特許第6802249号(P6802249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6802249回路基板支持構造、及びこれを備える光照射装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802249
(24)【登録日】2020年11月30日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】回路基板支持構造、及びこれを備える光照射装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20201207BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20201207BHJP
   H01L 21/26 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   F21V19/00 450
   B01J19/12 C
   H01L21/26 Q
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-248769(P2018-248769)
(22)【出願日】2018年12月29日
(65)【公開番号】特開2020-109719(P2020-109719A)
(43)【公開日】2020年7月16日
【審査請求日】2019年7月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148895
【弁理士】
【氏名又は名称】荒木 佳幸
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩明
【審査官】 野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−272782(JP,A)
【文献】 特開2016−122717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00
H05K 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台上に回路基板を支持する回路基板支持構造であって、
前記基台は、
前記回路基板の載置面に形成された凹部と、
前記凹部に回転可能に収容され、回転操作によって前記載置面に垂直な方向に進退する回転操作部材と、を有し、
前記回路基板は、前記凹部に対応する位置に形成された貫通孔を有し、
前記回転操作部材は、
前記載置面に略平行な基準面と、前記貫通孔から露出するように前記回転操作部材の回転軸上に形成された操作部と、を有し、
前記操作部への前記回転操作によって、前記基準面が前記載置面と略同一面上に位置するか又は前記載置面よりも窪む第1の状態と、前記基準面が前記載置面よりも突出する第2の状態との間を移動し、
前記回転操作部材が前記第1の状態から前記第2の状態に移動するときに、前記基準面が前記回路基板に当接し、前記回路基板に垂直方向の応力を付与する
ことを特徴とする回路基板支持構造。
【請求項2】
前記操作部が、前記基準面と略同一面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板支持構造。
【請求項3】
前記回転操作部材は、前記基準面及び前記操作部が形成された頭部と、前記凹部と係合又は螺合する胴部と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板支持構造。
【請求項4】
前記頭部は、前記回転操作部材の回転軸に沿って前記基準面から突出するように形成された突出部を有し、
前記突出部が、前記貫通孔と嵌合する
ことを特徴とする請求項3に記載の回路基板支持構造。
【請求項5】
前記操作部が、前記突出部の先端に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の回路基板支持構造。
【請求項6】
前記回転操作部材が、前記第2の状態のときに、前記回路基板を前記基準面と垂直な方向に付勢する圧縮バネを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回路基板支持構造。
【請求項7】
前記基台が、前記回路基板を冷却するヒートシンクであることを特徴とする請求項1から請求項6いずれか一項に記載の回路基板支持構造。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の回路基板支持構造と、
前記回路基板上に配置される複数の発光素子と、
を備えることを特徴とする光照射装置。
【請求項9】
