特許第6801783号(P6801783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6801783
(24)【登録日】2020年11月30日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】電子部品およびそれを備えるモジュール
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/25 20060101AFI20201207BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20201207BHJP
   H01L 23/04 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   H03H9/25 A
   H01L23/02 J
   H01L23/04 D
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-519561(P2019-519561)
(86)(22)【出願日】2018年5月10日
(86)【国際出願番号】JP2018018080
(87)【国際公開番号】WO2018216486
(87)【国際公開日】20181129
【審査請求日】2019年10月25日
(31)【優先権主張番号】特願2017-104823(P2017-104823)
(32)【優先日】2017年5月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川崎 幸一郎
【審査官】 石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/157587(WO,A1)
【文献】 特開2001−244785(JP,A)
【文献】 特開2005−038927(JP,A)
【文献】 特開2003−007501(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/158744(WO,A1)
【文献】 特開2012−151698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H 9/00− 9/76
H01L 23/00−23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電性基板と、
前記圧電性基板上に配置される機能素子と、
前記機能素子を囲むように配置される支持層と、
前記支持層上に位置し、前記圧電性基板に対向して配置されるカバー層と、
前記支持層および前記カバー層を封止する保護層とを備え、
前記圧電性基板、前記支持層および前記カバー層により前記機能素子が収容される中空部が形成され、
前記支持層は、少なくとも前記圧電性基板の外周部に配置されることにより、前記圧電性基板の前記外周部よりも内側に前記中空部を形成し、
前記保護層は、前記中空部の上部に位置する第1の部分と、前記支持層の上部に位置する第2の部分とを有し、
前記第2の部分は、前記圧電性基板の表面と前記保護層の表面との間の、前記圧電性基板の厚み方向における距離が、前記第1の部分に隣接する位置において最大となり、かつ、前記圧電性基板の幅方向における端部に隣接する位置において最小となるように形成され、
前記保護層の前記圧電性基板の幅方向における端部は、前記圧電性基板の表面と前記保護層の表面との間の、前記圧電性基板の厚み方向における距離が、前記第2の部分の最小値以下であり、かつ、前記第2の部分から離れるに従って短くなるように形成される、電子部品。
【請求項2】
前記第2の部分は、前記圧電性基板の表面と前記保護層の表面との間の、前記圧電性基板の厚み方向における距離が、前記圧電性基板の幅方向における端部に向かうにつれて短くなるように形成される、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記第1の部分における、前記圧電性基板の表面と前記保護層の表面との間の、前記厚み方向における最大距離は、前記第2の部分における、前記圧電性基板の表面と前記保護層の表面との間の、前記厚み方向における最大距離よりも大きい、請求項1または2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記保護層において、前記第1の部分の表面は、前記圧電性基板と反対側に凸の曲面状となっている、請求項1または2に記載の電子部品。
【請求項5】
前記第1の部分における、前記カバー層の表面と前記保護層の表面との間の、前記厚み方向における最大距離をt1とし、前記第2の部分における、前記カバー層の表面と前記保護層の表面との間の、前記厚み方向における最大距離をt2とし、前記中空部における、前記カバー層の前記中空部に臨む面と前記機能素子の表面との間の、前記厚み方向における最小距離をXとすると、
前記最大距離t1、前記最大距離t2および前記最小距離Xは、(t1−t2)<Xの関係式を満たす、請求項1から4のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項6】
前記保護層において、前記第1の部分の表面は平坦な形状を有している、請求項1または2に記載の電子部品。
【請求項7】
前記カバー層は、前記圧電性基板と反対側に凸に湾曲している部分を有している、請求項1から4のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項8】
前記保護層は、前記圧電性基板の幅方向における端部において、
