(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
メディアアイテムのカタログを通じたランキングを判定するステップを更に具備し、前記カタログを通じたランキングは、前記第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれているメディアアイテムのランキングを具備する、請求項1に記載の方法。
前記第一及び第二メディアアイテムカタログ内の前記メディアアイテムは、前記ストリーミングメディアシステムのユーザが、前記メディアアイテムが提示された際に、前記メディアアイテムを再生する頻度に従って、ランキングされている、請求項1に記載の方法。
前記第一及び第二ユーザ活動データは、連結型のユーザ活動データセット内において連結されており、且つ、前記連結型のユーザ活動データセットは、それぞれのメディアアイテム及びそれぞれのユーザごとに、前記メディアアイテムが前記ユーザに提示されたかどうかの通知と、前記メディアアイテムが前記ユーザによって選択されたかどうかの通知と、を具備する、請求項1に記載の方法。
前記メディアアイテムが前記ユーザに提示されるステップは、前記ユーザインタフェースを通じてユーザに前記メディアアイテムを推奨するステップを具備する、請求項5に記載の方法。
前記処理装置は、メディアアイテムのカタログを通じたランキングを判定し、前記カタログを通じたランキングは、前記第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれているメディアアイテムのランキングを具備する、請求項8に記載のシステム。
前記ユーザの第一の組の前記ユーザ及び前記ユーザの第二の組の前記ユーザは、いずれも、ユーザの第一クラスタと関連付けられており、且つ、ユーザの第一の組は、これに加えて、前記第一ユーザ活動データが前記第一クラスタ及び第二クラスタとの間における関連付けによって定義され得るように、ユーザの第二のクラスタと関連付けられている、請求項10に記載のシステム。
前記ユーザアクセスデータは、前記ユーザの組のそれぞれのユーザがアクセスすることができる前記メディアアイテムカタログ内のメディアアイテムの通知を具備する、請求項14に記載のシステム。
前記第一ユーザ及び前記第二ユーザの前記ユーザ活動データに基づいて、且つ、前記第二ユーザが、前記第一メディアアイテムが提示された場合に、前記第一メディアアイテムを再生することになる前記確率に基づいた生成型の再生レコードを具備する人為的なユーザ活動データに基づいて、メディアアイテムが前記ユーザクラスタと関連付けられている、請求項16に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本節においては、簡潔に上述した図面を参照することにより、本開示によるシステム及び方法の例示用の用途について説明する。これらの例は、文脈を追加すると共に本発明の理解を支援するべく、提供されるものである。従って、本発明は、これらの特定の詳細事項のうちのいくつか又はすべてを伴うことなしに、実施され得ることが当業者には明らかとなろう。その他の例においては、本開示を不必要に不明瞭にすることを回避するべく、周知のプロセスステップについては、その詳細な説明が省略されている。これに加えて、本明細書において記述されている概念及び原理のその他の用途が可能であり、従って、以下の例は、限定として解釈されてはならない。例えば、本明細書において開示されている例の多くは、ストリーミングメディアを対象としているが、記述されている原理及び概念は、これに加えて、又はこの代わりに、購入、レンタル、ダウンロードなどの、その他の方式による消費のためにメディアアイテムを提供するシステムにおいて推奨を提供するべく適用され得る。
【0008】
以下の詳細な説明においては、添付図面が参照されているが、これらの図面は、説明の一部分を形成しており、且つ、これらの図面においては、例示を目的として、本開示の特定の実施形態が示されている。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるように、十分詳細に記述されているが、これらの例は、限定を目的としたものではなく、従って、本発明の精神及び範囲を逸脱することなしに、その他の実施形態が使用され得ると共に変更が実施され得ることを理解されたい。
【0009】
ストリーミングメディアシステムのユーザに対する推奨の提供に関係した活動を実行する装置、システム、及び方法が提供されている。様々な特定の実施形態においては、装置、システム、及び方法は、消費(例えば、視聴及び/又は聴取)を目的としてストリーミングメディアアイテムをユーザに提供するべく、ネットワーク上において通信状態にある一つ以上の装置を伴っている。
【0010】
いくつかの推奨システムは、ユーザによる消費のために、或いは、以前に消費されたメディアアイテムの再度の消費のために、新しいメディアアイテムの推奨を実行する際に、以前に消費されたメディアアイテムの履歴などの、ユーザ活動データにのみ依存している場合がある。消費者を満足させるには、それぞれのユーザごとに、最適な推奨を提供することが理想であろう。但し、このような推奨の提供は、様々な要因によって複雑化する。例えば、第一メディアアイテムが多数のユーザに(例えば、ユーザインタフェース内において推奨されたメディアアイテムとして)提示された際に、それらのユーザの大きな部分が、推奨に基づいてメディアアイテムを選択し得る。この結果、更なる再生レコードがユーザ活動データに含まれることになる。これらの更なる再生レコードが、推奨エンジンが根拠としているデータセットに追加されることにより、フィードバックループが生成され得る。このフィードバックループに起因して、第一メディアアイテムは、その固有のメリット又はユーザの実際の承認が示すものを大幅に超過した方式で推奨され得る。このフィードバックループは、推奨エンジンの使用に起因して具体的に生じる問題を提示している。第一メディアアイテムの推奨が、(例えば、一つ以上のユーザに提示される推奨リストにおいて、第二メディアアイテムを更に下に移動させることにより、或いは、それを推奨から完全に除去することにより)、ユーザがもっと楽しんだであろう第二メディアアイテムの推奨に取って代わったことにより、ストリーミングメディアシステムに伴うユーザの満足度が低下し得る。換言すれば、フィードバックループは、本質的に人気のあるメディアアイテムよりも、本質的に人気のないメディアアイテムを人為的に奨励する可能性がある。
【0011】
これに加えて、異なるユーザ又はユーザのグループがアクセスを有するオーバーラップしたメディアアイテムカタログの文脈においても、類似の、但し、別個の、問題が発生し得る。後述する、この別個の問題は、一つの法域内に保存されている任意のメディアアイテムを任意のその他の法域内のユーザに技術的に提供し得るインターネットに基づいたメディアシステムの特殊性の結果として必然的にもたらされるものでもある。いくつかの実施形態においては、ストリーミングメディアシステム事業者は、著作権保持者からのコンテンツのライセンス許諾を通じて、コンテンツをユーザに提供することができる。映画、テレビショー、ライブイベントなどのようなコンテンツが、ストリーミングメディアシステム事業者によってライセンス許諾される際には、ライセンスは、国、国の内部のサブ区域、或いは、複数の国を含む経済協力圏などの組織化された領域などの、規定された、制限された地理的な、政治的な、又は法域的な範囲を有し得る。例えば、映画に対する著作権の保持者は、第一国内のストリーミングメディアシステム事業者がその映画を第二国内のユーザにストリーミングする権利を許諾することなしに、その映画を第一国内の第一ストリーミングメディアシステム事業者に対してライセンスするように、選択してもよい。ストリーミングメディアシステム事業者が、第一及び第二国の両方内において、ストリーミングメディアサービスを提供している場合には、ストリーミングメディアシステムは、第一国内のユーザに対する、この映画を含む第一メディアアイテムカタログと、第二国内のユーザに対する、この映画を含んでいない第二メディアアイテムカタログと、を提供することができる。いくつかの実施形態においては、相対的に高い料金を支払う加入者に排他的なコンテンツを提供しつつ、第一料金(ゼロであってもよい)を支払う加入者には、コンテンツの一部分又は所定量を提供するように、ペイウォール又はティア化された加入料金が使用されている際には、オーバーラップしたメディアアイテムカタログが存在し得る。本明細書において記述されている様々な法的な法域又は地理的な法域は、ペイウォールに基づいたものでなくてもよいが、本明細書に存在している解決策は、別個の、但し、オーバーラップした、メディアアイテムカタログをユーザに提供するべくペイウォールが使用される改善された推奨を提供することができる。
【0012】
世界の全体における国及び領域の人口及びインターネットインフラストラクチャは、大幅に異なり得ることから、ストリーミングメディアシステムのユーザの数も、大幅に異なり得る。例えば、ストリーミングメディアシステム事業者は、米国内のユーザが利用可能である第一メディアアイテムカタログと、ニュージーランド内のユーザが利用可能である第二メディアアイテムカタログと、を有することができる。これらの国は、いずれも、十分なインフラストラクチャを有することができるが、米国の人口が約3億2千万人であるのに対して、ニュージーランドの人口は、約450万人である。これらの人口は、必ずしも、ストリーリングメディアシステムのユーザの数を反映するものではないが、これらは、これらの二つの法域内のユーザが引き出されるプールを提供している。
【0013】
推奨が、それぞれのメディアアイテムの再生レート又は再生カウントに基づいている際には、ニュージーランド内において利用可能であるが、米国内においては利用可能ではないメディアアイテムは、推奨内に出現する可能性が低くなり、その理由は、単純に、ニュージーランド内のユーザの制限された人口により、米国内のユーザが利用可能である相対的に人気のあるメディアアイテムの再生カウントとの比較において、人気のあるメディアアイテムの場合にも、再生カウントが制限されるからである。ニュージーランド内のユーザに対する推奨が、米国内のユーザの選択と関連した再生カウントを含んでいる場合には、ニュージーランドのメディアアイテムカタログに限定されているメディアアイテムが多数のユーザに対して推奨される可能性は低い。
【0014】
別個のメディアアイテムカタログにアクセスする異なる法域内のユーザに対して推奨を提供する一つの方式は、一つのカタログと関連したユーザ用の推奨を、そのカタログに対するアクセスを有するユーザから導出されたユーザ活動データにのみ基づいたものにする、というものである。この結果、一つの法域内の再生カウントの相対的に大きな数は、別の法域内の再生カウントから導出される推奨に対して影響を及ぼさなくなる。
【0015】
