特許第6802607号(P6802607)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802607
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】非接触給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/12 20160101AFI20201207BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20201207BHJP
   B60M 7/00 20060101ALN20201207BHJP
   B60L 53/12 20190101ALN20201207BHJP
【FI】
   H02J50/12
   H02J7/00 301D
   !B60M7/00 X
   !B60L53/12
【請求項の数】8
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2017-222721(P2017-222721)
(22)【出願日】2017年11月20日
(65)【公開番号】特開2019-97253(P2019-97253A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2020年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000187208
【氏名又は名称】昭和飛行機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086092
【弁理士】
【氏名又は名称】合志 元延
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩史
(72)【発明者】
【氏名】山本 喜多男
(72)【発明者】
【氏名】望月 正志
(72)【発明者】
【氏名】沖米田 恭之
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 敦
【審査官】 田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−243882(JP,A)
【文献】 特開2001−238372(JP,A)
【文献】 特開2014−023281(JP,A)
【文献】 特開2010−233354(JP,A)
【文献】 特開2016−011873(JP,A)
【文献】 特開2011−258807(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102280945(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0304217(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0134794(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/12
H02J 7/00
B60L 53/12
B60M 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁誘導の相互誘導作用に基づき、送電側の共振回路の送電コイルから、負荷電池に接続された受電側の共振回路の受電コイルに、エアギャップを存し非接触で近接対応位置して、電力を供給する非接触給電装置において、
該受電側の共振回路は、並列共振用の並列コンデンサと、直列共振用の直列コンデンサと、追加コンデンサとを、有しており、
該追加コンデンサは、素子コンデンサ群各段よりなり、該素子コンデンサ群各段は、それぞれ、該並列コンデンサに並列接続ONか該直列コンデンサに並列接続ONかに、スイッチング可能であり、
該素子コンデンサ群各段の接続組み合わせにより、該追加コンデンサの容量がステップ切り換えされ、
もって該共振回路は、合成容量そして共振周波数を一定に保ちつつ、該並列コンデンサと該直列コンデンサについて、その間の容量配分が切り換えられることにより、該負荷電池への充電電圧そして充電電力を所望の値に、ステップ切り換え可能,増減変更制御可能であること、を特徴とする非接触給電装置。
【請求項2】
請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、均等割り付け法により行われ、
該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、均等に容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成し、もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする非接触給電装置。
【請求項3】
請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等比数列割り付け法に基づき行われ、
該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、等比数列を含み個別に割り付けられた容量係数に基づき容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成し、もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする非接触給電装置。
【請求項4】
請求項3において、該素子コンデンサ群各段に割り付けられる容量係数は、分数で表され、その分子が、等比数列2(n−1)で変化する係数列と、その補数となる係数列とのペアからなり、分母を、自然数mとし、もって、次の式を充足することを条件とすること、を特徴とする非接触給電装置。
但し、該素子コンデンサ群各段の段数nを偶数とし、α=n/2とする。

【請求項5】
請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等差数列割り付け法に基づき行われ、
該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、等差数列を含み個別に割り付けられた容量係数に基づき容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成し、もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする非接触給電装置。
【請求項6】
請求項5において、該素子コンデンサ群各段に割り付けられる容量係数は、分数で表され、その分子が、等差数列で変化する係数列と、その補数となる係数列とのペアからなり、分母を、自然数mとし、もって、次の式を充足することを条件とすること、を特徴とする非接触給電装置。
但し、該素子コンデンサ群各段の段数nを偶数とし、α=n/2とする。

【請求項7】
請求項4又は6において、該追加コンデンサそして充電電圧の切り換え最大ステップ数Stと、容量係数の分母mと、該素子コンデンサ群各段の段数nとの間の関係は、次式のとおりであること、を特徴とする非接触給電装置。

【請求項8】
請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等比数列割り付け法により行われ、