前記圧電性基板と反対側に凸形状の第1の曲面部分と、
前記第1の曲面部分と前記圧電性基板の幅方向における端面との間に位置し、前記圧電性基板側に凹形状の第2の曲面部分とを有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項9】
前記支持層の幅方向における端面は、前記保護層の幅方向における端面よりも外側に位置する、請求項1から8のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項10】
前記圧電性基板上に配置され、前記機能素子に接続される配線と、
前記カバー層上に形成され、前記支持層および前記カバー層の側面に沿って前記圧電性基板まで延び、前記配線に接続される接続電極とをさらに備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項11】
前記圧電性基板上に配置され、前記機能素子に接続される配線と、
前記支持層および前記カバー層を貫通して前記配線に接続される貫通電極をさらに備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項12】
前記保護層の前記第1の部分と前記カバー層との間に配置される配線電極をさらに備える、請求項1から11のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項13】
前記保護層は、前記圧電性基板の幅方向における端部において、前記圧電性基板と反対側に凸の曲面を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の電子部品。
【請求項14】
少なくとも表面に配線が形成された回路基板と、
前記回路基板上にフリップチップ実装される、請求項1から13のいずれか1項に記載の電子部品とを備える、モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品およびそれを備えるモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、素子サイズにまでパッケージを小型化したウェハーレベル・パッケージ(Wafer Level Package:以下、単にWLPという)型の電子部品の開発が進められている。
【0003】
たとえば、特開2006−345075号公報(特許文献1)には、圧電基板上に形成された櫛歯電極と、櫛歯電極上に空隙を形成する空隙形成層と、櫛歯電極を封止する封止層とが形成された弾性表面波デバイスが開示されている。特許文献1では、封止層および空隙形成層を貫通して櫛歯電極に接続する導通ビアと、該導通ビアに連続するように外部接続電極とが形成される。そして、導通ビアおよび外部接続電極が半田レジストで覆われるとともに、該半田レジストの一部が除去されて半田バンプが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−345075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した構成の電子部品は、半田バンプが回路基板に接触するように回路基板上に実装されることによってモジュールを構成する。しかしながら、電子部品を回路基板に実装する際に、電子部品および回路基板のいずれかが傾いた状態であると、半田レジストの表面が回路基板に接触して、当該表面に割れや欠けなどの損傷が発生する場合があった。この場合、当該損傷に起因して導通ビアおよび外部接続電極に酸化または腐食が発生し、結果的に電子部品の特性が劣化することがあった。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、特性の劣化を抑制することが可能な電子部品およびそれを備えるモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による電子部品は、圧電性基板と、圧電性基板上に配置される機能素子と、機能素子を囲むように配置される支持層と、支持層上に位置し、圧電性基板に対向して配置されるカバー層と、支持層およびカバー層を封止する保護層とを備える。圧電性基板、支持層およびカバー層により機能素子が収容される中空部が形成される。支持層は、少なくとも圧電性基板の外周部に配置されることにより、圧電性基板の外周部よりも内側に中空部を形成する。保護層は、中空部の上部に位置する第1の部分と、支持層の上部に位置する第2の部分とを有する。保護層は、さらに、圧電性基板の幅方向における端部において、圧電性基板と反対側に凸の曲面を有している。第2の部分は、圧電性基板の表面と保護層の表面との間の、圧電性基板の厚み方向における距離が、第1の部分に隣接する位置において最大となり、かつ、圧電性基板の幅方向における端部に隣接する位置において最小となるように形成される。
【0008】
好ましくは、第2の部分は、圧電性基板の表面と保護層の表面との間の、圧電性基板の厚み方向における距離が、圧電性基板の幅方向における端部に向かうにつれて短くなるように形成される。
【0009】
好ましくは、第1の部分における、圧電性基板の表面と保護層の表面との間の、厚み方向における最大距離は、第2の部分における、圧電性基板の表面と保護層の表面との間の、厚み方向における最大距離よりも大きい。
【0010】
好ましくは、保護層において、第1の部分の表面は、圧電性基板と反対側に凸の曲面状となっている。
【0011】
好ましくは、第1の部分における、カバー層の表面と保護層の表面との間の、厚み方向における最大距離をt1とし、第2の部分における、カバー層の表面と保護層の表面との間の、厚み方向における最大距離をt2とし、中空部における、カバー層の中空部に臨む面と機能素子の表面との間の、厚み方向における最小距離をXとすると、最大距離t1、最大距離t2および最小距離Xは、(t1−t2)<Xの関係式を満たす。
