(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
有効成分としての請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の1又は2種以上と、少なくとも1種の治療上不活性な賦型剤とを有する医薬組成物。
線維性疾患;肺高血圧症;高血圧症;喘息;急性呼吸窮迫症候群;心筋梗塞;急性心不全;Barth症候群を含む心臓及び骨格筋症;卒中;外傷性脳損傷;神経因性疼痛;毛細血管拡張性運動失調症;眼疾患;及び癌から選択される疾患又は障害の予防又は治療において使用するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
当該線維性疾患が、肺線維症;硬皮症;嚢胞性線維症;肝線維症;慢性腎疾患;又は心筋症である、請求項13に記載の使用のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
線維性疾患;肺高血圧症;高血圧症;喘息;急性呼吸窮迫症候群;心筋梗塞;急性心不全;Barth症候群を含む心臓及び骨格筋症;卒中;外傷性脳損傷;神経因性疼痛;毛細血管拡張性運動失調症;眼疾患;及び癌から選択される疾患又は障害の予防又は治療のための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
線維性疾患;肺高血圧症;高血圧症;喘息;急性呼吸窮迫症候群;心筋梗塞;急性心不全;Barth症候群を含む心臓及び骨格筋症;卒中;外傷性脳損傷;神経因性疼痛;毛細血管拡張性運動失調症;眼疾患;及び癌から選択される疾患又は障害を予防又は治療するために用いられる、請求項11に記載の医薬組成物。
【背景技術】
【0002】
ROSは、酸素の不完全な還元の際に形成される酸素由来の低分子であり、過酸化物アニオン[・O
2−]に加え、過酸化水素[H
2O
2]、ヒドロキシ −[HO・]、−アルコキシ −[RO・]、ペルオキシ −[ROO・]及びヒドロペルオキシ基[HOO・]を含む。・O
2−は、さらに一酸化窒素と反応することができ、過酸化亜硝酸又は不均化物(dismutate)を形成し、自発的に又はスーパーオキシドディスムターゼにより触媒されてH
2O
2になる。H
2O
2は、さらに触媒されて、ペルオキシダーゼ介在反応により、次亜塩素酸になり、又は、鉄触媒Fenton反応により、ヒドロキシ基になる。
【0003】
ROSは、核酸、タンパク質、脂質、炭水化物と相互作用できるが、他の低分子無機分子とも相互作用できる。それらの性質に応じて、ROSは、成長因子レセプターの下流のシグナル経路等の多くの可逆性酸化還元感受性のシグナル経路を調節することができる。種々の生理学的プロセスの制御に加えて、ROSは、標的分子の機能を不可逆的に破壊し又は変化させることもでき、それにより酸化的ストレスを誘引するため、ROSは細胞に対して毒性であり得る。
【0004】
NADPHオキシダーゼ(NOX)は、電子を細胞及びオルガネラ膜を横断して輸送する酵素である。NADPH由来の電子は、まず、結合フラビンアデニンヌクレオチド(FAD)に運ばれ、これは、順々に、電子を、NOXタンパク質の膜貫通アルファヘリックスに結合した2つのヘムグループに渡し、最終的に酸素に渡して・O2−を生成させる。従って、NOX酵素の生物学的機能はROSの生成である。ヒトにおいてNOXファミリーの7種のメンバーが特定されている:NOX1、NOX2、NOX3、NOX4、NOX5並びに二元(dual)NADPHオキシダーゼ/ペルオキシダーゼ Duox1及びDuox2(Bedard,K.、Krause,K.H. The NOX family of ROS−generating NADPH oxidase:physiology and pathophysiology。Physiol Rev(2007),87(1),245−313)。
【0005】
NOX4は非貪食細胞で偏在的に発現しており、腎臓の近位及び遠位尿細管において多く発現している。内皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞、肝星細胞、肝細胞、造血幹細胞、破骨細胞、ケラチノサイト、ニューロン、アストロサイト、ミクログリア等の種々の細胞種及び種々の癌細胞において中等度のNOX4 mRNAレベルが見られるが、これらの細胞に限定されるものではない(Babelova,A.ら、Role of NOX4 in murine models of kidney disease。Free Radic Biol Med(2012)53(4):842−53;Bedard,K.、Krause,K.H. Physiol Rev(2007),87(1),245−313)。
【0006】
NOX4の誘導は、筋線維芽細胞、脂肪細胞、平滑筋細胞及び心臓筋細胞等の間葉細胞の分化とリンクしている(Clempus,R.E.ら、NOX4 is required for maintenance of the differentiated vascular smooth muscle cell phenotype。Arterioscler Thromb Vasc Biol 27,42−48(2007);Cucoranu,I.ら、NAD(P)H oxidase 4 mediates transforming growth factor−beta1−induced differentiation of cardiac fibroblasts into myofibroblasts。Circ Res 97,900−907(2005);Li,J.ら、The NADPH oxidase NOX4 drives cardiac differentiation:Role in regulating cardiac transcription factors and MAP kinase activation。Mol Biol Cell 17,3978−3988(2006);Schroder,K.ら、NOX4 acts as a switch between differentiation and proliferation in preadipocytes。Arterioscler Thromb Vasc Biol 29,239−245(2009))。
【0007】
NOX4活性の増大は、線維性疾患及び/又は活性酸素種(ROS)産生障害と関連する疾患若しくは障害を含む多くの病理に関与している。
繊維症は、コラーゲン、フィブリン、プロテオグリカン及び接着分子等の細胞外マトリックス成分の合成及び沈着と関連している。線維性疾患において、健常な組織は、線維症瘢痕組織(fibrotic scar tissue)で置換されることにより失われている。これは組織形成の中断を招き、そのため臓器機能不全を引き起こす。線維性疾患の引き金となる重要な事象は、線維芽細胞の筋線維芽細胞を合成する細胞外マトリックスへの分化である。この分化は、トランスフォーミング成長因子ベータ1(TGF−β1)等の可溶性メディエーターにより開始されうるが、それに限定されるわけではない。これらの線維症を進行させる刺激により、NOX酵素を活性化するか又は誘導することにより、常在性線維芽細胞によるROSの産生が引き起こされうる。これらのROSは線維症を進行させるシグナルを増幅することが示されており、これにより細胞外マトリックス合成の増大を伴う線維芽細胞の筋線維芽細胞への分化、これらの細胞の増殖及び生存が起こる(Cucoranu,I.ら、Circ Res 97,900−907(2005))。
【0008】
線維症が顕著な病理学的役割を担う疾患には、肺線維症、硬皮症(全身性硬化症)、嚢胞性線維症、肝線維症、糖尿病性腎障害、心線維症及び心不全が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0009】
NOX4の発現は、IPF患者の肺及びIPF患者から単離した線維芽細胞及びブレオマイシン誘導性肺損傷に供したげっ歯類において増大している(Amara,N.ら、NOX4/NADPH oxidase expression is increased in pulmonary fibroblasts from patients with idiopathic pulmonary fibrosis and mediates TGFβ1−induced fibroblast differentiation into myofibroblasts。Thorax 65,733−738(2010);Hecker,L.ら、NADPH oxidase−4 mediates myofibroblast activation and fibrogenic responses to lung injury。Nat Med 15,1077−1081(2009))。突発性肺線維症(IPF)の患者の肺から単離した線維芽細胞は、TGF−βに反応して細胞外H
2O
2を生成し、それにより、共培養した小気道上皮細胞の生存能力の低下及び死を引き起こす(Waghray,M.ら、Hydrogen peroxide is a diffusible paracrine signal for the induction of epithelial cell death by activated myofibroblasts。FASEB J 19,854−856(2005))。NOX4を遺伝的又は薬理学的標的とすることにより、げっ歯類の肺損傷モデルにおいて線維形成が抑制される(Carnesecchi,S.ら、A key role for NOX4 in epithelial cell death during development of lung fibrosis。Antioxid Redox Signal(2011);Hecker,L.ら、Reversal of persistent fibrosis in aging by targeting NOX4−NRF2 redox imbalance。Sci Transl Med 6,231−247(2014);Jarman,E.R.ら、An Inhibitor of NADPH Oxidase−4 Attenuates Established Pulmonary Fibrosis in a Rodent Disease Model。Am J Respir Cell Mol Biol,50(1):158−169(2013))。従って、NOX4は肺線維症において重要な役割を担っており、NOX4を治療上の標的とすることは、線維性肺疾患及び/又は障害の治療に対する効果的な戦略となりうる。
【0010】
多くの研究が、全身性硬化症(SSc)において種々の細胞によるROS産生が増大し、SSc患者からの血漿中のROSレベルが上昇することを示している(Piera−Velazquezら、Role of cellular senescence and NOX4−mediated oxidative stress in systemic sclerosis pathogenesis。Curr Rheumatol Rep 17,473(2015))。SScにおいて、線維芽細胞タンパクチロシンホスファターゼ 1B(PTP1B)活性が顕著に減少する一方、血小板由来成長因子レセプター(PDGFR)のリン酸化が増大した(Tsou,P.S.ら、Effect of oxidative stress on protein tyrosine phosphatase 1B in scleroderma dermal fibroblasts。Arthritis Rheum 64,1978−1989(2012))。NOX4−介在酸化及びPTP1Bの不活性化は、細胞間チロシンキナーゼシグナル伝達の制御スイッチとして働く(Chen,K.ら、Regulation of ROS signal transduction by NADPH oxidase 4 localization。J Cell Biol 181、1129−1139(2008))。従って、顕著なPDGFR活性化を引き起こすPTP1BのNOX4−介在酸化的不活性化が、硬皮症の病理に関与しているのかもしれず、SSc患者を薬理学的NOX4阻害剤で治療することに対する合理性を提供している。
【0011】
酸化的ストレスが嚢胞性線維症に関与しており、活性化膵星細胞(PSC)がこの疾患において重要な役割を担っている。PSCの活性化はNOX依存的であり、従って、NOX酵素は嚢胞性線維症の治療に対する潜在的標的である(Masamune,A.ら、NADPH oxidase plays a crucial role in the activation of pancreatic stellate cells。Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 294,G99−G108(2008))。
【0012】
肝線維症は慢性肝疾患の結果であり、肝星細胞(HSC)の活性化により特徴づけられる。NOX4は、細胞外マトリックス成分の主要なソースであるHSCの活性化を介在する。アルコール性肝炎の患者及びC型肝炎ウィルス由来線維症の患者の肝遺伝子発現分析は、NOX4の上昇を強く示した(Colmenero,J.ら、Hepatic expression of candidate genes in patients with alcoholic hepatitis:correlation with disease severity。Gastroenterology 132,687−697(2007))。NOX4発現の増大は、肝線維症の動物モデルでも観察された(Sancho,P.ら、NADPH Oxidase NOX4 Mediates Stellate Cell Activation and Hepatocyte Cell Death during Liver Fibrosis Development。PLoS One 7(9),e45285(2012))。薬理学的NOX1/4阻害剤の使用は、2種のマウスモデルにおいて肝線維症を効果的に減少させた(Aoyama,T.ら、Nicotinamide adenine dinucleotide phosphate oxidase(NOX) in experimental liver fibrosis:GKT137831 as a novel potential therapeutic agent。Hepatology 56(6):2316−27(2012))。従って、薬理学的阻害剤でNOX4を標的にすることは、線維症に関連する肝疾患において有用であるかもしれない。
【0013】
糖尿病性腎障害又は慢性腎疾患は、糖尿病に関連する共存症である。糖尿病は腎臓におけるROS形成の増大を引き起こし、これは、糸球体損傷を引き起こし、最終的に腎不全につながる。NOX4の薬理学的阻害及び遺伝子欠損は、糖尿病性腎障害のマウスモデルにおいて状態を効果的に改善し(Jha,J.C.ら、Genetic Targeting or Pharmacologic Inhibition of NADPH Oxidase NOX4 Provides Renoprotection in Long−Term Diabetic Nephropathy。J Am Soc Nephrol 25(6):1237−54(2014);Thallas−Bonke, V.ら、NOX−4 deletion reduces oxidative stress and injury by PKC−alpha−associated mechanisms in diabetic nephropathy。Physiol Rep 2 2(11)。pii:e12192(2014))、これは、NOX4阻害剤を糖尿病性腎障害に使用することを支持している。
【0014】
糖尿病患者は、最終的に心不全につながりうる心筋症が進行するリスクが大きい。高血糖症は、心筋コラーゲン沈着及び線維症を引き起こすROSの形成をトリガーしうる。左心室起源のNOX4−由来ROSが、1型糖尿病のラットモデルにおいて心筋症に寄与することが示された(Maalouf,R.M.ら、NOX4−Derived Reactive Oxygen Species Mediate Cardiomyocyte Injury In Early Type 1 Diabetes。Am J Physiol Cell Physiol 302(3):C597−604(2011))。従って、NOX4の阻害による酸化的ストレスの予防は、糖尿病性心筋症の治療に対して有用でありうる。
【0015】
ROSは心臓肥大及び心不全の患者で増大しており、NOX4の発現は、肥大刺激及び加齢に応答して増大する(Ago,T.ら、Upregulation of NOX4 by hypertrophic stimuli promotes apoptosis and mitochondrial dysfunction in cardiac myocytes。Circ Res 106,1253−1264(2010))。心筋層でのNOX4の上流制御は、心線維症の増大及び肥大の増大を伴う心臓の再構成を引き起こす(Zhao,Q.D.ら、NADPH Oxidase 4 Induces Cardiac Fibrosis and Hypertrophy Through Activating Akt/mTOR and NFkappaB Signaling Pathways。Circulation 131(7):643−55(2015))。大動脈縮窄術によって引き起こされる圧負荷に応答して、NOX4遺伝子心特異的欠損マウスは、野生型のマウスと比較して、ROS産生が鈍く、心肥大が緩和され、心機能がより良好であり、線維症がより少なかった(Kuroda,J.ら、NADPH oxidase 4(NOX4) is a major source of oxidative stress in the failing heart。Proc Natl Acad Sci USA 107,15565−15570(2010))。このことは、NOX4を標的とする介入が、心不全へ進行する心肥大及び心線維症を患う患者の治療に有用であるという考えを支持するものである。
【0016】
活性酸素種(ROS)産生障害は、高血圧症、喘息、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、心筋梗塞及び心不全、Barth症候群等のミオパチー、卒中、外傷性脳損傷、神経因性疼痛、毛細血管拡張性運動失調症、糖尿病網膜症(diabetic renopathy)等の眼疾患及び種々の形態の癌と関係があるかもしれない。
【0017】
特発性肺動脈高血圧症(IPAH)の患者の肺では、NOX4転写レベルが増大していた(Mittal,M.ら、Hypoxia−dependent regulation of nonphagocytic NADPH oxidase subunit NOX4 in the pulmonary vasculature。Circ Res 101,258−267(2007))。NOX4の発現は、PHの動物モデルにおいて増大し(Barman,S.A.ら、NADPH Oxidase 4 Is Expressed in Pulmonary Artery Adventitia and Contributes to Hypertensive Vascular Remodeling。Arterioscler Thromb Vasc Biol 34(8):1704−15(2014))、NOX4の薬理学的阻害は、PHのマウスモデルにおいて、低酸素誘導性血管再構築を緩和する(Green,D.E.ら、The NOX4 Inhibitor,GKT137831,Attenuates Hypoxia−Induced Pulmonary Vascular Cell Proliferation。Am J Respir Cell Mol Biol 47(5):718−26(2012))。これらの結果は、肺高血圧症の進行と関連する血管再構築において、NOX4が重要な役割を担うことを支持するものである。
【0018】
好酸球の肺への浸潤は、喘息の特徴の1つである。内皮内のNOX−由来ROSが、アレルギー性気道炎症の間の好酸球動員に必要である(Abdala−Valencia,H.ら、Nonhematopoietic NADPH oxidase regulation of lung eosinophilia and airway hyperresponsiveness in experimentally induced asthma。Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 292,L1111−1125(2007))。喘息は気管支拡張薬により反転しうる気道閉塞と考えられているが、多くの患者において、状態は進行性の気道リモデリングにより特徴づけられる。このプロセスの病理学的特徴は、中等度から重篤喘息への進行とともに増大する気管支平滑筋量の増大である。NOX4が、ヒト気道平滑筋細胞のTGF−β1−誘導増殖及び肥大を促進することが示された。従って、TGF−β1−及びNOX4−介在シグナル伝達は、喘息における気管支平滑筋リモデリングの進行で中心的な病理的役割を果たすのかもしれない(Sturrock,A.ら、NOX4 mediates TGF−β1−induced retinoblastoma protein phosphorylation, proliferation, and hypertrophy in human airway smooth muscle cells。Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 292,L1543−1555(2007))。
【0019】
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、致死率が高く、薬剤治療が存在せず、病因がほとんど理解されていない疾患である。ARDSの特徴は、持続性肺水腫である。ARDS患者の洗浄液ではTGF−βレベルが上昇していることが見いだされており、ADRSに対するブレオマイシン−誘導肺損傷モデルにおいて、TGF−βが肺液平衡失調を促進することが示された。肺液の蓄積に対するTGF−βの効果は、NOX4により生成したROSと関連しており、NOX4遺伝子の遺伝子欠損を有するマウスは、この動物モデルにおいて完全に保護されていた。従って、NOX4活性は、患者の肺胞液クリアランスを正常化する試みの標的となるかもしれない(Peters,D.M.ら、TGF−β directs trafficking of the epithelial sodium channel ENaC which has implications for ion and fluid transport in acute lung injury。Proc Natl Acad Sci USA 111(3):E374−83(2013))。
【0020】
NOX4は酸素センサーとして作用し、虚血におけるNOX4の誘導は種々の疾患及び/又は障害と関係している。急性心筋梗塞(MI)及び心不全に関連する罹患率及び死亡率は神経ホルモン性興奮が制御されなくなることと関連しており、これは心血管の劣化を引き起こしうる。旁室核(paraventricular nucleus)(PVN)におけるROS生成は、交感神経性機能亢進と因果関係があり、MI後の心機能を低下させる。NOX4は、MI後のPVNにおける主要なソースとして特定されている(Infanger,D.W.ら、Silencing NOX4 in the paraventricular nucleus improves myocardial infarction−induced cardiac dysfunction by attenuating sympathoexcitation and periinfarct apoptosis。Circ Res 106,1763−1774(2010))。視床下部を標的とした抗酸化剤療法は、MI−誘発心不全の治療の新規な戦略を提供するかもしれない。
【0021】
Barth症候群(BTHS)は、遺伝性心臓及び骨格ミトコンドリア筋症である。人工多能性幹細胞由来心筋細胞(iPSC−CM)を用いることにより、ROS生成がこれらの細胞で顕著に増強されていることが示された。BTHS iPSC−CMにおける過剰のROSの抑制は筋節組織及びこれらの細胞の収縮を正常化し、これは、過剰なROS生成の防止が、ミオパチー、より具体的にはBTHSにおける将来の治療的介入の標的でありうることを示している(Wang,G.ら、Modeling the mitochondrial cardiomyopathy of Barth syndrome with induced pluripotent stem cell and heart−on−chip technologies。Nat Med 20,616−623(2014))。
【0022】
過剰なROSが、組織損傷及び脳卒中後神経細胞死(neuronal death post stroke)の原因であると疑われている。急性虚血発作のモデルにおいて、マウスは一過性中大脳動脈閉塞症を起こすが、NOX4が、酸化的ストレスに決定的な寄与をし、酸化的ストレスの主要なソースであることが特定された。マウスにおいてNOX4をコードする遺伝子を欠損させ、低分子阻害剤でNOXのROS生成活性を阻害することにより、脳損傷が低減され、神経機能が改善された(Kleinschnitz,C.ら、Post−stroke inhibition of induced NADPH oxidase type 4 prevents oxidative stress and neurodegeneration。PLoS Biol 8(9)。pii:e1000479(2010))。従って、NOX4の阻害は、急性脳卒中の治療法になりうると考えられる。
