特許第6802688号(P6802688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802688
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】配線回路基板
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/60 20060101AFI20201207BHJP
   G11B 21/21 20060101ALI20201207BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   G11B5/60 P
   G11B21/21 D
   H05K1/02 J
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-214815(P2016-214815)
(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公開番号】特開2018-73446(P2018-73446A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】山内 大輔
(72)【発明者】
【氏名】田辺 浩之
【審査官】 川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−101638(JP,A)
【文献】 特開2016−004590(JP,A)
【文献】 特開2016−167334(JP,A)
【文献】 特開2006−310491(JP,A)
【文献】 特開2017−054566(JP,A)
【文献】 特開2010−003893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/56 − 5/60
G11B 21/16 − 21/26
H05K 1/00 − 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層の厚み方向一方面に配置され、互いに間隔を隔てられる複数の配線とを備え、
前記複数の配線は、並行する1対の配線を有し、
前記複数の配線は、
第1部分と、
前記1対の配線のうちの一方の線幅と、前記1対の配線間の間隔との総和が前記第1部分のそれより小さい第2部分とを連続して有し、
前記第1部分の厚みT1が、前記第2部分の厚みT2に対して、厚く、
前記第1部分における1対の前記配線間の間隔が、前記第2部分における1対の前記配線間の間隔より、広いことを特徴とする、配線回路基板。
【請求項2】
前記第1部分の前記総和は、35μmを超過することを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
【請求項3】
前記第2部分の前記総和は、35μm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。
【請求項4】
前記厚みT1の前記厚みT2に対する割合(T1/T2)が、1.1以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線回路基板。
【請求項5】
前記厚みT1が、7μmを超過し、
前記厚みT2が、7μm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブに好適に備えられる回路付サスペンション基板などの配線回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハードディスクドライブなどの磁気ディスク装置は、磁気記録媒体と、それと対向して設けられる磁気ヘッドを搭載した回路付サスペンション基板と、回路付サスペンション基板に接続される集積回路デバイスとを備えており、大量のデータを磁気記録媒体に対して高速で読み書きしている。
【0003】
そのような磁気ディスク装置に備えられる回路付サスペンション基板として、例えば、1対の記録用電気配線と、1対の再生用電気配線とから構成される電気配線を備える絶縁型サスペンションが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1に記載の絶縁型サスペンションでは、1対の再生用電気配線のそれぞれの幅が、1対の記録用電気配線のそれぞれの幅に対して広く、かつ、1対の再生用電気配線間の間隔が、1対の記録用電気配線間の間隔に対して広くなっている。一方、1対の再生用電気配線の厚みは、1対の記録用電気配線の厚みに比べて、薄くなっている。
【0005】
これによって、特許文献1に記載の絶縁型サスペンションでは、再生用電気配線と記録用電気配線との特性インピーダンスの差を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−268336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、磁気ディスク装置の高速化および大容量化を図るために、回路付サスペンション基板の広帯域化が求められている。そのため、例えば、配線の幅および間隔を広くし、かつ、厚みを厚くすることが検討される。
【0008】
