(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基礎と、前記基礎上に隣接して配置される一方向に長尺な2つの基礎パッキンと、前記2つの基礎パッキン上に配置された土台と、前記2つの基礎パッキンを前記一方向に直列に連結するための連結部材とを備えた建物構造であって、
前記基礎パッキンは、前記一方向に沿う一側面に設けられた凹部を有しており、
前記連結部材は、複数の凸部と、前記複数の凸部を連結し前記一方向に延在する基板とを有しており、
前記複数の凸部は、前記各基礎パッキンの前記凹部に当該一側面側から挿し込んで挿着されていることを特徴とする建物構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の連結部材においては、基礎パッキンを連結する際に基礎パッキンの上方から掛け留めするため、連結部材が基礎パッキンの上面から僅かに出っ張り、土台と干渉するという問題が生じる。また、この出っ張りによって、基礎パッキンと土台との間に不陸(隙間)が生じたり、該不陸が生じたときに基礎パッキンと土台との間に差し込まれて使用される調整板(薄板のスペーサ)とも干渉したり、調整板を差し込む作業の邪魔になるおそれがある。さらに、連結部材は基礎パッキンの上方から掛け留めするため、基礎パッキン上に既に土台が配置された既存の建物の基礎パッキンには連結部材を取り付けることができないという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士を連結することが可能であるとともに、土台が基礎パッキン上に配置された状態であっても、基礎パッキン同士を連結することが可能な連結部材及びこれを用いた建物構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の連結部材は、
第1の観点では、基礎上に隣接して配置される一方向に長尺な2つの基礎パッキンを前記一方向に直列に連結するための基礎パッキン用の連結部材であって、複数の凸部と、前記複数の凸部を連結し前記一方向に延在する基板とを有しており、前記凸部は、前記基礎パッキンの前記一方向に沿う一側面に設けられた凹部に当該一側面側から挿し込んで挿着可能に構成されて
おり、前記凸部には、前記凸部を前記凹部に挿し込んだときに、前記基礎パッキンに係止する係止爪が形成されている。
【0007】
これによると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士を連結することが可能であるとともに、基礎パッキン上に土台を配置する前、基礎パッキン上に土台を配置した後、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)といった多様なシチュエーションにおいて、基礎パッキン同士を連結部材で連結することが可能である。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、建物の耐震性を向上させることができる。
また、連結部材を基礎パッキンに強固に固定することができ、連結部材が基礎パッキンから脱落するのを防止することができる。
また、本発明の連結部材は、第2の観点では、基礎上に隣接して配置される一方向に長尺な2つの基礎パッキンを前記一方向に直列に連結するための基礎パッキン用の連結部材であって、複数の凸部と、前記複数の凸部を連結し前記一方向に延在する基板とを有しており、前記凸部は、前記基礎パッキンの前記一方向に沿う一側面に設けられた凹部に当該一側面側から挿し込んで挿着可能に構成されており、前記基板は、前記一方向において隣接する2つの前記凸部の離隔距離を変更可能な変更機構を有する。
これによると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士を連結することが可能であるとともに、基礎パッキン上に土台を配置する前、基礎パッキン上に土台を配置した後、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)といった多様なシチュエーションにおいて、基礎パッキン同士を連結部材で連結することが可能である。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、建物の耐震性を向上させることができる。また、隣接する2つの基礎パッキンのうちの一方の基礎パッキンの一側面に形成された凹部と他方の基礎パッキンの一側面に形成された凹部との離隔距離に応じて、連結部材の隣接する2つの凸部の離隔距離を変更することが可能となる。このため、基礎上に隣接して配置される種々の基礎パッキンを連結することが可能となる。
【0008】
また、本発明において、前記基礎パッキンに設けられた前記凹部は、床下換気用の通気孔であり、前記凸部は、前記通気孔に挿着可能に構成されていることが好ましい。これにより、床下換気用の基礎パッキン同士を一方向に連結させることが可能となる。さらに、既存の建物において床下換気用として用いられている基礎パッキン同士を連結するとともに、各基礎パッキンの全ての通気孔を、連結用に用いた連結部材又はこれとは別の連結部材を用いて塞ぐことによって、床下換気であったものを気密化にすることができる。