【0023】
NOX4はニューロン、アストロサイト及びミクログリアで発現されており、その発現は虚血条件下で増大することが見い出された。従って、NOX4は、外傷性脳損傷後に急性に観察される酸化的ストレスに寄与するのかもしれず、将来の治療的アプローチはNOX4阻害剤を含むものかもしれない(Cooney,S.J.ら、Cellular and temporal expression of NADPH oxidase(NOX) isotypes after brain injury。J Neuroinflammation 10,155(2013);Vallet,P.ら、Neuronal expression of the NADPH oxidase NOX4 and its regulation in mouse experimental brain ischemia。Neuroscience 132,233−238(2005))。
【0024】
神経損傷後の神経因性疼痛において、NOX4由来ROSは、末梢神経髄鞘形成不全及び痛み過敏症の過程に本質的な寄与をしている(Im,Y.B.ら、Molecular targeting of NOX4 for neuropathic pain after traumatic injury of the spinal cord。Cell Death Dis 3:e426.(2012);Kallenborn−Gerhardt,W.ら、NADPH oxidase−4 maintains neuropathic pain after peripheral nerve injury。J Neurosci 32,10136−10145(2012);Kallenborn−Gerhardt,W.ら、NOXious signaling in pain processing。Pharmacol Ther 137,309−317(2013))。WO2013/037499A1は、神経損傷、特に疼痛、とりわけ神経因性疼痛の予防及び/又は治療におけるNOX4の阻害剤の使用を開示する。
【0025】
毛細血管拡張性運動失調症は、進行性の小脳変性症により特徴づけられる稀な常染色体劣性遺伝疾患である。酸化的ストレスはこの疾患の症状の一因である。失調症患者由来の小脳及び細胞において、NOX4レベルの上昇が見いだされた。遺伝的及び/又は薬理学的化合物を用いたNOX4の阻害により、それぞれこの疾患の細胞及びマウスモデルにおいて上記効果のいくつかが減少した(Weyemi,U.ら、NADPH oxidase 4 is a critical mediator in Ataxia telangiectasia disease。Proc Natl Acad Sci USA 112(7):2121−6(2015))。
【0026】
骨形成は成人期においても進行し、骨芽細胞により介在されている一方、破骨細胞は骨を吸収する。NOX4は、破骨細胞の分化及び増殖の間上方制御されており、NOX4由来ROSは、破骨細胞の機能に必要なシグナル伝達経路を調節することができる(Yang,S.ら、Expression of NOX4 in osteoclasts。J Cell Biochem 92,238−248(2004))。WO2013/068972は、NOX4が、破骨細胞生成の制御により骨量を調整することを開示している。さらに、NOX4の阻害が骨粗しょう症及び/又は破骨細胞生成障害の治療及び予防に有用であることを示す証拠が開示されている。
【0027】
酸化的ストレスは、糖尿病における血管内皮障害において重要な役割を担っており、糖尿病網膜症は共通の合併症であり、U.S.Hallmarkにおいて失明の最も多い原因の1つである。糖尿病網膜症における連続的な病理学的変化には、血管透過性の増大、周皮細胞及び内皮細胞死、毛細血管閉塞及び網膜異常新血管成長(aberrant retinal new vessel growth)又は新血管形成が含まれる。初代培養ウシ網膜毛細血管内皮細胞(RCEC)において、Nox4の発現はNox2及びNox1よりも顕著に高い。RCECの低酸素症への暴露により、Nox4 mRNA及びタンパク質の発現が上方制御される。ヒト網膜毛細血管内皮細胞(HREC)において、アデノウイルスによるNox4の過剰発現は、細胞外H
2O
2生成を顕著に増大させ、VEGF刺激に応答して、VEGFR2の活性化の増強及び血管新生の悪化を引き起こす(Li,J.ら、Inhibition of reactive oxygen species by Lovastatin downregulates vascular endothelial growth factor expression and ameliorates blood−retinal barrier breakdown in db/db mice:role of NADPH oxidase 4。Diabetes Jun;59(6):1528−38(2010);Li,J.ら、NADPH oxidase 4−derived H
2O
2 promotes aberrante retinal neo−vascularization via activation of VEGF receptor 2 pathway in oxygen− induced retinopathy。J Diabetes Res.2015:963289(2015))。
【0028】
NOX4は癌の潜在的な標的として特定されている。研究は、虚血/低酸素症誘導血管新生におけるNOX4の役割を仮定している(Craige,S.M.ら、NADPH Oxidase 4 Promotes Endothelial Angiogenesis Through Endothelial Nitric Oxide Synthase Activation。Circulation 124(6):731−40(2011))。血管新生は腫瘍の進行及び成長に重要である。低酸素組織は、HIF−1aの活性化及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の産生を伴う応答をし、内皮細胞のVEGF誘導新血管形成応答を引き起こす。卵巣癌細胞はROS産生の上昇を示し、卵巣癌細胞におけるNOX4のノックダウンは、VEGF及びHIF−1aのレベル並びに腫瘍血管新生を減少させる(Xia,C.ら、Reactive oxygen species regulate angiogenesis and tumor growth through vascular endothelial growth factor。Cancer Res 67,10823−10830(2007))。
【0029】
Von Hippel−Lindau腫瘍抑制因子(VHL)の不活性化は、腎細胞癌(RCC)の疾患進行の早い段階で起こる。VHL機能の喪失により、低酸素症−誘導転写因子(HIF−a)のアルファユニットの蓄積が引き起こされる。HIF−1a及びHIF−2aの増大は、RCCの病理に寄与する。腎NOX4の発現は、機能性VHLの非存在下においてさえも、腎腫瘍細胞における完全なHIF−2aの発現及び活性に必須である(Maranchie,J.K.、Zhan,Y.、NOX4 is critical for hypoxia−inducible factor 2−alpha transcriptional activity in von Hippel−Lindau−deficient renal cell carcinoma。Cancer Res 65,9190−9193(2005))。NOX4が低酸素症介在経路を通じてRCC細胞浸潤を介在し(Fitzgerald,J.P.ら、NOX4 mediates renal cell carcinoma cell invasion through hypoxia−induced interleukin 6− and 8− production。PLoS One 7(1):e30712(2012))、アポトーシス促進性シグナル伝達の調節を介してRCCの化学療法耐性に寄与することが示された。これは、NOX4阻害がRCCの治療の標的であり、RCCに対する細胞毒性剤の効果を増強することを示唆するものである(Chang,G.ら、NOX4 inhibition enhances the cytotoxicity of cisplatin in human renal cancer cells。J Exp Ther Oncol 10,9−18(2012))。
【0030】
NOX4産生ROSは、神経膠芽腫における低酸素症誘導腫瘍細胞浸潤(invasion)及び浸潤(infiltration)に必要である(Hsieh,C.H.ら、NADPH oxidase subunit 4−mediated reactive oxygen species contribute to cycling hypoxia−promoted tumor progression in glioblastoma multiforme。PLoS One 6(9):e23945(2011);Hsieh,C.H.ら、Imaging the Impact of NOX4 in Cycling Hypoxia−mediated U87 Glioblastoma Invasion and Infiltration。Mol Imaging Biol 14,489−499(2012);Shono,T.ら、Enhanced expression of NADPH oxidase NOX4 in human gliomas and its roles in cell proliferation and survival。Int J Cancer 123,787−792(2008))。
【0031】
EGFR阻害剤は、頭頚部扁平上皮細胞癌(HNSCC)の治療に日常的に使用されている。しかしながら、多くのHNSCC腫瘍が、EGFR阻害剤に対して難治となる。NOX4介在酸化的ストレスによる自食作用の活性化は、HNSCC細胞における化学療法の効果を減少させることが特定されている(Sobhakumari,A.ら、NOX4 mediates cytoprotective autophagy induced by the EGFR inhibitor erlotinib in head and neck cancer cells。Toxicol Appl Pharmacol 272,736−745(2013))。NOX4を標的とする治療は、単独で又はEGFR阻害剤と組み合わせて、HNSCCの治療に対する戦略を提供するかもしれない。
【0032】
膵臓腺癌においては、上皮間葉転換(EMT)が腫瘍浸潤度及び転移に必須であり、TGF−βの過剰発現が予後の不良と関連している。膵臓癌患者の腫瘍ではNOX4及びTGF−βが上方制御されており、膵臓癌においてNOX4由来ROSがTGF−β−によりトリガーされたEMTシグナルを伝達することが特定されている(Hiraga,R.ら、NOX4−derived ROS signaling contributes to TGF−β−induced epithelial−mesenchymal transition in pancreatic cancer cells。Anticancer Res 33,4431−4438(2013))。
【0033】
さらに、種々の癌においてNOX4は脱調節され、癌の増殖及び転移に関与しており、NOX4が結腸癌の再発を高確率で予測することが特定されている(Bauer,K.M.ら、Proteomic and functional investigation of the colon cancer relapse−associated genes NOX4 and ITGA3。J Proteome Res 13,4910−4918(2014))。
【0034】
NOX4は幾つかの尿路上皮癌細胞株において過剰発現しており、siRNAによるNOX4のサイレンシングが、同所マウスモデルにおいて、癌細胞の増殖を顕著に減少させる。このデータは、NOX4を介したROS生成が、尿路上皮癌の発癌及び癌細胞の生存の初期段階に寄与することを示している(Shimada,K.ら、ROS generation via NOX4 and its utility in the cytological diagnosis of urothelial carcinoma of the urinary bladder。BMC Urol 11,22(2011))。NOX4は、前立腺癌の間質リモデリングにおいても役割を担っているのかもしれない(Sampson,N.ら、ROS signaling by NOX4 drives fibroblast−to−myofibroblast differentiation in the diseased prostatic stroma。Mol Endocrinol 25,503−515(2011))。
【0035】
NOX4の増大は乳癌細胞株及び患者の腫瘍試料において見られ、NOX4依存ROSは、胸部上皮細胞におけるEMTの進行にとって重要である(Boudreau,H.E.ら、NOX4 involvement in TGF−β and SMAD3−driven induction of the epithelial−to−mesenchymal transition and migration of breast epithelial cells。Free Radic Biol Med 53(7):1489−99(2012))。NOX4は、非小細胞肺癌の悪性度の進行を促進させることが示されており(Li,J.ら、Reciprocal activation between IL−6/STAT3 and NOX4/Akt signalings promotes proliferation and survival of non−small cell lung cancer cells。Oncotarget 6,1031−1048(2015);Zhang,C.ら、NOX4 promotes non−small cell lung cancer cell proliferation and metastasis through positive feedback regulation of PI3K/Akt signaling。Oncotarget 5,4392−4405(2014))、NOX4及びNOX2の阻害剤は、ヒト内皮細胞由来新生物の実験モデルにおいて血管腫成長を遮断した(Bhandarkar,S.S.ら、Fulvene−5 potently inhibits NADPH oxidase 4 and blocks the growth of endothelial tumors in mice。J Clin Invest 119,2359−2365(2009))。
【0036】
従って、NOX4由来ROSは色々な種類の癌に寄与しており、本発明の化合物は、単独で又は既存の治療法と組み合わせて、ROS形成障害と関連した癌の治療に有用性を示しうる。
より一般的には、NOX4起源のROSは、線維性疾患、心血管疾患又は障害、呼吸器疾患、疼痛、骨障害及び癌等の多くの疾患及び/又は障害の病理に寄与しているが、これらの疾患及び/又は障害に限定されるわけではない。NOX4によるROSの過剰産生に関連するこれらの疾患の治療に対するアプローチの1つは、NOX4を阻害する化合物を探すことである。
【0037】
インターロイキン6の阻害剤であるベンゾオキサゾール化合物がWO2011/159124により知られている。オーロラキナーゼ阻害剤としてのベンゾアゾール化合物がWO2007/095124により知られている。MCHレセプターアンタゴニストであるベンゾオキサゾール化合物がWO2006/066173により知られている。H3レセプターのリガンドであるベンゾオキサゾール及びベンゾチアゾール化合物がWO2009/085945及びWO2007/110364により知られている。WO2002/079753においては、特定の2−アミノベンゾオキサゾールがコンビナトリーライブラリー化合物としてクレームされている。WO1999/024035には、特定のベンゾチアゾールカルボキサミドがチロシンキナーゼ阻害剤として記載されている。WO2001/085722には、血小板ADPレセプター阻害剤である複素環スルホンアミド誘導体が記載されている。幾つかのベンゾチアゾール−6−イルカルボキサミド化合物が、市販のライブラリー化合物として知られている:CAS930729−55−8、CAS878583−27−8、CAS1031064−59−1、CAS1105223−22−0、CAS1105223−42−4、CAS1119368−60−3。
【発明を実施するための形態】
【0042】
式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を含んでいてもよい。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0043】
「富化(enriched)」という用語は、例えば、エナンチオマーに関連して使用される場合、本発明に関しては特に、それぞれのエナンチオマーが、それぞれ他のエナンチオマーに対する比(適宜、純度に準用)で、少なくとも70:30、特に少なくとも90:10(適宜、70%/90%の純度に準用)で存在することを意味するものと解される。好ましくは、この用語は、本質的に純粋な各エナンチオマーを意味する。「本質的に」という用語は、例えば「本質的に純粋な」等の用語中で使用される場合、本発明に関しては特に、それぞれの立体異性体/組成物/化合物等の少なくとも90、特に少なくとも95、そしてとりわけ少なくとも99重量パーセントが、それぞれ、純粋な立体異性体/組成物/化合物等であることを意味するものと解される。
【0044】
式(I)の化合物に対するいかなる言及も、適切かつ好都合なように、そのような化合物の塩(そして特に薬学的に許容される塩)をも指すものと解される。
「薬学的に許容される塩」という用語は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ最小の望ましくない毒性作用を示す塩を意味する。そのよう塩としては、対象化合物中の塩基性基及び/又は酸性基の存在に応じた、無機又は有機の酸及び/又は塩基付加塩が挙げられる。参考としては、例えば、「Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties、Selection and Use.」、P.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(Eds.)、Wiley−VCH、2008;及び「Pharmaceutical Salts and Co−crystals」、Johan Wouters and Luc Quere(Eds.)、RSC Publishing、2012を参照されたい。
【0045】
場合によっては、式(I)の化合物は互変異性体を含むかもしれない。そのような互変異性体は本発明の範囲に含まれる。
本発明はまた、同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された式(I)の化合物をも含み、当該同位体標識された化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特に
2H(デューテリウム)標識された式(I)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体
2H(デューテリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in−vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上のデューテリウム原子によってのみ標識されている。副態様においては、式(I)の化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式(I)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してもよい。
【0046】
1又は2以上の置換基が任意であると記載される場合は、そのような置換基が存在しないか(すなわち、親基(parent group)が未置換であり、かつ、上記親基の遊離価を有するすべての位置が水素で置換されているか)、又は、上記親基が1又は2以上のそのような置換基で置換されており、当該置換基が明示的に定義されている。
化合物、塩、医薬組成物、疾患等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩、疾患等をも意味することが意図されている。
【0047】
本出願において、点線で描かれる結合は、記載された遊離基の結合点を示す。例えば、下記の遊離基
【0049】
は、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル基である。
ここに記載される定義は、態様1)〜16)のいずれか1つに定義されるような式(I)の化合物に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて準用される。当然ながら、ある用語の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。
【0050】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、好ましくはフッ素又は塩素を意味する。
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を意味する。「C
x−y−アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。例えば、C
1−4−アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル及びtert−ブチルである。いかなる疑義をも避けるために、ある基が例えばプロピル又はブチルと称される場合には、それらは、それぞれn−プロピル、n−ブチルを意味する。好ましくはメチル及びエチルである。最も好ましくはメチルである。
【0051】
「1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ、ヒドロキシ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル」の例は、ジメチルアミノ−メチル、1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル及びエトキシ−メチルである。
「−C
x−y−アルキレン−」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、x〜y個の炭素原子を含み、結合した2価の、前記部分で定義したアルキル基を意味する。好ましくは、−C
1−y−アルキレン基の結合点は、1,1−ジイル、1,2−ジイル又は1,3−ジイル配置である。好ましくは、−C
2−y−アルキレン基の結合点は、1,2−ジイル又は1,3−ジイル配置である。リンカーL
1としての、−C
1−3−アルキレン−基の例は、メチレンである。
【0052】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、アルキル基が前記部分で定義した通りである、アルキル−O−基を意味する。「C
x−y−アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。例えば、C
1−4−アルコキシ基は、「C
1−4−アルキル」という用語が前記の意味を有する、式C
1−4−アルキル−O−の基を意味する。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec.ブトキシ及びtert.ブトキシである。好ましくはエトキシであり、そして特にメトキシである。
【0053】
「フルオロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1〜3個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。「C
x−y−フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したフルオロアルキル基を意味する。例えば、C
1−3−フルオロアルキル基は、1〜3個の炭素原子を含み、1〜7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルキル基の代表的な例としては、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル等のC
1−フルオロアルキル基である。
【0054】
「フルオロアルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1〜3個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。「C
