(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記割当手段は、前記複数の画像形成装置の各々の位置と、前記プリントジョブの情報で指定された仮想機に関連付けられた場所とに基づいて仮想機を割り当てる、請求項2に記載の管理装置。
前記割当手段にて仮想機を前記管理装置に割り当てた場合において、前記プリントジョブで指定された仮想機に関連付けられていない前記ネットワーク情報である他の前記ネットワーク情報を前記管理装置が保持しているとき、前記管理装置よりも前記他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い前記画像形成装置が存在するか否かを判別する判別手段と、
前記管理装置よりも前記他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い前記画像形成装置が存在すると前記判別手段にて判別した場合、前記管理装置よりも前記他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い前記画像形成装置に前記他のネットワーク情報を譲渡する他の譲渡手段をさらに備えた、請求項7または8に記載の管理装置。
前記管理装置よりも前記他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い前記画像形成装置が存在しないと前記判別手段にて判別した場合、前記他の譲渡手段は前記他のネットワーク情報を譲渡しない、請求項9に記載の管理装置。
前記プリントジョブで指定された仮想機と同一の仮想機が指定された新たなプリントジョブの情報を受信しない状態で、前記割当手段にて仮想機を割り当ててから所定の時間が経過した場合に、前記割当手段による仮想機の割り当てを解除する割当解除手段をさらに備えた、請求項11に記載の管理装置。
前記画像形成装置は、前記プリントジョブの情報を受信してから別のプリントジョブの情報を受信するまでの間、移動しない、または所定の位置に移動する、請求項13に記載の画像形成システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ネットワークで接続された画像形成装置に対して、PC(Personal Computer)などの端末から文書を印刷する場合、ユーザーはネットワーク上の複数の画像形成装置の中から画像形成装置を指定して印刷を行う。印刷を行う画像形成装置を指定する際に、ユーザーは、画像形成装置というよりはむしろ画像形成装置の設置場所を意識しており、印刷する画像形成装置というよりはむしろ印刷物の出力場所を指定する感覚を持っている。
【0010】
しかしながら、画像形成装置が故障などにより一時的に設置されていない場合には、ユーザーは、所望する印刷物の出力場所を指定することができなかった。また、画像形成装置の設置台数が少ない場合、ユーザーは、遠くの印刷物の出力場所しか指定することができなかった。その結果、ユーザーの利便性が低かった。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、利便性を向上することのできる管理装置、画像形成システム、および管理装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一の局面に従う管理装置は、画像形成装置が実行するプリントジョブを管理する管理装置であって、管理装置が管理する画像形成装置よりも多い数の仮想の画像形成装置である複数の仮想機と、複数の仮想機の各々の場所と
を互いに関連付けた情報を記憶する記憶装置と、プリントジョブの情報を受信する受信手段と、
プリントジョブの情報を受信手段にて受信した場合に、管理装置が管理する画像形成装置を、
複数の仮想機のうちいずれかの仮想機に関連付けられた場所に移動させる移動手段とを備える。
【0013】
上記管理装置において好ましくは、管理装置は複数の画像形成装置を管理し、プリントジョブの情報は、複数の仮想機のうちいずれかの仮想機の指定を含み、プリントジョブの情報で指定された仮想機を、複数の画像形成装置のうちいずれかの画像形成装置に割り当てる割当手段をさらに備え、移動手段は、割当手段にて仮想機を割り当てた画像形成装置を、プリントジョブの情報で指定された仮想機に関連付けられた場所に移動させる。
【0014】
上記管理装置において好ましくは、割当手段は、複数の画像形成装置の各々の位置と、プリントジョブの情報で指定された仮想機に関連付けられた場所とに基づいて仮想機を割り当てる。
【0015】
上記管理装置において好ましくは、複数の画像形成装置の各々のプリントジョブの実行開始までの時間を取得する開始時間取得手段をさらに備え、割当手段は、複数の画像形成装置の各々のプリントジョブの実行開始までの時間に基づいて仮想機を割り当てる。
【0016】
上記管理装置において好ましくは、割当手段は、複数の画像形成装置の各々のバッテリー残量に基づいて仮想機を割り当てる。
【0017】
上記管理装置において好ましくは、管理装置は、複数の画像形成装置のうちいずれかの画像形成装置であり、
移動手段は、割当手段にて仮想機を管理装置に割り当てた場合に、プリントジョブで指定された仮想機に関連付けられた場所に移動する
自機移動手段を
含む。
【0018】