【0013】
また、本発明の建物構造は、基礎と、前記基礎上に隣接して配置される一方向に長尺な2つの基礎パッキンと、前記2つの基礎パッキン上に配置された土台と、前記2つの基礎パッキンを前記一方向に直列に連結するための連結部材とを備えた建物構造であって、前記基礎パッキンは、前記一方向に沿う一側面に設けられた凹部を有しており、前記連結部材は、
複数の凸部と、前記複数の凸部を連結し前記一方向に延在する基板
とを有しており、前記複数の凸部は、前記各基礎パッキンの前記凹部に当該一側面側から挿し込んで挿着されている。
【0014】
これによると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士が連結され、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)であっても、基礎パッキン同士が連結部材で連結された建物構造を得ることができる。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、耐震性を向上させた建物構造を得ることができる。
【0015】
また、本発明において、前記凹部は、床下換気用の通気孔であり、前記連結部材の前記基板は、前記基礎パッキンの前記一側面に設けられた前記通気孔をすべて塞いでいることが好ましい。これにより、換気用の基礎パッキンを用いても、建物構造を気密タイプとすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の連結部材
の第1の観点によると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士を連結することが可能であるとともに、基礎パッキン上に土台を配置する前、基礎パッキン上に土台を配置した後、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)といった多様なシチュエーションにおいて、基礎パッキン同士を連結部材で連結することが可能である。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、建物の耐震性を向上させることができる。
また、連結部材を基礎パッキンに強固に固定することができ、連結部材が基礎パッキンから脱落するのを防止することができる。
本発明の連結部材の第2の観点によると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士を連結することが可能であるとともに、基礎パッキン上に土台を配置する前、基礎パッキン上に土台を配置した後、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)といった多様なシチュエーションにおいて、基礎パッキン同士を連結部材で連結することが可能である。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、建物の耐震性を向上させることができる。また、隣接する2つの基礎パッキンのうちの一方の基礎パッキンの一側面に形成された凹部と他方の基礎パッキンの一側面に形成された凹部との離隔距離に応じて、連結部材の隣接する2つの凸部の離隔距離を変更することが可能となる。このため、基礎上に隣接して配置される種々の基礎パッキンを連結することが可能となる。
また、本発明の建物構造によると、基礎上に隣接して配置される2つの基礎パッキンの凹部に、連結部材の凸部を基礎パッキンの一側面側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキンを一方向に直列に連結することが可能である。このため、連結部材を土台や調整板と干渉させずに基礎パッキン同士が連結され、土台が基礎パッキン上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン)であっても、基礎パッキン同士が連結部材で連結された建物構造を得ることができる。さらに、基礎パッキン同士を側面側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、耐震性を向上させた建物構造を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る連結部材20が用いられた建物構造100について、
図1を参照しつつ以下に説明する。
【0019】
本実施形態における建物構造100は、
図1に示すように、長尺な基礎1(例えば、布基礎)と、複数の基礎パッキン10と、木製の土台2と、基礎パッキン10を連結する連結部材20とを含んでなる。本実施形態においては、