前記発光素子から出射される光が、紫外域の波長の光であることを特徴とする請求項8に記載の光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基台(例えば、ヒートシンク、ベースプレート)上に回路基板を支持する回路基板支持構造に関し、特に、回路基板の交換を容易に行うことが可能な回路基板支持構造、及びこれを備える光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフセット枚葉印刷用のインキとして、紫外光の照射により硬化する紫外線硬化型インキが用いられている。また、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等、FPD(Flat Panel Display)のシール剤として、紫外線硬化樹脂が用いられている。このような紫外線硬化型インキや紫外線硬化樹脂の硬化には、一般に、紫外光を照射する光照射装置が用いられる(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の光照射装置は、ヒートシンクと、ヒートシンク上に固定された複数の光源モジュールとを備えている。光源モジュールの基板上には、多数のLED素子が載置されており、光源モジュールで発生する熱を効率よくヒートシンクに伝導するために、光源モジュールの基板とヒートシンクとの間に放熱グリスを塗布して両者を固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−28915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の光照射装置においては、光源モジュールを効率よく冷却できるものの、光源モジュールの基板とヒートシンクの密着性が強いために、光源モジュールの故障時等、光源モジュールの交換が必要となった場合には、光源モジュールの取り外しが困難になるといった問題がある。また、一般に、このような光照射装置においては、反射ミラー等の光学部品が光源モジュール周辺に配置されている場合も多く、光源モジュールの交換作業は狭いスペースで行う必要があり、光源モジュールの交換作業を容易に行うことが可能な構成が求められていた。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基台(ヒートシンク等)上の回路基板(光源モジュール等)を容易に取り外すことが可能な回路基板支持構造を提供することである。また、このような回路基板支持構造を備える光照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の回路基板支持構造は、基台上に回路基板を支持する回路基板支持構造であって、基台は、回路基板の載置面に形成された凹部と、凹部に回転可能に収容され、回転操作によって載置面に垂直な方向に進退する回転操作部材とを有し、回路基板は、凹部に対応する位置に形成された貫通孔を有し、回転操作部材は、載置面に略平行な基準面と、貫通孔から露出するように回転操作部材の回転軸上に形成された操作部とを有し、操作部への回転操作によって、基準面が載置面と略同一面上に位置するか又は載置面よりも窪む第1の状態と、基準面が載置面よりも突出する第2の状態との間を移動し、回転操作部材が第1の状態から第2の状態に移動するときに、基準面が回路基板に当接し、回路基板に垂直方向の応力を付与することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、第2の状態のときに、基準面が回路基板に当接し、回路基板に対して垂直な方向の応力が付与されるため、回路基板が基台から持ち上げられる。従って、回路基板の故障時等、回路基板の交換が必要となった場合に、回路基板の取り外しが容易になる。
【0009】
また、操作部が、基準面と略同一面上に形成されていることが望ましい。
【0010】
また、回転操作部材は、基準面及び操作部が形成された頭部と、凹部と係合又は螺合する胴部と、を有することができる。また、この場合、頭部は、回転操作部材の回転軸に沿って基準面から突出するように形成された突出部を有し、突出部が、貫通孔と嵌合するように構成することが望ましい。また、操作部が、突出部の先端に形成されていることが望ましい。このような構成によれば、突出部によって回路基板の位置決めを行うことができる。
【0011】
また、回転操作部材が、第2の状態のときに、回路基板を基準面と垂直な方向に付勢する圧縮バネを有することが望ましい。
【0012】
また、基台が、回路基板を冷却するヒートシンクであることが望ましい。
【0013】
また、別の観点からは、本発明の光照射装置は、上記のいずれかの回路基板支持構造と、回路基板上に配置される複数の発光素子と、を備えることを特徴とする。また、この場合、発光素子から出射される光が、紫外域の波長の光であることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、基台上の回路基板を容易に取り外すことが可能な回路基板支持構造が実現される。また、このような回路基板支持構造を備える光照射装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に係る回路基板支持構造を備える光照射装置の概略構成を説明する図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る回路基板支持構造の回転操作部材の構成を説明する斜視図である。
