(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
原点(Oa)を通る第1線(La)の線分及び第2線(Lb)の線分によって規定される任意の角(θ)を、1及び2を除く自然数(N)でN等分する角のN等分方法であって、
前記原点(Oa)を中心に、基準円(11)を引く基準円作図工程と、
前記角(θ)を2等分して原点(Oa)を通る中心線(12)を引く中心線作図工程と、
前記中心線(12)の前記角(θ)の外側へ延びる線上であって、前記基準円(11)と交わる2倍半径の中心点(Ob)を中心にして、前記基準円(11)の2倍の半径で該基準円(11)の反対側の円周に接するように構成される第2の基準円(13)の少なくとも一部である円弧を引く第2の基準円作図工程と、
前記中心線(12)の前記角(θ)の外側へ延びる線上であって、前記原点(Oa)から前記基準円(11)の半径のN−1倍の位置となる点である第N原点(On)を定めるように印をつける第N原点決定工程とを含み、
前記2倍半径の中心点(Ob)、及び前記第1線(La)に前記基準円(11)が交差する点である第1の交点(S1)を通ることで、2分角(θ/2)を規定する一方の線分である一方の2分角線(14)を引く一方の2分角線作図工程と、前記2倍半径の中心点(Ob)、及び前記第2線(Lb)に前記基準円(11)が交差する点である第2の交点(S2)を通ることで、2分角(θ/2)を規定する他方の線分である他方の2分角線(15)を引く他方の2分角線作図工程とのうちの少なくともいずれかの工程を含み、
前記第N原点(On)、及び前記一方の2分角線(14)の延長線上で前記第2の基準円(13)の円弧に交差する点である第3の交点(S3)を通ることで、N分角(θ/N)を規定する一方の線分である一方のN分角線(16)を引く一方のN分角線作図工程と、前記第N原点(On)、及び前記他方の2分角線(15)の延長線上で前記第2の基準円(13)の円弧に交差する点である第4の交点(S4)を通ることで、N分角(θ/N)を規定する他方の線分である他方のN分角線(17)を引く他方のN分角線作図工程とのうちの少なくとも前記一方の2分角線作図工程又は前記他方の2分角線作図工程に対応するいずれかの工程を含むことを特徴とする角のN等分作図方法に用いる角のN等分器において、
作図が可能な平面(101)が形成されるように平盤状に設けられ、回転軸が差し込まれて回動できるように該回転軸を受ける軸受穴が、前記中心線(12)に相当するように前記平面(101)に引かれる線分上に、前記基準円(11)の半径を基準として前記原点(0a)に相当する点から該半径の1倍及びN−1倍の間隔をおいて、少なくとも2個以上が設けられた台盤(100)と、
長尺の定規状に設けられ、前記軸受穴の一つであって前記2倍半径の中心点(Ob)に相当する位置に設けられた第1の軸受穴(110)に差し込むことができる前記回転軸の一つである第1の回転軸(210)を備えると共に、該第1の回転軸(210)から端縁(221)までの長さが、前記基準円(11)の半径の2倍に相当する長さであって、該端縁(221)に至る少なくとも一部で、前記一方の2分角線(14)又は前記他方の2分角線(15)に相当する線分のうちの少なくともいずれかと一致する定規直線辺(220)を備える第1の回動定規片(200)と、
長尺の定規状に設けられ、前記軸受穴の一つであって前記第N原点(On)に相当する位置に設けられた第Nの軸受穴(120)に差し込むことができる前記回転軸の一つである第2の回転軸(310)を備えると共に、少なくとも前記第1の回動定規片(200)の前記端縁(221)に接する付近の一部で、前記一方のN分角線(16)又は前記他方のN分角線(17)に相当する線分のうちの少なくともいずれかと一致する定規直線辺(320)を備える第2の回動定規片(300)とを具備することを特徴とする角のN等分器。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る角のN等分作図方法の対象になる任意の角を示す説明図である。
【
図2】本発明に係る角のN等分作図方法の工程例を示す第1の説明図である。
【
図3】本発明に係る角のN等分作図方法の工程例を示す第2の説明図である。
【
図4】本発明に係る角のN等分作図方法の工程例を示す第3の説明図である。
【
図5】本発明に係る角のN等分器の構成である台盤(100)を示す(a)平面図及び(b)側面図である。
【
