(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一端が第1電源に接続され、他端が前記第1電源よりも低い電圧の第2電源に接続され、外部磁場によって電気抵抗が変化する複数の磁気抵抗効果素子を含むブリッジ回路により構成された検出回路と、
前記検出回路から出力される検出信号を増幅して出力する増幅回路と、
第1主電極が前記第1電源に接続され、第2主電極が前記検出回路の一端に接続され、第1制御電極がダイアグ信号端子、スリープ信号端子にそれぞれ接続され、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成された第1スリープ用トランジスタと、
第3主電極が前記第1電源に接続され、第4主電極が前記増幅回路に接続され、第2制御電極が前記ダイアグ信号端子、前記スリープ信号端子にそれぞれ接続され、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成された第2スリープ用トランジスタと、
前記第1制御電極及び前記第2制御電極と前記スリープ信号端子との間に配設され、前記スリープ信号端子に供給されるスリープ信号を反転させる信号反転回路と、
を備えた磁気抵抗効果装置。
前記スリープ信号端子と前記信号反転回路との間に配設され、前記第1電源と前記スリープ信号端子との間に双方向に接続された第1ダイオード及び第2ダイオードと、前記第1電源と前記スリープ信号端子との間に逆方向に接続された第3ダイオードと、前記第3ダイオードと前記スリープ信号端子との間に直列に接続された抵抗とを有する第1保護回路を更に備えた請求項1に記載の磁気抵抗効果装置。
前記ダイアグ信号端子と前記第1制御電極及び前記第2制御電極との間に配設され、前記第1電源と前記ダイアグ信号端子との間に逆方向に接続された第4ダイオードと、前記第2電源と前記ダイアグ信号端子との間に逆方向に接続された第5ダイオードと、を有する第2保護回路を備え、
前記第2電源が2重系とされている請求項1又は請求項2に記載の磁気抵抗効果装置。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のステアリングの回転角度を検出する磁気検出システムが開示されている。磁気検出システムは磁気検出装置及びセンサ電子制御ユニット(センサECU:Electrical Control Unit)を備えている。
磁気検出装置は、検出回路、増幅回路及びダイアグ(DIAG)回路を含んで構成され、チップ化されている。検出回路は、外部磁場によって電気抵抗が変化する複数の磁気抵抗効果(MR:MagnetoResistance)素子を含むブリッジ回路により構成されている。増幅回路は、検出回路の検出信号を増幅し、この増幅された検出信号を出力する。ダイアグ回路では、故障診断を行うことができる。
センサ電子制御ユニットは、処理部、判断部及び記憶部を含んで構成されている。処理部は、磁気検出装置から出力される検出信号を入力し、この検出信号を制御対象機器へ出力する。判断部は、磁気検出装置の故障診断を実行し、この故障診断の結果を制御対処機器へ出力する。記憶部には、ダイアグ回路を用いてダイアグ機能を実行する診断プログラム等のプログラムが格納されている。
【0003】
上記磁気検出システムは、プリント回路基板等の実装基板上に磁気検出装置、センサ電子制御ユニットのそれぞれを実装した組立品として構成されている。磁気検出システムとして、実装基板上には更にスリープ回路及び逆接防止ダイオードが外付け素子として実装されている。
スリープ回路はトランジスタ、具体的にはnチャネル導電型MOSFETを主体として構成されている。トランジスタのソース電極は接地端子に接続され、ドレイン電極は電源端子に接続され、ゲート電極はセンサ電子制御ユニットのスリープ端子に接続されている。ゲート電極がハイ(H)レベルのときスリープ回路はオン(ON)状態にあり、ゲート電極がロウ(L)レベルのときスリープ回路はオフ(OFF)状態(スリープモード)にある。スリープ回路では、例えば車両走行中以外に磁気検出装置の動作をスリープモードに設定することができるので、バッテリの消耗を抑制することができる。
逆接防止ダイオードは、センサ電子制御ユニットのダイアグ信号出力端子にアノード電極を接続し、磁気検出装置のダイアグ信号入力端子にカソード電極を接続している。ダイアグ信号出力端子は、通常モード、スリープモードのそれぞれのとき、いずれもLレベルとされる。磁気検出システムでは、逆接防止ダイオードを備えて、スリープモードのときの磁気検出装置の誤動作が防止されている。
【0004】
詳しく説明すると、磁気検出装置では、ダイアグ信号入力端子と初段回路との間に静電気放電(Electro-Static Discharge)保護回路が配設されている。この保護回路はダイアグ入力端子と接地端子との間に逆方向に接続されたダイオードを含んで構成されている。スリープモードのとき、センサ電子制御ユニットのダイアグ信号出力端子がLレベルとされ、磁気検出装置の接地端子がオープンになる。このため、磁気検出装置の保護回路のダイオード、ダイアグ信号入力端子のそれぞれを通してセンサ電子制御ユニットのダイアグ信号出力端子へ電流が回り込んで、結果的に磁気検出装置に誤動作が生じる。従って、上記の通り、逆接防止ダイオードが必要とされている。
【0005】
ところで、上記磁気検出システムでは、外付け素子としてスリープ回路及び逆接防止ダイオードが実装されているので、部品点数が増加し、加えて実装基板に外付け素子の実装領域が必要とされているので、集積度が低下する。このため、改善の余地があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事実を考慮し、誤動作を防止しつつ、部品点数を削減し、かつ、集積度を向上させることができる磁気抵抗効果装置及び磁気検出システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、一端が第1電源に接続され、他端が第1電源よりも低い電圧の第2電源に接続され、外部磁場によって電気抵抗が変化する複数の磁気抵抗効果素子を含むブリッジ回路により構成された検出回路と、検出回路から出力される検出信号を増幅して出力する増幅回路と、第1主電極が第1電源に接続され、第2主電極が検出回路の一端に接続され、第1制御電極がダイアグ信号端子、スリープ信号端子にそれぞれ接続され、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成された第1スリープ用トランジスタと、第3主電極が第1電源に接続され、第4主電極が増幅回路に接続され、第2制御電極がダイアグ信号端子、スリープ信号端子にそれぞれ接続され、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成された第2スリープ用トランジスタと、第1制御電極及び第2制御電極とスリープ信号端子との間に配設され、スリープ信号端子に供給されるスリープ信号を反転させる信号反転回路と、を備えている。