しかし、絶縁型サスペンションにおける弾力性を確保する観点から、単に、幅および間隔を広くし、厚みを厚くすることが困難となる場合もある。さらに、装置が大型化する場合もある。
【0009】
本発明の目的は、優れた弾力性を確保しつつ、装置の小型化を図りながら、配線の広帯域化を図ることのできる配線回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明(1)は、絶縁層と、前記絶縁層の厚み方向一方面に配置され、互いに間隔を隔てられる複数の配線とを備え、前記複数の配線は、並行する1対の配線を有し、前記複数の配線は、第1部分と、前記1対の配線のうちの一方の線幅と、前記1対の配線間の間隔との総和が前記第1部分のそれより小さい第2部分とを連続して有し、前記第1部分の厚みT1が、前記第2部分の厚みT2に対して、厚い、配線回路基板を含む。
【0011】
この配線回路基板によれば、第1部分は、1対の配線における一方の線幅と、1対の配線間の間隔との総和が第2部分のそれより大きく、かつ、第1部分の厚みT1が、第2部分の厚みT2に対して厚いので、広帯域化に対応することができる。
【0012】
また、この配線回路基板によれば、第2部分は、上記した総和が第2部分のそれよりも小さく、かつ、第2部分の厚みT2が、第1部分の厚みT1に対して薄いので、優れた弾力性を確保しつつ、装置の小型化を図ることができる。
【0013】
その結果、この配線回路基板は、広帯域化および優れた弾力性を両立することができる。
【0014】
本発明(2)は、前記第1部分の前記総和は、35μmを超過する、(1)に記載の配線回路基板を含む。
【0015】
この配線回路基板では、第1部分における一方の線幅と配線間の間隔との総和が、35μmを超過するので、広域化を向上させることができる。
【0016】
本発明(3)は、前記第2部分の前記総和は、35μm以下である、(1)または(2)に記載の配線回路基板。
【0017】
この配線回路基板では、第2部分における一方の線幅と配線間の間隔との総和が、35μm以下であるので、優れた弾力性を確保することができる。
【0018】
本発明(4)は、前記厚みT1の前記厚みT2に対する割合(T1/T2)が、1.1以上である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の配線回路基板を含む。
【0019】
この配線回路基板は、広帯域化および第2部分における優れた弾力性をより確実に両立することができる。
【0020】
本発明(5)は、前記厚みT1が、7μmを超過し、前記厚みT2が、7μm以下である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の配線回路基板を含む。
【0021】
この配線回路基板は、広帯域化および第2部分における優れた弾力性をより確実に両立することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の配線回路基板は、広帯域化および優れた弾力性を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板の平面図を示す。
図2図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の基板中間部の途中領域におけるA−A線に沿う断面図を示す。
図3図3は、図1に示す回路付サスペンション基板の基板中間部の後端部におけるB−B線に沿う断面図を示す。
図4図4は、図1に示す回路付サスペンション基板における第1の1対の配線の一部拡大面図であり、上側図が、図2に対応する平面図、下側図が、図3に対応する平面図を示す。
図5図5は、図1に示す回路付サスペンション基板の変形例(第2部分が基板中間部に配置されない態様)の平面図を示す。
図6図6は、図4に示す1対の配線の変形例(第1部分および第2部分における線幅が同一である態様)の拡大面図であり、上側図が、図2に対応する平面図、下側図が、図3に対応する平面図を示す。
図7図7は、図4に示す1対の配線の変形例(第1部分および第2部分における間隔が同一である態様)の拡大面図であり、上側図が、図2に対応する平面図、下側図が、図3に対応する平面図を示す。
図8図8は、図6に示す1対の配線の変形例(一方の配線が平面視略直線形状を有し、他方の配線が平面視略曲線形状を有する態様)の拡大図を示す。
図9図9は、図6に示す1対の配線の変形例(1対の配線がともに平面視略曲線形状を有する態様)の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<一実施形態>
本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を、図1図4を参照して説明する。
【0025】
なお、図1および図4において、後述するベース絶縁層3およびカバー絶縁層5は、後述する複数の配線12の配置を明確に示すために、省略している。
【0026】
図1に示すように、回路付サスペンション基板1は、長手方向に延びる略平板(シート)形状を有する。図2および図3に示すように、回路付サスペンション基板1は、金属支持基板2と、絶縁層の一例としてのベース絶縁層3と、導体層4と、カバー絶縁層5とを上下方向(厚み方向の一例)に順に備える。
【0027】
金属支持基板2は、回路付サスペンション基板1の外形形状に対応する形状を有する。図1に示すように、金属支持基板2は、基板中間部8と、基板先端部6と、基板後端部7とを連続して有する。
