特許第6801841号(P6801841)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6801841
(24)【登録日】2020年11月30日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】パッケージおよび半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/04 20060101AFI20201207BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   H01L23/04 E
   H01L23/02 C
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-1278(P2017-1278)
(22)【出願日】2017年1月6日
(65)【公開番号】特開2018-113284(P2018-113284A)
(43)【公開日】2018年7月19日
【審査請求日】2019年10月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154325
【氏名又は名称】住友電工デバイス・イノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】児玉 晃忠
【審査官】 庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−012653(JP,U)
【文献】 特開2003−258141(JP,A)
【文献】 特開2000−183197(JP,A)
【文献】 特開2004−063613(JP,A)
【文献】 特開2015−192008(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103117254(CN,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0090762(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/04
H01L 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のベースと、
前記ベース上に設けられ、電子部品が搭載されるキャビティを構成する枠体と、
前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、
前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、
前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、
前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体の外側方向に後退しており、
前記金属層の前記キャビティ側の端部と交差する方向の端部は、前記キャビティの内部において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部と交差する方向の前記フィードスルーの端部よりも後退しているパッケージ。
【請求項2】
前記ロウ材は、前記ベース上において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体側のみに設けられている請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記金属層の前記キャビティとは反対側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティとは反対側の端部よりも前記枠体側に後退している請求項1または2に記載のパッケージ。
【請求項4】
金属製のベースと、
前記ベース上に設けられた、半導体チップを含む少なくとも1つの電子部品と、
前記ベース上に設けられ、前記電子部品を囲むキャビティを構成する枠体と、
前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、
前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、
前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、
前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも後退しており、
前記金属層の前記キャビティ側の端部と交差する方向の端部は、前記キャビティの内部において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部と交差する方向の前記フィードスルーの端部よりも後退しており、
前記ベースの前記フィードスルーに覆われていない領域は、前記ロウ材を有しない半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件はパッケージおよび半導体装置に関する。