上記管理装置において好ましくは、記憶
装置は、複数の仮想機と、複数の仮想機の各々の場所と、複数の仮想機の各々のネットワーク情報と
を互いに関連付けた情報を記憶し、ネットワーク情報は、複数の画像形成装置のうちいずれかが保持しており、
プリントジョブの情報で指定された仮想機に関連付けられたネットワーク情報を自機が保持する場合に、受信手段はプリントジョブの情報を受信する。
【0019】
上記管理装置において好ましくは、
移動手段は、割当手段にて仮想機を管理装置以外の画像形成装置に割り当てた場合に、割当手段にて仮想機を割り当てた画像形成装置に、プリントジョブの情報を転送する転送手段
をさらに含み、割当手段にて仮想機を管理装置以外の画像形成装置に割り当てた場合に、割当手段にて仮想機を割り当てた画像形成装置に、プリントジョブで指定された仮想機に関連付けられたネットワーク情報を譲渡する譲渡手段
をさらに備える。
【0020】
上記管理装置において好ましくは、割当手段にて仮想機を管理装置に割り当てた場合において、プリントジョブで指定された仮想機に関連付けられていないネットワーク情報である他のネットワーク情報を管理装置が保持しているとき、管理装置よりも他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い画像形成装置が存在するか否かを判別する判別手段と、管理装置よりも他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い画像形成装置が存在すると判別手段にて判別した場合、管理装置よりも他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い画像形成装置に他のネットワーク情報を譲渡する他の譲渡手段をさらに備える。
【0021】
上記管理装置において好ましくは、管理装置よりも他のネットワーク情報に関連付けられた場所に近い画像形成装置が存在しないと判別手段にて判別した場合、他の譲渡手段は他のネットワーク情報を譲渡しない。
【0022】
上記管理装置において好ましくは、管理装置は、複数の画像形成装置とは別体であり、
移動手段は、割当手段にて仮想機に割り当てた画像形成装置にプリントジョブの情報を転送する転送手段
を含み、割当手段にて仮想機に割り当てた画像形成装置にネットワーク情報を譲渡しない。
【0023】
上記管理装置において好ましくは、プリントジョブで指定された仮想機と同一の仮想機が指定された新たなプリントジョブの情報を受信しない状態で、割当手段にて仮想機を割り当ててから所定の時間が経過した場合に、割当手段による仮想機の割り当てを解除する割当解除手段をさらに備える。
【0024】
本発明の他の局面における画像形成システムは、画像形成装置と、画像形成装置を管理する上記管理装置とを備えた画像形成システムであって、画像形成装置は、指定された仮想機に関連付けられた場所に自機が移動する場合に、指定された仮想機に関連付けられた場所への移動を開始する時刻を決定する開始決定手段を含み、開始決定手段は、自機の位置およびバッテリー残量に基づいて時刻を決定する。
【0025】
上記画像形成システムにおいて好ましくは、画像形成装置は、プリントジョブの情報を受信してから別のプリントジョブの情報を受信するまでの間、移動しない、または所定の位置に移動する。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従う管理装置の制御プログラムは、画像形成装置が実行するプリントジョブを管理する管理装置の制御プログラムであって、管理装置は、管理装置が管理する画像形成装置よりも多い数の仮想の画像形成装置である複数の仮想機と、複数の仮想機の各々の場所と
を互いに関連付けた情報を記憶する記憶装置を備え、制御プログラムは、プリントジョブの情報を受信する受信ステップと、
プリントジョブの情報を受信ステップにて受信した場合に、管理装置が管理する画像形成装置を、
複数の仮想機のうちいずれかの仮想機に関連付けられた場所に移動させる移動ステップとをコンピューターに実行させる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、利便性を向上することのできる管理装置、画像形成システム、および管理装置の制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0030】
以下の実施の形態では、管理装置がMFPまたはサーバーである場合について説明する。管理装置は、MFPまたはサーバーである場合の他、PC、携帯電話、スマートフォン、またはタブレット端末などであってもよい。また、管理装置は、プリンター、複写機、またはファクシミリなどのMFP以外の画像形成装置であってもよい。
【0032】
始めに、本実施の形態における画像形成システムの構成について説明する。
【0033】
図1は、本発明の第1および第2の実施の形態における画像形成システムの構成を概念的に示す図である。
【0034】
