特許第6802610号(P6802610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802610
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】光学レンズおよびレンズモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20060101AFI20201207BHJP
【FI】
   G02B7/02 B
   G02B7/02 D
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-129515(P2019-129515)
(22)【出願日】2019年7月11日
(65)【公開番号】特開2020-27279(P2020-27279A)
(43)【公開日】2020年2月20日
【審査請求日】2019年7月11日
(31)【優先権主張番号】201821294016.8
(32)【優先日】2018年8月10日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】韋 傳冬
【審査官】 登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/156954(WO,A1)
【文献】 特開平11−326604(JP,A)
【文献】 特開平04−097110(JP,A)
【文献】 特開昭61−281443(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0176649(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/156915(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央位置に位置し、光学結像に用いられる光学部と、前記光学部を周回し、他の光学ユニットに当接するための保持部とを備える光学レンズであって、
前記保持部の表面には、粗化領域と黒化領域とが設けられ
前記黒化領域と前記粗化領域とは、重ならず、
前記保持部は、前記光学部に接する接続部と、前記接続部より光軸から離れる方向へ延在し、他の光学ユニットと凹凸係合するための凹凸係合部とを備え、前記粗化領域は、前記接続部における物体側に向かう表面に設けられ、前記黒化領域は、前記凹凸係合部における物体側に向かう表面に設けられていることを特徴とする光学レンズ。
【請求項2】
中央位置に位置し、光学結像に用いられる光学部と、前記光学部を周回し、他の光学ユニットに当接するための保持部とを備える光学レンズであって、
前記保持部の表面には、粗化領域と黒化領域とが設けられ、
前記保持部は、前記光学部に接する接続部と、前記接続部より光軸から離れる方向へ延在し、他の光学ユニットと凹凸係合するための凹凸係合部とを備え、前記接続部は、物体側に近接する物体側面と、像側に近接する像側面とを備え、前記粗化領域は、前記物体側面と前記像側面とに配置され、前記黒化領域は、前記粗化領域を覆い、
前記物体側面は、前記像側面に向かって凹んで第1溝を形成し、前記像側面は、前記物体側面に向かって第2溝を形成し、前記粗化領域は、前記第1溝と前記第2溝との表面に配置されていることを特徴とする光学レンズ。
【請求項3】
前記黒化領域は、めっき黒化領域、溶射黒化領域、ディスペンス黒化領域のいずれかであることを特徴とする、請求項1または2に記載の光学レンズ。
【請求項4】
鏡筒と、前記鏡筒内に収容される請求項1〜のいずれか1項に記載の光学レンズとを備えることを特徴とするレンズモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、光学結像技術分野に関し、特にカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、タブレットPC、ノートパソコンなどの電子機器に用いられるレンズモジュール内部の光学レンズ、およびレンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、結像技術の発展及び結像機能を有する電子製品の台頭に伴い、光学レンズモジュールは、様々な製品に幅広く応用され、且つ改良や最適化され続けている。現在、大半のレンズモジュールの改良方向は、レンズモジュールを小さくして薄くすること、ならびに、レンズモジュールを小さくして薄くすると同時に、どのように適切で良好な光学特性の配合度を有するレンズを選択し、および良好な結像効果が保証されるようにどのようにそれらのレンズを組み合わせるかについて工夫することにある。
【0003】