【0009】
第1実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、検出回路と、増幅回路と、第1スリープ用トランジスタ及び第2スリープ用トランジスタと、信号反転回路とを備える。検出回路は、外部磁場によって電気抵抗が変化する複数の磁気抵抗効果素子を含むブリッジ回路により構成される。検出回路の一端は第1電源に接続され、検出回路の他端は第1電源よりも低い電圧の第2電源に接続される。増幅回路は、検出回路から出力される検出信号を増幅して出力する。
【0010】
ここで、磁気抵抗効果装置は、第1スリープ用トランジスタ、第2スリープ用トランジスタ及び信号反転回路を備える。
第1スリープ用トランジスタは、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成され、第1主電極を第1電源に接続し、第2主電極を検出回路の一端に接続し、第1制御電極をダイアグ信号端子、スリープ信号端子にそれぞれ接続する。第2スリープ用トランジスタは、pチャネル導電型電界効果トランジスタにより構成され、第3主電極を第1電源に接続し、第4主電極を増幅回路に接続し、第2制御電極をダイアグ信号端子、スリープ信号端子にそれぞれ接続する。信号反転回路は、第1制御電極及び第2制御電極とスリープ信号端子との間に配設され、スリープ信号端子に供給されるスリープ信号を反転させる。
スリープモードでは、第1スリープ用トランジスタ及び第2スリープ用トランジスタがオフ状態とされ、第1電源はオープンとなる。このため、第1電源からダイアグ信号端子を通して外部、例えばダイアグ信号を供給するセンサ電子制御ユニットへ電流が回り込まないので、磁気抵抗効果装置の誤動作を防止することができる。
また、電流の回り込みを阻止することができるので、逆接防止ダイオードが外付け素子として必要無くなる。
さらに、外付け素子としたときよりも小さいサイズにおいて、第1スリープ用トランジスタ及び第2スリープ用トランジスタによりスリープ回路が構築され、このスリープ回路を磁気抵抗効果装置に内蔵させることができる。
そして、信号反転回路を備えるので、例えば、センサ電子制御ユニットからスリープ信号端子に供給される論理を変えず(信号レベルを反転させず)に、第1スリープ用トランジスタ及び第2スリープ用トランジスタを制御することができる。
【0011】
本発明の第2実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、第1実施態様に係る磁気抵抗効果装置において、スリープ信号端子と信号反転回路との間に配設され、第1電源とスリープ信号端子との間に双方向に接続された第1ダイオード及び第2ダイオードと、第1電源とスリープ信号端子との間に逆方向に接続された第3ダイオードと、第3ダイオードとスリープ信号端子との間に直列に接続された抵抗とを有する第1保護回路を更に備えている。
【0012】
第2実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、スリープ信号端子と信号反転回路との間に第1保護回路を更に備える。第1保護回路は、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード及び抵抗を有する。
第1ダイオード及び第2ダイオードは、スリープ信号端子と信号反転回路との間に配設され、第1電源とスリープ信号端子との間に双方向に接続される。第3ダイオードは、第1電源とスリープ信号端子との間に逆方向に接続される。抵抗は第3ダイオードとスリープ信号端子との間に直列に接続される。
ここで、磁気抵抗効果装置では、例えばセンサ電子制御ユニットによって1重故障を検出できる必要がある。1重故障とは、端子をオープンにしたときに隣接端子間が短絡する故障である。1重故障の検出のとき、第1保護回路では、第1電源とスリープ信号端子との間に双方向に第1ダイオード及び第2ダイオードが接続されているので、スリープ信号端子から第1電源への電流の流れが遮断される。また、第1保護回路では、スリープ信号端子から第3ダイオードを通して第1電源へ流れる電流が抵抗の電圧降下により減衰される。このため、スリープ信号端子から第1保護回路を介して第1電源へ電流が回り込まないので、磁気抵抗効果装置の誤動作を防止し、かつ、1重故障の検出を実行することができる。
【0013】
本発明の第3実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、第1実施態様又は第2実施態様に係る磁気抵抗効果装置において、ダイアグ信号端子と第1制御電極及び第2制御電極との間に配設され、第1電源とダイアグ信号端子との間に逆方向に接続された第4ダイオードと、第2電源とダイアグ信号端子との間に逆方向に接続された第5ダイオードと、を有する第2保護回路を備え、第2電源が2重系とされている。
【0014】
第3実施態様に係る磁気抵抗効果装置は、ダイアグ信号端子と第1制御電極及び第2制御電極との間に第2保護回路を備える。第2保護回路は第4ダイオードと第5ダイオードとを含んで構成される。第4ダイオードは、第1電源とダイアグ信号端子との間に逆方向に接続される。第5ダイオードは、第2電源とダイアグ信号端子との間に逆方向に接続される。