法域内のユーザに推奨を提供するための別の方式は、ユーザ用の推奨を、メディアアイテムの提示又は推奨に関する情報が考慮されている「テイクレート(take-rate)」に基づいたものにする、というものである。例えば、推奨は、特定のメディアアイテムがユーザに提示された際に、その特定のメディアアイテムがユーザによって選択又は再生されるかどうかに基づいたモデル駆動型の推奨又は提示エンジンによって生成されてもよい。従って、推奨は、特定のメディアアイテムがユーザに推奨されたかどうか、並びに、そのユーザが、再生するべく特定のメディアアイテムを選択したかどうか、という通知を含む、それぞれのメディアアイテムごとの少なくとも二つの情報片に基づいて、生成されてもよい。これら二つの情報片は、三つの情報片を提供するべく、組み合わせることができる。「テイクレート」又は「提示」方式においては、所与のメディアアイテムカタログ内のそれぞれのメディアアイテムごとに、それぞれのユーザは、(1)メディアアイテムが推奨され、且つ、メディアアイテムを再生した、(2)メディアアイテムが推奨されたが、メディアアイテムを再生しなかった、或いは、(3)メディアアイテムが推奨されておらず、且つ、メディアアイテムを再生しなかった、のうちのいずれかである。いくつかの実施形態においては、推奨のモデル化において、メディアアイテムが推奨されておらず、且つ、再生した、ことを通知する情報が、同様に使用されてもよい。
【0016】
ユーザ活動データ内においてアクセス可能であるこのテイクレート情報を使用することにより、推奨は、推奨自体によって導入される提示バイアスと、別個の、但し、オーバーラップした、メディアアイテムカタログの存在によって導入される提示バイアスと、の両方に対処することができる。例えば、特定のメディアアイテムの推奨の数が増大したが、その特定のメディアアイテムの再生の数が比例して増大しない場合には、推奨は、テイクレート情報を使用し、且つ、今後は、その特定のメディアアイテムを、相対的に低い頻度において、或いは、相対的に低い推奨ランキングにおいて、推奨するべく決定してもよい。別の例として、テイクレート情報が、ニュージーランド人に(或いは、相対的に小さな法域内のユーザの別の組に)推奨を提供する際に使用される際には、ニュージーランドに限られているメディアアイテムが、ニュージーランド及び米国のメディアアイテムカタログの両方に共通するメディアアイテムと同じほどの数のユーザには提示されないという事実は、排他的なメディアアイテムが、ニュージーランド内のユーザの間におけるその人気に従って、ニュージーランドに基づいたユーザに推奨されることを可能にすることができる。
【0017】
「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、「実施形態」、「様々な例」、「一例」、「例」、又は「いくつかの例」に対する本明細書の全体を通じた参照は、その実施形態又は例との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも一つの実施形態に含まれていることを意味している。従って、これらの単語の出現は、必ずしも、そのすべてが、同一の実施形態を参照しているものではない。更には、特定の特徴、構造、又は特性は、一つの又は複数の実施形態において、任意の適切な方式において組み合わせられてもよい。
【0018】
まず、
図1を参照すれば、この図には、ユーザがストリーミングメディアアイテムにアクセスすることを許容するストリーミングメディアシステム100のブロックダイアグラムが示されている。ストリーミングメディアシステム100は、ネットワーク120上における複数のクライアント装置との通信状態において示されたストリーミングメディアサーバ110を含む。ストリーミングメディアサーバ110は、記述されている実施形態に従って様々な動作を実行するべく動作する複数のサーバ及び/又はソフトウェアコンポーネントを有していてもよく、或いは、これらを実装することができる。例示用のサーバは、例えば、MICROSOFT(登録商標)のOS、UNIX(登録商標)のOS、LINUX(登録商標)のOS、又は別の適切なサーバに基づいたオペレーティングシステムなどの、サーバオペレーティングシステム(OS:Operating System)を動作させるスタンドアロン及びエンタープライズクラスのサーバを含むことができる。
図1に示されているサーバ110は、その他の方法によって配備されてもよく、且つ、このようなサーバによって実行される動作及び/又は提供されるサービスは、所与の実装形態においては、組み合わせられてもよく又は分離されてもよく、且つ、更に大きな数の又は更に少ない数の個々のサーバ装置によって実行されてもよいことを理解することができる。一つ以上のサーバは、同一の又は異なるエンティティによって運営及び/又は維持されてもよい。図示されているように、サーバ110は、本明細書においてストリーミングメディアシステム事業者とも呼称されている、ストリーミングメディアサービスプロバイダによって運営されている。
【0019】
クライアント装置とストリーミングメディアサーバとの間のデータ及び/又は音声通信は、インターネット、WAN、WWAN、WLAN、携帯電話ネットワーク、地上回線電話ネットワーク、VoIPネットワーク、及びその他の適切なネットワークなどの、一つ以上のネットワークを含み得るネットワーク120上において送信されてもよい。
【0020】
メディアストリーミングシステムは、コンピュータ130上において動作するストリーミングメディアインタフェース134を更に含むことができる。コンピュータ130は、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ又はスマートフォンなどのモバイル演算装置、ウェアラブル演算装置、並びに/或いは、記述されている実施形態に従って演算及び/又は通信能力を有するその他の演算装置などの、一つ以上のクライアント装置を有していてもよく、或いは、これらを利用することができる。コンピュータ130は、処理装置及びデータストレージ装置又はメモリを含み、且つ、様々な演算及び/又は通信動作を実行するべく、システムプログラム及びアプリケーションプログラムに対応した命令を実行することができる。例示用のシステムプログラムは、限定を伴うことなし、オペレーティングシステム(例えば、iOS(登録商標)、Android(登録商標) OS、LINUX(登録商標) OS、Firefox OS(商標)、Windows(登録商標)、OS X(登録商標)、Binary Run-time Environment for Wireless(BREW) OS、JavaOS、Wireless Application Protocol(WAP) OS、及びその他のもの)、デバイスドライバ、プログラミングツール、ユティリティプログラム、ソフトウェアライブラリ、アプリケーションプログラミングインタフェース(API:Application Programming Interface)などを含むことができる。
図1に示されているように、コンピュータ130は、ブラウザ132を提供するべく、ソフトウェアを実行している。ブラウザ132は、Internet Explorer(登録商標)やChrome(登録商標)などのような、ウェブブラウジングプログラムであってもよく、且つ、その結果、このブラウザ132は、ストリーミングメディアシステム事業者によって提供されるストリーミングメディアインタフェース134をサポートすることができる。いくつかの実施形態においては、ストリーミングメディアインタフェース134は、ブラウザ132とは独立的に実行される別個のアプリケーションであってもよい。ブラウザ132及び/又はストリーミングメディアインタフェース134を実行する際に、コンピュータ130は、ディスプレイ136内における提示のために情報をレンダリングする。様々な実施形態においては、ディスプレイ136は、コンピュータ130のハウジングと一体化されていてもよく、或いは、これとは物理的に別個であるが、有線及び/又は無線通信リンクにより、これに対して結合されていてもよい。
【0021】
ストリーミングメディアシステム100は、ディスプレイ142に結合されたストリーミングメディアクライアント装置140を更に含む。例えば、ストリーミングメディアクライアント装置140は、ディスプレイ142と直接的に通信するように設計及び構成されたセットトップボックスであってもよい。例えば、ストリーミングメディアクライアント装置140は、Apple TV(登録商標)装置であってもよく、或いは、Saratoga, Californiaに所在するRoku, Inc.によって製造されたストリーミングメディアプレーヤであってもよい。いくつかの実施形態においては、ストリーミングメディアクライアント装置140は、「スマート」テレビ内おいて、ディスプレイ142と一体化されていてもよい。動作の際に、ストリーミングメディアシステム100は、ストリーミングメディアサーバ110が、ネットワーク120上において、コンピュータ130及び/又はストリーミングメディアクライアント装置140を動作させているユーザから、コンテンツに対する要求を受け取り、且つ、これに応答して、ネットワーク120上において、ストリーミングメディアアイテムを提供することを許容する。ストリーミングメディアサーバから受け取られた情報は、ディスプレイ136及び/又は142に対して、一つ以上のグラフィカルユーザインタフェースにおいてレンダリングされる。
【0022】
次に
図2を参照すれば、この図には、クライアント装置200として表現された状態において、コンピュータ130及び/又はストリーミングメディア装置140の例示用の一実施形態が示されている。クライアント装置200は、バス206上においてデータストレージ装置又はメモリ204との通信状態にあるプロセッサ202を含む。バスは、ネットワークインタフェース装置208とI/O装置インタフェース210を更に結合している。ネットワークインタフェース装置208は、クライアント装置200がネットワーク120と通信することを許容するネットワークインタフェースカード又はネットワークインタフェースコントローラ(NIC:Network Interface Controller)であってもよい。I/O装置インタフェース210は、クライアントが、ストリーミングメディアアイテム及び/又はこれと関連したグラフィカルユーザインタフェースを表示するべく、レンダリング対象の情報をディスプレイ212に伝達することを許容している。I/O装置インタフェース210は、赤外線又は高周波リモート制御装置、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどのような、I/O装置と更に通信することができる。プロセッサ202は、メモリ204内に保存されているソフトウェア及び/又はその他の命令を実行することができる。メモリ204は、クライアント装置200のハウジング内に含まれている、或いは、クライアント装置200に結合されると共にこれとの通信状態にある、異なるタイプのメモリの集合体であってもよい。例えば、メモリ204は、キャッシュメモリ、RAM、ROM、半導体ハードドライブ、ディスクに基づいたハードドライブ、及び/又はその他のメモリ装置を含むことができる。メモリ204上に保存されているものとして示されている機能は、これらの異なるタイプのメモリの任意の組合せ上に保存されてもよく、且つ/又は、これからアクセスされてもよい。
