタ(以下では「対象プリンタ」と呼ぶ)のプリンタIDをユーザに選択させるための画面である。
【0022】
S10では、CPU32は、ユーザによって1個のプリンタIDが選択されることを監視する。CPU32は、1個のプリンタIDが選択される場合に、S10でYESと判断し、S15において、選択済みのプリンタIDをメモリ34に記憶させる。
【0023】
S20では、CPU32は、メモリ34に記憶されている1個以上の画像ファイルのうちの印刷対象の画像を表わす1個の画像ファイルと、当該画像ファイルに従った印刷のための印刷設定と、がユーザによって選択されることを監視する。印刷設定は、例えば、印刷用紙のサイズ(即ち用紙サイズ)、両面印刷の実行の有無、色数(即ち、モノクロ印刷、カラー印刷)等を含む。CPU32は、画像ファイル及び印刷設定が選択される場合に(S20でYES)、S25に進む。以下では、S20で選択された画像ファイルを「対象画像ファイル」と呼ぶ。
【0024】
S25では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、対象画像ファイルのファイル名と、S20で選択された印刷設定と、を対象プリンタに送信する。
【0025】
S30では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、対象画像ファイルのファイル名を含む待機指示を対象プリンタに送信する。待機指示は、対象画像ファイルに従った印刷の実行を待機させるための指示である。これにより、対象画像ファイルが対象プリンタに送信されても、後述の印刷指示(
図3のS70)が対象プリンタに送信されない限り、対象画像ファイルに従った印刷が実行されない。
【0026】
S35では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、対象画像ファイルをプリンタに送信する。
【0027】
S38では、CPU32は、メモリ34内のBT監視フラグ(図示省略)を「0」から「1」に変更する。BT監視フラグ「0」は、後述の
図3の印刷指示処理が実行されないことを意味し、BT監視フラグ「1」は、印刷指示処理が実行されることを意味する。S38が終了した後に、ユーザが印刷アプリ40を終了するための終了操作を実行すると、
図2の処理が終了する。なお、ユーザは、複数個の画像ファイルを同一の対象プリンタに連続的に送信することを望む場合には、終了操作を実行せずに、画像ファイル及び印刷設定をさらに選択することができる(S20)。即ち、CPU32は、S38が終了した後に、終了操作が実行されない場合には、S5〜S15を省略してS20に進む。
【0028】
上述したように、対象画像ファイル、ファイル名、及び、印刷設定が、携帯端末10から対象プリンタに送信される(S25、S35)。この場合、対象プリンタは、印刷ジョブを識別するためのジョブID、対象画像ファイル、ファイル名、及び、印刷設定が対応付けられている印刷ジョブを記憶する。
【0029】
(携帯端末10の印刷指示処理;
図3)
続いて、
図3を参照して、携帯端末10のCPU32が印刷アプリ40に従って実行する印刷指示処理の内容を説明する。CPU32は、
図2のS38でBT監視フラグが「1」に変更されたことをトリガとして
図3の処理を実行する。
【0030】
S40では、CPU32は、BTI/F22を介して、プリンタからBeacon信号を受信することを監視する。Beacon信号は、当該信号の送信元であるプリンタのプリンタIDを含む。CPU32は、Beacon信号を受信する場合に、S40でYESと判断し、S43に進む。なお、CPU32は、BT監視フラグが「0」である状態では、
図3の処理を実行しない。即ち、CPU32は、BT監視フラグが「0」である状態において、BTI/F22を介して、プリンタからBeacon信号を受信しても、S43以降の処理を実行せず、この結果、処理負荷を軽減することができる。
【0031】
S43では、CPU32は、受信済みのBeacon信号内のプリンタIDと、
図2のS15で記憶されたメモリ34内のプリンタIDと、が一致するのか否かを判断する。CPU32は、2個のプリンタIDが一致すると判断する場合(S43でYES)に、S45に進む。この場合、受信済みのBeacon信号の送信元であるプリンタは、対象プリンタである。一方、CPU32は、2個のプリンタIDが一致しないと判断する場合(S43でNO)に、S40に戻る。この場合、受信済みのBeacon信号の送信元であるプリンタは、対象プリンタとは異なるプリンタであるので、S45以降の処理が実行されず、この結果、処理負荷を軽減することができる。