【0012】
好ましくは、保護層において、第1の部分の表面は平坦な形状を有している。
好ましくは、カバー層は、圧電性基板と反対側に凸に湾曲している部分を有している。
【0013】
好ましくは、保護層は、圧電性基板の幅方向における端部において、圧電性基板と反対側に凸形状の第1の曲面部分と、第1の曲面部分と圧電性基板の幅方向における端面との間に位置し、圧電性基板側に凹形状の第2の曲面部分とを有する。
【0014】
好ましくは、支持層の幅方向における端面は、保護層の幅方向における端面よりも外側に位置する。
【0015】
好ましくは、電子部品は、圧電性基板上に配置され、機能素子に接続される配線と、カバー層上に形成され、支持層およびカバー層の側面に沿って圧電性基板まで延び、配線に接続される接続電極とをさらに備える。
【0016】
好ましくは、電子部品は、圧電性基板上に配置され、機能素子に接続される配線と、支持層およびカバー層を貫通して配線に接続される貫通電極をさらに備える。
【0017】
好ましくは、電子部品は、保護層の第1の部分とカバー層との間に配置される配線電極をさらに備える。
【0018】
本発明による電子部品は、少なくとも表面に配線が形成された回路基板と、回路基板上にフリップチップ実装される、上記電子部品とを備える。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、保護層の損傷の発生確率を低減できるので、結果的に保護層の損傷に起因する電子部品の特性の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の実施の形態1に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図2】比較例に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図3】比較例に係る弾性表面波フィルタが回路基板にフリップチップ実装される状態を示す図である。
図4】実施の形態1に係る弾性表面波フィルタが回路基板にフリップチップ実装される状態を示す図である。
図5】実施の形態1に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図6】この発明の実施の形態1の変形例に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図7】この発明の実施の形態2に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図8】この発明の実施の形態3に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図9】この発明の実施の形態4に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図10】この発明の実施の形態4の変形例に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図11】この発明の実施の形態5に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
図12】この発明の実施の形態5の変形例に係る弾性表面波フィルタの模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0022】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
【0023】
[実施の形態1]
本実施の形態1に係る電子部品100は、たとえば、携帯電話機など通信機におけるRF回路に適用されるものである。電子部品100は、音波によって動作する部品であり、たとえば、弾性表面波(SAW:Saw Acoustic Wave)部品、およびバルク弾性波(BAW:Bulk Acoustic Wave)部品、MEMS部品などが含まれる。本実施の形態では、電子部品100の一形態として、弾性表面波フィルタを例示する。以下、電子部品100を「弾性表面波フィルタ100」とも称する。
【0024】
図1は、この発明の実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100の模式的断面図である。弾性表面波フィルタ100は、たとえば、複数の弾性表面波共振子をラダー型に接続したラダー型フィルタである。弾性表面波共振子はこの発明における「機能素子」の一実施例に対応する。
【0025】
図1を参照して、本実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100は、圧電性基板1と、弾性表面波共振子2(機能素子)と、配線3と、支持層4と、カバー層5と、接続電極6と、配線電極7と、ピラー8と、外部接続端子9と、保護層10とを備える。
【0026】
圧電性基板1は、タンタル酸リチウム(LiTaO)またはニオブ酸リチウム(LiNbO)などの圧電性を有する結晶の基板によって構成されている。圧電性基板1は、圧電セラミックス、または圧電性の薄膜が主面上に設けられた基板により構成してもよい。圧電性基板1は、たとえば、直方体状に形成されており、圧電性基板1の厚み方向から見た平面視の形状が矩形状となっている。圧電性基板1は、主面1aを有している。
【0027】