【0028】
基板中間部8は、金属支持基板2における長手方向(先後方向)途中に配置される。基板中間部8は、先後方向に延びる平面視略矩形状を有する。
【0029】
基板先端部6は、金属支持基板2における先端部に配置される。基板先端部6は、基板中間部8の先端縁に連続している。基板先端部6は、基板中間部8の左右方向(厚み方向および先後方向に直交する方向)長さに対して長い左右方向長さを有する。基板先端部6は、基板中間部8の先端縁から左右両外側に膨出する平面視略矩形状を有する。また、基板先端部6は、金属支持基板2の厚み方向を貫通し、平面視において先側に向かって開放される略U字形状の開口部9を有する。
【0030】
さらに、基板先端部6は、開口部9の左右両外側部分に配置される2つのアウトリガー部18と、開口部9の内側に配置される実装部分19と、開口部9の先側に配置される配線折返部20と、実装部分19および配線折返部20の間に配置される端子配置部21とを一体的に有する。
【0031】
2つのアウトリガー部18のそれぞれは、先後方向に延びる。
【0032】
実装部分19は、平面視略矩形状の領域である。実装部分19には、磁気ヘッド(図示せず)が搭載されたスライダ30(仮想線)が搭載される。
【0033】
配線折返部20は、2つのアウトリガー部18の先端部を左右方向に連結する。
【0034】
端子配置部21は、左右方向に延びる平面視略矩形状の領域である。
【0035】
基板後端部7は、金属支持基板2における後端部に配置される。基板後端部7は、基板中間部8の後端縁に連続している。基板後端部7は、後述する基板中間部8の後端縁から後方に向かって延びる平面視略矩形状を有する。基板中間部8は、その左端部が左方に平面視略矩形状に膨出する形状を有する。
【0036】
金属支持基板2は、例えば、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅−ベリリウム、りん青銅などの金属材料からなる。金属支持基板2の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、25μm以下である。また、金属支持基板2は、後述する第1部分13および第2部分14を含む先後方向すべてにわたって、同一厚みを有する。
【0037】
図2および図3に示すように、ベース絶縁層3は、金属支持基板2の上面に配置されている。ベース絶縁層3は、平面視において、次に説明する導体層4を含むパターンを有する。ベース絶縁層3は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂などの絶縁材料からなる。ベース絶縁層3の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、35μm以下、好ましくは、30μm以下である。また、ベース絶縁層3は、第1部分13および第2部分14を含む先後方向すべてにわたって、同一厚みを有する。
【0038】
導体層4は、ベース絶縁層3の上面に配置されている。図1に示すように、導体層4は、複数(4つ)のヘッド側端子10と、複数(4つ)のテール側端子11と、複数の配線12とを連続して備える。
【0039】
複数のヘッド側端子10は、基板先端部6の端子配置部21に配置される。複数のヘッド側端子10は、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置される。
【0040】
複数のテール側端子11は、基板後端部7に配置される。具体的には、複数のテール側端子11は、基板後端部7における左端部において、先後方向に沿って配置される。複数のテール側端子11は、先後方向に互いに間隔を隔てて並列配置される。
【0041】
複数の配線12は、基板先端部6、基板中間部8および基板後端部7にわたって配置される。複数の配線12のそれぞれは、平面視において、複数のヘッド側端子10のそれぞれと、複数のテール側端子11のそれぞれとを接続する。複数の配線12は、基板中間部8において、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置される。また、複数の配線12は、基板中間部8において、並行する2対の配線12(後述する第1左配線12a、第1右配線12b、第2右配線12cおよび第2左配線12d)が、左右両端部に配置されている。具体的には、基板中間部8の右端部において、並行する第1の1対の配線12A(最左側に配置される第1左配線12aおよびその右側に配置される第1右配線12b)が配置されている。また、基板中間部8の右端部において、並行する第2の1対の配線12B(最右側に配置される第2右配線12cおよびその左側に配置される第2左配線12d)が配置されている。
【0042】
複数の配線12は、差動信号(リード信号および/またはライト信号)を伝送する差動配線である。具体的には、第1の1対の配線12Aは、リード信号を伝送するリード配線である。また、第2の1対の配線12Bは、ライト信号を伝送するライト配線である。
【0043】
なお、差動配線は、例えば、特開2016−167334号公報、特開2016−6705号公報などに記載されるインターリーブ配線、例えば、TDMR(Two Dimensional Magnetic Recording:二次元磁気記録)に用いられる配線などを含むことができる。