図1に示すように、基礎1の右手前側が屋外であり、基礎1の左奥側が屋内であり、床下空間Sでもある。複数の基礎パッキン10は、基礎1の長手方向A(一方向)に沿って長尺に延在し、基礎1上において、連結部材20によって長手方向Aに直列に連結された状態で配置されている。土台2は、基礎1とで複数の基礎パッキン10を挟むようにこれら基礎パッキン10上に配置され、長手方向Aに長尺に形成されている。
【0020】
基礎1は、フーチング1aと、フーチング1aから上方に立設された立ち上がり部1bとで構成されている。土台2及び複数の基礎パッキン10は、基礎1に植設されたアンカーボルト、角座金及びナット(ともに図示せず)によって立ち上がり部1b上に固定されている。
【0021】
続いて、基礎パッキン10について、
図2〜
図5を参照しつつ以下に説明する。基礎パッキン10は、通常、鉛直方向Cの厚さが10〜30mmである。また、幅は70〜200mmで、土台2の幅に合わせて定められる。長手方向Aの長さは、500〜2000mm程度と長尺で、これを直列に連結し、また、場合によっては、適当に切断して使用される。材質は、合成樹脂製である。本実施形態においては、フィラーを含むポリプロピレン樹脂を用いているが、特に限定するものではなく、別の合成樹脂から構成されていてもよい。
【0022】
基礎パッキン10の長手方向Aに沿う両側面10a,10bには、
図2及び
図3に示すように、幅方向B(長手方向A及び鉛直方向Cに直交する方向)に抜ける床下換気用の多数の通気孔12が形成されている。各通気孔12は、基礎パッキン10の両側面10a,10bから内側に凹んだ凹部を構成している。基礎パッキン10は、使用時に鉛直方向Cに圧縮荷重を受けるので、通気孔12の形成に際しては、必要とする圧縮強度が確保されるように設計されている。本実施形態における通気孔12の断面形状は4角形とし、隣接させて長手方向Aに配列されている。さらに、各通気孔12は、上下いずれかの壁面に開放部13a,13bが形成されている。開放部13aは上壁15aが部分的に切り欠かれることで形成され、開放部13bは下壁15bが部分的に切り欠かれることで形成されている。各通気孔12は、長手方向Aに隣接する2つの側壁14と、上壁15a及び下壁15bのいずれか一方との3方囲繞形態であり、開放部13a,13bでは自由に通気が可能である。これにより、通気面積が増加し、換気性能を高めることができ、かつ、上下に接する基礎1や土台2の接触面を乾燥させることができる。また、開放部13a,13bは、
図2に示すように、長手方向A及び幅方向Bに沿って、上下交互に形成されている。これにより、開放部13a,13bの形成に伴う、基礎パッキン10の撓み強度の低下を抑制できる。
【0023】
開放部13bは、
図5に示すように、
図4に示す上壁13aに形成された開放部13aよりも幅方向Bの長さが長く形成されている。これにより、基礎1の上面から湿気などが放散されやすくなる。
【0024】
基礎パッキン10には、
図4に示すように、アンカーボルトを通すために鉛直方向Cに貫通する複数の孔16が形成されている。孔16は、長手方向Aに沿って複数形成されている。また、基礎パッキン10の長手方向Aの両端には、基礎パッキン10同士を連結する際の位置決め用の凸部17及び凹部18がそれぞれ形成されており、基礎パッキン10同士を直列状に繋げて使用しやすくなっている。
【0025】
続いて、基礎パッキン10同士を連結するための基礎パッキン用の連結部材20について、
図2、
図6及び
図7を参照しつつ以下に説明する。連結部材20は、
図6に示すように、基板21と、基板21の一面21aから厚み方向(幅方向B)に突出して形成された8つの凸部22a〜22d、23a〜23dとを有する。基板21は、長手方向Aに延在し、矩形平面形状を有する板状部材である。8つの凸部22a〜22d、23a〜23dのうち、4つの凸部22a〜22dが基板21の長手方向Aの中央よりも一端部側(
図6中左側:一側)に配置されており、4つの凸部23a〜23dが基板21の長手方向Aの中央よりも他端部側(
図6中右側:他側)に配置されている。また、基板21の幅寸法(上下方向Cの幅寸法)は、基礎パッキン10の高さ(厚み)寸法と同等乃至僅かに小さくされるのが好ましい(
図7参照)。
【0026】
なお、連結部材20は、基板21の長手方向Aの中心を通る鉛直方向Cに沿う中心線Dに対して線対称に形成されている。つまり、一端部側の4つの凸部22a〜22dと他端部側の4つの凸部23a〜23dとは同形状であるため、4つの凸部22a〜22dについて説明し、4つの凸部23a〜23dの説明は省略する。
【0027】
4つの凸部22a〜22dのうち、凸部22aと凸部22bは鉛直方向Cに並んで配置され、凸部22c,22dよりも基板21の長手方向Aの中央寄りに配置されている。凸部22aは、凸部22bよりも上方に配置されている。凸部22aは、
図2及び
図7(a)に示すように、開放部13aにちょうど嵌まる大きさを有している。凸部22aは、
図6に示すように、凸部22b,22cよりも鉛直方向Cの厚みが分厚く形成されている。凸部22aと凸部22bとの一面21aからの突出長さは、
