特許第6802681号(P6802681)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802681
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】駆動機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/28 20060101AFI20201207BHJP
   F16H 1/16 20060101ALI20201207BHJP
   E05F 15/697 20150101ALI20201207BHJP
   B60J 1/17 20060101ALN20201207BHJP
【FI】
   F16H1/28
   F16H1/16 Z
   E05F15/697
   !B60J1/17 A
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-193053(P2016-193053)
(22)【出願日】2016年9月30日
(65)【公開番号】特開2017-83009(P2017-83009A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2019年7月29日
(31)【優先権主張番号】201510642609.3
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201510998632.6
(32)【優先日】2015年12月25日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518263944
【氏名又は名称】ジョンソン エレクトリック インターナショナル アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ユエ リ
(72)【発明者】
【氏名】ジン ニン タ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ジュン チャオ
(72)【発明者】
【氏名】チウ メイ リ
(72)【発明者】
【氏名】チュイ ヨウ チョウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ワン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン リ
【審査官】 前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】 西独国特許出願公開第03741615(DE,A)
【文献】 実開昭62−152074(JP,U)
【文献】 実開昭63−034866(JP,U)
【文献】 特開2013−108549(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/28
E05F 15/697
F16H 1/16
B60J 1/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに配置された駆動アセンブリと、
前記ハウジングに配置された変速機アセンブリと、
を備える駆動機構であって、
前記変速機アセンブリは、前記駆動アセンブリに接続された第1の変速機部材と、第2の変速機部材と、遊星歯車セットとを有し、
前記第1の変速機部材はウォームを備え、前記第2の変速機部材は前記ウォームに係合するウォーム歯車を備え、前記遊星歯車セットは前記ウォーム歯車の底部に非回転可能に固定された太陽歯車、複数の遊星歯車、および内部リング歯車を備え、前記ウォーム歯車の一方の側には溝が形成され、前記遊星歯車セットは前記溝に回転可能に受け入れられ、前記内部リング歯車は前記ハウジング対して固定され、前記遊星歯車セットは、出力部材を有する接続部材によって外部デバイスに接続され、前記出力部材の円周側面には歯車歯が設けられ、
前記駆動アセンブリは、前記第1の変速機部材を介して前記第2の変速機部材を駆動し、前記第2の変速機部材は、前記遊星歯車セットを介して前記外部デバイスを駆動して動かす、駆動機構。
【請求項2】
前記駆動アセンブリは、前記ハウジングに部分的に受け入れられ、該ハウジングは、第1の受け入れ部分と、該第1の受け入れ部分に隣接する第2の受け入れ部分及び第3の受け入れ部分とを含み、該第1の受け入れ部分は、前記駆動アセンブリを受け入れるための受け入れチャンバを定め、前記第2の受け入れ部分は、収容チャンバを定め、前記第3の受け入れ部分は、受け入れスロットを定め、前記収容チャンバは、前記受け入れチャンバの一端と連通しており、前記受け入れスロットは、前記収容チャンバと連通しており、前記第1の変速機部材は、前記収容チャンバに装着され、前記第2の変速機部材は、前記受け入れスロットに装着される、請求項1に記載の駆動機構。