【0032】
S45では、CPU32は、携帯端末10と対象プリンタとの間の距離を算出する。具体的には、まず、CPU32は、Beacon信号内に記述されている送信電波強度を特定する。送信電波強度は、Beacon信号の送信時における搬送波の電波強度である。より詳細には、送信電波強度は、Beacon信号の送信元である対象プリンタから1m離れた地点で測定される搬送波の受信電波強度に等しい。各プリンタ100,200のベンダは、各プリンタ100,200から1m離れた地点で測定される搬送波の受信電波強度を予め測定しておき、測定済みの受信電波強度が送信電波強度としてBeacon信号内に記述されるように、各プリンタ100,200を調整しておく。次いで、CPU32は、BTI/F22から、Beacon信号の受信時における搬送波の電波強度である受信電波強度を取得する。そして、CPU32は、特定済みの送信電波強度と取得済みの受信電波強度とをS45に示される数式に代入して、携帯端末10と対象プリンタとの間の距離を算出する。
【0033】
S50では、CPU32は、算出済みの距離が所定距離以下であるのか否かを判断する。CPU32は、算出済みの距離が所定距離以下であると判断する場合(S50でYES)に、S55に進み、算出済みの距離が所定距離以下でないと判断する場合(S50でNO)に、S55以降の処理を実行することなく、S40に戻る。ここで、本実施例では、S50の所定距離は、BT通信を実行可能な最大の距離よりも十分に小さい距離(例えば0.5m)である。これにより、携帯端末10のユーザと対象プリンタとの間の距離が所定距離よりも大きい場合(即ち、ユーザが対象プリンタから印刷物を速やかに回収不可能である場合)に、対象プリンタで印刷が実行されることを抑制することができる。当該ユーザ以外の者が、当該ユーザのための印刷物を見たり持ち去ったりすることを抑制することができる。
【0034】
S55では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、ジョブリストを要求するためのジョブリスト要求を対象プリンタに送信する。これにより、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、対象プリンタからジョブリストを受信する。ジョブリストは、対象プリンタに記憶されている1個以上の印刷ジョブに関係する1個以上の対応情報を含む。対応情報は、ジョブID及びファイル名が対応付けられた情報である。特に、
図2の処理において、複数個の対象画像ファイルが対象プリンタに送信された場合には、ジョブリストは、複数個の印刷ジョブに関係する複数個の対応情報を含む。このように、CPU32は、対象プリンタからBeacon信号を受信した後に(S40でYES)ジョブリスト要求を送信する。即ち、CPU32は、BT通信を実行不可能である程、対象プリンタから離れている場合、即ち、ユーザが対象プリンタでの印刷を望んでいない場合に、ジョブリスト要求を送信しない。このために、無駄な通信が実行されるのを抑制することができる。また、CPU32は、携帯端末10と対象プリンタとの間の距離が所定距離以下であると判断した後に(S50でYES)ジョブリスト要求を送信する。即ち、CPU32は、携帯端末10と対象プリンタとの間の距離が所定距離よりも大きい場合、即ち、ユーザが対象プリンタでの印刷を望んでいない場合に、ジョブリスト要求を送信しない。このために、無駄な通信が実行されるのを抑制することができる。
【0035】
S60では、CPU32は、受信済みのジョブリストに含まれる1個以上のファイル名を含む指定画面を表示部14に表示させる。指定画面は、1個以上のファイル名によって識別される1個以上の画像ファイルの中から、ユーザが印刷の実行を望む1個以上の画像ファイルを指定する指定操作を受け付けるための画面である。
【0036】
S65では、CPU32は、ユーザによって上記の指定操作が実行されることによって、1個以上のファイル名が指定されることを監視する。CPU32は、1個以上のファイル名が指定される場合に、S65でYESと判断し、S68に進む。
【0037】
S68では、CPU32は、受信済みのジョブリストに含まれる1個以上の対応情報を利用して、指定済みの1個以上のファイル名に対応付けられている1個以上のジョブIDを選択する。