しかしながら、本発明者らは、下記のことを見出した。即ち、結像過程において、各角度からレンズモジュールに照射された光が迷光干渉を形成することが非常に容易であるため、レンズモジュールの結像品質に非常に大きな影響を与えてしまう。これに対して、現在、レンズモジュールの光学レンズ間に遮光シート又は遮光板を追加して一部の迷光を遮断する措置があるが、これらの措置によって、一部の迷光のみを遮断又は吸収することができるため、迷光全体に対する減衰作用が比較的に弱くて、レンズモジュールの良好な結像効果を保証することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の目的は、照射された反射迷光を効果的に減衰させてレンズモジュールの結像品質を向上させることができる光学レンズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本発明の実施形態は、光学レンズを提供する。当該光学レンズは、中央位置に位置して光学結像に用いられる光学部と、前記光学部を周回し、他の光学ユニットに当接するための保持部とを備え、前記保持部の表面には、粗化領域と黒化領域とが設けられている。
【0006】
従来技術に比べて、本発明の実施態様では、光学レンズの保持部に粗化領域と黒化領域とが設けられていることにより、粗化領域と黒化領域とが光学部の光学結像に影響を与えることを回避することができる。ここで、粗化領域は粗い表面を有し、粗い表面によって光が強烈な鏡面反射を形成しにくいため、光が粗化領域に照射されたとき、粗面化された表面で反射されて結像を妨害する反射迷光になることが困難である。また、黒化領域は黒色の表面を有し、黒色によって光を多く吸収可能であるため、光が黒化領域に照射されたとき、黒化された表面に吸収されやすく、反射光を形成することはなく、これにより、反射光の発生を減少することができる。したがって、光学レンズの保持部に粗化領域と黒化領域とが設けられることにより、照射された反射迷光を効果的に減衰させて、光学レンズが配置されたレンズモジュールの結像品質を向上させることができる。
【0007】
また、前記黒化領域と前記粗化領域とは、重ならない。
【0008】
また、前記保持部は、前記光学部に接する接続部と、前記接続部より光軸から離れる方向へ延在し、他の光学ユニットと凹凸係合するための凹凸係合部とを備え、前記粗化領域は、前記接続部における物体側に向かう表面に設けられ、前記黒化領域は、前記凹凸係合部における物体側に向かう表面に設けられている。光学レンズにおける物体側に向かう表面は、一般的にレンズモジュールの入光側に向かうため、このように配置されることにより、粗化領域と黒化領域とによって、レンズモジュールの光学結像に影響を与える反射迷光をレンズモジュールの入光側から直接低減することができる。
【0009】
また、前記黒化領域と前記粗化領域とは、少なく一部が重なる。
【0010】
また、前記保持部は、物体側に近接する物体側面と、像側に近接する像側面と、前記物体側面と前記像側面とを接続する接続面とを備え、前記粗化領域は、前記物体側面と前記接続面とに配置され、前記黒化領域は、前記接続面に位置する前記粗化領域を覆う。
【0011】
また、前記保持部は、前記光学部に接する接続部と、前記接続部より光軸から離れる方向に延在し、他の光学ユニットと凹凸係合するための凹凸係合部とを備え、前記接続部は、物体側に近接する物体側面と、像側に近接する像側面とを備え、前記粗化領域は、前記物体側面と前記像側面とに配置され、前記黒化領域は、前記粗化領域を覆う。
【0012】
また、前記物体側面は、前記像側面に向かって凹んで第1溝を形成し、前記像側面は、前記物体側面に向かって第2溝を形成し、前記粗化領域は、前記第1溝と前記第2溝との表面に配置されている。
【0013】
また、前記黒化領域は、めっき黒化領域である。
【0014】
また、前記黒化領域は、溶射黒化領域である。
【0015】
また、前記黒化領域は、ディスペンス黒化領域である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る第1種の光学レンズの構造概略図である。
図2】本発明の実施形態に係る第2種の光学レンズの構造概略図である。
図3】本発明の実施形態に係る第3種の光学レンズの構造概略図である。
図4】本発明の実施形態に係る第1種及び第2種の光学レンズを備えるレンズモジュールの構造概略図である。
図5】本発明の実施形態に係る第3種の光学レンズを備えるレンズモジュールの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施態様の目的、解決手段およびメリットがより明瞭になるように、以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明の各実施形態において、本発明をよりよく理解するために多くの技術詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術詳細および以下の各実施形態に基づく様々な変更および修正がなくても、本発明が保護請求する解決手段も実現できる。
【0018】
本発明の第1実施形態は、光学レンズに関し、当該光学レンズは、図1図2図3に示すように、中央位置に位置して、光学結像に用いられる光学部11と、前記光学部11を周回し、他の光学ユニットに当接するための保持部12とを備え、前記保持部12の表面には、粗化領域12aと黒化領域12bとが設けられている。
【0019】