【0002】
半導体装置では、水分および異物からの保護のため、半導体チップおよびチップなどの電子部品を、枠体、フィードスルーおよびリッドなどで気密封止することがある。封止された電子部品との信号の入力および出力はフィードスルーを介して行う(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−146728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
溶融したロウ材がフィードスルー表面の金属層に塗れ広がり、固化することでフィードスルーをベースに固定することができる。しかしロウ材がフィードスルーとベースとの間から電子部品側に流出し、電子部品と接触する恐れがある。接触を避けるため、電子部品とフィードスルーとの距離を大きくすればよいが、この場合、半導体装置が大型化してしまう。
【0005】
本願発明は、上記課題に鑑み、ロウ材の流出を抑制することが可能なパッケージおよび半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、金属製のベースと、前記ベース上に設けられ、電子部品が搭載されるキャビティを構成する枠体と、前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体の外側方向に後退しているパッケージである。
【0007】
本発明の一形態は、金属製のベースと、前記ベース上に設けられた、半導体チップを含む少なくとも1つの電子部品と、前記ベース上に設けられ、前記電子部品を囲むキャビティを構成する枠体と、前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも後退しており、前記ベースの前記フィードスルーに覆われていない領域は、前記ロウ材を有しない半導体装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記発明によれば、ロウ材の流出を抑制することが可能なパッケージおよび半導体装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(a)は実施例1に係る半導体装置を例示する平面図である。図1(b)は図1(a)の線A−Aに沿った断面図である。
図2図2(a)は図1(a)の円Cで囲んだ部分を拡大した平面図である。図2(b)は図2(a)において枠体およびボディを透視した平面図である。
図3図3(a)は図2(a)の線B−Bに沿った断面図である。図3(b)は図2(a)の線D−Dに沿った断面図である。
図4図4(a)および図4(b)はパッケージの製造方法を例示する正面図である。
図5図5(a)および図5(b)はパッケージの製造方法を例示する正面図である。
図6図6はパッケージの製造方法を例示する平面図である。
図7図7(a)は比較例に係る半導体装置のフィードスルーを例示する平面図である。図7(b)は図7(a)の線B−Bに沿った断面図である。
図8図8は半導体装置を例示する断面図である。
図9図9(a)は実施例2に係る半導体装置のフィードスルー付近を例示する平面図である。図9(b)は図9(a)の線B−Bに沿った断面図である。
図10図10(a)は実施例3に係る半導体装置のフィードスルー付近を例示する平面図である。図10(b)は実施例4に係る半導体装置のフィードスルー付近を例示する平面図である。
図11図11(a)は実施例5に係る半導体装置のフィードスルー付近を例示する平面図である。図11(b)は実施例6に係る半導体装置のフィードスルー付近を例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一形態は、(1)金属製のベースと、前記ベース上に設けられ、電子部品が搭載されるキャビティを構成する枠体と、前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体の外側方向に後退しているパッケージである。ロウ材は金属層の表面に接触するが、金属層の端部がフィードスルーの端部よりも電子部品から遠い位置にあるため、ロウ材の電子部品側への流出が抑制される。
(2)前記ロウ材は、前記ベース上において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体側のみに設けられていることが好ましい。これによりロウ材と電子部品との接触が抑制される。
(3)前記金属層の前記キャビティとは反対側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティとは反対側の端部よりも前記枠体側に後退していることが好ましい。これによりロウ材の外側への流出が抑制される。
(4)前記金属層の前記キャビティ側の端部と交差する方向の端部は、前記キャビティの内部において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部と交差する方向の前記フィードスルーの端部よりも後退していることが好ましい。ロウ材は金属層から枠体の壁面に双方向に流れやすい。ロウ材を枠体の壁面方向に逃がすことで、電子部品側への流出を抑制することができる。