【0023】
図2に示されているように、メモリ204は、ストリーミングメディアクライアント220を含み、これは、
図1のストリーミングメディアサーバ110と通信するように構成されたストリーミングメディアクライアントを提供するべく、プロセッサ202によって実行されるプログラムであってもよい。ストリーミングメディアクライアント220は、メモリ204内に保存されている関連した情報を有することができる。この関連した情報は、提供用のメディアコンテンツ222、コンテンツブラウジングインタフェース224、及びメディアデコーダ226を含むことができる。これらの関連したモジュール又はコンポーネントにより、ストリーミングメディアクライアント220は、ユーザが推奨を受け取ると共に再生するべくメディアアイテムの選択を実施し得るグラフィカルユーザインタフェースを提供することができる。メディアアイテムがクライアント装置200によって受け取られるのに伴って、メディアアイテムの一部分を表すデータが、バッファ内において一時的に保存されてもよい。バッファが、連続的なストリーミングを提供するために十分なデータを収容した後に、コンテンツは、メディアデコーダ226によってレンダリングされてもよい。メモリ204は、クライアント装置200のユーザと
図1のストリーミングメディアサーバ110との間のやり取りに関する情報を含むことができるユーザ/セッションデータ228を更に含む。例えば、ユーザ/セッションデータ228は、ユーザによって実施される選択及び/又はストリーミングメディアサーバ110によって実施されるユーザに対する提示に関するユーザ活動データを含むことができる。これに加えて、ユーザ/セッションデータ228は、平均スループット及び/又はピークスループットを含む、クライアント装置200とストリーミングメディアサーバ110との間の送信に関する情報を含むこともできる。更には、ユーザセッションデータ228は、メディアアイテムを供給するストリームと関連した平均ビットレートを規定する情報を含むこともできる。この結果、メディアアイテムの後続の部分について、或いは、ユーザが、再生するべく新しいメディアアイテムを選択した際に、適切なビットレートストリームを選択することができる。
【0024】
次に
図3を参照すれば、この図には、本明細書において記述されている
図1のサーバを提供し得るサーバ300が示されている。ストリーミングメディアサーバ300は、本開示のいくつかの実施形態に従って示されている。図示されているように、サーバ300は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)やマイクロコントローラなどのような、処理装置又はプロセッサ302を含む。プロセッサ302は、バス306上においてメモリ304との通信状態にある。バスは、プロセッサ302をネットワークインタフェース308及びI/O装置インタフェース310に更に接続している。上述のように、
図2のクライアント装置200との関連において、ネットワークインタフェース308は、サーバ300が、クライアント装置及びその他のサーバ及び/又はメディアストレージ装置などの、複数の装置との間においてネットワーク120上において通信することを可能にするネットワークインタフェースカード又はネットワークインタフェースコントローラ(NIC)であってもよい。I/O装置インタフェース310は、サーバ300をI/O装置312などの一つ以上のI/O装置に結合している。I/O装置312は、ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどであってもよい。
【0025】
プロセッサ302は、データストレージ装置又はメモリ304内に保存されているプログラミング命令を取得及び実行し、且つ、本明細書において記述されている動作を提供するべく、プログラミング命令を実行する際に、その内部に保存されているデータに更にアクセスすることができる。メモリ304は、単一のメモリ304として示されているが、メモリ304は、複数のメモリタイプ及び装置の集合体であってもよい。例えば、メモリ304は、キャッシュメモリ、RAM、ROM、半導体装置、磁気ディスクに基づいたストレージ装置などを含むことができる。いくつかの実施形態においては、メモリ304は、ストレージエリアネットワーク(SAN:Storage Area Network)を含む、ネットワークに基づいたストレージを更に含むことができる。例えば、ストリーミングされたメディアアイテムとしてユーザに提供される情報は、サーバ300のハウジング内に収容されていないメモリ内に保存されてもよい。
【0026】
メディアアイテムがユーザによって選択された際に、サーバ300は、ネットワーク120上においてネットワークインタフェース308を通じてメディアアイテムをユーザに提供するべく、メモリ内のメディアアイテムが保存されているところにおいて、メディアアイテムにアクセスしてもよい。これは、図示されているように、メモリ304内において保存されていると共にプロセッサ302によって実行されるメディアサーバ320により、実行されてもよい。メディアサーバ320は、コンテンツブラウジングインタフェース322及びメディアデコーダ324を提供する命令を含んでおり、コンテンツブラウジングインタフェース322及びメディアデコーダ324は、メディアアイテムがストレージから受信され、且つ、ネットワーク120上においてユーザに提供されるのに伴って、メディアアイテムをデコーディング及び/又はエンコーディングするべく使用されてもよい。
【0027】
メモリ304は、ユーザ/セッションデータ326を更に含んでおり、ユーザ/セッションデータ326は、ユーザの現時点のセッションと関連した情報の組であってもよい。例えば、ユーザ/セッションデータ326は、オーディオ/ビデオデータの適切な選択結果がユーザに送信されることを可能にするべく、ユーザのクライアント装置との間における接続を特徴付けるビットレートを含むことができる。ユーザ/セッションデータ326と関連した情報の異なる部分は、セッションの最中に又はその後に、その他のデータベースに移動されてもよい。ストリーミングメディアアイテムカタログ328は、メモリ304内において保存されていてもよく、且つ、ストリーミングメディアシステムの一人又は複数のユーザがアクセス可能である一つ以上のメディアアイテムカタログを構成することができる。メディアアイテムカタログ328内において表されているメディアアイテムのそれぞれは、複数のビットレートにおいてアクセス可能であってもよい。メディアアイテムの適切なビットレートストリームは、メディアアイテムがユーザによって選択された際に、サーバ300又はクライアント装置200によって選択されてもよい。関連したメディアアイテムメタデータ330は、ストリーミングメディアアイテム328との関連においてメモリ304上において保存されていてもよい。メタデータ330は、タイトル、持続時間、ジャンル、再生カウント(ユーザごと、法域ごと、又は合計)、メディアアイテムが特定のユーザに提示されたかどうかの通知などのような、メディアアイテムに関する情報を含むことができる。或いは、この代わりに、ストリーミングメディアアイテムカタログ328は、実際のメディアファイルについて記述したメタデータ330を含んでいてもよく、これは、コンテンツ配布ネットワークから入手可能な状態とされてもよい。このようなケースにおいては、メディアサーバ320は、コンテンツ配布ネットワークから所与のストリーミングメディアアイテムを取得するために、且つ、アクセスを要する際には常にクライアントをストリーミングメディアアイテムに導くために、クライアントによって使用される許可を生成するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態においては、コンテンツ配布ネットワークは、ストリーミングメディアシステムの事業者ではない関係者によって運営されている。従って、いくつかの実施形態においては、コンテンツ配布ネットワークは、第三者システムである。
【0028】
ユーザ活動データ332は、ユーザによって実行された活動に関係したデータを含む、ユーザ/セッションデーが保存される一つ以上のログファイル及び/又はデータベースを表している。このような活動は、例えば、メディアアイテムの選択、メディアアイテムの再生、サーチの実行、推奨されたメディアアイテムの選択、メディアアイテムのサーチ、及びこれらに類似したものを含むことができる。従って、ユーザ活動データ332は、例えば、ユーザ識別子(ID)、推奨としてユーザに提示されたメディアアイテムのメディアアイテムID、ユーザによって選択又は再生されたメディアアイテムのメディアアイテムID、アイテムが推奨及び/又は選択された時点の、再生の際に発生した(意図的な又は意図しない)休止の時点の、選択されたアイテムが再生を終了した時点の、タイムスタンプを含むことができる。又、ユーザ活動データ332は、それぞれのユーザがアクセスし得る複数のカタログのうちの一つのカタログ及び/又はユーザがある程度関連付けられている一つのメディアアイテムクラスタ又は複数のクラスタを記述又は特徴付ける情報を含むこともできる。ユーザのクラスタ及び/又はビデオのクラスタは、ユーザ活動データ332から、メディアサーバ300により、識別されてもよい。ユーザのクラスタは、類似した好みを有するユーザの組を通知してもよく、ビデオのクラスタは、同一の方式により、互いに関係付けられたビデオの組を通知することができる。例えば、ビデオのクラスタは、アクション映画又は真の犯罪(true crime)テレビショーなどのように、主題によって関係付けられていてもよい。いくつかの実施形態においては、ビデオのクラスタは、俳優、プロデューサ、年度、地理又は法域などによって関係付けられたビデオなどのように、主題ではない方式によって関係付けられていてもよい。
【0029】
メモリ304は、ユーザデータ334を更に保存しており、これは、ストリーミングメディアシステムに加入している又はその他の方式によってこれに対するアクセスを有するそれぞれのユーザのユーザIDを含んでいてもよく、且つ、更には、ユーザ名、パスワードデータ、並びに、プロファイル情報などのその他のユーザ情報を含んでいてもよい。いくつかの実施形態においては、複数のプロファイルが単一のユーザIDと関連付けられていてもよい。例えば、ユーザIDが、家庭内のすべてのメンバによって使用されていてもよいが、家庭のメンバのいくつかのサブセットが、異なるプロファイルを有することもできる。例えば、ユーザIDは、子供のプロファイル及び大人のプロファイルと関連付けられていてもよい。
【0030】