ここで、第2電源は2重系とされている。1重故障の検出において、第2電源の2重系の一方がオープンとされ、ダイアグ信号端子がロウレベルとされたとき、第2電源の2重系の他方は第2電源が維持されている。このため、第2電源から第5ダイオードを介してダイアグ信号端子に電流が流れないので、磁気抵抗効果装置の誤動作を防止しつつ、1重故障の検出を実行することができる。
【0015】
本発明の第4実施態様に係る磁気検出システムは、第1実施態様〜第3実施態様のいずれか1つに係る磁気抵抗効果装置と、磁気抵抗効果装置を実装する実装基板と、実装基板に実装され、スリープ信号端子へスリープ信号が出力され、ダイアグ信号端子へダイアグ信号が出力され、かつ、増幅回路から出力された検出信号が入力されるセンサ電子制御ユニットと、を備えている。
【0016】
第4実施態様に係る磁気検出システムは、実装基板と、実装基板に実装される磁気抵抗効果装置及びセンサ電子制御ユニットとを備える。センサ電子制御ユニットは、スリープ信号端子へスリープ信号を出力し、ダイアグ信号端子へダイアグ信号を出力し、かつ、増幅回路から出力された検出信号を入力する。
ここで、磁気抵抗効果装置に第1スリープ用トランジスタ、第2スリープ用トランジスタが内蔵されているので、外付け素子としてのスリープ回路を実装基板に実装する必要が無い。また、スリープモードにおいて、磁気抵抗効果装置のダイアグ信号端子からセンサ電子制御ユニットへ電流が回り込まないので、外付け素子としての逆接防止ダイオードを実装基板に実装する必要が無い。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る磁気抵抗効果装置及び磁気検出システムは、誤動作を防止しつつ、部品点数を削減し、かつ、集積度を向上させることができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施の形態]
以下、
図1〜
図4を用いて、本発明の第1実施の形態に係る磁気検出システム及び磁気抵抗効果装置を説明する。
【0020】
(磁気検出システムの構成)
図1に示されるように、本実施の形態に係る磁気検出システム1は、実装基板2の実装面上に、センサ電子制御ユニット3、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5を実装した組立品(assembly)として構成されている。磁気検出システム1は、ここでは車両のステアリングの回転角度を検出するシステムとして構築されている。
【0021】
磁気検出システム1の実装基板2には、樹脂製の絶縁基板の実装面、基板内部、裏面の少なくとも1つに配線が形成されたプリント回路基板(Printed Circuit Board)が使用されている。なお、プリント回路基板に限定されるものではなく、実装基板2としては、シリコン基板、ガラス基板等が使用されてもよい。
【0022】
センサ電子制御ユニット3は、本実施の形態において、少なくとも記憶部31、判断部32及び処理部33を有するマイクロコンピュータを含んで構成されている。センサ電子制御ユニット3には、検出信号入力端子AN0、AN1、AN3及びAN4と、ダイアグ信号出力端子DO1及びDO2と、スリープ信号出力端子SOと、第1電源端子V1と、第2電源端子V2とが配設されている。
【0023】
センサ電子制御ユニット3の処理部33では、第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5のそれぞれから出力される検出信号OUT1、検出信号OUT2に基づいて、ステアリング装置のステアリングの回転角度(操舵角)が演算される。この演算結果は、制御対象機器、具体的には各種車載機器ECU(Electrical Control Unit)へ出力される。
判断部32では、ダイアグ機能を有する故障診断プログラムに基づいて、第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5のそれぞれの故障診断が実行される。この故障診断の結果は制御対象機器へ出力される。制御対象機器では、例えば警告灯の点滅、警告音の発生等により、故障診断の結果が報知される。
記憶部31には、故障診断プログラム、故障診断において故障判断のパラメータ等の情報が格納される。
【0024】
第1磁気抵抗効果装置4は、図示を省略したステアリング装置の回転部材に装着されたマグネットの近傍に配設され、マグネットの移動に伴い変化する外部磁場を電気抵抗の変化として検出する。この検出結果は、π/2の位相差を有する2つの検出信号OUT1及び検出信号OUT2として、第1磁気抵抗効果装置4からセンサ電子制御ユニット3へ出力される。
第1磁気抵抗効果装置4と同様に、第2磁気抵抗効果装置5は、外部磁場を電気抵抗の変化として検出し、検出結果をセンサ電子制御ユニット3へ出力する。第2磁気抵抗効果装置5の検出結果は、第1磁気抵抗効果装置の検出結果と同様に、π/2の位相差を有する2つの検出信号OUT1及び検出信号OUT2を出力する。
【0025】
第1磁気抵抗効果装置4は、検出信号出力端子O1及びO2と、ダイアグ信号入力端子DI1及びDI2と、スリープ信号入力端子SIと、第1電源端子V1と、第2電源端子V2及びV3とを備えている。第2磁気抵抗効果装置5は、第1磁気抵抗効果装置4と同一の各端子を備えている。
【0026】
第1磁気抵抗効果装置4の第1電源端子V1には第1電源Vccが接続されている。第1電源Vccはシステム動作電位、例えば5Vに設定されている。第2電源端子V2には第2電源GNDが接続されている。第2電源GNDは、第1電源Vccよりも低い電圧であり、システム接地電位、例えば0Vに設定されている。第1電源Vccと第2電源GNDとの間には平滑コンデンサとしての容量C1が挿入されている。
また、第2電源端子V3は、第2電源端子V2に電気的に並列に接続され、第2電源GNDが供給される。第2電源端子V2、第3電源端子V3は、同一の第2電源GNDを供給する2重系とされている。
第1磁気抵抗効果装置4の検出信号出力端子O1は、抵抗R1及び容量C3を介して、センサ電子制御ユニット3の検出信号入力端子AN1に接続されている。検出信号出力端子O2は、抵抗R2及び容量C4を介して、検出信号入力端子AN0に接続されている。ダイアグ信号入力端子DI1はダイアグ信号出力端子DO1に接続されている。ダイアグ信号入力端子DI2はダイアグ信号出力端子DO2に接続されている。スリープ信号入力端子SIはスリープ信号出力端子SOに接続されている。