(5)金属製のベースと、前記ベース上に設けられた、半導体チップを含む少なくとも1つの電子部品と、前記ベース上に設けられ、前記電子部品を囲むキャビティを構成する枠体と、前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも後退しており、前記ベースの前記フィードスルーに覆われていない領域は、前記ロウ材を有しない半導体装置である。ロウ材は金属層の表面に接触するが、金属層の端部がフィードスルーの端部よりも電子部品から遠い位置にあるため、ロウ材の電子部品側への流出が抑制される。
【0011】
本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0012】
(半導体装置)
図1(a)は実施例1に係る半導体装置100を例示する平面図である。図1(b)は図1(a)の線A−Aに沿った断面図である。図1(a)および図1(b)に示すように、半導体装置100は、ベース10、枠体12、チップ14、16、20および22、半導体チップ18、ならびに2つのフィードスルー30を備える。2つのフィードスルー30のうち+X側のものをフィードスルー30a、−X側のものをフィードスルー30bとする。X方向は2つのフィードスルー30aおよび30bが並ぶ方向である。Y方向は、枠体12の壁のうちフィードスルー30の設けられる壁が延伸する方向である。Z方向はXY平面の法線方向である。
【0013】
図1(b)に示すように、枠体12の上側(Z側)には例えばコバールなどの金属により形成されたリッド13が設けられている。図1(a)ではリッド13を透視している。また図1(a)および図1(b)では金属層38およびロウ材42の図示は省略している。
【0014】
ベース10は、例えばモリブデン/銅/モリブデン(Mo/Cu/Mo)の積層体の表面に金(Au)メッキ層を形成したものである。ベース10は他の金属により形成されてもよい。ベース10の±Y側の側面には凹部11が設けられている。凹部11に例えばネジをはめ込むことで、ベース10を基板に実装する。
【0015】
ベース10、枠体12、リッド13およびフィードスルー30はパッケージ110を構成する。パッケージ110に収納される電子部品は、例えばチップ14、16、20および22、半導体チップ18である。これらの電子部品はベース10の上面に搭載される。枠体12は、リング状の部材であり、例えばコバールなどの金属により形成されている。図1(a)に示すように、枠体12は、XY平面内において、チップ14、16、20および22、半導体チップ18を囲んでいる。すなわち、枠体12によりベース10上に電子部品を搭載するキャビティ12bが構成される。ベース10、枠体12およびリッド13により、チップ14、16、20および22、半導体チップ18は気密封止される。
【0016】
図1(a)に示すように、枠体12のX方向において対向する2つの壁には開口部12aが設けられている。開口部12aは枠体12をX方向に貫通しており、2つの開口部12aのそれぞれにはフィードスルー30が挿入されている。後述するように、フィードスルー30はロウ材によりベース10の上面および開口部12a内に固定されている。
【0017】
フィードスルー30aの配線パターン36とチップ14、チップ14とチップ16、チップ16と半導体チップ18、半導体チップ18とチップ20、チップ20とチップ22、チップ22とフィードスルー30bが有する配線パターン36とは、それぞれボンディングワイヤ24により電気的に接続されている。ボンディングワイヤ24は例えばAuなどの金属により形成されている。
【0018】
半導体チップ18は例えば窒化物半導体を用いた電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)を含む。例えば半導体チップ18のチャネル層は窒化ガリウム(GaN)、電子供給層は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)により形成されている。チップ14、16、20および22は例えばインダクタおよびキャパシタなどを含む。チップ14および16は、フィードスルー30aと半導体チップ18との間のインピーダンスを整合する整合回路として機能する。チップ20および22は、フィードスルー30bと半導体チップ18との間のインピーダンスを整合する整合回路として機能する。
【0019】
2つのリード40の一方から配線パターン36に、例えば高周波(Radio Frequency:RF)信号が入力され、2つのリード40のうち他方からRF信号が出力される。またリード40には、半導体チップ18のFETのバイアス電圧が入力される。フィードスルー30は伝送線路として機能し、RF信号がフィードスルー30を流れる。半導体装置100は例えばRF信号を増幅する増幅器として機能する。
【0020】
図2(a)は図1(a)の円Cで囲んだ部分を拡大した平面図である。図2(b)は図2(a)において枠体12およびボディ32ならびに34を透視した平面図であり、金属層37を斜線で示す。図3(a)は図2(a)の線B−Bに沿った断面図であり、フィードスルー30とチップ14とを図示している。図3(a)ではボンディングワイヤ24は省略している。図3(b)は図2(a)の線D−Dに沿った断面図である。