図3】本発明の第2の実施形態に係る回路基板支持構造を備える光照射装置の概略構成を説明する図である。
図4】本発明の第2の実施形態に係る回路基板支持構造の回転操作部材の構成を説明する斜視図である。
図5】本発明の第3の実施形態に係る回路基板支持構造を備える光照射装置の概略構成を説明する図である。
図6】本発明の第3の実施形態に係る回路基板支持構造の回転操作部材が取り付けられる様子を示す平面図である。
図7】本発明の第3の実施形態に係る回路基板支持構造の回転操作部材の構成を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回路基板支持構造10を備える光照射装置1の概略構成を説明する図であり、図1(a)は正面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図であり、図1(c)は図1(a)のB−B線における断面図であり、図1(d)は図1(c)のC部拡大図である。
【0018】
本実施形態の光照射装置1は、印刷装置等に搭載されて、紫外線硬化型インキや紫外線硬化樹脂を硬化させる光源装置であり、例えば、正面(LEDモジュール100が配置されている面)が照射対象物と対向するように、照射対象物の上方に配置され、照射対象物に対して下向きに紫外光を出射する。なお、本明細書においては、図1に示すように、後述するLED(Light Emitting Diode)素子110が紫外光を出射する方向をZ軸方向、光照射装置1の長手方向をX軸方向、ならびにZ軸方向及びX軸方向に直交する方向(光照射装置1の短手方向)をY軸方向と定義して説明する。また、一般に、紫外光とは、波長400nm以下の光を意味するものとされているが、本明細書において、紫外光とは、紫外線硬化型インクを硬化させることが可能な波長(例えば、波長250〜420nm)の光を意味するものとする。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の光照射装置1は、4個のLEDモジュール100と、ヒートシンク200(基台)と、これらを収容する金属製の箱形のケース(不図示)等を備えている。
【0020】
LEDモジュール100は、X軸方向及びY軸方向によって規定される矩形状の基板105(回路基板)と、基板105上に複数のLED素子110(発光素子)とを備えており、ヒートシンク200の一端面上に、4個のLEDモジュール100が配置、固定されている(図1(a)参照)。基板105は、例えば、熱伝導率の高い窒化アルミニウムで形成されたセラミックス基板であり、各基板105には、ヒートシンク200に形成された凹部210に対応する位置に2つの貫通孔120が形成されている。なお、本実施形態においては、ヒートシンク200の表面(載置面)に放熱グリス(不図示)を塗布した上で基板105をヒートシンク200上に載置することで、基板105の裏面とヒートシンク200との間に放熱グリスを挟み込み、基板105とヒートシンク200との密着性を高めている。
【0021】
LEDモジュール100は、基板105上に7列(Y軸方向)×10個(X軸方向)の態様で配置された70個のLED素子110を備えている。70個のLED素子110は、Z軸方向に光軸が揃えられた状態で、基板105の表面に配置されている。基板105の表面には、各LED素子110に電力を供給するためのアノードパターン(不図示)及びカソードパターン(不図示)が形成されており、各LED素子110は、アノードパターン及びカソードパターンの一端部にそれぞれハンダ付け等(例えば、導電性接着剤(銀ペースト)、ロウ材、溶接・溶着、拡散接合等)で電気的に接続されている。アノードパターン及びカソードパターンは、不図示のドライバ回路と電気的に接続されており、各LED素子110には、ドライバ回路から駆動電流が供給されるようになっている。各LED素子110に駆動電流が供給されると、各LED素子110からは駆動電流に応じた光量の紫外光(例えば、波長385nm)が出射される。なお、本実施形態の各LED素子110は、略一様な光量の紫外光を出射するように各LED素子110に供給される駆動電流が調整されており、光照射装置1から出射される紫外光は、X軸方向及びY軸方向において略均一な光強度分布を有している。
【0022】
ヒートシンク200は、各LEDモジュール100で発生した熱を放熱するための部材であり、ヒートシンク200の表面が各LEDモジュール100の基板105の裏面に当接するように設けられている。ヒートシンク200は、熱伝導率の高い銅等の金属によって形成されており、内部に冷媒(冷却水)が通る複数の水路(不図示)が形成されている。
【0023】