【0027】
第2磁気抵抗効果装置5の第1電源端子V1には第1電源Vccが接続され、第2電源端子V2には第2電源GNDが接続されている。第1電源Vccと第2電源GNDとの間には平滑コンデンサとしての容量C2が挿入されている。
また、第2電源端子V2及び第2電源端子V3は同様に2重系とされている。
第2磁気抵抗効果装置5の検出信号出力端子O1は、抵抗R1及び容量C3を介して、センサ電子制御ユニット3の検出信号入力端子AN3に接続されている。検出信号出力端子O2は、抵抗R2及び容量C4を介して、検出信号入力端子AN4に接続されている。ダイアグ信号入力端子DI1はダイアグ信号出力端子DO1に接続され、ダイアグ信号入力端子DI2はダイアグ信号出力端子DO2に接続されている。スリープ信号入力端子SIはスリープ信号出力端子SOに接続されている。
【0028】
(磁気抵抗効果装置の構成)
図2に示されるように、第1磁気抵抗効果装置4は、第1検出回路41と、第2検出回路42と、第1増幅回路43と、第2増幅回路44とを含んで構成されている。
【0029】
第1検出回路41は、一端を第1電源Vcc(第1電源端子V1)に接続し、他端を第2電源GND(第2電源端子V2及びV3)に接続している。この第1検出回路41は、外部磁場によって電気抵抗が変化する4個(複数)の磁気抵抗効果素子MR1〜MR4を含むブリッジ回路により構成されている。第1検出回路41の2つの出力は第1増幅回路43の2つの入力(非反転入力及び反転入力)に接続されている。第1検出回路41の外部磁場による電気抵抗の変化は検出信号として第1増幅回路43へ出力される。
第1増幅回路43はオペアンプにより構成されている。第1増幅回路43は入力された検出信号を増幅し、この増幅された検出信号は検出信号出力端子O1へ出力される。
【0030】
第2検出回路42は、一端を第1電源Vccに接続し、他端を第2電源GNDに接続し、第1検出回路41と同様に外部磁場によって電気抵抗が変化する4個の磁気抵抗効果素子MR1〜MR4を含むブリッジ回路により構成されている。第2検出回路42では、第1検出回路41に対してπ/2の位相差の検出信号が検出され、かつ、出力される。第2検出回路42の2つの出力は第2増幅回路44の2つの入力(非反転入力及び反転入力)に接続されている。第2検出回路42の外部磁場による電気抵抗の変化は検出信号として第2増幅回路44へ出力される。
第2増幅回路44は第1増幅回路43と同様にオペアンプにより構成されている。第2増幅回路44に入力された検出信号は、増幅され、検出信号出力端子O2へ出力される。
【0031】
第1磁気抵抗効果装置4は更に第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49を備えている。本実施の形態において、第1スリープ用トランジスタ48、第2スリープ用トランジスタはいずれもpチャネル導電型(第1導電型)の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET:Insulated Gate Field Effect Transistor)により構成されている。この電界効果トランジスタとしては、金属−酸化物−半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor FET)と、金属−絶縁物−半導体型電界効果トランジスタ(MISFET:Metal Insulator Semiconductor FET)とが少なくとも含まれている。
【0032】
第1スリープ用トランジスタ48では、第1主電極(ソース電極)が第1電源Vccに接続され、第2主電極(ドレイン電極)が第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれの一端(磁気抵抗効果素子MR1とMR2との間)に接続されている。第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極(ゲート電極)は、入力信号論理回路40を介してダイアグ信号入力端子DI1、DI2、スリープ信号入力端子SIのそれぞれに接続されている。第1スリープ用トランジスタ48は、第1磁気抵抗効果装置4の通常動作モードにおいて、オン状態とされ、第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれを作動させる。
また、第1スリープ用トランジスタ48は、ダイアグ信号DIAG1及びDIAG2に従って第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれの作動や非作動を行い、故障診断モードを実行する。さらに、第1スリープ用トランジスタ48は、スリープ信号SLEEPに基づいて第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれをスリープモードとし、図示を省略したバッテリの消耗を抑制する。
【0033】
第2スリープ用トランジスタ49では、第3主電極(ソース電極)が第1電源Vccに接続され、第4主電極(ドレイン電極)が定電流回路52を介して第1増幅回路43、第2増幅回路44のそれぞれに接続されている。第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極(ゲート電極)は、第1制御電極に電気的に並列に接続され、入力信号論理回路40を介してダイアグ信号入力端子DI1、DI2、スリープ信号入力端子SIのそれぞれに接続されている。第2スリープ用トランジスタ49の動作は第1スリープ用トランジスタ48の動作と連動されて同一とされている。このため、第2スリープ用トランジスタ49は、通常動作モード、故障診断モード、スリープモードのそれぞれにおいて第1増幅回路43、第2増幅回路44のそれぞれを適宜作動させる。
【0034】
第1磁気抵抗効果装置4は、
図2及び
図3に示されるように、第1静電気放電保護回路(以下、単に「第1保護回路」という)47を備えている。さらに、第1磁気抵抗効果装置4は、
図2及び