【請求項3】
車軸の一端が、前記受け入れスロットの底壁に装着され、他端が、前記ウォーム歯車、前記遊星歯車セット、及び前記接続部材を順番に通過する、請求項2に記載の駆動機構。
【請求項4】
前記複数の遊星歯車は、前記内部リング歯車に係合し、前記接続部材の一端は、前記複数の遊星歯車に接続され、前記接続部材の他端は、前記外部デバイスに接続される、請求項3に記載の駆動機構。
【請求項5】
複数の係止溝が、前記受け入れスロットの内周壁に沿って配列され、前記内部リング歯車は、その外周側面に形成された係止ブロックを備え、前記係止ブロックは、前記係止溝に係合される、請求項4に記載の駆動機構。
【請求項6】
前記ウォーム歯車の1つの側面は溝を定め、前記内部リング歯車は、前記溝の中に受け入れられ、前記遊星歯車は、前記溝の中に回転可能に受け入れられる、請求項4に記載の駆動機構。
【請求項7】
前記接続部材は、複数の接続ピン、主本体、出力部材、及び密封リングを備え、前記出力部材及び前記複数の接続ピンは、前記主本体の2つの反対側の側面に配置され、前記密封リングは、前記出力部材に装着され、前記複数の遊星歯車の各々は、1つの接続ピンに対応してその周りで回転する、請求項4に記載の駆動機構。
【請求項8】
抵抗部分が、前記主本体の円周側面の外縁に沿って形成され、前記抵抗部分の1つの側面は、前記内部リング歯車の1つの側面に対して抵抗する、請求項7に記載の駆動機構。
【請求項9】
前記駆動機構は、カバー本体、カバー板、及び突起を更に含み、前記カバー本体は、前記受け入れチャンバの開放端を覆い、前記カバー板は、前記収容チャンバの開放端を覆い、前記突起は、前記第3の受け入れ部分上に配置され、前記突起の数が、3であり、前記3つの突起は、前記受け入れスロットの外周と一致する内接円を有する三角形の3つの頂点に配置される、請求項4に記載の駆動機構。
【請求項10】
前記第1の受け入れ部分に隣接する前記2つの突起を接続する線及び該第1の受け入れ部分の軸線は、その間に角度αを形成し、該角度αは、以下の条件:60°≦α<90°を満足する、請求項9に記載の駆動機構。
【請求項11】
車両本体と、
前記車両本体上に配置されたドアと、
前記ドア上に配置された車両窓と、
前記車両窓を開閉するように駆動する請求項1から請求項10のいずれかに記載の駆動機構と、
を含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
車両窓は、通常は、開閉するための駆動機構によって駆動される。駆動機構は、一般的に、ハウジング、モータ、及びハウジングに配置された減速変速機アセンブリを含む。モータは、車両窓を駆動して変速機アセンブリを通して開閉する。減速変速機アセンブリは、ウォーム歯車変速機アセンブリである。しかし、モータは、ウォーム歯車変速機アセンブリを直接に駆動し、これは、不安定な動力出力及び低い変速機効率をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、車両窓昇降機構の改良が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の開示は、ハウジングと、ハウジングに配置された駆動アセンブリ及び変速機アセンブリとを含む駆動機構を提供する。変速機アセンブリは、駆動アセンブリに接続された第1の変速機部材と、第2の変速機部材と、遊星歯車セットとを含む。遊星歯車セットは、外部デバイスに接続され、駆動アセンブリは、第1の変速機部材を介して第2の変速機部材を駆動し、第2の変速機部材は、遊星歯車セットを介して外部装置を駆動して動かし、遊星歯車セットと第2の変速機部材は少なくとも部分的に重なっている。
【0005】
好ましくは、駆動アセンブリは、ハウジングに部分的に受け入れられ、ハウジングは、第1の受け入れ部分と、第1の受け入れ部分に隣接する第2の受け入れ部分及び第3の受け入れ部分とを含み、第1の受け入れ部分は、駆動アセンブリを受け入れるための受け入れチャンバを定め、第2の受け入れ部分は、収容チャンバを定め、第3の受け入れ部分は、受け入れスロットを定め、収容チャンバは、受け入れチャンバの一端と連通しており、受け入れスロットは、収容チャンバと連通しており、第1の変速機部材は収容チャンバに装着され、第2の変速機部材は受け入れスロットに装着される。
【0006】
好ましくは、第1の変速機アセンブリはウォームを備え、第2の変速機アセンブリはウォームに係合するウォーム歯車を備え、駆動アセンブリは車軸と接続部材を含み、車軸の一端が、受け入れスロットの底壁に装着され、他端が、ウォーム歯車、遊星歯車セット、前記接続部材を順番に通過する。
