(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記クライアントデバイスに対してレート調整されている前記ネットワークサービスは、前記クライアントデバイスに対し前記データネットワークに関してゼロレート化されているネットワークサービスを含む、請求項1に記載の方法。
前記ネットワークサービスは、それを通じて前記ユーザ要求が受信される前記データネットワークを含む複数のデータネットワークに関してレート調整され、前記ユーザアカウントに関する前記レート調整ウォレットは、それを通じて前記ユーザ要求が受信される前記データネットワークに対して固有である、請求項1または2に記載の方法。
前記ユーザ要求は少なくともデータアクセス要求を含み、前記データアクセス要求はデータアクセス要求タイプに対応し、前記レート調整ウォレットは前記データアクセス要求タイプに関するデータアクセス割当量を定義し、
前記方法は、
前記データアクセス割当量が前記データアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含むかどうかを決定するステップと、
前記データアクセス割当量が前記データアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合、前記データアクセス要求を実行するステップと、
前記データアクセス割当量は前記データアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合、前記データアクセス割当量を減少させるステップと、をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記ページは前記ユーザが前記レート調整ウォレットに関するデータアクセス割当量を使用して前記1以上のメディア項目を第2のメディア品質で受信することを選択できるようにし、前記第2のメディア品質は決定された前記メディア品質よりも高い品質であり、
前記方法は、
高品質メディア項目要求を、前記クライアントデバイスから受信するステップであって、前記高品質メディア項目要求は、前記1以上のメディア項目のうちのある特定のメディア項目を求めるものである、受信するステップと、
前記高品質メディア項目要求の受信に応答して、前記メディア項目を前記第2のメディア品質で前記クライアントデバイスに送信するステップと、
前記メディア項目を前記第2のメディア品質で前記クライアントデバイスに送信したことに応答して、前記レート調整ウォレットに関する前記データアクセス割当量を減少させるステップと、をさらに備える、請求項5に記載の方法。
1以上のプロセッサと、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサによって実行可能な命令を備える少なくとも1つのメモリとを備えるシステムであって、前記プロセッサは、前記命令を実行するときに、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法を実施するように動作可能である、システム。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下は、本明細書に記載されるいくつかの新規な実施形態の基本的な理解を提供するために、簡単な概要を提示する。この概要は、包括的な概観ではなく、本発明の主要/重要要素を特定することも、本発明の範囲を画定することも意図していない。後に提示される、より詳細な説明への前書きとして、いくつかの概念を簡単な形態で提示する。
【0005】
様々な実施形態は、全体として、動的なゼロレートサーバクラスタのための技術に向けられている。いくつかの実施形態は、特に、ゼロレートの様々なコンテンツパッケージを有する様々なクライアントデバイスが、ゼロレートサーバの共有クラスタを使用して、それらに適切なゼロレートコンテンツを受信することのできる、ゼロレートコンテンツパッケージを配信するための技術に向けられている。一実施形態では、例えば、装置は、ネットワークサービスが、クライアントデバイスからデータネットワークを通じてユーザ要求を受信し、ユーザ要求に応答するように作動するネットワークアクセスコンポーネントで
あって、ネットワークサービスは、クライアントデバイスに対しデータネットワークに関してレート調整されている、ネットワークアクセスコンポーネントと、ユーザ要求に関するユーザアカウントに関するレート調整ウォレットにアクセスし、レート調整ウォレットに基づいてユーザ要求に応答するようネットワークアクセスコンポーネントを構成するように作動するレート調整管理コンポーネントと、を備え得る。他の実施形態が記載され、請求される。
【0006】
上記および関連する目的を達成するために、ある特定の例示的な態様が、以下の説明および添付の図面に関連して本明細書において記載される。これらの態様は、本明細書において開示される原理を実行することができる様々な方法を示し、全ての態様およびその均等物が、特許請求される主題の範囲内にあることが意図される。他の利点および新規な特徴は、以下の詳細な説明を図面と併せて検討することにより明らかとなるであろう。
【0007】
人々は、Wi−Fiおよびセルラーデータなどの無線データネットワークを使用して主に動作するモバイルデバイスを使用して、インターネットサービスにアクセスすることがある。低コストのインターネットアクセスが特に重要な市場では特にそうであろう。モバイルコンピュータデバイスは、定置型コンピュータデバイス(例、デスクトップコンピュータ)またはポータブルコンピュータデバイス(例、ラップトップコンピュータ)よりも安価である可能性があり、無線データネットワークは、有線の個人用データアクセスの利用が制限されている地域、利用できない地域、または利用が法外に高くつく地域にも届くことができる。
【0008】
Wi−Fiネットワークは、無制限または疑似無制限(例、サービスの通常の使用を直接的に収益化するのではなく、主にサービスの濫用の防止が意図される使用量上限)データポリシーが提供されることがある。しかし、セルラーデータネットワークは、セルラーデータ帯域幅の使用量に比例する料金に関連付けられることがある。サブスクリプションモデルでは、ユーザは、月に1回などの周期ごとに所定の量に戻る、定期的なセルラーデータ帯域幅割当量を受け取ることがある。ある場合には、この帯域幅割当量を上回る使用は禁止されることがあり、他の場合では、ユーザへの追加料金が発生することがある。プリペイドモデルでは、ユーザは、ある量のセルラーデータ帯域幅を購入することができ、そこから自らのセルラーデータ使用量を差し引く。この事前購入したセルラーデータ帯域幅の割当量を超えると、追加のセルラーデータ帯域幅の量を購入しなければ、その使用が禁止されることがある。セルラーデータ割当量の他のモデルも、本明細書の実施形態によってサポートされてもよい。同様に、動的なゼロレートクラスタサーバのための技術を、有線か無線かに拘わらず、任意のネットワークに適用できることは理解されるであろう。
【0009】
ほとんどのセルラーデータアクセスは従量制であるが、セルラーデータユーザ、セルラーデータネットワークプロバイダ、およびネットワークサービスオペレータは皆、一定のデータ使用量をレート調整することから便益を受けるであろう。いくつかのネットワークサービスは、ゼロレート(ゼロレーティング)などのレート調整を施されて、ネットワークサービスへのアクセスのコストを削減または標準化してもよい。データネットワークプロバイダまたはネットワークサービスオペレータが、データネットワークを使用するネットワークサービスへのアクセスのコストを負担する場合、ネットワークサービスにアクセスするユーザのコストを下げることによって、ネットワークサービスの使用をユーザに促すことができる。例えば、ネットワークサービスオペレータは、そのサービスを宣伝するために、およびそのサービスを使用してもらう便益を受けるために(例、ユーザ基盤拡大のネットワーク効果、データ収集、広告配信、二次的売上)、直接的な支払またはネットワークサービスオペレータによるデータネットワークプロバイダの宣伝によるなど、ネットワークサービスへのアクセスに関してユーザに対するコストを下げるかまたはなくす(つまり、ゼロレートにするゼロレーティング)ことによって、ネットワークサービスへの
アクセスをレート調整するよう、データネットワークプロバイダを促してもよい。レート調整は、ネットワークサービスへのアクセスに使用されるとき、ユーザの定期購入または事前購入したデータ割当量からの差し引きを減らすかまたは除去することに関わるであろう。
【0010】
代替的にまたは追加的に、ユーザは、定額料金でネットワークサービスへの無制限(または疑似無制限)アクセスを許可するネットワークサービス固有のデータパッケージを購入することによるなど、レート調整済みネットワークサービスへのアクセスを購入するか、またはその他の形で、受け取りのための取り決めをしてもよい。このことは、ネットワークサービスへのアクセスが使用するであろうユーザの帯域幅割当量に関して、難しいであろう推測にユーザを頼らせるのではなく、特定の期間についてのネットワークサービスへのアクセスに対して請求されることになる総額をユーザに知らせることにより、ユーザが、ネットワークサービスへのアクセスの予算を、よりうまく立てられるようにするであろう。データネットワークプロバイダまたはネットワークサービスオペレータは、ネットワークサービスおよびそのデータ使用量に関して、サービスのユーザよりも、特に新規ユーザよりも精通しているため、データネットワークでのネットワークサービスへのアクセスに対する公正な価格を評価するのに有利な立場にある可能性がある。しかし、包含される技術は、選択的にレート調整済みネットワークアクセスを提供するための、任意の営業的または商業的な動機と連係して使用してもよいことは理解されるであろう。
【0011】
ネットワークサービスへのレート調整済みアクセス(そのうち、ゼロレートアクセスは、ある特定のタイプである)には、レート調整の便益を受ける、該サービスへのアクセスに対する制限が付いていることがある。例えば、画像コンテンツを含むサービスには、画像または特に高い品質の画像を、レート調整済みアクセスを使用してどれくらいダウンロードできるかに対する制約を関連付けてもよい。代わりに、ユーザの一般データネットワークアクセスを使用したアクセスについてのみ、その量を超える任意の追加画像またはその量を超える高品質画像を認可し、したがって該画像がそのデータ割当量から差し引かれてもよい。別の例では、映像コンテンツを含むサービスは、そのレート調整済みアクセスを使用して該映像コンテンツを提供することに、全面的に制約を課してもよい。一般に、レート調整済みアクセスは、データネットワークでのデバイスとネットワークサービスとの間のどの対話がレート調整の便益を受けられ、どの対話がレート調整の便益を受けられないかを定義する、制限、制約、割当、および他のポリシー要素を定義するレート調整に関連付けてもよい。
【0012】
いくつかの状況では、レート調整ポリシーは、ある特定のネットワークサービスの全ユーザに例外なく適用されてもよい。いくつかの状況では、ユーザのデバイスが(データネットワークプロバイダに関するレート調整アクセスパッケージの購入によるなど)レート調整ポリシーの便益を受けていても、またはユーザのデバイスがネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを一切受けていなくても、ある特定のネットワークサービスについての単一レート調整ポリシーが存在してもよい。しかし、ユーザ、データネットワークプロバイダおよびネットワークサービスオペレータは、より微調整したレート調整ポリシーの作成および実施から便益を受けるであろう。同じデータネットワークプロバイダを使用する、ある特定のネットワークサービスの様々なユーザのそれぞれに、様々なレート調整プランの購入または他の区別要因に基づいて、様々なレート調整ポリシーを割り当ててもよい。
【0013】
データネットワークは、ネットワークトラフィックが向けられているネットワークアドレス(例、インターネットプロトコル(IP)アドレス)に基づいて、レート調整済みトラフィックとレート非調整済みトラフィックとを区別してもよい。データネットワークプロバイダは、そのレート調整済みネットワークアドレスとのデータ転送がユーザのデータ
割当量から差し引かれないかもしくはその他の形でユーザに請求されないか、または、計測されないアクセスとならないレート調整に関しては低率で差し引くかもしくは低率で請求する、レート調整済みネットワークアドレスのレジストリを維持してもよい。レート調整ポリシーの適用は、レート調整済みサーバによって提供されるサービスへのアクセスを制御することにより実施してもよく、その場合、レート調整済みサーバは、ある特定のデータネットワークプロバイダに関してレート調整されるネットワークアドレスが割り当てられたネットワークサーバである。
【0014】
そのため、レート調整済みサーバは、各ユーザに固有のレート調整割当量に基づいて、ユーザ要求に対する応答を誂えることによってレート調整ポリシーを適用してもよい。ユーザが、ネットワークサービスへの無制限のレート調整済みアクセスを受けることを認可されている場合、レート調整済みサーバは、ユーザのデバイスに制約なくサービスを提供してもよい。ユーザが、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを受けることを認可されていない場合、レート調整済みサーバは、レート調整済みサーバを通じてネットワークサービスにアクセスしようとするユーザの試みを、ネットワークサービスのレート非調整済みサーバにユーザのデバイスをリダイレクトするなどして拒否してもよい。レート調整済みサービスの指定の構成を受けることをユーザが認可されている場合、レート調整済みサーバは、その指定構成に応じてネットワークサービスへのアクセスを提供してもよい。
【0015】
レート調整済みサービスにおけるユーザの特定の構成は、該ユーザのレート調整ウォレットで定義してもよい。レート調整ウォレットは、ユーザが、無制約のレート調整済みアクセス、レート非調整済みアクセス、または特定の制限、追加もしくは他の仕様付きのレート調整済みアクセスを受けるべきであると定義してもよい。レート調整済みウォレットを使用することにより、ネットワークサービスは、ある特定のデータネットワークプロバイダが、購入された各パッケージの詳細をネットワークサービスに提供し、レート調整パッケージの仕様の実装をネットワークサービスに依拠するだけで、様々なレート調整パッケージを販売できるようにすることができ、異なるレート調整パッケージを有する異なるユーザの場合でも、レート調整済みのすべてのトラフィックが、レート調整済みサーバの共通プールに行き、異なるレート調整認可のレート調整済みサーバによってユーザごとに適用される。また、レート調整済みサーバの共通のクラスタを複数のデータネットワークプロバイダが共有してもよく、ユーザのレート調整ウォレットが、各ユーザのデバイスで使用されているデータネットワークに関する各ユーザのレート調整割当量を定義する。
【0016】