【0038】
S70では、CPU32は、Wi−FiI/F20を介して、選択済みの1個以上のジョブIDを含む印刷指示を対象プリンタに送信する。印刷指示は、選択済みの1個以上のジョブIDによって識別される1個以上の画像ファイルに従った印刷を対象プリンタに実行させるための指示である。
【0039】
S75では、CPU32は、メモリ34内のBT監視フラグを「1」から「0」に変更する。S75が終了すると、
図3の処理が終了する。
図2のS38でBT監視フラグが「1」に再び変更されるまで、
図3の処理が実行されない。
【0040】
(具体的なケース;
図4)
続いて、
図4を参照して、
図2及び
図3の処理によって実現される具体的なケースを説明する。
図4では、携帯端末10と各プリンタ100,200との間で実行されるWi−Fi通信、BT通信を、それぞれ、細線矢印、太線矢印で示す。
【0041】
T13では、ユーザは、印刷アプリ40を起動し、検索操作を実行する(
図2の処理のトリガ)。T15では、携帯端末10は、プリンタ検索信号をブロードキャスト送信する(S5)。
【0042】
携帯端末10は、T20において、プリンタ100から、プリンタ100のプリンタID「AAA」を受信し、T25において、プリンタ200から、プリンタ200のプリンタID「BBB」を受信する(S8)。そして、携帯端末10は、プリンタ選択画面を表示する。T30では、ユーザは、プリンタ選択画面において、プリンタID「AAA」を選択する(S10でYES)。そして、T40では、携帯端末10は、選択済みのプリンタID「AAA」を記憶する(S15)。
【0043】
T45では、ユーザは、画像ファイルF1と印刷設定PS1とを選択する(S20でYES)。この場合、携帯端末10は、T50において、画像ファイルF1のファイル名FN1と印刷設定PS1とをプリンタ100に送信し(S25)、T55において、ファイル名FN1を含む待機指示をプリンタ100に送信し(S30)、T60において、画像ファイルF1をプリンタ100に送信する(S35)。
【0044】
図示省略しているが、プリンタ100は、携帯端末10から、T50でファイル名FN1と印刷設定PS1とを受信すると、ジョブID「X」を生成する。そして、T65では、プリンタ100は、携帯端末10から、T60で画像ファイルF1を受信すると、ジョブID「X」と画像ファイルF1とファイル名FN1と印刷設定PS1とが対応付けられている印刷ジョブを記憶する。また、プリンタ100は、印刷ジョブを記憶することを条件として、プリンタ100自身のプリンタID「AAA」を含むBeacon信号を送信することを繰り返す。
【0045】
T70において、携帯端末10は、プリンタ100からプリンタID「AAA」を含むBeacon信号を受信し(
図3のS40でYES)、Beacon信号内のプリンタID「AAA」と、T40で記憶されたプリンタID「AAA」と、が一致すると判断する(S43でYES)。そして、T80において、携帯端末10は、Beacon信号の送信電波強度及び受信電波強度を利用して、携帯端末10とプリンタ100との間の距離を算出し、算出済みの距離が所定距離以下でないと判断する(S50でNO)。この場合、携帯端末10は、印刷指示をプリンタ100に送信しない。これにより、携帯端末10のユーザとは異なる者が、当該ユーザのための印刷物を見たり持ち去ったりすることを抑制することができる。
【0046】
T85では、ユーザは、さらに、画像ファイルF2と印刷設定PS2とを選択する(
図2のS20でYES)。この場合、携帯端末10は、T90において、画像ファイルF2を識別するためのファイル名FN2と印刷設定PS2とをプリンタ100に送信し(S25)、T95において、ファイル名FN2を含む待機指示をプリンタ100に送信し(S30)、T100において、画像ファイルF2をプリンタ100に送信する(S35)。
【0047】
T105では、プリンタ100は、画像ファイルF2を識別するためのジョブID「Y」と画像ファイルF2とファイル名FN2と印刷設定PS2とが対応付けられている印刷ジョブを記憶する。即ち、プリンタ100において、2個の印刷ジョブが記憶される。その後、携帯端末10のユーザは、携帯端末10を持参した状態で、プリンタ100に近づく。
【0048】
図5に示されるように、携帯端末10は、T110において、プリンタ100からプリンタID「AAA」を含むBeacon信号を受信し(