更に詳細に後述するように、ユーザ活動データ322、メディアアイテムメタデータ330、及びユーザデータ334は、様々なユーザの活動と特定のメディアアイテム又はそのクラスタとの間におけるカジュアルな且つ非カジュアルな関係並びに様々なユーザとストリーミングメディアシステム自体との間の関係を識別するべく、使用されてもよい。例えば、ユーザ活動データ332、メディアアイテムメタデータ330、及びユーザデータ334は、特定のメディアアイテムが一つのユーザ又はユーザのクラスタに提示された際に、そのユーザ又はユーザのクラスタがその特定のメディアアイテムを選択することになる尤度又は確率を判定するべく、使用されてもよい。ストリーミングメディアシステムによる推奨の結果として発生し得る提示バイアスと、異なる法域内のメディアアイテムカタログなどの(但し、これに限定されない)、異なる、但し、オーバーラップした、メディアアイテムカタログの結果として発生し得る提示バイアスと、について補償する、この確率及びその他の情報は、メディアアイテムをストリーミングメディアシステムのユーザに推奨するべく、使用されてもよい。その他の実施形態においては、オーバーラップしているが、別個である、メディアアイテムカタログが、(メディアアイテムの購入又はレンタル用の)ペイウォール又はティア化された加入料金などの結果として生成されてもよい。
【0031】
サーバ300は、推奨又は提示エンジン340を更に含んでおり、これは、ユーザインタフェース内において特定のユーザに推奨又は提示されるメディアアイテムをメディアアイテムカタログ328から判定する。例えば、提示エンジン340は、特定のユーザが、
図4には、タブレットコンピュータとして示されている、クライアント装置400を使用してメディアストリーミングシステムにアクセスした際に、装置400のタッチスクリーン402に対してレンダリングされたユーザインタフェース406をユーザに対して提示する必要があると判定することができる。装置400は、一つ以上のハードウェア又はソフトウェアボタン404を更に含むことができる。ユーザインタフェース406は、ストリーミングメディアシステム事業者によって提供されるアプリケーション又はインタフェースによって提供される。図示のように、ユーザインタフェース406内には、メディアアイテムのクラスタ410の一部分が含まれている。クラスタ410は、「アクション」映画又はテレビショーとして分類された、或いは、そのユーザ活動データによって通知される共通の視聴の関心を共有しているユーザの間において人気があると識別された、メディアアイテムを含む。
【0032】
クラスタ410は、五つの「アクション」メディアアイテムを表示又は提示している。ユーザは、例えば、タッチスクリーン402上のスクロール又はスワイプ動作による、ユーザインタフェース406とのやり取りにより、これらのメディアアイテムのうちのいずれかを選択してもよく、或いは、クラスタ410内の更なるメディアアイテムを視聴してもよい。クラスタ412は、五つの「コメディ」メディアアイテムを表示又は提示している。メディアアイテムを表すアイコン又は画像がタッチスクリーン402上において表示された際に、ユーザと関連したユーザ活動データは、メディアアイテムがユーザに提示されたことを通知することができる。従って、右にスクロールすることにより、ユーザには、その他のメディアアイテムが提示され得る。ユーザが、ユーザインタフェース406内において提示されているアイテムのうちの一つを選択した際に、ユーザと関連したユーザ活動データは、ユーザがそれを選択したことを更に反映してもよい。例えば、「アクションメディアアイテム#2」と関連した画像に接触した後に、ユーザの活動データは、「アクションメディアアイテム#2」としてユーザに提示されているメディアアイテムが、ユーザに対して提示され、且つ、ユーザによって選択されたことを反映してもよい。いくつかの例においては、メディアアイテムは、特定の閾値持続時間の後にのみ、或いは、メディアアイテムの閾値比率がタッチスクリーン402上において再生された後にのみ、ユーザによって選択されたものと見なされてもよい。クラスタ410及び412内において提示されているメディアアイテムは、メディアアイテムが提示された際に特定のユーザがそのメディアアイテムを再生することになる確率に応じた順序において、表示されてもよい。
【0033】
次に
図5A及び
図5Bを参照すれば、この図には、それぞれ、第一の例示用のメディアアイテムカタログ500と、第二の例示用のメディアアイテムカタログ550と、が示されている。メディアアイテムカタログ500及び550は、
図3に示されているサーバ300のメモリ304のようなメモリ内において保存されてもよい。カタログ500及び550は、それぞれのカタログ内に含まれている複数のメディアアイテムを特徴付ける様々なフィールドを含むデータベースであってもよい。本明細書において記述されているように、ストリーミングメディアシステムは、複数のメディアアイテムカタログを含むことができる。例えば、第一メディアアイテムカタログ500は、スイス国(人口:810万人)などの第一法域と関連付けられていてもよく、第二メディアアイテムカタログ550は、インドネシア(人口:2億5千万人)などの第二法域と関連付けられていてもよい。
【0034】
図5A及び
図5Bに示されている図示の実施形態においては、メディアアイテムカタログ500及び550は、それぞれのカタログ内に含まれているメディアアイテムのすべてを列挙したメディアアイテムIDフィールド502を含む複数のフィールドを含んでいる。
図5A及び
図5Bに示されているように、メディアアイテムIDは、数値であるが、その他の実施形態においては、英数ストリング又はその他の適切なストリング又は識別子が、メディアアイテムIDとして使用されてもよい。カタログ500及び550は、それぞれのメディアアイテムと関連したタイトルを含むタイトルフィールド504を更に含む。又、カタログ500及び550は、持続時間フィールド506及び「その他の情報」フィールド508をも含んでいる。持続時間フィールド506は、例えば、時間、分、及び秒を単位とした、それぞれのメディアアイテムの持続時間を含む。
図5A及び
図5Bに示されているように、その他の情報フィールド508は、それぞれのメディアアイテムのタイプの通知を含む。例えば、第一メディアアイテムカタログ500内に含まれているメディアアイテムは、少なくとも二つのフィルムシリーズタイプメディアアイテムと、二つのテレビショータイプメディアアイテムと、を含んでいる。第二メディアアイテムカタログ550は、少なくとも、一つのフィルムシリーズタイプメディアアイテム、一つのフィーチャフィルムタイプメディアアイテム、及び複数のテレビショータイプメディアアイテムを含む。
【0035】
図5A及び
図5Bにおいて観察されるように、カタログ500及び550は、いずれも、メディアアイテム1533、0707、及び5978を含んでいる。これに加えて、カタログ500及び550は、いずれも、もう一方のカタログ内には含まれていないメディアアイテムを含んでいる。例えば、カタログ500は、カタログ550内には含まれていない、「Fast and Ferocious II」という名称の、メディアアイテム4823を含んでいる。メディアアイテム4823は、カタログ500及び550との関係において、カタログ500に限られているという点において、排他的メディアアイテムと呼称されてもよい。第二メディアアイテムカタログ550は、「Silence of the Sheep」という名称の、排他的メディアアイテム1903を含んでおり、これは、第一メディアアイテムカタログ500には含まれていない。
【0036】
第一メディアアイテムカタログ500に対するアクセスを有するユーザの組(例えば、スイス人加入者)のユーザ活動データが含み得るデータ量は、第二メディアアイテムカタログ550に対するアクセスを有するユーザの組(例えば、インドネシア人加入者)のユーザ活動データよりも、格段に小さい。従って、インドネシア人加入者に帰され得る再生カウントの比率は、スイス人加入者に帰され得る再生カウントの比率よりも格段に大きくなり得る。推奨をインドネシア人加入者及びスイス人加入者に対して提供する際に、再生カウントのみに依存している場合には、第二メディアアイテムカタログ500内に存在しているいずれかの排他的メディアアイテムが、推奨として、スイス加入者に対して提示される可能性は低くなろう。例えば、「Fast and Ferosious I」を再生したスイス人ユーザの90%超が、「Fast and Ferocious II」をも視聴しているが、「Fast and Fecocious II」が第二メディアアイテムカタログ550に含まれていないことから、スイス人ユーザには、「Fast and Ferocious II」ではなく、「Silence of the Sheep」が推奨として提示され得る。スイス人ユーザのうちのこれらのユーザ又はクラスタは、「Fast and Ferociou II」が提案された場合には、「Silence of the Sheep」ではなく、「Fast and Ferocious II」を視聴する可能性が高いにも拘らず、再生カウントデータのみを使用している推奨又は提示エンジンは、「Silence of the Sheep」をスイス人ユーザに推奨する可能性が高くなり得る。
【0037】
図3のサーバ300の提示エンジン340が、入力として、テイクレートデータを受け取り、且つ、従って、入力として、ユーザがメディアアイテムを選択したかどうかに加えて、メディアアイテムがユーザに提示されたかどうかを検討する際には、提示エンジン340は、「Fast and Ferocious II」が、第一メディアアイテムカタログ500内のその他のメディアアイテムとの比較において高いテイクレートを有していることから、「Fast and Ferocious II」をスイス人ユーザに対して推奨する可能性が大きくなる。例えば、提示エンジン340は、メディアアイテムが、国の内部において特定の閾値を上回るテイクレートを有している際には、そのメディアアイテムを推奨するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態においては、提示エンジン340は、メディアアイテムが、特定のユーザと関連したユーザのクラスタとの関係において高いテイクレートを有している際に、そのメディアアイテムを特定のユーザに推奨するように更に構成されていてもよい。例えば、「Alien Secret of WWII」が、スイス人ユーザの特定のクラスタ内において高いテイクレートを有している場合には、提示エンジン340は、そのスイス人ユーザのクラスタに類似したインドネシア人ユーザの特定のクラスタに対して「Alien Secret of WWII」を推奨することができる。いくつかの実施形態においては、ユーザのクラスタが、いずれの法域にも人為的に制限されていない場合がある。従って、ユーザのクラスタ内において高いテイクレートを有するいくつかのメディアアイテムは、そのクラスタのサブセットが、それらのメディアアイテムを含むメディアアイテムカタログに対するアクセスを有していない法域内に存在している場合には、そのサブセットにとって利用不能となり得る。
【0038】
例えば、
図6のユーザ−クラスタテーブル600は、ユーザを一つ以上の識別されたクラスタと関連付けているユーザ活動データ332から導出されたデータを表している。ユーザ−クラスタテーブル600内に示されているように、ユーザフィールド602内において列挙されているそれぞれのユーザは、クラスタフィールド604内の少なくとも一つのクラスタと関連付けられている。ユーザが複数のクラスタと関連付けられている実施形態においては、更なるクラスタフィールドが存在し得る。いくつかの実施形態においては、ユーザとユーザと関連したクラスタの組のうちのクラスタとの間の関連付けは、ユーザをクラスタと関連付けている組み合わせられた確率が、合計すると1になるように、確率として表されてもよい。