x−y−フルオロアルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したフルオロアルコキシ基を意味する。例えば、C
1−3−フルオロアルコキシ基は、1〜3個の炭素原子を含み、1〜7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルコキシ基の代表的な例としては、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ及び2,2,2−トリフルオロエトキシが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメトキシ及びジフルオロメトキシ等のC
1−フルオロアルコキシ基である。
【0055】
「シアノ」という用語は、基−CNを意味する。
「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、3から6個の炭素原子を含む単環式の飽和炭化水素環を意味する。「C
x−C
y−シクロアルキル」(x及びyはそれぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。例えば、C
3−6−シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子を含む。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルである。好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルであり;特にシクロプロピルである。
【0056】
「1個の環酸素原子を任意に含むシクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。加えて、当該シクロアルキルの環炭素原子の1つが、酸素原子により置き換えられていてもよい。そのような基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル等のシクロアルキル基;並びにオキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロ−2H−ピラニル等の酸素含有基である。例えば、置換基R
1(すなわち、1個の環酸素原子を任意に含む当該シクロアルキルが、窒素原子に結合する。)に対して用いられる場合、環酸素原子(存在する場合)は、好ましくは、少なくとも2個の環炭素原子によって当該窒素原子から分離される。そのような基の具体的な例は、特に、シクロプロピル及びシクロブチル等のシクロアルキル基;並びにオキセタン−3−イル及びテトラヒドロフラン−3−イルである。好ましくはオキセタン−3−イルである。基R
1に対して用いられる、1個の環酸素原子を任意に含む、1個の置換基により置換されたシクロアルキルの例は、3−メチル−オキセタン−3−イル、3−フルオロ−オキセタン−3−イルである。
【0057】
「4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリル」という用語は、明示的により狭く定義されない限り、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、少なくとも1個の環窒素原子を含み、当該窒素原子がベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合し、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を任意に含む、飽和炭化水素環を意味する。そのような「4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリル」は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0058】
置換基Yに対して使用される「4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリル」基の例は:
【0061】
「飽和7〜11員の縮合、架橋又はスピロ二環式ヘテロシクリル」という用語は、明示的により狭く定義されない限り、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、少なくとも1個の窒素原子を含み、当該窒素原子がベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合し、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を任意に含む、飽和炭化水素環を意味する。そのような「飽和7〜11員の縮合、架橋又はスピロ二環式ヘテロシクリル」がスピロ二環式ヘテロシクリルである場合、任意のさらなる環ヘテロ原子は、好ましくは、当該スピロ二環式ヘテロシクリルの遠位の環の環原子である(すなわち、ベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合していない環)。そのような「飽和7〜11員の縮合、架橋又はスピロ二環式ヘテロシクリル」は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0062】
置換基Yに対して使用される「飽和7〜11員の縮合、架橋又はスピロ二環式ヘテロシクリル」基の例は:
【0065】
環(A)に対して使用される「フェニル基に縮合した5〜7員の非芳香族複素環」という用語は、それが縮合するフェニル環の−C=C−フラグメントを含む5〜7員の飽和複素環を意味し、示した位置において、すなわちLの結合点に対してパラ位において1個の環酸素原子を含み、そして任意に酸素又は窒素から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を含む。そのような5〜7員環は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。特に、この用語は、
*−O−CH
2−O−、
*−O−CH
2−CH
2−O−、
*−O−CH
2−CH
2−、
*−O−CH
2−CH
2−CH
2−、
*−O−CH
2−NH−又は
*−O−CH
2−CH
2−NH−から選択される2価のフラグメントを意味し、これらのフラグメントは、それが縮合するフェニル環の−C=C−フラグメントに結合し、アステリスクは、フェニル環の炭素原子に基Lに対してパラ位において結合する結合を示す。そのようなフラグメントは、
− 酸素及び/又は窒素原子に対してアルファ位において炭素原子に結合した1個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基を;又は、酸素と一緒にエステル基を;又は、酸素及び窒素原子の両方が隣接する場合は、カーバメート基を形成する。);及び/又は
− 遊離原子価を有する窒素原子に結合した1個のC
1−3−アルキル(特にメチル);又は、
− 同じ炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;
により置換されていてもよい。
【0068】
(式中、Vは、直接結合又は−CH
2−を表し;Wは、−CH
2−、−O−又は−(NR
a)−(R
aは、水素又はC
1−3−アルキルを表す(特に、R
aはメチルを表す。)を表す。)である。
【0071】
(式中、上記の基において、R
aは、独立に、水素又はC
1−3−アルキルを表す(特に、R
aはメチルを表す。)である。
【0072】
「アリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、フェニル又はナフチル、特にフェニルを意味する。上記のアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0073】
「ヘテロアリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、それぞれが酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される、1個から最大で4個までのヘテロ原子を含む、5〜10員の単環式又は二環式の芳香環を意味する。そのようなヘテロアリール基の例は、5員のヘテロアリール基、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル;6員のヘテロアリール基、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル;及び8〜10員の二環式ヘテロアリール基、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリダジニル及びイミダゾチアゾリルである。上記のヘテロアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0074】
「ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ」という用語は、2個のC
1−3−アルキル基が独立に選択される基−N(C
1−3−アルキル)
2を意味する。例はジメチルアミノである。
数値範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれると解される。これは、例えば、温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し、あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0075】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」という用語は、この出願において、Y−10℃からY+10℃の間、好ましくはY−5℃からY+5℃の間を表す。さらに、本明細書で使用される「室温」という用語は、約25℃の温度を表す。
【0076】
本発明のさらなる態様を以下に示す。
2) 本発明の第2の態様は、フラグメント
【0078】
(式中、Vは、直接結合又は−CH
2−を表し;Wは、−CH
2−、−O−又は−(NR
a)−(R
aは、水素又はC
1−3−アルキルを表すを表す(特に、R
aはメチルを表す。)。)を表し、好ましい副態様において、当該フラグメントが:
【0080】
(式中、R
aは、水素又はC
1−3−アルキルを表す(特に、R
aはメチルを表す。))から選択される基である、態様1)に従う式(I)の化合物に関する。
【0083】
を表す、態様1)に従う化合物に関する。
【0086】
を表す、態様1)に従う化合物に関する。
【0087】
5) さらなる態様は、Lが−NH−CO−
*を表し;アステリスク(
*)は、ベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合する結合(bond)を示す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0088】
6) さらなる態様は、Lが−CO−NH−
*を表し;アステリスク(
*)は、ベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合する結合(bond)を示す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0089】
7) さらなる態様は、XがOを表す、態様1)〜6)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0090】
8) さらなる態様は、XがSを表す、態様1)〜6)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0091】
9) さらなる態様は、
Yが、
− −NR
1R
2
(−− R
1は、
−−− C
1−4−アルキル(特に、メチル、エチル);
−−− 1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノにより置換されたC
2−4−アルキル;
−−− C
3−5−シクロアルキル−L
1−(L
1は、直接結合又はC
1−3−アルキレン(特にメチレン)を表し;C
3−5−シクロアルキルは1個の環酸素原子を任意に含み、当該C
3−5−シクロアルキルは、未置換であるか、又は、1個のメチル又はフルオロにより置換される。)(特に、そのような基、C
3−5−シクロアルキル−L
1−は、オキセタン−3−イル、オキセタン−3−イル−メチル、3−メチル−オキセタン−3−イル、(3−フルオロ−オキセタン−3−イル)−メチルである。);又は、
−−− 1−(オキセタン−3−イル)−ピペリジン−4−イルであり、
−− R
2は、水素、C
1−3−アルキル(特に、メチル、エチル)又はC
3−5−シクロアルキル(特にシクロプロピル)を表す。)
を表し;
− 又は、Yが、
−− モルフォリン−4−イル;2−オキソ−ピロリジン−1−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イル;又は、4位において1個のオキセタン−3−イル又はC
1−3−アルキル(特にメチル)により任意に置換されたピペラジン−1−イル;
−− 又は、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イル
(当該アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルは、独立に、未置換であるか、又は:
−−− 同じ環炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;又は、
−−− 1個のフェニル又はピリジニル置換基(当該フェニル又はピリジニルは未置換である。);又は、
−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特に、メトキシ、イソプロポキシ);−CO−C
1−4−アルコキシ(特に(tert.−ブチル−オキシ)−カルボニル);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);及び1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ、ヒドロキシ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル、エトキシ−メチル);から選択される1個の置換基;又は、
−−− 2個の置換基であって、当該置換基の一方がC
1−4−アルキル(特にメチル)であり、他方が、ヒドロキシ又はジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ)から独立に選択される、上記2個の置換基(特に、当該2個の置換基は、当該複素環基の同じ環炭素原子に結合する。);又は、
−−− モルフォリン−4−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イルから選択される1個の置換基;
−−− アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルから選択される1個の置換基(これらの基は、独立に、未置換であるか、又は、1個のヒドロキシにより置換されるか、又は、メチル及びヒドロキシの2個の置換基により置換される(特に、両置換基は、当該基の同じ環炭素原子に結合する。);
により置換される。);
から選択される4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリルを表し;
− 又は、Yが、飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)であって、少なくとも1個の窒素原子を含み、当該窒素原子がベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合し、(特に、当該スピロ二環式ヘテロシクリルの遠位の環において)当該ヘテロシクリルが、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を任意に含む、上記飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)を表し;当該ヘテロシクリルは、未置換であるか、又は:
−− 環硫黄環原子において2個のオキソ置換基(従って、−SO
2−基を形成する。);又は、
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した1個のC
1−3−アルキル置換基(特にメチル);
により置換される;
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0092】
10) さらなる態様は、
− Yが基−NR
1R
2
(−− R
1は、
−−− C
1−4−アルキル(特に、メチル, エチル);
−−− 1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノにより置換されたC
2−4−アルキル;
−−− C
3−5−シクロアルキル−L
1−(L
1は、直接結合又はC
1−3−アルキレン(特にメチレン)を表し;C
3−5−シクロアルキルは1個の環酸素原子を任意に含み、当該C
3−5−シクロアルキルは、未置換であるか、又は、1個のメチル又はフルオロにより置換される。)(特に、そのような基、C
3−5−シクロアルキル−L
1−は、オキセタン−3−イル、オキセタン−3−イル−メチル、3−メチル−オキセタン−3−イル、(3−フルオロ−オキセタン−3−イル)−メチルである。);又は、
−−− 1−(オキセタン−3−イル)−ピペリジン−4−イル;を表し;
−− R
2は、水素、C
1−3−アルキル(特に、メチル、エチル)又はC
3−5−シクロアルキル(特にシクロプロピル)を表す。);
を表し;
− 又は、Yが、基
【0094】
(式中、
−− r及びqはいずれも整数の2を表し;かつ、
Zは、O、SO
2又はNR
Y1(R
Y1は、オキセタン−3−イル又はC
1−3−アルキル(特にメチル)を表す。)を表すか;
又は、
−− rは、整数の0、1、2又は3を表し;qは、整数の1、2、3又は4を表し;rとqの合計は2、3又は4であり;かつ、
Zは、CH
2、CHR
Y2又はCR
Y3R
Y4を表し;
−−− R
Y2は、
−−−− 未置換のフェニル又は未置換の5若しくは6員のヘテロアリール(特に、未置換のフェニル);
−−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特に、メトキシ、イソプロポキシ);−CO−C
1−4−アルコキシ(特にtert.−ブチル−オキシ−カルボニル);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);又は、1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ、ヒドロキシ若しくはC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル、エトキシ−メチル);
−−−− モルフォリン−4−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イル;又は、4位において1個のC
1−3−アルキル(特にメチル)により任意に置換されたピペラジン−1−イル;又は、
−−−− アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルであって、これらの基が、独立に、未置換であるか、又は、1個のヒドロキシにより置換され、又は、メチル及びヒドロキシの2個の置換基により置換された(特に、両置換基は、当該基の同じ環炭素原子に結合する。)により置換される。)、上記アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イル;
を表し;
−−− R
Y3はC
1−4−アルキル(特にメチル)を表し;かつ、R
Y4は、独立に、ヒドロキシ又はジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ)を表すか;
−−− 又は、R
Y3及びR
Y4はいずれもフルオロを表すか;
−−− 又は、R
Y3及びR
Y4は、それらが結合する炭素原子と一緒に、
−−−− 4〜6員の飽和炭素環;又は、
−−−− 4〜6員の飽和複素環であって、当該複素環が、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個の環ヘテロ原子を含み;当該複素環が、未置換であるか、又は:
−−−−− 環硫黄環原子において2個のオキソ置換基(従って、−SO
2−基を形成する。);若しくは、
−−−−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した1個のC
1−3−アルキル置換基(特にメチル);
により置換された、4〜6員の飽和複素環;
を形成する。);
を表す;
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0095】
11) さらなる態様は、
− Yが、
N−(C
1−3−アルキル)アミノ、N,N−ジ−(C
1−3−アルキル)−アミノ、N−[2−(ジ−C
1−3−アルキル)アミノ)−エチル]−N−(C
1−3−アルキル)−アミノ、N−(C
1−4−アルキル)−N−(オキセタン−3−イル)−アミノ、N−(C
3−5−シクロアルキル)−N−(オキセタン−3−イル)−アミノ、N−(C
1−4−アルキル)−N−(オキセタン−3−イル−メチル)−アミノ、N−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−N−メチルアミノ、N−(3−フルオロ−オキセタン−3−イル−メチル)−N−メチルアミノ又はN−メチル−((N−(オキセタン−3−イル)−ピペリジン)−4−イル)−アミノ;
を表し;
− 又は、Yが:
−− モルフォリン−4−イル;2−オキソ−ピロリジン−1−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イル;又は、4位において1個のオキセタン−3−イル又はC
1−3−アルキル(特にメチル)により任意に置換されたピペラジン−1−イル;
−− 又は、アゼチジン−1−イル
(当該アゼチジン−1−イルは、未置換であるか、又は:
−−− 同じ環炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;又は、
−−− 1個のフェニル又はピリジニル置換基であって、当該フェニル又はピリジニルが未置換である、上記フェニル又はピリジニル置換基;又は、
−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特にイソプロポキシ);−CO−C
1−4−アルコキシ(特に(tert.−ブチル−オキシ)−カルボニル);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);及び1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ、ヒドロキシ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル、エトキシ−メチル);から選択される1個の置換基;又は、
−−− 2個の置換基であって、当該置換基の一方がC
1−4−アルキル(特にメチル)であり、他方が、ヒドロキシ又はジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ)から独立に選択される、上記2個の置換基(特に、当該2個の置換基は、当該複素環基の同じ環炭素原子に結合する。);又は、
−−− モルフォリン−4−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イルから選択される1個の置換基;
−−− アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルから選択される1個の置換基(当該基は、独立に、未置換であるか、又は、1個のヒドロキシにより置換されるか、又は、メチル及びヒドロキシの2個の置換基により置換される(特に、両置換基は、当該基の同じ環炭素原子に結合する。);
により置換される。);
−− 又は、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イル(当該ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルは、独立に、未置換であるか、又は:
−−− 同じ環炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;又は、
−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特に、メトキシ);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);及び1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、エトキシ−メチル);から選択される1個の置換基;
により置換される。);