【0044】
第1の1対の配線12A(第1左配線12aおよび第1右配線12b)は、先側に配置される2つのテール側端子11から右側に延び、次いで、先側に屈曲した後、基板中間部8を縦断し、基板先端部6に至る。第1の1対の配線12Aは、基板先端部6における開口部9の後側部分において、左側に屈曲し、続いて、左側のアウトリガー部18において先側に延び、その後、配線折返部20において右側に屈曲し、続いて、配線折返部20の左右方向中央部において、後方に屈曲し(折り返され)、続いて、左側に配置される2つのヘッド側端子10に至る。
【0045】
第2の1対の配線12B(第2右配線12cおよび第2左配線12d)は、後側に配置される2つのテール側端子11から右側に延び、次いで、先側に屈曲した後、基板中間部8を縦断し、基板先端部6に至る。第2の1対の配線12Bは、基板先端部6における開口部9の後側部分において、右側に屈曲し、続いて、右側のアウトリガー部18において先側に延び、その後、配線折返部20において左側に屈曲し、続いて、配線折返部20の左右方向中央部において、後方に屈曲し(折り返され)、続いて、右側に配置される2つのヘッド側端子10に至る。
【0046】
導体層4は、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、または、これらの合金などの導体材料からなる。導体層4の寸法(厚み、線幅など)および配線12の間隔は、後述する。
【0047】
図2および図3に示すように、カバー絶縁層5は、配線12を被覆するように、ベース絶縁層3の上面に配置されている。また、カバー絶縁層5は、ヘッド側端子10およびテール側端子11を露出するように、配線12の上面に配置されている。カバー絶縁層5は、ベース絶縁層3と同様の絶縁材料からなる。カバー絶縁層5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、40μm以下、好ましくは、10μm以下である。カバー絶縁層5は、第1部分13および第2部分14を含む先後方向全てにわたって、同一厚みを有する。
【0048】
そして、図1および図4に示すように、複数の配線12は、1対の配線12のうち、一方の線幅Wと、1対の配線12間の間隔Lとの総和(ピッチ)P1が比較的大きい第1部分13と、上記した総和(ピッチ)P2が比較的小さい第2部分14とを連続して有する。
【0049】
配線12の線幅Wは、配線12が延びる方向に直交する方向における配線12の幅であって、また、配線12を最短で横断するときの横断長さである。
【0050】
1対の配線12間の間隔は、互いに隣接する1対の配線12の間を最短で横断するときの横断長さである。
【0051】
上記した配線12の線幅と、上記した1対の配線12間の間隔との総和(ピッチ)Pは、次のように求められる。まず、一方配線(例えば、第1左配線12a)の線幅Wを決定する。次いで、一方配線αにおいて線幅Wが決定された決定箇所X(X1、X2、・・・)(一方配線αにおける長手方向を直交する幅方向であって、その幅方向ににおける他方配線βと対向する端縁)から最短距離に位置する、他方配線(例えば、第1右配線12b)における最短箇所Y(Y1、Y2、・・・)を定め、決定箇所Xから最短箇所Yまでの長さ(間隔)L(L1、L2、・・・)を求める。その後、上記した線幅Wと、上記した線幅Wに対応する長さLとを足すことにより、上記した総和(ピッチP)が求められる。このピッチPを基準として、1対の配線12における上記した第1部分13および第2部分14が定義される。
【0052】
複数の配線12は、第1の1対の配線12Aに対応する第1部分13および第2部分14を有する。また、複数の配線12は、第2の1対の配線12Bに対応する第1部分13および第2部分14を有する。従って、複数の配線12は、第1の1対の配線12Aおよび第2の1対の配線12Bにおける第1部分13と、第1の1対の配線12Aおよび第2の1対の配線12Bにおける第2部分14とを有する。
【0053】
なお、第1の1対の配線12Aに対応する第1部分13と、第2の1対の配線12Bに対応する第1部分13とは、左右方向に投影したときに、実質的に同一位置に配置される。第1の1対の配線12Aに対応する第2部分14と、第2の1対の配線12Bに対応する第2部分14とは、左右方向に投影したときに、実質的に同一位置に配置される。
【0054】
第2の1対の配線12Bについては、その詳細を省略し、以下で、第1の1対の配線12Aについて詳述する。
【0055】
第1部分13は、平面視において、基板中間部8に含まれている。具体的には、第1部分13は、基板中間部8の先端部および後端部を除く領域(基板中間部8の先端部および後端部の間の途中領域)にわたって配置されている。
【0056】
第1部分13は、第1の1対の配線12Aにおけるピッチ(配線12の線幅および間隔の総和)が比較的広い部分である。この第1部分13によって、回路付サスペンション基板1の広帯域化が確保される。第1部分13は、回路付サスペンション基板1において、剛性などの機械物性が求められる部分である。また、第1部分13は、厚みが比較的厚くなることが許容される部分である。
【0057】
