特許第6802600号(P6802600)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 信栄製紙株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6802600-トイレットペーパーホルダー 図000002
  • 特許6802600-トイレットペーパーホルダー 図000003
  • 特許6802600-トイレットペーパーホルダー 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6802600
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】トイレットペーパーホルダー
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/38 20060101AFI20201207BHJP
   A47K 10/36 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   A47K10/38 L
   A47K10/36 Z
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-550894(P2020-550894)
(86)(22)【出願日】2020年7月10日
(86)【国際出願番号】JP2020027053
【審査請求日】2020年9月18日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2020/019084
(32)【優先日】2020年5月13日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190080
【氏名又は名称】コアレックス信栄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 暁
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−209164(JP,A)
【文献】 特開2004−329309(JP,A)
【文献】 実開昭60−025498(JP,U)
【文献】 実開平06−011590(JP,U)
【文献】 特開2018−143736(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第107752884(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/38
A47K 10/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
数百メートルのトイレットペーパーを巻上げた大型ロールを収納するロールケースと、
前記ロールケースの下方に配置され、前記ロールケースから引き出されたトイレットペーパーに所定の荷重を加えるウエイト部材と、
前記ウエイト部材を上下方向に移動可能に支持する支持部材と、
前記ウエイト部材によって荷重が加えられるトイレットペーパーを挿通させ、前記トイレットペーパーを任意の位置で切断するペーパーカッター部と、
前記ウエイト部材と前記ペーパーカッター部との間に配置され、前記トイレットペーパーが前記ロールケースに向かって移動することを防ぐ逆戻り防止機構部と、
を備え、
前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを、前記ウエイト部材、前記逆戻り防止機構部、前記ペーパーカッター部の順に当接または挿通させ、
前記ペーパーカッター部から前記トイレットペーパーが引き出されたとき、
前記トイレットペーパーに生じる張力によって前記ウエイト部材が上方へ移動し、
前記ペーパーカッター部が前記トイレットペーパーを任意の位置で切断することによって前記張力が消滅すると、
前記ウエイト部材が自重によって下方へ移動して前記ロールケースから前記トイレットペーパーが引き出される、
ことを特徴とするトイレットペーパーホルダー。
【請求項2】
前記ロールケースは、室内壁部に設置され、
前記ペーパーカッター部は、前記ロールケースを覆う設置パネル部に設置され、
前記ウエイト部材および前記支持部材は、前記室内壁部と前記設置パネル部との間に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレットペーパーホルダー。
【請求項3】
前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを挿通させ、前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを緩やかにねじり、該トイレットペーパーの幅方向の向きを、前記ペーパーカッター部に挿通させることができるように変更するペーパーガイド部を備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトイレットペーパーホルダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、長さ数百メートルのトイレットペーパーを巻上げた大型ロールを収納するトイレットペーパーホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットペーパーホルダーに、新しいトイレットペーパーを補充する頻度を抑えるため、長さ数百メートルのトイレットペーパーを巻上げた大型ロール(ジャンボロール)がある。この大型ロールは、主に、人の往来の多い場所で使用されることが多いが、自宅などに設置する要望も生じている。