から選択される4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリルを表し;
− 又は、Yが、飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)であって、少なくとも1個の窒素原子を含み、当該窒素原子がベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合し、当該ヘテロシクリルが、(特に、当該スピロ二環式ヘテロシクリルの遠位の環において)酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を任意に含む、上記飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)を表し;当該ヘテロシクリルは、未置換であるか、又は:
−− 環硫黄環原子において2個のオキソ置換基(従って、−SO
2−基を形成する。);又は、
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した1個のC
1−3−アルキル置換基(特にメチル);
により置換される;
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0096】
12) さらなる態様は、
− Yが、
−− モルフォリン−4−イル;2−オキソ−ピロリジン−1−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イル;又は、4位において1個のオキセタン−3−イル又はC
1−3−アルキル(特にメチル)により任意に置換されたピペラジン−1−イル;
−− 又は、アゼチジン−1−イル
(当該アゼチジン−1−イルは、未置換であるか、又は:
−−− 同じ環炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;又は、
−−− 1個のフェニル置換基であって、当該フェニルが未置換である、上記フェニル置換基;又は、
−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特にイソプロポキシ);−CO−C
1−4−アルコキシ(特に(tert.−ブチル−オキシ)−カルボニル);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);及び1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ、ヒドロキシ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル、エトキシ−メチル);から選択される1個の置換基;又は、
−−− 2個の置換基であって、当該置換基の一方がC
1−4−アルキル(特にメチル)であり、他方が、ヒドロキシ又はジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ)から独立に選択される、上記2個の置換基(特に、当該2個の置換基は、当該複素環基の同じ環炭素原子に結合する。);又は、
−−− モルフォリン−4−イル;1,1−ジオキシドチオモルフォリン−4−イルから選択される1個の置換基;
−−− アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルから選択される1個の置換基(これらの基は、独立に、未置換であるか、又は、1個のヒドロキシにより置換されるか、又は、メチル及びヒドロキシの2個の置換基により置換される(特に、両置換基は、当該基の同じ環炭素原子に結合する。);
により置換される。);
−− 又は、ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イル(当該ピロリジン−1−イル又はピペリジン−1−イルは、独立に、未置換であるか、又は:
−−− 同じ環炭素原子に結合した2個のフルオロ置換基;又は、
−−− ヒドロキシ;C
1−3−アルコキシ(特に、メトキシ);ジ−(C
1−3−アルキル)アミノ(特にジメチルアミノ);及び1個のジ−(C
1−3−アルキル)アミノ又はC
1−3−アルコキシにより置換されたC
1−3−アルキル(特に、ジメチルアミノ−メチル、エトキシ−メチル);から選択される1個の置換基;により置換される。);
から選択される4〜7員の飽和単環式ヘテロシクリルを表し;
− 又は、Yが、飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)であって、少なくとも1個の窒素原子を含み、当該窒素原子がベンゾオキサゾール/ベンゾチアゾール基に結合し、当該ヘテロシクリルが、(特に、当該スピロ二環式ヘテロシクリルの遠位の環において)酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1個のさらなる環ヘテロ原子を任意に含む、上記飽和7〜11員のスピロ二環式ヘテロシクリル(特に、7〜10員のスピロ二環式ヘテロシクリル)を表し;当該ヘテロシクリルは、未置換であるか、又は:
−− 環硫黄環原子において2個のオキソ置換基(従って、−SO
2−基を形成する。);又は、
−− 遊離原子価を有する環窒素原子に結合した1個のC
1−3−アルキル置換基(特にメチル);
により置換される;
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0097】
13) さらなる態様は、Yが、下記の基、A)、B)、C)、D)又はE)から独立に選択される基を表す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する:
【0100】
14) さらなる態様は、Yが、下記の基、A)、B)、C)又はD)から独立に選択される基を表す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する:
【0102】
15) さらなる態様は、Yが、下記の基、A)又はB)から独立に選択される基を表す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する:
【0104】
16) 従って、本発明は、態様1)に定義する式(I)の化合物又はそのような化合物であって、それぞれの従属関係に従って態様2)〜14)のいずれか1つの特徴によってさらに限定される化合物;それらの薬学的に許容される塩;並びに、ROS産生障害と関連する疾患若しくは障害の予防若しくは治療及び/又は種々の線維性疾患の予防若しくは治療における、医薬としてのそのような化合物の使用に関する。式(I)の化合物に関して特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
1、2+1、3+1、4+1、5+1、5+2+1、5+3+1、5+4+1、6+1、6+2+1、6+3+1、6+4+1、7+1、7+2+1、7+3+1、7+4+1、7+5+1、7+5+2+1、7+5+3+1、7+5+4+1、7+6+1、7+6+2+1、7+6+3+1、7+6+4+1、8+1、8+2+1、8+3+1、8+4+1、8+5+1、8+5+2+1、8+5+3+1、8+5+4+1、8+6+1、8+6+2+1、8+6+3+1、8+6+4+1、9+1、9+2+1、9+3+1、9+4+1、9+5+1、9+5+2+1、9+5+3+1、9+5+4+1、9+6+1、9+6+2+1、9+6+3+1、9+6+4+1、9+7+1、9+7+2+1、9+7+3+1、9+7+4+1、9+7+5+1、9+7+5+2+1、9+7+5+3+1、9+7+5+4+1、9+7+6+1、9+7+6+2+1、9+7+6+3+1、9+7+6+4+1、9+8+1、9+8+2+1、9+8+3+1、9+8+4+1、9+8+5+1、9+8+5+2+1、9+8+5+3+1、9+8+5+4+1、9+8+6+1、9+8+6+2+1、9+8+6+3+1、9+8+6+4+1、10+1、10+2+1、10+3+1、10+4+1、10+5+1、10+5+2+1、10+5+3+1、10+5+4+1、10+6+1、10+6+2+1、10+6+3+1、10+6+4+1、10+7+1、10+7+2+1、10+7+3+1、10+7+4+1、10+7+5+1、10+7+5+2+1、10+7+5+3+1、10+7+5+4+1、10+7+6+1、10+7+6+2+1、10+7+6+3+1、10+7+6+4+1、10+8+1、10+8+2+1、10+8+3+1、10+8+4+1、10+8+5+1、10+8+5+2+1、10+8+5+3+1、10+8+5+4+1、10+8+6+1、10+8+6+2+1、10+8+6+3+1、10+8+6+4+1、11+1、11+2+1、11+3+1、11+4+1、11+5+1、11+5+2+1、11+5+3+1、11+5+4+1、11+6+1、11+6+2+1、11+6+3+1、11+6+4+1、11+7+1、11+7+2+1、11+7+3+1、11+7+4+1、11+7+5+1、11+7+5+2+1、11+7+5+3+1、11+7+5+4+1、11+7+6+1、11+7+6+2+1、11+7+6+3+1、11+7+6+4+1、11+8+1、11+8+2+1、11+8+3+1、11+8+4+1、11+8+5+1、11+8+5+2+1、11+8+5+3+1、11+8+5+4+1、11+8+6+1、11+8+6+2+1、11+8+6+3+1、11+8+6+4+1、12+1、12+2+1、12+3+1、12+4+1、12+5+1、12+5+2+1、12+5+3+1、12+5+4+1、12+6+1、12+6+2+1、12+6+3+1、12+6+4+1、12+7+1、12+7+2+1、12+7+3+1、12+7+4+1、12+7+5+1、12+7+5+2+1、12+7+5+3+1、12+7+5+4+1、12+7+6+1、12+7+6+2+1、12+7+6+3+1、12+7+6+4+1、12+8+1、12+8+2+1、12+8+3+1、12+8+4+1、12+8+5+1、12+8+5+2+1、12+8+5+3+1、12+8+5+4+1、12+8+6+1、12+8+6+2+1、12+8+6+3+1、12+8+6+4+1、13+1、13+2+1、13+3+1、13+4+1、13+5+1、13+5+2+1、13+5+3+1、13+5+4+1、13+6+1、13+6+2+1、13+6+3+1、13+6+4+1、13+7+1、13+7+2+1、13+7+3+1、13+7+4+1、13+7+5+1、13+7+5+2+1、13+7+5+3+1、13+7+5+4+1、13+7+6+1、13+7+6+2+1、13+7+6+3+1、13+7+6+4+1、13+8+1、13+8+2+1、13+8+3+1、13+8+4+1、13+8+5+1、13+8+5+2+1、13+8+5+3+1、13+8+5+4+1、13+8+6+1、13+8+6+2+1、13+8+6+3+1、13+8+6+4+1、14+1、14+2+1、14+3+1、14+4+1、14+5+1、14+5+2+1、14+5+3+1、14+5+4+1、14+6+1、14+6+2+1、14+6+3+1、14+6+4+1、14+7+1、14+7+2+1、14+7+3+1、14+7+4+1、14+7+5+1、14+7+5+2+1、14+7+5+3+1、14+7+5+4+1、14+7+6+1、14+7+6+2+1、14+7+6+3+1、14+7+6+4+1、14+8+1、14+8+2+1、14+8+3+1、14+8+4+1、14+8+5+1、14+8+5+2+1、14+8+5+3+1、14+8+5+4+1、14+8+6+1、14+8+6+2+1、14+8+6+3+1、14+8+6+4+1、15+1、15+2+1、15+3+1、15+4+1、15+5+1、15+5+2+1、15+5+3+1、15+5+4+1、15+6+1、15+6+2+1、15+6+3+1、15+6+4+1、15+7+1、15+7+2+1、15+7+3+1、15+7+4+1、15+7+5+1、15+7+5+2+1、15+7+5+3+1、15+7+5+4+1、15+7+6+1、15+7+6+2+1、15+7+6+3+1、15+7+6+4+1、15+8+1、15+8+2+1、15+8+3+1、15+8+4+1、15+8+5+1、15+8+5+2+1、15+8+5+3+1、15+8+5+4+1、15+8+6+1、15+8+6+2+1、15+8+6+3+1、15+8+6+4+1。
【0105】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「14+8+1」は、態様14)であって、態様8)に従属し、態様1)に従属することを意味し、すなわち、態様「14+8+1」は、態様8)
及び14)の特徴によりさらに限定された態様1)の化合物に相当する。
【0106】
17) さらなる態様は、下記の化合物から選択される態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−1l6−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ピロリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−メトキシ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−3−メチル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−ジメチルアミノ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−モルフォリン−4−イル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[メチル−(3−メチル−オキセタン−3−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[3−(1,1−ジオキソ−1l6−チオモルフォリン−4−イル)−アゼチジン−1−イル]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−3−メチル−[1,3’]ビアゼチジニル−1’−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−オキサ−6−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−2−アザ−スピロ[3.5]ノナ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.4]オクタ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.5]ノナ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−オキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(7−オキサ−2−アザ−スピロ[3.5]ノナ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(5−オキサ−2−アザ−スピロ[3.4]オクタ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−アゼチジン−1−イル]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−メチル−2,6−ジアザ−スピロ[3.5]ノナ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(5−オキサ−2−アザ−スピロ[3.5]ノナ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(7−オキサ−1−アザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
1−{5−[(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボニル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−2−イル}−アゼチジン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
(R)−N−(2−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((S)−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−イソプロポキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−フェニル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−エトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[(3−フルオロ−オキセタン−3−イルメチル)−メチル−アミノ]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−オキセタン−3−イル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[メチル−(1−オキセタン−3−イル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(メチル−オキセタン−3−イルメチル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(メチル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ジメチルアミノメチル−ピロリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−フェニル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(シクロプロピル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ピロリジン−1−イル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[3−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アゼチジン−1−イル]−ベンゾオキサゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ジメチルアミノメチル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(7−メチル−1,7−ジアザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(7−メチル−2,7−ジアザ−スピロ[3.5]ノナ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ジメチルアミノ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2,2−ジオキソ−2l6−チア−6−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−1l6−チア−6−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ジメチルアミノ−3−メチル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−2−アザ−スピロ[3.4]オクタ−2−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−ピロリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ピロリジン−1−イル−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ジメチルアミノ−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−1l6−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−メトキシ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−3−メチル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
(S)−N−(2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 {2−[メチル−(1−オキセタン−3−イル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−ベンゾチアゾール−5−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(メチル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−フェニル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((S)−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクタ−6−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−((R)−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(2−ジメチルアミノメチル−ピロリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−アゼチジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−エチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(3−ピリジン−2−イル−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(7−オキサ−1−アザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 (2−ピロリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.4]オクタ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 [2−(シクロプロピル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(7−オキサ−1−アザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 (2−ピロリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.4]オクタ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
クロマン−6−カルボン酸 [2−(シクロプロピル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(7−オキサ−1−アザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 (2−ピロリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.4]オクタ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸 [2−(シクロプロピル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(7−オキサ−1−アザ−スピロ[3.5]ノナ−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−5−アザ−スピロ[3.4]オクタ−5−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナ−6−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナ−7−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 (2−モルフォリン−4−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 (2−ジエチルアミノ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド;
4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸 [2−(シクロプロピル−オキセタン−3−イル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド;
2−ピペリジン−1−イル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド;
