(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記利用者端末から受信された、前記車両を乗出す前の燃料メータを撮影した第1の燃料メータ画像と前記車両を返却した後の前記燃料メータを撮影した第2の燃料メータ画像とに基づいて、前記車両を返却した後の燃料量が前記車両を乗出す前の燃料量以上あるか否かを判定する燃料メータ判定手段と、
前記燃料メータ判定手段により前記車両を返却した後の燃料量が前記車両を乗出す前の燃料量以上ないと判定された場合に、第2の給油アラートを出力する第2アラート出力手段と、
を備えた請求項1に記載の車両管理サーバ。
前記給油所住所取得手段により取得された給油所の住所に対応する位置と前記領収証画像の撮像データに含まれる撮影位置とが第2の許容範囲の距離内にあるか否かを判定する撮影位置判定手段と、
前記撮影位置判定手段により前記給油所の住所に対応する位置と前記領収証画像の撮影位置とが前記第2の許容範囲の距離内にないと判定された場合に、第3の給油アラートを出力する第3アラート出力手段と、
を備えた請求項1または請求項2に記載の車両管理サーバ。
前記給油所住所取得手段により取得された給油所の住所に対応する位置と前記領収証画像の撮像データに含まれる撮影位置とが第2の許容範囲の距離内にあるか否かを判定する撮影位置判定手段と、
前記撮影位置判定手段により前記給油所の住所に対応する位置と前記領収証画像の撮影位置とが前記第2の許容範囲の距離内にないと判定された場合に、第3の給油アラートを出力する第3アラート出力手段と、
を備えた請求項4に記載の車両管理サーバ。
前記利用者端末から受信された、前記車両を乗出す前の燃料メータを撮影した第1の燃料メータ画像と前記車両を返却した後の前記燃料メータを撮影した第2の燃料メータ画像とに基づいて、前記車両を返却した後の燃料量が前記車両を乗出す前の燃料量以上あるか否かを判定する燃料メータ判定手段と、
前記燃料メータ判定手段により前記車両を返却した後の燃料量が前記車両を乗出す前の燃料量以上ないと判定された場合に、第2の給油アラートを出力する第2アラート出力手段と、
を備えた請求項6または請求項7に記載の車両管理サーバ。
前記給油所住所取得手段は、測位機能を備えた前記利用者端末により撮影され当該利用者端末から受信された燃料代の領収証画像を文字認識した結果に基づいて給油所の住所を取得し、
前記撮影位置判定手段は、前記給油所住所取得手段により取得された給油所の住所に対応する位置と前記領収証画像のExifファイルに記録された撮影位置とが第2の許容範囲の距離内か否かを判定する、
請求項3または請求項5または請求項6に記載の車両管理サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の車両管理サーバおよび利用者端末のプログラムの実施形態に係る車両管理システム1の全体の構成を示す図である。
【0013】
車両管理システム1は、例えば車両の賃貸しサービスを提供する車両賃貸し業者の車両管理サーバ10と、車両管理サーバ10と直接的あるいは通信ネットワーク(インターネット/クラウド)を介して接続される管理者端末20と、車両管理サーバ10と通信ネットワーク(インターネット/クラウド)を介して接続される利用者端末30と、を備える。
【0014】
管理者端末20は、車両賃貸し業者の従業員などにより操作され、車両管理サーバ10に対し、PC(Personal Computer)などを使用した入出力端末として機能する。
【0015】
利用者端末30は、車両賃貸し業者から車両を借りて利用する利用者(ドライバなど)により操作され、車両管理システム1を利用するための専用アプリ32a(
図3参照)をインストールしたカメラ30C付きのタブレット端末、スマートフォンなどを使用して構成される。
【0016】
図2は、車両管理サーバ10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0017】
図3は、利用者端末30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0018】
図2に示すように、車両管理サーバ10は、コンピュータとしてのCPU(プロセッサ)11を備える。
【0019】
CPU(プロセッサ)11は、フラッシュメモリなどの記憶部(ストレージ)12に予め記憶されたプログラム、あるいはCD−ROMなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14により読み取られ記憶部12に記憶されたプログラム、あるいは通信ネットワークN(インターネット/クラウド)上のWebサーバ40(ここではプログラムサーバ)から通信部15を介してダウンロードされ記憶部12にインストールされたプログラムに従って、回路各部の動作を制御する。