【0003】
大型ロールを収納するホルダーとして、大型ロールを収納する箱型のケース本体に、大型ロールの回転を抑えるストッパーと、ストッパーにカッター刃を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このホルダーは、ケース本体の背面を壁部などにビス止めするように構成されており、壁等の表面に対して平行にトイレットペーパーが引き出されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63−19388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トイレットペーパーの大型ロールは、新品等のうちはロール径が大きく、重量が重いため、トイレットペーパーを引き出す場合には通常の大きさのロールに比べて大きな力が必要になり、必要な長さを引き出すことが容易にできない場合がある。
【0006】
本開示は、上記の問題に鑑みなされたもので、収納した大型ロールから、使用者が容易にトイレットペーパーを引き出すことができるトイレットペーパーホルダーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るトイレットペーパーホルダーは、数百メートルのトイレットペーパーを巻上げた大型ロールを収納するロールケースと、前記ロールケースの下方に配置され、前記ロールケースから引き出されたトイレットペーパーに所定の荷重を加えるウエイト部材と、前記ウエイト部材を上下方向に移動可能に支持する支持部材と、前記ウエイト部材によって荷重が加えられるトイレットペーパーを挿通させ、前記トイレットペーパーを任意の位置で切断するペーパーカッター部と、前記ウエイト部材と前記ペーパーカッター部との間に配置され、前記トイレットペーパーが前記ロールケースに向かって移動することを防ぐ逆戻り防止機構部と、を備え、前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを、前記ウエイト部材、前記逆戻り防止機構部、前記ペーパーカッター部の順に当接または挿通させ、前記ペーパーカッター部から前記トイレットペーパーが引き出されたとき、前記トイレットペーパーに生じる張力によって前記ウエイト部材が上方へ移動し、前記ペーパーカッター部が前記トイレットペーパーを任意の位置で切断することによって前記張力が消滅すると、前記ウエイト部材が自重によって下方へ移動して前記ロールケースから前記トイレットペーパーが引き出されることを特徴とする。
【0008】
また、前記ロールケースは、室内壁部に設置され、前記ペーパーカッター部は、前記ロールケースを覆う設置パネル部に設置され、前記ウエイト部材および前記支持部材は、前記室内壁部と前記設置パネル部との間に設置されることを特徴とする。
【0009】
また、前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを挿通させ、前記ロールケースから引き出された前記トイレットペーパーを緩やかにねじり、該トイレットペーパーの幅方向の向きを、前記ペーパーカッター部に挿通させることができるように変更するペーパーガイド部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、設置した大型ロールから、トイレットペーパーを容易に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施の形態によるトイレットペーパーホルダーの概略構成を示す説明図である。
図2図1のトイレットペーパーホルダーからトイレットペーパーが引き出されるときの動作を示す説明図である。
図3図1のトイレットペーパーホルダーからトイレットペーパーが引き出された後の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
図1は、本開示の実施の形態によるトイレットペーパーホルダーの概略構成を示す説明図である。この図1は、トイレ室内等に大型のペーパーロール2を保持するトイレットペーパーホルダー1を設置した状態を示したもので、トイレットペーパーホルダー1が設置固定される室内壁部3ならびに設置パネル部4の図示を省略している。
【0013】
トイレットペーパーホルダー1は、ペーパーロール2を収納するロールケース10、ロールケース10から引き出されたトイレットペーパー2aを所定方向に導くペーパーガイド部11、トイレットペーパー2aに適当な荷重を加えるウエイト部材12、ウエイト部材12を支持する支持部材13、トイレットペーパー2aの引き出し方向を変更する誘導部材14、挿通されているトイレットペーパー2aを所望の長さに切断するペーパーカッター部15、ペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aが引き出されるとき、当該トイレットペーパー2aがペーパーロール2等へ向かって逆戻りすることを防ぐ逆戻り防止機構部16等を備えて構成されている。
【0014】
ロールケース10は、数百メートルの長さのトイレットペーパー2aを巻上げたペーパーロール2を収納する大きさならびに形状を有し、ペーパーロール2から引き出されたトイレットペーパー2aを外部へ送り出す開口部(図示省略)を備えている。