図3のS40でYES、S43でYES)、T115において、携帯端末10とプリンタ100との間の距離が所定距離以下であると判断する(S50でYES)。この場合、携帯端末10は、T120において、ジョブリスト要求をプリンタ100に送信し、T135において、プリンタ100からジョブリストを受信する(S55)。ジョブリストは、ジョブID「X」及びファイル名FN1が対応付けられている対応情報と、ジョブID「Y」及びファイル名FN2が対応付けられている対応情報と、を含む。
【0049】
T140では、携帯端末10は、指定画面を表示する(S60)。T145では、ユーザは、指定画面において、ファイル名FN1を選択する(S65でYES)。この場合、T150では、携帯端末10は、ジョブリストから、選択済みのファイル名FN1に対応付けられているジョブID「X」を選択し(S68)、選択済みのジョブID「X」を含む印刷指示をプリンタ100に送信する(S70)。
【0050】
T155では、プリンタ100は、印刷指示に含まれるジョブID「X」に対応付けられている印刷設定PS1を利用して、ジョブID「X」に対応付けられている画像ファイルF1に従った印刷を実行する。T160では、プリンタ100は、Beacon信号を送信することを停止する。
【0051】
(本実施例の効果)
本実施例によると、携帯端末10は、2個の画像ファイルF1,F2を記憶しているプリンタ100と携帯端末10との距離が所定距離以下になる場合(
図5のT115)に、ユーザの指定操作に応じて、2個の画像ファイルF1,F2のうちの1個の画像ファイルF1を選択し(T145)、選択済みの画像ファイルF1に従った印刷をプリンタ100に実行させるための印刷指示をプリンタ100に送信する(T150)。これにより、携帯端末10は、2個の画像ファイルのうちの一部である画像ファイルF1であって、ユーザが印刷の実行を望む画像ファイルF1に従った印刷をプリンタ100に実行させることができる(T155)。
【0052】
(対応関係)
携帯端末10、プリンタ100が、「端末装置」、「プリンタ」の一例である。画像ファイルF1,F2が、M個の画像ファイルの一例である。ジョブID「X」,「Y」が、「M個のファイル情報」の一例である。Beacon信号が、「特定信号」の一例である。携帯端末10とプリンタとの間の距離が、「対象値」の一例である。プリンタID「AAA」、ジョブリスト要求が、それぞれ、「プリンタ情報」、「情報要求」の一例である。画像ファイルF1が、「N個の画像ファイル」の一例である。Wi−FiI/F20、BTI/F22が、それぞれ、「第1の通信インターフェース」、「第2の通信インターフェース」の一例である。
【0053】
(第2実施例)
第1実施例とは異なる点を説明する。本実施例では、Beacon信号内にジョブリストが含まれる。
【0054】
(携帯端末10のファイル送信処理;
図2)
携帯端末10のCPU32は、第1実施例と同様に
図2の各処理を実行する。これにより、CPU32は、メモリ34内のBT監視フラグを「0」から「1」に変更する(S38)。
【0055】
(携帯端末10の印刷指示処理;
図3)
S40では、CPU32は、プリンタからプリンタIDとジョブリストとを含むBeacon信号を受信することを監視する。S43〜S50は、第1実施例のS43〜S50と同様である。本実施例では、受信済みのBeacon信号内にジョブリストが含まれるため、CPU32は、S55をスキップする。S60〜S75は、第1実施例のS60〜S75と同様である。
【0056】
(具体的なケース;
図6)
本実施例では、各デバイスは、第1実施例と同様に
図4の処理を実行した後、
図5の処理に代えて、
図6の処理を実行する。T210では、携帯端末10は、プリンタ100から、プリンタID「AAA」とジョブリストとを含むBeacon信号を受信する(
図3のS40でYES)。T215〜T260は、
図5のT115,T140〜T160と同様である。
【0057】
(本実施例の効果)
本実施例でも、携帯端末10は、2個の画像ファイルのうちの一部である画像ファイルF1であって、ユーザが印刷の実行を望む画像ファイルF1に従った印刷をプリンタ100に実行させることができる。また、本実施例では、T210のBeacon信号がジョブリストを含むため、携帯端末10は、Beacon信号を受信して、プリンタ100との距離が所定距離以下であると判断した後に、ジョブリスト要求を送信せずに済む。これにより、携帯端末10は、携帯端末10とプリンタ100との間の距離が所定距離以下であると判断した後に指定画面を迅速に表示させることができると共に、通信負荷を軽減させることができる。