図6】本発明に係る角のN等分器の構成である第1の回動定規片(200)を示す(a)平面図及び(b)側面図である。
【
図7】本発明に係る角のN等分器の構成である第2の回動定規片(300)を示す(a)平面図及び(b)側面図である。
【
図8】本発明に係る角のN等分器の使用準備状態を示す説明図である。
【
図9】本発明に係る角のN等分器の使用状態(角の3等分)を示す説明図である。
【
図11】本発明に係る角のN等分器の使用状態(角の5等分)を示す説明図である。
【
図12】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第1の説明図である。
【
図13】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第2の説明図である。
【
図14】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第3の説明図である。
【
図15】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第4の説明図である。
【
図16】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第5の説明図である。
【
図17】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第6の説明図である。
【
図18】本発明に係る角のN等分作図方法の原理を示す第7の説明図である。
【
図19】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例1を示す平面説明図である。
【
図20】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例1を示す断面説明図である。
【
図21】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例2を示す平面説明図である。
【
図22】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例2を示す断面説明図である。
【
図23】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例3を示す平面説明図である。
【
図24】本発明に係る角のN等分器(3等分器)の実施例3を示す断面説明図である.
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る角のN等分作図方法の手順例を
図1〜4に基づいて説明する。
本発明に係る角のN等分作図方法は、コンパスと直線を引く定規のみを用いて作図する方法であって、
図1に示す如く、原点(Oa)を通る第1線(La)の線分及び第2線(Lb)の線分によって規定される任意の角(θ)を、1及び2を除く自然数(N)でN等分する際に、簡便に用いることができる方法である。
【0011】
本発明に係る角のN等分作図方法では、先ず、
図2に示すように、前記原点(Oa)を中心に、基準円(11)を引く基準円作図工程と、前記角(θ)を2等分して原点(Oa)を通る中心線(12)を引く中心線作図工程と、前記中心線(12)の前記角(θ)の外側へ延びる線上であって、前記基準円(11)と交わる2倍半径の中心点(Ob)を中心にして、前記基準円(11)の2倍の半径で該基準円(11)の反対側の円周に接するように構成される第2の基準円(13)の少なくとも一部である円弧を引く第2の基準円作図工程と、前記中心線(12)の前記角(θ)の外側へ延びる線上であって、前記原点(Oa)から前記基準円(11)の半径のN−1倍の位置となる点である第N原点(On)を定めるように印をつける第N原点決定工程とを含む。
【0012】
中心線作図工程は、説明するまでもないが、同径の二つの補助円(例えば、
図2に示す11aと11b)を用いることで行うことができる。
図2に示す例では、補助円11aは、第1の交点(S1)を中心とする基準円11と同径の円であり、補助円11bは、第2の交点(S2)を中心とする基準円11と同径の円である。その二つの補助円11a、11bが交わる二つの交点を通るように直線を引くことで、中心線12を得ることができる。
【0013】