第1部分13の総長さの、第1部分13の総長さおよび第2部分14の総長さに対する百分率は、例えば、40%以上、好ましくは、50%以上、さらに好ましくは、60%以上であり、また、例えば、95%以下である。第1部分13の総長さの百分率が上記した下限以上であれば、回路付サスペンション基板1の剛性を確保することができる。
【0058】
第1部分13における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅(第1の1対の配線12Aにおいて、第1左配線12aの線幅W1、および、第1右配線12bの線幅のそれぞれ)は、例えば、8μm以上、好ましくは、15μm以上、より好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下である。なお、第1左配線12aの線幅W1、および、第1右配線12bの線幅は、例えば、同一である。第1部分13は、配線12が延びる方向(先後方向)において同一の線幅W1を有する。
【0059】
第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔L1は、例えば、8μm以上、好ましくは、10μm以上、より好ましくは、12μm以上であり、また、例えば、50μm以下である。第1部分13は、配線12が延びる方向(先後方向)において同一の間隔L1を有する。
【0060】
第1部分13における第1の1対の配線12Aにおける上記した総和(ピッチ、具体的には、第1左配線12aの線幅Wと、第1左配線12aおよび第1右配線12b間の間隔Lとの総和)P1は、回路付サスペンション基板1の広帯域化をより一層図る観点から、例えば、25μm以上、好ましくは、30μm以上、より好ましくは、35μm以上、さらに好ましくは、35μm超過であり、また、例えば、250μm以下である。
【0061】
第1部分13の厚みT1は、図2に示すように、回路付サスペンション基板1の広帯域化を図るために、比較的厚く調整されている。具体的には、第1部分13の厚みT1は、例えば、8μm超過、好ましくは、9μm以上、より好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、25μm以下である。第1部分13は、配線12が延びる方向(先後方向)において同一の厚みT1を有する。
【0062】
なお、第1部分13の厚み方向および左右方向に沿う断面積(つまり、上記した厚みT1に線幅Wを乗じた値)は、例えば、64μm以上、好ましくは、120μm以上、より、好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、2400μm以下である。
【0063】
一方、図1に示すように、第2部分14は、回路付サスペンション基板1において弾力性、具体的には、柔軟性、可撓性などが求められる部分である。さらに、第2部分14は、小型化、具体的には、薄型化が求められる部分である。
【0064】
第2部分14は、平面視において、基板先端部6、基板後端部7および基板中間部8に含まれている。具体的には、第2部分14は、第1部分13の先後両側のそれぞれに配置されており、2つの第2部分14のそれぞれは、第1部分13の先端縁および後端縁のそれぞれに、連続している。詳しくは、先側の第2部分14は、基板中間部8の先端部と、基板先端部6における開口部9より後側部分、アウトリガー部18および配線折返部20とに連続して配置されている。後側の第2部分14は、基板中間部8の後端部と、基板後端部7とに連続して配置されている。
【0065】
第2部分14は、第1の1対の配線12AにおいてピッチP2が、第1部分13のピッチP1に対して、狭い(小さい)部分である。
【0066】
第2部分14の総長さの、第1部分13の総長さおよび第2部分14の総長さに対する百分率は、例えば、60%以下、好ましくは、50%以下、さらに好ましくは、40%以下であり、また、例えば、5%以上である。第2部分14の上記した百分率が上記した上限以下であれば、回路付サスペンション基板1の広帯域化を十分に図りながら、弾力性の向上、および、装置の小型化が必要とされる最低限の箇所のみに第2部分14を配置して、第2部分14の弾力性を向上させるとともに、装置の小型化を図ることができる。
【0067】
図3および図4に示すように、第2部分14における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅(第1の1対の配線12Aにおいて、第1左配線12aの線幅W2、および、第1右配線12bの線幅のそれぞれ)は、例えば、第1部分13における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅に対して、狭い。具体的には、第2部分14における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅は、例えば、20μm以下、好ましくは、15μm以下、より好ましくは、10μm以下であり、また、例えば、6μm以上である。第1部分13における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅の、第2部分14における第1の1対の配線12Aのそれぞれの線幅に対する比(例えば、第1部分13における第1左配線12aの線幅W1の、第2部分14における第1左配線12aの線幅W2に対する比、つまり、W1/W2)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.35以上、より好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、10以下である。