【0007】
好ましくは、遊星歯車セットは、太陽歯車、複数の遊星歯車、及び内部リング歯車を含み、太陽歯車は、ウォーム歯車の1つの側面に装着され、複数の遊星歯車は、内部リング歯車に係合し、接続部材の一端は、複数の遊星歯車に接続され、接続部材の他端は、外部デバイスに接続される。
【0008】
好ましくは、複数の係止溝が、受け入れスロットの内周壁に沿って配列され、内部リング歯車は、その外周側面に形成された係止ブロックを備え、係止ブロックは、係止溝に係合される。
【0009】
好ましくは、ウォーム歯車の1つの側面は溝を定め、内部リング歯車は、溝の中に受け入れられ、遊星歯車は、溝の中に回転可能に受け入れられる。
【0010】
好ましくは、接続部材は、複数の接続ピン、主本体、出力部材、及び密封リングを備え、出力部材及び複数の接続ピンは、主本体の2つの反対側の側面に配置され、密封リングは、出力部材に装着され、複数の遊星歯車の各々は、1つの接続ピンに対応してその周りで回転する。
【0011】
好ましくは、抵抗部分が、主本体の円周側面の外縁に沿って形成され、抵抗部分の1つの側面は、内部リング歯車の1つの側面に対して抵抗する。
【0012】
好ましくは、駆動機構は、カバー本体、カバー板、及び突起を更に含み、カバー本体は、受け入れチャンバの開放端を覆い、カバー板は、収容チャンバの開放端を覆い、突起は、第3の受け入れ部分上に配置され、突起の数が、3であり、3つの突起は、受け入れスロットの外周と一致する内接円を有する三角形の3つの頂点に配置される。
【0013】
好ましくは、第1の受け入れ部分に隣接する2つの突起を接続する線及び第1の受け入れ部分の軸線は、その間に角度αを形成し、該角度αは、以下の条件:60°≦α<90°を満足する。
【0014】
好ましくは、第1の変速機アセンブリは、ウォームを備え、第2の変速機アセンブリは、ウォームに係合するウォーム歯車を備え、ウォーム歯車の1つの側面は、溝を定め、内部リング歯車は、溝に受け入れられ、遊星歯車は、溝の中に回転可能に受け入れられる。
【0015】
車両は、車両本体と、車両本体上に配置されたドアと、ドア上に配置された車両窓と、車両窓を開閉するように駆動する上述のような駆動機構とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の開示の一実施形態による駆動機構の斜視図である。
図2図1の駆動機構の斜視分解組立図である。
図3】別の態様から見た図2の駆動機構の斜視分解組立図である。
図4】その線IV〜IVに沿って切り取った図1の駆動機構の断面図である。
図5】その線V〜Vに沿って切り取った図1の駆動機構の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、添付図面を参照して本発明の開示の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
添付図面を参照して本発明の開示の実施形態の技術的解決法を明確かつ完全に以下のように説明する。明らかに、実施形態は、以下に説明するように、本発明の開示の全ての実施形態ではなく、むしろ単に一部の実施形態である。本発明の開示の実施形態に基づいて創造的な努力を行うことなく当業者によって得られるあらゆる他の実施形態は、本発明の開示の保護範囲に該当するものとする。
【0019】
図1を参照すると、本発明の開示の一実施形態による駆動機構100は、変速機機構(図示せず)を通して外部デバイス(図示せず)を回転させるように駆動するか又は外部デバイスを平行移動するように駆動するのに使用される。実施形態において、外部デバイスは、車両窓とすることができる。駆動機構100を制御することにより、車両窓は、開閉するように駆動することができる。これに代えて、外部デバイスは、以下で詳細に説明する玩具の車輪、羽根車のような別の可動式デバイスである場合がある。
【0020】
図1及び図2を参照すると、駆動機構100は、装着アセンブリ20、駆動アセンブリ30、及び変速機アセンブリ50を含む。実施形態において、駆動アセンブリ30及び変速機機構50は、両方とも装着アセンブリ20上に配置される。変速機アセンブリ50は、駆動アセンブリ30に接続される。装着アセンブリ20は、駆動アセンブリ30が変速機アセンブリ50を介して外部デバイスを移動するように駆動することを可能にするために駆動機構100を外部デバイスに装着するように構成される。
【0021】
同じく図2及び図3を参照すると、装着アセンブリ20は、ハウジング21、カバー本体23、カバー板24、及び複数の突起25を含む。実施形態において、カバー本体23及びカバー板24は、ハウジング21を覆う。突起25は、装着アセンブリ20を車両本体又は車両窓のような装着部分(図示せず)に装着するのに使用される。