【0058】
(第3実施例)
第1実施例とは異なる点を説明する。本実施例では、携帯端末10は、対象プリンタに記憶されている複数個の画像ファイルのうち、携帯端末10が対象プリンタに送信して記憶させた画像ファイルのみを選択する。
【0059】
(携帯端末10のファイル送信処理;
図3)
S5〜S25は、第1実施例のS5〜S25と同様である。S28では、携帯端末10のCPU32は、対象プリンタから、S25で送信したファイル名と印刷設定とに対応付けられたジョブIDを受信し、メモリ34に記憶させる。S30〜S38は、第1実施例のS30〜S38と同様である。
【0060】
(携帯端末10の印刷指示処理;
図7)
図7のトリガは、
図3のトリガと同様である。S140〜S150は、
図3のS40〜S50と同様である。
【0061】
S155は、
図3のS55と同様である。ただし、本実施例のジョブリストは、対象プリンタに記憶されている1個以上の印刷ジョブに関係する1個以上のジョブIDを含むが、1個以上のファイル名を含まない。
【0062】
S168では、CPU32は、受信済みのジョブリスト内の1個以上のジョブIDの中から、
図2のS28で記憶されたメモリ34内のジョブIDを選択する。S170,S175は、S70,S75と同様である。
【0063】
(具体的なケース;
図8)
続いて、
図8を参照して、
図2及び
図7の処理によって実現される具体的なケースを説明する。携帯端末10は、
図4のT13〜T40と同様の処理を実行する。T340,T345は、画像ファイルF3、印刷設定PS3、ファイル名FN3が利用されることを除き、
図4のT45,T50と同様である。T350では、携帯端末10は、プリンタ100から、ファイル名FN3と印刷設定PS3とに対応付けられたジョブID「Z」を受信し、記憶する(
図2のS28)。
【0064】
携帯端末10は、T355において、ファイル名FN3を含む待機指示をプリンタ100に送信し、T360において、画像ファイルF3をプリンタ100に送信する。T365では、プリンタ100は、ジョブID「Z」と画像ファイルF3とファイル名FN3と印刷設定PS3とが対応付けられている印刷ジョブを記憶する。T370は、
図4のT80と同様である。
【0065】
一方、携帯端末50も、
図4のT13〜T40と同様の処理を実行する。T410〜T440は、画像ファイルF4、印刷設定PS4、ファイル名FN4、ジョブID「W」が利用されることを除き、T340〜T375と同様である。
【0066】
T510〜T520は、
図5のT110〜T120と同様である。T535では、携帯端末10は、プリンタ100から、ジョブID「Z」とジョブID「W」とを含むジョブリストを受信する(S155)。
【0067】
携帯端末10は、T535において、受信済みのジョブリスト内の2個のジョブID「Z」,「W」の中から、T350で記憶されたジョブID「Z」を選択し(S168)、T540において、ジョブID「Z」を含む印刷指示をプリンタ100に送信する(S170)。
【0068】
T545では、プリンタ100は、印刷指示に含まれるジョブID「Z」に対応付けられている印刷設定PS3を利用して、ジョブID「Z」に対応付けられている画像ファイルF3に従った印刷を実行する。なお、本実施例では、T545の後に、ユーザは、画像ファイルF4に従った印刷をプリンタ100に実行させるために、携帯端末50をプリンタ100に近づける可能性が高い。そのため、プリンタ100は、Beacon信号を送信することを停止しない。プリンタ100は、画像ファイルF4に従った印刷を実行した後に、Beacon信号を送信することを停止する。
【0069】
(本実施例の効果)
本実施例によると、携帯端末10は、2個の画像ファイルF3,F4を記憶しているプリンタ100と携帯端末10との距離が所定距離以下になる場合(