【0021】
図3(a)に示すように、フィードスルー30は、ボディ32および34、ならびに配線パターン36を備える。ボディ34はボディ32の上に配置されている。図2(a)に示すように、ボディ32は矩形の部材であり、一部は枠体12の開口部12aから±X方向に突出する。ボディ32および34は、例えばセラミック等の絶縁体により形成されている。図2(b)に示すフィードスルー30のX方向における長さLは例えば2mmである。
【0022】
図2(a)および図3(a)に示すように、配線パターン36は、ボディ32の上面に設けられ、X方向に伸びている。配線パターン36の一部はボディ32および34の間に位置する。配線パターン36にはRF信号が流れる。配線パターン36にはリード40が電気的に接続されている。リード40は例えば銅(Cu)などの金属により形成されている。
【0023】
図2(b)および図3(a)に示すようにボディ32の下面に金属層37が設けられている。図2(a)および図2(b)に示すようにボディ32の側面に金属層38が設けられている。図3(a)に示すようにボディ34の上面に金属層39が設けられている。金属層37〜39は一体の金属層であり、基準電位(例えばグランド電位)を有する。
【0024】
図2(b)に示すように、金属層37の−X側(キャビティ12b側)の端部37aは、フィードスルー30のキャビティ12b側の端部(ボディ32の−X側の端部32a)よりも枠体12の外側方向(+X側)に後退している。端部37aと端部32aとの間の距離D1は例えば0.05mmである。金属層37の+X側(電子部品と反対側)の端部37bは、フィードスルー30の+X側の端部32bに一致する。金属層38の±X方向における端部は枠体12の端部と一致する。金属層37の枠体12の内壁側の端部37cは、フィードスルー30のボディ32の内壁側の端部32cと一致する。図3(b)に示すフィードスルー30の端部32aとチップ14との距離D2は例えば0.1mmである。
【0025】
配線パターン36と金属層37〜39とは電気的に接続されていない。フィードスルー30は、開口部12a内では同軸ケーブルと同様の機能の伝送線路、開口部12aの外ではマイクロストリップラインなどの伝送線路として機能する。配線パターン36および金属層37〜39は例えば金(Au)などの金属により形成されている。
【0026】
図3(b)に示す高さH1は例えば2.2mm、高さH2は例えば2.0mm、幅W1は例えば3.2mm、幅W2は例えば3.0mmである。開口部12aの高さH1はフィードスルー30の高さH2より大きい。開口部12aの幅W1はフィードスルー30の幅W2より大きい。これにより、フィードスルー30の寸法の固有差、および加熱時のフィードスルー30の膨張がある場合でも、フィードスルー30の開口部12aへの挿入が可能である。
【0027】
図2(a)から図3(b)に示すように、ロウ材42がフィードスルー30の金属層37〜39とベース10および枠体12との間に設けられ、フィードスルー30を固定する。ロウ材42は例えば銀(Ag)、金および錫の合金(Au−Sn)、または半田など金属により形成されている。ロウ材42は、金属層37とベース10の上面との間、金属層38および39と枠体12の内壁との間に充填されている。このように電子部品は気密封止される。ロウ材42は、フィードスルー30のキャビティ12b側(図3(a)の−X側)の端部32aよりも枠体12側のみに位置する。
【0028】
(半導体装置の製造方法)
次に半導体装置100のパッケージ110の製造方法について説明する。図4(a)から図5(b)はパッケージ110の製造方法を例示する正面図である。ここではフィードスルー30a付近を図示するが、フィードスルー30bについても同じ工程が適用される。
【0029】
図4(a)に示すように、ベース10上にロウ材のペレット44を配置する。図4(b)に示すように、ペレット44の上にフィードスルー30aを配置する。金属層37はペレット44に接触する。
【0030】
図5(a)に示すように、フィードスルー30のボディ32および34を囲むペレット46を配置する。例えば、ペレット46は、一体型(コの字型)で構成されていて、金属層38、金属層39と接触する。図5(b)に示すように、枠体12をベース10の上に配置する。フィードスルー30、ペレット44および46は、枠体12の開口部12aの内側に位置する。枠体12は、例えばロウ材または接着剤などでベース10の上面に固定される。
【0031】
図6はパッケージ110の製造方法を例示する平面図であり、図5(b)と同じ工程を図示する。ベース10を炉に投入し、ロウ材42の融点以上の温度まで加熱する。図6に示すように、ペレットは溶融し、ロウ材42が金属層に濡れ広がるが、セラミックで形成されたボディ32には流れにくい。金属層37の−X側の端部37aはフィードスルー30の−X側の端部32aより+X側に位置する。このため矢印A1で示すように、ロウ材42は端部37aまで流れるが、フィードスルー30の端部32aには到達しない。言い換えれば、ロウ材42のフィードスルー30の−X側の面への回り込みが抑制される。金属層38を流動するロウ材42も同様に、フィードスルー30の端部32aまでは到達しない。また、矢印A2で示すように、ロウ材42の一部は枠体12の壁面に沿って流れる。