該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、個別に割り付けられた容量係数に基づき、すなわち全段にわたり等比数列により当て嵌められた容量係数に基づき、容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成し、もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする非接触給電装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触給電装置に関する。すなわち、地上等の送電側から車輌等の受電側に、非接触で電力を供給する非接触給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
《技術的背景》
ケーブル等の機械的接触なしのワイヤレスで、電気自動車(EV)や電動移動台車(AGV)等に給電する非接触給電装置(WPT)が、需要に基づき開発され、広く使用されている。
そして非接触給電装置では、電磁誘導の相互誘導作用に基づき給電が行われるが、更なる給電効率の向上を図るべく、磁界共鳴方式も併用されている。このような磁界共振結合型の非接触給電装置が、多用されつつある。
【0003】
《従来の技術》
図5の(1)図は、この種の非接触給電装置1の従来例,一般例の等価回路図である。同図にも示したように、この非接触給電装置1では、送電側回路2について、LCローパスフィルターのインダクタL3,直列コンデンサCaと、並列コンデンサCbと、送電コイルL1とにより、共振回路が形成されている。
これと共に受電側回路3について、直列コンデンサCsと、並列コンデンサCpと、受電コイルL2とにより、共振回路が形成されている。
両共振回路の共振周波数と、送電側回路2の高周波電源V1の電源周波数とは、等しく揃えられている。そして、結合係数kで磁気結合している送電コイルL1と受電コイルL2間で、磁界共鳴方式を併用した電磁誘導方式により、電力が供給されている。
【0004】
このような非接触給電装置1は、受電側回路3の負荷電池R1を、充電するために使用される。電気自動車や電動移動台車等に搭載されている2次電池R1に、電力を供給すべく用いられる。
そして電池R1は、従来、スイッチング方式の電力変換回路と、その負荷である電池とから、構成されていた。
すなわち、電池R1の充電に際しては、充電電力を所望の値に増減,変更,維持する充電制御が必要となる。そして、このような充電制御機能を持った、充電電圧スイッチング方式の電力変換回路が、電池R1に配設されていた。
従来の非接触給電装置1では、このように、充電電圧の値を切り換え,増減,変更制御すべくスイッチングすることにより、充電電力の値を増減,変更制御する電力変換回路が、電池R1に設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
非接触給電装置1としては、例えば次の特許文献1,2に示されたものが挙げられる。
【特許文献1】特開2016−011873号公報
【特許文献2】特開2011−258807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような従来の非接触給電装置1については、次の問題が課題として指摘されていた。
すなわち、電磁環境に悪影響を及ぼす、という問題が指摘されていた。電池R1の電力変換回路には、半導体パワーデバイスによるスイッチング技術が用いられており、電磁放射ノイズを伴うという指摘があった。
特に最近は、変換効率向上,スイッチング損失抑制をめざすデバイス開発が進んでおり、SiC(シリコンカーバイド)素子や、GaN(窒化ガリウム)素子等、より高速のスイッチング素子が採用されつつある。
しかしながらスイッチング素子の高速化は、電磁放射ノイズの広帯域化を伴い、電磁環境に悪影響を及ぼすことが懸念されている状況にある。
例えば電気自動車の分野では、自動運転技術の実用化が進展し、自動運転のための電子制御装置,レーダー,高周波センサー等、電磁環境に悪影響を受けやすい電子機器が多用されつつある。
もって、非接触給電装置1等の車載機器については、電磁放射ノイズの少ない特性が強く望まれている。スイッチングによる高調波ノイズの発生がなく、高周波磁界そして電磁波の外部放射が抑制され、周辺の電磁環境を悪化させない装置であることが、強く望まれている。
【0007】
《本発明について》
本発明の非接触給電装置は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、充電電力の変更制御が可能であると共に、第2に、電磁放射ノイズの発生が抑制される、非接触給電装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1の非接触給電装置は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、送電側の共振回路の送電コイルから、負荷電池に接続された受電側の共振回路の受電コイルに、エアギャップを存し非接触で近接対応位置して、電力を供給する。
該受電側の共振回路は、並列共振用の並列コンデンサと、直列共振用の直列コンデンサと、追加コンデンサとを、有している。
そして該追加コンデンサは、素子コンデンサ群各段よりなる。該素子コンデンサ群各段は、それぞれ、該並列コンデンサに並列接続ONか、該直列コンデンサに並列接続ONかに、スイッチング可能である。
該素子コンデンサ群各段の接続組み合わせにより、該追加コンデンサの容量がステップ切り換えされる。もって該共振回路は、合成容量そして共振周波数を一定に保ちつつ、該並列コンデンサと該直列コンデンサについて、その間の容量配分が切り換えられることにより、該負荷電池への充電電圧そして充電電力を所望の値に、ステップ切り換え可能,増減変更制御可能であること、を特徴とする。
【0009】
請求項2については、次のとおり。
請求項2の非接触給電装置では、請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、均等割り付け法により行われる。
すなわち該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、均等に容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成し、もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0010】
請求項3については、次のとおり。
請求項3の非接触給電装置では、請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等比数列割り付け法に基づき行われる。
すなわち該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、等比数列を含み個別に割り付けられた容量係数に基づき容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成する。もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
請求項4については、次のとおり。
請求項4の非接触給電装置では、請求項3において、該素子コンデンサ群各段に割り付けられる容量係数は、分数で表される。そしてその分子が、等比数列2(n−1)で変化する係数列と、その補数となる係数列とのペアからなり、分母を、自然数mとし、もって、次の数式1を充足することを条件とすること、を特徴とする。
但し、該素子コンデンサ群各段の段数nを偶数とし、α=n/2とする。
【0011】
【数1】
【0012】
請求項5については、次のとおり。
請求項5の非接触給電装置では、請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等差数列割り付け法に基づき行われる。