【0020】
記憶部12には、プログラム記憶エリア12aのほか、経路検索API記憶エリア12b、利用者管理データ記憶エリア12c、車両管理データ記憶エリア12dなどのデータ記憶エリアを確保する。
【0021】
プログラム記憶エリア12aには、車両管理サーバ10の全体の動作を司るシステムプログラムのほか、管理者端末20および利用者端末30と通信接続し、賃貸し対象の車両を管理するための車両管理プログラム(12a)などが記憶される。
【0022】
経路検索API記憶エリア12bには、通信ネットワークN上のWebサーバ40(ここでは経路検索サーバ)を利用して、地図データに基づく任意の住所の位置のデータや複数の住所の位置間の推奨経路とその距離のデータなどを得るための経路検索API(Application Program Interface)のデータが記憶される。
【0023】
なお、車両管理サーバ10は、経路検索APIのデータを備える代わりに、地図データを備え、当該サーバ10自身が備えた地図データに基づき、任意の住所の位置のデータや複数の住所の位置間の推奨経路とその距離のデータなどを得るようにしてもよい。
【0024】
利用者管理データ記憶エリア12cには、車両賃貸し業者と車両を借りる契約をした利用者毎の管理データが記憶される。
【0025】
図4は、利用者管理データ記憶エリア12cに記憶される利用者毎の管理データの一例を示す図である。
【0026】
図4に示すように、利用者管理データエリア12cには、複数の利用者毎に、利用者のID(識別番号)、名前、利用者端末30の電話番号、利用者端末30のメールアドレス、利用者の住所などの各データが対応付けられて記憶される。
【0027】
車両管理データ記憶エリア12dには、車両賃貸し業者が賃貸しの対象とする車両毎の管理データが記憶される。
【0028】
図5は、車両管理データ記憶エリア12dに記憶される賃貸し対象車両毎の管理データの一例を示す図である。
【0029】
図5に示すように、賃貸し対象車両毎の管理データとしては、例えば、個別の車両情報SJに対して、当該車両情報SJに該当する車両の貸出し毎の貸出し情報L1,L2,…を時系列に対応付けたデータが記憶される。
【0030】
車両情報SJとしては、[レンタルNo][車種][車番][駐車(返却)場所][最終給油許容範囲]を含む各項目に対応したデータが記憶される。
【0031】
[レンタルNo]には、車両賃貸し業者が車両毎に付加した識別情報であるレンタルNoのデータが記憶される。
【0032】
[車種]には、車両の識別情報である車種名のデータが記憶される。
【0033】
[車番]には、車両の識別情報であるナンバーのデータが記憶される。
【0034】
[駐車(返却)場所]には、車両の保管場所である住所のデータが記憶される。
【0035】
[最終給油許容範囲]には、車両返却前の満タン給油の場所として許容する車両の返却場所からの距離のデータが記憶される。[最終給油許容範囲]の距離のデータは、例えば、[駐車(返却)場所]の周辺に存在する給油所(ガソリンスタンドなど)の場所やその数に応じて、周辺に多数の給油所が存在する場合は短めの距離(ここでは500m)、周辺に存在する給油所が少ない場合は長めの距離(ここでは1km)に設定される。
【0036】
車両の貸出し情報Lnとしては、[レンタル日時][利用者ID][燃料メータ][給油確認][利用料金]を含む各項目に対応したデータが記憶される。
【0037】
[レンタル日時]には、車両情報SJに該当する車両の貸出し開始日時〜返却日時であるレンタル日時のデータが記憶される。
【0038】
[利用者ID]には、車両の利用者の識別情報である利用者IDのデータが記憶される。
【0039】
[燃料メータ]には、車両の乗出し前に撮影された燃料メータの画像(乗出し前燃料メータ画像IM1)と車両の返却時に撮影された燃料メータの画像(返却時燃料メータ画像IM2)のデータが記憶される。
【0040】
[給油確認]には、車両の返却前に撮影された燃料代の領収証の画像(燃料代領収証画像IR)と、燃料代領収証画像IRから文字認識された給油所の住所(給油所住所)と、何れも給油の不正の有無を示す給油確認アラート有/無または給油場所アラート有/無または給油量アラート有/無のデータが記憶される。
【0041】