弾性表面波共振子2および配線3は、圧電性基板1の主面1a上に配置されている。弾性表面波共振子2は、主面1a上に形成されたアルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)などの導体層からなり、一対の櫛歯電極(以下、「IDT(Inter Digital Transducer)電極」とも称する)を有している。弾性表面波共振子2は、さらに、IDT電極に対して弾性表面波の伝搬方向の両側に配置される2つの反射器を有してもよい。
【0028】
複数の弾性表面波共振子2によってラダー型フィルタが構成される。ラダー型フィルタが所望の通過特性を有するように、各弾性表面波共振子2のサイズが設定されている。弾性表面波共振子2の構成および原理については、一般的な弾性表面波共振子の構成および原理と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0029】
配線3は、主面1a上に形成されたAl、Cu、Ni、Au、Ptなどの導体層からなり、少なくとも一方端が弾性表面波共振子2の一方の櫛歯電極に接続されている。配線3は、複数の導体層により構成されてもよい。
【0030】
カバー層5は、後述する支持層4上に配置され、圧電性基板1の主面1aと対向している。カバー層5は、主面1aと略同じ矩形状を有する。カバー層5は、絶縁性材料によって構成されており、たとえば、エポキシ、ポリイミドなどの樹脂または、酸化珪素(SiO)、Alなどの絶縁性セラミックスを用いることができる。カバー層5は、複数の層により構成されてもよい。
【0031】
支持層4は、圧電性基板1とカバー層5との間に配置され、圧電性基板1とカバー層5との間に、弾性表面波共振子2が収容される中空部11を形成する。具体的には、支持層4は、中空部11を形成するために、主面1a上に、弾性表面波共振子2が形成されている領域を囲むように配置される。
【0032】
図1に示されるように、支持層4は、圧電性基板1の外周部に位置する部分を有する。支持層4の当該部分によって、圧電性基板1の外周部よりも内側に中空部11が形成される。以下の説明では、支持層4のうち、圧電性基板1の外周部に位置する部分を、「支持層4」とも称する。
【0033】
支持層4は、絶縁性材料によって構成されており、たとえば、樹脂または絶縁性セラミックスを用いることができる。支持層4は、弾性表面波フィルタ100内に水分が浸入することを防ぐために、耐水性に優れた絶縁材料(たとえば、ポリイミド)により形成されている。
【0034】
カバー層5において、圧電性基板1に対向する第1面とは反対側の第2面には、配線電極7が配置されている。配線電極7は、図示しない貫通電極によって弾性表面波共振子2に接続される。配線電極7は、インダクタなどの配線パターンを形成する。
【0035】
接続電極6は、カバー層5の第2面に形成され、カバー層5および支持層4の側面に沿って圧電性基板1まで延び、圧電性基板1に配置された配線3に接続されている。
【0036】
保護層10は、圧電性基板1の主面1a上に、支持層4、カバー層5、接続電極6および配線電極7を封止するように配置されている。保護層10は、主面1aと略同じ矩形状を有する。保護層10は、絶縁性材料によって構成されており、たとえば、エポキシ、ポリイミドなどの樹脂または、酸化珪素(SiO)、Alなどの絶縁性セラミックスを用いることができる。保護層10は、カバー層5と同じ材料で形成されてもよい。
【0037】
外部接続端子9は、保護層10上に形成されている。外部接続端子9は、たとえば、平坦なパッドである。パッドは、Ti、Cu、Ni、Auなどの導電性を有する材料で形成された薄膜からなる。パッドは、複数の薄膜により構成されてもよい。外部接続端子9は、平面視において接続電極6および配線電極7の各々の少なくとも一部と重なる位置に配置される。
【0038】
外部接続端子9は、弾性表面波フィルタ100が回路基板に実装される際に、回路基板上に形成された配線に接続される。外部接続端子9はバンプでもよい。バンプは、半田バンプやAuバンプなどの金属バンプからなる。なお、外部接続端子がバンプである場合においても、バンプは平面視において接続電極6および配線電極7の各々の少なくとも一部と重なる位置に配置される。
【0039】
ピラー8は、図1に示すように、保護層10を厚み方向に貫通している。ピラー8の厚み方向における一方の端部は外部接続端子9に接続され、ピラー8の他方の端部は接続電極6または配線電極7に接続されている。ピラー8は、Ti、Cuなどの導電性材料によって構成されている。ピラー8は、接続電極6、配線電極7および外部接続端子9と同じ導電性材料により形成されてもよいし、他の導電性材料により形成されてもよい。
【0040】
ピラー8は、外部接続端子9と接続電極6および配線電極7の各々とを電気的に接続する。ピラー8は、厚み方向から見た平面視において、外部接続端子9および接続電極6および配線電極7の各々と重なる位置に配置される。
【0041】
図1に示される弾性表面波フィルタ100は、図示しない回路基板上に形成された配線に、外部接続端子9を当接させた状態で、回路基板に実装される。すなわち、弾性表面波フィルタ100は、フリップチップ実装される。弾性表面波フィルタ100および回路基板はこの発明における「モジュール」を構成する。本実施の形態において、モジュールはWLP型の弾性表面波フィルタである。
【0042】
弾性表面波フィルタ100において、保護層10は、中空部11の上部(図中の「領域I」に相当)に位置する第1の部分10aと、支持層4の上部(図中の「領域II」に相当)に位置する第2の部分10bとを有する。すなわち、保護層10において、第2の部分10bは圧電性基板1の外周部に位置する部分である。
【0043】