すなわち該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、等差数列を含み個別に割り付けられた容量係数に基づき容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成する。もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
請求項6については、次のとおり。
請求項6の非接触給電装置では、請求項5において、該素子コンデンサ群各段に割り付けられる容量係数は、分数で表される。そしてその分子が、等差数列で変化する係数列と、その補数となる係数列とのペアからなり、分母を、自然数mとし、もって、次の数式2を充足することを条件とすること、を特徴とする。
但し、該素子コンデンサ群各段の段数nを偶数とし、α=n/2とする。
【0013】
【数2】

請求項7については、次のとおり。
請求項7の非接触給電装置では、請求項4又は6において、該追加コンデンサそして充電電圧の切り換え最大ステップ数Stと、容量係数の分母mと、該素子コンデンサ群各段の段数nとの間の関係は、次の数式3のとおりであること、を特徴とする。
【0014】
【数3】
【0015】
請求項8については、次のとおり。
請求項8非接触給電装置では、請求項1において、該素子コンデンサ群各段への容量割り付けが、不均等の等比数列割り付け法により行われる。
すなわち該追加コンデンサは、該素子コンデンサ群各段に、個別に割り付けられた容量係数に基づき、すなわち全段にわたり等比数列により当て嵌められた容量係数に基づき、容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成する。もって、充電電圧の値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0016】
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)非接触給電装置では、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、電力が供給される。
(2)そして、この電磁誘導方式に加え、磁界共鳴方式が併用されている。
(3)さて本発明では、受電側の共振回路について、並列コンデンサと直列コンデンサに加え、追加コンデンサが設けられている。追加コンデンサは、素子コンデンサ群各段の集合体よりなり、それぞれ、並列コンデンサ又は直列コンデンサに並列接続ONに、スイッチング可能となっている。
(4)そこで、素子コンデンサ群各段の接続組み合わせにより、追加コンデンサの容量を切り換え可能である。これにより、共振回路の合成容量そして共振周波数を一定に保ちつつ、並列コンデンサと直列コンデンサの間の容量配分が切り換えられる。
(5)もって、負荷電池の充電電圧そして充電電力を、増減変更制御可能となる。
(6)このように制御は、負荷電池に充電電圧のスイッチング素子,電力変換回路を設けることなく、電磁放射ノイズ発生を抑制しつつ実現される。
(7)ところで追加コンデンサは、その素子コンデンサ群各段にそれぞれ容量が割り振られており、その組み合わせにより、等差数列の容量列がステップ生成される。その割り付け法については、以下のとおり。
(8)均等割り付け法では、均等に容量が割り振られる。
(9)等比数列割り付け法では、等比数列を含む容量係数に基づき、容量が割り振られる。
(10)等差数列割り付け法では、等差数列を含む容量係数に基づき、容量が割り振られる。
(11)純等比数列割り付け法では、等比数列の容量係数に基づき、全段の容量が割り振られる。
(12)そこで、本発明は次の効果を発揮する。
【発明の効果】
【0017】
《第1の効果》
第1に、充電電力の変更制御が可能である。
本発明の非接触給電装置では、受電側の共振回路について、並列コンデンサや直列コンデンサと共に、追加コンデンサが採用されている。
→そして、追加コンデンサの素子コンデンサ各段を、それぞれ、並列コンデンサ又は直列コンデンサに対し、並列接続ONとした組み合わせにより、→追加コンデンサの容量をステップ切り換え可能となっている。
→これにより共振回路は、合成容量そして共振周波数を一定に保ちつつ、並列コンデンサと直列コンデンサの間の容量配分が切り換えられることにより、→電池の充電電圧そして充電電力を、変更制御可能となっている。
このように本発明では、共振回路が、充電制御機能,電力変換機能を発揮し、もって充電電圧の値そして充電電力の値を、所望の値に切り換え,増減,変更可能となっている。
【0018】
《第2の効果》
第2に、電磁放射ノイズの発生が抑制される。
本発明の非接触給電装置では、共振回路が充電制御機能,電力変換機能を発揮するので、周辺の電磁環境を悪化させる虞はない。
前述したこの種従来技術のように、充電対象の電池に電力変換回路を配して、充電電圧をスイッチングする方式により、充電制御機能,電力変換機能を発揮させていた場合のように、スイッチングにより高周波ノイズ,電磁放射ノイズを発生させる虞はない。
半導体パワーデバイスのスイッチング技術としてSiC素子やGaN素子等のスイッチング素子を採用していた従来技術のように、高周波磁界そして電磁波の外部放射、電磁放射ノイズの広域化等を伴う虞はなく、電磁環境を悪化させることは防止される。
電気自動車等の分野では、自動運転技術の進展が著しく、電子制御装置,レーダー,高周波センサー等、電磁環境に悪影響を受けやすい電子機器が多用されつつある状況に鑑み、車載機器として本発明の発揮する効果は、特に顕著である。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る非接触給電装置について、発明を実施するための形態の説明に供する。そして(1)図は、均等割り付け法の回路説明図、(2)図は、等比数列割り付け法の回路説明図である。(3)図は、数列抜けの説明図である。
図2】同発明を実施するための形態の説明に供する。そして(1)図は、原理説明用の回路図(その1)、(2)図は、原理説明用の回路図(その2)である。
図3】同発明を実施するための形態の説明に供する。そして(1)図は、周波数−負荷電圧特性のグラフ、(2)図も、同グラフである。
図4】同発明を実施するための形態の説明に供する。そして(1)図は、並列共振電流特性のグラフ、(2)図は、受電コイル電圧特性のグラフである。
図5】この種従来例の説明に供する。そして(1)図は、回路図、(2)図は、周波数−負荷電圧特性のグラフである。
図6】非接触給電装置の説明に供する。そして(1)図は、全体の側面概略図、(2)図は、構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
《非接触給電装置1について》
まず、本発明の前提として、非接触給電装置(WPT)1について、図5の(1)図,図6を参照して、一般的に説明しておく。図5の(1)図は、非接触給電装置1の一般例,基本例,従来例の等価回路図、図6は、非接触給電装置1の説明図である。
非接触給電装置1は、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、送電側回路2の送電コイルL1から、負荷電池R1に接続された受電側回路3の受電コイルL2に、エアギャップGを存し非接触で近接対応位置しつつ、電力を供給する。
【0021】
このような非接触給電装置1について、更に詳述する。まず、1次側の送電側回路2は、給電スタンド4等の給電エリアにおいて、地面,路面,床面,その他の地上5側に定置配置される。
これに対し、2次側の受電側回路3は、電気自動車(EV),電動移動台車(AGV),電車等の車輌6,その他の移動体側に搭載される。車載の受電側回路3は、図示のように、電池R1に接続されるのが代表的であるが、その他の負荷に直接接続される場合もある。