給油確認アラート有/無は、給油所住所と燃料代領収証画像IRのExif(exchangeable image file format)ファイルに記録された撮影位置とに基づいて、何れも地図データ上での給油所住所の位置と燃料代領収証画像IRの撮影位置とが、許容の距離の範囲内でない(一致しない)場合に“給油確認アラート有”、範囲内である(一致した)場合に“給油確認アラート無”と判定される。
【0042】
給油場所アラート有/無は、[駐車(返却)場所]の住所と給油所住所とに基づいて、何れも地図データ上での車両返却場所の住所の位置と給油所住所の位置との距離が、[最終給油許容範囲]の距離内でない場合に“給油場所アラート有”、距離内である場合に“給油場所アラート無”と判定される。
【0043】
給油量アラート有/無は、乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づき、当該メータ画像IM1とIM2とを画像認識して乗出し前の燃料量と返却時の燃料量とを取得し、乗出し前の燃料量より返却時の燃料量が減っている場合に“給油量アラート有”、返却時の燃料量が乗出し前の燃料量以上ある場合に“給油量アラート無”と判定される。なお、返却時燃料メータ画像IM2を画像認識して取得した返却時の燃料量が満タンに相当しない場合(例えばメータ指針が満タンを示す文字[フル:F]の範囲未満を指している場合)に“給油量アラート有”、満タンに相当する場合(例えばメータ指針が満タンを示す文字[フル:F]の範囲以上を指している場合)に“給油量アラート無”と判定してもよい。
【0044】
[利用料金]には、例えば、[車種][レンタル日時][燃料メータ]のデータに基づいて車両賃貸し業者の規定により算出された利用料金のデータが記憶される。
【0045】
なお、賃貸し対象車両毎の管理データとして記憶される個別の車両情報SJや当該車両情報SJに該当する車両の貸出し毎の貸出し情報L1,L2,…の記憶形態は、
図5を参照して前述した記憶形態に限らず、例えば、車両情報SJとその貸出し情報L1,L2,…とが別の記憶エリアに記憶されていたり、利用者毎に当該利用者が利用する車両の車両情報SJと貸出し情報L1,L2,…とが対応付けられて記憶されていたり、他の記憶形態であってもよい。
【0046】
CPU11には、システムバスを介して、記憶部12、記録媒体読取部14、通信部15が接続されるほか、外部機器インターフェイス16を介して管理者端末20が接続される。
【0047】
このように構成された車両管理サーバ10は、CPU11が車両管理プログラム(12a)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、車両管理機能(
図8参照)、アラート確認機能(
図9参照)を実現する。
【0048】
図3に示すように、利用者端末30は、コンピュータとしてのCPU(プロセッサ)31を備える。
【0049】
CPU(プロセッサ)31は、フラッシュメモリなどの記憶部(ストレージ)32に予め記憶されたプログラム、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34により読み取られ記憶部32に記憶されたプログラム、あるいは通信ネットワークN(インターネット/クラウド)上のWebサーバ40(ここではプログラムサーバ)から通信部35を介してダウンロードされ記憶部32にインストールされたプログラムに従って、回路各部の動作を制御する。
【0050】
記憶部32には、プログラム記憶エリア32aのほか、経路検索API記憶エリア32b、利用者IDデータ記憶エリア32c、現在位置データ記憶エリア32d、撮像データ記憶エリア32eなどのデータ記憶エリアを確保する。
【0051】
プログラム記憶エリア32aには、利用者端末30の全体の動作を司るシステムプログラムのほか、車両管理サーバ10と通信接続し、車両の利用に伴い義務付けられた報告を行なうための車両管理システム利用専用アプリ(32a)が記憶される。
【0052】
経路検索API記憶エリア32bには、通信ネットワークN上に設けられたWebサーバ40(ここでは経路検索サーバ)を利用して、地図データに基づく出発地から目的地まで推奨経路とその距離のデータを得るための経路検索API(Application Program Interface)のデータが記憶される。
【0053】
利用者IDデータ記憶エリア32cには、利用者端末30を使用する利用者のID(識別情報)のデータが、例えば、車両管理システム利用専用アプリ(32a)に従った初期設定の処理に応じて記憶される。
【0054】