【0039】
次に
図7を参照すれば、この図には、ストリーミングメディアシステムのユーザのそれぞれを特定のストリーミングメディアアイテムカタログと関連付けているデータを表すユーザ−カタログテーブル700が示されている。
図7に示されているように、ユーザ−カタログテーブル700は、カタログフィールド704内のカタログ識別子又はカタログIDと関連付けられたユーザ識別子又はユーザIDを含むユーザフィールド702を含む。ユーザ−カタログテーブル700内に示されているように、ユーザ1A2B及び3H8Sは、いずれも、カタログC07に対するアクセスを有しており、このカタログC07は、
図5の第一メディアアイテムカタログ500として示されているカタログである。ユーザ2X8Fは、カタログC02に対するアクセスを有しており、このカタログC02は、
図5Bの第二メディアアイテムカタログ550として示されているカタログである。ユーザ2Y3Mは、カタログC09に対するアクセスを有している。ユーザ−カタログテーブル700のいくつかの実施形態においては、カタログフィールド内においてカタログを識別するのではなく、テーブル700は、法域内メディアアイテムカタログ内の任意のメディアアイテムをフィルタリングによって除去するカタログマスクを識別することができる。いくつかの実施形態においては、ユーザは、ユーザとのみ関連付けられた個人化されたカタログマスクを有することができる。その他の実施形態においては、ユーザは、特定の法域内のユーザのすべてなどの、複数のユーザの間において共有されるカタログマスクを有することができる。ユーザ−カタログテーブル700内に含まれている情報は、本明細書においては、特定のユーザによってアクセスされ得るアイテムを記述しているという点において、ユーザアクセスデータと呼称される場合がある。いくつかの実施形態においては、このユーザアクセスデータは、ユーザ活動データの分離可能な部分又はコンポーネントとして含まれている。
【0040】
次に
図8A及び
図8Bを参照すれば、これらの図には、それぞれ、ユーザ活動データの行列800及び850が示されている。行列800は、ストリーミングメディアシステムのそれぞれのユーザと関連した行と、ストリーミングメディアシステムの任意のカタログ内に含まれているそれぞれのメディアアイテムと関連した列と、を含む。行列800内に含まれている情報は、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有するユーザと関連したユーザ活動データの組と第二メディアアイテムカタログに対するアクセスを有するユーザと関連したユーザ活動データの組とを連結した連結情報であってもよい。メディアアイテムカタログは、両方のユーザの組が利用可能であるオーバーラップしたコンテンツのみならず、ユーザの一方の又は他方の組に限られている排他的コンテンツをも含む。
図8Aに示されているように、四つのユーザに対応したデータが存在しているが、実際には、数千から数百万人以上のユーザが行列800内に含まれ得る。それぞれのメディアアイテム及びそれぞれのユーザごとに、行列800は、メディアアイテムがユーザに提示されたかどうか、並びに、メディアアイテムが再生のためにユーザによって選択されたかどうか、を記述したデータを含んでいる。
【0041】
図示のように、行列800のインデックスm
1,1において保存されている情報は、(1,1)であり、これは、ユーザ1A2Bに、メディア1533が提示され、且つ、ユーザ1A2Bが、再生のためにメディアアイテム1533を選択したことを通知している。行列800のインデックスm
3,2において保存されている情報は、ユーザ3H8Sに、メディアアイテム4823が提示され、且つ、メディアアイテム4823は、再生のためにユーザ3H9Sによって選択されなかったことを通知している。これに加えて、行列800のインデックスm
2,2において保存されている情報は、ユーザ2X8Fに、メディアアイテム4823が提示されておらず、且つ、ユーザ2X8Fが、再生のためにメディアアイテム4823を選択しなかったことを通知している。メディアアイテム4823がユーザ2X8Fに提示されなかった背後には、複数の理由が存在し得る。例えば、
図7のユーザ−カタログテーブル700によって示されているように、ユーザ2X8Fは、カタログC02にアクセスすることが可能であり、このカタログC02は、
図5Bの第二メディアアイテムカタログ550に対応している。
図5Bからわかるように、メディアアイテムカタログ550は、メディアアイテム4823を含んでいない。その他の状況においては、メディアアイテム4823が、ユーザ2X8Fとの関係において、十分に高い推奨に値していないと提示エンジン340が判定し、且つ、従って、メディアアイテム4823が、行列800内に示されているユーザ活動データにおいて反映される時点において、ユーザ2X8Fに提示されなかったことから、メディアアイテムが特定のユーザに対して提示されない場合もある。
【0042】
行列800のいくつかの実施形態は、データ(0,0)が行列800内において出現しないように、ヌルインジケータを既定で含むことができる。このような一実施形態においては、行列800は、ユーザにメディアアイテムが提示され、且つ、ユーザがメディアアイテムを選択したことを意味する(1,1)、ユーザにメディアアイテムが提示され、且つ、ユーザがメディアアイテムを選択しなかったことを意味する(1,0)、並びに、ユーザにメディアアイテムが提示されなかったことを意味するヌル、という三つの異なる値を含むことができる。いくつかの実施形態においては、メディアが提示されたか又は再生されたかの通知と関連する値は、1超であってもよい。例えば、値は、メディアアイテムが、ユーザに提示された且つ/又はユーザによって再生された回数を通知することができる。
【0043】
図3のサーバ300の提示エンジン340は、疎行列800に基づいてユーザのテイクレート確率をモデル化することが可能であってもよい。その他の実施形態においては、提示エンジン340は、完全な行列にのみ基づいて、テイクレート確率及び/又はユーザの好みをモデル化するように構成されていてもよい。
【0044】
次に
図8Bを参照すれば、この図には、行列800内において(0,0)又はヌルが存在している場所において人為的なユーザ活動データを含む行列850が示されている。従って、行列850は、行列800から導出され得るが、人為的なユーザ活動データを更に含んでいる。行列800及び行列850内に示されているように、ユーザ1A2Bには、メディアアイテム1533及び4823が提示され、且つ、これらを選択しており、メディアアイテム1533及び4823は、
図5Aの第一メディアアイテムカタログ500内に示されている「Fast and Ferocious I」及び「Fast and Ferocious II」に対応している。提示エンジン340は、メディアアイテム1533(「Fast and Ferocious I」)が提示され、且つ、これを視聴したユーザが、メディアアイテム4823が提示された際にこれを視聴する特定の確率を有することを示すモデルを含むことができる。確率が閾値(例えば、1%、5%、20%など)を上回っている際には、提示エンジン340により、人為的な再生レコードが、生成され得ると共に、行列850内に包含され得る。この人為的な再生レコードは、生成型の再生レコードと呼称される場合もあり、且つ、サーバ300は、行列800内に存在しているいくつかの又はすべての(0,0)又はヌルについて、再生レコードを生成することができる。
図8Bにおいては、複数の生成型の再生レコードが、生成型の再生レコードの隣にアスタリスクを有するものとして、インデックスm
1,4、m
2,2、m
3,4、m
4,4、及びm
4,3において示されている。図示の実施形態においては、生成型の再生レコードは、m
3,5については、行列850内に含まれていない。但し、実際には、行列850は、人為的なユーザ活動データと実際のユーザ活動データを弁別する方法を含むことができない。人為的なユーザ活動データが行列850内に包含された後に、行列850は、一つ以上のモデルに基づいたユーザ推奨の生成のために、提示エンジン340に提供されてもよい。
【0045】
次に
図9A〜
図9Dを参照すれば、この図には、ストリーミングメディアシステムのユーザ用の推奨を生成する際に、提示エンジン340により、具体的には、且つ、更に一般的には、サーバ300により、利用され得る例示用のグラフィカルモデル又はプレート表記モデルが示されている。
図9Aのモデル900は、メディアアイテムに跨るテイクレートのユーザに跨る離散混合を介してユーザに推奨を提供するべく使用され得るメディアアイテムの個人化されたランキングを実装している。ユーザ再生動作は、
図8Aの行列800又は
図8Bの行列850に示されているように、ユーザクラスタを識別し、且つ、次いで、ユーザ活動データからテイクレート情報を観察することにより、モデル化される。ユーザの予測再生動作(例えば、特定のメディアアイテムが提示された際に、ユーザがそのメディアアイテムを選択することになる確率)は、ユーザが属するクラスタに従ってモデル化される。クラスタ内においては、それぞれのテイクレートは、例えば、
図4のユーザインタフェース406内において、クラスタ内のユーザが、メディアアイテムが提示された際に、特定のメディアアイテムを再生する又はその他の方法でメディアアイテムを選択することになるベルヌーイ確率を表している。モデル900は、ユーザが、以下の式(1)に従って、ユーザが属するクラスタ及びメディアアイテム自体に基づいてメディアアイテムを選択することになる確率を判定する。
【0047】
式(1)において、Dは、dが特定のユーザとなるようなユーザの数であり、zは、ユーザが属するクラスタであり(モデル900においては、ユーザは、一つのクラスタにのみ属し得る)、Nは、それぞれのメディアアイテムがユーザによって再生されたかどうかを示す行列800又は850内のユーザ活動データの一部分などの提示及び/又は再生データであり(例えば、再生された場合に、1であり、且つ、再生されない場合には、0である)、tは、再生と関連したメディアアイテム又は「タイトル」であり、xは、ユーザがそれぞれのメディアアイテムを再生したかどうかを通知する観察されたデータである。θは、モデルによって定義された学習アルゴリズムからの推定値である。θは、特定のユーザが特定のクラスタに属する確率を通知することができる。φは、すべてのクラスタ用の行と、それぞれのメディアアイテム用の列と、を有する行列であってもよい。φ内のそれぞれのインデックスには、特定のクラスタが付与された場合に、そのクラスタと関連したユーザに対して提示されたメディアアイテムが再生されることになる尤度を通知する確率が存在している。学習アルゴリズムは、θ及びφの両方を見出すことができる。
【0048】