給電に際し、送電側回路2の送電コイルL1と受電側回路3の受電コイルL2とは、例えば100mm〜150mm程度の僅かなエアギャップGを存して、対応位置する。
そして図6に示したように、受電コイルL2が送電コイルL1に対し、上側等から対応位置して停止される停止給電方式が代表的である。停止給電方式の場合、受電コイルL2と送電コイルL1とは、上下等で対をなす対称構造よりなる。これに対し、受電コイルL2が送電コイルL1上を低速走行されつつ給電を行う、移動給電方式も可能である。
送電側回路2の送電コイルL1は、高周波電源V1に接続されており、高周波電源V1は、例えば数kHz〜数10kHz〜数100kHz程度の高周波交流を、送電コイルL1に向けて通電する。
受電側回路3の受電コイルL2からの出力は、電池R1に供給され、充電された電池R1にて、図示例では走行用モータ7が駆動される。図6中8は、交流を直流に変換するコンバータ(整流部や平滑部)、9は、直流を交流に変換するインバータである。
【0022】
電磁誘導の相互誘導作用については、次のとおり。給電に際しては、送電コイルL1での磁束形成により、受電コイルL2に誘起電力を生成させ、もって送電コイルL1から受電コイルL2に電力を供給することは、公知公用である。
すなわち送電コイルL1に、高周波電源V1から給電交流,励磁電流を印加,通電することにより、自己誘導起電力が発生して磁界が送電コイルL1の周囲に生じ、磁束がコイル面に対して直角方向に形成される。そして形成された磁束が、受電コイルL2を貫き錯交することにより、誘起電力が生成され磁界が誘起される。
このように誘起生成された磁界を利用して、数kW以上〜数10kW〜数100kW程度の電力供給が可能となる。送電コイルL1側の磁束の磁気回路と、受電コイルL2側の磁束の磁気回路は、相互間にも磁束の磁気回路つまり磁路が形成されて、電磁結合される。非接触給電装置1では、このような電磁誘導の相互誘導作用に基づき、非接触給電が行われる。
【0023】
非接触給電装置1では、このような電磁誘導方式により給電が行われるが、磁界共鳴方式が併用されており、もって更なる給電効率の向上が図られている。この非接触給電装置1は磁界共振結合型よりなる。
すなわち送電側回路2について、送電コイルL1,インダクタL3,直列コンデンサCa,並列コンデンサCb等により、共振回路が形成されている。インダクタL3と直列コンデンサCaは、LCローパスフィルタを構成する。又、受電側回路3について、受電コイルL2,直列コンデンサCs,並列コンデンサCp等により、共振回路が形成されている。
そして、直列コンデンサCa,並列コンデンサCbや、直列コンデンサCs,並列コンデンサCp等により、両共振回路の共振周波数が等しく設定されると共に、送電側回路2の高周波電源V1の電源周波数も、この共振周波数と等しく揃えられている。もって、結合係数kで磁気結合している送電コイルL1と受電コイルL2間に生じる磁界共振(磁界共鳴)現象を利用して給電する、磁界共鳴方式が併用されている。
非接触給電装置1について、一般的説明は以上のとおり。
【0024】
《本発明の概要》
以下、本発明について、図1図4等を参照して説明する。まず、本発明の概要については、次のとおり。
本発明の非接触給電装置10は、図5の(1)を参照して前述した従来例の非接触給電装置1と同様に、電磁誘導の相互誘導作用に基づき、送電側回路2の共振回路の送電コイルL1から、負荷電池R2に接続された受電側回路3の共振回路の受電コイルL2に、エアギャップGを存し非接触で近接対応位置して、電力を供給する。但し負荷電池R2は、従来例の負荷電池R1とは異なり、電力変換回路は設けられていない。
そして、本発明の非接触給電装置10では、受電側回路3の共振回路が、並列共振用の並列コンデンサCpと、直列共振用の直列コンデンサCsと、追加コンデンサΔCpとを、有している。新たに追加コンデンサΔCpが、追加採用されている。
追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・の集合体よりなり、素子コンデンサ群各段C1,・・・は、それぞれ、並列コンデンサCpに並列接続ONか、直列コンデンサCsに並列接続ONかに、スイッチング可能となっている。
もって、素子コンデンサ群各段C1,・・・の接続組み合わせにより、追加コンデンサΔCpの容量が、ステップ切り換え可能となっている。
そこで本発明では、共振回路は、合成容量Cそして共振周波数を一定に保ちつつ、並列コンデンサCpと直列コンデンサCsについて、その間の容量配分が切り換えられることにより、負荷電池R2への充電電圧Vbそして充電電力を所望の値に、ステップ切り換え可能,増減変更制御可能となっていること、を特徴とする。
本発明の概要については、以上のとおり。以下、このような本発明について、更に詳述する。
【0025】
《本発明の前提》
まず、本発明が前提とする共振周波数や充電電圧等について、前述した図5の(1)図を参照して、説明する。
本発明の非接触給電装置10のベースとなる、図5の(1)図の一般例,基本例,従来例の非接触給電装置1の共振回路については、次のとおり。
まず、その受電コイルL2の共振角周波数ωは、下記の数式4に数式5を代入した数式6にて、与えられる。共振角周波数ωは、並列コンデンサCpと直列コンデンサCsとの合成容量Cに基づき決定される。
この共振角周波数ωが、送電コイルL1の共振角周波数ωと一致することにより、磁界共振(磁界共鳴)による電力伝送が行われる。数式中、Lは、受電コイルL2のインダクタンスである。
そして、この一般例,基本例,従来例の非接触給電装置1、そしてその共振回路の特徴は、図5の(2)図の共振特性グラフに示したように、負荷抵抗が変動しても、負荷電圧Vbが、定電圧となる周波数領域が存在することにある。
つまり、共振周波数(数式6で求めた共振角周波数ωに対応)(図示例では85kHz)近傍では、負荷電池R1にかかる負荷抵抗値が各種変化しても(図示例では負荷抵抗値をパラメーターとする)、負荷電圧(充電電圧)Vbが一定値(図示例ではA点)に集束すること、を特徴とする。
本発明の前提については、以上のとおり。
【0026】
【数4】
【0027】
【数5】
【0028】
【数6】
【0029】
《本発明の原理説明》
次に、本発明の非接触給電装置10の原理について、図2図3を参照して説明する。
本発明の非接触給電装置10の共振回路は、まず、一般例,基本例,従来例の非接触給電装置1の共振回路について上述した特徴を前提としつつ、更に、次の点を特徴とする。
まず、前記数式4,6により、合成容量Cの値が一定であれば共振角周波数ωは一定であるが、このように共振角周波数ωが変わらないように合成容量Cを一定に保ちつつ、更に、数式5における並列コンデンサCpと直列コンデンサCsの容量配分を変えることにより、負荷電圧(充電電圧)Vbの値を変化させることが可能となる点を、特徴とする。
【0030】
これらについて、更に詳述する。まず、図5の(2)図の共振特性を持つ前記数式5の合成容量Cの値を、一定に保持しつつ、追加コンデンサΔCpを加えて、下記の数式7を構成する。
すなわち、受電側回路3の共振回路について、並列コンデンサCpと直列コンデンサCs間の容量配分を変更せしめることが可能な、追加コンデンサΔCpを追加する。その旨の下記の数式7を、前記数式4に代入すると、下記の数式8が得られるが、その共振角周波数ωは変わらず一定である。
【0031】
【数7】
【0032】
【数8】
【0033】
そして、図2の(1)図は、追加コンデンサΔCpを、並列コンデンサCpに並列接続した場合の、等価回路図である。