そのため、レート調整ウォレットの使用は、ネットワークサービスのユーザにレート調整済みサービスを提供する上で、ネットワークサービスのネットワーク構成を簡潔にするであろう。データネットワークプロバイダごとに、また、さらには各データネットワークプロバイダが提供するレート調整パッケージごとに、ネットワークサーバのプールを構成するのではなく、レート調整済みサーバの共有クラスタを、複数のデータネットワークプロバイダもしくはデータネットワークプロバイダの複数のレート調整パッケージに対して、またはその両方に対して使用することができる。同様に、データネットワークプロバイダは、レート調整するネットワークアドレスを構成し直さなくても、新規のレート調整パッケージを導入するか、または既存のレート調整パッケージを廃止することができる。ユーザは、より多くのカスタマイズされたレート調整パッケージ、およびレート調整を提供するより多くのネットワークサービスを受けるオプションを有することから便益を受けるであろう。これは、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを提供する作業が軽減されるためである。その結果、実施形態は、ユーザ、データネットワークプロバイダ、およびネットワークサービスオペレータに対して、レート調整済みデータサービスを提供する購入可能性、モジュール化可能性および構成可能性を改善することができる。
【0017】
ここで、図面を参照し、図面では、類似の要素は、全体を通して同様の参照符号を用いて示している。以下の説明では、その完全な理解を与えるため、説明を目的として、様々な具体的詳細について記載している。しかしながら、これら特定の詳細を省いても、新規な実施形態を実施できることは明らかであろう。一方で、周知の構造およびデバイスについては、その説明を容易とするために、ブロック図の形式で示している。その意図は、請求項に係る主題に矛盾しないあらゆる変更、均等物、および代替案を包括することである。
【0018】
本明細書で使用される「a」および「b」および「c」および同様な記号は、任意の正の整数を表す変数であることを意図していることに留意されたい。したがって、例えば、実施態様においてa=5の値が設定される場合、コンポーネント122−1〜122−aとして示される一式のコンポーネント122は、コンポーネント122−1、122−2、122−3、122−4、および122−5を含む。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0019】
図1は、動的なゼロレーティングシステム100のブロック図を示す。一実施形態では、動的なゼロレーティングシステム100は、1つまたは複数のコンポーネントを備えるソフトウェアアプリケーションを有するコンピュータ実装システムであってもよい。
図1に図示する動的なゼロレーティングシステム100は、ある一定のトポロジーで限定された数の要素を有するが、動的なゼロレーティングシステム100は、所与の実施態様に望まれる代替トポロジーで、より多くのまたはより少ない要素を含んでもよいことは理解されるであろう。
【0020】
クライアントデバイス120は、ネットワークでアクセスされるネットワークデータを使用して、様々な動作を行うことができる。クライアントデバイス120は、セルラー信号135を使用してセルラーシステム130にアクセスしてもよい。セルラーシステム130は、データアクセスを含むセルラーネットワークであってもよく、セルラーシステム130は、クライアントデバイス120のユーザがサービス契約を結ぶセルラープロバイダによって提供され、サービス契約は、クライアントデバイス120に対するセルラーデータサーバのためのものである。セルラーシステム130は、従量制ネットワークであってもよく、データアクセスは、ネットワークで転送されるデータ量に少なくとも部分的に応じて価格設定される。セルラーデータサービス契約は、セルラーデータ割当量が使用前に購入されてある特定の割当量を提供するプリペイド契約であってもよく、セルラーデータ割当量を使い果たしたら、一般セルラーデータアクセス(例、非ゼロレートアドレスへのセルラーデータアクセス)が切断される。セルラーデータサービス契約は、長期的なセルラーデータアクセスを提供するサブスクリプション契約であってもよい。サブスクリプション契約は、セルラーデータ割当量を含むことがあるが、セルラーデータ割当量を使い果たしてもセルラーデータの使用が可能であってもよく、追加利用には追加料金が発生する。例えば、セルラーデータサブスクリプションは、毎月1GBのセルラーデータを含むことがあるが、ゼロレートリソースへのアクセスは割当量から差し引かれず、各月に使用した追加のセルラーデータ1ギガバイトまたは追加の端数のギガバイトのそれぞれに対しては追加請求される。
【0021】
クライアントデバイス120は、Wi−Fi信号145を使用して1つまたは複数のWi−Fiアクセスポイント140にアクセスすることができる。Wi−Fiアクセスポイント140は、複数の異なるオペレータによって提供されてもよい。Wi−Fiアクセスポイント140のいくつかは、家庭用インターネット接続に基づいてクライアントデバイス120のユーザが運用するホームWi−Fiネットワークなど、本質的に個人的なものであってもよい。Wi−Fiアクセスポイント140のいくつかは、コーヒーショップ、ホテルおよびその他公共施設のフリーWi−Fiサービスなど、無料またはサービスの無
料提供部分として提供されてもよい。Wi−Fiアクセスポイント140のいくつかは、利用に対して支払を要求してもよい。しかし、Wi−Fiアクセスポイント140は一般に非従量制ネットワークである可能性があり、アクセスが無料か有料かに拘わらず、Wi−Fiアクセスポイント140の利用に対して、ネットワークで転送されるデータ量に基づいて発生する料金はない。
【0022】
クライアントデバイス120は、サーバ150、160でホストされるネットワークリソースにアクセスするよう作動することができる。ネットワークリソースは、任意のネットワークアクセス可能なリソースを備えてもよい。ネットワークリソースは、映像ダウンロード、映像ストリーム、音楽ダウンロード、ウェブページビューのレセプション、またはネットワークによる任意の他のデータのレセプションなど、クライアントデバイス120によって取り出すことができる。ネットワークリソースは、ネットワークでの画像、映像、オーディオファイル、テキストメッセージのアップロード、または任意の他のデータ伝送など、サーバ150、160に伝送することができる。ネットワークリソースへのアクセスは、要求の送信と応答の受信、データの提出と応答データの受信、またはネットワークによる任意の他のデータの双方向交換など、データの送信および受信の両方を含んでもよい。クライアントデバイス120は、様々な状況において、セルラーシステム130またはWi−Fiアクセスポイント140のいずれかを利用して、サーバ150、160上のネットワークリソースにアクセスすることができる。
【0023】
いくつかのセルラーアクセスは、「レート調整」すなわち「ゼロレート化」されることがある。ゼロレートセルラーアクセスは、セルラー顧客プランまたはプリペイド購入に含まれ得るセルラーデータ通信割当量を減じなくてもよい。レート調整済みセルラーアクセスは、レート非調整済みセルラーアクセスよりも低率でセルラーデータ通信割当量を減じてよく、そのため、ゼロレートセルラーアクセスは、レート調整済みセルラーアクセスの特殊ケースにあたる。ゼロレートセルラーアクセスは、割り当てられたかもしくはプリペイド済みセルラーデータアクセスの限定量を顧客が超えても、または、そのように割り当てられたもしくはプリペイド済みセルラーデータアクセスが存在しない場合でも、セルラー顧客に対する料金を発生させなくてよい。レート調整済みセルラーアクセスは、アクセスされるその特定のネットワークによって変わる可能性があり、セルラーキャリアは、セルラー顧客がゼロレートアクセスを有する1つまたは複数のネットワークアドレス(インターネットプロトコル(IP)アドレスなど)のリストを有する。このリストは、セルラーキャリア間で異なる可能性がある。
【0024】
ネットワーク180は、コンピュータ送信伝送およびコンピュータ受信伝送を使用して、コンピュータデータの伝送のための任意のシステムまたはメカニズムを備え得る。ネットワーク180は、インターネットの少なくとも一部に対応してもよい。ネットワークサービス170は、コンピュータネットワーク180を通じてアクセス可能な任意のタイプのサービスを含み得る。ネットワークサービス170は、インターネットアクセス可能なリソースをホストするサービスを含み得る。ネットワークサービス170は、ソーシャルネットワーキングサービスを含み得て、ソーシャルネットワーキングリソースの取り出しおよび提出へのアクセスを提供する。ネットワーク170は、レート調整済みサーバおよびレート非調整済みサーバの両方を備え得る。ネットワーク170は、レート調整済みサーバの1つまたは複数のクラスタを備え得る。レート調整済みサーバのクラスタは、ある特定の地理的地域の1つまたは複数のネットワークプロバイダなど、1つまたは複数のデータネットワークプロバイダに関するレート調整に関連付けてもよい。レート非調整済みサーバ160は、セルラーシステム130に関してゼロレート化されなくてよい。したがって、セルラーシステム130を使用したレート非調整済みサーバ160への直接アクセスは、通常の料率でのデータ割当使用量になってもよい。レート調整済みサーバ150は、セルラーシステム130に関してレート調整されてもよい。そのため、クライアントデ
バイス120は、認可されている場合、ネットワークサービス170にアクセスするためにレート調整済みサーバ150を利用することから便益を受けるであろう。
【0025】
「レート調整済みサーバ」としてレート調整済みサーバ150を記述することは、セルラーシステム130などの1つまたは複数のデータネットワークのユーザに対してネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを提供するために割り当てられるレート調整済みサーバ150に対応する。そのため、セルラーシステム130のセルラープロバイダ以外のセルラープロバイダは、レート調整済みサーバ150とは異なるレート調整済みサーバを割り当てられている可能性があり、または、ネットワークサービス170とのレート調整契約を締結していなかった可能性があるので、レート調整済みサーバ150は、すべてのセルラープロバイダに関してレート調整されていなくてもよく、または、ゼロレート化されていなくてもよいことは理解されるであろう。そのため、レート調整済みサーバ150は、レート調整済みサーバ150がレート調整する1つまたは複数のデータネットワークに関連して存在する。
【0026】
動的なゼロレーティングシステムは、ユーザ間の対話から生まれる知識を利用してもよい。例えば、動的なゼロレーティングシステム100は、ソーシャルネットワーキングサービスのコンポーネントを備えてもよく、ソーシャルネットワーキングサービスのより広い対話から生まれる知識を利用してもよい。したがって、動的なゼロレーティングシステム100およびより大きなソーシャルネットワーキングサービスのユーザのプライバシーを保護するために、動的なゼロレーティングシステム100は、ユーザが自身のアクションを動的なゼロレーティングシステム100に記録させるかまたは他のシステム(例、サードパーティシステム)と共有させることを、例えば適切なプライバシー設定によって、オプトインまたはオプトアウトできるようにする認可サーバ(または他の適切なコンポーネント)を含み得る。ユーザのプライバシー設定は、ユーザに関連付けられているどの情報を記録してよいか、ユーザに関連付けられている情報をどのように記録してよいか、ユーザに関連付けられている情報をいつ記録してよいか、ユーザに関連付けられている情報を誰が記録してよいか、ユーザに関連付けられている情報を誰と共有してよいか、および、ユーザに関連付けられている情報をどのような目的で記録または共有してよいかを決定してもよい。認可サーバまたは他の認可コンポーネントを使用して、動的なゼロレーティングシステム100およびソーシャルネットワーキングサービスの他の要素のユーザの1つまたは複数のプライバシー設定を、ブロッキング、データハッシング、匿名化、または他の適切な技術によって適宜実施してもよい。例えば、ソーシャルネットワーキングサービスとソーシャルネットワーキングサービスのユーザとの間の対話を利用して、メディアコンテンツのプリファレンス、およびメディアコンテンツの様々な作品に対するプリファレンスの関係を学習してもよいが、これらの対話は学習プロセスの前に、またはその一部として、匿名化してもよい。
【0027】
図2Aは、レート調整済みニュースフィードを表示するユーザインタフェース200の一実施形態を示す。ユーザインタフェース200は、ソーシャルネットワーキングアプリケーションのインタフェースに対応してもよい。しかし、包含される技術は、他のネットワークサービスに関連して使用してもよいことは理解されるであろう。
【0028】
ユーザインタフェース200は、ネットワークサービス170から受信した情報のディスプレイに対応してもよい。ネットワークサービス170から受信したリソースは、ユーザインタフェース200の一部として表示されてもよく、リソースは、レート調整済みサーバ150でクライアントデバイス120がネットワークサービス170にアクセスし、レート調整ポリシーの対象であることに基づいて、カスタマイズされるかまたはその他の形で構成される。
【0029】
ユーザインタフェース200は、ソーシャルネットワーキングサービス用のニュースフィードのビューに対応してもよい。ニュースフィードは、ソーシャルネットワーキングサービスのユーザに関係する複数のニュース項目を含み得る。一般に、クライアントデバイス120は、レート調整ポリシーに基づいて修正もしくはその他の形で構成されなかった1つもしくは複数の項目、およびレート調整ポリシーに基づいて修正もしくはその他の形で構成された1つもしくは複数の項目、またはその両方を含むネットワークサービス170から、1つまたは複数の項目を受信してもよい。
【0030】
例えば、ユーザインタフェース200は、宣伝用バナー画像205を含む。宣伝用バナー画像205は、表示された項目の受信が、ある特定のデータネットワークプロバイダによって提供されるレート調整済みアクセスを使用して行われたことを広告する。図示される宣伝用バナー画像205は、アクセスが「無料提供」であると述べているが、ユーザがネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを購入したために、レート調整済みアクセスが提供されている場合は、バナーおよび他の視覚的要素を使用してもよいことは理解されるであろう。宣伝用バナー画像205は、レート調整ポリシーに基づいてユーザ要求に対する応答に追加される要素に対応してもよい。
【0031】
ユーザインタフェース200は、無修正ニュースフィード項目210を含む。無修正ニュースフィード項目210は、少数のテキストシーケンスと小さなアバター画像とを含むため、無修正ニュースフィード項目210は、レート非調整済みサーバ160から受信する場合と比べると、ユーザのレート調整ポリシーがクライアントデバイス120に無修正ニュースフィード項目210を無修正のまま受信することを認可することを送信するのに十分に少ないネットワーク帯域幅しか使用しなくてもよい。
【0032】