トイレットペーパー2aは、一般的なトイレットペーパーロールと同様な幅(例えば、114ミリメートル)を有している。そのため、ペーパーロール2は、ロール径がロール幅よりも相当大きくなり、長さの短い筒状、または、略円盤状の形状となっている。
これに伴って、ロールケース10も、長さの短い略筒状、または、略円盤状に形成されており、収納しているペーパーロール2の円状側面(ロール径方向に沿う面)が、トイレ室内などの室内壁部3の壁面に対して平行となるように、当該室内壁部3に固定されている。
【0015】
ロールケース10は、収納したペーパーロール2のロール中心孔に挿通させる(略筒状の)支持軸部10aが設けられている。支持軸部10aは、室内壁部3の壁面から垂直に突出するように設置されている。
また、ロールケース10は、収納されているペーパーロール2から引き出されるトイレットペーパー2aをガイドし、このトイレットペーパー2aが幅方向にしわ等が生じる、または、もつれることを防ぐように構成された送り出しガイド部10bを備えている。
【0016】
ペーパーガイド部11は、ロールケース10とウエイト部材12(支持部材13)との間に配置され、例えば、ロールケース10の下方であって、ウエイト部材12の上方に配置されるように、室内壁部3に設置固定されている。
ペーパーガイド部11は、ロールケース10に収納されているペーパーロール2の幅方向が、室内壁部3の壁面に対して鉛直となっていることから、当該ペーパーガイド部11に挿通されたトイレットペーパー2aを、緩やかにねじるように構成されている。
即ち、ペーパーガイド部11は、ロールケース10の外部へ引き出されたトイレットペーパー2aの幅方向が、室内壁部3の壁面ならびに設置パネル部4の表面に対して平行となるように、ロールケース10から引き出されて行くトイレットペーパー2aに当接するように構成されている。換言すると、ペーパーガイド部11は、後述する設置パネル部4に設置されたペーパーカッター部15に挿通させることができるように、トイレットペーパー2aの幅方向の向きを変更するように構成されている。
【0017】
ウエイト部材12は、トイレットペーパー2aがちぎれないように当接する形状に形成されており、例えば、トイレットペーパー2aに加える荷重が適当に分散する径の棒状、略球状、略楕円形状などに形成されている。ウエイト部材12の表面(トイレットペーパー2aに当接する面)は、当接したトイレットペーパーがちぎれることなく移動することができるように滑らかに形成されている。
また、ウエイト部材12は、例えば、ロールケース10に収納されているペーパーロール2からトイレットペーパー2aを引き出すことができ、なおかつ、トイレットペーパー2aの上方から荷重を加えた場合に、トイレットペーパー2aを形成している紙繊維の絡み合いが耐えられる(トイレットペーパー2aの強度を超えない)重さを有している。
支持部材13は、例えば、棒状のウエイト部材12の長手両端を支持し、当該ウエイト部材12が抵抗なく(ウエイト部材12に当接しているトイレットペーパー2aがちぎれるような抵抗が生じないように)、上下方向に(室内壁部3の壁面に沿って)滑らかに移動するように構成されている。
【0018】
誘導部材14は、ウエイト部材12とペーパーカッター部15との間に配置され、例えば、室内壁部3に設置固定されたロールケース10、ロールケース10の下方に配置されたウエイト部材12(支持部材13)等を覆い隠す設置パネル部4に設けられている。詳しくは、ペーパーロール2から引き出してウエイト部材12に当接させたトイレットペーパー2aを、トイレ室内側(使用者のいる側)へ引き出す設置パネル部4の開口部等に設置されている。
誘導部材14は、例えば、ウエイト部材12(ならびに逆戻り防止機構部16)の配置位置よりも上方に設置され、ウエイト部材12に当接して上方に向かって引き出されたトイレットペーパー2aが、設置パネル部4のトイレ室内側において下方へ向かって移動するように(引き出し方向を変更するように)構成されている。
【0019】
具体的には、誘導部材14は、例えば、下方から上方へ向かって移動するトイレットペーパー2aがちぎれない円周半径の当接面(円周面)を有し、トイレットペーパー2aの下側に当接するように、設置パネル部4に設けられている(ウエイト部材12とペーパーカッター部15との間に配置されている)。
なお、誘導部材14は、トイレットペーパー2aの引き出し移動に伴って回転するように構成されてもよい。
【0020】
ペーパーカッター部15は、例えば、設置パネル部4のトイレ室内側に設置固定され、誘導部材14の下方に配置されており、当該ペーパーカッター部15に挿通させたトイレットペーパー2aに当接して、当該トイレットペーパー2aを押さえ付けるように構成されている。
また、ペーパーカッター部15は、使用者の所望する位置でトイレットペーパー2aを切断するカッター刃部(図示省略)を備えている。
【0021】
逆戻り防止機構部16は、ウエイト部材12と誘導部材14との間に配置されており、例えば、後述するようにウエイト部材12が上方へ移動したとき、上限に到達したウエイト部材12よりも上方に位置するように配置されている。
また、逆戻り防止機構部16は、ウエイト部材12に当接しているトイレットペーパー2aが、誘導部材14ならびにペーパーカッター部15へ向かって自在に移動することができるように、即ち、トイレットペーパー2aを一方向へ送り出すように構成されている。