この共振回路では、並列共振電流Ipが並列コンデンサCpと追加コンデンサΔCpに分流して流れ、数式7による合成容量Cの配分は、元の数式5の場合と変更がない。並列コンデンサCpと直列コンデンサCs間の容量配分に、変更はない。
もって、共振特性も図5の(1)図と同じであり、共振周波数(図示例では85kHz)における負荷電圧(充電電圧)Vbの値も、元の一定値(図示例ではA点)のままである。図中Ibは負荷電流である。
これに対し図2の(2)図は、追加コンデンサΔCpを、直列コンデンサCsに並列に接続変更した場合の、等価回路図である。
この共振回路では、並列コンデンサCpと直列コンデンサCs間の容量配分が、追加コンデンサΔCpの容量により変化する。追加コンデンサΔCpの容量分だけ、並列コンデンサCpや直列コンデンサCsの容量配分が、減少する。
そして、共振周波数(図示例では85kHz)を維持したまま、図3の(1)図の共振特性グラフ中に示したように、負荷電圧(充電電圧)Vbが、上述した図2の(1)図の場合より降下する(図示例ではA点からB点に降下する)(図中のA点は、図5の(2)図のA点である)。
【0034】
このような負荷電圧(充電電圧)Vp降下の理由については、次のとおり。
図2の(1)図から(2)図のように、追加コンデンサΔCpが、並列コンデンサCpに並列から直列コンデンサCsに並列に切り換えられたことにより、→並列共振電流Ipの流れる回路のインピーダンスが、増加する。
→もって並列共振ループ(図2の(2)図中、想像線表示)に流れる並列共振電流Ipが、減少し、→受電コイルL2に誘起される受電コイル電圧Vも、降下する。
すなわち、図4の(1)図の特性グラフに示したように、並列共振電流Ipが下がると(図示例ではA点からB点に下がる)、→図4の(2)図の特性グラフに示したように、受電コイル電圧Vも、降下する(図示例ではA点からB点に降下する)。
【0035】
なおこの間、送電側回路2の送電コイルL1の送電コイル電圧Vは、一定であり変化してはいない。→従って、受電側回路3の受電コイルL2内部に誘起される誘導電圧も、一定である。→しかしながら、受電側回路3の共振回路の共振現象によって、→受電コイルL2の両端にかかる電圧つまり受電コイル電圧Vは、共振による正帰還現象によって、降下する次第である。
→受電コイル電圧Vが降下することにより(図示例ではA点からB点に降下)、図3の(2)図に示したように、負荷電池R2への負荷電圧(充電電圧)Vbも、比例して降下する(図示例ではA点からB点に降下)。
このようなメカニズムにより、この非接触給電装置10では、受電側回路3の共振回路について、共振用コンデンサつまり並列コンデンサCpと直列コンデンサCsとの間の容量配分を変えることによって、負荷電圧(充電電圧)Vbを変化させることが可能となる。この点が、本発明の特徴である。
すなわち、負荷電圧(充電電圧)Vbは、追加コンデンサΔCpを、図2の(1)図のように並列コンデンサCpに並列接続すると、上昇する(図3のA点を参照)。これに対し、図2の(2)図のように直列コンデンサCsに並列接続すると、降下する(図3のB点を参照)。
本発明の原理説明については、以上のとおり。
【0036】
《容量配分の切り換えについて》
次に、上述した並列コンデンサCpと直列コンデンサCsの間の容量配分の切り換えについて、説明する。
原理説明で述べたように、非接触給電装置10の受電側回路3の共振回路において、共振用の並列コンデンサCpと直列コンデンサCsの容量配分を切り換えることによって、電池R2への負荷電圧(充電電圧)Vbを変更することが可能である。
そして、容量配分の切り換えは、共振回路に追加コンデンサΔCpを追加することによって、実現される。共振周波数が変わらないように、合成容量Cを一定に保ちつつ、追加コンデンサΔCpの容量を切り換えることによって、実現される(数式4〜8を参照)。
すなわち、追加コンデンサΔCpの容量切り換え、→並列コンデンサCpと直列コンデンサCsの間の容量配分の切り換え、→電池R2の負荷電圧(充電電圧)Vbの変更、となる次第である。
容量配分の切り換えについては、以上のとおり。
【0037】
《追加コンデンサΔCpの容量切り換え、および、素子コンデンサ群各段C1,・・・の容量割り付けについて》
上述した追加コンデンサΔCpの容量切り換えは、次のように実現される。
まず、例えば図1に示したように、基板回路の追加コンデンサΔCpを、素子コンデンサ群各段C1,・・・の集合体として構成する。
そして、このように回路に用いられる素子コンデンサ群各段C1,・・・は、それぞれ個別に、容量が割り付けられると共に、それぞれ個別に、並列コンデンサCp又は直列コンデンサCsに対し、並列接続ONにスイッチング可能としてなっている。
もって、このような多段切り換え回路の素子コンデンサ群各段C1,・・・の接続組み合わせにより、追加コンデンサΔCpの容量切り換えが、実現される。
【0038】
追加コンデンサΔCpとして回路に用いられる各素子コンデンサ群各段C1,・・・には、上述したように、それぞれ個別に容量が割り付けられる。この容量割り付けについては、次のとおり。
容量割り付けは、次の[1],[2],[3],又は[4]の方法により行われる。すなわち、[1]「均等割り付け法」,[2]「等比数列割り付け法」,[3]「等差数列割り付け法」,[4]「純等比数列割り付け法」、により行われる。
以下、素子コンデンサ群各段C1,・・・への、このような各容量割り付け法について、詳述する。
【0039】
《[1]「均等割り付け法」について》
まず、[1]「均等割り付け法」について、図1の(1)図の回路説明図を参照して、説明する。
「均等割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・に容量が、均等に割り付けられる。追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・に均等に容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列がステップ生成される。
すなわち、それぞれの切り換え組み合わせにより、追加コンデンサΔCpの容量が切り換えられ、もって、電池R2への負荷電圧(充電電圧)Vbの値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0040】
このような「均等割り付け法」について、更に詳述する。「均等割り付け法」では、追加コンデンサΔCpの容量を等分して(図示例では4等分)、各素子コンデンサ群各段C1〜C4に均等に割り付ける(図示例では1/4ずつ割り付ける)。
そして、それぞれに切り換え双投スイッチS1〜S4を設けることにより、それぞれ個別に、並列コンデンサCpに対し並列接続か、又は直列接続(直列コンデンサCsに並列接続)かの接続切り換えが、可能となっている。
そこで例えば、図示のように全スイッチS1〜S4を直列コンデンサCsに並列接続すると、負荷電圧(充電電圧)Vbは、最低電圧となる(前述した図3のB点を参照)。これに対し、スイッチS1〜S4を、順次1つずつ並列コンデンサCpに並列に切り替えて行くと、等差数列的に負荷電圧(充電電圧)Vbが上がって行く(前述した図3のA点を参照)。
このようにして、負荷電圧(充電電圧)Vbのステップ切り換えが可能となり、図示例ではステップ数St=4でのステップ切り換えが可能となる。この場合、負荷電圧(充電電圧)Vb制御の分解能は1/Stとする定義が可能となり、図示例の分解能1/Stは1/4となる。
この「均等割り付け法」は、各割り付け法の中で最も簡単容易である。しかしながら、回路中の素子コンデンサ群各段C1,・・・の数が、増大するという難点がある。電圧制御の分解能1/Stをより高めるためには、その分解能1/Stに逆比例して、素子コンデンサ群各段C1,・・・による切り換え段数nを増やさなければならなくなる。