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−アミド;
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.4]オクタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−アミド;及び
2−(6−オキサ−1−アザ−スピロ[3.3]ヘプタ−1−イル)−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルアミド。
【0107】
態様1)〜17)のいずれか1つに定義する式(I)の化合物及びこれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、(例えば錠剤又はカプセル剤の形態等の特に経口等の)経腸又は(静脈内、腹腔内、皮下若しくは局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0108】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams&Wilkinsにより出版]参照。)、既述の式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0109】
態様1)〜17)のいずれか1つに定義する式(I)の化合物及びこれらの薬学的に許容される塩は、NOX4の調節、特に、線維性疾患及び/又は活性酸素種(ROS)産生障害と関連する疾患若しくは障害の予防若しくは治療に有用である。
線維性疾患は、肺線維症、特に突発性肺線維症(IPF);硬皮症、特に全身性硬化症;嚢胞性線維症;肝線維症;慢性腎疾患、特に糖尿病性腎障害;及び慢性心筋症、糖尿病性心筋症及び肥大性心筋症により引き起こされる心不全を含む(線維症と関連した)心筋症を含むものとして定義してもよい。
【0110】
反応性酸素種(ROS)産生障害と関連する疾患又は障害は、肺高血圧症;高血圧症;喘息;急性呼吸窮迫症候群(ARDS);心筋梗塞;急性心不全;Barth症候群を含む心臓及び骨格筋症(cardiac and skeletal myopathy);卒中;外傷性脳損傷;神経因性疼痛;毛細血管拡張性運動失調症(Louis−Bar症候群);糖尿病網膜症(diabetic renopathy)等の眼疾患;及び癌(特に、卵巣癌、腎細胞癌、多形膠芽腫(glioblastoma multiforme)、頭頚部扁平上皮細胞癌(HNSCC)、膵臓腺癌、結腸癌、尿路上皮癌、前立腺癌、乳癌、非小細胞肺癌及び転移)を含むものとして定義してもよい。
【0111】
特に、反応性酸素種(ROS)産生障害と関連する疾患又は障害は、肺高血圧症に応答する心臓及び血管再構築;高血圧症;喘息;急性呼吸窮迫症候群(ARDS);急性心筋梗塞;急性心不全;神経ホルモン性興奮の不制御と関連する心不全;Barth症候群を含む心臓及び骨格筋症;急性脳卒中;及び急性外傷性脳損傷を含むものとして定義してもよい。
いかなる疑義をも避けるために、化合物がある疾患の予防又は治療について有用であると記載されている場合には、そのような化合物は、同様に当該疾患の予防又は治療のための医薬の製造における使用にも適している。
【0112】
本発明はまた、薬学的に活性な量の態様1)〜17)のいずれか1つに定義する式(I)の化合物をそれを必要とする対象に投与することを含む、本明細書に記載した疾患又は障害の予防又は治療方法にも関する。
本発明の好ましい態様において、態様1)〜17)のいずれか1つに定義する式(I)の化合物の投与量は、1mgから1000mg/日の間、特に5mgから500mg/日の間、さらに10mgから400mg/日の間に含まれる。
本発明はまた、効果的な量の態様1)〜17)のいずれか1つに定義する式(I)の化合物を対象に投与することを含む、(NOX4を調節することにより)当該対象における、筋線維芽細胞の分化を阻害する方法にも関し;特に、当該対象は、線維性疾患及び/又は反応性酸素種(ROS)産生障害関連疾患又は障害を有するものと診断されている。
【0113】
当該筋線維芽細胞の分化の阻害は、特に、当該患者の(例えば、式(I)の化合物を投与された前の各レベルと比較した時の)
− 臓器生検におけるROSレベルの減少(Gorin,Y.ら、Targeting NADPH oxidase with a novel dual NOX1/NOX4 inhibitor attenuates renal pathology in type 1 diabetes。Am J Physiol Renal Physiol, ajprenal 00396 02014(2015));及び/又は、
− 呼気凝縮液中のROSレベルの減少(Psathakis,K.ら、Exhaled markers of oxidative stress in idiopathic pulmonary fibrosis。Eur J Clin Invest 36, 362−367(2006));及び/又は、
− アルファ平滑筋アクチンレベルの減少;及び/又は、
− 組織生検における細胞外マトリックスタンパク質の沈着レベルの減少(Hecker,L.ら、NADPH oxidase−4 mediates myofibroblast activation and fibrogenic responses to lung injury。Nat Med 15,1077−1081(2009));
によりモニターされてもよい。
【0114】
本発明はまた、任意で1種又は数種の抗線維化剤[限定されるものではないが、例えば、キナーゼ阻害剤(より具体的には:レセプターチロシンキナーゼアンタゴニスト及び/又はp38キナーゼ阻害剤)及び/又はレニン−アンジオテンシン系(RAS)のアンタゴニスト及び/又はエンドセリンレセプターアンタゴニスト及び/又はグアニルシクラーゼの刺激剤及び/又はペルオキシゾーム増殖剤応答性核内受容体ガンマ(peroxisome proliferator activated nuclear receptor gamma)(PPARc)のリガンド及び/又はセロトニンシグナル伝達のアンタゴニスト及び/又はインテグリン介在シグナル伝達のアンタゴニスト及び/又はサイトカインシグナル伝達のアンタゴニスト及び/又はリゾホスファチジン酸(LPA)レセプターのアンタゴニスト及び/又はM2型マクロファージを生物学的標的とする治療。]と組み合わせて使用するための、本明細書に記載した疾患及び障害の予防又は治療のための医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用にも関する
【0115】
式(I)の化合物の製造
式(I)の化合物は、以下の方法によって、実施例に示された方法によって、又は類似の方法によって製造することができる。最適反応条件は、使用する具体的反応物又は溶媒によって変わるが、このような条件は、当業者により、ルーチンの最適化手順によって決定することができる。
【0116】
本発明の式(I)の化合物は、以下に概説した一般的反応シークエンスに従って、文献周知の方法によって、実施例に示された方法によって又は類似の方法によって製造することができる。式(I)の化合物を生じる合成の可能性のうちの少数のみを記述してある。最適反応条件は、使用する具体的反応物又は溶媒によって変わるが、このような条件は、当業者により、ルーチンの最適化手順によって決定することができる。場合によっては、包括的な基L、Y及び環(A)は、下記のスキームに図示した製法に適合しないかもしれず、保護基の使用が必要となるだろう。保護基の使用は、当技術分野において周知である(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley−Interscience、1999参照)。この目的のために、そのような保護基が必要に応じて適切に導入されているものと仮定する。得られた化合物は、それ自体知られた方法により、その薬学的に許容される塩に変換してもよい。以下に概説した一般的反応シークエンスにおいて、包括的な基L、X、Y及び環(A)は式(I)に定義した通りである。
【0117】
Lが−CO−NH−を表す式(I)の化合物は、HOBtの存在下又は非存在下において、Et
3N、DIPEA等の塩基の存在下、DMF、DCM、THF等の溶媒中で、HATU、TBTU、EDC等のカップリング試薬を用いることにより、構造1の化合物を構造2の化合物と反応させることにより製造される。あるいは、構造1の化合物の構造2の化合物へのカップリングは、構造1の化合物の対応する酸クロリドを反応させることにより行ってもよい。
【0119】
構造1の化合物は、市販されているか、又は当業者に既知の手順に従って製造される。
構造2の化合物は、Pd/C、Pt/C、PtO
2等の触媒の存在下、MeOH、EtOH、EA、THF等の溶媒又はそれらの混合物中、例えば水素ガスを用いて、又は、酢酸等の溶媒中、Feを用いて、構造3の化合物を還元することにより製造される。
【0121】
構造3の化合物は、Et
3N、DIPEA、NaHCO
3、K
2CO
3、KOtBu等の塩基の存在下又は非存在下、THF、DMF、DMSO等の溶媒中、構造4の化合物を構造5の化合物と反応させることにより、又は、文献的手順(例えば、R.E.Martinら、Bioorg.Med.Chem.Lett.19(2009)6106−6113;F.Hayatら、Bull.Korean Chem.Soc.34(2013)495−499)に従って製造される。
【0123】
構造4の化合物は、市販されているか、又は、DCM、CHCl
3、DMF等の溶媒の存在下又は非存在下、好ましくは20から80℃の間の温度にて、構造6の化合物を、SOCl
2、SO
2Cl
2、POCl
3又はPCl
5等の塩素化試薬と反応させることにより製造される。
構造5の化合物は、市販されているか、又は、当業者に既知の手順に従って製造される。
【0125】
構造6の化合物は、市販されているか、又は、既知の文献的手順、例えば、L.Zhuら、J.Heterocycl.Chem.42(2005)727−730、J.C.Mannionら、WO2011/112602;G.M.Wynneら、WO2007/091106に従って製造される。
【0126】
あるいは、Lが−CO−NH−
*を表す式(I)の化合物はまた、Et
3N、DIPEA、NaHCO
3、K
2CO
3、KOtBu等の塩基の存在下又は非存在下、THF、DMF、DMSO等の溶媒中、Lが−CO−NH−
*を表す構造7の化合物を、構造5の化合物と反応させることにより製造される。
【0128】
構造7の化合物は、DCM、DMF又はDMA等の溶媒の存在下又は非存在下、Lが−CO−NH−
*を表す構造8の化合物を、SOCl
2等の塩素化試薬で処理することにより製造される。
【0130】
構造8の化合物は、DCM等の溶媒中、Et
3N、DIPEA等の塩基を用いて、構造10の化合物を構造9の化合物と反応させるか、又は、塩基の存在下、TBTU、HATU、EDC等のカップリング試薬の存在下、DMF等の溶媒中、構造10の化合物を構造1の化合物と反応させることにより製造することができる。構造10の化合物はまた、SOCl
2等の塩素化試薬の存在下、触媒量のDMFの存在下又は非存在下、DCM等の溶媒中、構造1の化合物をin situで塩素化することにより構造1の化合物と反応させることもできる。
【0132】
構造9の化合物は、市販されているか、又は、既知の手順に従って構造1の化合物から製造してもよい。
構造10の化合物は、市販されているか、又は、既知の手順、例えば、L.Katzら、J.Org.Chem.19(1954)758−766、K.D.Rynearson、Bioorg.Med.Chem.Lett.24(2014)3521−3525、D.S.B.Ongaroraら、Bioorg.Med.Chem.Lett.22(2012)5046−5050、L.Zhuら、J.Heterocycl.Chem.42(2005)727−730、Y.Murtiら、J.Pharm.Res.7(2008)153−155に従って製造される。
【0133】
Lが−NH−CO−
*を表す式(I)の化合物は、1−クロロ−N,N−2−トリメチルプロペニルアミン(Ghosez試薬)、HATU、TBTU、EDC又はPOCl
3等のカップリング試薬を用いることにより、HOBtの存在下又は非存在下、Et
3N、DIPEA等の塩基の存在下、DCM、DMF、THF、ピリジン等の溶媒又はそれらの混合物中、構造11の化合物を構造12の化合物と反応させることにより製造される。あるいは、構造11の化合物の構造12の化合物へのカップリングは、構造12の化合物の対応する酸クロリドを構造11の化合物と反応させることにより行ってもよい。
【0135】
構造11の化合物は、市販されているか、又は、当該技術分野において周知である。
構造12の化合物は、当業者に既知の条件下、例えば、構造13の化合物をaq.NaOH、メタノール及びTHFの混合物に、又は、aq.HClに暴露することにより、RがC
1−4−アルキルを表す構造13をけん化することにより製造される。
【0137】
構造13の化合物は、Et
3N、DIPEA、NaHCO
3、K
2CO
3、KOtBu等の塩基の存在下又は非存在下、THF、DMF、DMSO等の溶媒中、好ましくは20から80℃の間の温度にて、構造14の化合物を構造5の化合物と反応させることにより製造される。
【0139】
構造14の化合物は、市販されているか、又は、下記の文献的手順(例えば、A.Binggeli、WO2007025897)に従って、又は、POCl
3、PCl
5、SOCl
2、SO
2Cl
2等の塩素化試薬を用いて、DCM、CHCl
3、DMF等の溶媒中、構造15の化合物を塩素化することにより製造される。
【0141】
構造15の化合物は、市販されているか、又は、下記の文献的手順(例えば、S.Hachiya、WO2008059854、J.−L.Chen WO2005086904)に従って得られる。
【実施例】
【0142】
実験の項
以下の実施例は本発明を説明するが、その範囲を限定するものではまったくない。
温度はすべて℃で示す。化合物は、
1H−NMR(Bruker Avance II、400MHz、UltraShield(登録商標)、400MHz(
1H)、100MHz(
13C);又は、Bruker Avance III HD、Ascend 500MHz(
1H)、125MHz(
13C) DCH cryoprobeを装着したマグネット);化学シフトは、使用する溶媒に対するppmで示してある;多重度:s=一重項、d=二重項、t=三重項、p=五重項、hex=六重項、hep=七重項、m=多重項、br=広域;結合定数はHzで示してある。非重水素化DMSOを溶媒として使用した場合、2.5ppmにおける溶媒の共鳴を抑えた。);LC−MSによって(HP1100 Binary Pump及びDAD(Agilent、スイス)を備えたFinnigan MSQ(登録商標) plus又はMSQ(登録商標) surveyor(Dionex、スイス)、カラム:Zorbax SB−AQ、5μm、120Å、4.6x50mm(Agilent)、勾配:1min内に0.04%のトリフルオロ酢酸を含む5−95%アセトニトリル水溶液、流速:4.5mL/min;t
Rはminで示す。);又は、TLCによって(Merck製TLC−プレート、Silicagel 60F
254);又は融点;によって特徴を明らかにする。化合物は分取用HPLC(カラム:X−terra RP18、50x19mm、5μm、勾配:0.5%のギ酸を含む10−95%MeCN水溶液)で精製する。
【0143】
(本明細書おいて使用される)略語:
abs 無水の
aq. 水溶液
BSA ウシ血清アルブミン
CC シリカゲルカラムクロマトグラフィー
DCM ジクロロメタン
DIPEA Huenig塩基、ジエチルイソプロピルアミン
DMA N,N−ジメチルアセタミド
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルフォキシド
EA 酢酸エチル
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド
Et エチル
EtOH エタノール
h 時間
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート
HOBT 1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HV 高真空条件
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
KOtBu カリウム tert.−ブチレート
Lit. 文献
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
min 分
NEt
3 トリエチルアミン
org. 有機
PPh
3 トリフェニルホスフィン
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスフォニウム−ヘキサフルオロ−ホスフェート
prep. 分取用
rt 室温
sat. 飽和
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,2,3,3−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート
tert. 3級
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
t
R 保持時間
【0144】
構成要素の製造
5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール
2−アミノ−4−ニトロフェノール(10g、64.2mmol)をabs.EtOH(150mL)中に溶解したものに、キサントゲン酸エチルカリウム(potassium ethyl xanthogenate)(12.6g、77.1mmol)を添加した。混合物を還流下で5h撹拌した後、rtに冷却し、濃縮した。残渣を水(300mL)中に溶解し、激しく撹拌しながら1M aq.HCl(75mL)で処理した。生成した沈殿物を集め、水(50mL)で洗浄し、HV下で2日乾燥し、表題化合物(又は互変異性体)(11.9g)を灰−ベージュ色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.71min;[M+H]
+=検出不可;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:14.33(s br、1H)、8.21(dd、J
1=2.3Hz、J
2=8.9Hz、1H)、7.96(d、J=2.3Hz、1H)、7.75(d、J=8.9Hz、1H)。
【0145】
2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール
5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール(5.9g、30mmol)を塩化チオニル(54.7mL、751mmol)中に懸濁したものに、DMF(0.04mL、0.456mmol)を添加した。混合物を65℃に加熱し、1h撹拌した。混合物をrtに冷却し、濃縮した。残渣をトルエン(30mL)中に懸濁し、溶媒を再び蒸発させた。次いで、残渣をDCM(25mL)中に取り、ヘプタン:EA 4:1で溶出するCCにより精製して、表題化合物(4.4g)をベージュ色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.78min;[M+H]
+=検出不可;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.61(d、J=2.3Hz、1H)、8.38(dd、J
1=2.3Hz、J
2=9.0Hz、1H)、7.68(d、J=9.0Hz、1H)。
【0146】
5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール
2−アミノ−4−ニトロフェノール(4.0g、26mmol)とキサントゲン酸カリウム(potassium xanthogenate)(5.0g、31.2mmol)をEtOH(100mL)中に混合したものを、24h還流した後、rtにてさらに2日間撹拌した。生成した沈殿物を集め、EtOHで洗浄し、乾燥して、表題化合物(又は互変異性体)(5.3g)をオレンジ色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.71min;[M+H]
+=検出不可;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:7.85(dd、J
1=2.4Hz、J
2=8.6Hz、1H)、7.82(d、J=2.3Hz、1H)、7.28(d、J=8.6Hz、1H)。
【0147】
5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール
5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール(1.0g、5.1mmol)をEtOH(38mL)とH
2O(38mL)中に懸濁したものに、80℃にて、NH
4Cl(545mg、10.2mmol)、次いでFe(1.40g、25mmol)を添加した。得られた混合物を80℃にて1.5h撹拌した。混合物をrtに冷却し、ろ過し、ろ液を濃縮した。生成した沈殿物を集め、水で洗浄し、乾燥して、表題化合物(又は互変異性体)(640mg)をベージュ色の粉末として得た;LC−MS:t
R=0.37min;[M+H]
+=208.06;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:13.39(s br、1H)、7.13(d、J=8.6Hz、1H)、6.36−6.51(m、2H)、5.26(s br、2H)。
【0148】
メチル 2−メルカプトベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート
メチル 3−アミノ−5−ヒドロキシベンゾエート(1.0g、5.98mmol)をMeOH(13.5mL)中に溶解したものに、KOH(468mg、7.18mmol)を添加した。混合物を、すべてのKOHが溶解するまで、rtにて撹拌した。次いで、CS
2(9.02mL、150mmol)を添加し、混合物を60℃にて16h撹拌した後、0℃に冷却し、EA(50mL)で希釈した。1M aq.HCl(8.6mL)を添加して、混合物をpH1に酸性化した。有機層を分離し、水(25mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、表題化合物(又は互変異性体)(1.18g)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.72min;[M+H]
+=209.96;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:14.14(s、1H)、7.89(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.5Hz、1H)、7.69(d、J=1.5Hz、1H)、7.63(d、J=8.5Hz、1H)、3.88(s、3H)。
【0149】
メチル 2−クロロベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート
メチル 2−メルカプトベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート(1.08g、5.16mmol)をDCM(5.5mL)中に溶解したものに、POCl
3(4.25mL、46.5mmol)、次いでPCl
5(1.29g、6.19mmol)を添加した。混合物をrtにて8h撹拌した後、濃縮した。残ったオイルを氷浴で冷却した後、飽和NaHCO
3水溶液(50mL)を添加した。ガスの発生が止んだ時に、混合物を分液漏斗に移し、DCM(2x50mL)で2回抽出した。有機抽出物を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物をジエチルエーテル(10mL)中に懸濁した。懸濁液を10min撹拌した後、ろ過した。ろ液を濃縮し、乾燥して、表題化合物(0.62g)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.80min;[M+H+CH
3CN]
+=253.04;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.40(d、J=1.2Hz、1H)、8.15(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.7Hz、1H)、7.58(d、J=8.6Hz、1H)、3.99(s、3H)。
【0150】
5−ニトロベンゾ[d]チアゾール−2−チオール
2−フルオロ−5−ニトロアニリン(3.12g、20mmol)をDMF(15mL)中に溶解したものに、キサントゲン酸エチルカリウム(3.93g、24mmol)を添加した。混合物を100℃にて5h撹拌した後、rtに冷却し、水(25mL)及び1M aq.HCl(35mL)で希釈した。生成した沈殿物を集め、水(15mL)で洗浄し、乾燥して、表題化合物(又は互変異性体)(3.99g)をベージュ色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.76min;[M+H]