【0032】
炉内の温度がロウ材42の融点以下まで低下すると、ロウ材42が固化する。これにより、フィードスルー30はベース10の上面および枠体12の開口部12aの内側に固定される。ロウ材42の固化の後、ベース10を炉から取り出す。
【0033】
その後、例えば接着剤またはロウ材などを用いて、ベース10の上面にチップ14、16、20および22、ならびに半導体チップ18を固定する。さらに、ワイヤボンディングを行う。これにより、チップ14および16の間、チップ20および22の間、チップ16および20と半導体チップ18との間を、図1(a)および図1(b)に示したボンディングワイヤ24を用いて電気的に接続する。また、チップ14および22とフィードスルー30の配線パターン36との間を、ボンディングワイヤ24を用いて電気的に接続する。なお、枠体12およびフィードスルー30を設ける前に、チップ14、16、20および22、ならびに半導体チップ18をベース10上に固定してもよい。
【0034】
枠体12の上にリッド13(図1(b)参照)を設け、ロウ材などで枠体12に固定する。これにより、枠体12の内側の電子部品は気密封止される。以上の方法により半導体装置100が形成される。
【0035】
(比較例)
次に比較例について説明する。図7(a)は比較例に係る半導体装置100Rのフィードスルー30a付近を例示する平面図である。図7(b)はフィードスルー30a付近を例示する断面図である。図8は半導体装置100Rを例示する断面図である。
【0036】
図7(a)に示すように、比較例においては金属層37の端部37aがフィードスルー30aの端部32aに一致している。このため、溶融したロウ材42は金属層37および38を流動し、一部がフィードスルー30aから−X側にはみ出す。フィードスルー30b側でも同様に、ロウ材42の一部は流出する。この結果、図7(b)および図8に示すように、フィードスルー30と電子部品との間にロウ材の溜まり42aが形成される。
【0037】
チップ14がロウ材の溜まり42aに乗り上げると、チップ14の接地が不完全となり、半導体装置100Rの高周波特性が劣化する。またチップ14とベース10との間に空洞が生じ、チップ14にクラックが発生する恐れがある。
【0038】
チップ14と溜まり42aとの接触を抑制するためチップ14とフィードスルー30との距離を大きくすると、ボンディングワイヤ24が長くなる。これによりボンディングワイヤ24のインダクタ成分が変化するため、半導体装置100Rの高周波特性が変動してしまう。半導体装置100Rごとに異なる大きさの溜まり42aが形成されると、チップ14とフィードスルー30との距離がばらつくことになる。この結果、ボンディングワイヤ24の長さも変更することになり、半導体装置の高周波特性にもばらつきが生じてしまう。
【0039】
ロウ材42との接触を避けるためチップ14とフィードスルー30aとの距離を大きくし、かつチップ間の距離も確保しなければならない。このため、全てのチップが枠体12の内側に収まらない可能性がある。枠体12の内側に収納できるようにチップのサイズや配置を調整すると、回路のサイズが制限され、回路設計の自由度が低下する。またベース10および枠体12を大きくすることで、チップとロウ材の溜まり42aとの接触を抑制することもできる。しかし半導体装置100Rが大型化する。
【0040】
実施例1によれば、金属層37の−X側(キャビティ12b側)の端部37aは、フィードスルー30のキャビティ12b側の端部(ボディ32の−X側の端部32a)よりも枠体12の外側方向(+X側)に位置する。ロウ材42は金属層37の表面に濡れ広がるが、金属層37およびフィードスルー30aの端部32aの外側に流失しにくい。すなわちロウ材42のフィードスルー30からのはみ出しが抑制される。したがって、チップ14とロウ材42との接触が抑制される。フィードスルー30b側においても、同様にチップ22とロウ材42との接触が抑制される。すなわち電子部品を、ロウ材42に乗り上げずに、安定してベース10上に配置することができる。このため電子部品とグランド電位との接続が安定し、半導体装置100の高周波特性の劣化が抑制される。
【0041】
図3(a)に示したチップ14とフィードスルー30との距離D2を大きくしなくてよいため、ボンディングワイヤ24を長くしなくてよい。このため、半導体装置100の高周波特性の変化が抑制される。複数の半導体装置100においてボンディングワイヤ24の長さがほぼ一定になるため、半導体装置100の高周波特性のばらつきが抑制される。
【0042】
フィードスルー30とチップとの距離、およびチップ間の距離を大きくしなくとも、全ての電子部品を枠体12の内側に収容することができる。ベース10および枠体12を大きくしなくてよいため、半導体装置100を大型化が抑制される。また、電子部品のサイズおよび配置の選択の自由度が高くなり、所望の回路をベース10上に形成することができる。