「均等割り付け法」については、以上のとおり。
【0041】
《[2]「等比数列割り付け法」について(その1:実施例の説明)》
次に、不均等割り付け法である、[2]「等比数列割り付け法」について、その実施例の概要を、図1の(2)図の回路説明図を参照して説明する。
「等比数列割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・への容量割り付けが、不均等の等比数列割り付け法に基づき行われる。
追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・に、等比数列を含み個別に割り付けられた容量係数Fに基づき、容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成可能となる。すなわち、それぞれの切り換え組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとしての容量を切り換え、もって、充電電圧Vbの値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0042】
このような、[2]「等比数列割り付け法」について、更に詳述する。
まず、この「等比数列割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・について、所定のごとく不均等に容量を割り振ることにより、回路におけるその数の増大を防ぐことができる、という利点がある。
すなわち、上述した[1]「均等割り付け法」の難点を克服することができる。この点は、後述するその他の不均等割り付け法である、[3]「等差数列割り付け法」,[4]「純等比数列割り付け法」についても、同様である。
【0043】
「等比数列割り付け法」では、まず、設計段階で追加コンデンサΔCpの容量が決定されると、後述する数式13により基準容量Bが求められる。
そして、この図1の(2)図の例では、追加コンデンサΔCpを段数n=4段に分割した、4段切り換え回路の各素子コンデンサ群各段C1〜C4について、容量係数Fが、順に1/6,2/6,4/6,5/6と割り付けられる。このような容量係数Fの等比数列を含んだ割り付け方については、後述する。
この各々に割り付けられた容量係数Fに、基準容量Bを掛けたものが、その素子コンデンサ群各段C1〜C4各々の実際の容量(ファラッド)となる。
そして、素子コンデンサ群各段C1〜C4のスイッチS1〜S4の接続組み合わせにより、最小容量1/m(図示例では1/6)(mについては後述)刻みの等差数列の容量列を、ステップ生成することができる。追加コンデンサΔCpについて、等差数列の容量列(もって負荷電圧Vbも等差数列的となる)を、ステップ生成することができる。
【0044】
【表1】
【0045】
上記表1に示したように、この図示例では、追加コンデンサΔCpについて、1/6刻みの等差数列で、ステップ0からステップ12まで、ステップ数St=12の容量列が作り出される。
すなわち各ステップ毎に、並列コンデンサCpに対し並列接続される素子コンデンサ群各段C1〜C4の合計(含む単数)容量係数F(そして合計並列接続容量)が作り出される。この各ステップ毎の合計容量係数Fは等差数列よりなり、もって容量列も等差数列となる。
このように同じ段数n=4段の切り換え回路でも、前述した「均等割り付け法」では、ステップ数St=4であったものが、この「等比数列割り付け法」では、St=12となり、3倍に増加する。
【0046】
《[2]「等比数列割り付け法」について(その2:その詳細説明)》
次に、上述した「等比数列割り付け法」について、その詳細を数式9〜14を参照して、説明する。
まず、素子コンデンサ群各段C1,・・・に割り付けられる容量係数Fは、分数で表される。そしてその分子が、等比数列2(n−1)で変化する下位の係数列と、その補数となる上位の係数列とのペアからなり、分母を、自然数mとする。
前述した図1の(2)図の例では、分子は、「1,2」の下位の係数列と、「4,5」の上位の係数列とのペアからなる。基準数「6」に対し、下位の係数列の「1」と上位の係数列「5」が補数ペアとなり、下位の係数列「2」と「4」が補数ペアとなる。このような補数ペア作成のため、素子コンデンサ群各段C1,・・・の段数nは、偶数であることを前提とする(図示例ではn=4)。なお分母の自然数m=6である。
そして、「等比数列割り付け法」により、前述した等差数列の容量列をステップ生成できる条件は、下記の数式9を満たすことにある。
【0047】
【数9】
【0048】
【数10】
【0049】
すなわち、追加コンデンサΔCpについて、その素子コンデンサ群各段C1,・・・に、容量係数Fに基づき容量を割り振って、等差数列での容量の増減切り換えが可能となる(そして等差数列的な負荷電圧Vbの切り換えが可能となる)には、上記の数式9を満たすことが必要である。式中、α=n/2とする。
数式9を満たすことができない場合は、図1の(3)図に示したように、数列に抜けが生じてしまい、連続したステップ数Stの等差数列の容量列を生成することができなくなる。
数式9が満たされる場合は、次の関係が成り立つ。すなわち、等差数列の追加コンデンサΔCp(そして充電電圧Vb)の切り換え最大ステップ数Stと、容量係数Fの分母mと、素子コンデンサ群各段C1,・・・の段数nとの間の関係は、上記の数式10で表される。
図1の(2)図の例の場合については、次のとおり。素子コンデンサ群各段C1〜C4の段数n=4で、m=6であれば、数式9を満たすようになる。そして数式10によりステップ数St=12と算出される。制御分解能1/Stは1/12となる。
なお、各素子コンデンサ群各段C1,・・・の最小容量は、下記の数式12又は数式14で求められる。
すなわち、追加コンデンサΔCpの容量の1/Stが最少容量dCpであるとすると、dCpは下記の数式11で表わされる。そして、この数式11に数式10を代入すると、下記の数式12が得られる。一方、基準容量Bを下記の数式13のとおり定義すると、数式12は数式14のようにも表わされる。
図1の(2)図の例の場合、dCpは1/6であるが、段数n=4の4段切り換え回路なので、これ以上ステップ数Stを増やすには、mを増やさなければならないが、例えばm=7とすると、数式9を満たさなくなるので、実現できない。
【0050】
【数11】
【0051】
【数12】
【0052】
【数13】
【0053】
【数14】
【0054】
《[2].「等比数列割り付け法」について(その3:実際例の説明)》
次に、この「等比数列割り付け法」について、その実際例を、表2,表3,表5〜11等を参照して説明する。
この実際例では、まず、負荷電圧(充電電圧)Vb制御の分解能として、1/St=1/200を選択する。そしてステップ数St=200で、素子コンデンサ群各段C1,・・・の段数n=10とすると、数式9を満たすので、素子コンデンサ群各段C1,・・・に割り付けられる容量係数Fについて、等差数列を作ることができると判定される。
下記表2は、このような実際例について、容量係数Fの割り付け方の説明に供する。段数n=10なので、素子コンデンサ群各段C1〜C10を10個設け、それらの合計容量が追加コンデンサΔCpの容量となるようにする。
【0055】
【表2】
【0056】
上記表2のように、各素子コンデンサ群各段C1〜C10の容量係数Fは、分数で表わされ、分母を自然数mとする(前述した図1の(2)図についての詳細説明の記載も参照、以下も同様)。