図9のT515)に、携帯端末10のメモリ34に記憶されているジョブID「Z」を選択する(T535)。そして、携帯端末10は、ジョブID「Z」に対応付けられている画像ファイルF3に従った印刷をプリンタ100に実行させるための印刷指示をプリンタ100に送信する(T540)。これにより、プリンタ100に記憶された2個の画像ファイルのうちの一部である画像ファイルF3であって、携帯端末10がプリンタ100に送信して記憶させた画像ファイルF3に従った印刷をプリンタ100に実行させることができる(T545)。本実施例では、携帯端末50が、「端末装置とは異なる装置」の一例である。画像ファイルF3,F4が、「M個の画像ファイル」の一例である。ジョブID「Z」,「W」が、M個のファイル情報の一例である。画像ファイルF3が、「N個の画像ファイル」の一例である。画像ファイルF4が、「(M−N)個の画像ファイル」の一例である。
【0070】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0071】
(変形例1)各実施例の具体的なケースでは、プリンタ100は、2個の画像ファイルを記憶しているが、変形例では、3個以上の画像ファイルを記憶していてもよい。また、この場合、携帯端末10は、3個以上のジョブIDのうちの2個以上のジョブIDを選択してもよい。即ち、「M」は、2以上の整数であればよく、「N」は、1以上M未満の整数であればよい。
【0072】
(変形例2)各プリンタ100,200におけるBeacon信号の送信電波強度が同じになるように、各プリンタ100,200が調整されていてもよい。この場合、携帯端末10のCPU32は、所定距離に対応する所定の受信電波強度をメモリ34に予め記憶していてもよく、
図3のS45,S50に代えて、Beacon信号の受信電波強度がメモリ34内の所定の受信電波強度以下であるのか否かを判断することによって、対象プリンタとの距離が所定距離以下であるのか否かを判断してもよい。即ち、「算出部」は、省略可能である。
【0073】
(変形例3)携帯端末10のCPU32は、
図3のS45及び
図7のS145において、携帯端末10とプリンタとの間の距離に代えて、例えば、送信電波強度と受信電波強度との差分を算出してもよい。そして、CPU32は、
図3のS50及び
図7のS150において、算出済みの差分が所定の差分以下であるのか否かを判断してもよい。即ち、「対象値」は、例えば、送信電波強度と受信電波強度との差分であってもよい。
【0074】
(変形例4)上記の各実施例では、プリンタIDに代えて、例えば、プリンタに割り当てられたIPアドレスが利用されてもよい。一般的に言うと、「プリンタ情報」は、プリンタを識別するための情報であればよい。
【0075】
(変形例5)変形例では、CPU32は、
図2のS15において、プリンタIDをメモリ34に記憶させなくてもよく、Beacon信号はプリンタIDを含んでいなくてもよい。この場合、
図3のS43及び
図7のS143が省略される。即ち、「第1の記憶制御部」は、省略可能である。
【0076】
(変形例6)CPU32は、
図2のS30において、待機指示を対象プリンタに送信しなくてもよい。なお、この場合、画像ファイルを受信しても印刷を待機するための動作モードが対象プリンタに予め設定されていてもよい。即ち、「待機指示送信部」は、省略可能である。
【0077】
(変形例7)各デバイス10,50,100,200は、BTI/Fを備えていなくてもよい。この場合、例えば、CPU32は、
図3のS40及び
図7のS140において、BT方式に従って送信されるBeacon信号に代えて、Wi−Fi方式に従って送信されるBeacon信号をWi−FiI/F20を介して受信する。即ち、「第2の通信インターフェース」は、省略可能である。
【0078】
(変形例8)各デバイス10,50,100,200は、Wi−FiI/Fに代えて、Wi−Fi方式とは異なる通信方式(例えばWFD(Wi-Fi Directの略)方式)に従った無線通信を実行するためのI/Fを備えていてもよい。即ち、「第1の通信インターフェース」は、Wi−FiI/F20に限られず、他の通信方式に従った無線通信を実行するためのI/Fであってもよい。
【0079】
(変形例9)「端末装置」は、携帯端末10に限られず、据置型の装置(例えば、デスクトップ型PC等)であってもよい。「プリンタ」は、プリンタ100に限られず、印刷機能と他の機能(例えば、スキャン機能、FAX機能等)とを備える多機能機等であってもよい。
【0080】
(変形例10)第3実施例では、ユーザは、
図2の処理の前に、当該ユーザに割り当てられたアカウント情報を入力して、携帯端末10にログインしてもよい。本変形例では、CPU32は、S25において、さらに、入力されたアカウント情報を対象プリンタに送信する。本変形例では、印刷ジョブは、さらに、対象画像ファイルに対応するアカウント情報を含み、
