【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は、請求項1に記載のラボラトリ試料分配システム、および請求項
5に記載のラボラトリ自動化システムによって達成される。
本発明は、ラボラトリ試料分配システムに関する。
【0008】
ラボラトリ試料分配システムは、1つまたは複数の試料容器を運ぶように構成された複数の試料容器キャリアを備え、各試料容器キャリアは、少なくとも1つの磁気的に能動なデバイスを含む。ラボラトリ試料分配システムは、試料容器キャリアを支持するように構成された搬送平面と、搬送平面の下方に固定されて配置された複数の電磁アクチュエータとをさらに備え、電磁アクチュエータは、試料容器キャリアに磁気的な駆動力を印加することにより、搬送平面の上面上の複数の試料容器キャリアのうちの1つを移動させるように構成される。
【0009】
ラボラトリ試料分配システムは、制御デバイスをさらに備え、この制御デバイスは、対応する搬送経路に沿って試料容器キャリアが移動するように電磁アクチュエータを駆動することにより搬送平面の上面上の試料容器キャリアの移動を制御するように構成され、搬送経路は、対応する終点電磁アクチュエータの上または上方で終端する。
【0010】
制御デバイスは、終点電磁アクチュエータが、搬送経路の対応する終端でそれぞれの試料容器キャリアに対して磁気的センタリング引力を印加するまたは働かせるように、終点電磁アクチュエータを活性化または駆動するようにさらに構成される。
【0011】
創意的なラボラトリ試料分配システムによれば、特に試料容器キャリアがその搬送経路に沿って移動した後で、試料容器キャリアをセンタリングすることが可能である。このセンタリングは、例えば、試料容器を試料容器キャリアに装填するために、または、試料容器キャリアから試料容器を取り出すために、有用であり得る。特定の位置においてセンタリングされた試料容器キャリアを有することは、より円滑かつ迅速な装填過程または取出し過程を可能とすることができる。さらに、センタリング力の継続的な印加は、そのような過程に悪影響を及ぼす可能性がある試料容器キャリアが不用意にその位置を変えること、を防止することができる。
【0012】
試料容器キャリアの磁気的に能動なデバイスは、典型的には永久磁石として実装される。しかし、電磁石が使用されてもよい。
搬送平面は、典型的には試料容器キャリアがその上で運ばれることができかつ移動することができる平坦な表面である。
【0013】
電磁アクチュエータは、典型的にはソレノイドとして実装され、各ソレノイドが、強磁性コアを有する。典型的には、ソレノイドの軸は、垂直に配向され、かつ互いに平行に配向される。強磁性コアは、隣接する強磁性コアに磁気的に結合され得る。
【0014】
制御デバイスは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、標準的なコンピュータ、特定用途向け集積回路(ASIC;application specific integrated circuit)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA;field programmable gate array)、または別のプログラム可能なデバイスとして実装され得る。特に、制御デバイスは、処理手段および記憶手段を備えることができ、記憶手段は、処理手段によって実行されたときに処理手段を特定の形で機能させるコードを含む。
【0015】
終点電磁アクチュエータは、複数の電磁アクチュエータから選ばれてよく、そして典型的には、それぞれの搬送経路の終点を確定する。典型的な実施態様では、終点電磁アクチュエータは、ラボラトリステーションの付近、または試料容器の装填手段もしくは取出し手段の付近に配置される。
【0016】
制御デバイスは、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された電磁アクチュエータが、搬送経路の終端で試料容器キャリアに対してセンタリング斥力を印加するように、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された複数の電磁アクチュエータを駆動するように構成される。このことは、終点電磁アクチュエータでの試料容器キャリアのセンタリングをさらに助力し得る。センタリング斥力は、センタリング引力に加えて同時に印加され得る。センタリング斥力は、特定の方向に定められた強度で力を印加してずれを補正するために特に使用され得る。
【0017】
磁気的センタリング引力およ