各素子コンデンサ群各段C1〜C10の容量係数Fは、2個で対をなす補数ペアとなる。例えば、素子コンデンサC1とC10の容量係数Fは対をなし、その和が基準数1となる。つまりC10の容量係数Fは、基準数1に対してC1の容量係数Fの補数となるように設定する。C2とC9、C3とC8、C4とC7、C5とC6についても同様に、補数ペアとなるように設定する。因みに、このような補数ペアの前提として、段数nは偶数である。
容量係数Fはこのように、等比数列で変化する下位の係数列と、その補数となる上位の係数列との補数ペアよりなる。この例では、素子コンデンサ群各段C1〜C5の容量係数Fには、下位の係数列が割り付けられ、素子コンデンサ群C6〜C10の容量係数Fには、基準数1に対して下位の係数列の補数となる上位の係数列が割り付けられる。下位の係数列の分子は、「1,2,4,8,16」つまり2(nー1)で変化し、上位の係数列の分子は、「24,32,36,38,39」となる。
そして、各素子コンデンサ群C1〜C10各々の実際の容量は、上述で得られたそれぞれの容量係数Fに、数式13の基準容量Bを掛けることにより求められる。
【0057】
【表3】
【0058】
上記表3は、この実際例の各ステップについて、等差数列の合計(含む単数)容量係数Fそして容量列を生成する様子を示す。各々容量係数Fが割り付けられ容量が割り振られた素子コンデンサ群各段C1〜C10を、各々のスイッチS1〜S10で接続切り換えして組み合わせることにより、各ステップ毎の合計容量係数Fそして合計容量が、等差数列で生成される。
この実際例の回路は図示しないが、図1の(2)図の実施例の回路に準じると共に、素子コンデンサ群各段C1〜C10と、それぞれの切り換えスイッチS1〜S10が配設されたものとなる。
そして、上記の表3において、例えばステップ数Stが「1の桁」については、次のとおり。例えばステップ1では、素子コンデンサC1のみが並列コンデンサCp側に、スイッチS1にて並列接続ONされ、追加コンデンサΔCpの容量係数Fは例えば「1」である。
ステップ2では、素子コンデンサC2のみが並列コンデンサCp側に、スイッチS2にてONされ、追加コンデンサΔCpの容量係数Fは例えば「2」である。
ステップ3では、素子コンデンサC1とC2が並列コンデンサCp列に、スイッチS1とS2にて並列接続ONされ、容量係数Fは例えば「1+2」となる。
そして最終的にはステップ200に至り、10個の素子コンデンサ群各段C1〜C10が並列コンデンサCpに、スイッチS1〜S10により全て並列接続ONされる。
【0059】
なお、本明細書の末尾に表5〜表11を添付した。この200ステップ切り換え表では、段数n=10の全ステップ数St=200の各々について、どの素子コンデンサC1〜C10、つまりどのスイッチS1〜S10を、並列コンデンサCpに対して並列接続ONにするかを示した。
このようにして、各素子コンデンサ群各段C1〜C10の切り換え組み合わせにより、各段を組み合わせた合計容量係数Fが得られて、各段を組み合わせた合計容量に切り換えられ、もって追加コンデンサΔCpの容量が切り換えられる。
これにより、並列コンデンサCpと直列コンデンサCsについて、容量配分が切り換えられ、負荷電圧(充電電圧)Vbの変更制御が可能となる。
「等比数列割り付け法」については、以上のとおり。
【0060】
《[3]「等差数列割り付け法」について》
次に、不均等割り付け法である、[3]「等差数列割り付け法」について説明する。
「等差数列割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・への容量割り付けが、不均等の「等差数列割り付け法」に基づき行われる。
追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・に、等差数列を含み個別に割り付けられた容量係数Fに基づき、容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成可能となる。すなわち、それぞれの切り換え組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとしての容量を切り換え、もって、充電電圧Vbの値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0061】
このような「等差数列割り付け法」について、更に詳述する。
前述した「等比数列割り付け法」では、下位の係数列を、等比数列で変化させたが、この「等差数列割り付け法」では、下位の係数列を、等差数列で変化させる。
すなわち、素子コンデンサ群各段C1,・・・に割り付けられる容量係数Fについて、分母mの分数で表わした分子が、前述した「等比数列割り付け法」では、等比数列2(nー1)つまり2,4,8,16・・・で変化する下位の係数列と、その補数の上位の係数列とのペアからなっていた。
これに対し、この「等差数列割り付け法」では、等差数列1,2,3,4・・・で変化する係数列と、その補数の係数列とのペアからなる。
この「等差数列割り付け法」により、等差数列の容量列をステップ生成できる条件は、下記の数式15を満たすことになる。
【0062】
【数15】
【0063】
式中、α=n/2であり、nは、素子コンデンサ群各段C1,・・・の偶数の段数である。この式を満足することにより、等差数列の容量列による切り換えが可能となる。その場合のステップ数Stは前記数式10で表され、電圧制御の分解能は1/Sとなる。
そして、例えば段数n=10の場合は、分母mが21以下であれば、上記の数式15を満足する。但しm=21は、数式15を満足できる最大の値であるが、この場合はステップ数St=105となる。前述した「等比数列割り付け法」の場合のSt=200に比べ、電圧制御の分解能1/Stは大幅劣化する。
「等差数列割り付け法」について、その他の内容は、前述した「等比数列割り付け法」で前述した所に準じる。
「等差数列割り付け法」については、以上のとおり。
【0064】
《[4]「純等比数列割り付け法」について》
次に、不均等割り付け法である、「純等比数列割り付け法」について、説明する。
「純等比数列割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・への容量割り付けが、不均等の「純等比数列割り付け法」により行われる。
追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・に、個別に割り付けられた容量係数Fに基づき、すなわち全段にわたり等比数列により当て嵌められた容量係数Fに基づき、容量を割り振って組み合わせることにより、等差数列の容量列をステップ生成可能となる。すなわち、それぞれの切り換え組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとしての容量切り換え、もって、充電電圧Vpの値を変更制御可能となっていること、を特徴とする。
【0065】
このような「純等比数列割り付け法」について、更に詳述する。
前述した「等比数列割り付け法」等では、容量係数Fを分数で表わし、その分子の下位の係数列を等比数列で変化させていた。そして得られた容量係数Fを、素子コンデンサ群各段C1,・・・に割り付けていた。
これに対し、この「純等比数列割り付け法」では、素子コンデンサ群各段C1,・・・の全段にわたり、等比数列で変化させた容量係数Fが当て嵌められる。
勿論、この「純等比数列割り付け法」では、前述した「等比数列割り付け法」等で述べた分数,分子,分母,補数等を用いられず、数式9〜15の適用もない。
下記表4は、このような「純等比数列割り付け法」による、容量係数Fの割り付け方の説明に供する。
【0066】
【表4】
【0067】
上記表4の「純等比数列割り付け法」の例では、コンデンサ群各段C1,・・・の切り換え段数n=10について、その各段毎に、等比数列で割り付けられる容量係数Fを、対応する最大ステップ数Stと共に示す。