図1を参照して、本実施の形態における画像形成システムは、MFP100−1および100−2(管理装置および画像形成装置の一例)(以降、これらを纏めてMFP100と記すことがある)と、サーバー200(管理装置の一例)と、PC300とを備えている。MFP100の各々と、サーバー200と、PC300とは、ネットワーク401を通じて相互に接続されており、相互に通信を行う。特にMFP100の各々は、ネットワーク401に接続されたアクセスポイント402との間で無線通信を行うことにより、ネットワーク401上の他の機器との間で相互に無線通信を行う。
【0035】
ネットワーク401は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。ネットワーク401は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク401に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。
【0036】
また、画像形成システムは、仮想MFPとして仮想MFP_X、仮想MFP_Y、および仮想MFP_Z(仮想機の一例)をさらに備えている。仮想MFPの数は、MFP100の数よりも多く設定されている。仮想MFP_X、仮想MFP_Y、および仮想MFP_Zの各々は、それぞれ部屋RM内の設置場所RCa、RCb、およびRCcに設置されていることが想定されている。仮想MFP_Xは部屋RM内の
図1中上部中央部の設置場所RCaに仮想的に設置されており、仮想MFP_Yは部屋RM内の
図1中右部の設置場所RCbに仮想的に設置されており、仮想MFP_Zは部屋RM内の
図1中左部の設置場所RCcに仮想的に設置されている。
【0037】
ユーザーは、仮想MFP_X、仮想MFP_Y、および仮想MFP_Zの各々がそれぞれの設置場所に実際に存在しているイメージを持っている。ユーザーは、PC300を通じて、仮想MFP_X、仮想MFP_Y、および仮想MFP_Zのいずれかを出力先として指定してプリントジョブを実行する。指定される仮想MFPは、ユーザーが所望する印刷物の受け取り場所に関連付けられた仮想MFPである。
【0038】
PC300は、ユーザーの操作に従って、出力先として仮想MFPを指定したプリントジョブの情報である印刷情報を管理装置に送信する。
【0039】
管理装置は、MFP100の各々を管理する。管理装置は、PC300から印刷情報を受信した場合に、その印刷情報で指定された仮想MFPとして、いずれかのMFP100を割り当てる。第1の実施の形態では、MFP100が管理装置としての役割を果たし、第2の実施の形態では、サーバー200が管理装置としての役割を果たす。
【0040】
印刷情報で指定された仮想MFPとして割り当てられたMFP100は、印刷情報を受信し、仮想MFPの設置場所まで自走にて移動する。そしてMFP100は、その設置場所で印刷情報に基づくプリントジョブを実行し、印刷物を出力する。
【0041】
またMFP100は、バッテリー残量が少なくなった場合や夜間などの必要なタイミングでホームベースHB(充電場所)に自走にて移動し、ホームベースHBを通じて自機のバッテリーを充電する。
【0042】
なお、仮想MFPと区別するために、図面ではMFP100−1を「実MFP1」、MFP100−2を「実MFP2」と記すことがある。
【0043】
画像形成システムは、少なくとも1台の自走可能なMFP100を備えていればよく、ネットワーク401に接続された上述以外の機器を備えていてもよい。
【0044】
図2は、
図1のMFP100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0045】
図2を参照して、MFP100は、充電可能なバッテリーを搭載しており、このバッテリーの電力により自走する。MFP100は、スキャンジョブ、ファクシミリ送受信ジョブ、コピージョブ、データ送受信ジョブなどのジョブを実行する。
【0046】
MFP100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、記憶装置104と、ネットワークインターフェース105と、プリントエンジン部106と、操作パネル107と、自走部108と、位置情報取得部109などを含んでいる。CPU101には、ROM102、RAM103、記憶装置104、ネットワークインターフェース105、プリントエンジン部106、操作パネル107、自走部108、および位置情報取得部109の各々が接続されている。
【0047】
CPU101は、スキャンジョブ、コピージョブ、メール送信ジョブ、およびプリントジョブなどの各種ジョブについて、MFP100全体の制御を行う。またCPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムを実行する。
【0048】
ROM102は、たとえばフラッシュROMである。ROM102には、CPU101が実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM102は、書換え不可能なものであってもよい。
【0049】
RAM103は、CPU101のメインメモリである。RAM103は、CPU101が各種プログラムを実行するときに必要なデータや画像データを一時的に記憶するためなどに用いられる。
【0050】
記憶装置104は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)よりなっており、各種情報を記憶している。
【0051】