ユーザインタフェース200は、修正済みニュースフィード項目215を含む。修正済みニュースフィード項目215は、レート調整済みサーバ150の代わりにレート非調整済みサーバ160を通じてユーザがネットワークサービス170にアクセスした場合とは別に、ユーザのレート調整ポリシーに基づいて構成されていてもよい。レート非調整済みサーバ160は、レート調整ポリシーを参照して構成されているのではないレート非調整済みサーバ160を通じて、ネットワークサービス170から受信する任意のデータ項目を、ネットワークサービス170へのレート非調整済みアクセスに提供してもよい。ユーザインタフェース200の図示する実施形態では、修正済みニュースフィード項目215は、ユーザのレート調整ポリシーに従い、画像要素の品質が落とされた(品質が低下させられ、そのためファイルサイズが小さくなった)画像要素を含む。レート調整ポリシーは、レート調整済みサーバ150を通じて受信した画像の最大ファイルサイズ、最高解像度、またはその他品質に対する制限を規定してもよい。いくつかの実施形態では、修正済みのデータ項目は、クライアントデバイス120およびクライアントデバイス120のユーザに、レート調整済みアクセスをクライアントデバイス120が使用したことに起因して適用されるレート調整ポリシーに従って、該データ項目が修正されていること(または具体的に、該データ項目の品質が落とされていること)を通知する視覚的要素と関連付けて、送信および表示されてもよい。図示するユーザインタフェース200では、視覚的要素はテキストシーケンスを含むが、他の実施形態では、アイコン、記号、画像、または他の形態のインジケータを含み得る。
【0033】
図2Bは、レート調整済み使用量ダイアログ230を表示するユーザインタフェース225の一実施形態を示す。
クライアントデバイス120のユーザは、品質の落とされたデータ項目を選択して、該データ項目の高品質(つまり、品質が落とされていない)バージョンを閲覧するよう要求してもよい。例えば、ユーザインタフェース200の修正済みニュースフィード項目215に表示される画像をユーザが選択して、修正済みニュースフィード項目215に表示さ
れる画像のバージョンよりも高い品質での画像の取り出しを要求してもよい。
【0034】
データ項目の高品質バージョンを取り出すことへのユーザ要求に応答して(または、レート調整済みアクセスを使用することが許可されないリソースもしくは制限された割当量しか有しないリソースを取り出すことへのユーザ要求に応答して)、クライアントデバイス120は、ネットワークサービス170によって、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスおよびレート非調整済みアクセスの使用をユーザが管理できるようにする、レート調整済み使用量ダイアログ230を表示するよう構成されてもよい。クライアントデバイス120のネットワークサービス170による構成は、例えば、ネットワークサービス170にアクセスするために使用されるクライアントデバイス120のアプリケーション(例、専用モバイルアプリケーション、ウェブブラウザ等)の構成を含み得る。
【0035】
レート調整済み使用量ダイアログ230は、ユーザ要求に関連付けられている該レート調整ポリシーをユーザに通知してもよい。レート調整済み使用量ダイアログ230は、ネットワークリソースへのレート非調整済みアクセスを行いたいかどうかをユーザが選択できるようにしてもよい。レート調整済み使用量ダイアログ230は、ネットワークリソースへのレート調整済みアクセスの割当量の一部または全部をユーザが使用したいかどうかを選択できるようにしてもよい。
【0036】
図示するユーザインタフェース225では、レート調整済み使用量ダイアログ230は、インジケータ、この場合はテキストセグメント、を含み、ユーザが行う要求のタイプ、この場合は画像の高品質バージョンをダウンロードする要求、を特定する。レート調整済み使用量ダイアログ230は、この要求の実行を、ユーザに関連付けられているレート調整ポリシーとどのように対話するか、また、ユーザはレート調整済みアクセスを使用してこの要求を行うことができるが、ユーザはこのタイプのレート調整済みアクセスを所与の期間内に限られた回数しか行えないこと、さらに、このタイプのレート調整済みアクセスの具体的な許容回数、現行の期間内でユーザに残されているこのタイプのレート調整済みアクセスの回数、および、要求を行うときに使用されるこのタイプのレート調整済みアクセスの回数、の通知を含む。1つの画像に対するこの特定の要求は、画像ダウンロード割当量を1つだけ使用することもあるが、アルバムダウンロード要求などの代替要求は、画像ダウンロード割当量の複数の割当量を使用することもあることは理解されるであろう。さらに、レート調整済み使用量ダイアログ230の図示される要素のいくつかは、様々な実施形態においては省略してもよく、様々な実施形態においては、追加の要素を含めてもよいことは理解されるであろう。
【0037】
レート調整済み使用量ダイアログ230は、レート調整済み使用量ダイアログ230によって提供されるレート調整情報があるのであれば、ユーザの要求の実行をユーザが承認できるようにする継続制御部を含み得る。継続制御部は、特に、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスのユーザ割当量が減少することになる要求をクライアントデバイス120が行うことを認可することができる。
【0038】
レート調整済み使用量ダイアログ230は、レート調整済み使用量ダイアログ230によって提供されるレート調整情報があるのであれば、ユーザが、ユーザの要求の実行を承認せず、ひいては該要求の実行を取消すことができるようにする取消制御部を含み得る。取消制御部は、特に、ネットワークサービス170への、レート調整済みアクセスのユーザ割当量が減少することになる要求をクライアントデバイス120が実行することの認可を拒否することができる。
【0039】
レート調整済み使用量ダイアログ230は、追加のレート調整済みアクセス割当量を購
入すること、レート調整済みアクセス割当量に基づいてユーザを制限しないレート調整パッケージを購入すること、または、その他の形で、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを実行するときに、ユーザに適用されるレート調整ポリシーを修正する購買を行うこと、をユーザができるようにする購入制御部を含み得る。購入制御部は、ユーザの割当量の期限が失効した場合に特に重要である可能性があり、したがって、いくつかの実施形態では、ユーザの割当量が失効した場合にのみ表示されてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、購入制御部は、ユーザが残りの割当量を有している場合でも表示されてもよい。例えば、無制限の高品質画像パッケージの購入により、ユーザは、高品質画像の受信を手動で選択する必要なく、ニュースフィード内にインラインで高品質画像を閲覧できるようにしてもよい。
【0040】
図2Cは、高品質画像ディスプレイ255を表示するユーザインタフェース250の一実施形態を示す。
ユーザインタフェース250の高品質画像ディスプレイ255は、高品質画像が自身のユーザインタフェースビューに表示される例示的なディスプレイである。代替実施形態では、より低品質な画像のディスプレイを高品質画像のディスプレイに置き換えることによって、ニュースフィード、アルバムまたは他のビューのより低品質な画像を選択することから得られる高品質画像が、代わりに、該ニュースフィード、アルバムまたは他のビューに表示されてもよい。高品質画像ディスプレイ255は、以前に第1の品質で表示したものを第2の品質で表示した画像のディスプレイであり、第2の品質は、第1の、以前に表示された品質よりも高い品質である(例、より優れた画像解像度、より大きなファイルサイズ)。第1の品質は、ユーザのレート調整ポリシーによって無制限または疑似無制限量で許可されてもよいが、第2の品質は、レート調整ポリシーにより制限された量でのみ許可されてもよい。
【0041】
代替的に、高品質画像ディスプレイ255は、制限された量であってもレート調整ポリシーでは許可されない品質を利用してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、高品質画像ディスプレイ255は、レート調整済みサーバ150の代わりに、レート非調整済みサーバ160を使用してアクセスしてもよい。同様に、高品質画像ダウンロードのユーザの割当量が使い果たされた場合、(おそらくは、レート非調整済みアクセスを利用するユーザ許可を受信したことに反応して)高品質画像ディスプレイ255へのアクセスに、レート非調整済みサーバ160のサーバを使用してもよい。
【0042】
図2Dは、空のウォレットダイアログ280を表示するユーザインタフェース275の一実施形態を示す。
空のウォレットダイアログ280は、ユーザが、ユーザのレート調整ポリシーに従って、ユーザのアクセス割当量を使い果たしていなければレート調整済みネットワークアクセスを使用して行えたが、要求の時点で該アクセス割当量が使い果たされていた要求を実行したときに表示されてもよい。そのため、空のウォレットダイアログ280は、ユーザのレート調整済みアクセスの割当量が、おそらくは特定のタイプの割当量(例、高品質画像ダウンロード)が、おそらくは一時的に使い果たされたために、レート調整済みアクセスを使用してユーザの要求を現在行うことができないことをユーザに通知するために表示されてもよい。
【0043】
空のウォレットダイアログ280は、表示されているテキストセグメントなど、ユーザのレート調整済みアクセスの割当量の現在の状態を伝える視覚的な要素を含み得る。このテキストセグメントは、高品質画像ダウンロードなど、現在使い果たされているレート調整済みアクセスの種類の通知を含み得る。このテキストセグメントは、追加割当量がいつ自動的に提供されるのかを伝えてもよい。このテキストセグメントは関連制御部を説明してもよい。
【0044】
空のウォレットダイアログ280は、レート非調整済みアクセスを利用して要求されるリソースにユーザがアクセスできるようにする継続制御部を含み得る。継続制御部は、選択されると、レート非調整済みサーバ160へのレート非調整済みアクセスを使用して、リソースへのアクセス(例、ダウンロードまたはアップロード)を開始してもよい。
【0045】
空のウォレットダイアログ280は、レート調整済みアクセスの追加割当量を購入すること、レート調整済みアクセス割当量に基づいてユーザを制限しないレート調整パッケージを購入すること、またはその他の形でネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを行うときに、ユーザに適用されるレート調整ポリシーを修正する購買を行うこと、をユーザができるようにする購入制御部を含み得る。
【0046】
空のウォレットダイアログ280は、空のウォレットダイアログ280によって提供されるレート調整情報があるのであれば、ユーザが、ユーザの要求の実行を承認せず、ひいては該要求の実行を取消すことができるようにする取消制御部を含み得る。取消制御部は、特に、レート非調整済みアクセスを使用するネットワークサービス170への要求をクライアントデバイス120が実行することの認可を拒否することができる。
【0047】
図3は、ユーザ要求310と要求応答390との対話の一実施形態を示す。
クライアントデバイス120は、セルラーシステム130を使用して、ユーザ要求310をレート調整済みサーバ150に送信してもよい。レート調整済みサーバ150は、レート調整済みサーバ150を提供するネットワークサービス170とセルラーシステム130を提供するセルラーデータプロバイダとの間の契約によって、レート調整に関してセルラーシステム130に登録されてもよい。契約は、レート調整済みサーバ150が、レート調整済みアクセスを使用しているクライアントデバイスに対してどのようにサービスを提供してもよいかを定義するポリシーを規定してもよい。レート調整済みサーバ150は、ネットワークサービス170の運営体制内でこれらのポリシーに従って要求応答390を生成することができる。例えば、メッセージングサービスであれば、レート調整ポリシーが許可する範囲内および方法で、メッセージングサービスを提供するであろう。ソーシャルネットワーキングサービスであれば、レート調整ポリシーが許可する範囲内および方法で、ソーシャルネットワーキングサービスを提供するであろう。画像ホスティングサービスであれば、レート調整ポリシーが許可する範囲内および方法で、画像ホスティングサービスを提供するであろう。一般に、どのようなネットワークサービス170であっても、レート調整ポリシーが許可する範囲内および方法で、サービスを提供するであろう。
【0048】
ユーザ要求310に通常通り(レート調整済みアクセスによらずにユーザ要求310が受信された場合と同じように)応答することが許可される場合、要求応答390は、レート調整済みアクセスが使用されなかった場合に生成されたであろう応答と同じ応答を含み得る。レート調整済みアクセスの制限された割当量があって、ユーザ要求310が通常通り応答することが許可される場合、要求応答390は、レート調整アクセスが使用されなかった場合に生成されたであろう応答と同じかまたは同様な応答を含み得て、要求応答390の実行に応答して、レート調整済みアクセスの、ある特定の割当量が減少する。ユーザ要求310が通常通り応答することが現在許可されている場合(許可される応答に対する制限のため、またはレート調整済みアクセスのユーザの割当量を使い果たしたため)、要求応答390は、要求の拒否、レート非調整済みサーバ160への要求のリダイレクトを含むか、またはその他の形で、ユーザに適用されるレート調整ポリシーに応答して、ユーザ要求310の通常の履行を防止してもよい。いくつかの場合では、レート調整済みアクセスを受ける便益をレート調整済みサーバ150のユーザに対して宣伝する場合など、他の点は通常の応答を、レート調整ポリシーに従って修正してもよい。同様に、ユーザ要求に対する応答が、レート調整済みアクセスの割当量の、ある種類のユーザの割当量の少
なくとも一部を使い果たした場合など、レート調整済みアクセスのユーザの利用をユーザに知らせるために、他の点は通常の応答を、レート調整済みサーバ150によって修正してもよい。
【0049】
レート調整済みサーバ150は、ネットワークアクセスコンポーネント340を含み得る。ネットワークアクセスコンポーネント340は、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、またはソフトウェア/ハードウェア複合モジュールであってもよい。ネットワークアクセスコンポーネント340は、データネットワークでクライアントデバイスから着信ネットワーク接続を受信し、クライアントデバイスからユーザ要求を受信し、ユーザ要求に対する応答をクライアントデバイスに送信するレート調整済みサーバ150のフロントエンドであってもよい。ネットワークアクセスコンポーネント340は、データネットワークとインタフェースを取るネットワークインタフェースコントローラ(NIC)ハードウェアデバイスを使用してもよい。
【0050】
レート調整済みサーバ150は、レート調整管理コンポーネント360を含み得る。レート調整管理コンポーネント360は、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、またはソフトウェア/ハードウェア複合モジュールであってもよい。レート調整管理コンポーネント360は、ある特定のクライアントデバイス120もしくはクライアントデバイス120のユーザまたはその両方に関連付けられているレート調整ポリシーを取り出してもよく、任意の制限されたレート調整割当量の使用など、該レート調整ポリシーに関わる可変情報を取り出してもよい。
【0051】