図4に示される第2静電気放電保護回路(以下、単に「第2保護回路」という)45を備え、加えて
図2に示される第2保護回路46を備えている。
【0035】
第1保護回路47は、第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極及び第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極とスリープ信号入力端子SIとの間に配設されている。より具体的には、入力信号論理回路40とスリープ信号入力端子SIとの間に第1保護回路47が配設されている。第1保護回路47は、
図2及び
図3に示されるように、第1ダイオードD5と、第2ダイオードD6と、第3ダイオードD7と、抵抗R6とを含んで構成されている。さらに、第1保護回路47は、ダイオードD8と、抵抗R5と、抵抗R7とを含んで構成されている。
【0036】
第1ダイオードD5及び第2ダイオードD6は、第1電源Vccとスリープ信号入力端子SIとの間に電気的に双方向に接続されている。詳しく説明すると、第1ダイオードD5のアノード電極はスリープ信号入力端子SIに接続され、カソード電極は第2ダイオードD6のカソード電極に接続されている。第2ダイオードD6のアノード電極は第1電源Vccに接続されている。
第3ダイオードD7のアノード電極は抵抗R6、抵抗R5のそれぞれを介してスリープ信号入力端子SIに接続され、カソード電極は第1電源Vccに接続されている。つまり、第3ダイオードD7は第1電源Vccとスリープ信号入力端子SIとの間に電気的に逆方向に接続されている。
ダイオードD8のアノード電極は第2電源GNDに接続され、カソード電極はスリープ信号入力端子SIに接続されている。このダイオードD8はスリープ信号入力端子SIと第2電源GNDとの間に電気的に逆方向に接続されている。
抵抗R6は、抵抗R5と第3ダイオードD7のアノード電極との間に電気的に直列に接続され、抵抗R5よりも高い抵抗値に設定されている。例えば、抵抗R5は100Ωに設定され、抵抗R6は30kΩに設定されている。抵抗R7の一端は抵抗R5と抵抗R6との間に接続され、他端は第2電源GNDに接続されている。
【0037】
図2及び
図4に示されるように、第2保護回路45は、第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極及び第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極、具体的には入力信号論理回路40とダイアグ信号入力端子DI1との間に配設されている。第2保護回路45は、第4ダイオードD1と、第5ダイオードD2と、抵抗R3とを含んで構成されている。
第4ダイオードD1のアノード電極はダイアグ信号入力端子DI1に接続され、カソード電極は第1電源Vccに接続されている。つまり、第4ダイオードD1はダイアグ信号入力端子DI1と第1電源Vccとの間に電気的に逆方向に接続されている。第5ダイオードD2のアノード電極は第2電源GNDに接続され、カソード電極はダイアグ信号入力端子DI1に接続されている。この第5ダイオードD2はダイアグ信号入力端子DI1と第2電源GNDとの間に電気的に逆方向に接続されている。
抵抗R3はダイアグ信号入力端子DI1と入力信号論理回路40との間に電気的に直列に接続されている。
【0038】
図2に示されるように、第2保護回路46は、第2保護回路45と実質的に同一の回路構成により構成され、入力信号論理回路40とダイアグ信号入力端子DI2との間に配設されている。第2保護回路46は、第4ダイオードD3と、第5ダイオードD4と、抵抗R4とを含んで構成されている。
第4ダイオードD3のアノード電極はダイアグ信号入力端子DI2に接続され、カソード電極は第1電源Vccに接続されている。つまり、第4ダイオードD3はダイアグ信号入力端子DI2と第1電源Vccとの間に電気的に逆方向に接続されている。第5ダイオードD4のアノード電極は第2電源GNDに接続され、カソード電極はダイアグ信号入力端子DI2に接続されている。この第5ダイオードD4はダイアグ信号入力端子DI2と第2電源GNDとの間に電気的に逆方向に接続されている。
抵抗R4はダイアグ信号入力端子DI2と入力信号論理回路40との間に電気的に直列に接続されている。
【0039】
そして、第1磁気抵抗効果装置4では、
図2及び
図3に示されるように、第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極及び第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極と第1保護回路47との間に信号反転回路50が配設されている。
詳しく説明すると、信号反転回路50は、入力信号論理回路40の前段に配設され、
図3に示されるようにインバータにより構成されている。インバータは、第1導電型電界効果トランジスタQ1と、nチャネル導電型(第2導電型)電界効果トランジスタQ2とを含んで構成され、1段とされている。なお、信号整形等を目的として、信号反転回路50は、3段以上の多段構成としてもよい。
【0040】
図1に示される第2磁気抵抗効果装置5の構成は第1磁気抵抗効果装置4の構成と同一とされているので、第2磁気抵抗効果装置5の説明は省略する。
【0041】
(磁気検出システム及び磁気抵抗効果装置の動作)
前述の磁気検出システム1、第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5の動作について、簡単に説明する。
(1)通常動作モード
図1に示されるように、通常動作モードにおいて、磁気検出システム1は、センサ電子制御ユニット3のダイアグ信号出力端子DO1から第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のダイアグ信号入力端子DI1へダイアグ信号DIAG1を出力する。同様に、磁気検出システム1は、センサ電子制御ユニット3のダイアグ信号出力端子DO2から第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のダイアグ信号入力端子DI2へダイアグ信号DIAG2を出力する。ダイアグ信号DIAG1、DIAG2はともにロウレベル(以下、「Lレベル」という)である。