+=検出不可;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:14.17(s、1H)、8.15(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.8Hz、1H)、7.99(d、J=9.0Hz)、7.97(d、J=2.3Hz)。
【0151】
2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]チアゾール
固体の5−ニトロベンゾ[d]チアゾール−2−チオール(4.0g、18.8mmol)を丸底フラスコ内に入れ、0℃に冷却し、SO
2Cl
2(9.1mL、113mmol)を0℃にてゆっくりと添加した。添加完了後速やかに、黄色の懸濁液を、0℃にて5min、次いでrtにて2h撹拌した。混合物を氷/水(200mL)上に注ぎ、1h撹拌した。生成した沈殿物を集め、水で洗浄し、高真空下で撹拌した。物質をEA(25mL)中でスラリー化し、15min激しく撹拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、乾燥した。得られた固体をシリカゲルに吸着させ、ヘプタン:EA 4:1で溶出するCCにより精製して、表題化合物(2.02g)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.84min;[M+H]
+=214.51;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.84(d、J=2.2Hz、1H)、8.35(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.9Hz、1H)、7.98(d、J=8.9Hz、1H)。
【0152】
2−クロロベンゾ[d]チアゾール−5−アミン
2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]チアゾール(2.18g、10.2mmol)をEtOH:酢酸 91:9(102mL)中に溶解したものに、鉄粉末(5.70g、102mmol)を注意深く添加した。混合物を1.5h還流した後、ろ過した。ろ液を約3分の1の体積に濃縮し、10%NaOH水溶液の添加により、溶液のpHをpH8に調整した。混合物をEA(150mL)で抽出した。有機抽出物を塩水(brine)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物をEtOH(4mL)中に懸濁し、ろ過し、EtOH(0.5mL)でさらに洗浄し、乾燥して、表題化合物(1.55g)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.78min;[M+H]
+=185.03;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:7.65(d、J=8.7Hz、1H)、7.06(d、J=1.9Hz、1H)、6.79(dd、J
1=2.0Hz、J
2=8.7Hz、1H)、5.43(s、2H)。
【0153】
2−クロロ−ベンゾチアゾール−5−カルボニルクロリド
2−スルファニル−1,3−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸(50.1mg、0.237mmol)、PCl
5(158mg、0.745mmol)及びPOCl
3(0.446mL、4.74mmol)の混合物に、DMF(0.042mL、0.524mmol)を注意深く添加した。混合物が温まり、濃厚な懸濁液をrtにて3h撹拌し、清澄な溶液とした。混合物を濃縮し、DCMで希釈し、固体物質をろ過し、ろ液を濃縮し、乾燥して、粗製の表題化合物(92mg)を薄黄色の樹脂として得、それをさらに精製することなく使用した;LC−MS:t
R=0.91min;[M+H]
+=検出不可。
【0154】
中間体の製造
中間体A1
4−(5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)チオモルフォリン 1,1−ジオキシド
a) 2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール(1.0g、5.0mmol)とEt
3N(2.1mL、15.1mmol)をTHF(25mL)中に溶解したものに、チオモルフォリン 1,1−ジオキシド(715mg、5.29mmol)を添加した。混合物を70℃にて3h撹拌した後、水(100mL)で希釈し、EA(200mL)、次いでDCM(100mL)で抽出した。有機抽出物を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残った固体をDCM(10mL)中に懸濁し、ろ過し、DCM(5mL)でさらに洗浄し、乾燥して、表題化合物(698mg)の第1バッチを得た。ろ液を濃縮し、DCM(2mL)中に再度懸濁した。固体物質を集め、少量のDCMで洗浄し、乾燥して、表題化合物(460mg)の第2バッチを得た。得られた固体物質を合わせた;LC−MS:t
R=0.69min;[M+H]
+=297.98;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:8.15(d、J=2.3Hz、1H)、8.04(dd、J
1=2.3Hz、J
2=8.8Hz、1H)、7.71(d、J=8.8Hz、1H)、4.08−4.16(m、4H)、3.35−3.42(m、4H)。
【0155】
b) 4−(5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)チオモルフォリン 1,1−ジオキシド(1.10g、3.7mmol)を酢酸(25mL)中に溶解したものに、鉄粉末(2.07g、37mmol)を注意深く添加した。混合物を40℃にて2h撹拌した後、ろ過した。ろ液を水(50mL)で希釈し、5M NaOH水溶液を添加することによりpHを13−14に調整する。混合物をDCMで2回抽出し(2x100mL)、有機抽出物を合わせたものをMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、乾燥し、表題化合物(908mg)を灰色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.38min;[M+H]
+=268.07;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:7.07(d、J=8.5Hz、1H)、6.53(d、J=2.1Hz、1H)、6.28(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.5Hz、1H)、4.84(s、2H)、3.98−4.05(m、4H)、3.26−3.32(m、4H)。
【0156】
あるいは:
b) 4−(5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)チオモルフォリン 1,1−ジオキシド(10mg、0.05mmol)を脱気したEA(0.5mL)中に混合したものに、含水Pd/C(10mg)を添加した後、4barのH
2下、rtにて16h撹拌した。触媒をろ過により除去し、ろ液を濃縮し、乾燥して、表題化合物(5mg)を得た。
【0157】
中間体A2〜A38
下記の5−アミノ−ベンゾ[d]オキサゾール誘導体を、中間体A1と同様に得た:
【0158】
【表1】
【0159】
【表2】
【0160】
中間体A5:
1H NMR(500MHz、D
6−DMSO) δ:7.04(d、J=8.4Hz、1H)、6.50(d、J=2.1Hz、1H)、6.25(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.4Hz、1H)、4.81(s、2H)、3.67−3.73(m、4H)、3.48−3.55(m、4H)。
【0161】
中間体A39
1−(5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ピロリジン−2−オン
a) 2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール(800mg、4.03mmol)をDCM(25mL)中に溶解したものに、エチル 4−アミノブチレート 塩酸塩(810mg、4.83mmol)、次いでDIPEA(1.59mL、9.27mmol)を0℃にて添加した。混合物をrtにて一晩撹拌した後、真空濃縮し、EAで希釈し、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、ヘプタン:EA 1:1で溶出するCCにより精製して、エチル 4−((5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)アミノ)ブタノエート(1.01g)を黄色の粉末として得た。LC−MS:t
R=0.77min;[M+H]
+=294.1。
【0162】
b) エチル 4−((5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)アミノ)ブタノエート(1.01g、3.44mmol)をEtOH(20mL)及び1M aq.NaOH(5.2mL)中に懸濁したものをrtにて一晩撹拌した後、氷浴で冷却した。1M aq.HClを添加し(5.2mL)、混合物を濃縮し、乾燥して、粗製の4−((5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)アミノ)ブタン酸(1.22g)を黄色の粉末として得た。LC−MS:t
R=0.60min;[M+H]
+=266.14。この物質をDCM(25mL)中に溶解し、SOCl
2(0.89mL、12.1mmol)を添加した。混合物をrtにて2h撹拌した後、真空濃縮し、ピリジン(10mL)中に溶解し、rtにて1h撹拌した。混合物を再び濃縮し、DCMで希釈し、塩水で洗浄した。有機抽出物を分離し、生成した沈殿物をろ過(未反応SM(unreacted SM))により除いた。ろ液をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、まず、DCM:MeOH 10:1で溶出するCC、次いでprep.HPLCにより精製して、1−(5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ピロリジン−2−オン(133mg)を白色の固体として得た。LC−MS:t
R=0.64min;[M+H]
+=248.11;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.50(d、J=2.3Hz、1H)、8.25(dd、J
1=2.3Hz、J
2=8.9Hz、1H)、7.65(d、J=8.8Hz、1H)、4.17−4.23(m、2H)、2.76(t、J=7.9Hz、2H)、2.30−2.39(m、2H)。
【0163】
c) 1−(5−ニトロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ピロリジン−2−オン(133mg、0.538mmol)をEA(2mL)中に溶解したものに、Pd/C(7mg、10%Pd、50%含水)を添加した。混合物を、1barのH
2下、rtにて18h撹拌した後、触媒をろ過により除いた。ろ液を濃縮し、乾燥して、1−(5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ピロリジン−2−オン(105mg)を白色の固体として得た。LC−MS:t
R=0.32min;[M+H]
+=218.11。
【0164】
【表3】
【0165】
中間体B1
N−(2−メルカプトベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド
5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−チオール(540mg、3.25mmol)をピリジン(27mL)中に混合したものに、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボニルクロリド(593mg、3.25mmol)をrtにて添加した。反応混合物をrtにて1.5h撹拌した後、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボニルクロリド(30mg、0.16mmol)をさらに添加した。撹拌をrtにて1h続けた後、混合物を濃縮した。残渣を水で処理し、得られた懸濁液を超音波処理した後、固体物質をろ過により集め、洗浄し、乾燥して、表題化合物(890mg)をピンク色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.77min;[M+H]
+=312.97;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:13.84(s br、1H)、10.21(s、1H)、7.93(d、J=1.7Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.80(dd、J
1=1.3Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.55(dd、J
1=1.8Hz、J
2=8.8Hz、1H)、7.48(d、J=8.8Hz、1H)、6.90(d、J=8.4Hz、1H)、4.64(t、J=8.8Hz、2H)、3.27(t、J=8.8Hz、2H)。
【0166】
中間体C1
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボン酸
a) メチル 2−クロロベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート(98.5mg、465μmol)をTHF(1.5mL)中に溶解したものに、Et
3N(195μL、1.4mmol)、次いで1−メチルピペラジン(63μL、559μmol)を添加した。混合物を65℃にて16h撹拌した後、rtに冷却し、濃縮した。残渣をCH
3CN(1mL)とDMF(1mL)中に溶解し、ろ過し、ろ液をprep.HPLCにより分離して、メチル 2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート(80mg)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.51min;[M+H]
+=276.16;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:8.04(d、J=1.5Hz、1H)、7.83(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.29(d、J=8.3Hz、1H)、3.94(s、3H)、3.77−3.82(m、4H)、2.57−2.62(m、4H)、2.41(s、3H)。
【0167】
b) メチル 2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキシレート(76mg、0.28mmol)をTHF(1mL)とMeOH(1mL)中に溶解したものに、1M NaOH水溶液(0.55mL)を添加した。混合物をrtにて18h撹拌した後、1M aq.HClを添加することにより中和した。生成した沈殿物を集め、乾燥して、表題化合物(49mg)を塩酸塩として、白色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.43min;[M+H]
+=262.11;
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:12.93(s、1H)、11.04(s、1H)、7.85(d、J=1.5Hz、1H)、7.75(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.56(d、J=8.4Hz、1H)、4.21−4.37(m、2H)、3.43−3.71(m、4H)、3.08−3.27(m、2H)、2.80(s、3H)。
【0168】
中間体C2〜C6
下記の2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボン酸誘導体を、中間体C1と同様に得た:
【0169】
【表4】
【0170】
中間体C2:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:12.82(s、1H)、7.76(d、J=1.5Hz、1H)、7.66(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.47(d、J=8.3Hz、1H)、3.59−3.65(m、4H)、1.57−1.68(m、6H)。
【0171】
中間体C3:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:12.86(s、1H)、7.81(d、J=1.6Hz、1H)、7.70(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.51(d、J=8.3Hz、1H)、3.71−3.76(m、4H)、3.60−3.65(m、4H)。
【0172】
中間体C4:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:12.80(s、1H)、7.76(d、J=1.6Hz、1H)、7.65(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.48(d、J=8.3Hz、1H)、3.56(q、J=7.1Hz、4H)、1.22(t、J=7.1Hz、7H)。
【0173】
中間体C5:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:12.80(s、1H)、7.77(d、J=1.6Hz、1H)、7.65(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.48(d、J=8.3Hz、1H)、3.54−3.60(m、4H)、1.95−2.01(m、4H)。
【0174】
中間体C6:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:12.88(s、1H)、7.87(d、J=1.5Hz、1H)、7.72(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.57(d、J=8.4Hz、1H)、5.22(d、J=7.7Hz、2H)、4.67(d、J=7.7Hz、2H)、4.04(t、J=7.2Hz、2H)、2.73(t、J=7.3Hz、2H)。
【0175】
中間体D1
2−(ピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−アミン
a) 2−クロロ−5−ニトロベンゾ[d]チアゾール(200mg、931μmol)をTHF(1.5mL)中に溶解したものに、Et
3N(0.195mL、1.4mmol)、次いでピペリジン(0.138mL、1.4mmol)を添加した。混合物を65℃にて1h撹拌した後、EA(50mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮し、5−ニトロ−2−(ピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール(250mg)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.92min;[M+H]
+=264.18。
【0176】
b) 5−ニトロ−2−(ピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール(245mg、0.93mmol)をEtOH(15mL)中に溶解したものに、Pd/C(125mg、10%Pd、50%含水)を添加した。混合物を、1atmのH
2下、4日撹拌した後、触媒をろ過により除き、ろ液を蒸発させた。粗生成物をprep.HPLCにより精製し、表題化合物(73mg)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.54min;[M+H]
+=234.17;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.33(d、J=8.3Hz、1H)、6.93(d、J=2.2Hz、1H)、6.49(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、3.77(s br、2H)、3.56−3.64(m、4H)、1.67−1.77(m、6H)。
【0177】
中間体D2〜D17
下記の5−アミノ−ベンゾ[d]チアゾール誘導体を、中間体D1と同様に得た:
【0178】
【表5】
【0179】
中間体D2:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.37(d、J=8.3Hz、1H)、6.96(d、J=2.2Hz、1H)、6.54(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、3.83−3.87(m、4H)、3.60−3.66(m、4H)。
【0180】
中間体D3:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.36(d、J=8.3Hz、1H)、6.93(d、J=2.2Hz、1H)、6.52(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、3.70(s br、2H)、3.63−3.68(m、4H)、2.51−2.61(m、4H)、2.39(s、3H)。
【0181】
中間体D9:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.36(d、J=8.3Hz、1H)、6.96(d、J=2.2Hz、1H)、6.54(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.4Hz、1H)、3.88(t、J=11.4Hz、2H)、3.62−3.68(m、2H)、2.07−2.19(m、2H)、1.92−2.00(m、2H)。
【0182】
中間体D10:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.38(d、J=8.4Hz、1H)、7.09(s、1H)、6.57(dd、J
1=1.8Hz、J
2=8.5Hz、1H)、5.48(d、J=7.7Hz、2H)、4.75(d、J=7.7Hz、2H)、4.15(t、J=7.2Hz、2H)、2.74(t、J=7.4Hz、2H)。
【0183】
中間体E1
N−(2−クロロベンゾ[d]チアゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド
2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン カルボン酸(1.27g、7.5mmol)をDMF(22.5mL)中に溶解したものに、TBTU(2.48g、7.5mmol)、次いでDIPEA(3.93mL、22.5mmol)を添加した。混合物をrtにて15min撹拌した後、2−クロロベンゾ[d]チアゾール−5−アミン(1.52g、7.5mmol)を添加した。撹拌を55℃にて18h継続する。混合物を濃縮し、DCM(250mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(125mL)で洗浄した。有機抽出物を分離し、濃縮した。粗生成物を、ヘプタン:EE 1:2から純粋なEAへの勾配で溶出するCCにより精製して、表題化合物(980mg)を固体として得た;LC−MS
*:t
R=1.01min;[M+H]
+=330.95(
*=溶出溶媒中にTFAの代わりに0.5%NH
4OHを含む。);
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.32(s、1H)、8.50(d、J=1.9Hz、1H)、8.04(d、J=8.8Hz、1H)、7.92(s、1H)、7.87(dd、J
1=2.0Hz、J
2=8.8Hz、1H)、7.83(dd、J
1=1.9Hz、J
2=8.4Hz、1H)、6.91(d、J=8.4Hz、1H)、4.65(t、J=8.8Hz、2H)、3.28(t、J=8.7Hz、2H)。
【0184】
中間体E2
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−カルボキサミド