図7のS155のジョブリストは、1個以上のジョブIDに代えて、1個以上のアカウント情報を含む。CPU32は、S168において、受信済みのジョブリスト内の1個以上のアカウント情報の中から、携帯端末10にログインするために現在利用されている(即ち、携帯端末10を現在操作しているユーザに対応する)アカウント情報を選択する。そして、CPU32は、S170において、ジョブIDに代えて、選択済みのアカウント情報を含む印刷指示を対象プリンタに送信する。これにより、対象プリンタに記憶されている1個以上の画像ファイルのうち、携帯端末10を現在操作しているユーザに対応する画像ファイルに従った印刷をプリンタ100に実行させることができる。
【0081】
(変形例11)各実施例では、携帯端末10のCPU32がプログラム(即ちソフトウェア)を実行することによって、
図2,3,7の各処理が実現される。これに代えて、
図2,3,7の各処理のうちの少なくとも1つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0082】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本出願時の特許請求の範囲に記載の内容を以下に記載しておく。
(項目1)
端末装置であって、
M個(前記Mは2以上の整数)の画像ファイルを記憶しているプリンタから、前記M個の画像ファイルを識別するためのM個のファイル情報を受信するファイル情報受信部と、
前記プリンタから特定信号を受信する特定信号受信部と、
前記特定信号の受信電波強度を利用して、前記端末装置と前記プリンタとの間の距離であるデバイス間距離が所定距離以下であるのか否かを判断する判断部と、
前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下であると判断する場合に、受信済みの前記M個のファイル情報の中から、前記M個のファイル情報のうちの一部であるN個(前記Nは1以上M未満の整数)のファイル情報を選択する選択部と、
前記M個の画像ファイルのうち、選択済みの前記N個のファイル情報によって識別されるN個の画像ファイルに従った印刷を前記プリンタに実行させるための印刷指示を前記プリンタに送信する印刷指示送信部であって、前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下でないと判断する場合に、前記印刷指示は前記プリンタに送信されない、前記印刷指示送信部と、
を備える端末装置。
(項目2)
前記端末装置は、さらに、
前記特定信号受信部が前記特定信号を受信する場合に、前記デバイス間距離に関係する対象値を算出する算出部を備え、
前記判断部は、前記受信電波強度に基づく前記対象値を利用して、前記デバイス間距離が前記所定距離以下であるのか否かを判断する、項目1に記載の端末装置。
(項目3)
前記端末装置は、さらに、
前記プリンタを識別するためのプリンタ情報をメモリに記憶させる第1の記憶制御部を備え、
前記算出部は、
前記プリンタ情報が前記メモリに記憶されている状態で、前記特定信号受信部が前記プリンタ情報を含む前記特定信号を受信する場合に、前記対象値を算出し、
前記プリンタ情報が前記メモリに記憶されていない状態で、前記特定信号受信部が前記プリンタ情報を含む前記特定信号を受信しても、前記対象値を算出しない、項目2に記載の端末装置。
(項目4)
前記ファイル情報受信部は、前記特定信号受信部が前記特定信号を受信する場合に、前記M個のファイル情報を要求するための情報要求を前記プリンタに送信して、前記プリンタから前記M個のファイル情報を受信する、項目1から3のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目5)
前記ファイル情報受信部は、
前記特定信号受信部が前記特定信号を受信し、かつ、前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下であると判断する場合に、前記情報要求を前記プリンタに送信して、前記プリンタから前記M個のファイル情報を受信し、
前記特定信号受信部が前記特定信号を受信し、かつ、前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下でないと判断する場合に、前記情報要求を前記プリンタに送信しない、項目4に記載の端末装置。