詳しくは、逆戻り防止機構部16は、例えば、逆戻り防止機構部16に挿通されたトイレットペーパー2a(ロールケース10から引き出されたトイレットペーパー2a)が、逆戻り防止機構部16の所定部位に当接して、ペーパーカッター部15ならびに誘導部材14側から、ロールケース10もしくはペーパーロール2へ向かって逆戻りすることを防ぐように構成されている。
【0022】
次に動作について説明する。
図2は、図1のトイレットペーパーホルダー1からトイレットペーパー2aが引き出されるときの動作を示す説明図である。
この図2は、トイレットペーパーホルダー1を側方から見た場合の、トイレットペーパーホルダー1を構成する各部の概略配置を示したもので、使用者等がペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aを引き出す操作を行ったときの、各部の配置位置ならびに動作を示している。
なお、ロールケース10、ペーパーガイド部11等は、図2ならびに図3に示したように、トイレなどの室内壁部3に設置固定されており、誘導部材14、ペーパーカッター部15等は、室内壁部3の前方(室内側)に設けられた設置パネル部4に設置固定されている。
【0023】
ロールケース10から引き出されたトイレットペーパー2aは、ペーパーガイド部11、ウエイト部材12、逆戻り防止機構部16、誘導部材14、ペーパーカッター部15の順に当接する(または挿通される)。
即ち、使用者等が、ペーパーカッター部15に挿通されているトイレットペーパー2aを引き出すと、ロールケース10から引き出されたトイレットペーパー2aの任意の部分は、ペーパーガイド部11、ウエイト部材12、逆戻り防止機構部16、誘導部材14、ペーパーカッター部15の順で、当該各部へ到達するように移動する。
【0024】
使用者等が、ペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aを所望する長さとなるまで引き出すとき、即ち、図2の矢印Aが示す方向へペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aが引き出されるとき、図2に示したトイレットペーパー2a全体に引っ張り力が作用し、誘導部材14、逆戻り防止機構部16、ウエイト部材12の近傍等に位置するトイレットペーパー2aがペーパーカッター部15へ向かって移動する。
上記のようにトイレットペーパー2aが移動するとき、当該トイレットペーパー2aに張力が生じ、トイレットペーパー2aの上側に当接しているウエイト部材12は、矢印Bの示す方向に移動させられる。
具体的には、ペーパーカッター部15へ向かってトイレットペーパー2aが移動すると、ペーパーロール2と誘導部材14(逆戻り防止機構部16)との間に位置するトイレットペーパー2aの長さが短くなるとともに上記の張力が生じ、ウエイト部材12が上方へ持ち上げられる。
【0025】
トイレットペーパー2aがペーパーカッター部15から引き出されるときに生じた張力によって上方へ移動するウエイト部材12は、支持部材13によって所定の高さよりも高い位置へ到達しないように制限される。
換言すると、ウエイト部材12は、支持部材13によって所定の高さ以上に(例えば、逆戻り防止機構部16よりも高い位置まで)上昇しないように支持されている。
このとき(ウエイト部材12が上方へ持ち上げられるとき、もしくは、ペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aが引き出されるとき)、逆戻り防止機構部16は、当接している(挿通されている)トイレットペーパー2aを、滑らかに誘導部材14へ向かって送り出す。
【0026】
なお、ウエイト部材12が、前述の上限の位置に達した状態となった後においても、使用者が、ペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aを継続して引き出した場合には、上記の上限の位置にウエイト部材12が維持された状態で、ロールケース10からトイレットペーパー2aが引き出されて、ペーパーカッター部15へ向かって移動する。
【0027】
図3は、図1のトイレットペーパーホルダー1からトイレットペーパー2aが引き出された後の動作を示す説明図である。
この図3は、トイレットペーパーホルダー1を側方から見た場合の、トイレットペーパーホルダー1を構成する各部の概略配置を示したもので、使用者等がペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aを引き出して、所望の長さに(任意の位置で)切断した後の、各部の配置位置ならびに動作を示している。
【0028】
使用者が、ペーパーカッター部15を用いてトイレットペーパー2aの所望の位置を切断すると、トイレットペーパー2aに生じていた張力が消滅する。即ち、ウエイト部材12を上方へ持ち上げていた力が消滅する。
上記の張力が消滅すると、ウエイト部材12は、自重(トイレットペーパー2aに加えている荷重)によって、矢印Cが示す方向へ移動する(下方へ降下する)。
このとき、ウエイト部材12が矢印Cの方向へ移動することによって、逆戻り防止機構部16に当接している(挿通されている)トイレットペーパー2aに、下方へ向かって(ウエイト部材12へ向かって)引っ張り力が発生する。
この引っ張り力が発生すると、逆戻り防止機構部16は、例えば、逆戻り防止機構部16の所定の部位が強くトイレットペーパー2aに当接し、当該トイレットペーパー2aを押さえ込んで移動することを防ぐ。即ち、トイレットペーパー2aがロールケース10側へ移動する(逆戻りする)ことを防ぐ。
【0029】