2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−アミン(33.7mg、0.237mmol)及びDIPEA(0.21mL、1.18mmol)をDCM(1mL)中に溶解したものを、0℃に冷却した後、DCM(1mL)中に溶解した粗製の2−クロロ−ベンゾチアゾール−5−カルボニルクロリド(92mg、0.237mmol)を添加した。混合物をrtにて30min撹拌した。混合物をDCM(5mL)で希釈し、水(5mL)で洗浄した。有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗製の表題化合物(69mg)を薄黄色の樹脂として得た;LC−MS:t
R=0.86min;[M+H]
+=330.97;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.28(s、1H)、8.56(d、J=1.1Hz、1H)、8.26(d、J=8.5Hz、1H)、8.07(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.5Hz、1H)、7.70(s、1H)、7.45(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.76(d、J=8.5Hz、1H)、4.54(t、J=8.7Hz、2H)、3.21(t、J=8.7Hz、2H)。
【0185】
中間体E3
N−ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−2−クロロベンゾ[d]チアゾール−5−カルボキサミド
表題化合物を中間体E2と同様に製造した;LC−MS:t
R=0.86min;[M+H]
+=332.98;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.34(s、1H)、8.56(d、J=1.3Hz、1H)、8.27(d、J=8.5Hz、1H)、8.06(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.5Hz、1H)、7.48(d、J=1.9Hz、1H)、7.23(dd、J
1=2.0Hz、J
2=8.4Hz、1H)、6.93(d、J=8.4Hz、1H)、6.03(s、2H)。
【0186】
中間体E4
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−カルボキサミド
表題化合物を中間体E2と同様に製造した;LC−MS:t
R=0.87min;[M+H]
+=346.90;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.28(s、1H)、8.56(d、J=1.4Hz、1H)、8.26(d、J=8.5Hz、1H)、8.06(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.5Hz、1H)、7.43(d、J=2.4Hz、1H)、7.24(dd、J
1=2.4Hz、J
2=8.8Hz、1H)、6.85(d、J=8.7Hz、1H)、4.19−4.32(m、4H)。
【0187】
実施例1
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 [2−(1,1−ジオキソ−1l6−チオモルフォリン−4−イル)−ベンゾオキサゾール−5−イル]−アミド
2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸(18.5mg、113μmol)をDCM(2mL)中に溶解したものに、1−クロロ−N,N−2−トリメチルプロペニルアミン(17μL、124μmol)を添加した。混合物をrtにて15min撹拌した後、DIPEA(96μL、563μmol)及び4−(5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)チオモルフォリン 1,1−ジオキシド(30.1mg、113mmol)を添加した。撹拌をrtにて30min継続した。混合物をDMF(2mL)で希釈し、prep.HPLC(カラム:XBridge Prep C18、30x75mm、10μm、0.5%の15M aq.NH
4OHを含むMeCN水溶液の勾配)を用いて分離して、表題化合物(30mg)を白色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.73min;[M+H]
+=414.05;
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.03(s、1H)、7.88(s、1H)、7.77−7.82(m、2H)、7.38−7.46(m、2H)、6.88(d、J=8.4Hz、1H)、4.64(t、J=8.8Hz、2H)、4.04−4.11(m、4H)、3.32−3.39(m、4H)、3.26(t、J=8.7Hz、2H)。
【0188】
実施例2〜41
下記の実施例化合物を、適宜な中間体A2〜A39及び2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボン酸、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボン酸、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−6−カルボン酸、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボン酸又はクロマン−6−カルボン酸を出発物質として、実施例1と同様に製造した。
【0189】
【表6】
【0190】
【表7】
【0191】
【表8】
【0192】
実施例3:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.01(s、1H)、7.83(s、1H)、7.74(d、J=8.8Hz、1H)、7.64(s、1H)、7.27−7.33(m、2H)、6.85(d、J=8.1Hz、1H)、4.60(t、J=8.8Hz、2H)、3.50−3.55(m、4H)、3.23(t、J=8.3Hz、2H)、1.91−1.99(m、4H)。
【0193】
実施例5:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.04(s、1H)、7.84(s、1H)、7.75(d、J=8.2Hz、1H)、7.71(s、1H)、7.35(s、2H)、6.85(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、4.56−4.65(m、2H)、3.51−3.69(m、8H)、3.19−3.27(m、2H)。
【0194】
実施例6:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.01(s、1H)、7.83(s、1H)、7.75(d、J=8.6Hz、1H)、7.63(s、1H)、7.23−7.33(m、2H)、6.85(d、J=8.3Hz、1H)、4.60(t、J=8.7Hz、2H)、3.50(q、J=6.7Hz、4H)、3.23(t、J=8.6Hz、2H)、1.18(t、J=6.9Hz、6H)。
【0195】
実施例15:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.04(s、1H)、7.89(s、1H)、7.78−7.83(m、2H)、7.43(s、2H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、5.22(d、J=7.5Hz、2H)、4.61−4.69(m、4H)、4.02(t、J=7.3Hz、2H)、3.27(t、J=8.7Hz、2H)、2.73(t、J=7.2Hz、2H)。
【0196】
実施例23:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.02(s、1H)、7.89(s、1H)、7.80(d、J=8.3Hz、1H)、7.76(d、J=1.2Hz、1H)、7.34−7.43(m、2H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、4.65(t、J=8.7Hz、2H)、3.87−3.95(m、4H)、3.68(s、2H)、3.51−3.56(m、2H)、3.27(t、J=8.6Hz、2H)、1.84−1.91(m、2H)、1.50−1.58(m、2H)。
【0197】
実施例26:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.05(s、1H)、7.88(s、1H)、7.76−7.81(m、2H)、7.40(s、2H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、4.79−4.84(m、2H)、4.64(t、J=8.7Hz、2H)、4.43−4.48(m、2H)、3.27(t、J=8.7Hz、2H)、2.02−2.09(m、2H)、1.69−1.77(m、2H)、1.39−1.47(m、2H)。
【0198】
実施例30:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.01(s、1H)、7.89(s、1H)、7.80(d、J=8.4Hz、1H)、7.76(d、J=1.2Hz)、7.34−7.43(m、2H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、4.65(t、J=8.7Hz、2H)、3.98(s、4H)、3.53−3.60(m、2H)、3.27(t、J=8.7Hz、2H)、1.76−1.84(m、4H)。
【0199】
実施例34:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.82(s、1H)、7.80(s、1H)、7.68(dd、J
1=1.4Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.53(d、J=1.9Hz、1H)、7.43(dd、J
1=2.0Hz、J
2=8.6Hz、1H)、7.25(d、J=8.6Hz、1H)、6.85(d、J=8.3Hz、1H)、4.68(t、J=8.8Hz、2H)、4.21(d、J=8.7Hz、2H)、4.11(d、J=8.7Hz、2H)、3.69−3.73(m、2H)、3.29(t、J=8.7Hz、2H)、1.86−1.92(m、2H)、1.68−1.75(m、2H)、1.57−1.64(m、2H)。
【0200】
実施例39:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.06(s、1H)、7.77(s、1H)、7.47−7.53(m、2H)、7.40(s、2H)、6.98(d、J=8.3Hz、1H)、4.26−4.35(m、4H)、4.03−4.11(m、4H)、3.30−3.37(m、4H)。
【0201】
実施例41:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:9.99(s、1H)、7.77(s、1H)、7.39(s、2H)、7.23−7.29(m、2H)、6.77(d、J=8.8Hz、1H)、4.26−4.33(m、2H)、4.03−4.11(m、4H)、3.30−3.37(m、4H)、3.24−3.30(m、2H)、2.90(s、3H)。
【0202】
実施例37
1−{5−[(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボニル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−2−イル}−アゼチジン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル
2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボン酸(10mg、63μmol)及びHBTU(24mg、63μmol)をDMF(1mL)中に溶解したものに、DIPEA(33μL、190μmol)を添加した。混合物をrtにて30min撹拌した後、tert−ブチル 1−(5−アミノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)アゼチジン−3−カルボキシレート(18mg、63μmol)を添加した。撹拌を55℃にて16h続けた。混合物をprep.HPLCにより分離して、1−{5−[(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボニル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−2−イル}−アゼチジン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(4mg)を無色の樹脂として得た;LC−MS:t
R=0.88min;[M+H]
+=436.11。
【0203】
実施例42
(R)−N−(2−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド
N−(2−メルカプトベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド(中間体B1)(20mg、64μmol)をDCM(1mL)とSOCl
2(0.1mL)中に混合したものに、DMF(20μL)を添加した。懸濁液をrtにて1h撹拌した後、溶媒を真空下で除いて、粗製のN−(2−クロロベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミドを得た;LC−MS:t
R=0.85min;[M+H]
+=314.96。この物質に、(R)−ピペリジン−3−オール(7.8mg、77μmol)をDMF(0.8mL)中に溶解したもの及びK
2CO
3(27mg、192μmol)を添加した。混合物を70℃にて16h撹拌した後、rtに冷却し、prep.HPLCにより分離して、表題化合物(7mg)を無色の樹脂として得た;LC−MS:t
R=0.68min;[M+H]
+=380.15;
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:9.99(s、1H)、7.86(s、1H)、7.77(d、J=8.3Hz、1H)、7.69(s、1H)、7.30−7.36(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、5.06(d、J=4.0Hz、1H)、4.63(t、J=8.6Hz、2H)、3.88(dd、J
1=3.4Hz、J
2=13.0Hz、1H)、3.73−3.79(m、1H)、3.59−3.65(m、1H)、3.29−.3.36(m、1H)、3.25(t、J=8.8Hz、2H)、3.14(dd、J
1=8.1Hz、J
2=12.5Hz、1H)、1.79−1.90(m、2H)、1.37−1.54(m、2H)。
【0204】
実施例43〜74
下記の実施例化合物を、中間体B1及び適宜なアミンを出発物質として、実施例42と同様に製造した。
【0205】
【表9】
【0206】
【表10】
【0207】
【表11】
【0208】
実施例44:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.02(s、1H)、7.86(s、1H)、7.77(dd、J
1=1.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.74(d、J=1.2Hz、1H)、7.38(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.8Hz、1H)、7.35(d、J=8.6Hz、1H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、4.63(t、J=8.7Hz、2H)、4.52−4.58(m、1H)、4.38−4.44(m、2H)、3.99(dd、J
1=4.6Hz、J
2=9.0Hz、2H)、3.65(hept、J=6.6Hz、1H)、3.25(t、J=8.6Hz、2H)、1.11(d、J=6.1Hz、6H)。
【0209】
実施例47:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.01(s、1H)、7.86(s、1H)、7.77(d、J=8.3Hz、1H)、7.73(d、J=0.7Hz、1H)、7.32−7.40(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、5.93(d、J=6.8Hz、1H)、4.59−4.66(m、3H)、4.38(t、J=7.8Hz、2H)、3.95(dd、J
1=4.6Hz、J
2=8.6Hz、2H)、3.25(t、J=8.6Hz、2H)。
【0210】
実施例50:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.00(s、1H)、7.86(s、1H)、7.77(dd、J
1=0.7Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.70(s、1H)、7.30−7.37(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、4.62(t、J=8.8Hz、2H)、4.36(s、4H)、3.52−3.57(m、2H)、3.25(t、J=8.8Hz、2H)、1.85−1.91(m、4H)。
【0211】
実施例57:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.02(s,1H)、7.86(s,1H)、7.77(d、J=8.6Hz、1H)、7.73(s、1H)、7.30−7.40(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz,1H)、5.25(quint、J=6.8Hz、1H)、4.76−4.83(m、4H)、4.62(t、J=8.6Hz、2H)、3.25(t、J=8.6Hz、2H)、3.23(s、3H)。
【0212】
実施例70:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.03(s、1H)、7.87(s、1H)、7.76−7.80(m、2H)、7.36−7.44(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、4.63(t、J=8.6Hz,2H)、4.54(s、4H)、4.45(s、4H)、3.25(t、J=8.8Hz、2H)。
【0213】
実施例71:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.01(s、1H)、7.87(s、1H)、7.78(dd、J
1=1.0Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.74(s、1H)、7.33−7.41(m、2H)、6.87(d、J=8.4Hz、1H)、4.63(t、J=8.7Hz、2H)、3.98−4.12(m、4H)、3.77−3.88(m、2H)、3.26(t、J=9.0Hz、2H)、2.54−2.64(m、2H)、2.09−2.20(m、2H)。
【0214】
実施例72:
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.06(s、1H)、7.87(s、1H)、7.85(s、1H)、7.78(d、J=8.3Hz)、7.38−7.46(m、2H)、6.88(d、J=8.4Hz、1H)、5.03−5.11(m、2H)、4.63(t、J=8.6Hz、2H)、4.44−4.52(m、2H)、4.13−4.19(m、2H)、3.26(t、J=8.6Hz、2H)、2.89(t、J=6.8Hz、2H)。
【0215】
実施例75
2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボン酸(45mg、172μmol)及び5−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾフラン(47mg、344μmol)をDCM(2mL)とピリジン(0.14mL)中に溶解したものに、POCl
3(17μL、189μmol)を添加した。混合物をrtにて30min撹拌した後、濃縮した。残渣をアセトニトリル(1mL)中に溶解し、prep.HPLCにより分離して、表題化合物(35mg)をベージュ色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.57min;[M+H]
+=379.19;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.81(s、1H)、7.75(s、1H)、7.67(s、1H)、7.62(d、J=8.3Hz、1H)、7.33(d、J=8.3Hz、1H)、7.16(dd、J
1=0.7Hz、J
2=8.2Hz、1H)、6.78(d、J=8.5Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.76−3.85(m、4H)、3.25(t、J=8.7Hz、2H)、2.56−2.66(m、4H)、2.41(s、3H)。
【0216】
実施例76〜80
下記の実施例化合物を、中間体C2〜C6及び5−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾフランを出発物質として、実施例75と同様に製造した。
【0217】
【表12】
【0218】
実施例76:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.81(s、2H)、7.67(s、1H)、7.63(d、J=8.3Hz、1H)、7.32(d、J=8.3Hz、1H)、7.17(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.3Hz、1H)、6.78(d、J=8.5Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.69−3.77(m、4H)、3.26(t、J=8.7Hz、2H)、1.70−1.78(m、6H)。
【0219】
実施例77:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.84(s、1H)、7.75(s、1H)、7.63−7.69(m、2H)、7.36(d、J=8.3Hz、1H)、7.16(dd、J
1=1.1Hz、J
2=8.4Hz、1H)、6.79(d、J=8.4Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.84−3.89(m、4H)、3.73−3.79(m、4H)、3.26(t、J=8.7Hz、2H)。
【0220】
実施例78:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.80(d、J=0.8Hz、1H)、7.75(s、1H)、7.68(s、1H)、7.60(dd、J
1=1.2Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.33(d、J=8.3Hz、1H)、7.16(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.3Hz)、6.78(d、J=8.5Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.64(q、J=7.1Hz、4H)、3.26(t、J=8.6Hz、2H)、1.33(t、J=7.1Hz、6H)。
【0221】
実施例79:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.82(d、J=0.7Hz、1H)、7.80(s、1H)、7.68(s、1H)、7.61(dd、J
1=1.4Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.34(d、J=8.3Hz、1H)、7.17(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.78(d、J=8.5Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.67−3.74(m、4H)、3.26(t、J=8.6Hz、2H)、2.03−2.13(m、4H)。
【0222】
実施例80:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.90(s、1H)、7.79(s br、1H)、7.66−7.71(m、2H)、7.43(d、J=8.3Hz、1H)、7.17(d、J=8.3Hz、1H)、6.79(d、J=8.5Hz、1H)、5.43(d、J=7.5Hz、2H)、4.79(d、J=7.5Hz、2H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、4.15(t、J=7.3Hz、2H)、3.26(t、J=8.6Hz、2H)、2.80(t、J=7.2Hz、2H)。