クライアントデバイス120に関連付けられているレート調整ポリシーと該レート調整ポリシーに関係する可変情報との組合せをまとめて、レート調整ウォレット375において結合し、レート調整ウォレット375は、ユーザおよびそのクライアントデバイス120の両方または一方に関する永続的情報(例、ポリシーと定期的な割当量)および一時的情報(例、割当量の期間固有の使用)の両方を組み合わせる。複数のユーザのレート調整ウォレットは、ウォレットストア370に記憶されてもよく、レート調整管理コンポーネント360がユーザおよびそのクライアントデバイス120の両方または一方に関する情報の識別に基づいて、ある特定のユーザに関する適切なレート調整ウォレット375を取り出す。一般に、ユーザは、ある特定のクライアントデバイス120に関連付けられていてもよく、クライアントデバイス120は、レート調整ウォレット(およびその関連付けられているポリシーおよび可変情報)がクライアントデバイス120と該ユーザとの両方に論理的に関連付けられるように、ある特定のユーザに関連付けられてもよい。レート調整割当量がクライアントデバイス間でユーザに付いてくるか、または、ある特定のクライアントデバイスに固定されるかは、ネットワークサービス170とデータネットワークオペレータとの間の契約によって定義してもよい。しかし、一般に、レート調整ウォレット375は、セルラープロバイダに関しある特定の顧客アカウントに割り当てられるので、一度に1つの特定のクライアントデバイス120に割り当てられるが、ユーザが新たなクライアントデバイスを購入する場合、または加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module)が新たなクライアントデバイスに移転する場合など、クライアントデバイス間で移転することができる。
【0052】
ネットワークアクセスコンポーネント340は、データネットワークを通じてクライアントデバイス120からネットワークサービス170でユーザ要求310を受信することができる。ネットワークサービス170は、ネットワークアドレスが割り当てられて、データネットワークに関してレート調整済みサーバ150でユーザ要求310が受信されることに基づいて、クライアントデバイス120に対しデータネットワークに関してレート調整されてもよい。クライアントデバイス120に対してレート調整されているネットワークサービス170は、データネットワークに関してクライアントデバイス120に対し
ゼロレート化されているネットワークサービスを含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、ネットワークサービス170は、それを通じてユーザ要求310が受信されるデータネットワークを含む複数のデータネットワークに関してレート調整されてもよく、ユーザアカウントに関するレート調整ウォレット375は、それを通じてユーザ要求310が受信されるデータネットワークに対して固有である。ネットワークアクセスコンポーネント340は、ユーザ要求310の受信されたネットワーク伝送のプロバイダヘッダに応じて、それを通じてユーザ要求310が受信されたデータネットワークのデータネットワークプロバイダを決定してもよい。プロバイダヘッダは、例えば、データネットワークプロバイダに関連付けられているネットワークアドレスを含み得て、ネットワークアドレスはセルラーシステム130の少なくとも1つの要素(例、セルラーシステム130の一部として動作するネットワークデバイス)に対応する。レート調整管理コンポーネント360は、ユーザアカウントおよび決定されたデータネットワークプロバイダに基づいて、アクセスするべきレート調整ウォレット375を決定してもよい。
【0054】
ネットワークアクセスコンポーネント340は、ユーザ要求310のネットワークヘッダから電話番号を抽出してもよい。セルラーシステム130は、クライアントデバイス120の識別子をユーザ要求310のネットワークヘッダに挿入してもよく、いくつかの実施形態では、識別子は電話番号を含む。レート調整済みサーバ150は、ネットワークアクセスコンポーネント340またはレート調整管理コンポーネント360のいずれかによって行われ得るように、ネットワークヘッダから抽出した識別子に基づいて、クライアントデバイス120のユーザのユーザ識別子を決定してもよい。ユーザ識別子は、クライアントデバイス120のユーザのためのネットワークサービス170に関するユーザアカウントを識別し、それによって、ユーザ要求310に関するユーザアカウントを決定するために使用してもよい。レート調整管理コンポーネント360は、ウォレットストア370からレート調整ウォレットを取り出すことにより、ユーザアカウントに関するレート調整ウォレットにアクセスしてもよい。レート調整ウォレットは、データネットワークのデータネットワークプロバイダに関連付けられているデータアクセス製品に応じて定義されてもよく、データアクセス製品とは、レート調整済みサーバ150を備えるネットワークサービス170を含む1つまたは複数のサービスへのレート調整アクセスのために、クライアントデバイス120で使用するためにクライアントデバイス120のユーザによって購入されるもの(クライアントデバイス120の電話番号およびSIMカードの両方または一方に関連付けられているものなど)である。
【0055】
ネットワークアクセスコンポーネント340は、レート調整ウォレット375に記憶されているレート調整ポリシーおよびレート調整割当量の両方または一方に従い生成される要求応答390をクライアントデバイス120に送信することにより、レート調整ウォレットに基づいてユーザ要求310に応答することができる。レート調整管理コンポーネント360は、レート調整ウォレット375に記憶されているレート調整ポリシーおよび割当量に基づいて、通常の応答プロセスにどのような修正を加えるべきかを定義することによって、レート調整ウォレット375に基づいてユーザ要求に応答するようネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよい。
【0056】
レート調整管理コンポーネント360は、レート調整ウォレット375に記憶されているレート調整割当量に基づいて、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求310を行うことをユーザアカウントが認可されているかどうかを決定することができる。レート調整管理コンポーネント360は、レート調整ウォレット375に記憶されているレート調整割当量に基づいて、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求310を行うことをユーザアカウントが認可されていると決定し、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを使
用してユーザ要求310を行うことをユーザアカウントが認可されているとの決定に応答して、ユーザ要求310を行うようにネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよい。代替的に、レート調整管理コンポーネント360は、レート調整ウォレット375に記憶されているレート調整割当量に基づいて、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求310を行うことをユーザアカウントが認可されていないと決定し、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求310を行うことをユーザアカウントが認可されていないとの決定に応答して、ユーザ要求の拒否をクライアントデバイス120に送信するようにネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよく、ユーザ要求の拒否は要求応答390を含む。
【0057】
ユーザ要求310は、少なくとも、ネットワークリソースへのデータアクセス要求を含んでもよい。データアクセス要求は、データアクセス要求タイプに対応してもよく、データアクセス要求タイプは、要求されているネットワークリソースのタイプ(例、画像メディアタイプ、映像メディアタイプ、オーディオメディアタイプ)に対応する。レート調整ウォレット375は、データアクセス要求タイプに関するデータアクセス割当量を定義してもよい。レート調整管理コンポーネント360は、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含むかどうかを決定し、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合はデータアクセス要求を実行し、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合はデータアクセス割当量を減少させてもよい。いくつかの場合には、データアクセス割当量は、24時間(1日)サイクルに関連付けるなど、期間ごとの割当量であってもよい。データアクセス割当量は、データネットワークを通じてネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを利用して、あるタイプのメディアにアクセスすることをユーザアカウントが認可されている、期間あたりの回数を含んでもよい。
【0058】
いくつかの場合には、ユーザ要求310は、ウェブページまたはニュースフィードなど、ページの取り出し要求であってもよく、ページは1つまたは複数のメディア項目を参照する。レート調整管理コンポーネント360は、レート調整ウォレット375に応じて1つまたは複数のメディア項目に関してメディア品質を決定し、レート調整ウォレット375に従う決定に基づいて、決定されたメディア品質で1つまたは複数のメディア項目をクライアントデバイス120に送信するようにネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよい。
【0059】
ページは、ユーザがレート調整ウォレット375に関するデータアクセス割当量を使用して1つまたは複数のメディア項目を第2のメディア品質で受信する選択ができるようにしてもよく、第2のメディア品質は、決定されたメディア品質よりも高い品質を有する。ネットワークアクセスコンポーネント340は、クライアントデバイス120から高品質メディア項目要求を受信してもよく、高品質メディア項目要求は、1つまたは複数のメディア項目のうちのある特定のメディア項目を求めるものであり、高品質メディア項目要求の受信に応答して、メディア項目を第2のメディア品質でクライアントデバイス120に送信してもよい。レート調整管理コンポーネント360は、ネットワークアクセスコンポーネント340がメディア項目を第2のメディア品質でクライアントデバイス120に送信したことに応答して、レート調整ウォレット375に関するデータアクセス割当量を減少させてもよい。
【0060】
いくつかの場合には、レート調整ポリシーは、ページから一部または全部の画像を除外するレート調整済みアクセスのみを許可して、レート調整済みアクセスで使用される帯域幅を低減させ、それによって、レート調整済みアクセスを提供するデータネットワークプロバイダにかかるコストを削減するようにしてもよい。ユーザ要求310は、ページの取
り出しを求めるものであってもよく、ページは1つまたは複数の画像項目を参照する。レート調整管理コンポーネント360は、データネットワークを通じてネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを受信することのみをユーザアカウントが認可されていることをレート調整ウォレット375が示すと決定し、レート調整済みアクセスでは、画像が存在せず、1つまたは複数の画像項目を除いてクライアントデバイス120にページを送信するようにネットワークアクセスコンポーネント360を構成してもよく、1つまたは複数の画像項目を除いてクライアントデバイスにページを送信することは、データネットワークを通じたネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを受信することのみをユーザアカウントが認可されていることに基づいて、1つまたは複数の画像項目を除外し、レート調整済みアクセスでは画像が除かれる。
【0061】
いくつかの場合には、レート調整ポリシーは、ページなど、レート調整済みアクセスを使用して取り出されるコンテンツが、データネットワークプロバイダの販促物を含むべきであると規定してもよい。これは、レート調整済みアクセスがデータアクセスパッケージを購入したために受信されるのではなく、販促である場合に特に利用されるであろう。ユーザ要求310がページの取り出しを求めるものであり、レート調整管理コンポーネント360は、ページを宣伝用バナー画像とともに表示するべきであることをレート調整ウォレット375が示すことを決定し、ページを宣伝用バナー画像とともにクライアントデバイス120に送信するようにネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよく、クライアントデバイス120に送信されるページは、ページを宣伝用バナー画像とともに表示するべきであることをレート調整ウォレット375が示すことの決定に基づいて、宣伝用バナー画像を組み込む。ネットワークアクセスコンポーネント340の構成は、特に、レート非調整済みサーバ160など、レート非調整済みアクセスを使用してページを取り出した場合には含まれない宣伝用バナー画像を含むように、ネットワークアクセスコンポーネント340を構成してもよい。
【0062】
図4は、個別のレート調整済み画像サーバ460を含むネットワークサービス170の一実施形態を示す。
ネットワークサービス170は、他のコンテンツをホストし、他の動作を実行するために使用されるサーバとは個別のメディアサーバを稼働させてもよい。メディアホスティングは、所望の性能を達成する、ひいては個別のソフトウェアプログラムおよびハードウェアデバイスの両方または一方によって実行される、様々な技術的ハードウェアおよびソフトウェア構成から便益を受けるであろう。したがって、メディアコンテンツ(例、画像、映像、オーディオ)のユーザ要求は、非メディアコンテンツのユーザ要求とは異なるサーバで処理してもよい。いくつかの実施形態では、画像固有サーバなど、メディアタイプ固有のサーバを使用してもよい。
【0063】