本実施態様では、光学レンズの保持部12に粗化領域12aと黒化領域12bとが設けられていることにより、粗化領域12aと黒化領域12bとが光学部11の光学結像に影響を与えることを回避することができる。ここで、粗化領域12aは粗い表面を有し、粗い表面によって光が強烈な鏡面反射を形成しにくいため、光が粗化領域12aに照射されたとき、粗面化された表面で反射されて結像を妨害する反射迷光になることが困難である。また、黒化領域12bは黒色の表面を有し、黒色によって光を多く吸収可能であるため、光が黒化領域12bに照射されたとき、黒化された表面に吸収されやすく、反射光を形成することはなく、これにより、反射光の発生を低減する。したがって、光学レンズの保持部12に粗化領域12aと黒化領域12bとが設けられることにより、照射された反射迷光を効果的に減衰させて、光学レンズが配置されたレンズモジュールの結像品質を向上させることができる。
【0020】
以下、本実施形態の実施詳細を具体的に説明する。以下の内容は、単なる理解を容易にするために提供される実施の詳細であり、本発明を実施するための必須なものではない。
【0021】
本実施形態では、光学レンズは光軸OO’を有し、且つ光学部11と当接 部12とを備える。本実施形態における光学レンズが非球面型レンズであり、これは一例であり、光学レンズが球面型レンズであってもよいことは、理解されるべきである。
【0022】
光学部11は、光学レンズの中央位置に位置して、光学レンズの光軸OO’が光学部11を通過することは一般であり、光学レンズがレンズモジュールに組み立てられると、光学部11は光学結像の役割を果たす。
【0023】
保持部12は、光学部11より前記光軸OO’から離れる方向に延在し、前記光学部11を取り囲み、光学レンズがレンズモジュールに組み立てられると、保持部12は、一般的に他の光学ユニット、例えば遮光板、遮光シート、押えリングなどに当接するために用いられる。
【0024】
本実施形態では、保持部12には、粗化領域12aと黒化領域12bとが設けられている。
【0025】
粗化領域12aは、粗化処理を経て保持部12の表面に形成された領域であり、平滑な表面に比べて、それに照射された光に対して、鏡面反射ではなく、拡散反射の役割を果たすことができるので、粗化領域12aに照射された光が乱反射によって強い反射迷光を形成することがなく、これにより、光学結像を妨害する反射迷光を減衰させる。
【0026】
黒化領域12bは、黒化処理を経て保持部12の表面に形成された領域であり、黒色によって光を多く吸収可能であるので、黒化領域12bでそれに照射された光の一部を吸収して反射迷光を形成させないため、光学結像を妨害する反射迷光を低減することができる。
【0027】
なお、「黒化処理」の方式は多くあり、例えば黒色膜のメッキ処理、黒色物質の溶射処理、又は黒色接着剤のディスペンス処理を行うことにより、それぞれめっき黒化領域、溶射黒化領域、ディスペンス黒化領域などを形成することができる。「黒化処理」は上記に列挙された方式に加えて、他の方式であってもよく、ここでは1つの実施例に過ぎず、他の実施形態における本発明の制限を構成するものではないことが理解されるべきであり、黒化処理によって光学レンズの表面を黒色にするものであれば、本発明の保護範囲に含まれ、ここで一々列挙はしない。
【0028】
なお、本実施形態において、黒化領域と前記粗化領域とは、重ならなくてもよく、少なくとも一部が重なってもよい。以下では、それぞれ説明する。
【0029】
黒化領域12bと粗化領域12aとが重ならない場合には、黒化領域12bと粗化域12aとは、それぞれ保持部12の表面に配置される。例えば、図1に示すように、光学レンズ100の保持部12は、接続部121と、凹凸係合部122とを備え、接続部121は光学部11に接し、凹凸係合部122は接続部121に接続されて光軸OO’から離れる方向に延在して、他の光学ユニットに凹凸係合するためのものである。前記粗化領域12aは接続部121における物体側に向かう表面に配置され、前記黒化領域12bは凹凸係合部122における物体側に向かう表面に配置され、さらに、艶消し作用を有する粗化領域12aは、接続部121における光学部11に近接する末端(すなわち非球面終端)から凹凸係合部122の前に延在する一方、凹凸係合部122に黒化処理が行われ、すなわち黒化領域12bが形成される。光学レンズ100における物体側に向かう表面が一般的にレンズモジュールの入光側に向かうため、粗化領域12aと黒化領域12bとがそれぞれ接続部121と凹凸係合部122との物体側面に向かう表面に位置すると、レンズモジュールの光学結像に影響を与える反射迷光を粗化領域12aと黒化領域12bとによってレンズモジュールの入光側から直接低減することに寄与することは、理解されるべきである。
【0030】
黒化領域12bと粗化領域12aとが重ならない場合には、前記黒化領域12bと前記粗化領域12aとは、保持部12の表面において少なくとも一部が重なってもよい。
【0031】