【0043】
図2(b)に示した距離D1を大きくするとロウ材42の流出を抑制することができる。しかし金属層37の面積を小さくすると、フィードスルー30の固定の強度が低下する。ロウ材42の流出を抑制し、かつフィードスルー30を強固に固定するため、図2(b)に示した距離D1は例えば0.05mm以上、0.2mm以下が好ましい。
【0044】
ロウ材42の量は、フィードスルー30を強く固定し、かつフィードスルー30とベース10および枠体12との間を充填できる程度の量とする。ただしロウ材42がフィードスルー30から電子部品の方向に流出しないことが好ましい。すなわちロウ材42はフィードスルー30よりも電子部品側には設けられないことが好ましい。これによりロウ材42と電子部品との接触が抑制される。
【0045】
ベース10の上面は金属からなるため、ロウ材42はベース10の上面と金属層37とに濡れ広がる。このためフィードスルー30をベース10上に固定することができる。前述のようにロウ材42はフィードスルー30aの端部32aを越えて電子部品側に流出しにくく、ロウ材42はフィードスルー30のキャビティ12b側の端部よりも枠体12側のみに位置する。このため電子部品とロウ材42との接触は抑制される。
【0046】
図2(b)に示すように、金属層37の電子部品とは反対側の端部37b(+X側端部)は、フィードスルー30aの+X側の端部32bと一致している。これにより金属層37とロウ材42との接触面積が大きくなるため、フィードスルー30aの固定の強度が高まる。フィードスルー30bについても同様である。
【0047】
金属層37の開口部12aの内壁側の端部37c(±Y側の端部)はフィードスルー30aの内壁側の端部32cに一致する。このためロウ材42は金属層37から枠体12の壁面に沿う方向(±Y方向)に流れやすい。これにより、ロウ材42を枠体12の方向に逃がすことができ、電子部品側への流出を抑制することができる。したがってロウ材42と電子部品との接触は抑制される。また、金属層37とロウ材42との接触面積が大きくなるため、フィードスルー30aの固定の強度が高まる。フィードスルー30bについても同様である。
【0048】
ロウ材42によりフィードスルー30をベース10および枠体12に接合する。したがって、ベース10、枠体12、リッド13、フィードスルー30により、電子部品を気密封止し、異物および水分などから保護することができる。また、金属により形成されたベース10、枠体12およびリッド13により電子部品を封止するため、電気的なノイズを遮断し、かつ信号の入力および出力はフィードスルー30を介して行うことができる。また、ロウ材42はベース10のフィードスルー30に覆われていない領域には配置されないことが好ましい。なお、枠体12およびリッド13の少なくとも1つは絶縁体により形成されてもよい。ベース10は金属製であり、特にベース10の表面は、ロウ材42と接合できるように、金属で形成されている。
【0049】
枠体12の+X側および−X側それぞれの壁に開口部12aが設けられ、フィードスルー30が挿入されている。各開口部12a側において、電子部品とフィードスルー30との距離を大きくしなくてよいため、半導体装置100の大型化が抑制される。また、ボンディングワイヤ24を長くしなくてよいため、半導体装置100の高周波特性の変化が抑制される。なお、枠体12の1つの壁に開口部12aが設けられ、1つの開口部12aにフィードスルー30が挿入されていてもよい。また枠体12の3つ以上の壁に開口部12aが設けられ、複数の開口部12aのそれぞれにフィードスルー30が挿入されていてもよい。
【0050】
半導体チップ18、チップ14、16、20および22は、2つのフィードスルー30の対向する方向(X方向)に沿って配置されている。X方向においてチップとフィードスルー30との距離を大きくしなくてよいため、半導体装置100を小型化することができる。一方、半導体装置100を小型化しない場合、X方向において、パッケージ110内のより広い領域に電子部品を搭載することができる。したがって、X方向において電子部品の配置の自由度が高くなる。なお、電子部品は、X方向に沿って配置されなくてもよく、例えばY方向に沿って配置されるものを含んでもよい。
【0051】
半導体装置100は、半導体チップ18、チップ14、16、20および22を含むとしたが,他の部品を含んでもよい。また半導体チップは2つ以上でもよく、チップの数は3つ以下でもよいし、5つ以上でもよい。またチップは整合回路以外の機能を有していてもよい。半導体装置100は半導体チップ18を含む少なくとも1つの電子部品を有していればよい。
【実施例2】
【0052】
図9(a)は実施例2に係る半導体装置のフィードスルー30a付近を例示する平面図である。図9(b)は図9(a)の線B−Bに沿った断面図である。実施例1と同じ構成については説明を省略する。図9(a)および図9(b)に示すように、金属層37のキャビティとは反対側(+X側)の端部37bは、フィードスルー30aの+X側の端部32bより枠体12側(−X側)に後退している。端部37bと端部32bとの間の距離D3は例えば0.05mmである。