上述のように、本実施形態においては、基板105の裏面とヒートシンク200との間に放熱グリスを塗布して密着性を高めているが、長時間使用すると、基板105がヒートシンク200に貼り付いてしまい、LEDモジュール100の故障時等、LEDモジュール100の交換が必要となった場合には、LEDモジュール100の取り外しが困難になるといった問題がある。また、一般に、このような光照射装置1においては、反射ミラー(不図示)等の光学部品がLEDモジュール100の周辺に配置される場合も多く、LEDモジュール100の交換作業は狭いスペースで行う必要があり、交換作業がし難いといった問題がある。そこで、本実施形態においては、各基板105とヒートシンク200によって回路基板支持構造10を構成することによって、かかる問題を解決している。具体的には、各基板105に2つの貫通孔120を形成し、ヒートシンク200の貫通孔120に対応する位置に平面視円形の凹部210を形成し、凹部210に回転操作部材300を配置している(図1(d))。
【0024】
図2は、本実施形態の回転操作部材300の構成を説明する斜視図である。図2に示すように、回転操作部材300は、断面が略T字の金属製の部材であり(図1(d))、凹部210に回転可能に収容されると共に、回転操作部材300がZ軸方向に延びる回転軸Axを中心に回転することによって、ヒートシンク200の表面に垂直な方向(つまり、Z軸方向)に進退する。回転操作部材300は、ヒートシンク200の表面側に位置する円柱状の頭部310と、頭部310よりもヒートシンク200の内側に位置する円柱状の胴部320とを有している。頭部310の外径は胴部320の外径よりも大きく、胴部320の円周面はネジ部(不図示)を形成している。また、頭部310の先端には、ヒートシンク200の表面に略平行な基準面312と、回転操作部材300の回転軸Ax上に形成された工具穴314(操作部)が形成されている。なお、図2においては、工具穴314は、六角穴として示しているが、「−」溝、「+」溝のもの等、ドライバ等の工具に適合するものであればよい。
【0025】
なお、ヒートシンク200の凹部210は、回転操作部材300の頭部310を収容する拡径部212と、回転操作部材300の胴部320と螺合するネジ部(不図示)が形成された螺合部214からなり、回転操作部材300が凹部210に取り付けられると(つまり、回転操作部材300が凹部210にねじ込まれると)、基準面312がヒートシンク200の表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200の表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)となる(図1(d))。このように、本実施形態の光照射装置1は、回転操作部材300が凹部210に取り付けられた状態で、組み立てが行われる。つまり、回転操作部材300が凹部210に取り付けられたヒートシンク200を準備し、ヒートシンク200の表面(載置面)に放熱グリスを塗布し、その上に各LEDモジュール100を載置して、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)によって固定する。ヒートシンク200にLEDモジュール100が取り付けられると、ヒートシンク200の各凹部210の上方(Z軸方向側)に各基板105の貫通孔120が配置され、回転操作部材300の工具穴314が貫通孔120から露出する。なお、本実施形態においては、貫通孔120の直径は、凹部210の拡径部212の直径及び回転操作部材300の頭部310の直径よりも小さくなっている。
【0026】
そして、光照射装置1の使用開始後、例えば、LED素子110の故障等によりLEDモジュール100の交換作業が必要になった場合には、各LEDモジュール100を固定している、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)を外した上で、工具(例えば、ドライバー等)を貫通孔120から挿入し、工具先端を回転操作部材300の工具穴314に差し込む。そして、回転操作部材300を取付方向とは逆方向(反時計方向)に回転させて、回転操作部材300をZ軸方向に移動させる。回転操作部材300がZ軸方向に移動すると、回転操作部材300の基準面312が基板105の裏面に当接し、基準面312がヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)となる。そして、基準面312がヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出すると、基板105にZ軸方向の応力が付与されるため、基板105がヒートシンク200から持ち上げられることとなる。つまり、基板105がヒートシンク200から浮いた状態となるため、LEDモジュール100を容易に交換することができる。
【0027】