モデル900は、ユーザが、一つのクラスタのみと関連付けられている、又はこれに属していると仮定していることから、そのユーザからの活動データのすべては、そのユーザがその特定のクラスタに属する確率に比例して、その特定のクラスタと関連付けられることになる。ユーザが特定のクラスタに属する20%のチャンスが存在している場合には、そのユーザと関連した活動データの20%が、その特定のクラスタと関連付けられることになる。それぞれのクラスタは、この確率の集合体と関連付けられてもよく、この確率の集合体は、ベルヌーイランダム変数であってもよい。
【0049】
モデル900においては、それぞれのメディアアイテムは、事実上、そのメディアアイテムのみを含む完全なカタログとしてモデル化されている。このモデルは、モデル化されたカタログが一つのモデルアイテムのみを含んでいることから、シングルトンカタログと呼称される、そのカタログ内のメディアアイテムが、特定のユーザに提示された際に、再生されることになる確率を判定する。zにおいて結合分布(モデル900内に含まれているすべての潜在変数)を過小評価することにより、尤度関数を式(1)から得ることができる。次いで、モデルがパラメータ化される。モデル900においては、メディアアイテムが、ユーザに対して一度提示されたら、後続の提示は、それぞれのメディアアイテムが、それぞれのユーザごとに一度だけ出現し得るように、或いは、連続的にはまったく出現しないように、無視されてもよい。データは、いくつかの方式のうちのいずれかによってフィッティングされてもよい。例えば、期待値−最大化(EM:Expectation-Maximization)アルゴリズム、Gibbsアルゴリズム、Kalmanフィルタ、又は隠れMarkovモデルが、データをフィッティングしてユーザ用の推奨を提供するべく使用されてもよい。
【0050】
次に
図9Bのモデル910を参照すれば、モデル910は、ストリーミングメディアシステムのユーザに推奨を提供する際に
図3のサーバ300によって利用され得る別のモデルである。モデル910は、自然言語処理における潜在ディリクレ配分法(LDA:Latent Dirichlet Allocation)に類似したモデル900の一般化を提供している。
図9Bに示されているように、モデル910は、メディアストリーミングシステムのユーザの合計数を表すD、特定のユーザ用のクラスタの混合を表すθ、提示又は再生イベントの合計数であるN、クラスタの数であるK、提示に対する応答が属するクラスタであるZ、メディアアイテムであるt、メディアアイテムが再生されたかどうかを通知するX、ユーザに対して提示された一意のメディアアイテムの数に対応するW、
図9Aのモデル900との関連において上述したクラスタ行列を表すと共にメディアアイテムのパラメータ又は人気を記述し得るφ、並びに、チューニングパラメータであるα及びβを含む変数を有する。モデル910は、以下の式(2)によって記述することができる。
【0052】
式(2)から結果的に得られるデータは、いくつかの方式のうちのいずれかによってフィッティングすることができる。例えば、Gibbsアルゴリズム、期待値−最大化(EM)アルゴリズム、Kalmanフィルタ、又は隠れMarkovモデル、又は別の適切な方式が、データをフィッティングしてユーザ用の推奨を提供するべく使用されてもよい。モデル910の変更は、クラスタの数であるKが無限大となり得るように、且つ、モデルがユーザ活動データから数学的に導出された数値を提供し得るように、クラスタの数であるKを未定義の状態において残すステップを含むことができる。モデル910に対するこのような変更は、階層ディリクレ過程(HDP:Hierarchical Dirichlet Process)モデルを結果的にもたらす。
【0053】
図9C及び
図9Dのモデル920及び930は、それぞれ、切り捨て多項モデルを提供している。サーバ300及び/又は提示エンジン340によって実装され得る、モデル920及び930によって提供される方式は、オーバーラップしたメディアアイテム及び排他的メディアアイテムを含むオーバーラップしたメディアアイテムカタログ500及び550を示す
図5A及び
図5Bとの関連において本明細書において記述されているように、それぞれのユーザごとに、ユーザから実際にはアクセス可能ではないメディアアイテムに対するユーザの応答をモデル化した潜在変数の集合体を追加するというものである。モデル920及び930は、カタログの全体がすべてのユーザにとって利用可能であるわけではないという事実が付与された状態において、カタログ全体内のそれぞれのビデオの人気を推定する。本明細書において記述されているように、メディアアイテムの再生のみがカウントされた場合には、特定のメディアアイテム(より多くのユーザがアクセス可能であるもの)の正当な人気を正確に判定することができない。
【0054】
切り捨て多項モデル920は、以下の式(3)において観察されるように表すことができる。
【0056】
プレートモデル920は、ユーザの合計数としてNを含み、zは、それぞれのユーザが関連付けられ得るクラスタを表しており、xは、ユーザによる再生の観察であり、uは、特定の切り捨てられた又は観察不能なメディアアイテムの再生のカウントを表し、且つ、wは、それぞれのユーザの切り捨てられたメディアアイテムの合計数、或いは、例えば、ユーザが利用可能ではないメディアアイテムのサブセットJにおいて、ユーザがアクセス可能であるカタログ内に含まれていないことから、ユーザがアクセス可能ではないアイテムなどの、欠けているメディアアイテムに跨るすべてのuの合計、を表す潜在変数である。モデル920の出力は、人為的なユーザ活動データを含む行列850に類似したものであってもよく、この場合に、行列800は、(0,0)又はヌルを含んでいた。この結果、モデル920の出力を使用することにより、特定のユーザに推奨されるメディアアイテムを判定することができる。推奨は、排他的メディアアイテムに対するアクセスを実際には有していないユーザの間におけるそれらの排他的メディアアイテムの人気の推定値に基づいている。
【0057】
次に
図9Dのモデル930を参照すれば、モデル930も、切り捨て多項モデルであるが、これは、潜在ディリクレ配分法(LDA)の切り捨て多項モデルである。モデル930は、モデル920との間において多くの特徴を共通して共有しており、且つ、これも、式(3)によって表され得る。但し、モデル920及び930は、それぞれのプレートモデル920及び930の図示の特徴に従って、異なる方式でパラメータ化される。モデル930は、ネストされたGibbsサンプラを更に含み、且つ、隠蔽された再生(例えば、生成型の再生レコード)のカウントであるcを含む更なる変数を含み、sは、ユーザが利用可能であるカタログ上におけるユーザの再生の数の観察を表し、且つ、πは、既存のクラスタに跨るそれぞれのユーザの関連付けである。この場合にも、α及びβは、チューニングパラメータであり、αは、稀薄性を表すと共に、ユーザ分布が複数のクラスタに跨って滑らかになる程度を制御している。Gibbsサンプラは、隠蔽されたメディアアイテムのカウントc及びアイデンティティuを要約している。
【0058】
モデル900、910、920、又は930のうちのいずれかは、異なる法域内の、オーバーラップした、但し、同一ではない、メディアアイテムカタログのサイズの差について補正すると共にユーザに対する推奨の提供の効果について補正する推奨をユーザに提供するべくサーバ300のプロセッサ302上において稼働する提示エンジン340によって利用されてもよい。この結果、グローバルストリーミングメディアシステムからのデータは、中央プロセッサによって処理されてもよく、且つ、推奨を提供するべく、それぞれの法域内において、有用な状態において留まることができる。モデル900、910、920、及び/又は930を適用することにより、
図1に示されているストリーミングメディアシステム100などの、インターネットに基づいたメディア配布システムに固有の問題を解決することができる。
【0059】
次に
図10を参照すれば、この図には、
図1のストリーミングメディアシステム100のようなストリーミングメディアアイテムのユーザに対して推奨を提供する方法1000のフローチャートが示されている。
図10に示されているように、方法1000は、いくつかの列挙されたステップ又は動作を含む。方法1000の実施形態は、列挙されている動作の前に、後に、その間に、又はその一部として、更なるステップ又は動作を含むことができる。動作のうちのいくつか又はすべては、コンピュータ可読命令の組として実施されてもよい。これらのコンピュータ可読命令は、本明細書において記述されているように、サーバ300のメモリ304内において保存されてもよく、且つ、提示エンジンl340を提供するべく、プロセッサ302によって実行されてもよい。
【0060】
図10に示されているように、方法1000は、ステップ1002において始まってもよく、ここで、サーバ300のプロセッサ302などの処理装置は、ストリーミングメディアシステムのユーザの第一の組の第一ユーザ活動データを受け取っている。ユーザの第一の組は、
図5Aの第一メディアアイテムカタログなどの第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有する。ステップ1004において、処理装置は、ストリーミングメディアシステムのユーザの第二の組の第二ユーザ活動データを受け取っている。ユーザの第二の組は、第二メディアアイテムカタログに対するアクセスを有しており、且つ、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有してはいない。例えば、ユーザの第二の組は、
図5Bの第二メディアアイテムカタログ550にアクセスするべくストリーミングメディアサーバ110又は300によって許容されている法域内に存在していてもよく、ユーザの第一の組は、第一メディアアイテムカタログ500にアクセスすることができる法域内に存在している。第二メディアアイテムカタログは、第一メディアアイテムカタログ内にも含まれているメディアアイテムを含み、且つ、第一メディアアイテムカタログには含まれていない少なくとも一つの排他的メディアアイテムを更に含んでいる。排他的メディアアイテムは、ストリーミングメディアシステムの事業者に対して課されたライセンシング制限に起因して、第二メディアアイテムカタログに限られたものであってもよい。
【0061】
第一及び第二ユーザ活動データは、それぞれ、
図6、
図7、及び
図8Aのユーザ−クラスタテーブル600、ユーザ−カタログテーブル700、及び行列800などの、情報を含むことができる。従って、ユーザ活動データは、ユーザにメディアアイテムが提示されたかどうか、並びに、提示された後にユーザがそのメディアアイテムを再生のために選択したかどうかを通知する、それぞれのカタログ内のそれぞれのメディアアイテムごとの、且つ、それぞれのユーザごとの、情報を含むことができる。
【0062】