(項目6)
前記特定信号受信部及び前記ファイル情報受信部は、同じ受信部として構成され、
前記同じ受信部は、前記プリンタから、前記M個のファイル情報を含む前記特定信号を受信する、項目1から3のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目7)
前記端末装置は、さらに、
前記M個の画像ファイルを前記プリンタに送信して、前記M個の画像ファイルを前記プリンタに記憶させるファイル送信部と、
前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下であると判断する場合に、前記M個の画像ファイルの中から前記N個の画像ファイルを指定する指定操作を受け付けるための指定画面を表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記選択部は、前記M個のファイル情報の中から、前記指定操作によって指定された前記N個の画像ファイルを識別するための前記N個のファイル情報を選択する、項目1から6のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目8)
前記端末装置は、さらに、
前記N個の画像ファイルを前記プリンタに送信して、前記N個の画像ファイルを前記プリンタに記憶させるファイル送信部であって、前記プリンタに記憶されている前記M個の画像ファイルのうち、前記N個の画像ファイル以外の(M−N)個の画像ファイルは、前記端末装置とは異なる装置から前記プリンタに送信されることに応じて、前記プリンタに記憶される、前記ファイル送信部と、
前記N個の画像ファイルを識別するためのN個のファイル情報をメモリに記憶させる第2の記憶制御部と、を備え、
前記選択部は、前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下であると判断する場合に、前記M個のファイル情報の中から、前記メモリに記憶されている前記N個のファイル情報を選択する、項目1から6のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目9)
前記端末装置は、さらに、
画像ファイルが前記プリンタに送信される前に、当該画像ファイルに従った印刷の待機を指示するための待機指示を前記プリンタに送信する待機指示送信部を備える、項目7又は8に記載の端末装置。
(項目10)
前記端末装置は、さらに、
第1の通信インターフェースと、
前記第1の通信インターフェースとは異なる第2の通信インターフェースと、を備え、
前記ファイル情報受信部は、前記第1の通信インターフェース又は前記第2の通信インターフェースを介して、前記プリンタから前記M個のファイル情報を受信し、
前記特定信号受信部は、前記第2の通信インターフェースを介して、前記プリンタから前記特定信号を受信し、
前記印刷指示送信部は、前記第1の通信インターフェースを介して、前記印刷指示を前記プリンタに送信する、項目1から9のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目11)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置に搭載されるコンピュータを、
M個(前記Mは2以上の整数)の画像ファイルを記憶しているプリンタから、前記M個の画像ファイルを識別するためのM個のファイル情報を受信するファイル情報受信部と、
前記プリンタから特定信号を受信する特定信号受信部と、
前記特定信号の受信電波強度を利用して、前記端末装置と前記プリンタとの間の距離であるデバイス間距離が所定距離以下であるのか否かを判断する判断部と、
前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下であると判断する場合に、受信済みの前記M個のファイル情報の中から、前記M個のファイル情報のうちの一部であるN個(前記Nは1以上M未満の整数)のファイル情報を選択する選択部と、
前記M個の画像ファイルのうち、選択済みの前記N個のファイル情報によって識別されるN個の画像ファイルに従った印刷を前記プリンタに実行させるための印刷指示を前記プリンタに送信する印刷指示送信部であって、前記判断部が前記デバイス間距離が前記所定距離以下でないと判断する場合に、前記印刷指示は前記プリンタに送信されない、前記印刷指示送信部と、
として機能させるコンピュータプログラム。