そのため、参照メディアコンテンツを含むページの要求は、クライアントデバイスにメディアサーバから参照メディアコンテンツを取り出すよう促してもよい。そのため、ネットワークサービス170は、ユーザのレート調整ポリシーの制約を満たすメディア項目のバージョンをページ内で参照することにより、メディア品質に対する制限を適用しようと試みてもよい。しかし、不適切に構成されたクライアントデバイスが、低品質のメディア項目の参照(例、URL)を高品質のメディア項目の参照に変換し、それによりメディアサーバから高品質のメディア項目を要求して、レート調整ポリシーの制約を迂回しようと試みる可能性がある。レート調整ポリシーの制約を回避するなどの、高品質のメディア項目の不正な取り出しまたは他のメディア項目要求を防止またはその他の形で阻止するために、多様な技術を使用することができる。このような制約は、ある特定の品質のメディア項目に対する全面的な制約か、またはレート調整済みアクセスの割当量を単に制限して提供する制約のいずれかに対応してもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、メディア項目のロケータを含め、リソースのロケータを、ある特定のユーザアカウントに論理的に添付してもよい。特に、リソースを参照するURLは、ある特定のユーザアカウントに対して固有に作成してもよい。URLは、URLの少なくとも一部の暗号による署名に基づいて、ユーザアカウントに対して固有に作成してもよい。レート調整済みメディアサーバ460は、レート調整済みサーバ150を参照して述べたのと同じ技術に応じてデータネットワークに関してレート調整されてもよく、レート調整済みサーバ150と同様に、レート非調整済み、対応するメディアサーバを有してもよい。レート調整済みメディアサーバ460は、URLを含むユーザ要求を受信してもよく、URLは、URLの少なくとも一部の暗号による署名に基づいてユーザアカウントに対して固有である。URLは、さらにまたは代替的に、ユーザアカウントのユーザ識別子を含むユニフォームリソースロケータに基づいて、ユーザアカウントに対して固有であってもよい。レート調整済みメディアサーバ460は、ユーザ固有のURLを受信し、URLにおけるユーザアカウントの識別に基づいてユーザアカウントに関するレート調整ウォレット375にアクセスし、レート調整ウォレット375に基づいてユーザ要求に応答してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、レート調整済みメディアサーバ460にレート調整ウォレット375の取り出しおよび評価の負担を負わせるのが非効率である可能性がある。レート調整済みメディアサーバ460にレート調整ウォレット375のレート調整ポリシーおよび割当量を適用するタスクを課しながら、なおメディアサーバの速度、応答性および可用性を望まれるように維持することが、非効率であるか、実行不可能であるか、またはその他の形で望ましくない場合がある。レート調整済みメディアサーバが著しく地理的に離れた分散型コンテンツ配信ネットワーク(CDN:Content Distribution Network)を形成する場合には、特にそうであろう。メディア配信が高帯域幅を使用するので、メディアサーバをそのデータネットワーク内のユーザに近づけるために、メディアサーバを地理的に広い地域に分散させてもよい。レート調整済みサーバ150などのフロントエンドサーバが少量のレイテンシでレート調整ウォレット情報を取り出しできる場合、分散型メディアサーバは、レート調整済みウォレットをホストする、あまり分散されていないデータセンタをたどるために、格段に多くのレイテンシを要する可能性がある。したがって、これらの実施形態では、レート調整済みメディアサーバ460はレート調整ポリシーおよび割当量を適用しなくてもよく、代わりに、レート調整セキュリティコンポーネント470に依拠して、不正な挙動(つまり、レート調整ポリシーおよび割当量の違反)を遡及的に把握し、違反したユーザアカウントを、処罰するかまたはその他の形で制限してもよい。各レート調整済みメディアサーバは、ホストするメディアコンテンツへのアクセスをログして、レート調整セキュリティコンポーネント470で分析するために、これらのログを定期的にまたは断続的にアップロードしてもよい。
【0066】
レート調整済みメディアサーバ460は、クライアントデバイス120からデータネットワークを通じてユーザメディア要求を受信してもよく、レート調整済みメディアサーバ460は、データネットワークに関してレート調整される。レート調整済みメディアサーバ460は、ユーザメディア要求に応答してメディア項目をクライアントデバイス120に送信し、ユーザメディア要求に対応するユーザメディア要求ログエントリをユーザメディア要求記録に記憶してもよい。ユーザメディア要求記録は、複数のメディア要求記録とともにメディアアクセス記録レポジトリ475に記憶してもよく、メディアアクセス記録レポジトリ475を、レート調整セキュリティコンポーネント470が、定期的に、継続的にまたは断続的に分析して、レート調整ポリシーおよび割当量の両方または一方がクライアントデバイスによって違反されたかどうかを決定する。ユーザメディア要求記録は、ユーザアカウント固有URLまたはユーザメディア要求のネットワーク送信用のヘッダなど、要求とともに含まれるユーザに関する識別情報に基づいて、ユーザを識別することができる。レート調整セキュリティコンポーネント470は、ユーザメディア要求記録に基づいて、レート調整済みメディアサーバ460に対するユーザメディア要求がレート調整ウォレット375におけるユーザアカウントに関するデータアクセス割当量を
超過したと決定することができる。そのため、レート調整セキュリティコンポーネント470は、ユーザメディア要求がレート調整ウォレット375におけるユーザアカウントに関するデータアクセス割当量を
超過したとの決定に応答して、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを該ユーザアクセスが受信することを禁止することができる。これにより、その後、該ユーザアカウント、ひいては該ユーザアカウントに関連付けられているクライアントデバイス120が将来レート調整済みサーバ150を使用することが防止されてもよく、それにより、ネットワークサービス170へのレート調整済みアクセスを受信することをユーザが防止されてもよい。
【0067】
本明細書には、開示するアーキテクチャの新規な態様を実施するための例示的な方法の代表的な1組のフローチャートが記載される。説明を単純にするために、例えば、フローチャートまたはフロー図の形態で本明細書に示す1つまたは複数の方法は、一連の行為として図示され、記載されるが、いくつかの行為は、それに従い、本明細書に図示し、記載するものとは異なる順番で他の行為と同時に、または、図示し、記載するものとは異なる順番かもしくは他の行為と同時に発生してもよいため、方法は行為の順番によって制限されるものではないことは了解され、理解されるべきである。例えば、当業者は、方法が、代替的に、状態図にあるように、一連の相関状態または相関イベントとして表すことができるであろうことを了解し、理解するであろう。また、新規の実施態様には、方法に示されるすべての行為が必要でなくてもよい。
【0068】
図5は、論理フロー500の一実施形態を示す。論理フロー500は、本明細書に記載される1つまたは複数の実施形態によって実行される動作のいくつかまたは全部を表すものであってもよい。
【0069】
図5に図示される例示の実施形態では、論理フロー500は、ブロック502で、クライアントデバイスからデータネットワークを通じてネットワークサービスでユーザ要求を受信してもよく、ネットワークサービスは、クライアントデバイスに対しデータネットワークに関してレート調整されている。
【0070】
論理フロー500は、ブロック504で、ユーザ要求に関するユーザアカウントを決定してもよい。
論理フロー500は、ブロック506で、ユーザアカウントに関するレート調整ウォレットにアクセスしてもよい。
【0071】
論理フロー500は、ブロック508で、レート調整ウォレットに基づいてユーザ要求に応答してもよい。
実施形態は、この例に限定されない。
【0072】
図6は、集中型システム600のブロック図を示す。集中型システム600は、全体が集中型サーバデバイス620内など、単一コンピューティングエンティティ内の動的なゼロレーティングシステム100の構造および動作または構造もしくは動作のいくつかまたは全部を実装してもよい。
【0073】
集中型サーバデバイス620は、動的なゼロレーティングシステム100のために情報を受信し、処理し、送信することのできる電子デバイスを備え得る。電子デバイスの例は、限定ではないが、ウルトラモバイルデバイス、モバイルデバイス、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、電話、デジタル電話、携帯電話、電子書籍リーダ、ハ
ンドセット、ワンウェイページャ、ツーウェイページャ、メッセージングデバイス、コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、サーバアレイもしくはサーバファーム、ウェブサーバ、ネットワークサーバ、インターネットサーバ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、スーパーコンピュータ、ネットワーク機器、ウェブ機器、分散コンピューティングシステム、マルチプロセッサシステム、プロセッサベースのシステム、家庭用電子機器、プログラム可能な家庭用電子機器、ゲームデバイス、テレビ、デジタルテレビ、セットトップボックス、無線アクセスポイント、基地局、加入者局、モバイル加入者センタ、無線ネットワークコントローラ、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ブリッジ、スイッチ、マシン、またはそれらの組合せを含むことができる。実施形態は、このコンテキストに限定されない。
【0074】
集中型サーバデバイス620は、処理コンポーネント630を用いて、動的なゼロレーティングシステム100のための処理動作またはロジックを実行してもよい。処理コンポーネント630は、様々なハードウェア要素、ソフトウェア要素、または双方の組合せを含むことができる。ハードウェア要素の例は、デバイス、論理デバイス、コンポーネント、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ回路、回路素子(例えば、トランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インダクタ等)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メモリユニット、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセット等を含むことができる。ソフトウェア要素の例は、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、メソッド、プロシージャ、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。実施形態がハードウェア要素を用いて実施されるか、ソフトウェア要素を用いて実施されるか、またはハードウェア要素およびソフトウェア要素を用いて実施されるかを決定することは、所望の計算速度、パワーレベル、耐熱性、処理サイクルバジェット、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度、および他の設計または性能の制約等の任意の数の要因に応じて、所与の実施態様にとって望ましいとおりに変動することができる。
【0075】
集中型サーバデバイス620は、通信コンポーネント640を用いて、動的なゼロレーティングシステム100のための通信動作またはロジックを実行することができる。通信コンポーネント640は、パケット交換ネットワーク(例、インターネット等の公共ネットワーク、社内イントラネット等のプライベートネットワーク等)、回路交換網(例、公衆交換電話網)、またはパケット交換ネットワークおよび回路交換網の(適切なゲートウェイおよびトランスレータを用いた)組合せとともに使用するのに適した技法等の、任意の周知の通信技法およびプロトコルを実施することができる。通信コンポーネント640は、1つまたは複数の通信インタフェース、ネットワークインタフェース、ネットワークインタフェースカード(NIC)、無線通信装置、無線トランスミッタ/無線レシーバ(トランシーバ)、有線通信媒体および無線通信媒体の両方または一方、物理的コネクタ等の様々なタイプの標準的な通信要素を含むことができる。限定ではないが、例として、通信媒体612、642は有線通信媒体および無線通信媒体を含む。有線通信媒体の例は、有線、ケーブル、金属導線、プリント回路基板(PCB:Printed Circui
t Board)、バックプレーン、スイッチファブリック、半導体材料、ツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバ、伝播信号等を含むことができる。無線通信媒体の例は、音響、無線周波数(RF:Radio−Frequency)スペクトル、赤外線および他の無線媒体を含むことができる。
【0076】
集中型サーバデバイス620は、単一コンピューティングデバイスにレート調整済みサーバ150、レート調整済みメディアサーバ460、およびレート調整セキュリティコンポーネント470を実装してもよい。集中型サーバデバイス620は、通信コンポーネント640を通じて、それぞれ通信信号614、644を用いて、それぞれ通信媒体612、642を通じて他のデバイス610、650と通信してもよい。デバイス610、650は、所与の実施態様にとって望ましい通りに、集中型サーバデバイス620の内部または外部であってもよい。デバイス610、650は、クライアントデバイス(クライアントデバイス120など)、データネットワークプロバイダデバイス、またはネットワークサービス170の一部としてもしくはそれと連係して作動する他のデバイス、のうちの1つまたは複数に対応してもよい。
【0077】
図7は、分散型システム700のブロック図を示す。分散型システム700は、動的なゼロレーティングシステム100について、その構造およびオペレーションの両方または一方のいくつかの部分を、複数のコンピューティングエンティティに分散させることができる。分散型システム700の例として、限定するものではないが、クライアントサーバアーキテクチャ、3層アーキテクチャ、N層アーキテクチャ、密結合またはクラスタアーキテクチャ、ピアツーピアアーキテクチャ、マスタースレーブアーキテクチャ、共有データベースアーキテクチャ、および他のタイプの分散型システムを含むことができる。実施形態は、このコンテキストに限定されない。
【0078】
分散型システム700は、レート調整済みサーバデバイス710とレート調整済みメディアサーバデバイス750とを備え得る。概して、レート調整済みサーバデバイス710およびレート調整済みメディアサーバデバイス750は、
図6を参照して説明したような集中型サーバデバイス620と同じかまたは類似したものであり得る。例えば、レート調整済みサーバデバイス710およびレート調整済みサーバデバイス750はそれぞれ、処理コンポーネント730および通信コンポーネント740を備えることができ、それらは、
図6を参照して説明したような処理コンポーネント630および通信コンポーネント640とそれぞれ同じかまたは類似したものである。他の例では、デバイス710、715は、通信コンポーネント740を通じて、通信信号714を用いて通信媒体712を通して通信することができる。
【0079】
レート調整済みサーバデバイス710は、記載された実施形態に応じて様々な方法を実行するように動作する1つまたは複数のクライアントプログラムを備えるか、または採用することができる。一実施形態では、例えば、レート調整済みサーバデバイス710は、レート調整済みサーバ150を実装してもよい。
【0080】
レート調整済みメディアサーバデバイス750は、記載された実施形態に応じて、様々な方法を実行するように動作する1つまたは複数のサーバプログラムを備えるか、または採用することができる。一実施形態では、例えば、レート調整済みメディアサーバデバイス750は、レート調整済みメディアサーバ460を実装してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、レート調整済みサーバデバイス710は、レート調整セキュリティコンポーネント470も実装してもよい。他の実施形態では、レート調整セキュリティコンポーネント470は、個別のサーバデバイスによって実装してもよい。
【0082】
デバイス720、760は、クライアントデバイス(クライアントデバイス120など)、データネットワークプロバイダデバイス、またはネットワークサービス170の一部としてもしくはそれと連係して作動する他のデバイス、のうちの1つまたは複数に対応してもよい。
【0083】
図8は、上記に記載の様々な実施形態を実施するのに適した例示的なコンピューティングアーキテクチャ800の一実施形態を示す。1つの実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ800は、電子デバイスを備えるか、電子デバイスの一部として実施されることが可能である。電子デバイスの例は、中でも、