【0042】
図2に示されるように、第1磁気抵抗効果装置4では、ダイアグ信号DIAG1、DIAG2が入力信号論理回路40に入力される。入力信号論理回路40は、第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極及び第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極をともにLレベルとし、第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49をオン状態とする。第1スリープ用トランジスタ48のオン動作によって第1検出回路41に第1電源Vccが供給され、第1検出回路41を用いて外部磁場が検出される。加えて、第2スリープ用トランジスタ49のオン動作によって第1増幅回路43がオン動作とされるので、第1検出回路41の検出信号が、第1増幅回路43により増幅され、検出信号出力端子O1に検出信号OUT1として出力される。
同様に、第2検出回路41を用いて外部磁場が検出され、この検出信号が第2増幅回路44を用いて検出信号出力端子O2に検出信号OUT2として出力される。
図1に示されるように、検出信号OUT1はセンサ電子制御ユニット3の検出信号入力端子AN1へ出力される。また、検出信号OUT2は検出信号入力端子AN0に出力される。
【0043】
一方、第2磁気抵抗効果装置5でも第1磁気抵抗効果装置4と同様の動作が行われる。つまり、第2磁気抵抗効果装置5の検出信号出力端子O1から出力される検出信号OUT1はセンサ電子制御ユニット3の検出信号入力端子AN3に出力され、検出信号OUT2は検出信号入力端子AN4に出力される。
【0044】
(2)故障診断モード
故障診断モードではセンサ電子制御ユニット3のダイアグ信号出力端子DO1及びDO2から第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のダイアグ信号入力端子DI1及びDI2へ3つのパターンのダイアグ信号DIAG1及びDIAG2が出力される。すなわち、第1パターンでは、ダイアグ信号DIAG1はLレベル、ダイアグ信号DIAG2はハイレベル(以下、「Hレベル」という)である。第2パターンでは、ダイアグ信号DIAG1はHレベル、ダイアグ信号DIAG2はLレベルである。第3パターンでは、ダイアグ信号DIAG1はHレベル、ダイアグ信号DIAG2はHレベルである。
【0045】
これらの3つのパターンのダイアグ信号DIAG1及びDIAG2に従って出力される検出信号OUT1及びOUT2の不適が判定される。これにより、第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5のそれぞれの故障診断がセンサ電子制御ユニット3において実施される。
【0046】
(3)スリープモード
スリープモードでは、センサ電子制御ユニット3のスリープ信号出力端子SOから第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のスリープ信号入力端子SIへスリープ信号SLEEPが出力される(
図1参照)。スリープ信号SLEEPはLレベルである。
これにより、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5の動作が停止(待機)状態とされ、バッテリの消耗を抑制することができる。
詳しく説明すると、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5では、まずスリープ信号入力端子SIにスリープ信号SLEEPが入力される。このスリープ信号SLEEPは信号反転回路50により反転され、反転されたスリープ信号SLEEPは入力信号論理回路40を介して第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極及び第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極に供給される。これにより、第1スリープ用トランジスタ48はオフ状態とされ、第1検出回路41及び第2検出回路42の作動は停止される。また、第2スリープ用トランジスタ49はオフ状態とされ、第1増幅回路43及び第2増幅回路44の動作は停止される。
【0047】
(本実施の形態の作用及び効果)
上記第1磁気抵抗効果装置4は、
図1〜
図3に示されるように、第1検出回路41及び第2検出回路42と、第1増幅回路43及び第2増幅回路44と、第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49と、信号反転回路50とを備える。第1検出回路41、第2検出回路42は、いずれも外部磁場によって電気抵抗が変化する複数の磁気抵抗効果素子MR1〜MR4を含むブリッジ回路により構成される。第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれの一端は第1電源Vccに接続され、第2検出回路41、第2検出回路42のそれぞれの他端は第1電源Vccよりも低い電圧の第2電源GNDに接続される。第1増幅回路43は、第1検出回路41から出力される検出信号OUT1を増幅して出力する。第2増幅回路44は、第2検出回路42から出力される検出信号OUT2を増幅して出力する。
【0048】
ここで、磁気抵抗効果装置4は、第1スリープ用トランジスタ48、第2スリープ用トランジスタ49及び信号反転回路50を備える。
第1スリープ用トランジスタ48は、第1導電型電界効果トランジスタにより構成される。第1スリープ用トランジスタ48は、第1主電極を第1電源Vccに接続し、第2主電極を第1検出回路41、第2検出回路42のそれぞれの一端に接続する。第1スリープ用トランジスタ48の第1制御電極はダイアグ信号入力端子DI1及びDI2、スリープ信号入力端子SIにそれぞれ接続される。第2スリープ用トランジスタ49は、第1導電型電界効果トランジスタにより構成される。第2スリープ用トランジスタ49は、第3主電極を第1電源Vccに接続し、第4主電極を第1増幅回路43、第2増幅回路44にそれぞれ接続する。第2スリープ用トランジスタ49の第2制御電極はダイアグ信号入力端子DI1及びDI2、スリープ信号入力端子SIにそれぞれ接続される。