【0022】
実施形態において、ハウジング21は、駆動アセンブリ30及び変速機アセンブリ50を受け入れる歯車箱である。ハウジング21は、第1の受け入れ部分211と、第1の受け入れ部分211に隣接して配置された第2の受け入れ部分213及び第3の受け入れ部分215(図3)とを含む。
【0023】
第1の受け入れ部分211は、駆動アセンブリ30を受け入れるための受け入れチャンバ2111を定める。受け入れチャンバ2111は、開口部2113を有する。受け入れチャンバ2111は、開口部2113を通じて外側環境と連通する。
【0024】
実施形態において、第2の受け入れ部分213は、開放端を有するほぼ中空円筒形構造体である。第2の受け入れ部分213は、開口部2113と反対の第1の受け入れ部分211の側面上に配置される。第2の受け入れ部分213は、軸線方向収容チャンバ2131を定める(図5)。収容チャンバ2131は、駆動アセンブリ50を部分的に受け入れるのに使用される。収容チャンバ2131は、開口部2113と反対の受け入れチャンバ2111の一端と連通する。
【0025】
第3の受け入れ部分215は、変速機アセンブリ50を受け入れるためのほぼ円形円板形状である受け入れスロット2151を定める。受け入れスロット2151は、変速機アセンブリ50が駆動アセンブリ30と係合することを可能にするために受け入れスロット2151の1つの側面で受け入れチャンバ2111と連通する。第3の受け入れ部分215は、変速機アセンブリ50の各部分を係止するための受け入れスロット2151の内周壁に沿って定められた複数の係止溝2153を更に含む。
【0026】
カバー本体23は、開口部2113を覆い、かつハウジング21と取り外し可能に接続される。カバー本体23は、受け入れチャンバ2111及び受け入れスロット2151が外側環境から実質的に隔離されて防塵シールを達成するように、受け入れチャンバ2111を閉じるために使用される。カバー板24は、変速機アセンブリ50を第3の受け入れ部分215に組み付けるために、第3の受け入れ部分215上を覆っている。実施形態において、カバー板24は、変速機アセンブリ50の一端がカバー板24を通過して外部デバイスに接続するように、中空環状構造体である。
【0027】
突起25は、第3の受け入れ部分215上に離間して配置される。突起25は、駆動機構100を外部デバイスに装着するのに外部デバイスと接続するのに使用される。実施形態において、突起25の数は、3である。3つの突起25は、受け入れスロット2151の外周と一致する内接円を有する三角形の3つの頂点に全体的に配置される。不規則な装着空間に適合するように、各突起25の高さ、位置、及びサイズは、適切に調節することができ、例えば、少なくとも2つの突起25の高さは、装着アセンブリ20が外部デバイスに駆動機構100を安定して装着することができるように互いに異なっている。実施形態において、第1の受け入れ部分211に隣接する2つの突起25を接続する線及び第1の受け入れ部分211の軸線は、角度αをその間に形成する(図5に示すように)。角度αは、第1の受け入れ部分211が第3の受け入れ部分215に向いた方向に傾斜するように、以下の条件:60°≦α<90°を満足する。角度αが90°に等しい時に、突起25と第1の受け入れ部分211との干渉を回避するために、モータの軸線方向に平行な方向に沿った第2の受け入れ部分213の長さは、通常は増大させる必要がある。
【0028】
図5を参照すると、一般的に、第1の受け入れ部分211に隣接する2つの突起25間の距離は、駆動機構の最大長手方向サイズである。第1の受け入れ部分211を第3の受け入れ部分215に向いた方向に傾斜させると、駆動機構100の横方向最大寸法、すなわち、モータの軸線方向のサイズを低減して駆動機構100の全体寸法を低減することができ、従って、駆動機構100は、車両駆動機構100の装着のための小さい空間を与える車両ドアのような装着空間の大きい制約を受ける用途に使用されるのに適している。
【0029】
更に、装着アセンブリ20の総重量を適切に低減し、かつ装着アセンブリのある一定の剛性を保証するために、ハウジング21の一部及び/又は突起25は、ハウジング21及び/又は突起25上に離間して配置された複数の中空セクション27を形成するために除去される。実施形態において、中空セクション27は、ハウジング21及び/又は突起25を通過する貫通孔構造体である。中空セクション27はまた、ハウジング21及び/又は突起25に形成された溝構造体である場合があることを理解しなければならない。
【0030】