保護層10の第2の部分10bにおいて、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層10の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離をd2とすると、第2の部分10bは、第1の部分10aに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、圧電性基板1の幅方向における端部に隣接する位置での距離d2が最小となるように形成されている。
【0044】
図1に示される弾性表面波フィルタ100において、距離d2は、圧電性基板1の幅方向における端部に向かうにつれて短くなっている。すなわち、第2の部分10bの表面は、領域Iに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、領域Iから最も離れた位置での距離d2が最小となるように、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜している。
【0045】
保護層10は、さらに、圧電性基板1の幅方向における端部10cにおいて、圧電性基板1と反対側に凸の曲面を有している。したがって、保護層10の表面における端部は明確な角部とはなっていない。
【0046】
また、保護層10の第1の部分10aにおいて、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層10の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離をd1とすると、距離d1の最大値は、距離d2の最大値よりも大きくなっている。これによると、第1の部分10aの表面は、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜していることとなる。
【0047】
より好ましくは、保護層10において、第1の部分10aの表面は、圧電性基板1と反対側に凸の曲面状となっている。これによると、保護層10は、第1の部分10aおよび第2の部分10bを含む全体として、表面が外側に凸の曲面状となっている。
【0048】
次に、図2および図3に示す本実施の形態の比較例を参照しながら、比較例の課題および、本実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100の作用効果について説明する。
【0049】
図2は、比較例に係る弾性表面波フィルタ200の模式的断面図であって、図1と対比される図である。
【0050】
図2を参照して、比較例に係る弾性表面波フィルタ200は、基本的に、図1に示した本実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100と同様の構成を有している。ただし、比較例では、弾性表面波フィルタ100における保護層10が、保護層12に置き換えられている。
【0051】
具体的には、弾性表面波フィルタ200において、保護層12は、中空部11の上部(領域I)に位置する第1の部分12aと、支持層4の上部(領域II)に位置する第2の部分12bとを有する。すなわち、保護層12において、第2の部分12bは圧電性基板1の外周部に位置する部分である。
【0052】
第2の部分12bにおいて、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層12の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離d2は、圧電性基板1の幅方向において一定となっている。言い換えれば、第2の部分12bの表面は、圧電性基板1の主面1aと平行となっている。そのため、保護層12の、圧電性基板1の幅方向における端部の表面は、直角に近い形状となっている。
【0053】
また、保護層12の第1の部分12aにおいて、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層12の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離d1は、圧電性基板1の幅方向において一定となっている。言い換えれば、第1の部分12aの表面は、圧電性基板1の主面1aと平行となっている。すなわち、保護層12全体において、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層12の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離は、圧電性基板1の幅方向において一定となっている。
【0054】
比較例に係る弾性表面波フィルタ200は、図3に示されるように、回路基板300にフリップチップ実装される。フリップチップ実装では、弾性表面波フィルタ200の裏面(圧電性基板1の主面1aと反対側の主面に相当)をマウンタのノズル350で吸着することにより弾性表面波フィルタ200を取り出し、取り出した弾性表面波フィルタ200を回路基板300上に搬送する。そして、弾性表面波フィルタ200を回路基板300に向けて降下させて、外部接続端子9を回路基板300に接触させることにより、回路基板300の所定の位置に搭載する。
【0055】
ここで、弾性表面波フィルタ200を回路基板300に接触させるとき、回路基板300には弾性表面波フィルタ200の厚み方向下向きに応力F1が加わる。この応力F1に対する反力として、弾性表面波フィルタ200に応力F2が作用する。
【0056】