信号反転回路50は、第1制御電極及び第2制御電極とスリープ信号入力端子SIとの間、具体的には入力信号論理回路40とスリープ信号入力端子SIとの間に配設される。信号反転回路50は、スリープ信号入力端子SIに供給されるスリープ信号SLEEPを反転させる。
【0049】
図2に示されるように、スリープモードでは、第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49がオフ状態とされ、第1電源Vccがオープンとなる。このため、第1電源Vccからダイアグ信号入力端子DI1、DI2のそれぞれを通して外部、例えばダイアグ信号DIAG1、DIAG2のそれぞれを供給するセンサ電子制御ユニット3へ電流が回り込まない(
図1参照)。第2保護回路45では、第1電源Vccとダイアグ信号入力端子DI1との間に第4ダイオードD1が逆方向に接続されているので、第4ダイオードD1を通しても電流の回り込みがない。同様に、第2保護回路46では、第1電源Vccとダイアグ信号入力端子DI2との間に第4ダイオードD3が逆方向に接続されているので、第4ダイオードD3を通しても電流の回り込みがない。電流の回り込みがないので、第1磁気抵抗効果装置4の誤動作を防止することができる。なお、スリープモードでは、第1検出回路41、第2検出回路42、第1増幅回路43及び第2増幅回路44の動作は停止状態にある。
【0050】
また、電流の回り込みを阻止することができるので、外付け素子としての逆接防止ダイオードが必要無くなる。
さらに、外付け素子としたときよりも小さいサイズにおいて、第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49によりスリープ回路が構築され、このスリープ回路を磁気抵抗効果装置4に内蔵させることができる。
そして、信号反転回路50を備えるので、例えば、センサ電子制御ユニット3からスリープ信号入力端子SIに供給されるスリープ信号SLEEPの論理を変えずに、第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49を制御することができる。ここで、論理を変えないとは、センサ電子制御ユニット3のスリープ信号出力端子SOから出力されるスリープ信号SLEEPの信号レベルを変えないという意味である。例えば、スリープモードへの移行がセンサ電子制御ユニット3から出力されるスリープ信号SLEEPを「Lレベル」とするとき、センサ電子制御ユニット3の回路構成を変えることなく、第1磁気抵抗効果装置4をスリープモードに移行させることができる。
【0051】
従って、本実施の形態に係る第1磁気抵抗効果装置4では、スリープモードにおける誤動作を防止しつつ、外付け素子の部品点数を削減し、かつ、実装基板2における集積度を向上させることができる。なお、第2磁気抵抗効果装置5でも、第1磁気抵抗効果装置4と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0052】
また、第1磁気抵抗効果装置4は、
図2及び
図3に示されるように、スリープ信号入力端子SIと信号反転回路50との間に第1保護回路47を更に備える。第1保護回路47は、第1ダイオードD5、第2ダイオードD6、第3ダイオードD7及び抵抗R6を有する。
第1ダイオードD5及び第2ダイオードD6は、スリープ信号入力端子SIと信号反転回路50との間に配設され、第1電源Vccとスリープ信号入力端子SIとの間に双方向に接続される。第3ダイオードD7は、第1電源Vccとスリープ信号入力端子SIとの間に逆方向に接続される。抵抗R6は第3ダイオードD7とスリープ信号入力端子SIとの間に直列に接続される。
【0053】
ここで、第1磁気抵抗効果装置4では、例えばセンサ電子制御ユニット3によって1重故障を検出できる必要がある。1重故障とは、端子をオープンにしたときに隣接端子間が短絡する故障である。1重故障の検出のとき、第1保護回路47では、第1電源Vccとスリープ信号入力端子SIとの間に双方向に第1ダイオードD5及び第2ダイオードD6が接続されているので、スリープ信号入力端子SIから第1電源Vccへの電流の流れが遮断される。また、第1保護回路47では、スリープ信号入力端子SIから第3ダイオードD7を通して第1電源Vccへ流れる電流が抵抗R6の電圧降下により減衰される。
このため、スリープ信号入力端子SIから第1保護回路47を介して第1電源Vccへ電流が回り込まないので、第1磁気抵抗効果装置4の誤動作を防止し、かつ、1重故障の検出を実行することができる。第2磁気抵抗効果装置5でも、第1磁気抵抗効果装置4と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0054】
さらに、第1磁気抵抗効果装置4は、
図2及び
図4に示されるように、ダイアグ信号入力端子DI1と第1制御電極及び第2制御電極との間、具体的にはダイアグ信号入力端子DI1と入力信号論理回路40との間に第2保護回路45を備える。第2保護回路45は第4ダイオードD1と第5ダイオードD2とを含んで構成される。第4ダイオードD1は、第1電源Vccとダイアグ信号入力端子DI1との間に逆方向に接続される。第5ダイオードD2は、第2電源GNDとダイアグ信号入力端子DI1との間に逆方向に接続される。
ここで、第2電源GNDは2重系とされている。詳しく説明すると、第2電源GNDは、第2電源端子V2及び第2電源端子V2に電気的に並列に接続された第2電源端子V3から供給される。
1重故障の検出において、第2電源GNDの2重系の一方(例えば第2電源端子V2)がオープンとされ、ダイアグ信号入力端子DI1がLレベルとされたとき、第2電源GNDの2重系の他方(例えば第2電源端子V3)は第2電源GNDが維持されている。このため、第2電源GNDから第5ダイオードD2を介してダイアグ信号入力端子DI1に電流が流れないので、第1磁気抵抗効果装置4の誤動作を防止しつつ、1重故障の検出を実行することができる。
【0055】
また、第1磁気抵抗効果装置4は、