次の工程として、前記2倍半径の中心点(Ob)、及び前記第1線(La)に前記基準円(11)が交差する点である第1の交点(S1)を通ることで、2分角(θ/2)を規定する一方の線分である一方の2分角線(14)を引く一方の2分角線作図工程と、前記2倍半径の中心点(Ob)、及び前記第2線(Lb)に前記基準円(11)が交差する点である第2の交点(S2)を通ることで、2分角(θ/2)を規定する他方の線分である他方の2分角線(15)を引く他方の2分角線作図工程とのうちの少なくともいずれかの工程を含む。
【0014】
そして、さらに次の工程として、前記第N原点(On)、及び前記一方の2分角線(14)の延長線上で前記第2の基準円(13)の円弧に交差する点である第3の交点(S3)を通ることで、N分角(θ/N)を規定する一方の線分である一方のN分角線(16)を引く一方のN分角線作図工程と、前記第N原点(On)、及び前記他方の2分角線(15)の延長線上で前記第2の基準円(13)の円弧に交差する点である第4の交点(S4)を通ることで、N分角(θ/N)を規定する他方の線分である他方のN分角線(17)を引く他方のN分角線作図工程とのうちの少なくとも前記一方の2分角線作図工程又は前記他方の2分角線作図工程に対応するいずれかの工程を含む。
【0015】
なお、一方のN分角線(16)、又は他方のN分角線(17)のいずれかの線をひくことができれば、中心線(12)は定まっているため、N分角(θ/N)の2分の1の角を得ることができる。そして、そのN分角(θ/N)の2分の1の角を、2倍することで得られるN分角(θ/N)は、コンパスと、直線を引く定規とによって、容易に規定することができる。従って、一方のN分角線(16)、又は他方のN分角線(17)のいずれかの線をひくことができれば、N分角(θ/N)を得ることができる。
【0016】
また、
図1から4に示した作図例は、角の3等分の場合を示しているが、同様の工程によって、任意の角(θ)について、3より大きな自然数(N)等分を行うことができる。
この角のN等分作図方法によれば、作図工程がより簡略化でき、角の3以上のN等分にも対応できるという特別有利な効果を奏する。
【0017】
次に、本発明に係る角のN等分器の形態例について、
図5〜11に基づいて、詳細に説明する。
図5〜7は、角の3等分器の部品構成(台盤(100)、第1の回動定規片(200)、第2の回動定規片(300))を、それぞれ示した図である。また、
図8〜10は、以上に説明した角のN等分作図方法に用いる具体例として、角の3等分器としての使用方法を示す図である。
【0018】
(100)は台盤であり、作図が可能な平面(101)が形成されるように平盤状に設けられ、
回転軸が差し込まれて回動できるように該
回転軸を受ける軸受穴が、前記中心線(12)に相当するように前記平面(101)に引かれる線分上に、前記基準円(11)の半径を基準として前記原点(0a)に相当する点から該半径の1倍及びN−1倍の間隔をおいて、少なくとも2個以上が設けられている。
【0019】
(200)は第1の回動定規片であり、長尺の定規状に設けられ、前記軸受穴の一つであって前記2倍半径の中心点(Ob)に相当する位置に設けられた第1の軸受穴(110)に差し込むことができる前記回転軸の一つである第1の回転軸(210)を備えると共に、該第1の回転軸(210)から端縁(221)までの長さが、前記基準円(11)の半径の2倍に相当する長さであって、該端縁(221)に至る少なくとも一部で、前記一方の2分角線(14)又は前記他方の2分角線(15)に相当する線分のうちの少なくともいずれかと一致する定規直線辺(220)を備える。
【0020】
また、(300)は第2の回動定規片であり、長尺の定規状に設けられ、前記軸受穴の一つであって前記第N原点(On)に相当する位置に設けられた第Nの軸受穴(120)に差し込むことができる前記回転軸の一つである第2の回転軸(310)を備えると共に、少なくとも前記第1の回動定規片(200)の前記端縁(221)に接する付近の一部で、前記一方のN分角線(16)又は前記他方のN分角線(17)に相当する線分のうちの少なくともいずれかと一致する定規直線辺(320)を備える。
【0021】
図8は、台盤(100)、第1の回動定規片(200)、第2の回動定規片(300)の部品を組み合わせた図であり、角のN等分を行うための準備状態を示している。
【0022】
図9は、2個のバー(第1の回動定規片(200)、第2の回動定規片(300))によりθ/3を求めたもので、これにより∠θを3等分することが可能になる。