現在位置データ記憶エリア32dには、GPS受信部38により受信されるGPS(Global Positioning System)信号の受信に応じて取得された現在位置を示すデータ(現在位置データ)が記憶される。
【0055】
撮像データ記憶エリア32eには、
図1で示したカメラ30Cとしての撮像部37により撮影された撮像データが、現在位置データ記憶エリア32dに記憶された現在位置を撮影位置として含むExif(exchangeable image file format)形式のファイルにより記憶される。
【0056】
CPU31には、システムバスを介して、記憶部32、記録媒体読取部34、通信部35、撮像部37、GPS受信部38が接続されるほか、ソフトキーボードを表示させてキー入力部としても機能するタッチパネル式表示部36および通話用のマイク、スピーカとしても機能する音声入出力部39などが接続される。
【0057】
このように構成された利用者端末30は、CPU31が車両管理システム利用専用アプリ(32a)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、車両利用機能(
図6参照)を実現する。
【0058】
次に、実施形態の車両管理システム1の動作について説明する。
【0059】
<利用者端末30>
図6は、利用者端末30の車両管理システム利用専用アプリ(32a)に従い実行される車両利用処理を示すフローチャートである。
【0060】
図7A〜
図7Dは、利用者端末30の車両利用処理に従ったユーザ操作に対応する動作例(その1)〜(その4)を示す図である。
【0061】
利用者端末30において、利用者により、例えば
図7A〜
図7Cに示すように、タッチパネル式表示部36に表示されている待受け画面GWのアプリ起動アイコンAEがタッチ操作されると、CPU31は、車両管理システム利用専用アプリ(32a)を起動させ、当該専用アプリ(32a)に従った車両利用処理を開始する(ステップT1)。
【0062】
CPU31は、例えば、車両を利用するにあたり義務付けられた当該車両の“乗出し前”と“返却前”と“返却時”とに各々行なうべき報告を選択するための3つの項目[乗出し前][返却前][返却時]を含む報告メニュー(図示せず)をタッチパネル式表示部36に表示させる(ステップT2)。
【0063】
利用者が、借りた車両を乗出す前に“乗出し前”の報告を行なうため、表示部36に表示された報告メニューにおいて、
図7Aに示すように、利用者により[乗出し前]の項目が選択されると(ステップT3(Yes))、CPU31は、車両の燃料メータMFの撮影を利用者に促すための撮影メッセージ(例えば「画面内に燃料メータを入れて撮影して下さい。」)を表示部36に一定時間表示させる(ステップT4)。なお、撮影メッセージは音声により出力してもよい。
【0064】
CPU31は、撮像部(カメラ)37を起動し、例えば、
図7Aに示すように、当該撮像部(カメラ)37により撮像されている燃料メータMFの撮像データに対応する乗出し前燃料メータ画像IM1を、タッチパネル式表示部36に表示させる(ステップT5)。
【0065】
利用者端末30において、利用者の操作により、車両の乗出し前の燃料メータMFが写っている乗出し前燃料メータ画像IM1が撮影されると(ステップT6(Yes))、CPU31は、撮影された乗出し前燃料メータ画像IM1のデータを、撮像データ記憶エリア32eに記憶させる(ステップT7)。
【0066】
ここで、車両の前回の利用者が満タン返しをしていた場合、乗出し前燃料メータ画像IM1として写っている燃料メータMFが示す燃料量はフルFのはずである。
【0067】
この後、
図7Bに示すように、利用者が、借りた車両を返す前に給油所GSに寄って給油し、燃料代の領収証RFに基づいた“返却前”の報告を行なうため、前述したように表示部36に表示させた報告メニューにおいて(ステップT1,T2)、利用者により[返却前]の項目が選択されると(ステップT8(Yes))、CPU31は、領収証RFの撮影を利用者に促すための撮影メッセージ(例えば「画面内に領収証を入れて撮影して下さい。」)を表示部36に一定時間表示させる(ステップT9)。なお、撮影メッセージは音声により出力してもよい。
【0068】
CPU31は、撮像部(カメラ)37を起動し、例えば、
図7Bに示すように、当該撮像部(カメラ)37により撮像されている領収証RFの撮像データに対応する燃料代領収証画像IRを、タッチパネル式表示部36に表示させる(ステップT10)。
【0069】