ネットワークインターフェース105は、CPU101からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって、ネットワーク401に接続された他の機器との通信を行う。
【0052】
プリントエンジン部106は、画像データに基づいて用紙などへ画像を形成するプリントジョブを行う。プリントエンジン部106は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。プリントエンジン部106は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、トナー像を現像する現像装置と、トナー像が形成される感光体と、感光体から用紙に画像を転写する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、MFP100の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙をMFP100の筐体から排紙トレイなどに排出する。
【0053】
操作パネル107は、タッチパネルディスプレイなどからなる表示部と、ハードウェアキーおよびタッチパネルディスプレイに表示されたソフトウェアキーなどからなる入力部とを含んでいる。操作パネル107は、各種入力をユーザーから受け付け、各種設定項目やメッセージなどをユーザーに対して表示する。
【0054】
自走部108は、CPU101の制御の下、自機の自走による移動を行う。
【0055】
位置情報取得部109は、GPS(Global Positioning System)などを利用して、自機の位置情報を取得する。
【0056】
図3は、
図1のサーバー200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0057】
図3を参照して、サーバー200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、記憶装置204と、ネットワークインターフェース205と、操作部206と、表示部207などを含んでいる。CPU201には、ROM202、RAM203、記憶装置204、ネットワークインターフェース205、操作部206、および表示部207の各々がバスを介して接続されている。
【0058】
CPU201は、サーバー200全体の制御を行う。またCPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムを実行する。
【0059】
ROM202は、たとえばフラッシュROMである。ROM202には、CPU201が実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM202は、書換え不可能なものであってもよい。
【0060】
RAM203は、CPU201のメインメモリである。RAM203は、CPU201が制御プログラムを実行するときに必要なデータなどを一時的に記憶するためなどに用いられる。
【0061】
記憶装置204は、たとえばHDDなどの補助記憶装置であり、各種データを記憶する。
【0062】
ネットワークインターフェース205は、CPU201からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって他の機器との通信を行う。
【0063】
操作部206は、ユーザーから各種指示を受け付ける。
【0064】
表示部207は、各種情報を表示する。
【0065】
なお、PC300の構成は、記憶装置に記憶されている情報が異なる点以外、サーバー200の構成とほぼ同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0066】
図4は、本発明の第1および第2の実施の形態における管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0067】
図4を参照して、MFP100が管理装置となる場合、MFP100の記憶装置104には、管理装置の機能を実現するための管理プログラムが記憶されている。同様に、サーバー200が管理装置となる場合、サーバー200の記憶装置204には、管理装置の機能を実現するための管理プログラムが記憶されている。
【0068】
管理装置となるMFP100またはサーバー200は、ネットワークインターフェース11(ネットワークインターフェース105または205に相当)と、印刷情報送受信部12と、印刷情報解析部13と、ネットワーク情報送受信部14と、ネットワーク情報設定部15と、仮想MFP決定部16と、設置場所特定部17と、実MFP設置場所管理部18と、仮想MFP設置場所管理部19とを含んでいる。
【0069】
印刷情報送受信部12は、PC300などから送信された印刷情報を受信し、印刷情報解析部13に送信する。
【0070】
印刷情報解析部13は、受信した印刷情報を解析し、印刷情報で指定された仮想MFPを仮想MFP決定部16に通知する。
【0071】
ネットワーク情報送受信部14は、第1および第2の実施の形態において、他のMFP100より送信されたネットワーク情報を受信し、ネットワーク情報設定部15に送信する。ネットワーク情報とは、ネットワーク401上の機器を特定する情報であり、ここではIP(Internet Protocol)アドレスである。