【0053】
実施例2によれば、実施例1と同様に、ロウ材42と電子部品との接触を抑制することができる。また、ロウ材42は金属層37の端部37bを越えて流れにくいため、枠体12の外側へのロウ材の流出が抑制される。このため、例えば枠体12の外側に冶具を装着する際、ロウ材42との接触が抑制され、安定した装着が可能となる。また、リード40とロウ材42とのショートも抑制される。
【0054】
距離D3を大きくするとロウ材42の流出を抑制することができる。しかし金属層37の面積を小さくすると、フィードスルー30の固定の強度が低下する。ロウ材42の流出を抑制し、かつフィードスルー30を強固に固定するため、距離D3は例えば0.05mm以上、0.1mm以下が好ましい。
【実施例3】
【0055】
図10(a)は実施例3に係る半導体装置のフィードスルー30a付近を例示する平面図である。実施例1および2と同じ構成については説明を省略する。図10(a)に示すように、X方向と交差するY方向における金属層37の端部37cは、キャビティ12bの内部において、フィードスルー30aの端部32cよりも後退している。つまり、+Y側において、端部37cは端部32cより−Y側に位置する。−Y側において、端部37cは端部32cより+Y側に位置する。端部32cと端部37cとの間の距離D4は例えば0.05mmである。
【0056】
実施例3によれば、実施例1および2と同様に、ロウ材42と電子部品との接触を抑制することができる。金属層37の端部37cがボディ32の端部32cより内側に位置するため、ロウ材42が±Y方向から流出しにくく、電子部品の方向に回り込みにくい。このためロウ材42と電子部品との接触が効果的に抑制される。
【0057】
距離D4を大きくするとロウ材42の流出を抑制することができる。しかし金属層37の面積を小さくすると、フィードスルー30の固定の強度が低下する。ロウ材42の流出を抑制し、かつフィードスルー30を強固に固定するため、距離D4は例えば0.05mm以上、0.1mm以下が好ましい。
【実施例4】
【0058】
図10(b)は実施例4に係る半導体装置のフィードスルー30a付近を例示する平面図である。実施例1〜3と同じ構成については説明を省略する。図10(b)に示すように、金属層37の枠体12より+X側に突出する部分においても、金属層37の端部37cは、フィードスルー30aの端部32cよりも、枠体12から離れた側に位置する。
【0059】
実施例4によれば、実施例1〜3と同様に、ロウ材42と電子部品との接触を効果的に抑制することができる。また、+X側において、金属層37の端部37cがボディ32の端部32cより内側に位置するため、ロウ材42が枠体12の外側に流出しにくい。このため、例えば枠体12の外側に冶具を装着する際、ロウ材42との接触が抑制され、安定した装着が可能となる。また、リード40とロウ材42とのショートも抑制される。
【実施例5】
【0060】
図11(a)は実施例5に係る半導体装置のフィードスルー30a付近を例示する平面図である。実施例1〜4と同じ構成については説明を省略する。図11(a)に示すように、金属層37の−X側の端部37aは、フィードスルー30aの−X側の端部32aより+X側に位置する。金属層37の+X側の端部37bは、フィードスルー30aの+X側の端部32bより−X側に位置する。金属層37の枠体12より突出する部分において、金属層37の端部37cは、フィードスルー30aの端部32cよりも、枠体12から離れた側に位置する。
【0061】
実施例5によれば、実施例1〜4と同様に、ロウ材42の電子部品側への流出を抑制することができるため、ロウ材42と電子部品との接触を抑制することができる。また実施例2と同様にロウ材42の枠体12の外側への流出を抑制することができる。
【実施例6】
【0062】
図11(b)は実施例6に係る半導体装置のフィードスルー30a付近を例示する平面図である。実施例1〜5と同じ構成については説明を省略する。図11(b)に示すように、フィードスルー30aは枠体12の開口部12aの内側に収容され、枠体12の外には突出しない。実施例6によれば、実施例1などと同様に、ロウ材42の電子部品側への流出を抑制することができるため、ロウ材42と電子部品との接触を抑制することができる。また、金属層37を実施例2〜5のような形状としてもよい。実施例2〜6には実施例1と同様の製造方法を適用することができる。
【0063】
実施例1〜6において、半導体チップ18には、例えば窒化物半導体を含むFETなどが形成されている。窒化物半導体とは、窒素(N)を含む半導体であり、例えば窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化インジウム(InN)、および窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)などがある。半導体チップ18には、窒化物半導体以外に、例えば砒素系半導体などの化合物半導体を用いてもよい。砒素系半導体とはガリウム砒素(GaAs)など砒素(As)を含む半導体である。また半導体チップ18にはFET以外のトランジスタなどが形成されていてもよい。半導体装置は例えば増幅器として機能するが、他の機能を有してもよい。