図2を再び参照すると、実施形態において、駆動アセンブリ30は、モータを含む。駆動アセンブリ30は、単相ブラシレスモータ又は3相ブラシレスモータとすることができる。好ましくは、駆動アセンブリ30は、内側回転子ブラシレスモータである。駆動アセンブリ30は、変速機アセンブリ50を駆動して作動させ、これが、次に、外部デバイスを駆動して移動させるように、第1の受け入れ部分211に部分的に受け入れられる。
【0031】
駆動アセンブリ30の殆どは、ハウジング21の第1の受け入れ部分211に受け入れられ、カバー本体23は、駆動機構100が全体的に小さいサイズを有し、従って、駆動機構100を有する外部デバイスのサイズを低減することができるように、駆動アセンブリ30の一端を覆い、かつハウジング21に固定的に接続される。
【0032】
実施形態において、駆動アセンブリ30は、単相モータである。モータの固定子コアは、ハウジング21の第1の受け入れ部分211内に直接に装着される。その結果、固定子コアを従来のモータに装着するための外側ハウジングアセンブリが省略され、これは、駆動機構100を有する外部デバイスのサイズ及び重量を更に低減する。
【0033】
変速機アセンブリ50は、第2の受け入れ部分213及び第3の受け入れ部分215に配置される。変速機アセンブリ50は、駆動アセンブリ30の出力シャフト32に接続される。変速機アセンブリ50は、外部デバイスに接続され、かつそれを駆動して移動させるのに使用される。
【0034】
変速機アセンブリ50は、第1の変速機部材52、第2の変速機部材53、車軸54、遊星歯車セット55、及び接続部材57を含む。実施形態において、第1の変速機部材52は、駆動アセンブリ30の出力シャフト32上に配置され、第2の変速機部材53は、受け入れスロット2151に配置され(図4及び図5に示すように)、かつ第1の変速機部材52に接続される。車軸54の一端は、受け入れスロット2151の底壁に固定され、車軸54の他端は、第2の変速機部材53、遊星歯車セット55、及び接続部材57を順番に通過する。
【0035】
実施形態において、第1の変速機部材52は、ウォーム構造体であり、第2の変速機部材53は、ウォーム歯車構造体である。第1の変速機部材52は、第2の受け入れ部分213に装着され、第2の変速機部材53は、第3の受け入れ部分215に装着される。具体的には、駆動アセンブリ30の出力シャフト32の出力端は、2つの軸受523を通してハウジング21の第2の受け入れ部分213に支持される。2つの軸受523は、それぞれ、収容チャンバ2131の2つの端部に装着される。実施形態において、第1の変速機部材52は、ウォーム521を含む。ウォーム521は、ネジ山がその外周面上に形成された中空管状構造体である。ウォーム521は、出力シャフト32にわたって取り付けられ、かつ第2の変速機部材53と作動的に係合するように2つの軸受523の間に位置付けられる。ウォーム521は、出力シャフト32と共に装着アセンブリ20に対して回転する。第2の変速機部材53は、車軸54の周りに回転可能に取り付けられる。第2の変速機部材53は、第3の受け入れ部分215に配置され、かつ第1の変速機部材52のウォーム521と係合する。
【0036】
図2図4を参照すると、実施形態において、第2の変速機部材53は、ウォーム521と係合するウォーム歯車531を含む。溝5312が、ウォーム歯車531の1つの側面に形成され、遊星歯車セット55は、溝5312に受け入れられる。
【0037】
遊星歯車セット55は、太陽歯車553、複数の遊星歯車555、及び内部リング歯車556を含む。太陽歯車553は、溝5312を定めるウォーム531の1つの側面に固定され、かつウォーム歯車531と共に回転する。ウォーム歯車531及び太陽歯車553は、一体的に形成することができ、これに代えて、太陽歯車553は、射出成形、溶接、又は接着剤によってウォーム531に固定することができることを理解しなければならない。
【0038】
遊星歯車555は、太陽歯車553と係合する。遊星歯車555は、溝5312に回転可能に受け入れられ、かつ太陽歯車553を取り囲む。実施形態において、変速機アセンブリ50のより滑らかな変速及びより高い負荷担持機能を達成するために、遊星歯車555の数は、5である。他の実施形態において、遊星歯車555の数は、2よりも大きいか又はそれに等しい別の値である場合がある。
【0039】
実施形態において、内部リング歯車556は、ほぼ環状内部歯車構造体である。内部リング歯車556の一端は、溝5312に受け入れられ、第2の変速機部材53は、内部リング歯車556の外側側面の周りに回転可能に取り付けられる。内部リング歯車556は、遊星歯車555の外側側面の周りに取り付けられる。各遊星歯車555は、太陽歯車553及び内部リング歯車556と係合する。複数の係止ブロック5561が、内部リング歯車556の円周側面に沿って離間して配置される。係止ブロック5561の各々は、内部リング歯車556が受け入れスロット2151に対して固定されるように、係止スロット2153の対応する1つと係合する(図2に示すように)。