ステップ1006において、処理装置は、第一及び第二ユーザ活動データに基づいて、ユーザの第一の組のユーザが、排他的メディアアイテムがストリーミングメディアシステムによって提示された場合に、排他的メディアアイテムを再生することになる確率を判定している。例えば、提示エンジン340は、行列800又は行列850内の情報に基づいて、排他的メディアアイテムが、ユーザにとって利用可能であると共に、例えば、ユーザインタフェース406又は別の匹敵するインタフェース内において推奨としてユーザに提示された場合に、ユーザが排他的メディアアイテムを再生することになる確率を判定することができる。
【0063】
ステップ1008において、処理装置は、確率に基づいて、排他的メディアアイテムを再生するべく、ユーザの第二の組のユーザに対して、推奨として、ユーザ装置によってユーザインタフェース内においてレンダリングされる情報を提供する。例えば、排他的メディアアイテムは、モバイルクライアント装置400のタッチスクリーン402上のユーザインタフェース406内のユーザ用のメディアアイテムのリスト又はグループ分け内においてメディアアイテムを包含することにより、ユーザに対して推奨されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態においては、処理装置は、メディアアイテムの複数のカタログを通じた又はカタログに跨る、ランキングを更に判定しており、このランキングは、第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれているメディアアイテムのランキングを有する。従って、ランキングは、オーバーラップしたメディアアイテム及び排他的メディアアイテムのランキングを含むことができる。本明細書において記述されているように、排他的メディアアイテムは、一つのメディアアイテムカタログ内においてのみ出現するメディアアイテムであってもよく、或いは、排他的メディアアイテムは、一つを除いて、ストリーミングメディアシステムのすべてのメディアアイテムカタログ内に出現するメディアアイテムであってもよい。
【0065】
処理装置は、ユーザの第二の組のユーザが関連付けられているユーザクラスタ又はメディアストリーミングシステムのそれぞれのユーザごとのユーザクラスタを更に識別してもよく、第一及び第二メディアアイテムカタログから人気のあるメディアアイテムを判定してもよく、且つ、排他的メディアアイテムがユーザの第二の組のユーザにとってアクセス可能であることを判定してもよい。人気のあるメディアアイテムは、いくつかの実施形態においては、ユーザクラスタ内のユーザの間において、特定のメディアアイテムカタログに対するアクセスを有するユーザの間において、或いは、メディアストリーミングシステムのすべてのユーザの間において、閾値を上回るテイクレートランキングを有するメディアアイテムであると定義されてもよい。人気のあるメディアアイテムは、排他的メディアアイテムを含むことができる。例えば、第一及び第二メディアアイテムカタログ内のメディアアイテムは、ストリーミングメディアシステムのユーザが、メディアアイテムが提示された際に、そのメディアアイテムを再生する頻度に従って、ランク付けされてもよい。
【0066】
処理装置は、第一及び第二ユーザ活動を連結型のユーザ活動データセットに連結してもよく、連結型のユーザ活動データセットは、それぞれのメディアアイテム及びそれぞれのユーザごとに、メディアアイテムがユーザに提示されたかどうかの通知と、メディアアイテムがユーザによって選択されたかどうかの通知と、を含む。
【0067】
方法1000の実施形態は、ユーザの第一の組のユーザが、排他的メディアアイテムが提示された場合に、排他的メディアアイテムを再生することになる確率に基づいて、処理装置が人為的なユーザ活動データを生成するステップを更に含むことができる。このような実施形態においては、ユーザの第二の組のユーザに対して推奨としてレンダリングされる情報は、第一及び第二ユーザ活動データ及び人為的なユーザ活動データに基づいたものであってもよい。
【0068】
次に
図11を参照すれば、この図には、複数のオーバーラップした、但し、別個の、メディアアイテムカタログを含むストリーミングメディアシステムのユーザに対して推奨を提供する方法1100の一実施形態が示されている。方法1000と同様に、方法1100は、一時的ではない機械可読媒体内において、命令又は実行可能なコードの組として実施されてもよい。実行可能なコードは、ストリーミングメディアシステムのユーザに推奨を提供するべく、サーバ300のプロセッサ302により、或いは、サーバ110により、実行されてもよい。
【0069】
図11に示されているように、方法1100の図示の実施形態は、ステップ1102において始まっており、ここで、処理装置は、ストリーミングメディアシステムのユーザの組のユーザ活動データを受け取っている。ユーザ活動データは、メディアアイテムカタログ内のメディアアイテムの組のうちの一つ以上との間におけるユーザのやり取りについて記述することができる。やり取りは、例えば、推奨としての、ストリーミングメディアシステムによるユーザに対する提示を含んでいてもよく、且つ、メディアアイテムカタログ内の一つ以上のメディアアイテムとの関係におけるユーザの選択を含むこともできる。ユーザによるメディアアイテムの選択は、メディアアイテムを再生するための要求、メディアアイテムに関する更なる情報に対する要求、メディアアイテムのレーティングに関する更なる情報の要求などを含むことができる。
【0070】
ステップ1104において、処理装置は、ユーザの組のそれぞれのユーザごとに、ユーザがアクセスを有するメディアアイテムのサブセットを通知するユーザアクセスデータを受け取ることができる。アクセスデータは、
図7のユーザ−カタログテーブル700内において提示されているもののような情報を含んでいてもよく、この情報は、ストリーミングメディアシステムの任意の所与のユーザによってアクセスされ得るストリーミングメディアシステムのメディアアイテムカタログを通知している。ユーザの組の第一ユーザは、ユーザの組の第二ユーザがアクセスを有してはいない第一メディアアイテムに対するアクセスを有することができる。例えば、第一ユーザは、メディアアイテム4823を含む
図5Bの第一メディアアイテムカタログ500に対するアクセスを有することができる一方で、第二ユーザは、メディアアイテム4823を含んではいない
図5Bの第二メディアアイテムカタログ550に対するアクセスを有することができる。
【0071】
ステップ1106において、処理装置は、ユーザ活動データから、第二ユーザが、第一メディアアイテムがストリーミングメディアシステムによって提示された場合に、第一メディアアイテムを再生することになる確率を判定している。そして、ステップ1108において、処理装置は、確率に基づいて、第一メディアアイテムを再生するべく、第一ユーザに対して推奨として、ユーザ装置によってユーザインタフェース内においてレンダリングされる情報を提供している。
【0072】
方法1100のいくつかの実施形態においては、処理装置を使用することにより、第二ユーザが、第一メディアアイテムが提示された場合に、第一メディアアイテムを再生することになる確率に基づいて、一つ以上の生成型の再生レコードを含む人為的なユーザ活動データを生成することができる。例えば、処理装置は、
図8Bの行列850を完成させるべく、人為的な再生レコードを生成してもよい。いくつかの実施形態においては、メディアカタログ内のメディアアイテムのサブセットは、第一ユーザのユーザ活動データ及び第二ユーザのユーザ活動データに基づいて、第一ユーザ及び第二ユーザの両方を含むユーザの特定のクラスタと関連付けられている。第一ユーザに対する推奨は、ユーザの特定のクラスタとの間における第一ユーザの関連付けに更に基づいていてもよい。いくつかの実施形態においては、処理装置は、第一ユーザがアクセスを有していない特定のクラスタと関連したメディアアイテムが提示された場合に第一ユーザが応答することになる方式を推定する生成型の再生レコードなどの、人為的なユーザ活動に部分的に基づいて、第一ユーザを特定のクラスタと関連付けることができる。
【0073】
本明細書において記述されているこの開示されたシステム及び方法の実施形態は、ダウンロードに基づいたメディアシステムであるのか又はストリーミングシステムであるのかを問わず、メディアシステムが、いくつかのオーバーラップしたメディアアイテムを含む異なるメディアアイテムカタログに対するアクセスを有するユーザに対して推奨を提供することを許容している。本明細書において記述されているシステム及び方法によって克服される問題は、メディア配布のインターネットに基づいたシステムにとって、且つ、特に、異なるユーザからアクセス可能である異なるメディアアイテムカタログを有するメディア配布システムにとって、固有のものである。更に詳しくは、本明細書において記述されているシステム及び方法は、異なるメディアアイテムコンテンツが、別個に、異なる法域についてライセンスされ得るように、異なる法域内に存在する顧客又はユーザを有するメディアシステムにおける中央集中化された推奨を改善することができる。本明細書において記述されているシステム及び方法は、ペイウォール又はティア化された加入料金を結果的にもたらすオーバーラップしたメディアアイテムカタログを有するメディアシステムにおける改善された推奨を促進する。本開示の特定の態様は、以下の付番された条項において記述されている。
【0074】
1.コンピュータ実装された方法であって、方法は、ストリーミングメディアシステムのユーザの第一の組の第一ユーザ活動データを受け取るステップであって、ユーザの第一の組は、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有する、ステップと、ストリーミングメディアシステムのユーザの第二の組の第二ユーザ活動データを受け取るステップであって、ユーザの第二の組は、第二メディアアイテムカタログに対するアクセスを有し、且つ、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有してはおらず、第二メディアアイテムカタログは、オーバーラップしたメディアアイテムを含み、オーバーラップしたメディアアイテムは、第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれており、第二メディアアイテムカタログは、第一メディアアイテムカタログ内には含まれていない排他的メディアアイテムを更に含む、ステップと、処理装置により、且つ、第一及び第二ユーザ活動データに基づいて、ユーザの第一の組のユーザが、排他的メディアアイテムがストリーミングメディアシステムによって提示された場合に、排他的メディアアイテムを再生することになる確率を判定するステップと、確率に基づいて、排他的メディアアイテムを再生するべく、ユーザの第二の組のユーザに対する推奨として、ユーザ装置によってユーザインタフェース内においてレンダリングされる情報を提供するステップと、を具備する方法。
【0075】
2.条項1に記載の方法であって、メディアアイテムのカタログを通じたランキングを判定するステップを更に具備し、カタログを通じたランキングは、第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれているメディアアイテムのランキングを具備する、方法。