【0072】
ネットワーク情報設定部15は、第1および第2の実施の形態において、受信したネットワーク情報に基づいて、ネットワーク設定を行う。
【0073】
仮想MFP決定部16は、設置場所特定部17から取得した仮想MFPの設置場所とMFP100の各々の位置情報とに基づいて、仮想MFPに割り当てるMFP100を決定する。
【0074】
設置場所特定部17は、実MFP設置場所管理部18および仮想MFP設置場所管理部19の各々に問い合わせることで、MFP100の各々の位置および仮想MFPの設置場所を特定する。
【0075】
実MFP設置場所管理部18は、MFP100の現在の位置を管理する。
【0076】
仮想MFP設置場所管理部19は、仮想MFP_X、MFP_Y、およびMFP_Zの各々と、その設置場所とを関連付けて管理する。
【0077】
図5は、本発明の第1の実施の形態における管理テーブルを模式的に示す図である。
【0078】
図5を参照して、MFP100の各々の記憶装置104は、管理テーブルをさらに記憶している。本実施の形態における管理テーブルは、仮想MFPと、設置場所と、IPアドレス(ネットワーク情報)とを関連付けて記憶している。管理テーブルは、画像形成システムの管理者などによって作成される。
【0079】
管理テーブルでは、具体的には、仮想MFP_XにはIPアドレスIPjが設定されており、仮想MFP_Xは設置場所RCaに仮想的に設置されている。仮想MFP_YにはIPアドレスIPkが設定されており、仮想MFP_Yは設置場所RCbに仮想的に設置されている。仮想MFP_ZにはIPアドレスIPmが設定されており、仮想MFP_Zは設置場所RCcに仮想的に設置されている。
【0080】
図6は、本発明の第1および第2の実施の形態におけるプリントジョブ履歴テーブルを模式的に示す図である。
【0081】
図6を参照して、MFP100の各々の記憶装置104は、プリントジョブ履歴テーブルを記憶している。プリントジョブ履歴テーブルは、過去に自機で実行したプリントジョブの情報を記録したテーブルである。CPU101は、新たなプリントジョブを実行する度にそのプリントジョブに関する情報をプリントジョブ履歴テーブルに追加する。
【0082】
このプリントジョブ履歴テーブルでは、具体的には、「2016年10月22日15時3分」に、「設置場所RCa」において、「カラー、6頁、2in1」という条件のプリントジョブが実行されたことが分かる。
【0083】
MFP100は、プリントジョブを実行する際に、指定された仮想MFPの設置場所に移動する。その後MFP100は、異なる仮想MFPが指定されたプリントジョブを実行するまで、その設置場所に留まる。このため、プリントジョブ履歴テーブルに記録された最新のプリントジョブの情報が示す出力場所(ここでは「設置場所RCa」)は、そのMFP100の現在の位置を示している。プリントジョブ履歴テーブルは、後述する仮想MFP割当処理(
図8)において、MFP100の現在の位置を特定する際に使用される。
【0084】
なお、プリントジョブ履歴テーブルには、MFP100がホームベースHBで充電を行った場合に、充電を行った旨の情報が記憶されていてもよい。これにより、充電のためにMFP100が仮想MFPの設置場所から離れた場合でも、プリントジョブ履歴テーブルにMFP100の現在の位置(ホームベースHBの位置)を記録することができる。
【0085】
続いて、本実施の形態における、印刷情報を受信した場合の管理装置の動作について説明する。
【0086】
図7は、本発明の第1および第2の実施の形態において、印刷情報を受信した場合の管理装置の動作を示すフローチャートである。
【0087】
図7を参照して、管理装置のCPU(第1の実施の形態ではCPU101、第2の実施の形態ではCPU201)は、印刷情報を受信すると、後述する仮想MFP割当処理を実行する(S1)。次に管理装置のCPUは、自機が仮想MFPに割り当てられたか否かを判別する(S3)。
【0088】
ステップS3において、自機が仮想MFPに割り当てられないと判別した場合(S3でNO)、管理装置のCPUは、印刷情報(第2の実施の形態の場合には印刷情報およびネットワーク情報)を、仮想MFPに割り当てられたMFP100に転送し(S13)、処理を終了する。
【0089】
ステップS3において、自機が仮想MFPに割り当てられたと判別した場合(S3でYES)、管理装置のCPUは、印刷情報で指定された仮想MFPの設置場所への移動を開始し、到着後、印刷情報に基づくプリントジョブを実行する(S5)。次に管理装置のCPUは、印刷情報で指定された仮想MFPのネットワーク情報とは異なる他のネットワーク情報を自機が保持しているか否かを判別する(S7)。
【0090】
ステップS7において、他のネットワーク情報を自機が保持していると判別した場合(S7でYES)、管理装置のCPUは、保持している他のネットワーク情報に関連付けられた仮想MFPの設置場所までの距離が、自機よりも近い他のMFP100が存在するか否かを判別する(S9)。
【0091】