このように、本実施形態においては、回転操作部材300をヒートシンク200の凹部210に収容し、回転操作部材300を回転軸Axを中心に回転させることによって、基準面312がヒートシンク200の表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200の表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)と、基準面312がヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)との間で移動させ、基板105がヒートシンク200から持ち上げられるように構成し、これによって、LEDモジュール100の交換を容易に行えるようになっている。
【0028】
以上が本実施形態の説明であるが、本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において様々な変形が可能である。
【0029】
例えば、本実施形態においては、光照射装置1が回路基板支持構造10を備えるものとして説明したが、回路基板支持構造10の用途はこれに限定されるものではなく、基台(例えば、ヒートシンク、ベースプレート)上に回路基板を支持する構成を有する装置に適用することができる。
【0030】
また、本実施形態の回転操作部材300においては、頭部310の外径が胴部320の外径よりも大きいものとして説明したが、頭部310の外径と胴部320の外径が同一であってもよい。
【0031】
また、本実施形態の光照射装置1は、紫外光を出射するものとして説明したが、このような構成に限定されるものではなく、本発明は、可視光や赤外光を出射する光源装置に適用することも可能である。
【0032】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る回路基板支持構造20を備える光照射装置2の概略構成を説明する図であり、図3(a)は正面図であり、図3(b)は図3(a)のD−D線における断面図であり、図3(c)は図3(a)のE−E線における断面図であり、図3(d)は図3(c)のF部拡大図である。また、図4は、本実施形態の回転操作部材300Aの構成を説明する斜視図である。
【0033】
図3及び図4に示すように、本実施形態の回路基板支持構造20は、回転操作部材300Aの形状が、第1の実施形態の回転操作部材300の形状異なる点で、第1の実施形態の回路基板支持構造10と異なる。
【0034】
本実施形態の回転操作部材300Aは、断面が略十字の金属製の部材であり(図3(d))、第1の実施形態の回転操作部材300と同様、Z軸方向に延びる回転軸Axを中心に回転することによって、ヒートシンク200の表面に垂直な方向(つまり、Z軸方向)に進退する。回転操作部材300Aは、ヒートシンク200の表面側に位置する頭部310Aと、頭部310Aよりもヒートシンク200の内側に位置する円柱状の胴部320Aとを有している。本実施形態の回転操作部材300Aの頭部310Aは、凹部210の拡径部212に収容される円柱状の基部311Aと、基部311Aから回転軸Axに沿ってZ軸方向に突出する円柱状の突出部313Aとからなり、基部311AのZ軸方向の端面にはヒートシンク200の表面に略平行な基準面312Aが形成され、突出部313AのZ軸方向の端面には回転操作部材300Aの回転軸Ax上に形成された工具穴314A(操作部)が形成されている。基部311Aの外径は突出部313A及び胴部320の外径よりも大きく、胴部320の円周面はネジ部(不図示)を形成している。また、突出部313Aの外形は、基板105の貫通孔120の内径よりも僅かに小さく、ヒートシンク200にLEDモジュール100が取り付けられるときに、突出部313Aが貫通孔120と嵌合するようになっている。
【0035】
本実施形態の回転操作部材300Aが凹部210に取り付けられると(つまり、回転操作部材300Aが凹部210にねじ込まれると)、基準面312Aがヒートシンク200の表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200の表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)となり、突出部313Aがヒートシンク200の表面からZ軸方向に突出する(図3(d))。このように、本実施形態の光照射装置2は、回転操作部材300Aが凹部210に取り付けられた状態で、組み立てが行われる。つまり、回転操作部材300Aが凹部210に取り付けられたヒートシンク200を準備し、ヒートシンク200の表面(載置面)に放熱グリスを塗布し、その上に各LEDモジュール100を載置して、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)によって固定する。なお、本実施形態においては、LEDモジュール100を取り付けるときに、突出部313Aがヒートシンク200の表面からZ軸方向に突出しているため、突出部313Aが貫通孔120と嵌合し、各LEDモジュール100が突出部313Aによって位置決めされる。そして、ヒートシンク200にLEDモジュール100が取り付けられると、突出部313Aが貫通孔120から突出し、回転操作部材300Aの工具穴314Aも貫通孔120から露出する。