図10は、∠θの3等分がなされた状態を示す拡大詳細図であり、前述の角のN等分作図方法で説明した工程を、この角のN等分器で行った状態を示している。
【0023】
図11は、∠θのN等分の例として、θ/5を求めたもので、同様にθ/Nを求めることも可能なことを示している。なお、
図6(b)及び
図7(b)に示すとおり第1の回転軸(210)及び第2の回転軸(310)が第1の回動定規片(200)または第2の回動定規片(300)を貫通して両側に飛び出していることにより、それぞれを差し込む第1の軸受穴(110)または第Nの軸受穴(120)に、第1の回動定規片(200)または第2の回動定規片(300)の双方をともに反転して差し込むことで図示する側と対象となる反対側のθ/Nを同様に求めることが出来る。また、前記のとおり述べてきた実施例では回動定規片側に
回転軸、本体側に軸受穴を構成しているが、
回転軸を本体側に軸受穴を回動定規片側にしても、同様の効果が得られる。すなわち、前記回転軸と前記軸受穴との関係は、相対的なものであって、前記
回転軸が前記台盤の側に設けられ、前記軸受穴が前記回動定規片の側に設けられている構成であっても、同様に角のN等分を行うことができる。但し、
図5〜11に示す形態例のように、軸受穴(110、120)が、台盤(100)に設けられている構成の方が、その台盤(100)の平面(101)上に突起物がない形態となるため、その平面上で作図が行い易く、さらに作図された線を写し易い利点がある。
【0024】
次に、本発明に係る角のN等分作図方法の原理について、
図12〜18に基づいて説明する。
(弧のN等分による角のN等分)
古代より目盛のない直線を引くためだけの直定規とコンパスのみによる角の3等分の作図は、代数的な方法により不可能であることが証明されている。ここで論ずるのは、定規とコンパスがあれば単純な幾何学的な手法により、同心円の角の弧がN等分(N=任意数。以下同じ)され、角のN等分が可能になることである。
角のN等分ができるのならば、角の3等分の作図が可能なことは当然である。
【0025】
1.角と弧の関係
図12の∠θの大きさは、円L1において、∠θの角度が変化するとき弧の長さは比例する。
言い換えると、角の大きさは、弧の長さが1/2になれば、θ/2、1/4の長さになればθ/4となる。
【0026】
2.角の弧の長さの表現
図13の∠θの弧の長さA1−B1の長さは2×sinθ/2の弦の弧として表すことができる。
また∠θを2等分した∠θ/2の弧O1−A1および弧O1−B1の長さは2×sinθ/4の長さの弦の弧となる。
弧A1−B1は∠θ/2の弧の2倍の長さになるので2×(2×sinθ/4)=4×sinθ/4の長さの弦を持つ弧として表すこともできる。
∠θの弧は(1)2×sinθ/2の弦の弧又は(2)4×sinθ/4の弦の弧の長さとして表すことが出来る。弦の長さ(1)と(2)は長さに違いがあるが、弧の長さはおなじである。
【0027】
3.2倍の同心円
図14において、∠θの2倍の同心円L2の弧はL1の弧の2倍の長さになるため、L2の∠θ/ 2の弧がL1の弧A1−B1と同じ長さになる。L2の∠θ/2の弧は4×sinθ/4の長さの弦の弧となるので、L2の弧A2−B2は4×sinθ/4の長さの弦の弧の2倍の長さになる。見方を変えるとL2の弧A2−B2は、4×sinθ/4の長さの弦の弧により2等分することが出来る。これは∠θの同心円の弧が、中心円の半径の倍率に比例して4×sinθ/4の長さの弦の弧の長さ分ずつひろがることを示すもので、同心円の弧のN等分により角のN等分ができる要素となる。
【0028】
4.4倍の同心円
図15の4倍の同心円L4の弧A4−B4は、2倍の同心円L2の弧A2−B2の弧の2倍の長さになるため、(4×sinθ/4)の長さの弦の弧の4倍の長さになる。
図を見れば、L4の弧A4−B4がl2の4×sinθ/4の長さの弦の弧p1−p2により4等分されていることがわかる。
【0029】
5.角の3等分
図16は
図15において4倍の同心円を4等分したのとおなじように、3倍の同心円の∠θの弧A3−B3を4×sinθ/4の長さの弦の弧により3等分した図である。
図16の∠θの弧の弦の長さは
L1の弧の弦A1−B1=4×sinθ/4
L2の弧の弦A2−B2=2×(4×sinθ/4)
L3の弧の弦A3−B3=3×(4×sinθ/4) となる。
これにより図のようにL3の∠θの弧A3−B3は、4×sinθ/4の弦の弧 p1−p2により3等分されることがわかる。