図8を参照して説明したものを含むことができる。実施形態はこれに限定されない。
【0084】
本出願において用いられるとき、「システム」および「コンポーネント」という語は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかである、コンピュータに関係したエンティティを指すことを意図され、それらの例が、例示的なコンピューティングアーキテクチャ800によって提供される。例えば、コンポーネントは、限定ではないが、プロセッサにおいて実行されるプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、(光学および/または磁気記録媒体の)マルチ記録ドライブ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラムおよび/またはコンピュータであり得る。例示のために、サーバ上で実行されるアプリケーションおよびサーバの双方がコンポーネントであり得る。1つまたは複数のコンポーネントがプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に局在することができ、および/または2つ以上のコンピュータ間で分散され得る。更に、コンポーネントは、動作を協調させるように、様々なタイプの通信媒体によって互いに通信可能に結合され得る。協調は、情報の一方向または双方向の交換を含むことができる。例えば、コンポーネントは、通信媒体により通信される信号の形態で情報を通信することができる。情報は、様々な信号線に割り当てられる信号として実施され得る。そのような割り当てにおいて、各メッセージは信号である。一方、更なる実施形態は、代替的にデータメッセージを用いることができる。そのようなデータメッセージは、様々な接続にわたって送信され得る。例示的な接続は、パラレルインタフェース、シリアルインタフェースおよびバスインタフェースを含む。
【0085】
コンピューティングアーキテクチャ800は、1つまたは複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インタフェース、オシレータ、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入出力(I/O)コンポーネント、電源等の様々な一般的なコンピューティング要素を含む。しかしながら、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ800による実施に限定されない。
【0086】
図8に示すように、コンピューティングアーキテクチャ800は、処理ユニット804、システムメモリ806およびシステムバス808を備える。処理ユニット804、限定ではないが、AMD(登録商標)プロセッサ、Athlon(登録商標)プロセッサ、Duron(登録商標)プロセッサおよびOpteron(登録商標)プロセッサ;ARM(登録商標)のアプリケーションプロセッサ、組込み型プロセッサおよびセキュアプロセッサ;IBM(登録商標)およびMotorola(登録商標)のDragonBall(登録商標)プロセッサおよびPowerPC(登録商標)プロセッサ;IBMおよびSony(登録商標)のセルプロセッサ;Intel(登録商標)のCeleron(登録商標)プロセッサ、Core(2)Duo(登録商標)プロセッサ、Itanium(登録商標)プロセッサ、Pentium(登録商標)プロセッサ、Xeon(登録商標)プロセッサおよびXScale(登録商標)プロセッサ;ならびに同様なプロセッサを含む様々な市販のプロセッサのうちの任意のものであり得る。デュアルマイクロプロセッサ、
マルチコアプロセッサおよび他のマルチプロセッサアーキテクチャも処理ユニット804として用いられることが可能である。
【0087】
システムバス808は、限定ではないがシステムメモリ806を含むシステムコンポーネントのためのインタフェースを処理ユニット804に提供する。システムバス808は、多岐にわたる市販のバスアーキテクチャのうちの任意のものを用いてメモリバス(メモリコントローラを有するかまたは有しない)、周辺バスおよびローカルバスに更に相互接続することができるいくつかのタイプのバス構造のうちの任意のものとすることができる。インタフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを通じてシステムバス808に接続することができる。例示的なスロットアーキテクチャは、限定ではないが、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP:Accelerated Graphics Port)、カードバス、(拡張)業界標準アーキテクチャ((E)ISA:(Extended)Industry Standard Architecture)、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA:Micro Channel Architecture)、NuBus、周辺コンポーネント相互接続(拡張)(PCI(X):Peripheral Component Interconnect(Extended))、PCIエクスプレス、パーソナルコンピュータメモリカード国際組織(PCMCIA:Personal Computer Memory Card International Association)等を含むことができる。
【0088】
コンピューティングアーキテクチャ800は、様々な製造品を含むかまたは実装することができる。製造品は、ロジックを記憶するためのコンピュータ可読記録媒体を含むことができる。コンピュータ可読記録媒体の例は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ、取外し可能または非取外し可能メモリ、消去可能または非消去可能メモリ、書き込み可能または書き換え可能メモリ等を含む、電子データを記憶することが可能な任意の有形媒体を含むことができる。ロジックの例は、ソースコード、コンパイルされたコード、解釈実行されたコード、実行可能コード、スタティックコード、ダイナミックコード、オブジェクト指向コード、視覚コード等の任意の適切なタイプのコードを用いて実施される実行可能なコンピュータプログラム命令を含むことができる。実施形態はまた、1つまたは複数のプロセッサによって読出しおよび実行されて、本明細書に記載の動作の実行を可能にすることができる、非一時的コンピュータ可読媒体に含まれるかまたは非一時的コンピュータ可読媒体上にある命令として少なくとも部分的に実施されることが可能である。
【0089】
システムメモリ806は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM:Double−Data−Rate DRAM)、同期DRAM(SDRAM:synchronous DRAM)、スタティックRAM(SRAM:static RAM)、プログラマブルROM(PROM:programmable ROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM:erasable programmable ROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM:electrically erasable programmable ROM)、フラッシュメモリ、強誘電性ポリマーメモリ等のポリマーメモリ、オーボニックメモリ(ovonic memory)、相変化または強誘電性メモリ、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS:silicon−oxide−nitride−oxide−silicon)メモリ、磁気カードまたは光カード、独立ディスクの冗長アレイ(RAID:Redundant Array of Independent Disks)ドライブ等のデバイスのアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD:solid state drive)および情報を記憶するのに適した任意の他のタイプの記録媒体等の1つまたは複数の高速メモリユニットの形態の様々なタイプのコンピュータ可読記録媒体を含むことができる。
図8に示す例示
される実施形態では、システムメモリ806は、不揮発性メモリ810および/または揮発性メモリ812を含むことができる。基本入出力システム(BIOS:basic input/output system)を不揮発性メモリ810に記憶することができる。
【0090】
コンピュータ802は、内部(または外部)ハードディスクドライブ(HDD)814、取外し可能な磁気ディスク818に対し読出しまたは書き込みを行うための磁気フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)816、および取外し可能な光ディスク822(例えば、CD−ROMまたはDVD)に対し読出しまたは書き込みを行うための光ディスクドライブ820を含む1つまたは複数の低速メモリユニットの形態で様々なタイプのコンピュータ可読記録媒体を備えることができる。HDD814、FDD816および光ディスクドライブ820は、それぞれHDDインタフェース824、FDDインタフェース826、および光ドライブインタフェース828によってシステムバス808に接続されることが可能である。外部ドライブ実装のためのHDDインタフェース824は、ユニバーサルシリアルバス(USB)およびIEEE1394インタフェース技術の少なくとも一方または双方を含むことができる。
【0091】
ドライブおよび関連するコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令等の揮発性記録および/または不揮発性記録を提供する。例えば、オペレーティングシステム830、1つまたは複数のアプリケーションプログラム832、他のプログラムモジュール834およびプログラムデータ836を含む複数のプログラムモジュールがドライブおよびメモリユニット810、812に記憶され得る。1つの実施形態では、1つまたは複数のアプリケーションプログラム832、他のプログラムモジュール834およびプログラムデータ836は、例えば、動的なゼロレーティングシステム100の様々なアプリケーションおよび/またはコンポーネントを含むことができる。
【0092】
ユーザは、1つまたは複数の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード838、およびマウス840等のポインティングデバイスを通じてコンピュータ802にコマンドおよび情報を入力することができる。他の入力デバイスは、マイクロフォン、赤外線(IR)リモートコントロール、無線周波数(RF)リモートコントロール、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋リーダ、グローブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜リーダ、タッチスクリーン(例えば、容量型、抵抗型等)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラス等を含むことができる。これらのおよび他の入力デバイスは、多くの場合に、システムバス808に結合された入力デバイスインタフェース842を通じて処理ユニット804に接続されるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインタフェース等の他のインタフェースによって接続されてもよい。
【0093】
モニタ844または他のタイプの表示デバイスも、ビデオアダプタ846等のインタフェースを通じてシステムバス808に接続される。モニタ844は、コンピュータ802に対し内部または外部にあり得る。モニタ844に加えて、コンピュータは通常、スピーカ、プリンタ等の他の周辺出力デバイスを備える。
【0094】
コンピュータ802は、リモートコンピュータ848等の1つまたは複数のリモートコンピュータへの有線および/または無線通信を通じて論理接続を用いてネットワーク化された環境において動作することができる。リモートコンピュータ848は、ワークステーション、サーバーコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサに基づく娯楽機器、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであり得、通常、コンピュータ802について記載した要素のうちの多くまたは全てを備えるが、簡潔にするために、メモリ/記録デバイス850のみが示されている。
描かれる論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)852および/またはより大きなネットワーク、例えば広域ネットワーク(WAN)854への有線/無線接続を含む。そのようなLANおよびWANネットワーキング環境は、事務所および会社において一般的であり、イントラネット等の、企業規模のコンピュータネットワークを容易にする。これらは全て、グローバル通信ネットワーク、例えばインターネットに接続することができる。
【0095】
LANネットワーキング環境において用いられるとき、コンピュータ802は、有線および/または無線通信ネットワークインタフェースまたはアダプタ856を通じてLAN852に接続される。アダプタ856は、LAN852への有線および/または無線通信を容易にすることができる。LAN852も、アダプタ856の無線機能と通信するために配置された無線アクセスポイントを含むことができる。
【0096】
WANネットワーキング環境において用いられるとき、コンピュータ802は、モデム858を含むことができるか、またはWAN854の通信サーバに接続されるか、またはインターネット等によってWAN854を通じて、通信を確立する他の手段を有する。内部または外部の、有線および/または無線デバイスであり得るモデム858は、入力デバイスインタフェース842を通じてシステムバス808に接続する。ネットワーク化された環境では、コンピュータ802について述べられたプログラムモジュールまたはその一部分をリモートメモリ/記録デバイス850に記憶することができる。示されるネットワーク接続は例示であり、コンピュータ間で通信リンクを確立する他の手段が用いられてもよいことが理解されるであろう。
【0097】
コンピュータ802は、IEEE802系規格を用いて、無線通信(例えば、IEEE802.20オーバーザエアー変調技法)において動作可能に配置される無線デバイス等の、有線および無線デバイスまたはエンティティと通信するように動作可能である。これは、少なくとも、中でも、Wi−Fi(または無線フィデリティ)、WiMaxおよびBluetooth(登録商標)の無線通信技術を含む。このため、この通信は従来のネットワークと同じように予め定義された通信構造であり得るか、または、単に少なくとも2つの装置の間におけるアドホック通信であり得る。Wi−Fiネットワークは、安全で信頼性が高く高速な無線接続を提供するIEEE802.20x(a、b、g、n等)と称される無線技術を用いる。Wi−Fiネットワークはコンピュータを互いに、インターネットに、および有線ネットワーク(IEEE802.3関連の媒体および機能を用いる)に接続するのに用いられ得る。
【0098】