このとき、回路基板300が、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜している場合がある。回路基板300が傾斜している状態で、弾性表面波フィルタ200を回路基板300上に実装した場合、図3に示されるように、保護層12の表面の、幅方向における端部が回路基板300に接触することがある。そのため、回路基板300からの応力F2が、保護層12の表面における端部に作用する。
【0057】
比較例では、保護層12の表面における端部が角部になっているため、該端部に応力F2が集中して作用することとなり、該端部に位置する保護層12に、割れ・欠けなどの損傷が発生する可能性がある。保護層12の一部分が損傷すると、損傷した部分から内部に水分または気体が浸入し、接続電極6および配線電極7などを酸化または腐食させる可能性がある。その結果、弾性表面波フィルタ200のフィルタ特性の劣化につながることが懸念される。
【0058】
また、比較例では、保護層12の損傷を防ぐために、回路基板300に対して高い平坦性(コプラナリティ)が必要となり、実装工程が複雑化してしまう。
【0059】
図4は、本実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100が回路基板300にフリップチップ実装される状態を示している。図4では、図3と同様、回路基板300が傾斜している。そのため、保護層10の表面における端部が回路基板300に接触することとなる。
【0060】
本実施の形態1に従う弾性表面波フィルタ100では、第2の部分10bの表面は、領域Iに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、領域Iから最も離れた位置での距離d2が最小となるように、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜している。さらに、保護層10の表面における端部10cは、圧電性基板1と反対側に凸の曲面状となっており、すなわち、端部10cが明確な角部とはなっていない。そのため、回路基板300からの応力F3が分散されて作用することとなる。したがって、該端部に位置する保護層10が損傷する可能性を低減することができる。そのため、保護層10の損傷に起因する接続電極6および配線電極7の酸化や腐食を抑制することができ、結果的にフィルタ特性の低下を抑制することができる。
【0061】
また、弾性表面波フィルタ100を回路基板300に実装する際に、回路基板300に対して高い平坦性(コプラナリティ)が求められないため、実装工程の複雑化を招くことがない。
【0062】
なお、上述した実施の形態1では、保護層10の第2の部分10bにおける距離d2が、圧電性基板1の幅方向における端部に向かうにつれて短くなっている構成について説明したが、第1の部分10aに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、圧電性基板1の幅方向における端部に隣接する位置での距離d2が最小となっている限りにおいて、上記構成に限定されるものではないことを確認的に記載する。したがって、たとえば、第1の部分10aに隣接する位置と、圧電性基板1の幅方向における端部との間に位置する部分において、その表面が圧電性基板1側に凹となっているような構成についても、本発明に係る弾性表面波フィルタ100に含まれる。
【0063】
本実施の形態1に従う弾性表面波フィルタ100では、さらに、保護層10の形状について、以下に示す条件が成り立っている。
【0064】
図5は、本実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100の模式的断面図である。図5では、説明の容易化のため、弾性表面波フィルタ100のうち、圧電性基板1、支持層4、カバー層5および保護層10のみが示されている。
【0065】
図5(A)は、保護層10に外部から応力が作用していない状態での弾性表面波フィルタ100の模式的断面図である。図5(B)は、保護層10に外部から応力が作用している状態での弾性表面波フィルタ100の模式的断面図である。
【0066】
図1で説明したように、保護層10は、第1の部分10aおよび第2の部分10bを含む全体として、表面が外側に凸の形状となっている。図5(A)では、カバー層5の表面と保護層10の表面との間の、厚み方向における距離を、「保護層10の厚み」と定義する。保護層10の厚みは、第1の部分10aの中央領域から第2の部分10bに向かうにつれて薄くなっている。
【0067】
図5(A)において、第1の部分10aにおける最大厚み(第1の部分10aにおける、カバー層5の表面と保護層10の表面との間の、厚み方向における最大距離)をt1とし、第2の部分10bにおける最大厚み(第2の部分10bにおける、カバー層5の表面と保護層10の表面との間の、厚み方向における最大距離)をt2とする。また、中空部11における、カバー層5の中空部11に臨む面(表面と反対側に位置する面)と弾性表面波共振子2および配線3の表面との間の、厚み方向における最小距離をXとする。
【0068】
ここで、弾性表面波フィルタ100を回路基板300に実装する際には、弾性表面波フィルタ100を回路基板300に押し付けるため、保護層10は、押し付ける力の反力として、厚み方向に回路基板300からの圧力を受ける。
【0069】
このとき、保護層10では、回路基板300からの圧力を受けて、第1の部分10aの中央領域から優先的に押されていく。最初は回路基板300と保護層10の表面との接触面積が小さく、保護層10の変形も小さい。しかし、圧力が強くなるにつれて保護層10がさらに変形し、回路基板300と保護層10の表面との接触面積が大きくなる。
【0070】