利用者端末30において、利用者の操作により、燃料代の領収証RFが写っている燃料代領収証画像IRが撮影されると(ステップT11(Yes))、CPU31は、撮影された燃料代領収証画像IRのデータを、撮像データ記憶エリア32eに追加して記憶させる(ステップT12)。
【0070】
この後、
図7Cに示すように、利用者が、車両をその保管場所である駐車(返却)場所まで移動させ“返却時”の報告を行なうため、前述したように表示部36に表示させた報告メニューにおいて(ステップT1,T2)、利用者により[返却時]の項目が選択されると(ステップT13(Yes))、CPU31は、前述した“乗出し前”の報告と同様に、車両の燃料メータMFの撮影を利用者に促すための撮影メッセージ(例えば「画面内に燃料メータを入れて撮影して下さい。」)を表示部36に一定時間表示させる(ステップT14)。なお、撮影メッセージは音声により出力してもよい。
【0071】
CPU31は、撮像部(カメラ)37を起動し、例えば、
図7Cに示すように、当該撮像部(カメラ)37により撮像されている燃料メータMFの撮像データに対応する返却時燃料メータ画像IM2を、タッチパネル式表示部36に表示させる(ステップT15)。
【0072】
利用者端末30において、利用者の操作により、車両の返却時の燃料メータMFが写っている返却時燃料メータ画像IM2が撮影されると(ステップT16(Yes))、CPU31は、撮影された返却時燃料メータ画像IM2のデータを、撮像データ記憶エリア32eに追加して記憶させる(ステップT17)。
【0073】
ここでも、車両の利用者が満タン返しをした場合、返却時燃料メータ画像IM2として写っている燃料メータMFが示す燃料量はフルFのはずである。
【0074】
CPU31は、
図7Dに示すように、ステップT7,T12,T17の各処理に従い撮像データ記憶エリア32eに記憶された乗出し前燃料メータ画像IM1、燃料代領収証画像IRおよび返却時燃料メータ画像IM2の各データを、タッチパネル式表示部36にサムネイル化して表示させると共に、利用者IDデータ記憶エリア32cに記憶されている利用者IDのデータと各画像IM1、IR、IM2のデータを、通信ネットワークN(インターネット/クラウド)上の車両管理サーバ10へ送信する(ステップT18)。
【0075】
<車両管理サーバ10>
図8は、車両管理サーバ10の車両管理プログラム(12a)に従い実行される車両管理処理を示すフローチャートである。
【0076】
図9は、車両管理サーバ10の車両管理プログラム(12a)に従い実行されるアラート確認処理を示すフローチャートである。
【0077】
図10Aは、車両管理サーバ10の車両管理処理に従った給油確認アラートAL1の動作例を示す図である。
【0078】
図10Bは、車両管理サーバ10の車両管理処理に従った給油場所アラートAL2の動作例を示す図である。
【0079】
図10Cは、車両管理サーバ10の車両管理処理に従った給油量アラートAL3の動作例を示す図である。
【0080】
車両管理サーバ10において、利用者端末30から送信された利用者IDのデータが受信され(ステップS1(Yes))、当該受信された利用者IDのデータと共に、乗出し前燃料メータ画像IM1、燃料代領収証画像IRおよび返却時燃料メータ画像IM2の各データが受信されると(ステップS2(Yes))、CPU11は、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[燃料メータ]に対応付けて乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2を記憶させ、同貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて燃料代領収証画像IRを記憶させる。
【0081】
CPU11は、
図10Aに示すように、燃料代領収証画像IRに対する文字認識処理を実行する(ステップS3)。
【0082】
CPU11は、燃料代領収証画像IRに対する文字認識処理の実行結果に基づき、例えば、文字認識された文字のうち、“都”“道”“府”“県”などの行政区画名を示す文字が含まれる住所地欄ADに対応付けられた給油所住所を取得し、取得した給油所住所を、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶させる(ステップS4)。
【0083】
またCPU11は、車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶された燃料代領収証画像IRのExifファイルに記録された撮影位置を取得する(ステップS5)。
【0084】