図9は上記の様々な実施形態を実施するのに適した例示的な通信アーキテクチャ900のブロック図を示す。この通信アーキテクチャ900は、トランスミッタ、レシーバ、トランシーバ、無線通信装置、ネットワークインタフェース、ベースバンドプロセッサ、アンテナ、増幅器、フィルタ、電源等の様々な一般的な通信要素を含む。しかしながら、本発明の実施形態は通信アーキテクチャ900による実施に限定されない。
【0099】
図9に示されるように、通信アーキテクチャ900は1つまたは複数のクライアント902およびサーバ904を含む。クライアント902はクライアントデバイス910を実装することができる。サーバ904はサーバデバイス950を実装することができる。クライアント902およびサーバ904は、1つまたは複数のそれぞれのクライアントデータストア908およびサーバデータストア910に動作可能に接続されている。これらは、クッキーおよび/または関連付けられたコンテキスト情報等のそれぞれのクライアント902およびサーバ904にローカルな情報を記憶するために利用されることが可能である。
【0100】
クライアント902およびサーバ904は通信フレームワーク906を用いて互いの間で情報を通信することができる。通信フレームワーク906は任意の既知の通信技法およびプロトコルを実装することができる。通信フレームワーク906は、パケット交換網(例えば、インターネット等の公衆ネットワーク、社内イントラネット等のプライベートネットワーク等)、回線交換網(例えば、公衆交換電話網)、またはパケット交換網と回線交換網との組合せ(適切なゲートウェイおよびトランスレータを備える)として実装されることが可能である。
【0101】
通信フレームワーク906は、通信ネットワークを受け入れ、通信ネットワークと通信し、通信ネットワークに接続するように構成される様々なネットワークインタフェースを実施することができる。ネットワークインタフェースは、特殊な形態の入出力インタフェースと見なされ得る。ネットワークインタフェースは、限定ではないが、直接接続、イーサネット(登録商標)(例えば、シック、シン、ツイストペア10/100/1000BaseT等)、トークンリング、無線ネットワークインタフェース、セルラーネットワークインタフェース、IEEE802.11a−xネットワークインタフェース、IEEE802.16ネットワークインタフェース、IEEE802.20ネットワークインタフェース等を含む接続プロトコルを用いることができる。更に、様々な通信ネットワークタイプと関わるために複数のネットワークインタフェースが用いられ得る。例えば、ブロードキャスト、マルチキャストおよびユニキャストネットワークによる通信を可能にするために、複数のネットワークインタフェースが用いられることが可能である。処理要件がより高い速度およびより多くの容量を指示する場合、クライアント902およびサーバ904によって必要とされる通信帯域幅をプールし、負荷分散し、他の形で増大させるために、分散ネットワークコントローラアーキテクチャが同様に利用されることが可能である。通信ネットワークは、限定ではないが、直接相互接続、セキュア化されたカスタム接続、プライベートネットワーク(例えば、社内イントラネット)、公衆ネットワーク(例えば、インターネット)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、インターネット上のノードとして動作しているミッション(OMNI:Operating Missions as Nodes on the Internet)、広域ネットワーク(WAN)、無線ネットワーク、セルラーネットワークおよび他の通信ネットワークを含む有線および/または無線ネットワークのうちの任意の1つまたはそれらの組合せであり得る。
【0102】
図10は、動的なゼロレーティングシステム100のようなマルチキャリアOFDMシステムで使用するためのデバイス1000の実施形態を示している。デバイス1000は、例えば、動的なゼロレーティングシステム100を参照して説明したようなソフトウェアコンポーネント1060、および/または論理回路1035を実装することができる。論理回路1035は、動的なゼロレーティングシステム100について説明したオペレーションを実行するための物理回路を含み得る。
図10に示すように、デバイス1000は、無線インタフェース1010と、ベースバンド回路1020と、コンピューティングプラットフォーム1030とを備え得るが、ただし実施形態は、この構成に限定されない。
【0103】
デバイス1000は、完全に単一のデバイス内にあるなどの単一のコンピューティングエンティティにおいて、動的なゼロレーティングシステム100および/または論理回路1035について、その構造および/またはオペレーションの一部またはすべてを具体化することができる。あるいは、デバイス1000は、クライアントサーバアーキテクチャ、3層アーキテクチャ、N層アーキテクチャ、密結合またはクラスタアーキテクチャ、ピアツーピアアーキテクチャ、マスタースレーブアーキテクチャ、共有データベースアーキテクチャ、および他のタイプの分散型システムのような分散システムアーキテクチャを用いて、動的なゼロレーティングシステム100および/または論理回路1035について、その構造および/またはオペレーションのいくつかの部分を複数のコンピューティング
エンティティに分散させることができる。実施形態は、これに限定されない。
【0104】
一実施形態では、無線インタフェース1010は、(例えば、相補型符号変調(CCK)および/または直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含む)シングルキャリアまたはマルチキャリア変調信号を送信および/または受信するように構成されたコンポーネントもしくはコンポーネントの組み合わせを有し得るが、ただし実施形態は、いずれかの特定の空中(over−the−air)インタフェースまたは変調方式に限定されない。無線インタフェース1010は、例えば、受信機1012、送信機1016、および/または周波数シンセサイザ1014を有し得る。無線インタフェース1010は、バイアスコントロール、水晶発振器、および/または1つ以上のアンテナ1018を有し得る。他の実施形態では、無線インタフェース1010は、必要に応じて、外部の電圧制御発振器(VCO)、弾性表面波フィルタ、中間周波数(IF)フィルタ、および/またはRFフィルタを使用することができる。可能なRFインタフェース構成は多様であるため、その広範な説明は省略する。
【0105】
ベースバンド回路1020は、受信信号および/または送信信号を処理するために無線インタフェース1010と通信することができ、例えば、受信信号をダウンコンバートするためのアナログデジタル変換器1022、信号を送信用にアップコンバートするためのデジタルアナログ変換器1024を有し得る。さらに、ベースバンド回路1020は、個々の受信/送信信号のPHYリンク層処理のためのベースバンドまたは物理層(PHY)処理回路1056を有し得る。ベースバンド回路1020は、例えば、メディアアクセス制御(MAC)/データリンク層処理のための処理回路1028を有し得る。ベースバンド回路1020は、例えば、1つ以上のインタフェース1034を通じた処理回路1028および/またはコンピューティングプラットフォーム1030による通信のためのメモリコントローラ1032を有し得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、PHY処理回路1026は、無線フレームのような通信フレームを構築および/または分解するために、バッファメモリのような追加回路と組み合わせて、フレーム構築および/または検出モジュールを含み得る。代替的または追加的に、MAC処理回路1028は、これらの機能のうちのいくつかの処理を共有するか、またはこれらのプロセスをPHY処理回路1026とは独立に実行することができる。
【0107】
コンピューティングプラットフォーム1030は、デバイス1000にコンピューティング機能を提供し得る。図示のように、コンピューティングプラットフォーム1030は、処理コンポーネント1040を有し得る。デバイス1100は、ベースバンド回路1020に対して追加的または代替的に、処理コンポーネント1040を用いて、動的なゼロレーティングシステム100および/または論理回路1035について、その処理オペレーションまたはロジックを実行することができる。処理コンポーネント1040(および/またはPHY1026および/またはMAC1028)は、各種ハードウェア要素、ソフトウェア要素、またはその両方の組み合わせを含み得る。ハードウェア要素の例として、デバイス、論理デバイス、コンポーネント、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ回路、回路素子(例えば、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メモリユニット、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含むことができる。ソフトウェア要素の例として、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、メソッド、プロシージャ、
ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはその任意の組み合わせを含むことができる。ハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を用いて実施形態を実現するかどうかの判断は、所望の計算速度、電力レベル、熱耐性、処理サイクルバジェット、入力データレート、出力データレート、メモリ資源、データバス速度、および他の設計制約または性能制約など、所与のインプリメンテーションで要求される任意の数のファクタに応じて異なる判断となり得る。
【0108】
コンピューティングプラットフォーム1030は、さらに、他のプラットフォームコンポーネント1050を有し得る。他のプラットフォームコンポーネント1050は、1つ以上のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インタフェース、発振器、タイミング装置、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネント(例えば、デジタルディスプレイ)、パワーサプライなどのような、一般的な計算要素を含む。メモリユニットの例として、限定するものではないが、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、同期DRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電性ポリマーメモリのようなポリマーメモリ、オーボニックメモリ、相変化または強誘電体メモリ、シリコン/酸化膜/窒化膜/酸化膜/シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光カード、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)ドライブのようなデバイスアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD))、および情報を保存するのに適した他の任意のタイプの記憶媒体のような、1つ以上のより高速のメモリユニットの形態の各種タイプのコンピュータ可読およびマシン可読記憶媒体を含むことができる。
【0109】
デバイス1000は、例えば、ウルトラモバイルデバイス、モバイルデバイス、固定デバイス、マシンツーマシン(M2M)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、電話機、デジタル電話機、セルラー電話機、ユーザ装置、電子書籍リーダ、ハンドセット、一方向ページャ、双方向ページャ、メッセージング装置、コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、サーバアレイまたはサーバファーム、ウェブサーバ、ネットワークサーバ、インターネットサーバ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、スーパーコンピュータ、ネットワークアプライアンス、ウェブアプライアンス、分散コンピューティングシステム、マルチプロセッサシステム、プロセッサベースのシステム、家電機器、プログラマブル家電機器、ゲーム機、テレビ、デジタルテレビ、セットトップボックス、無線アクセスポイント、基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB)、加入者局、モバイル加入者センタ、無線ネットワークコントローラ、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ブリッジ、スイッチ、マシン、またはその組み合わせであり得る。従って、本明細書に記載のデバイス1000の機能および/または具体的な構成は、要求に応じて適宜、デバイス1000の種々の実施形態に含むことも、または省くこともできる。いくつかの実施形態では、デバイス1000は、3GPP LTE仕様および/またはWMAN用のIEEE1102.16規格および/または本明細書で引用される他の広帯域無線ネットワークの1つ以上に関連したプロトコルおよび周波数に準拠するように構成することができるが、実施形態は、この点に関して限定されない。
【0110】
デバイス1000の実施形態は、単入力単出力(SISO)アーキテクチャを用いて実現することができる。一方、いくつかの実現形態では、ビームフォーミングまたは空間分割多重アクセス(SDMA)のための適応アンテナ技術、および/またはMIMO通信技術を用いた送信および/または受信用のマルチアンテナ(例えば、アンテナ1018)を備えることができる。
【0111】
デバイス1000のコンポーネントおよび機能は、ディスクリート回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理ゲート、および/またはシングルチップアーキテクチャの任意の組み合わせを用いて実装することができる。さらに、デバイス1000の機能は、必要に応じて適宜、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックアレイ、および/またはマイクロプロセッサ、またはその任意の組み合わせを用いて実装することができる。なお、本明細書において、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェア要素を、「ロジック」または「回路」と総称または個称する場合があるということに留意すべきである。
【0112】
図10のブロック図に示す例示的なデバイス1000は、多くの可能性のある実現形態の1つの機能的説明例を表し得るということは理解されるべきである。従って、添付の図面に示す機能ブロックの分割、欠落、または組み込みは、必ずしも、実施形態における、それらの機能を実装するためのハードウェアコンポーネント、回路、ソフトウェア、および/または要素の分割、欠落、または組み込みを推測させるものではない。
【0113】
コンピュータに実装された方法は、ネットワークサービスが、クライアントデバイスからデータネットワークを通じてユーザ要求を受信するステップであって、ネットワークサービスは、クライアントデバイスに対しデータネットワークに関してレート調整されている、受信するステップと、ユーザ要求に関するユーザアカウントを決定するステップと、ユーザアカウントに関するレート調整ウォレットにアクセスするステップと、レート調整ウォレットに基づいてユーザ要求に応答するステップと、を備え得る。
【0114】