【0036】
そして、光照射装置2の使用開始後、例えば、LED素子110の故障等によりLEDモジュール100の交換作業が必要になった場合には、各LEDモジュール100を固定している、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)を外した上で、工具(例えば、ドライバー等)の先端を回転操作部材300Aの工具穴314Aに差し込む。そして、回転操作部材300Aを取付方向とは逆方向(反時計方向)に回転させて、回転操作部材300AをZ軸方向に移動させる。回転操作部材300AがZ軸方向に移動すると、回転操作部材300Aの基準面312Aが基板105の裏面に当接し、基準面312Aがヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)となる。そして、基準面312Aがヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出すると、基板105にZ軸方向の応力が付与されるため、基板105がヒートシンク200から持ち上げられることとなる。つまり、基板105がヒートシンク200から浮いた状態となるため、LEDモジュール100を容易に交換することができる。
【0037】
このように、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、回転操作部材300Aを回転軸Axを中心に回転させることによって、基準面312Aがヒートシンク200の表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200の表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)と、基準面312Aがヒートシンク200の表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)との間で移動させ、基板105がヒートシンク200から持ち上げられるように構成し、これによって、LEDモジュール100の交換を容易に行えるようになっている。
【0038】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る回路基板支持構造30を備える光照射装置3の概略構成を説明する図であり、図5(a)は正面図であり、図5(b)は図5(a)のG−G線における断面図であり、図5(c)は図5(a)のH−H線における断面図であり、図5(d)は図5(c)のI部拡大図であり、図5(e)は図5(b)のJ部拡大図である。また、図6は、本実施形態の回転操作部材300Bが凹部210Bに取り付けられる様子を示す平面図である。また、図7は、本実施形態の回転操作部材300Bの構成を説明する斜視図である。
【0039】
図5図6及び図7に示すように、本実施形態の回路基板支持構造30は、回転操作部材300Bの形状及びヒートシンク200Bの凹部210Bが、第1の実施形態の回転操作部材300の形状及びヒートシンク200の凹部210と異なり、また回転操作部材300BをZ軸方向に付勢する圧縮ばね400を備える点で、第1の実施形態の回路基板支持構造10と異なる。
【0040】
本実施形態の回転操作部材300Bは、ヒートシンク200Bの凹部210Bに収容される円柱状の金属製の部材であり、第1の実施形態の回転操作部材300と同様、Z軸方向に延びる回転軸Axを中心に回転することによって、ヒートシンク200Bの表面に垂直な方向(つまり、Z軸方向)に進退するようになっている。回転操作部材300BのZ軸方向の端面310B(頭部)には、ヒートシンク200Bの表面に略平行な基準面312Bと、工具穴314A(操作部)が形成されている。また、回転操作部材300Bの円筒面320B(胴部)のZ軸方向略中央部には、相反する方向に突出する一対の突出部325Bが形成されている。また、回転操作部材300BのZ軸方向と相反する方向の端部には、圧縮ばね400を収容する凹部327Bが形成されている。
【0041】
また、本実施形態のヒートシンク200Bの凹部210Bには、回転操作部材300Bの円筒面320Bの外径よりも僅かに大きい内径を有する小径部217Bと、小径部217Bよりも大きな内径を有する大径部218Bと、圧縮ばね400の一端が当接する底面216Bとが形成されている(図5(d)、(e))。また、凹部210Bには、回転操作部材300Bが凹部210Bに取り付けられるときに、回転操作部材300Bの突出部325Bと係合する(つまり、突出部325Bが通る)、一対の溝部215Bが形成されている(図6)。
【0042】