このとき、保護層10の裏面部分は、圧電性基板1側に凸形状に変形する。保護層10の裏面部分の変形に伴って、カバー層5も圧電性基板1側に凸形状に変形する。
【0071】
その後、保護層10の変形が第1の部分10aおよび第2の部分10bの境界にまで到達すると、図5(B)に示されるように、保護層10の変形が起こりにくくなる。これは、第2の部分10bでは、保護層10は厚み方向の端部が支持層4によって支えられているため、圧縮応力が生じることにより、剛性が高まることによる。
【0072】
図5(B)において、カバー層5の裏面部分の凸状になっている領域の頂部と底部との間の、厚み方向における距離の上限値は、第1の部分10aの最大厚みt1と第2の部分10bの最大厚みt2との差(t1−t2)で表わすことができる。
【0073】
なお、頂部とは、凸状になっている裏面部分において圧電性基板1に最も近い領域(たとえば、凸状に突出した裏面部分の中央領域)を意味する。底部とは、凸状になっている裏面部分において圧電性基板1から最も離れた領域(たとえば、凸状に突出した裏面部分の端部領域)を意味する。
【0074】
ここで、弾性表面波フィルタ100において、第1の部分10aの最大厚みt1、第2の部分10bの最大厚みt2および、中空部11の最小距離Xは、(t1−t2)<Xの関係式を満たす。
【0075】
このようにすると、保護層10が最も変形した場合においても、カバー層5の裏面部分と弾性表面波共振子2または配線3の表面との間に間隙が形成されることとなる。このため、カバー層5の裏面部分が弾性表面波共振子2または配線3に接触することを回避できるので、弾性表面波共振子2や配線3が損傷することを防ぐことができる。したがって、弾性表面波フィルタ100におけるフィルタ特性の劣化を防止することができる。
【0076】
なお、図1で示したように、保護層10の第1の部分10aとカバー層5との間には配線電極7が配置されている。これにより、回路基板300からの圧力に対して保護層10の剛性を高めることができる。
【0077】
(変形例)
次に、図6を参照して、本実施の形態1の変形例に係る弾性表面波フィルタ100を説明する。
【0078】
図6に示されるように、変形例に係る弾性表面波フィルタ100は、基本的には図1に示した弾性表面波フィルタ100と同様の構成を有するが、接続電極6に代えて、貫通電極6Aを備える点が図1に示した弾性表面波フィルタ100とは異なっている。
【0079】
本変形例に係る弾性表面波フィルタ100においては、カバー層5および支持層4に貫通電極6Aが形成されている。この貫通電極6Aとピラー8とによって、保護層10に形成された外部接続端子9と、圧電性基板1上に形成された配線3とが電気的に接続される。
【0080】
本変形例のように、貫通電極6Aを用いて配線3と外部接続端子9とを電気的に接続する構成とすることによっても、上述した実施の形態1と同様に、保護層10の第2の部分10b、保護層10の第2の部分10bの表面は、領域Iに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、領域Iから最も離れた位置での距離d2が最小となるように、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜している。さらに、保護層10の表面における端部10cは、圧電性基板1と反対側に凸の曲面状となっている。これにより、保護層10が損傷する可能性を低減することができる。したがって、保護層10の損傷に起因する外部接続配線の酸化や腐食を抑制することができ、結果的にフィルタ特性の低下を抑制することができる。
【0081】
[実施の形態2]
図7を参照して、本発明の実施の形態2に係る電子部品100を説明する。
【0082】
図7を参照して、実施の形態2に係る弾性表面波フィルタ100は、基本的には図1に示した弾性表面波フィルタ100と同様の構成を備えるが、保護層10の構成が図1に示した弾性表面波フィルタ100における保護層10の構成と異なっている。
【0083】
図7に示した弾性表面波フィルタ100の保護層10においては、第1の部分10aの表面が平坦な形状を有している。なお、第1の部分10aの表面が平坦な形状を有しているとは、第1の部分10aにおいて、圧電性基板1の表面(主面1a)と保護層10の表面との間の、圧電性基板1の厚み方向における距離d1が、圧電性基板1の幅方向において一定である場合のみならず、幅方向において実質的に一定である場合を含む。幅方向において実質的に一定である場合とは、距離d1が誤差程度(たとえば、±10%以内)で異なる場合を意味する。
【0084】
実施の形態2に係る弾性表面波フィルタ100においても、保護層10の第2の部分10bの表面は、領域Iに隣接する位置での距離d2が最大となり、かつ、領域Iから最も離れた位置での距離d2が最小となるように、圧電性基板1の主面1aに対して傾斜している。さらに、保護層10の表面における端部10cは、圧電性基板1と反対側に凸の曲面状となっている。したがって、実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100と同様に、保護層10が損傷する可能性を低減することができる。したがって、保護層10の損傷に起因する接続電極6および配線電極7の酸化や腐食を抑制することができ、結果的にフィルタ特性の低下を抑制することができる。
【0085】
[実施の形態3]
図8を参照して、本発明の実施の形態3に係る電子部品100を説明する。
【0086】
図8を参照して、基本的には図1に示した弾性表面波フィルタ100と同様の構成を備えるが、カバー層5の構成が図1に示した弾性表面波フィルタ100におけるカバー層5の構成と異なっている。