図2に示されるように、ダイアグ信号入力端子DI2と第1制御電極及び第2制御電極との間、具体的にはダイアグ信号入力端子DI2と入力信号論理回路40との間に第2保護回路46を備える。第2保護回路46は第4ダイオードD3と第5ダイオードD4とを含んで構成される。
ここでも、第2電源GNDは2重系とされているので、1重故障の検出において、第1磁気抵抗効果装置4の誤動作を防止しつつ、1重故障の検出を実行することができる。
なお、第2磁気抵抗効果装置5でも、第1磁気抵抗効果装置4と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0056】
さらに、磁気検出システム1は、
図1に示されるように、実装基板2と、実装基板2に実装される第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5及びセンサ電子制御ユニット3とを備える。
センサ電子制御ユニット3は、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のスリープ信号入力端子SIへスリープ信号SLEEPを出力する。また、センサ電子制御ユニット3は、ダイアグ信号入力端子DI1へダイアグ信号DIAG1を出力し、ダイアグ信号入力端子DI2へダイアグ信号DIAG2を出力する。さらに、センサ電子制御ユニット3は、
図1及び
図2に示されるように、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5の第1増幅回路43から出力された検出信号OUT1を入力し、第2増幅回路43から出力された検出信号OUT2を入力する。
【0057】
ここで、
図2に示されるように、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5にそれぞれ第1スリープ用トランジスタ48及び第2スリープ用トランジスタ49が内蔵されているので、外付け素子としてのスリープ回路を実装基板2に実装する必要が無い。また、スリープモードにおいて、第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5のダイアグ信号入力端子DI1、DI2からセンサ電子制御ユニット3へ電流が回り込まないので、外付け素子としての逆接防止ダイオードを実装基板2に実装する必要が無い。
このため、磁気検出システム1では、誤動作を防止しつつ、部品点数を削減し、かつ、集積度を向上させることができる。
【0058】
[第2実施の形態]
以下、
図5を用いて、本発明の第2実施の形態に係る磁気検出システム及び磁気抵抗効果装置を説明する。なお、本実施の形態において、第1実施の形態に係る磁気検出システム及び磁気抵抗効果装置の構成要素と同一又は実質的に同一の構成要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0059】
本実施の形態に係る第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5では第1保護回路47の構成が異なるだけで、それ以外の構成は第1実施の形態に係る第1磁気抵抗効果装置4及び第2磁気抵抗効果装置5と同一である。また、図示を省略した磁気検出システム1の構成は第1実施の形態に係る磁気検出システム1の構成と同一である。このため、本実施の形態では、第1磁気抵抗効果装置4の第1保護回路47の構成だけを説明し、第2磁気抵抗効果装置5の第1保護回路47並びに磁気検出システム1の説明は重複するので省略する。
【0060】
図5に示されるように、第1磁気抵抗効果装置4の第1保護回路47は、第1ダイオードD5、第2ダイオードD6、第3ダイオードD7、ダイオードD8に代えて、トランジスタQ3〜Q6を備えている。トランジスタQ3〜Q5は第1導電型電界効果トランジスタにより構成されている。
トランジスタQ4のソース電極及びゲート電極は第1電源Vccに接続され、ドレイン電極はトランジスタQ3のソース電極に接続されている。トランジスタQ3のドレイン電極及びゲート電極はスリープ信号入力端子SIに接続されている。トランジスタQ5のソース電極及びゲート電極は第1電源Vccに接続され、ドレイン電極は抵抗R6、R5のそれぞれを介してスリープ信号入力端子SIに接続されている。
トランジスタQ6は第2導電型電界効果トランジスタにより構成されている。トランジスタQ6のソース電極及びゲート電極は第2電源GNDに接続され、ドレイン電極はスリープ信号入力端子SIに接続されている。
【0061】
トランジスタQ3〜Q6では、これらが形成されたウエル領域とこのウエル領域とは反対導電型の主電極とのpn接合部にダイオードが生成されるので、第1実施の形態に係る第1保護回路47の第1ダイオードD5等と同様の機能がある。従って、本実施の形態に係る第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5及び磁気検出システム1では、第1実施の形態に係る第1磁気抵抗効果装置4、第2磁気抵抗効果装置5及び磁気検出システム1により得られる作用及び効果と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0062】
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において例えば以下の通り変形可能である。例えば、本発明は、ダイアグ信号入力端子に接続される第2保護回路において、ダイオードをトランジスタに代えてもよい。また、本発明は、第1保護回路、第2保護回路のそれぞれにおいて、ダイオードとトランジスタとを混在させてもよい。
さらに、本発明では、第1検出回路、第2検出回路の磁気抵抗効果素子として、異方向性磁気抵抗効果(AMR: Anisotropic Magneto Resistive effect)素子、巨大磁気抵抗効果(GMR: Giant Magneto Resistive effect)素子、トンネル磁気抵抗効果(TMR: Tunnel Magneto Resistance effect)素子のいずれかを使用することができる。
また、本発明は、車両のステアリングの回転角度を検出するシステムに限定されるものではなく、移動位置や移動角度を検出するシステムに広く適用可能である。