上記表4によると、段数10番のところでは容量係数Fは512となり、対応する最大ステップ数St=1023となる。
前述した「等比数列割り付け法」では、実施例として最大ステップ数St=200を選んでいたので、この「純等比数列割り付け法」の表4の場合、それに近いステップ数Stを見ると、段数8番におけるSt=255が該当する。従って表4の場合、段数n=8となるが、最終段の段数8番の容量係数Fは128となる。前述した「等比数列割り付け法」の、段数10番の容量係数Fと比較,勘案した場合、どちらの方法にも一長一短があり、部品の入手性や製造コスト等を勘案して、選択されることになる。
「純等比数列割り付け法」については、以上のとおり。
【0068】
《作用等》
本発明の非接触給電装置10は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)非接触給電装置10では、給電に際し、受電側回路3の受電コイルL2が、送電側回路2の送電コイルL1に、エアギャップGを存し近接対応位置する。そして送電コイルL1が通電され、送電コイルL1と受電コイルL2間に磁束の磁路が形成されて、電力が供給される(図6を参照)。
【0069】
(2)この非接触給電装置10では、このような電磁誘導方式に加え、磁界共振を利用する磁界共鳴方式が併用されている。すなわち、送電側回路2および受電側回路3には、それぞれ共振回路が形成され、送電コイルL1と受電コイルL2間に生じる磁界共振も利用して、給電が行われる(図2を参照)。
【0070】
(3)そして本発明では、受電側回路3の共振回路について、従来よりの並列コンデンサCpと直列コンデンサCsと共に、追加コンデンサΔCpが設けられている(図2を参照)。
追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・の集合体よりなる。追加コンデンサΔCpとして回路に用いられる素子コンデンサ群各段C1,・・・は、それぞれ、並列コンデンサCpに並列接続ONか、直列コンデンサCsに並列接続ONかに、切り換え可能,スイッチング接続可能となっている(図1を参照)。
【0071】
(4)もって追加コンデンサΔCpは、素子コンデンサ群各段C1,・・・のスイッチング接続の組み合わせにより、その容量を増減可能,ステップ切り換え可能となっている。
そこで、追加コンデンサΔCpの容量をステップ切り換えすることにより、共振回路の合成容量Cそして共振周波数を一定に保ちつつ、並列コンデンサCpと直列コンデンサCsの間の容量配分が、切り換えられる(数式4〜8を参照)。
【0072】
(5)本発明では、受電側回路3の共振回路について、このようなステップ切り換えにより、電池R2への充電電圧(負荷電圧)Vbそして充電電力の値を、制御可能となる。所望の値にステップ切り換え可能,増減変更可能である。
すなわち、素子コンデンサ群各段C1,・・・について、スイッチング接続により、並列コンデンサCp側に並列接続ONされる組み合わせが増えるほど、充電電圧(負荷電圧)Vbは増加する。直列コンデンサCsに並列接続ONされる組み合わせが増えるほど、充電電圧(負荷電圧)Vbは降下する(図1図2図3,図を参照)。
【0073】
(6)さて、このような制御は、電磁放射ノイズ発生を、抑制しつつ実現される。充電対象の電池R2に、充電電圧Vbをスイッチング制御する電力変換回路を設けることなく、共振回路に追加コンデンサΔCpを設けることにより、制御が実現される。不要電波を放射するスイッチング素子を用いることなく、電力制御が可能となる。
【0074】
(7)ところで、このような制御を可能とする追加コンデンサΔCpの各素子コンデンサ群各段C1,・・・には、それぞれ個別に容量が割り振られている。そして、その組み合わせにより、追加コンデンサΔCpについて、等差数列の容量列がステップ生成されるようになっている。
各素子コンデンサ群各段C1,・・・への容量の割り付け法については、次の[1],[2],[3],[4]のとおり。
【0075】
(8)[1]「均等割り付け法」では、各素子コンデンサ群各段C1,・・・に、均等に容量が割り振られる。そして、その組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとして等差数列の容量列がステップ生成される(図1の(1)図を参照)。しかしこの方法は、各素子コンデンサ群各段C1,・・・の段数nが増加するようになる。
【0076】
(9)[2]「等比数列割り付け法」では、各素子コンデンサ群各段C1,・・・に、等比数列を含む容量係数Fに基づき、容量が割り振られる。そして、その組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとして、等差数列の容量列がステップ生成される(数式9,10や数式11〜14,表1〜表3,表5〜表11,図1の(2)図等を参照)。
【0077】
(10)[3]「等差数列割り付け法」では、各素子コンデンサ群各段C1,・・・に、等差数列を含む容量係数Fに基づき、容量が割り振られる。そして、その組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとして、等差数列の容量列がステップ生成される(数式15を参照)。
【0078】
(11)[4]「純等比数列割り付け法」では、各素子コンデンサ群各段C1,・・・に、全段にわたり等比数列の容量係数Fに基づき、容量が割り振られる。そして、その組み合わせにより、追加コンデンサΔCpとして、等差数列の容量列がステップ生成される(表4を参照)。
本発明の作用等については、以上のとおり。
【0079】
《表5〜表11について》
以下に、表5〜表11を添付する。この200ステップ切り換え表では、前述した「等比数列割り付け法」の例として、段数n=10でそれぞれに容量係数Fが割り付けられた素子コンデンサ群各段C1〜C10、つまりスイッチS1〜S10について、全ステップ数St=200の各々の接続状況を示した。
すなわち、どの素子コンデンサC1〜C10つまりスイッチS1〜S10を、並列コンデンサCpに対して並列接続ONするかを示した。そして、並列接続ONの組み合わせが増えるほど、充電電圧(負荷電圧)Vbの値が上昇するようになる。













【0080】
【表5】



















【0081】
【表6】



















【0082】
【表7】



















【0083】
【表8】



















【0084】
【表9】



















【0085】
【表10】



















【0086】
【表11】
【符号の説明】
【0087】
B 基準容量
C 合成容量
Ca 直列コンデンサ
Cb 並列コンデンサ
Cs 直列コンデンサ
Cp 並列コンデンサ
ΔCp 追加コンデンサ
C1,C2,C3,C4・・・
素子コンデンサ(群各段)
dCp 最小キャパシタンス
F 容量係数
G エアギャップ
Ip 並列共振電流
Ib 負荷電流
L1 送電コイル
L2 受電コイル
L3 インダクタ
S1,S2,S3,S4,・・・
スイッチ
St ステップ数
1/St 分解能
R1 電池
R2 電池
V1 高周波電源
送電コイル電圧
受電コイル電圧
Vb 負荷電圧(充電電圧)
k 結合係数
m 自然数
n 段数
ω 共振角周波数
1 非接触給電装置(従来例)
2 送電側回路
3 受電側回路
4 給電スタンド
5 地上
6 車輌
7 モータ
8 コンバータ
9 インバータ
10 非接触給電装置(本発明)
図1
図2
図3
図4
図5
図6