上記のように、トイレットペーパー2aの逆戻り防止機構部16に当接している(挿通されている)部分が移動しない状態となって、ウエイト部材12が自重によって下方に(矢印Cの示す方向に)移動すると、ペーパーロール2とウエイト部材12との間に位置するトイレットペーパー2aの長さが長くなる。
即ち、ウエイト部材12が下方へ移動することにより、ロールケース10(ペーパーロール2)から新たにトイレットペーパー2aが引き出される。
【0030】
なお、ウエイト部材12が下方へ移動を開始することを感知し、ウエイト部材12が下方へ移動することを支援するアシスト機構等を支持部材13に備えてもよい。
このアシスト機構等は、ウエイト部材12がトイレットペーパー2aへ加える荷重の大きさを調整して、荷重を加えているうちにトイレットペーパー2aがちぎれることを抑制するように構成する。
また、このアシスト機構等は、回転させるときに大きな力(例えば、ウエイト部材12の荷重よりも大きな力)が必要な大型ロールのペーパーロール2から、トイレットペーパー2aを滑らかに引き出すことができるように、ウエイト部材12が下方へ移動するときの荷重の大きさを調整するように構成してもよい。
【0031】
また、トイレットペーパーホルダー1は、ウエイト部材12が下方へ移動する距離によって、ロールケース10から引き出されるトイレットペーパー2aの長さが設定される。
そのため、支持部材13は、十分な長さのトイレットペーパー2aが、ロールケース10(ペーパーロール2)から引き出されるように、ウエイト部材12を上下方向に移動させることができる(移動距離を有する)ように構成されている。
【0032】
なお、逆戻り防止機構部16に代えて、当該逆戻り防止機構部16の機能を誘導部材14が備えるように構成してもよい。即ち、トイレットペーパーホルダー1に逆戻り防止機構部16を備えず、誘導部材14のトイレットペーパー2aに当接する部分を、トイレットペーパー2aがロールケース10側へ逆戻りさせないように構成してもよい。
ウエイト部材12が下方へ向かって(ウエイト部材12へ向かって)移動すると、トイレットペーパー2aに引っ張り力が作用する。この引っ張り力は、誘導部材14側からウエイト部材12へ向かって作用し、トイレットペーパー2aの誘導部材14に当接する部分は、当該誘導部材14に強く押し付けられる。
このように、強く押し付けられることにより、誘導部材14の表面とトイレットペーパー2aとの間に適当な強さ(トイレットペーパー2aがちぎれない程度)の摩擦力が生じ、誘導部材14とウエイト部材12との間に位置するトイレットペーパー2aは、ウエイト部材12へ向かって移動することなく静止固定される。
【0033】
また、この誘導部材14のトイレットペーパー2aに当接する部分は、例えば、トイレットペーパー2aがウエイト部材12側からペーパーカッター部15へ向かって移動する(ウエイト部材12が上方へ移動する)ときには、誘導部材14とトイレットペーパー2aとの間に生じる摩擦力が小さくなるように構成するとよい。
またさらに、ウエイト部材12が上方へ移動するとき、ウエイト部材12がトイレットペーパー2aへ加える荷重が小さくなる機構等を、適当な部分に備えることが好ましい。
【0034】
なお、誘導部材14を、トイレットペーパー2aの移動に伴って回転する部分を備えて構成した場合には、誘導部材14の回転する部分(トイレットペーパー2aに当接する部分)が、一の方向のみに回転するように構成する。
具体的には、上記の回転する部分等に、誘導部材14に当接するトイレットペーパー2aがペーパーカッター部15へ向かって移動する方向に回転し、誘導部材14に当接するトイレットペーパー2aがウエイト部材12へ向かって移動する方向には回転させない機構等を備える。
【0035】
以上のように、本実施の形態によれば、逆戻り防止機構部16等によって、ロールケース10から引き出されたトイレットペーパー2aが逆戻りすることを防ぎ、ウエイト部材12が下方へ移動することによって、ロールケース10(ペーパーロール2)からトイレットペーパー2aが引き出されるように構成したので、使用者等は、ペーパーカッター部15から比較的小さな力でトイレットペーパー2aを引き出すことが可能になる。
【0036】
また、ロールケース10、ウエイト部材12、支持部材13等を、設置パネル部4で覆い隠すように配置したので、トイレ等の室内の美観を良好にすることができる。
また、ペーパーロール2の円状側面が、室内壁部3の壁面に対して平行となるように、ロールケース10等を配置したので、トイレットペーパーホルダー1を設置することによって、トイレ等の室内空間が狭くなることを抑制することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 トイレットペーパーホルダー
2 ペーパーロール
3 室内壁部
4 設置パネル部
10 ロールケース
10a 支持軸部
10b 送り出しガイド部
11 ペーパーガイド部
12 ウエイト部材
13 支持部材
14 誘導部材
15 ペーパーカッター部
16 逆戻り防止機構部

【要約】
収納した大型ロールから、使用者が容易にトイレットペーパーを引き出すことができるトイレットペーパーホルダーを提供する。このトイレットペーパーホルダーは、ペーパーカッター部15からトイレットペーパー2aが引き出されたとき、トイレットペーパー2aに生じる張力によってウエイト部材12が上方へ移動し、ペーパーカッター部15がトイレットペーパー2aを切断して張力が消滅すると、ウエイト部材12が自重によって下方へ移動してロールケース10からトイレットペーパー2aが引き出される。
図1
図2
図3