ステップS9において、保持している他のネットワーク情報に関連付けられた仮想MFPの設置場所までの距離が、自機よりも近い他のMFP100が存在すると判別した場合(S9でYES)、管理装置のCPUは、保持している他のネットワーク情報をそのMFP100に転送(譲渡)し(S11)、処理を終了する。
【0092】
ステップS7において、他のネットワーク情報を自機が保持していないと判別した場合(S7でNO)、管理装置のCPUは処理を終了する。
【0093】
図8は、
図7の仮想MFP割当処理(S1)のサブルーチンである。
【0094】
図8を参照して、仮想MFP割当処理において、管理装置のCPUは、設置場所特定部17を用いて、MFP100の現在の位置と、印刷情報で指定された仮想MFPの設置場所との情報を取得する(S51)。
【0095】
なお、ステップS51において、管理装置のCPUは、MFP100の現在の位置として、そのMFP100のプリントジョブ履歴テーブルに記載された最新のプリントジョブの出力場所の情報を取得してよいし、そのMFP100の位置情報取得部109で取得した情報を取得してよい。
【0096】
次に管理装置のCPUは、任意の(最初の)MFP100を選択し(S53)、選択したMFP100が現在の位置から印刷情報で指定された仮想MFPの設置場所まで移動するのに要する時間を算出する(S55)。続いて管理装置のCPUは、選択したMFP100がプリントジョブを実行中であるか否かを判別する(S57)。
【0097】
ステップS57において、選択したMFP100が別のプリントジョブを実行中であると判別した場合(S57でYES)、実行中の別のプリントジョブが完了するまでの時間(この時間はプリントジョブの実行開始までの時間に相当する)を算出し(S59)、ステップS60の処理へ進む。
【0098】
ステップS57において、選択したMFP100がプリントジョブを実行中でないと判別した場合(S57でNO)、管理装置のCPUは、実行中のプリントジョブが完了するまでの時間を算出せず(実行中のプリントジョブが完了するまでの時間をゼロとし)、ステップS60の処理へ進む。
【0099】
ステップS60において、管理装置のCPUは、受信した印刷情報に基づくプリントジョブを選択したMFP100が実行する場合の、プリントジョブの実行開始までの時間を算出する(S60)。
【0100】
ステップS60において、プリントジョブの実行開始までの時間は、選択したMFP100が現在の位置から印刷情報で指定された仮想MFPの設置場所まで移動するのに要する時間と、実行中のプリントジョブが完了するまでの時間とに基づいて算出される。プリントジョブの実行開始までの時間は、これら2つの時間の合計として算出されてもよいし、これら2つの時間のうち一方のみとして算出されてもよい。
【0101】
次に管理装置のCPUは、選択したMFP100が未選択の最後のMFP100であるか否かを判別する(S61)。
【0102】
ステップS61において、選択したMFP100が未選択の最後のMFP100でないと判別した場合(S61でNO)、管理装置のCPUは、次の未選択のMFP100を選択し(S63)、ステップS55の処理へ進む。
【0103】
ステップS61において、選択したMFP100が未選択の最後のMFP100であると判別した場合(S61でYES)、管理装置のCPUは、プリントジョブの実行開始までの時間が最短になるMFP100を、仮想MFPとして割り当て(S66)、リターンする。
【0104】
続いて、上述の管理装置の動作を含む画像形成システムの全体的な動作について説明する。本実施の形態では、MFP100−1および100−2は必要に応じて仮想MFPのIPアドレスを授受する。
【0105】
図9および
図10は、本発明の第1の実施の形態における第1の状況での画像形成システムの動作を模式的に示す図である。
図9(a)および
図10(a)は仮想MFPの設置場所、MFP100の位置、および処理の流れを示す図であり、
図9(b)および
図10(b)は、各MFP100の仮想MFPのIPアドレスの保持の状況および仮想MFPの割り当ての状況を示す図である。
【0106】
図9を参照して、ここでは、第1の状況として次の状況を想定している。MFP100−1は、仮想MFP_XのIPアドレスIPjと、仮想MFP_YのIPアドレスIPkとを保持している。MFP100−2は、仮想MFP_ZのIPアドレスIPmを保持している。MFP100−1および100−2の各々は、部屋RM内の
図1中右下のホームベースHBの位置に存在している。ユーザーは、PC300を通じて、仮想MFP_Xを出力先とするプリントジョブを実行する。
【0107】
PC300は、出力先として仮想MFP_Xを指定した印刷情報を送信する(処理PR1)。この印刷情報は、指定された仮想MFP_XのIPアドレスを保持するMFP100−1が受信する(処理PR2)。
【0108】
MFP100−1は、印刷情報を受信すると、管理装置として
図7および
図8に示す動作を行う。MFP100−1は、仮想MFP割当処理(
図7のS1)の結果、MFP100−2の位置よりも自機の位置の方が仮想MFP_Xの設置場所RCaに近いと判断し、自機を仮想MFP_Xとして割り当てる。MFP100−1は、自機を仮想MFP_Xとして割り当てると、保持しているもう一つのIPアドレスIPkに関連付けられた設置場所RCbに、自機とMFP100−2とのいずれが近いかを判断する(