【0087】
図8に示した弾性表面波フィルタ100において、カバー層5は、圧電性基板1と反対側に凸に湾曲している部分を有している。
【0088】
なお、図8では、カバー層5が単一の湾曲部分を有する構成を例示しているが、カバー層5が複数の湾曲部分を有していてもよい。たとえば、中空部11に支持層4が配置されている構成では、該支持層4とカバー層5との接続部分に対して幅方向の一方側に位置するカバー層5、および幅方向の他方側に位置するカバー層5の各々が、圧電性基板1と反対側に凸に湾曲している。
【0089】
実施の形態3に係る弾性表面波フィルタ100においても、保護層10の第2の部分10bの構成は、実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100と同様である。したがって、実施の形態1に係る弾性表面波フィルタ100と同様の作用効果を得ることができる。
【0090】
[実施の形態4]
図9および図10を参照して、本発明の実施の形態4に係る電子部品100を説明する。
【0091】
図9を参照して、実施の形態4に係る弾性表面波フィルタ100は、基本的には図1に示した弾性表面波フィルタ100と同様の構成を備えるが、保護層10の構成が図1に示した弾性表面波フィルタ100における保護層10の構成と異なっている。
【0092】
図9に示した弾性表面波フィルタ100では、保護層10は、圧電性基板1の幅方向における端部において、第1の曲面部分10dと、第1の曲面部分10dと圧電性基板1の幅方向における端面との間に位置する第2の曲面部分10eとを有している。第1の曲面部分10dは、圧電性基板1と反対側に凸形状となっている。一方、第2の曲面部分10eは、圧電性基板1側に凹形状となっている。
【0093】
実施の形態4に係る弾性表面波フィルタ100は、図1に示した弾性表面波フィルタ100と比較して、第2の曲面部分10eによって、保護層10と圧電性基板1の主面1aとの接合面積を増やすことができる。ただし、第2の曲面部分10eは、圧電性基板1の端部に向かうにつれて厚みが薄くなっているため、第2の曲面部分10eを設けたことによる、圧電性基板1の幅方向における端部を覆う保護層10の体積の大幅な増加は抑えられている。
【0094】
実施の形態4に係る弾性表面波フィルタ100によれば、保護層10の体積の増加を抑えながら、圧電性基板1の幅方向における端部において、主面1aと保護層10との接合面積を増やすことができる。主面1aと保護層10との接合面積が増えることで接合強度が高められるため、保護層10の表面の、幅方向における端部が回路基板300に接触した際に、保護層10が剥離することを抑制することができる。
【0095】
図10は、実施の形態4に係る弾性表面波フィルタ100の変形例を示している。本変形例においても、保護層10は、圧電性基板1の幅方向における端部において、第1の曲面部分10dと、第1の曲面部分10dと圧電性基板1の幅方向における端面との間に位置する第2の曲面部分10eとを有している。よって、図9に示した弾性表面波フィルタ100と同様の作用効果を得ることができる。
【0096】
[実施の形態5]
図11および図12を参照して、本実施の形態5に係る電子部品100を説明する。
【0097】
図11を参照して、実施の形態5に係る弾性表面波フィルタ100は、基本的に図6に示した実施の形態1の変形例に係る弾性表面波フィルタ100と同様の構成を備えるが、支持層4および保護層10の構成が図6に示した弾性表面波フィルタ100における支持層4および保護層10の構成と異なっている。
【0098】
図11に示した弾性表面波フィルタ100では、カバー層5および支持層4に貫通電極6Aが形成されている。支持層4の幅方向における端面は、保護層10の幅方向における端面よりも外側(圧電性基板1の幅方向における端面側)に位置している。なお、図11では、保護層10の幅方向における端面は、カバー層5の幅方向における端面よりも外側に位置している。
【0099】
実施の形態5に係る弾性表面波フィルタ100は、図6に示した弾性表面波フィルタ100と比較して、保護層10の幅方向における端部10cが圧電性基板1の幅方向における端面から離れた位置にあるため、弾性表面波フィルタ100を回路基板300(図4参照)上に実装する際に、保護層10の表面における端部10cが回路基板300に接触する可能性を低減することができる。したがって、保護層10は損傷する可能性をより低減することができる。
【0100】
図12は、実施の形態5に係る弾性表面波フィルタ100の変形例を示している。本変形例においても、支持層4の幅方向における端面は、保護層10の幅方向における端面よりも外側に位置している。なお、図12は、カバー層5の幅方向における端面は、保護層10の幅方向における端面よりも外側に位置している。本変形例においても、図11に示した弾性表面波フィルタ100と同様の作用効果を得ることができる。
【0101】
今回開示された実施の形態がすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0102】
1 圧電性基板、2 弾性表面波共振子(機能素子)、3 配線、4 支持層、5 カバー層、6 接続電極、6A 貫通電極、7 配線電極、8 ピラー、9 外部接続端子、10 保護層、10a 第1の部分、10b 第2の部分、10c 端部、10d 第1の曲面部分、10e 第2の曲面部分、100,200 弾性表面波フィルタ、300 回路基板、350 ノズル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12