【実施例】
【0023】
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0024】
[実施例1]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去したものにエキス中のイノシン酸の濃度が200ppmになるようにイノシン酸を添加し、かつヒポキサンチンの濃度が200ppmになるようにヒポキサンチンを添加し、実施例1を得た。
【0025】
[実施例2]
カンナにて削った本枯節(指宿産)(山吉國澤百馬店製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去したものにエキス中のイノシン酸の濃度が200ppmになるように、更にエキス中のアンセリン濃度が200ppmになるように、更にエキス中のヒポキサンチン濃度が200ppmになるように、イノシン酸、アンセリンおよびヒポキサンチンを添加し、実施例2を得た。
【0026】
[実施例3]
カツオブシアラブシソサイHU-MS 05(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)を0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例3を得た。
【0027】
[実施例4]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にデアミザイム(天野エンザイム社製)を0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例4を得た。
【0028】
[実施例5]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびデアミザイム(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液に精製塩(公益財団法人 塩事業センター製)を15g加え、105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例5を得た。
【0029】
[実施例6]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびプロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例6を得た。
【0030】
[実施例7]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にデアミザイム(天野エンザイム社製)およびプロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例7を得た。
【0031】
[実施例8]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)21gに、鰹節エキスB-60(株式会社マルハチ村松製)10gを加えたものに、62gの水を加え90℃,20分殺菌を行う。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびデアミザイム(天野エンザイム社製)およびプロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液に精製塩(公益財団法人 塩事業センター製)を15g加え、105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例8を得た。
【0032】
[実施例9]
サバ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびデアミザイム(天野エンザイム社製)およびプロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例9を得た。
【0033】
[実施例10]
ムロ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にデアミザイム(天野エンザイム社製)を0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例10を得た。
【0034】
[実施例11]
マグロ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびデアミザイム(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例11を得た。
【0035】
[実施例12]
宗田節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後の懸濁液にヌクレアーゼ「アマノ」(天野エンザイム社製)およびデアミザイム(天野エンザイム社製)を各々0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、実施例12を得た。
【0036】
[比較例1]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例1を得た。
【0037】
[比較例2]
カンナにて削った本枯節(指宿産)(山吉國澤百馬店製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例2を得た。
【0038】
[比較例3]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、プロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム社製)を0.1g添加し50℃にて20時間撹拌し反応を行った。反応後の反応液を105℃で30分間加熱失活を行った。酵素失活後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例3を得た。
【0039】
[比較例4]
カツオブシアラブシソサイHU-MS(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去したものにエキス中のイノシン酸の濃度が70ppmになるようにイノシン酸を添加し、比較例4を得た。
【0040】
[比較例5]
サバ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例5を得た。
【0041】
[比較例6]
ムロ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例6を得た。
【0042】
[比較例7]
マグロ節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例7を得た。
【0043】
[比較例8]
宗田節粉末(イズミ食品社製)31gに62gの水を加え90℃,20分殺菌を行った。殺菌後、冷却を行い、95%エタノールを76.4g添加し、40℃で2時間撹拌抽出後に濾過にて固形分を除去し、比較例8を得た。
【0044】
[官能評価]
官能評価は専門パネル8名で行い、その平均値を算出した。官能評価はすべて以下の様な8段階評価(8〜0)で実施した。
【0045】
[官能評価1]
市販めんつゆ(鰹節屋のだし めんつゆ 濃縮2倍:ヤマキ株式会社製)49.9gにイオン交換水 49.9g加えて混合したものに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.2 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0046】
<結果1>
(イノシン酸、アンセリン及びヒポキサンチンの濃度は、官能評価用に希釈する前のエキスのものを示す。)
【0047】
[官能評価2]
市販レトルトカレー(海の幸レストラン Curry HOTATE:株式会社マルハニチロ食品製)95.0gに対して実施例、および比較例のエキスを各々5.0 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0048】
<結果2>
【0049】
[官能評価3]
市販クリームシチュー(トップバリュ クリームシチュー:イオン株式会社製)96.0gに対して実施例、および比較例のエキスを各々4.0 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0050】
<結果3>
【0051】
[官能評価4]
市販ノンカロリーコーラ(神戸居留地 LASコーラゼロ:富永貿易株式会社製)99.9gに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.1 gを添加して、市販ノンカロリーコーラの呈味改善効果について専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0052】
<結果4>
【0053】
[官能評価5]
以下に示す処方の減塩めんつゆを作成し、減塩めんつゆ99.5gに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.5gを添加し、減塩めんつゆの呈味改善効果について専門パネラー8人により官能評価をおこなった。処方と結果を下記に示す。
【0054】
<処方5>
【0055】
<結果5>
【0056】
[官能評価6]
市販めんつゆ(鰹節屋のだし めんつゆ 濃縮2倍:ヤマキ株式会社製)49.9gにイオン交換水 49.9g加えて混合したものに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.2 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0057】
<結果6>
【0058】
[官能評価7]
市販めんつゆ(鰹節屋のだし めんつゆ 濃縮2倍:ヤマキ株式会社製)49.9gにイオン交換水 49.9g加えて混合したものに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.2 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0059】
<結果7>
【0060】
[官能評価8]
市販めんつゆ(鰹節屋のだし めんつゆ 濃縮2倍:ヤマキ株式会社製)49.9gにイオン交換水 49.9g加えて混合したものに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.2 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0061】
<結果8>
【0062】
[官能評価9]
市販めんつゆ(鰹節屋のだし めんつゆ 濃縮2倍:ヤマキ株式会社製)49.9gにイオン交換水 49.9g加えて混合したものに対して実施例、および比較例のエキスを各々0.2 gを添加して、専門パネラー8人により官能評価をおこなった。結果を下記に示す。
【0063】
<結果9>