図7(a)に示すように、ほぼ同じ長さとなっている。
【0028】
凸部22b(第1の凸部)は、
図6に示すように、凸部22aから下方に離隔して配置されている。凸部22bは、
図7(a)に示すように、基礎パッキン10の開放部13aによって上部の開放された通気孔12に挿入可能に構成されている。また、凸部22bの先端には、下方に突出した係止爪22b1が形成されている。係止爪22b1は、凸部22bが開放部13aによって上部の開放された通気孔12に挿入されたときに、基礎パッキン10の下壁15bであって開放部13bによって切り欠かれた部分にちょうど係止可能に構成されている。このため、凸部22bを通気孔12に挿入することで凸部22bが挿着される。具体的には、係止爪22b1が基礎パッキン10に係止されて、連結部材20を基礎パッキン10に強固に固定することが可能となり、連結部材20が基礎パッキン10から脱落するのを防止することができる。
【0029】
なお、
図6に示すように、凸部22bに対応する凸部23b(第1の凸部)にも同様に係止爪23b1が形成されている。このため、連結部材20を基礎パッキン10に、より強固に固定することが可能となり、連結部材20が基礎パッキン10から脱落するのを防止することができる。また、凸部22bの鉛直方向Cの厚みが比較的薄く形成されているため、凸部22bを通気孔12に挿入する過程において係止爪22b1が通気孔12の一部を画定する下壁15bと接触した際に、上方に弾性変形しやすくなっている。
【0030】
凸部22cと凸部22dは、
図6に示すように、鉛直方向Cに並んで配置され、凸部22a,22bよりも基板21の長手方向Aの外側(一端部側)に配置されている。凸部22c(第2の凸部)は、凸部22dよりも上方に配置されている。凸部22cと凸部22dとの一面21aからの突出長さは、
図7(b)に示すように、ほぼ同じ長さとなっているが、凸部22a,22bよりも長くなっている。凸部22cは、基礎パッキン10の開放部13bによって下部の開放された通気孔12に挿入可能に構成されている。また、凸部22cの先端には、上方に突出した係止爪22c1が形成されている。本実施形態においては、係止爪22c1は、
図7(b)に示すように、凸部22cが開放部13bによって下部の開放された通気孔12に挿入されたときに、基礎パッキン10の上壁15aであって開放部13aによって切り欠かれた部分よりも幅方向Bの内側(
図7中左側)に配置されている。このため、基礎パッキン10の幅よりも幅の大きな基礎パッキンに対して連結部材20が取り付けられた場合、係止爪22c1は、基礎パッキンの上壁15aであって開放部13aによって切り欠かれた部分にちょうど係止可能となる。つまり、凸部22cは、基礎パッキン10よりも幅の大きな基礎パッキンの通気孔12に挿入されたときに挿着可能に構成されている。これにより、基礎パッキンのサイズに応じて幅方向Bの深さの異なる通気孔(凹部)12に対応することが可能となり、連結部材20をサイズの大きな基礎パッキンに強固に固定することができ、連結部材20が基礎パッキンから脱落するのを防止することができる。なお、係止爪22b1は、基礎パッキンの幅方向Bのサイズが大きくなるため、下壁15bの開放部13bによって切り欠かれた部分に到達する手前の下壁15b部分に接触した状態となって、係止していない状態となっている。
【0031】
また、凸部22cに対応する凸部23c(第2の凸部)にも同様に係止爪23c1が形成されている。このため、連結部材20を幅方向Bのサイズの大きな基礎パッキンに、より強固に固定することが可能となり、連結部材20が基礎パッキンから脱落するのを防止することができる。また、凸部22cの鉛直方向Cの厚みは、凸部22bと同様に比較的薄く形成されているため、凸部22cを通気孔12に挿入する過程において係止爪22c1が通気孔12の一部を画定する上壁15aと接触した際に、下方に弾性変形しやすくなっている。
【0032】
凸部22dは、
図6に示すように、凸部22cから下方に離隔して配置されている。凸部22dは、
図7(b)に示すように、開放部13bにちょうど嵌まる大きさを有している。凸部22dは、凸部22aと同様に、凸部22b,22cよりも鉛直方向Cの厚みが分厚く形成されている。
【0033】
基板21には、
図6に示すように、厚み方向(幅方向B)に貫通した6つの貫通孔24a〜24c,25a〜25cが形成されている。6つの貫通孔24a〜24c,25a〜25cのうち、貫通孔24a〜24cが基板21の一端部側に形成され、貫通孔25a〜25cが基板21の他端部側に形成されている。そして、これら貫通孔24a〜24c,25a〜25cも中心線Dに対して線対称に配置されている。このため、3つの貫通孔24a〜24cについて説明し、3つの貫通孔25a〜25cの説明を省略する。
【0034】