【0040】
接続部材57の一端は、遊星歯車555に接続され、かつ遊星歯車555の駆動下で回転する。接続部材57の他端は、外部デバイスに接続されて外部デバイスを回転又は平行移動するように駆動する。実施形態において、接続部材57は、主本体571、出力部材572、密封リング574、及び複数の接続ピン575を含む。主本体571は、車軸54が通過し、それによって主本体571を車軸54の周りに回転可能に取り付けることを可能にするための貫通車軸孔5712(図2及び図3に示すように)を軸線方向に定める。出力部材572は、外部デバイスに接続するために主本体571の1つの側面に配置される。実施形態において、出力部材572の円周側面には、接続部材57がより良好に外部デバイスを駆動することを可能にするための歯車歯(ラベル付けせず)が設けられる。密封リング574は、出力部材572に受け入れられ、かつ車軸孔5712と同軸である。密封リング574は、車軸54と出力部材572の内壁面との間で抵抗するように車軸54の周りに回転可能に取り付けられる。出力部材572は、歯車ラック、ベルト、チェーン、又はロープを通じた移動の伝達のために外部デバイスに接続することができ、従って、出力部材572の円周側面はまた、滑らかであるか、又は伝達のために対応する歯車ラック又はベルトと係合するための溝を設けることができることを理解しなければならない。
【0041】
接続ピン575の数は、遊星歯車555の数と同等である。接続ピン575は、出力部材572と反対の主本体571の側面上にリングで配列される。主本体571から離れた各接続ピン575の一端は、遊星歯車555が対応する接続ピン575の周りでスピンすることができるように、遊星歯車555の対応するものの中心孔(ラベル付けせず)に受け入れられる。実施形態において、接続部材57は、主本体571の円周側面の外縁に沿って形成された抵抗部分577を更に含む。抵抗部分577の1つの側面は、軸線方向クリアランスが主本体571と遊星歯車555の間に形成されて主本体571の1つの側面と遊星歯車555の間の直接的な摩擦を防止するように、内部リング歯車556の1つの側面に対して抵抗する。
【0042】
本発明の開示の実施形態によって提供する駆動機構は、車両の各部分を駆動して移動させるために車両に利用することができる。特に、駆動機構は、車両窓駆動機構として使用することができる。車両は、車両本体、車両本体上に配置されたドア、及びドア上に配置された車両窓を含むことができる。駆動機構は、車両ドア内に配置され、かつ変速機アセンブリ50を通して車両窓に接続される。好ましくは、変速機アセンブリ50の接続部材57は、駆動アセンブリ30の回転を車両窓の平行移動に変換するように、別の変速機品(歯車ラックのような)を通して車両窓に接続される。駆動アセンブリ30の回転を制御すると、車両ドアに対する車両窓の平行移動、すなわち、車両窓の開閉を制御することができる。本発明の開示の駆動機構は、小さいサイズ及び軽量という利点を有するので、それは、車両ドア内のより小さい装着空間を占め、かつ確実に装着することができる。実施形態において、車両の他の構造体は、本明細書では詳細に説明しない公知の構造体である。
【0043】
本発明の開示の駆動機構は、多段の減速変速機を利用する。例えば、上述の実施形態において、遊星歯車変速機の段が、ウォーム歯車変速機に加えて追加される。すなわち、ウォーム歯車は、第1段の減速を実行し、遊星歯車セットは、減速の第2段を実行し、それによって全体変速機アセンブリ50の変速比が増大し、良好な減速を達成し、これは、最終的な大きいトルク出力を駆動アセンブリ30によって出力される小さい駆動力を使用して達成することができるように、パワー出力をより安定にし、かつ滑らかにする
【0044】
本発明を1又は2以上の実施形態を参照して説明したが、実施形態の以上の説明は、当業者が本発明を実施又は使用するのを可能にするためだけに使用されるものである。様々な修正が本発明の開示の精神又は範囲から逸脱することなく可能であることは、当業者によって認められなければならない。本明細書に示す実施形態は、本発明の開示に対する制限と解釈すべきではなく、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照して決められるものとする。
【符号の説明】
【0045】
20 装着アセンブリ
27 中空セクション
50 変速機アセンブリ
100 駆動機構
211 第1の受け入れ部分
図1
図2
図3
図4
図5