び磁気的センタリング斥力は、磁気的な駆動力よりも大きい。このことは、試料容器キャリアの不用意な移動を防止する力を用いて試料容器キャリアをその位置に好ましく保持することを可能にする。
【0018】
制御デバイスは、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された全ての電磁アクチュエータを活性化または駆動するように構成される。このことは、特に高いセンタリング力を可能とする。
【0019】
制御デバイスは、搬送平面の方向における磁気的センタリング斥力の和が終点電磁アクチュエータの位置においてゼロになるように、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された
全ての電磁アクチュエータを活性化または駆動するように構成される。このことは、終点電磁アクチュエータの位置において結果的に生じる力を伴わずに試料容器キャリアの好ましいセンタリングを可能とし、これは、試料容器キャリアを任意の方向に移動させるために印加されなければならない力が最大限であることを意味する。今しがた説明された状況はまた、磁気的センタリング斥力に起因する磁気的な駆動力が生じないことを意味し得る。このこともまた、電磁アクチュエータによって印加される力による試料容器キャリアの不用意な移動を防止する。
【0020】
一実施態様によれば、制御デバイスは、位置検出デバイスに通信可能に接続され、この位置検出デバイスは、試料容器キャリアの位置を検出しかつ制御デバイスに位置を示す信号を送達するように構成される。制御デバイスは、試料容器キャリアが終点電磁アクチュエータ上でセンタリングされるように、位置を示す信号を使用して磁気的センタリング斥力を適応させるようにさらに構成される。
【0021】
この実施態様によれば、センタリング力は、位置検出デバイスによって検出された試料容器キャリアの実際の位置に応じて印加され得る。このことは、試料容器キャリアをセンタリングすることが意図された特定の位置における非常に正確な位置合わせを可能にする。位置検出デバイスは、例えば、画像を分析するように構成されたシステムを含むカメラであってもよい。
【0022】
一実施態様によれば、制御デバイスは、電磁アクチュエータのうちの選択されたものが試料容器キャリアに対して磁気的安定化斥力を印加するように、試料容器キャリアの移動中に電磁アクチュエータのうちの選択されたものを駆動するように構成される。このことは、移動中の試料容器キャリア搬送経路の安定化を可能とする。安定化斥力は、試料容器キャリアが移動中にその意図された経路から離れるのを防止し得る。
【0023】
一実施態様によれば、制御デバイスは、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された複数の電磁アクチュエータが、試料容器キャリアがまだ移動している間に試料容器キャリアに対して磁気的制動斥力を働かせるように、終点電磁アクチュエータに隣接して配置された複数の電磁アクチュエータを駆動するように構成される。このことは、斥力により試料容器キャリアの速度を落とすことを可能とする。このことは、試料容器キャリアが意図された終点電磁アクチュエータを越えて移動するのを防止することができ、また、試料容器キャリアの経路の終点での試料容器キャリアの円滑かつ迅速な制動を可能とすることができる。
【0024】
本発明はさらに、複数の分析前ステーション、分析ステーション、および/または分析後ステーションと、ステーション間で試料容器キャリアおよび/または試料容器を分配するように構成された、上記のようなラボラトリ試料分配システムと、を備えるラボラトリ自動化システムに関する。ラボラトリステーションは、ラボラトリ試料分配システムに隣接して配置され得る。
【0025】
分析前ステーションは、試料、試料容器、および/または試料容器キャリアのあらゆる種類の前処理を行うように構成され得る。
分析ステーションは、試料または試料の一部を使用して、検体が存在しているかどうか、また存在するのであればその濃度を示す測定信号を生成するように構成され得る。
【0026】
分析後ステーションは、試料、試料容器、および/または試料容器キャリアのあらゆる種類の後処理を行うように構成され得る。
分析前ステーション、分析ステーション、および/または分析後ステーションは、キャップ取外しステーション、キャップ再装着ステーション、分取ステーション、遠心分離ステーション、アーカイビングステーション、ピペッティングステーション、分類ステーション、管型識別ステーション、および試料品質決定ステーションのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0027】
次に、添付の図面に関して、本発明を詳細に説明する。