3つの貫通孔24a〜24cは、長手方向Aに沿って並んで配置されており、貫通孔24aは基板21の長手方向Aの中央に最も近い位置に配置され、貫通孔24bは凸部22a,22b間に配置され、貫通孔24cは凸部22c,22d間に配置されている。これら3つの貫通孔24a〜24cはいずれも、連結部材20によって2つの基礎パッキン10が連結されたときに、通気孔12と幅方向Bに対向する位置に形成されている。このため、連結部材20によって2つの基礎パッキン10を連結した状態において、基板21が通気孔12を塞がず、基礎パッキン10の通気性能が低下するのを抑制することが可能となる。
【0035】
このような連結部材20は、
図2に示すように、一端部側の4つの凸部22a〜22dのうちの凸部22b,22cが、基礎パッキン10Aの長手方向Aの端部に近い2つの通気孔12に側面10a側(屋内側)から挿入され、本実施形態においては凸部22bが基礎パッキン10Aに係止されて挿着される。また、連結部材20は、他端部側の4つの凸部23a〜23dのうちの凸部23b,23cが、基礎パッキン10Bの長手方向Aの端部に近い2つの通気孔12に側面10a側(屋内側)から挿入され、本実施形態においては凸部23bが基礎パッキン10Bに係止されて挿着される。なお、基礎パッキン10Aは、
図2中左側に配置される基礎パッキン10であり、基礎パッキン10Bは、
図2中右側に配置される基礎パッキン10である。
【0036】
こうして、基礎1と土台2との間に配置される2つの基礎パッキン10(基礎パッキン10Aと基礎パッキン10B)が、連結部材20によって長手方向Aに直列に連結される。このとき、凸部22a,22d,23a,23dは、開放部13a,13bにそれぞれ嵌め込まれるため、連結された2つの基礎パッキン10が長手方向Aにズレにくくなる。
【0037】
以上に述べたように、本実施形態の連結部材20によると、基礎1上に隣接して配置される2つの基礎パッキン10の通気孔(凹部)12に、連結部材20の凸部22b,23bを基礎パッキン10の側面10a側からそれぞれ挿し込んで挿着することで、2つの基礎パッキン10を長手方向Aに直列に連結することが可能である。このため、連結部材20を土台2や調整板(不図示)と干渉させずに基礎パッキン10同士を連結することが可能である。また、連結部材20は基礎パッキン10の側面10a側から挿し込まれるので、基礎パッキン10上に土台2を配置する前、基礎パッキン10上に土台2を配置した後、土台2が基礎パッキン10上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン10)といった多様なシチュエーションにおいて、基礎パッキン10同士を連結部材20で連結することが可能である。つまり、連結部材20は、後付けでも基礎パッキン10同士を長手方向Aに連結することが可能である。さらに、基礎パッキン10同士を側面10a側から連結することによって、地震の震動によって基礎パッキン10の端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、建物の耐震性を向上させることができる。また、連結部材20が採用された建物構造100においても、上述と同様の効果を得ることができ、連結部材20を土台2や調整板(不図示)と干渉させずに基礎パッキン10同士が連結され、土台2が基礎パッキン10上に配置された状態(例えば、既存の建物の基礎パッキン10)であっても、基礎パッキン10同士が連結部材20で連結された建物構造100を得ることができる。さらに、地震の震動によって基礎パッキンの端部同士が水平方向にずれるのを効果的に防止し、耐震性を向上させた建物構造を得ることができる。
【0038】
なお、図示はしていないが、土台などに公知の水切り材が設けられていない場合は、2つの基礎パッキン10の通気孔(凹部)12に、連結部材20の凸部22b,23bを基礎パッキン10の側面10b側(屋外側)から挿し込んで挿着してもよい。これにおいても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0039】
また、基礎パッキン10には、凹部を構成する複数の通気孔12が形成されており、当該通気孔12に、凸部22b,23bが挿着可能に構成されているため、床下換気用の基礎パッキン10同士を長手方向Aに連結させることが可能となる。
【0040】
続いて、連結部材の第1変形例について、
図8を参照しつつ以下に説明する。なお、上述の実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。第1変形例における連結部材220は、長手方向Aの長さが上述の実施形態の連結部材20よりも長尺に形成されている。より具体的には、連結部材220の基板221は、基礎1上に配置されて連結される2つの基礎パッキン10の全長と同じ長さを有している。また、連結部材220の基板221には、上述の貫通孔24a〜24c,25a〜25cが形成されていない。つまり、基板221は、連結部材220によって2つの基礎パッキン10が連結された状態において、基礎パッキン10の側面10aに形成された通気孔12をすべて塞ぐことが可能に構成されている。また、連結部材220は、基板221が長手方向Aに長尺になった分、上述の実施形態のときよりも凸部22a〜22d,23a〜23dが多数形成されている。このため、連結部材220が基礎パッキン10からより一層脱落しにくくなる。