CPU11は、ステップS4にて車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶された給油所住所に対応して、例えば経路検索API(12b)に従いWebサーバ40(ここでは経路検索サーバ)から得られた地図データ上での位置と、ステップS5にて取得した燃料代領収証画像IRの撮影位置とが、予め設定されるか管理者端末20の操作に応じて任意に設定されて車両管理データ記憶エリア12dの車両情報SJに記憶された許容範囲(例えば50m)内か否かを判定する(ステップS6)。
【0085】
ここで、燃料代領収証画像IRの給油所住所に対応する位置と、当該燃料代領収証画像IRの撮影位置とが許容範囲内にない、すなわち利用者が車両の返却前に給油を行なって撮影したとされる燃料代の領収証RFに記載された給油所住所とその撮影位置とが異なり、例えば、関係のない燃料代の領収証RFが撮影され、給油に不正な可能性があると判定されると(ステップS6(No))、CPU11は、受信された利用者IDの利用者が撮影した燃料代領収証画像IRについて、給油に不正な可能性があることを警告するための給油確認アラートAL1を管理者端末20に送信して表示あるいは音声あるいは印刷により出力させる(ステップS7)。またCPU11は、“給油確認アラート有”のデータを、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶させる。
【0086】
ステップS6において、燃料代領収証画像IRの給油所住所に対応する位置と、当該燃料代領収証画像IRの撮影位置とが許容範囲内にあると判定されると(ステップS6(Yes))、CPU11は、受信された利用者IDに基づいて、車両管理データ記憶エリア12d内の車両情報SJに含まれる車両の[駐車(返却)場所]の住所を取得する(ステップS8)。
【0087】
CPU11は、
図10Bに示すように、ステップS8にて取得した車両の[駐車(返却)場所]の住所に対応する、例えば経路検索API(12b)に従いWebサーバ40(ここでは経路検索サーバ)から得られた地図データ上での位置と、ステップS4にて車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶された給油所住所に対応する同地図データ上での位置とが、車両情報SJに含まれる車両の[最終給油許容範囲]の距離(ここでは500m)内にあるか否かを判定する(ステップS9)。
【0088】
ここで、車両の[駐車(返却)場所]の住所に対応する位置と給油所住所に対応する位置とが、車両の[最終給油許容範囲]の距離内にない、すなわち車両に燃料を給油した給油所住所の位置が車両返却前の満タン給油の場所として許容する車両の返却場所からの距離内になく、当該燃料の給油後に一定以上の距離を走行し燃料を消費してしまうことで「満タン返し」とは認められず、給油場所に不正な可能性があると判定されると(ステップS9(No))、CPU11は、受信された利用者IDの利用者が車両に燃料を給油した給油場所に不正な可能性があることを警告するための給油場所アラートAL2を管理者端末20に送信して表示あるいは音声あるいは印刷により出力させる(ステップS10)。またCPU11は、“給油場所アラート有”のデータを、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶させる。
【0089】
ステップS9において、車両の[駐車(返却)場所]の住所に対応する位置と給油所住所に対応する位置とが、車両の[最終給油許容範囲]の距離内にあると判定されると(ステップS9(Yes))、CPU11は、
図10Cに示すように、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[燃料メータ]に対応付けて記憶した、乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づいて、画像認識処理により乗出し前の燃料量と返却時の燃料量とを取得し、返却時の燃料量が乗出し前の燃料量以上あるか否かを判定する(ステップS11)。
【0090】
乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づき、返却時の燃料量が乗出し前の燃料量未満に減っている、つまり、例えば車両の乗出し前に満タン返しされた状態から返却時の燃料が減っていると判定されると(ステップS11(No))、CPU11は、正しい給油所住所(給油場所)での給油が行われている(ステップS6,S9(Yes))ものの給油された燃料量に不正な可能性があることを警告するための給油量アラートAL3を管理者端末20に送信して表示あるいは音声あるいは印刷により出力させる(ステップS12)。またCPU11は、“給油量アラート有”のデータを、車両管理データ記憶エリア12d内の受信された利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けて記憶させる。