図7のS9)。この判断の際には、自機の位置として自機の移動先である設置場所RCaが使用され、MFP100−2の位置としてホームベースHBの位置が使用される。
【0109】
図10を参照して、MFP100−1は、設置場所RCbには自機よりもMFP100−2の方が近いと判断し、IPアドレスIPkをMFP100−2に譲渡する(処理PR3)。MFP100−1は、仮想MFP_Xの設置場所RCaに自走にて移動する(処理PR4)。MFP100−1は、設置場所RCaに到着後、印刷情報に基づくプリントジョブを実行し、印刷物を出力する。MFP100−1は、プリントジョブの完了後も設置場所RCaに留まる。
【0110】
図11および
図12は、本発明の第1の実施の形態における第2の状況での画像形成システムの動作を模式的に示す図である。
図11(a)および
図12(a)は仮想MFPの設置場所、MFP100の位置、および処理の流れを示す図であり、
図11(b)および
図12(b)は、各MFP100の仮想MFPのIPアドレスの保持の状況および仮想MFPの割り当ての状況を示す図である。
【0111】
図11を参照して、ここでは、第2の状況として次の状況を想定している。MFP100−1は、仮想MFP_YのIPアドレスIPkと、仮想MFP_ZのIPアドレスIPmとを保持している。MFP100−2は、仮想MFP_XのIPアドレスIPjを保持している。MFP100−1および100−2の各々は、部屋RM内の
図1中右下のホームベースHBの位置に存在している。ユーザーは、PC300を通じて、仮想MFP_Yを出力先とするプリントジョブを実行する。
【0112】
PC300は、出力先として仮想MFP_Yを指定した印刷情報を送信する(処理PR11)。この印刷情報は、指定された仮想MFP_YのIPアドレスを保持するMFP100−1が受信する(処理PR12)。
【0113】
MFP100−1は、印刷情報を受信すると、管理装置として
図7および
図8に示す動作を行う。MFP100−1は、仮想MFP割当処理(
図7のS1)の結果、自機の位置よりもMFP100−2の位置の方が仮想MFP_Yの設置場所RCbに近いと判断し、MFP100−2を仮想MFP_Yとして割り当てる。
【0114】
図12を参照して、MFP100−1は、受信した印刷情報と、仮想MFP_YのIPアドレスIPkとをMFP100−2に転送する(処理PR13)。
【0115】
MFP100−2は、仮想MFP_YのIPアドレスIPkを受信すると、自機にIPアドレスIPkを保持し、IPアドレスIPkを自機に設定する。またMFP100−2は、印刷情報を受信すると、保持しているもう一つのIPアドレスIPjに関連付けられた設置場所RCaに、自機とMFP100−1とのいずれが近いかを判断する。この判断の際には、自機の位置として自機の移動先である設置場所RCbが使用され、MFP100−1としてホームベースHBの位置が使用される。
【0116】
MFP100−2は、設置場所RCaにはMFP100−1よりも自機の方が近いと判断し、IPアドレスIPjをMFP100−1に譲渡せずに保持する(処理PR14)。MFP100−2は、仮想MFP_Yの設置場所RCbに自走にて移動する(処理PR15)。MFP100−2は、設置場所RCbに到着後、印刷情報に基づくプリントジョブを実行し、印刷物を出力する。MFP100−2は、プリントジョブの完了後も設置場所RCbに留まる。
【0118】
本実施の形態では、サーバー200が仮想MFPと設置場所とを関連付けて管理しており、必要に応じて仮想MFPを実際のMFP100に割り当て、MFP100およびサーバー200の各々は、授受(譲渡)できない固定されたネットワーク情報を保持している場合について説明する。
【0119】
図13は、本発明の第2の実施の形態における管理テーブルを模式的に示す図である。
【0120】
図13を参照して、サーバー200の記憶装置204は、管理テーブルを記憶している。本実施の形態における管理テーブルは、仮想MFPと、設置場所とを関連付けて記憶している。管理テーブルは、仮想MFPおよび設置場所と、IPアドレスとを関連付けて記憶していない。管理テーブルは、画像形成システムの管理者などによって作成される。
【0121】
管理テーブルでは、具体的には、仮想MFP_Xは設置場所RCaに仮想的に設置されている。仮想MFP_Yは設置場所RCbに仮想的に設置されている。仮想MFP_Zは設置場所RCcに仮想的に設置されている。
【0122】
続いて、
図7および
図8に示す管理装置の動作を含む画像形成システムの全体的な動作について説明する。
【0123】
図14〜
図16は、本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの動作を模式的に示す図である。
図14(a)、
図15(a)、および
図16(a)は仮想MFPの設置場所、MFP100の位置、および処理の流れを示す図であり、
図14(b)、
図15(b)、および
図16(b)は、各MFP100の仮想MFPの割り当ての状況を示す図である。
【0124】
図14を参照して、ここでは次の状況を想定している。MFP100−1および100−2には、仮想MFPが割り当てられていない。MFP100−1および100−2の各々は、部屋RM内の