弧が3等分されたことにより、角は3等分されθ/3を得ることができる。
3等分されたL3の弧E3−F3の弦は6×sinθ/6となる。
以上が、定規とコンパスにより任意の角を3等分の証明である。
【0030】
6.角のN等分
図17は90度の範囲で角のN等分が可能であることを示したものである。
角θのN倍の同心円の弧の長さは、(4×sinθ/4)の弦の弧のN倍の長さに等しい長さになる。
図17は7倍の同心円の∠θの、L1〜L7それぞれの弧が、4×sinθ/4の弦の弧によりN等分されることを表したものである。
7倍の同心円L7の弧A7−B7は、4×sinθ/4の弦の弧の7倍の7×(4×sinθ/4)に等しい長さとなるため、4×sinθ/4の弦の弧p1−p2により7等分され、θ/7を得ることができる。
N倍の同心円の∠θの弧が、4×sinθ/4の弦の弧p1−p2によるN等分の作図が可能なのは、4倍の同心円を除き素数倍の同心円に限られる。
【0031】
図18は、
図17を拡大して分かりやすくした図である。
L2は2倍の同心円である。
L3は3倍・ L4は4倍の同心円の∠θの弧を示す。
l5は5倍の同心円の中心円、l7は7倍の同心円の中心円を示す。
図をみれば同心円の∠θのそれぞれの弧が、4×sinθ/4の弦の弧p1−p2によりN等分され、θ/Nの角が得られることがわかる。
【0032】
次に、
図19〜24に基づいて、回転定規片(200、300)を台盤(100)に仮に保持(仮固定)させる実施例を示す。
図19及び20の実施例1によれば、本体である台盤(100)を左右にまたいで、押さえ板が有り、その中央付近には長さ方向に沿った押さえ板のスリット溝が形成されており、その押さえ板のスリット溝に沿って締付け具(ボルト)が、自在にスライドでき、回動定規片(200、300)付近で停止させてネジを締め付けることで、その回動定規片を仮固定できる。その締め付けは、台盤(100)に前記押さえ板のスリット溝に対応する位置に台盤側のスリット溝が有り、ボルトはそれぞれのスリット溝を貫通しており、上下を、座金を介してボルトと蝶ナットで、締め付けることでなされる。
【0033】
図21及び22の実施例2によれば、回動定規片(200、300)の適宜な位置に穴が明けられている。ボルトが、台盤(100)の裏側に位置して前記回動定規片の適宜な位置の穴の回動半径と同じ中心半径を持つスリット状の回り止め摺動部が設けられたボルト摺動部に、摺動可能に嵌合されて配されている。前記回動定規片の穴に挿通されて上部に突出した前記ボルトの螺子部に、上部より適宜座金を介して止めネジ(蝶ナット)を螺合して締め付けることで、任意の位置に前記回動定規片を仮固定させることができる。
【0034】
図23及び24の実施例3によれば、本体(台盤(100))側の
回転軸の受け穴に回転軸が下方から上方に向かって固定されており、その先端側にネジが形成されている。一方、回動定規片(200、300)の回転軸部には前記
回転軸に嵌合する回転穴が形成されている。該回転穴を、本体側に固定された
回転軸に挿通して前記先端のネジを使用して蝶ナット等で締め付け仮固定する。
さらに、本体側を雌ネジとして、回動定規片の上からボルトで留めても良い。この場合は中心位置が正確に決まるよう本体側に適当な深さのネジのない嵌合孔を形成し、ボルトの先端側にも精密孔に嵌合して締め付けられる程度の長さでネジのないストレートな外形を形成する必要がある。
【0035】
また、回転定規片(200、300)を台盤(100)に仮に保持(仮固定)させる方法としては、磁石の磁力を利用する等考えられる種々の方法の中から適宜選択できるのは勿論である。
【0036】
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【解決手段】原点(Oa)を通る第1線(La)及び第2線(Lb)によって規定される角(θ)を、1及び2を除く自然数(N)でN等分する角のN等分方法であって、基準円(11)を引く基準円作図工程と、第2の基準円(13)の円弧を引く第2の基準円作図工程と、第N原点(On)を定めるように印をつける第N原点決定工程とを含み、一方の2分角線(14)を引く一方の2分角線作図工程と、他方の2分角線(15)を引く他方の2分角線作図工程とのうちの少なくともいずれかの工程を含み、一方のN分角線(16)を引く一方のN分角線作図工程と、他方のN分角線(17)を引く他方のN分角線作図工程とのうちの少なくともいずれかの工程を含むことを特徴とする。