【0091】
図11は、車両管理サーバ10のアラート確認処理に従った管理者端末20によるアラート確認の動作例を示す図である。
【0092】
車両管理サーバ10の車両管理処理(
図8参照)に従い、ステップS7にて給油確認アラートAL1が管理者端末20へ出力されるか、またはステップS10にて給油場所アラートAL2が管理者端末20へ出力されるか、またはステップS12にて給油量アラートAL3が管理者端末20に出力されると、例えば、
図11に示すように、管理者端末20に当該アラートAL1またはAL2またはAL3を通知するアラート通知画面GALが表示される。
【0093】
<アラート確認処理(
図9参照)>
車両管理サーバ10から管理者端末30へ給油確認アラートAL1または給油場所アラートAL2または給油量アラートAL3が出力され、当該管理者端末30にアラート通知画面GALが表示されている状態で(ステップS21(Yes))、管理者端末30にてアラートの内容を確認するための操作が行われると、CPU11は、車両管理データ記憶エリア12dのアラートを出力している利用者IDに対応する車両の貸出し情報Lnの[給油確認]に対応付けられた“アラート有”の種類が、“給油確認アラート”または給油場所アラート”または“給油量アラート”の何れであるかを判定する(ステップS22/S24)。
【0094】
ここで、“給油確認アラート”と判定されると(ステップS22(Yes))、CPU11は、
図11に示すように、アラートを出力している利用者IDと共に、利用者が車両の返却前に給油を行なって撮影したとされる燃料代の領収証RFに記載された給油所住所とその撮影位置とが異なり給油に不正な可能性があることを警告するための給油確認アラート確認画面を生成し、管理者端末20へ表示させる(ステップS23)。
【0095】
また、“給油場所アラート”と判定されると(ステップS24(Yes))、CPU11は、
図11に示すように、アラートを出力している利用者IDと共に、車両に燃料を給油した給油所住所の位置が車両返却前の満タン給油の場所として許容する車両の返却場所からの距離内になく給油場所に不正な可能性があることを警告するための給油場所アラート確認画面を生成し、管理者端末20へ表示させる(ステップS25)。
【0096】
また、“給油量アラート”と判定されると(ステップS24(No))、CPU11は、
図11に示すように、アラートを出力している利用者IDと共に、乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づき、燃料量に不正な可能性(満タン返しされた状態から燃料が減っている)があることを警告するための給油量アラート確認画面を生成し、管理者端末20へ表示させる(ステップS26)。
【0097】
管理者端末20に表示させた給油確認アラート確認画面または給油場所アラート確認画面または給油量アラート確認画面において、当該確認画面内に表示されている利用者IDが指定されると(ステップS27(Yes))、CPU11は、指定された利用者IDに基づいて、利用者管理データ記憶エリア12cに記憶された該当する利用者の利用者管理データ(名前、電話番号、メールアドレス、住所など)を読み出し、管理者端末20に表示させる(ステップS28)。
【0098】
これにより、管理者端末20を操作する車両賃貸し業者の従業員などは、給油確認アラートAL1または給油場所アラートAL2または給油量アラートAL3の内容と共にアラートが出力された利用者の情報を容易且つ速やかに確認できる。
【0099】
<実施形態のまとめ>
実施形態の車両管理システム1によれば、車両の利用者が利用者端末30により、車両管理システム利用専用アプリ(32a)に従い、借りた車両を乗出す前[乗出し前]に当該車両の燃料メータMFを撮影し、また同車両をその駐車(返却)場所に返却する前[返却前]に給油所で給油した燃料代の領収証RFを撮影し、また同車両をその駐車(返却)場所に返却した際[返却時]に当該車両の燃料メータMFを撮影すると、撮影された乗出し前燃料メータ画像IM1、燃料代領収証画像IRおよび返却時燃料メータ画像IM2の各データが利用者IDと共に車両管理サーバ10へ送信される。