【0041】
このような本変形例による連結部材220が、上述した建物構造に採用された場合の建物構造においては、連結部材220が基礎パッキン10の側面10a側の通気孔12を基板221ですべて塞ぐため、換気用の基礎パッキン10を用いていても、建物構造を気密タイプとすることができる。なお、上述の実施形態における連結部材20の基板21も、上述の貫通孔24a〜24c,25a〜25cが形成されていない場合、当該連結部材20を複数用いて、連結される2つの基礎パッキン10の側面10a側のすべての通気孔12を塞いでもよい。これにおいても、上述と同様な効果を得ることができる。
【0042】
続いて、連結部材の第2変形例について、
図9を参照しつつ以下に説明する。第2変形例における連結部材320は、基板321の長手方向Aの長さが変更可能に構成されているだけで、これ以外は上述の実施形態の連結部材20とほぼ同様な構成である。なお、上述の実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。
【0043】
基板321は、長手方向Aにスライド可能に分割された2つの分割体322,323を有している。分割体323は、4つの凸部23a〜23d(
図9中凸部23b,23dだけ示す)及び貫通孔25b,25cが形成された分割本体323aと、厚みが分割本体323aの半分であるスライド半部323bとを有する。スライド半部323bには、厚み方向(幅方向B)に貫通する複数の孔323cが長手方向Aに沿って複数形成されている。複数の孔323cは、長手方向Aに沿って等間隔に配置されている。
【0044】
分割体322は、凸部22b,22d及び貫通孔24b,24cが形成された分割本体322aと、厚みが分割本体322aの半分であるスライド半部322bとを有する。スライド半部322bには、厚み方向(幅方向B)に突出する複数の突起322cが長手方向Aに沿って複数形成されている。複数の突起322cは、長手方向Aに沿って等間隔に配置されており、孔323cに嵌合可能に構成されている。
【0045】
これら分割本体322のスライド半部322bと分割本体323のスライド半部323bとで、基板321の長手方向Aの長さを変更可能とする変更機構325が構成されている。つまり、分割体322,323を長手方向Aに沿って互いに離れるように移動させ、スライド半部322b,323bを
図9(a)に示す位置から
図9(b)に示す位置へと変更するとともに、突起322cを孔323cに嵌合させることで、連結部材320の長手方向Aの長さを変更することが可能となる。つまり、連結部材320の凸部22b,22dと凸部23b,23dとの長手方向Aの離隔距離を変更可能となる。
【0046】
このような連結部材320においては、隣接する2つの基礎パッキン10のうちの一方の基礎パッキン10Aの側面10aに形成された通気孔12と他方の基礎パッキン10Bの側面10aに形成された通気孔12との離隔距離に応じて、連結部材320の一側及び他側に形成された凸部22b,22c,23b,23cの離隔距離を変更することが可能となる。このため、基礎1上に隣接して配置される種々の基礎パッキンに対応して連結することが可能となる。
【0047】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態における連結部材20には、突出長さの異なる凸部22b,22c,23b,23cが形成されているが、同じ突出長さの2つの凸部22b,23b又は凸部22c,23cだけが形成されていてもよい。なお、凸部の数は、連結される各基礎パッキンの1以上の凹部(通気孔12)に挿着可能であればよく、2以上であればよい。
【0048】
また、連結部材20の凸部22b,23bは、基礎パッキンの一側面に形成された凹部に挿着可能に構成されていてもよい。要するに、凸部22b,23bは、通気孔12に挿着されることが限定されるものではなく、気密タイプの基礎パッキンの一側面に形成された凹部に挿着可能に構成されていてもよい。
【0049】
また、凸部22b,23bは、当該基礎パッキンの凹部に挿着可能に構成されておれば、特に係止爪22b1,23b1が形成されていなくてもよく、どのような形状であってもよい。つまり、凹部にちょうど嵌合可能な形状であってもよい。こうすれば、凹部に凸部を嵌合させることで、基礎パッキンに連結部材を挿着させることが可能となる。また、凹部の開口形状も三角形、四角形、多角形、円形などどのような形状であってもよく、凸部は、凹部に挿し込まれることで、挿着可能に構成されておればよい。
【0050】
また、係止爪22b1,23b1は、凸部22b,23bの先端ではなく途中部位に形成されていてもよい。要するに、基礎パッキン10に係止可能であればよい。この場合、凹部内に当該係止爪が係止される段部が形成されておればよい。