【0068】
第2部分14は、配線12が延びる方向において、同一の線幅W2を有する。
【0069】
第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔L2は、第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔L1に対して、狭い。具体的には、第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔L2は、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、15μm以下であり、また、例えば、6μm以上である。また、第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔L1の、第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔L2に対する比(L1/L2)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.35以上、より好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、10以下である。
【0070】
第2部分14は、配線12が延びる方向において、同一の間隔L2を有する。
【0071】
第2部分14における第1の1対の配線12Aにおける上記した総和(ピッチ)、具体的には、第1左配線12aの線幅W2と、第1の1対の配線12A間の間隔L2との総和P2は、第2部分14における優れた弾力性をより一層向上させる観点から、例えば、35μm以下、好ましくは、25μm以下であり、また、例えば、12μm以上である。
【0072】
第1部分13のピッチP1の、第2部分14のピッチP2に対する比(P1/P2)は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.35以上、より好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、10以下である。
【0073】
図2および図3に示すように、第2部分14の厚みT2は、第1部分13の厚みT1より、薄い。
【0074】
具体的には、第2部分14における優れた弾力性をより一層向上させつつ、装置の小型化を図る観点から、第2部分14の厚みT2は、例えば、8μm以下、好ましくは、7μm以下、より好ましくは、6μm以下であり、また、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上である。
【0075】
第2部分14は、配線12が延びる方向において、同一の厚みT2を有する。
【0076】
第1部分13の厚みT1の、第2部分14の厚みT2に対する割合(T1/T2)は、1を超過し、例えば、1.1以上、より好ましくは、1.2以上、さらに好ましくは、1.3以上、とりわけ好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、5以下、好ましくは、3以下、より好ましくは、2以下である。
【0077】
第1部分13の厚みT1の、第2部分14の厚みT2に対する割合(T1/T2)が上記した下限以上であれば、回路付サスペンション基板1の広帯域化および第2部分14における優れた弾力性をより確実に両立することができる。
【0078】
なお、第2部分14の厚み方向および左右方向に沿う断面積(つまり、上記した厚みT2に線幅Wを乗じた値)は、例えば、240μm以下、好ましくは、150μm以下、より、好ましくは、120μm以下であり、また、例えば、6μm以上である。
【0079】
第2部分14の断面積が上記した上限以下であれば、第2部分14の優れた弾力性を確保しつつ、第2部分14の小型化を図ることができる。
【0080】
また、第1部分13の断面積の、第2部分14の断面積に対する比は、例えば、1.2以上、好ましくは、1.3以上、より好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、50以下である。
【0081】
ヘッド側端子10およびテール側端子11の厚みは、第1部分13の厚みT1と同一である。ヘッド側端子10およびテール側端子11の平面視における寸法は、用途および目的に応じて、適宜設定される。
【0082】
この回路付サスペンション基板1を製造するには、まず、金属支持基板2を用意し、次いで、ベース絶縁層3を金属支持基板2の上面に配置し、その後、導体層4をベース絶縁層3の上面に配置する。この際、例えば、特開2006−310491号公報などに記載の2回めっき法やハーフエッチング法によって、2つの異なる厚みT1およびT2を有する配線12を形成する。その後、カバー絶縁層5を、ベース絶縁層3の上に、配線12を被覆し、ヘッド側端子10およびテール側端子11(図2および図3において図示されず)を被覆するように、配置する。
【0083】