【0064】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0065】
(付記1)
金属製のベースと、
前記ベース上に設けられ、電子部品が搭載されるキャビティを構成する枠体と、
前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、
前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、
前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、
前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体の外側方向に後退しているパッケージ。
(付記2)
前記ロウ材は、前記ベース上において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも前記枠体側のみに設けられている付記1に記載のパッケージ。
(付記3)
前記金属層の前記キャビティとは反対側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティとは反対側の端部よりも前記枠体側に後退している付記1に記載のパッケージ。
(付記4)
前記金属層の前記キャビティ側の端部と交差する方向の端部は、前記キャビティの内部において、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部と交差する方向の前記フィードスルーの端部よりも後退している付記1に記載のパッケージ。
(付記5)
前記金属層の前記電子部品とは反対側の端部は、前記フィードスルーの前記電子部品とは反対側の端部に一致する付記1に記載のパッケージ。
(付記6)
前記金属層の前記開口部の内壁側の端部は、前記フィードスルーの前記内壁側の端部に一致する付記1に記載のパッケージ。
(付記7)
前記枠体の対向する壁にそれぞれ前記開口部が設けられ、
2つの前記開口部のそれぞれに前記フィードスルーが挿入されている付記1に記載のパッケージ。
(付記8)
複数の前記電子部品は、2つの前記フィードスルーの対向する方向に沿って配置される付記7に記載のパッケージ。
(付記9)
前記フィードスルーは配線パターンを有し、
前記電子部品と前記配線パターンとを電気的に接続するボンディングワイヤを備える付記1に記載のパッケージ。
(付記10)
金属製のベースと、
前記ベース上に設けられた、半導体チップを含む少なくとも1つの電子部品と、
前記ベース上に設けられ、前記電子部品を囲むキャビティを構成する枠体と、
前記電子部品と電気的に接続され、前記枠体を貫通する開口部の内側に位置し、前記ベースの上面に固定されたフィードスルーと、
前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と、
前記金属層と前記ベースの上面とに接触し、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定するロウ材と、を備え、
前記金属層の前記キャビティ側の端部は、前記フィードスルーの前記キャビティ側の端部よりも後退しており、
前記ベースの前記フィードスルーに覆われていない領域は、前記ロウ材を有しない半導体装置。
(付記11)
金属製のベース上に電子部品を設ける工程と、
前記ベース上にフィードスルーを設ける工程と、
前記フィードスルーを内側に収納する開口部を有し、かつ前記電子部品を囲む枠体を前記ベース上に設ける工程と、
前記フィードスルーの前記ベース側の面に設けられた金属層と前記ベースの上面とに接触するロウ材を用いて、前記フィードスルーを前記ベースの上面に固定する工程と、
前記電子部品と前記フィードスルーとを電気的に接続する工程と、を有し、
前記金属層の前記電子部品側の端部は、前記フィードスルーの前記電子部品側の端部よりも前記枠体の外側に後退している半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記フィードスルーを固定する工程は、溶融した前記ロウ材が前記金属層に濡れ広がり、固化する工程を含む付記11に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0066】
10 ベース
11 凹部
12 枠体
12a 開口部
12b キャビティ
13 リッド
14、16、20、22 チップ
18 半導体チップ
24 ボンディングワイヤ
30、30a、30b フィードスルー
32、34 ボディ
32a、32b、32c、37a、37b、37c
端部
36 配線パターン
37、38、39 金属層
40 リード
42 ロウ材
42a 溜まり
44、46 ペレット
100、100R 半導体装置
110 パッケージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11