コンピュータに実装された方法は、さらに、クライアントデバイスに対してレート調整されているネットワークサービスは、クライアントデバイスに対しデータネットワークに関してゼロレート化ネットワークサービスを含むことを備え得る。
【0115】
コンピュータに実装された方法は、レート調整ウォレットに記憶されているレート調整割当量に基づいて、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求を行うことをユーザアカウントが認可されているかどうかを決定するステップをさらに備え得る。
【0116】
コンピュータに実装された方法は、レート調整ウォレットに記憶されているレート調整割当量に基づいて、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求を行うことをユーザアカウントが認可されていることを決定するステップと、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求を行うことをユーザアカウントが認可されていることの決定に応答して、ユーザ要求を行うステップと、をさらに備え得る。
【0117】
コンピュータに実装された方法は、レート調整ウォレットに記憶されているレート調整割当量に基づいてネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求を行うことをユーザアカウントが認可されていないことを決定するステップと、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してユーザ要求を行うことをユーザアカウントが認可されていないことの決定に応答して、クライアントデバイスにユーザ要求の拒否を送信するステップと、をさらに備え得る。
【0118】
コンピュータに実装された方法は、レート調整ウォレットが、データネットワークのデータネットワークプロバイダに関連付けられているデータアクセス製品に応じて定義されるステップをさらに備え得る。
【0119】
コンピュータに実装された方法は、それを通じてユーザ要求が受信されるデータネットワークを含む複数のデータネットワークに関してレート調整済みネットワークサービスを含むことをさらに備え得て、ユーザアカウントに関するレート調整ウォレットは、それを通じてユーザ要求が受信されるデータネットワークに対して固有である。
【0120】
コンピュータに実装された方法は、ユーザ要求の受信されたネットワーク伝送のプロバイダヘッダに応じて、それを通じてユーザ要求が受信されたデータネットワークのデータネットワークプロバイダを決定するステップと、ユーザアカウントおよび決定されたデータネットワークプロバイダに基づいて、アクセスするべきレート調整ウォレットを決定するステップと、をさらに備え得る。
【0121】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ユーザ要求が少なくともデータアクセス要求を含み得て、データアクセス要求はデータアクセス要求タイプに対応し、レート調整ウォレットはデータアクセス要求タイプに関するデータアクセス割当量を定義し、さらに、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含むかどうかを決定するステップと、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合、データアクセス要求を実行するステップと、データアクセス割当量がデータアクセス要求タイプに関して残りの割当量を含む場合、データアクセス割当量を減少させるステップと、を備える。
【0122】
コンピュータに実装された方法は、データアクセス割当量が期間ごとの割当量であることをさらに備え得る。
コンピュータ実装方法は、データネットワークを通じてネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを使用してあるタイプのメディアにアクセスすることをユーザアカウントが認可されている期間あたりの回数をデータアクセス割当量が備えることをさらに備え得る。
【0123】
コンピュータに実装された方法は、メディアのタイプが、画像メディアタイプ、映像メディアタイプまたはオーディオメディアタイプのうちの1つを含むことをさらに備え得る。
【0124】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ページの取り出しを求めるユーザ要求を含み得て、ページは1以上のメディア項目を参照し、方法は、レート調整ウォレットに応じて1以上のメディア項目に関してメディア品質を決定するステップと、レート調整ウォレットに応じた決定に基づいて、1以上のメディア項目を決定されたメディア品質でクライアントデバイスに送信するステップと、をさらに備える。
【0125】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ユーザがレート調整ウォレットに関するデータアクセス割当量を使用して1以上のメディア項目を第2のメディア品質で受信する選択できるようにするページを含み得て、第2のメディア品質は所定のメディア品質よりも高い品質であり、方法は、高品質メディア項目要求を、クライアントデバイスから受信するステップであって、高品質メディア項目要求は、1以上のメディア項目のうちのある特定のメディア項目を求めるものである、受信するステップと、高品質メディア項目要求の受信に応答して、メディア項目を第2のメディア品質でクライアントデバイスに送信するステップと、メディア項目を第2のメディア品質でクライアントデバイスに送信したこと
に応答して、レート調整ウォレットに関するデータアクセス割当量を減少させるステップと、をさらに備える。
【0126】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ページの取り出しを求めるユーザ要求を含み得て、ページは1以上の画像項目を参照し、方法は、ネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを受信することのみをユーザアカウントが認可されていることをレート調整ウォレットが示すと決定するステップであって、レート調整済みアクセスでは画像が除かれる、決定するステップと、1以上の画像項目を除いてクライアントデバイスにページを送信するステップと、をさらに備え、クライアントデバイスにページを送信するステップは、データネットワークを通じたネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを受信することのみをユーザアカウントが認可されていることに基づいて、1以上の画像項目を除外し、レート調整済みアクセスでは画像が除かれる。
【0127】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ページの取り出しを求めるユーザ要求を含み得て、ページを宣伝用バナー画像とともに表示するべきであることをレート調整ウォレットが示すことを決定するステップと、ページを宣伝用バナー画像とともにクライアントデバイスに送信するステップと、をさらに備え、クライアントデバイスに送信されるページは、ページを宣伝用バナー画像とともに表示するべきであることをレート調整ウォレットが示すことの決定に基づいて、宣伝用バナー広告を組み込む。
【0128】
コンピュータに実装された方法は、ユニフォームリソースロケータを含むユーザ要求をさらに備え得て、ユニフォームリソースロケータは、ユーザアカウントに対して固有である。
【0129】
コンピュータに実装された方法は、ユニフォームリソースロケータの少なくとも一部の暗号による署名に基づいて、ユーザアカウントに対して固有のユニフォームリソースロケータをさらに備え得る。
【0130】
コンピュータに実装された方法は、さらに、ユーザアカウントのユーザ識別子を含むユニフォームリソースロケータに基づいて、ユーザアカウントに対して固有のユニフォームリソースロケータを備え得る。
【0131】
コンピュータに実装された方法は、レート調整済みメディアサーバが、クライアントデバイスからデータネットワークを通じてユーザメディア要求を受信するステップと、ユーザメディア要求に応答して、メディア項目をクライアントデバイスに送信するステップと、ユーザメディア要求に対応するユーザメディア要求ログエントリをユーザメディア要求記録に記憶するステップと、ユーザメディア要求記録に基づいて、レート調整済みメディアサーバに対するユーザメディア要求が、レート調整ウォレットにおけるユーザアカウントに関するデータアクセス割当量を
超過したこと
を決定するステップと、ユーザメディア要求がレート調整ウォレットにおけるユーザアカウントに関するデータアクセス割当量を
超過したことの決定に応答して、ユーザアカウントがネットワークサービスへのレート調整済みアクセスを受信することを禁止するステップと、をさらに備え得る。
【0132】
装置は、デバイス上のプロセッサ回路と、ネットワークサービスが、クライアントデバイスからデータネットワークを通じてユーザ要求を受信して、ユーザ要求に応答するようプロセッサ回路上で作動するネットワークアクセスコンポーネントであって、ネットワークサービスはクライアントデバイスに対しデータネットワークに関してレート調整されている、ネットワークアクセスコンポーネントと、ユーザ要求に関するユーザアカウントに関するレート調整ウォレットにアクセスし、レート調整ウォレットに基づいてユーザ要求に応答するようにネットワークアクセスコンポーネントを構成するようにプロセッサ回路
上で作動するレート調整管理コンポーネントと、を備え得る。装置は、本明細書に記載されるコンピュータ実装方法のいずれかを実装するように作動してもよい。
【0133】
少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体は、実行されたときに、本明細書に記載されるコンピュータ実装方法のいずれかをシステムに行わせる命令を備え得る。
いくつかの実施形態は、「1つの実施形態」または「実施形態」という表現と、それらの派生語とを用いて説明され得る。これらの用語は、実施形態に関して説明される特定の特徴、構造または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。本明細書の様々な箇所に現れる「1つの実施形態において」というフレーズは、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではない。更に、いくつかの実施形態は、「結合された」および「接続された」という表現と、それらの派生語とを用いて説明され得る。これらの表現は必ずしも互いの同義語として意図されているわけではない。例えば、いくつかの実施形態は、「接続された」および/または「結合された」という表現を用いることにより、2つ以上の要素が直接物理的にまたは電気的に相互接触していることを示すように説明され得る。一方、「結合された」という用語は、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、それでも互いに協働または対話していることを意味する場合もある。
【0134】
本明細書において用いられる表記および専門用語を全体的に参照すると、本明細書における詳細な説明は、コンピュータまたはコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラムプロシージャの観点で表され得る。これらの手続き的(procedural)記載および表現は、当業者によって、当該技術分野における他の当業者に自身の研究の本質を最も効果的に伝えるために用いられている。
【0135】
プロシージャとは、ここでは、また一般的に、所望の結果をもたらすオペレーションの首尾一貫したシーケンスであると考えられる。これらのオペレーションは、物理的量の物理的操作を必要とするものである。必須ではないが通例、これらの量は、記憶、転送、組合せ、比較および他の形で操作されることが可能な電気信号、磁気信号または光信号の形態をとる。場合によっては、主に一般的用法の理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、語、数等と呼ぶことが好都合であることがわかっている。しかしながら、これらの用語および同様の用語は全て適切な物理的量に関連付けられ、これらの量に適用される好都合なラベルにすぎないことに留意されたい。
【0136】
更に、実行される操作は、多くの場合、人間のオペレータによって実行される知的オペレーションに一般的に関連付けられる、追加または比較等の用語で参照される。1つまたは複数の実施形態の一部を形成する、本明細書に説明されるオペレーションのいずれにおいても、人間のオペレータのそのような能力は必要でないか、ほとんどの場合に望ましくない。むしろ、オペレーションは機械オペレーションである。様々な実施形態のオペレーションを実行するための有用な機械は、汎用デジタルコンピュータまたは同様のデバイスを含む。
【0137】
様々な実施形態は、これらのオペレーションを実行するための装置またはシステムにも関する。この装置は、必要とされる目的のために特に構築されることが可能であるか、またはコンピュータに記憶されるコンピュータプログラムによって選択的にアクティベートまたは再構成される汎用コンピュータを含むことができる。本明細書において提示されるプロシージャは、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関係しない。様々な汎用機械は、本明細書における教示に関連して書かれたプログラムと共に用いられ得るか、または、必要とされる方法ステップを実行する、より特殊な装置を構築することが好都合であるとわかる場合がある。様々なこれらの機械のために必要とされる構造は、与えられる説明から明らかとなるであろう。
【0138】
本開示の要約書は、読み手が技術的開示の本質を迅速に理解できるようにするために提供されていることを強調しておく。要約書は、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または限定することに用いられないという理解のもとに提出されている。更に、上記した「発明を実施するための形態」においては、開示を効率化するために様々な特徴がまとめて単一の実施形態にされていることを見てとることができる。このような開示方法は、特許請求される実施形態が各請求項に明示的に記された特徴以外のものを必要とする意図を表していると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が表しているように、本発明の主題は、開示されている単一の実施形態の全特徴よりも少ない特徴にある。このため、以下の特許請求の範囲は本明細書において「発明を実施するための形態」に組み込まれ、各請求項は独立した1つの実施形態に基づく。「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は単にラベルとして用いられており、それらの対象物に数的限定を課すことを意図したものではない。
【0139】
上記で説明したものは、開示されているアーキテクチャの例を含む。当然ながら、コンポーネントおよび/または方法の全ての考え得る組合せを記載することは不可能であるが、当業者であれば、多くの更なる組合せおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、新規のアーキテクチャは、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内にある全ての変化、変更および変形を包含することが意図される。