その後、図1が参照されるように、スライダ30(仮想線)を基板先端部6の実装部分19に実装するとともに、図示しない外部基板を基板後端部7に実装する。
【0084】
そして、この回路付サスペンション基板1によれば、第1部分13が、第1の1対の配線12Aのうち、第1左配線12aの線幅Wと、第1の1対の配線12A間の間隔Lとの総和(ピッチ)P1が比較的大きく、かつ、第1部分13の厚みT1が、第2部分14の厚みT2に対して厚いので、広帯域化に対応することができる。また、第1部分13は、優れた機械物性を有する。
【0085】
また、この回路付サスペンション基板1によれば、第2部分14が、上記した総和(ピッチ)P2が第1部分13の総和(ピッチ)P1に対して小さく、かつ、第2部分14の厚みT2が、第1部分の厚みT1に対して薄いので、第2部分14における優れた弾力性を確保しつつ、第2部分14の小型化を図ることができる。
【0086】
この回路付サスペンション基板1では、第1部分13における総和(ピッチ)P1が、35μmを超過すれば、広域化を向上させることができる。
【0087】
この回路付サスペンション基板1では、第2部分14における総和(ピッチ)P1が、35μm以下であれば、優れた弾力性を確保することができる。
【0088】
また、この回路付サスペンション基板1では、第1部分13の厚みT1の、第2部分14の厚みT2に対する割合(T1/T2)が、1.1以上であれば、回路付サスペンション基板1の広帯域化および第2部分14における優れた弾力性をより確実に両立することができる。
【0089】
また、この回路付サスペンション基板1では、第1部分13の厚みT1が、7μmを超過し、第2部分14の厚みT2が、7μm以下であれば、回路付サスペンション基板1の広帯域化および第2部分14における優れた弾力性をより確実に両立することができる。
【0090】
<変形例>
変形例において、第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0091】
図1に示すように、この一実施形態では、第2部分14は、基板先端部6および基板後端部7に加え、基板中間部8の一部にも配置されている。
【0092】
しかし、図5に示すように、第2部分14を、基板中間部8に配置せず、基板先端部6および基板後端部7のみに配置することもできる。
【0093】
一方、第1部分13は、基板中間部8の先後方向全体にわたって配置されている。
【0094】
第2部分14によって、基板先端部6および基板後端部7の弾力性を向上させつつ、基板先端部6および基板後端部7の小型化を図ることができる一方、第1部分13によって、回路付サスペンション基板1の広帯域化を図ることができる。
【0095】
図4に示すように、この一実施形態では、第2部分14における配線12の線幅W2は、第1部分13における配線12の線幅W1に対して、狭い。しかし、第1部分13における上記したピッチP1が35μmを超過し、第2部分14における上記したピッチP2が35μm以下であれば、線幅Wは特に限定されない。例えば、図6に示すように、第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔L1と、第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔L2とが相違する一方、第1部分13における配線12の線幅Wと、第2部分14における配線12の線幅Wとが、同一であってもよい。
【0096】
図4に示すように、この一実施形態では、第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔L2は、第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔L1に対して、狭い。しかし、第1部分13における上記したピッチP1が、第2部分14における上記したピッチP2より大きければ、間隔Lは特に限定されない。例えば、図7に示すように、第1部分13における配線12の線幅W1と、第2部分14における配線12の線幅W2とが相違する一方、第1部分13における第1の1対の配線12A間の間隔Lと、第2部分14における第1の1対の配線12A間の間隔Lとが、同一であってもよい。
【0097】
一実施形態では、図4に示すように、ピッチ(1対の配線12のうちの一方の線幅Wと、1対の配線間の間隔Lとの総和)Pを、ともに平面視略直線形状を有する複数の配線12を用いて説明している。
【0098】
そして、この変形例では、図8に示すように、上記したピッチPを、1対の配線12のうち、一方配線αが平面視略直線形状を有し、他方配線βが、平面視略曲線形状を有する複数の配線12を用いて説明する。
【0099】
一方配線αは、長手方向に延びる平面視略直線形状を有する。一方配線αは、線幅Wが比較的広い幅広部分22と、幅広部分22に比べて線幅Wが狭い幅狭部分23とを連続して有する。一方配線αの線幅Wは、一方配線αの左右方向長さWである。
【0100】
他方配線βは、長手方向一方側から他方側に向かうに従って、一旦、一方配線αに近接し、その後、離間する、平面視略弓形状(山形状)を有する。具体的には、他方配線βは、長手方向他方側から一方側に進むに従って、長手方向に投影したときに、一方配線αの第2部分14に向かって、次第に近接し、その後、さらに長手方向一方側に進むに従って、長手方向に投影したときに、一方配線αの第2部分14から離間するパターンを有する。また、他方配線βは、一方配線αと同様の幅広部分22および幅狭部分23を有する。