本実施形態の回転操作部材300Bを、ヒートシンク200Bの凹部210Bに取り付ける場合、圧縮ばね400の一端を凹部327Bに取り付けた状態で、回転操作部材300Bの突出部325Bがヒートシンク200Bの溝部215Bに位置するように配置し、回転操作部材300Bを凹部210B内に押し込む(図6)。回転操作部材300Bを凹部210B内に押し込むと、突出部325Bが溝部215Bと係合した状態で摺動し、圧縮ばね400の一端が底面216Bに当接して圧縮される。圧縮ばね400が十分に圧縮されると、突出部325Bは、溝部215Bから外れて大径部218Bに位置する。そして、この状態(回転操作部材300Bが凹部210B内に押し込まれた状態)で回転操作部材300Bを回転させて押圧を解くと、突出部325Bが小径部217Bと大径部218Bの間の段差部219Bと係合し、圧縮ばね400によってZ軸方向に付勢されるため、回転操作部材300Bがヒートシンク200Bの凹部210B内に固定される。そして、回転操作部材300Bが凹部210Bに取り付けられると、基準面312Aがヒートシンク200Bの表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200Bの表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)となる(図5(d)、(e))。このように、本実施形態の光照射装置3は、回転操作部材300Bが凹部210Bに取り付けられた状態で、組み立てが行われる。つまり、回転操作部材300Bが凹部210Bに取り付けられたヒートシンク200Bを準備し、ヒートシンク200Bの表面(載置面)に放熱グリスを塗布し、その上に各LEDモジュール100を載置して、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)によって固定する。ヒートシンク200BにLEDモジュール100が取り付けられると、ヒートシンク200Bの各凹部210Bの上方(Z軸方向側)に各基板105の貫通孔120が配置され、回転操作部材300Bの工具穴314Bが貫通孔120から露出する。なお、本実施形態においては、貫通孔120の直径は、凹部210Bの小径部217Bの直径及び回転操作部材300Bの円筒面320Bの外径よりも小さくなっている。
【0043】
そして、光照射装置3の使用開始後、例えば、LED素子110の故障等によりLEDモジュール100の交換作業が必要になった場合には、各LEDモジュール100を固定している、不図示の固定部材(例えば、ねじ等)を外した上で、工具(例えば、ドライバー等)を貫通孔120から挿入し、工具先端を回転操作部材300Bの工具穴314Bに差し込む。そして、回転操作部材300Bを回転させて、突出部325Bを溝部215Bに係合させる。突出部325Bが溝部215Bに係合すると、圧縮ばね400の付勢力によって回転操作部材300BがZ軸方向に摺動する(移動する)。回転操作部材300BがZ軸方向に移動すると、回転操作部材300Bの基準面312Bが基板105の裏面に当接し、基準面312Bがヒートシンク200Bの表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)となる。そして、基準面312Bがヒートシンク200Bの表面(載置面)よりも突出すると、基板105にZ軸方向の応力が付与されるため、基板105がヒートシンク200Bから持ち上げられることとなる。つまり、基板105がヒートシンク200Bから浮いた状態となるため、LEDモジュール100を容易に交換することができる。
【0044】
このように、本実施形態においては、回転操作部材300Bをヒートシンク200Bの凹部210Bに収容し、回転操作部材300Bを、回転軸Axを中心に回転させることによって、基準面312Bがヒートシンク200Bの表面(載置面)と略同一面上に位置するか、又はヒートシンク200Bの表面よりも僅かに窪んだ状態(第1の状態)と、基準面312Bがヒートシンク200Bの表面(載置面)よりも突出する状態(第2の状態)との間で移動させ、基板105がヒートシンク200Bから持ち上げられるように構成し、これによって、LEDモジュール100の交換を容易に行えるようになっている。
【0045】
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0046】
1、2、3:光照射装置
10、20、30:回路基板支持構造
100:LEDモジュール
105:基板
110:LED素子
120:貫通孔
200、200B:ヒートシンク
210、210B:凹部
212:拡径部
214:螺合部
215B:溝部
216B:底面
217B:小径部
218B:大径部
219B:段差部
300、300A、300B:回転操作部材
310、310A、310B:頭部
311A:基部
312、312A、312B:基準面
313A:突出部
314、314A、314B:工具穴
320、320A:胴部
320B:円筒面
325B:突出部
327B:凹部
400:圧縮ばね
Ax:回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7