【0100】
車両管理サーバ10は、受信された燃料代領収証画像IRを文字認識して取得した給油所住所の位置と燃料代領収証画像IRのExifファイルに記録された撮影位置とが許容範囲の距離内か否かを判定して、車両の返却前の給油に伴う正しい燃料代領収証画像IRであるかを確認し、許容範囲の距離内にない場合、給油の不正を通知するための給油確認アラートAL1を管理者端末20に出力する。
【0101】
給油所住所の位置と燃料代領収証画像IRの撮影位置とが許容範囲の距離内にあり(一致し)、車両の返却前の給油に伴う正しい燃料代領収証画像IRであることが確認された場合でも、車両返却場所の住所の位置と給油所住所の位置とが最終給油許容範囲の距離内か否かを判定して、満タン返しとして認め得る範囲内での給油所での給油であるかを確認し、最終給油許容範囲内での給油でない場合、給油場所の不正を通知するための給油場所アラートAL2を管理者端末20に出力する。
【0102】
車両返却場所の住所の位置と給油所住所の位置とが最終給油許容範囲の距離内で、満タン返しとして認め得る範囲内での給油所での給油であることが確認された場合でも、さらに、受信された乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づいて返却時の燃料量が乗出し前の燃料量以上あるか否かを判定して、満タン返しされた乗出し前の燃料量から返却時の燃料量が同等以上あるかを確認し、同等以上ない場合、給油量の不正を通知するための給油量アラートAL3を管理者端末20に出力する。
【0103】
よって、車両の利用者が返却した車両の燃料メータを、車両賃貸し業者の従業員などが当該車両の返却場所まで一々出向いて目視で確認する面倒な作業を行なう必要なく、車両が満タン返しされたかを適切に管理することが可能になる。
【0104】
なお、
図8で示した車両管理サーバ10の車両管理処理では、給油確認アラート有無の判定処理(ステップS6)と、給油場所アラート有無の判定処理(ステップS9)と、給油量アラート有無の判定処理(ステップS11)とを、順番に直列して三段階で行なうことで給油の不正の有無を確実に判定する構成としたが、これに限らず、各判定処理の順番を変更したり、何れか1つの判定処理だけを行なったり、何れか2つの判定処理を組み合わせて行なったり、各判定処理を並列に行なったりする構成としても、車両の返却に伴う給油の不正を管理できるのは勿論である。
【0105】
また、利用者端末30により取得され車両管理サーバ10へ送信される燃料代領収証画像IRのデータは、当該利用者端末30により撮影された画像に限らず、例えば、利用者による燃料代の支払い完了に応じて給油所の管理サーバから利用者端末30に送られる燃料代領収証画像IRに相当するデータであってもよい。
【0106】
前記各実施形態において記載した車両管理システム1の車両管理サーバ10と利用者端末30とによる各処理の手法、すなわち、
図6のフローチャートに示す車両利用処理、
図8のフローチャートに示す車両管理処理、
図9のフローチャートに示すアラート確認処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。
【0107】
また、前記各実施形態の各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク上を伝送させることができ、このプログラムデータを、通信ネットワークに接続された電子機器のコンピュータ(プロセッサ)に通信部によって取り込むことで、前述した車両利用機能、車両管理機能、アラート確認機能を含む各種の機能を実現することもできる。
【0108】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【解決手段】車両管理サーバ10は、利用者端末30にて撮影された乗出し前燃料メータ画像IM1、車両返却前の燃料代領収証画像IRおよび返却時燃料メータ画像IM2を利用者IDと共に受信し、領収証画像IRにある給油所住所の位置と領収証画像IRのExifに記録された撮影位置とが許容範囲の距離内で一致するかを判定して車両返却前の給油に伴う正しい領収証画像IRであるかを確認する。また車両返却場所の住所の位置から給油所住所の位置まで最終給油許容範囲の距離内かを判定して満タン返しとして認め得る範囲内での給油所での給油であるかを確認する。さらに乗出し前燃料メータ画像IM1と返却時燃料メータ画像IM2とに基づいて、満タン返しされた乗出し前の燃料量以上に返却時の燃料量があるか否かを判定する。給油の不正をアラートで出力。