【0101】
図8に示す変形例において、1対の配線12におけるピッチは、次のように求められる。まず、一方配線αの線幅Wを決定する。次いで、一方配線αにおいて線幅Wが決定された決定箇所X(X1、X2、X3、・・・)から最短距離に位置する、他方配線βにおける最短箇所Y(Y1、Y2、Y3、・・・)を定め、決定箇所Xから最短箇所Yまでの長さ(間隔)Lを求める。その後、一方配線αの上記した線幅Wと、決定箇所Xから最短箇所Yまでの長さLとを足すことにより、1対の配線12におけるピッチPが求められる。そして、このピッチPを基準として、1対の配線12における第1部分13および第2部分14が定義される。具体的には、1対の配線12において、上記したピッチPが比較的大きい(詳しくは、35μmを超過する)部分が第1部分13となり、上記したピッチPが比較的小さい(詳しくは、35μm以下である)部分が第2部分14となる。
【0102】
例えば、図8に示す変形例では、一方配線αおよび他方配線βにおける幅広部分22が、第1部分13であり、一方配線αおよび他方配線βにおける幅狭部分23が、第2部分14である。
【0103】
さらに、上記したピッチPを、図9に示すように、1対の配線12の両方が、平面視略曲線形状を有する1対の配線12を用いても説明できる。
【0104】
図9に示すように、1対の配線12は、一方配線αと、その内側に配置される他方配線βとを有する。1対の配線12は、ともに、配線12が進むに従って一方向に曲がる(湾曲する)。一方配線αは、幅広部分22と、幅狭部分23とを一体的に有する。他方配線βは、幅広部分22と、幅狭部分23とを一体的に有する。
【0105】
一方配線αの幅広部分22と、他方配線βの幅広部分22は、隣接配置されている。一方配線αの幅狭部分23と、他方配線βの幅狭部分23は、隣接配置されている。
【0106】
図9に示す変形例において、1対の配線12におけるピッチは、次のように求められる。まず、一方配線αの線幅Wを決定する。次いで、一方配線αにおいて線幅Wが決定された決定箇所X(X1、X2、X3、・・・)から最短距離に位置する、他方配線βにおける最短箇所Y(Y1、Y2、Y3、・・・)を定め、決定箇所Xから最短箇所Yまでの長さ(間隔)Lを求める。その後、一方配線αの上記した線幅Wと、決定箇所Xから最短箇所Yまでの長さLとを足すことにより、1対の配線12におけるピッチPが求められる。そして、このピッチPを基準として、1対の配線12における第1部分13および第2部分14が定義される。具体的には、1対の配線12において、上記したピッチPが比較的大きい部分が第1部分13となり、上記したピッチPが比較的小さい部分が第2部分14となる。
【0107】
例えば、図9に示す変形例では、一方配線αおよび他方配線βにおける幅広部分22は、第1部分13であり、一方配線αおよび他方配線βにおける幅狭部分23は、第2部分14である。
【0108】
また、上記した一実施形態では、本発明の配線回路基板を回路付サスペンション基板1として説明している。しかし、例えば、配線回路基板として、裏面に補強層を備えるフレキシブル配線回路基板を挙げることもできる。あるいは、配線回路基板として、補強層を備えないフレキシブル配線回路基板を挙げることもできる。
【0109】
一実施形態では、第1の1対の配線12Aが、リード配線であり、第2の1対の配線12Bが、ライト配線であったが、その逆でもよい。また、第1の1対の配線12Aのそれぞれが、リード配線およびライト配線のそれぞれであってもよく、第2の1対の配線12Bのそれぞれが、リード配線およびライト配線のそれぞれあってもよい。
【0110】
また、一実施形態では、第1の1対の配線12Aに対応する第1部分13と、第2の1対の配線12Bに対応する第1部分13とを、左右方向に投影したときに、実質的に同一位置に配置しているが、例えば、図示しないが、異なる位置に配置することができる。また、第1の1対の配線12Aに対応する第2部分14と、第2の1対の配線12Bに対応する第2部分14とが、左右方向に投影したときに、異なる位置に配置することができる。
【0111】
上記した一実施形態では、配線12は、1対の配線12を2組有しているが、その組数は、特に限定されない。例えば、配線12は、1対の配線を3組以上有することができる。あるいは、配線12は、1対の配線を1組のみ有することもできる。
【0112】
上記した各変形例は、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0113】
また、上記した一実施形態および各変形例と適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0114】
1 回路付サスペンション基板
3 ベース絶縁層
12 配線
12A 第1の1対の配線
12B 第2の1対の配線
12a 第1左配線
13 第1部分
14 第2部分
α 一方配線
W 線幅(配線の線幅)
L 間隔(1対の配線間の間隔)
P 総和(ピッチ)
T1 第1部分の厚み
T2 第2部分の厚み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9