【0223】
実施例81
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−ピペリジン−1−イル−ベンゾチアゾール−5−イル)−アミド
2−(ピペリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−アミン(53mg、226μmol)及び2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸(37mg、226μmol)をMeCN(2mL)中に溶解したものに、ピリジン(0.18mL)、次いでPOCl
3(0.23mL、248μmol)を添加した。混合物ををrtにて15撹拌した後、水(0.25mL)で希釈し、次いで濃縮した。残渣をDMF(1.5mL)及びギ酸(0.1mL)中に溶解し、prep.HPLCにより分離して、表題化合物(31mg)を固体として得た;LC−MS:t
R=0.76min;[M+H]
+=380.25;
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.80(s、2H)、7.66−7.71(m、2H)、7.56(s、2H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、4.68(t、J=8.8Hz、2H)、3.60−3.67(m、4H)、3.29(t、J=8.7Hz、2H)、1.68−1.78(m、6H)。
【0224】
実施例82〜97
下記の実施例化合物を、中間体D2〜D17及び2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸を出発物質として、実施例81と同様に製造した。
【0225】
【表13】
【0226】
【表14】
【0227】
実施例82:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.80(s、2H)、7.76(d、J=1.7Hz、1H)、7.69(dd、J
1=1.8Hz、J
2=8.3Hz、1H)、7.58(m、2H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、4.69(t、J=8.8Hz、2H)、3.86(m、4H)、3.66(m、4H)、3.30(t、J=8.8Hz、2H)。
【0228】
実施例83:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.06(s、1H)、7.98(d、J=1.9Hz、1H)、7.89(s、1H)、7.80(dd、J
1=1.8Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.69(d、J=8.5Hz、1H)、7.48(dd、J
1=2.0Hz、J
2=8.6Hz、1H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、4.64(t、J=8.8Hz、2H)、3.56−3.61(m、4H)、3.27(t、J=8.7Hz、2H)、2.49−2.53(m、4H)、2.30(s、3H)。
【0229】
実施例87:
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ:7.84(s、1H)、7.81(s、2H)、7.69(dd、J
1=1.8Hz、J
2=8.8Hz)、7.59−7.65(m、2H)、6.87(d、J=8.3Hz、1H)、4.70(t、J=8.8Hz、2H)、4.59(t、J=11.7Hz、4H)、3.30(t、J=8.7Hz、2H)。
【0230】
実施例90:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.09(s、1H)、8.07(s、1H)、7.90(s、1H)、7.81(d、J=8.1Hz、1H)、7.75(d、J=8.3Hz、1H)、7.50(d、J=8.6Hz、1H)、6.91(d、J=8.2Hz、1H)、5.34(d、J=7.2Hz、2H)、4.59−4.74(m、4H)、3.90−4.02(m、2H)、3.29(t、J=8.7Hz、2H)、2.68−2.79(m、2H)。
【0231】
実施例92:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.08(s、1H)、8.04(d、J=1.9Hz、1H)、7.89(s、1H)、7.80(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.74(d、J=8.6Hz、1H)、7.51(dd、J
1=1.9Hz、J
2=8.6Hz、1H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、4.64(t、J=8.8Hz、2H)、4.04−4.09(m、4H)、3.31−3.34(m、4H)、3.27(t、J=8.8Hz、2H)。
【0232】
実施例96:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.05(s、1H)、7.96(d、J=1.9Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.79(dd、J
1=1.4Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.68(d、J=8.6Hz、1H)、7.48(dd、J
1=1.9Hz、J
2=8.6Hz、1H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、5.85(s br、1H)、4.64(t、J=8.8Hz、2H)、3.95−4.04(m、4H)、3.27(t、J=8.7Hz、2H)、1.47(s、3H)。
【0233】
実施例98
(S)−N−(2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド
(S)−ピロリジン−3−オール(8mg、91μmol)及びEt
3N(51μL、362μmol)をTHF(0.6mL)中に溶解したものに、N−(2−クロロベンゾ[d]チアゾール−5−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボキサミド(30mg、72.5μmol)を添加し、混合物を65℃にて16h撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(0.6mL)中に溶解し、prep.HPLCにより分離して、表題化合物(17mg)を白色の固体として得た;LC−MS:t
R=0.80min;[M+H]
+=382.00;
1H NMR(400MHz、DMSO) δ:10.06(s、1H)、7.89(s、1H)、7.85(s、H)、7.76(d、J=8.3Hz、1H)、7.64(d、J=8.6Hz、1H)、7.39(d、J=8.3Hz、1H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、5.28(d、J=3.2Hz、1H)、4.61(t、J=8.6Hz、2H)、4.40−4.46(m、1H)、3.66−3.82(m、4H)、3.24(t、J=8.6Hz、2H)、2.04−2.17(m、1H)、1.89−2.00(m、1H)。
【0234】
実施例99〜117
下記の実施例化合物を、中間体E1及び適宜なアミンを出発物質として、実施例98と同様に製造した。
【0235】
【表15】
【0236】
【表16】
【0237】
実施例101:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.08(s、1H)、7.90(s、1H)、7.85(s、1H)、7.76(d、J=8.5Hz、1H)、7.65(d、J=8.5Hz、1H)、7.42(dd、J
1=1.1Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、4.31(s br、4H)、3.79−3.82(m、2H)、3.42−3.48(m、2H)、3.24(t、J=8.7Hz、2H)、1.84−1.90(m、2H)、1.52−1.60(m、2H)。
【0238】
実施例102:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.09(s、1H)、7.91(s、1H)、7.84(s、1H)、7.75(d、J=7.8Hz、1H)、7.66(d、J=8.8Hz、1H)、7.42(d、J=8.1Hz、1H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、4.61(t、J=8.8Hz、2H)、4.53−4.58(m、2H)、4.44−4.49(m、2H)、3.62−3.70(m、2H)、3.54−3.60(m、2H)、3.43−3.49(m、1H)、3.24(t、J=8.8Hz、2H)、2.36−2.42(m、4H)。
【0239】
実施例103:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.09(s、1H)、7.93(d、J=1.4Hz、1H)、7.84(s、1H)、7.75(d、J=8.4Hz、1H)、7.67(d、J=8.6Hz、1H)、7.41(dd、J
1=1.5Hz、J
2=8.3Hz、1H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、5.25(quint、J=6.8Hz、1H)、4.75−4.85(m、4H)、4.61(t、J=8.6Hz、2H)、3.22−3.27(t、J=8.6Hz、2H)、3.21(s、3H)。
【0240】
実施例109:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.09(s、1H)、7.90(s、1H)、7.84(s、1H)、7.76(d、J=8.4Hz、1H)、7.66(d、J=8.5Hz、1H)、7.43(d、J=8.5Hz、1H)、6.86(d、J=8.4Hz、1H)、6.09(d、J=6.5Hz、1H)、4.64−4.70(m、1H)、4.61(t、J=8.6Hz、2H)、4.28−4.34(m、2H)、3.87(dd、J
1=4.4Hz、J
2=8.6Hz、2H)、3.24(t、J=8.7Hz、2H)。
【0241】
実施例116:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO) δ:10.07(s、1H)、7.85(s、1H)、7.83(s、1H)、7.75(d、J=8.3Hz、1H)、7.62(d、J=8.6Hz、1H)、7.38(dd、J
1=1.0Hz、J
2=8.6Hz、1H)、6.85(d、J=8.3Hz、1H)、5.25(d、J=3.9Hz、1H)、4.61(t、J=8.8Hz、2H)、3.57−3.76(m、2H)、3.19−3.30(m、3H)、3.08(dd、J
1=8.6Hz、J
2=12.7Hz、1H)、1.75−1.91(m、2H)、1.40−1.54(m、2H)。
【0242】
実施例118
2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−カルボン酸 (2−アゼチジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イル)−アミド
2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸(30.3mg、0.185mmol)、HBTU(70.1mg、0.185mmol)及びDIPEA(95μL、0.554mmol)をDMF(1mL)中に溶解したものを、rtにて30min撹拌した後、2−アゼチジン−1−イル−ベンゾオキサゾール−5−イルアミン(35mg、0.185mmol、中間体A40)を添加した。混合物を50℃にて16h撹拌した後、prep.HPLCにより分離し、表題化合物(59mg)を無色の樹脂として得た;LC−MS:t
R=0.72min;[M+H]
+=336.09;
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ 7.81(s、1H)、7.77(s、1H)、7.69(d、J=8.3Hz、1H)、7.52(s、1H)、7.42(d、J=8.7Hz、1H)、7.24(d、J=8.6Hz、1H)、6.86(d、J=8.3Hz、1H)、4.69(t、J=8.8Hz、2H)、4.33(t、J=7.6Hz、4H)、3.30(t、J=8.7Hz、2H)、2.54(quint、J=7.5Hz)。
【0243】
実施例119〜195
下記の実施例化合物を、中間体A2〜A6、A8、A12、A16、A17、A25、A36、A37及びA40〜A48並びに適宜な安息香酸誘導体を出発物質として、実施例118と同様に製造した。
【0244】
【表17】
【0245】
【表18】
【0246】
【表19】
【0247】
【表20】
【0248】
【表21】
【0249】
【表22】
【0250】
実施例124:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.07(s、1H)、7.80(s、1H)、7.59(d、J=8.0Hz、1H)、7.53(d、J=0.7Hz、1H)、7.40−7.47(m、2H)、7.07(d、J=8.2Hz、1H)、6.15(s、2H)、5.23(d、J=7.4Hz、2H)、4.67(d、J=7.4Hz、2H)、4.02(t、J=7.2Hz、2H)、2.73(t、J=7.1Hz、2H)。
【0251】
実施例133:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.04(s、1H)、7.73(s、1H)、7.59(d、J=8.2Hz、1H)、7.53(s、1H)、7.37(s、2H)、7.07(d、J=8.1Hz、1H)、6.15(s、2H)、4.32(s、4H)、3.84(s、2H)、3.54(t、J=5.1Hz、2H)、1.86−1.92(m、2H)、1.54−1.62(m、2H)。
【0252】
実施例144:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.00(s、1H)、7.70−7.78(m、3H)、7.34−7.41(m、2H)、6.85(d、J=8.3Hz、1H)、4.22(t、J=4.8Hz、2H)、4.00−4.13(m、4H)、3.79−3.90(m、2H)、2.83(t、J=6.1Hz、2H)、2.54−2.65(m、3H)、2.11−2.20(m、1H)、1.93−2.01(m、2H)。
【0253】
実施例159:
1H NMR(400MHz、DMSO):δ 10.03(s、1H)、7.76(s、1H)、7.49−7.55(m、2H)、7.34−7.43(m、2H)、7.00(d、J=8.4Hz、1H)、5.91(d、J=6.7Hz、1H)、4.62−4.70(m、1H)、4.36−4.43(m、2H)、4.29−4.36(m、4H)、3.94−4.00(m、2H)。
【0254】
実施例176:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.04(s、1H)、7.77(s、1H)、7.48−7.55(m、2H)、7.38−7.44(m、2H)、7.00(d、J=8.3Hz、1H)、4.89−5.00(m、3H)、4.75(t、J=6.2Hz、2H)、4.29−4.37(m、4H)、2.93−3.01(m、1H)、0.88−0.96(m、2H)、0.76−0.82(m、2H)。
【0255】
実施例186:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 9.94(s、1H)、7.72(s、1H)、7.34(s、2H)、7.27(m、2H)、6.77−6.81(m、1H)、4.87(d、J=4.0Hz、1H)、4.29−4.33(m、2H)、3.88−3.96(m、2H)、3.73−3.80(m、2H)、3.27−3.31(m、2H)、3.19(d、J=5.2Hz、1H)、2.93(s、3H)、1.82−1.90(m、2H)、1.42−1.52(m、2H)。
【0256】
実施例196
2−ピペリジン−1−イル−ベンゾチアゾール−5−カルボン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル)−アミド
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)ベンゾ[d]チアゾール−5−カルボキサミド(62mg、0.174mmol、中間体E2)及びピペリジン(17.2μL、0.174mmol)をTHF(1mL)中に溶解したものに、DIPEA(35μL、0.198mmol)を添加した。茶色の懸濁液を70℃にて6h撹拌した後、ピペリジン(28μL、0.282mmol)をさらに添加した。撹拌を70℃にて16h続けた。混合物を濃縮し、残渣をDMF(2mL)中に溶解し、prep.HPLCにより精製して、表題化合物(33mg)を薄黄色の樹脂として得た;LC−MS:t
R=0.84min;[M+H]
+=380.22;
1H NMR(500MHz、CDCl
3):δ 7.96(d、J=1.5Hz、1H)、7.80(s、1H)、7.67−7.72(m、2H)、7.64(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.2Hz、1H)、7.16(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.78(d、J=8.5Hz、1H)、4.61(t、J=8.7Hz、2H)、3.63−3.70(m、4H)、3.26(t、J=8.7Hz、2H)、1.72−1.81(m、6H)。
【0257】
実施例197〜212
下記の実施例化合物を、中間体E2〜E4及び適宜なアニリン誘導体を出発物質として、実施例196と同様に製造した。
【0258】
【表23】
【0259】
【表24】
【0260】
実施例197:
1H NMR(500MHz、D
6−DMSO):δ 10.08(s、1H)、8.21(d、J=1.6Hz、1H)、7.95(d、J=8.2Hz、1H)、7.71−7.73(m、1H)、7.70(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.2Hz、1H)、7.46(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.74(d、J=8.5Hz、1H)、5.35(d、J=7.8Hz、2H)、4.68(d、J=7.9Hz、2H)、4.53(t、J=8.7Hz、2H)、3.97(t、J=7.1Hz、2H)、3.20(m、J=8.7Hz、2H)、2.74(t、J=7.2Hz、2H)、1.23−1.30(m、2H)。
【0261】
実施例198:
1H NMR(500MHz、DMSO):δ 10.07(s、1H)、8.10(d、J=1.6Hz、1H)、7.93(d、J=8.3Hz、1H)、7.69−7.71(m、1H)、7.69(d、J
1=1.7Hz、J
2=8.4Hz、1H)、7.44(dd、J
1=2.2Hz、J
2=8.5Hz、1H)、6.74(d、J=8.5Hz、1H)、4.53(t、J=8.7Hz、2H)、3.74−3.79(m、4H)、3.20(t、J=8.7Hz、2H)、2.12−2.21(m、4H)。
【0262】
実施例207:
1H NMR(400MHz、D
6−DMSO):δ 10.05(s、1H)、8.04(d、J=1.5Hz、1H)、7.88(d、J=8.2Hz、1H)、7.62(dd、J
1=1.6Hz、J
2=8.2Hz、1H)、7.43(d、J=2.4Hz、1H)、7.25(dd、J
1=2.4Hz、J
2=8.8Hz、1H)、6.82(d、J=8.8Hz、1H)、4.15−4.32(m、4H)、3.56−3.65(m、4H)、1.57−1.73(m、6H)。
【0263】
実施例211:
1H NMR(500MHz、D
6−DMSO):δ 10.13(s、1H)、8.06(d、J=1.6Hz、1H)、7.91(d、J=8.2Hz、1H)、7.65(dd、J
1=1.7Hz、J
2=8.2Hz、1H)、7.48(d、J=2.0Hz、1H)、7.24(dd、J
1=2.1Hz、J
2=8.4Hz、1H)、6.90(d、J=8.4Hz、1H)、6.01(s、2H)、3.60(m、4H)、2.44−2.48(m、4H)、2.25(s、3H)。
【0264】
生物学的アッセイ
ヒトNOX4(Entrez Gene ID 50507)のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、当該技術分野において既知であり、公開されている。式(I)の化合物の有効性及び効果の評価は、細胞アッセイでROSの形成を阻害する能力について行う。
【0265】
プラスミドの作成
全長ヒトNOX4(NM_016931.3)転写物をpDONR(登録商標)221ベクター(Life Technologies(登録商標))中にクローンし、製造者(Life Technologies(登録商標))の推奨に従って位置特異的導入により、テトラサイクリン(tet)応答tet−onサイトメガロウイルスプロモーター(hNOX4 pDEST)により制御されたNOX4をコードする情報を含むリコンビナントpJTI(登録商標) R4 DEST CMV−TOベクター生成させた。
【0266】
細胞培養及びトランスフェクション
tetレセプターを過剰発現する変性ヒト胎児腎臓細胞(Jump−In(登録商標) T−REx(登録商標) HEK293;Life Technologies(登録商標))を、NOX4−含有tet−onベクター(hNOX4 pDEST)でトランスフェクトし、安定なリコンビナント細胞のプール(hNOX4 T−REx−293)を生成させた。hNOX4 T−REx−293細胞を、10%ウシ胎仔血清、ペニシリン(100U/mL)、ストレプトマイシン(100μg/mL)、ジェネティシン(1mg/mL)及びブラストサイジン(5μg/mL)を添加した、4.5g/Lのグルコースを含むDMEM中で、37℃にて、5%CO2を含む空気中で培養した。ヒトNox4発現をtet(1μg/mL)で24h誘導し、細胞外H
2O
2をAmplex Red試薬(Life Technologies(登録商標))を用いて定量した。
【0267】
Amplex Red活性試験
NOX4に対する阻害活性を下記の方法を用いて各実施例化合物に対して測定した:
化合物はDMSOビヒクル中の10mMの保存溶液として調製し、384ウェルプレート中でDMSOを用いて希釈し、次いで、アッセイプレートに希釈液を移した。対照として、ジフェニレンヨードニウムを10μMの最終濃度にて含有させた。化合物は、最大50μMから最小で100nMの範囲に渡る10種の濃度で試験した。
【0268】
細胞H
2O
2形成をAmplex Red試薬を用いて測定した。細胞を1xPBSで洗浄し、1xトリプシン−EDTAでトリプシン処理し、遠心により集め、1xPBS中に再懸濁した。細胞を384ウェル透明底プレートに、化合物の存在下又は非存在下で、ウェルあたり20000細胞の密度で蒔いた。Amplex Red及びセイヨウワサビペルオキシダーゼをそれぞれ25μM及び0.1U/mLの最終濃度にて添加することによりアッセイを開始した。すべてのウェルは1.25%のDMSOを含んでいた。プレートを25℃にて60min維持した。産生されたレゾルフィンの量を、励起及び照射波長をそれぞれ550nm及び600nmに設定して、Synergy(登録商標) Mx マイクロプレートリーダー(BioTek)で検出した。各ウェルの蛍光を測定し、600nmの波長における蛍光を、化合物をビヒクルに代えた蛍光と比較した。実施例化合物の阻害活性は、IC
50値(酵素活性を50%阻害するために必要とされる化合物の濃度)を算出することにより決定した。算出されるIC
50値は、各日の生化学的アッセイ操作により変動するかもしれない。この種の変動は、当業者に既知である。IC
50値を同じ化合物について数回測定した場合には、幾何平均値を記載する。例示化合物のIC
50値を下表に示す。
【0269】
Amplex Redカウンタースクリーンアッセイ(Counter Screen Assay Amplex Red Counter Screen Assay)
セイヨウワサビペルオキシダーゼの活性を阻害することにより、又は、形成されたH
2O
2と直接相互作用することにより、活性試験に影響を与える化合物を特定するために、カウンタースクリーンアッセイを確立した。この対照試験は記載したAmplex Red活性試験とほぼ同じであり、唯一の違いは、H
2O
2生成細胞を1xPBS中の1562.5nMのH
2O
2で置き換えることである。
【0270】
【表25】
【0271】
【表26】
【0272】
【表27】
【0273】
【表28】