図1中右下のホームベースHBの位置に存在している。ユーザーは、PC300を通じて、仮想MFP_Xを出力先とするプリントジョブを実行する。
【0125】
PC300は、出力先として仮想MFP_Xを指定した印刷情報を送信する(処理PR21)。この印刷情報はサーバー200が受信する(処理PR22)。
【0126】
図15を参照して、サーバー200は、印刷情報を受信すると、管理装置として
図7および
図8に示す動作を行う。サーバー200は、仮想MFP割当処理(
図7のS1)の結果、MFP100−1が仮想MFP_Xの設置場所RCaに最も近いと判断し、MFP100−1を仮想MFP_Xとして割り当てる(処理PR23)。サーバー200は、受信した印刷情報をMFP100−1に転送する(処理PR24)。この時サーバー200は、ネットワーク情報(IPアドレス)をMFP100−1に譲渡しない。
【0127】
MFP100−1は、仮想MFP_Xとして割り当てられると、仮想MFP_Xの設置場所RCaに自走にて移動する(処理PR25)。MFP100−1は、設置場所RCaに到着後、印刷情報に基づくプリントジョブを実行し、印刷物を出力する。MFP100−1は、プリントジョブの完了後も設置場所RCaに留まる。
【0128】
サーバー200は、MFP100−1を仮想MFP_Xとして割り当てた状態で、仮想MFP_Xが指定された新たな印刷情報を受信した場合には、
図7および
図8に示す動作を行わずに、受信した新たな印刷情報をMFP100−1に転送する。
【0129】
図16を参照して、MFP100−1は、新たな印刷情報を受信しない状態で、MFP100−1を仮想MFP_Xとして割り当ててから所定時間が経過した場合には、その旨をサーバー200に通知し、設置場所RCaを離れ、所定の位置(たとえばホームベースHBの位置)に移動する(処理PR26)。
【0130】
サーバー200は、MFP100−1からの通知を受信した場合に、仮想MFP_Xの割り当てを解除する(処理PR27)。その結果、MFP100−1および100−2には、仮想MFPが割り当てられていない状況に戻る。
【0131】
なお、本実施の形態における画像形成システムの構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0133】
上述の実施の形態では、管理装置は、自走可能な複数のMFPをグループとして管理しており、設置場所と仮想MFPとを互いに関連付けて管理している。設置場所と仮想MFPとは固定的に関連付けられており、実際のMFPと仮想MFPとの関連づけは、動的に変更される。仮想MFPのいずれかに対してプリントジョブが投入されると、管理装置が印刷情報を受信し、いずれかのMFPが印刷情報に割り当てられる。割り当てられたMFPは、印刷情報で指定された仮想MFPから設置場所を特定し、設置場所まで移動し、印刷情報に基づくプリントジョブを実行する。
【0134】
上述の実施の形態によれば、実際のMFPの台数よりも多くのMFPがあたかも存在するかのように、ユーザーは仮想MFPの設置場所で印刷物を取得することができる。MFPが故障などにより一時的に設置されていない場合や、MFPの台数が少ない場合であっても、ユーザーは、所望する出力場所で印刷物を取得することができる。その結果、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0136】
図17は、本発明の第1および第2の実施の形態の変形例における画像形成システムの動作を模式的に示す図である。
【0137】
図17を参照して、管理装置が受信する印刷情報には出力先の仮想MFPが指定されていなくてもよい。この場合、管理装置(ここではサーバー200)は、PC300から印刷情報を受信すると(処理PR31)、仮想MFPおよびそれに割り当てるMFP100を決定する(処理PR32)。管理装置は、決定したMFP100に印刷情報および移動先の情報を送信し(処理PR33)、決定した仮想MFPの設置場所を印刷物の出力先としてPC300に通知する(処理PR34)。仮想MFPとして割り当てられたMFP100は仮想MFPの設置場所まで自走にて移動する(処理PR35)。
【0138】
管理装置は、MFP100の各々のバッテリー残量の情報を取得し、取得したバッテリー残量に基づいてプリントジョブを実行するMFP100を決定してもよい。この場合、管理装置は、バッテリー残量が所定量よりも少ないMFP100を仮想MFPの割り当てから除外するようにしてもよい。
【0139】
MFP100は、自走中に印刷を開始してもよいし、仮想MFPの設置場所に到着後に印刷を開始してもよい。管理装置は、プリントジョブの実行開始までの時間を算出する際に、MFP100の各々の印刷の開始のタイミングを考慮してもよい。
【0140】
MFP100は、印刷情報で指定された仮想機に関連付けられた設置場所に移動する場合に、自機の位置およびバッテリー残量に基づいてその設置場所への移動を開始する時刻を決定してもよい。
【0141】
上述の実施の形態および変形例は、互いに組み合わせることができる。
【0142】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0143】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。