【0076】
3.条項1及び2のいずれかに記載の方法であって、ユーザの第二の組のユーザが関連付けられているユーザクラスタを識別するステップと、第一及び第二メディアアイテムカタログから人気のあるメディアアイテムを判定するステップであって、人気のあるメディアアイテムは、ユーザクラスタ内のユーザの間における閾値を上回るランキングを有しており、任意のあるメディアアイテムは、排他的メディアアイテムを有する、ステップと、排他的メディアアイテムがユーザの第二の組のユーザにとってアクセス可能であると判定するステップと、を更に具備する、方法。
【0077】
4.条項1〜3のいずれかに記載の方法であって、第一及び第二メディアアイテムカタログ内のメディアアイテムは、ストリーミングメディアシステムのユーザが、メディアアイテムが提示された際に、そのメディアアイテムを再生する頻度に従って、ランキングされている、方法。
【0078】
5.条項1〜4のいずれかに記載の方法であって、第一及び第二ユーザ活動データは、連結型のユーザ活動データセット内において連結されており、且つ、連結型のユーザ活動データセットは、それぞれのメディアアイテム及びそれぞれのユーザごとに、メディアアイテムがユーザに提示されたかどうかの通知と、メディアアイテムがユーザによって選択されたかどうかの通知と、を具備する、方法。
【0079】
6.条項1〜5のいずれかに記載の方法であって、メディアアイテムがユーザに提示されるステップは、ユーザインタフェースを通じてユーザに対してメディアアイテムを推奨するステップを具備する、方法。
【0080】
7.条項1〜6のいずれかに記載の方法であって、ユーザの第一の組のユーザが、排他的メディアアイテムが提示された場合に、その排他的メディアアイテムを再生することになる確率に基づいて、人為的なユーザ活動データを生成するステップを更に具備し、且つ、ユーザの第二の組のユーザに推奨としてレンダリングされる情報は、第一及び第二ユーザ活動データ及び人為的なユーザ活動データに基づいている、方法。
【0081】
8.条項1〜7のいずれかに記載の方法であって、ユーザの第一の組は、第一法的法域内に存在し、且つ、ユーザの第二の組は、第二法的法域内に存在しており、且つ、第一カタログは、第一法的法域内において利用可能であり、且つ、第二カタログは、第二法的法域内において利用可能である、方法。
【0082】
8.1.一つ以上の処理装置によって実行された際に、処理装置が、条項1〜8のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行するようにする命令を保存する一時的ではないコンピュータ可読ストレージ媒体。
【0083】
8.2.一つ以上の処理装置上において実装された際に、条項1〜8のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行する命令を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【0084】
8.3.一つ以上の処理装置によって実装された際に、条項1〜8のいずれかに記載の特徴のいずれかを提供する動作を実行する演算システム。
【0085】
9.ストリーミングメディアアイテムをユーザに提供するシステムであって、データストレージ装置であって、ストリーミングメディアシステムのユーザの第一の組の第一ユーザ活動データであって、ユーザの第一の組は、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有する、第一ユーザ活動データを保存し、且つ、ストリーミングメディアシステムのユーザの第二の組の第二ユーザ活動データであって、ユーザの第二の組は、第二メディアアイテムカタログに対するアクセスを有し、且つ、第一メディアアイテムカタログに対するアクセスを有してはおらず、第二メディアアイテムカタログは、第一及び第二メディアアイテムカタログの両方内に含まれているオーバーラップしたメディアアイテムを含み、第二メディアアイテムカタログは、第一メディアアイテムカタログ内には含まれていない排他的メディアアイテムを更に含む、第二ユーザ活動データを保存するデータストレージ装置と、第一及び第二メディアアイテムカタログのコンテンツに関する情報及び第一及び第二ユーザ活動データにアクセスするべくデータストレージ装置との通信状態にある処理装置であって、第一及び第二ユーザ活動データから、ユーザの第一の組のユーザが、排他的メディアアイテムがストリーミングメディアシステムによって提示された場合に、その排他的メディアアイテムを再生することになる確率を判定し、且つ、確率に基づいて、排他的メディアアイテムを再生するべく、ユーザの第二の組のユーザに対する推奨として、ユーザ装置によってユーザインタフェース内においてレンダリングされる情報を提供する処理装置と、を具備するシステム。
【0086】
10.条項9に記載のシステムであって、データストレージ内に保存されている第一及び第二ユーザ活動データは、連結型のユーザ活動データセット内において組み合わせられ、且つ、連結型のユーザ活動データセットは、それぞれのメディアアイテム及びそれぞのユーザごとに、メディアアイテムがユーザに提示されたかどうかの通知と、メディアアイテムがユーザによって再生されたかどうかの通知と、を具備する、システム。
【0087】
11.条項9及び10のいずれかに記載のシステムであって、処理装置は、メディアアイテムのカタログを通じたランキングを判定し、カタログを通じたランキングは、第一及び第二メディアアイテムカタログ内に含まれているメディアアイテムのランキングを具備する、システム。
【0088】
12.条項9〜11のいずれかに記載のシステムであって、ユーザの第一の組のユーザ及びユーザの第二の組のユーザは、いずれも、ユーザの第一のクラスタと関連付けられており、且つ、ユーザの第一の組は、これに加えて、第一ユーザが第一クラスタ及び第二クラスタとの間における関連付けによって定義され得るように、ユーザの第二のクラスタと関連付けられている、システム。
【0089】
13.条項9〜12のいずれかに記載のシステムであって、それぞれのメディアアイテムと関連付けられている確率は、ベルヌーイランダム変数である、システム。
【0090】
14.条項9〜13のいずれかに記載のシステムであって、第一及び第二メディアアイテムカタログは、ペイウォールによって分離されてはいない、システム。
【0091】
14.1.一つ以上の処理装置によって実行された際に、処理装置が条項9〜14のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行するようにする命令を保存した一時的ではないコンピュータ可読ストレージ媒体。
【0092】
14.2.一つ以上の処理装置上において実装された際に、条項9〜14のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行する命令を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【0093】
14.3.一つ以上の処理装置によって実装された際に、条項9〜14のいずれかに記載の特徴のいずれかを提供する動作を実行する方法。
【0094】
15.ストリーミングメディアアイテムをユーザに提供するシステムであって、データストレージ装置であって、ストリーミングメディアシステムのユーザの組のユーザ活動データであって、メディアアイテムカタログ内のメディアアイテムの組の一つ以上との間におけるユーザのやり取りについて記述するユーザ活動データを保存し、ユーザの組のそれぞれのユーザごとに、ユーザがアクセスを有するメディアアイテムのサブセットを通知するユーザアクセスデータであって、ユーザの組の第一ユーザは、ユーザの組の第二ユーザがアクセスを有していない第一メディアアイテムに対するアクセスを有する、ユーザアクセスデータを保存するデータストレージ装置と、メディアアイテムの組に関する情報、ユーザ活動データ、及びユーザアクセスデータにアクセスするべくデータストレージ装置との通信状態にある処理装置であって、ユーザ活動データから、第二ユーザが、第一メディアアイテムがストリーミングメディアシステムによって提示された場合に、第一メディアアイテムを再生することになる確率を判定し、且つ、確率に基づいて、第一メディアアイテムを再生するべく、第一ユーザに対する推奨として、ユーザ装置によってユーザインタフェース内においてレンダリングされる情報を提供する処理装置と、を具備する、システム。
【0095】
16.条項15に記載のシステムであって、ユーザアクセスデータは、ユーザの組のそれぞれのユーザがアクセス可能であるメディアアイテムカタログ内のメディアアイテムの通知を具備する、システム。
【0096】
17.条項15及び16のいずれかに記載のシステムであって、人為的なユーザ活動データを更に有し、人為的なユーザ活動データは、第二ユーザが、第一メディアアイテムが提示された場合に、第一メディアアイテムを再生することになる確率に基づいた生成型の再生レコードを具備する、システム。
【0097】
18.条項15〜17のいずれかに記載のシステムであって、メディアカタログ内のメディアアイテムのサブセットは、第一ユーザのユーザ活動データ及び第二ユーザのユーザ活動データに基づいて、第一ユーザ及び第二ユーザの両方を含むユーザのクラスタと関連付けられている、システム。
【0098】
19.条項15〜18のいずれかに記載のシステムであって、第一ユーザに対する推奨は、ユーザのクラスタとの間における第一ユーザの関連付けに更に基づいている、システム。
【0099】
20.条項15〜19のいずれかに記載のシステムであって、メディアアイテムは、第一ユーザ及び第二ユーザのユーザ活動データに基づいて、且つ、第二ユーザが、第一メディアアイテムが提示された場合に、第一メディアアイテムを再生することになる確率に基づいた生成型の再生レコードを具備する人為的なユーザ活動データに基づいて、クラスタと関連付けられている、システム。
【0100】
20.1.一つ以上の処理装置によって実行された際に、処理装置が条項15〜20のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行するようにする命令を保存する一時的ではないコンピュータ可読ストレージ媒体。
【0101】
20.2.一つ以上の処理装置上において実装された際に、条項15〜20のいずれかに記載の特徴のいずれかを実行する命令を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【0102】
20.3.一つ以上の処理装置によって実装された際に、条項15〜20のいずれかに記載の特徴のいずれかを提供する動作を実行する方法。
【0103】
本開示の上述の態様は、わかりやすさ及び理解を目的として、例証及び例示により、詳細に記述されているが、上述の本発明は、本発明の精神及び基本的な特性を逸脱することなしに、多数のその他の特定の変形及び実施形態において実施され得ることを認識されたい。様々な変更及び変形が実施されてもよく、且つ、本発明は、上述の詳細によって限定されるものではなく、むしろ、請求項の範囲によって定義されることを理解されたい。