例えば、図2に示すように、光学レンズ200の保持部12は物体側面12Aと、像側面12Bと、接続面12Cとを含み、物体側面12Aが物体側に近接し、像側面12Bが像側に近接し、接続面12Cが前記物体側面12Aと前記像側面12Bとを接続する。前記粗化領域12aは、物体側面12Aと接続面12Cとに配置され、前記黒化領域12bは、前記接続面12Cに位置する粗化領域12aを覆う。つまり、黒化領域12bは、全部が粗化領域12a上に被覆される一方、粗化領域12aは、一部のみが黒化領域12bによって覆われる。さらに、艶消し作用を有する粗化領域12aは、支持部12の物体側面12Aにおける光学部11に接続される末端(すなわち非球面終端)から、接続面12Cを介して像側面12Bと接続面12Cとの境界まで延在する。すなわち、粗化領域12aの分布領域は、光学レンズ200の外径(すなわち、接続面12C)を含み、光学レンズ200では、外径部に対して黒化処理を行なうことにより黒化領域12bを形成する。
【0032】
これに加えて、黒化領域12bと粗化領域12aとは、完全に重なってもよく、例えば、図3に示すように、光学レンズ300の保持部12は、接続部121と凹凸係合部122とを含み、接続部121は、光学部11に接し、凹凸係合部122は、接続部121より光軸OO’から離れる方向へ延在し、他の光学ユニットに凹凸係合するために使用され、接続部121は、物体側に近接する物体側面121Aと、像側に近接する像側面121Bとを含む。前記粗化領域12aは、前記物体側面121Aと前記像側面121Bとに配置され、前記黒化領域12bは、前記粗化領域12aを覆う。つまり、光学レンズ300の物体側と像側との両方にも、黒化領域12bと粗化領域12aが設けられている。光学レンズ300の物体側がレンズモジュールの入光側に向かい、像側がレンズモジュールの結像側に向かい、物体側に配置された黒化領域12bと粗化領域12aが入光側からの反射迷光を減衰させることで結像側への迷光を低減することができ、像側に配置された黒化領域12bと粗化領域12aが結像側の近傍の迷光を減衰させることができることは、理解されるべきである。
【0033】
さらに、光学レンズ300では、接続部121の物体側面121Aと像側面121Bとは、一部が凹んでもよく、突出してもよい。図3に示す構造において、物体側面121Aは、前記像側面121Bに向かって凹んで第1凹溝を形成し、前記像側面121Bは、前記物体側面121Aに向かって第2凹溝を形成し、前記粗化領域12aは、前記第1凹溝と前記第2凹溝との表面に設けられている。黒化領域12bが第1凹溝と前記第2凹溝とにおける粗化領域12a上に被覆されることは、理解されるべきである。
【0034】
上記図1図2図3に示される光学レンズ100、200、300及び黒化領域12b、粗化領域12aの位置配置は、いずれも単なる例示であり、他の実施形態における本発明の制限を構成するものではないことは、理解されるべきである。他の実施形態において、黒化領域12b、粗化領域12aは他の具体的な方式の配置であってもよく、ここで一々列挙はしない。
【0035】
なお、黒化領域12bと粗化領域12aとが少なくとも部分的に重なる場合には、まず光学レンズ(例えば光学レンズ200、光学レンズ300)の対応する位置(例えば、保持部12、又は光学レンズの有効径以外の領域)に艶消し処理、即ち粗化処理を行い、その後、黒化の必要がある位置に、対応する黒化処理(例えば黒色膜のめっき処理、黒色物質の溶射処理、黒色接着剤のディスペンス処理)を行う必要がある。黒化の位置は、実際の状況に応じて選択することができ、例えば、黒化領域12bが必ずしも完全に粗領域12aを覆うする必要はなく、ここで詳しく説明しない。
【0036】
なお、上記列挙された光学レンズ100、200、300は、それぞれ異なるレンズモジュールに設置されてもよく、同一のレンズモジュールに組み合わされて設置されてもよく、よりよく説明するために、本実施形態では、2つのレンズモジュールの構造概略図を列挙する。
【0037】
図4に示すように、レンズモジュール400は、鏡筒101と、前記鏡筒101内に配置される第1光学レンズ100及び第2光学レンズ200とを含む。具体的には、第1光学レンズ100は、レンズモジュール400における最も物体側に近接するレンズであり、第2光学レンズ200は、レンズモジュール400における最も像側に近接するレンズであり、艶消し処理及び黒化処理が実施された第1光学レンズ100及び第2光学レンズ200によって、レンズモジュール400内部の迷光を効果的に低減するとともに、レンズモジュールの通気性を増加することができる。
【0038】
図5に示すように、レンズモジュール500は、光学レンズ300を含み、具体的には、光学レンズ300は、レンズモジュール500における物体側から像側に向かって配列された第2枚のレンズであり、粗化処理である艶消し処理及び黒化処理が順次に実施された光学レンズ300によって、レンズモジュール500の物体側、像側からの迷光が効果的に低減されて、レンズモジュール500の結像品質が向上する。
【0039】
図4及び図5が単に本発明で列挙された一部の光学レンズの応用例を示すものであり、他の実施形態における本発明の制限を構成するものではないことは、理解されるべきである。
【0040】
上記各実施形態は、本発明を実現する具体的な実施態様であり、実際の適用において、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、形態および詳細において様々な変更がなされ得ることは、当業者に理解され得る。
図1
図2
図3
図4
図5