(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記遮蔽部は、遮蔽部材の回転に伴って、前記第3、第4の弾性部材の先端を現像剤収容筐体の内壁と摺動させながら、現像剤を開口部に案内する請求項1又は2に記載の現像剤収容部。
前記第3、第4の弾性部材は、遮蔽部材の回転方向において、前記遮蔽部の両端の取付部に形成された取付面より上流側に突出させて遮蔽部に取り付けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤収容部。
前記遮蔽部材の回転方向における前記第3、第4の弾性部材の下流側の前半部に、先端を径方向内方に傾斜させてテーパ部が形成される請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像剤収容部。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのカラーのプリンタについて説明する。
【0020】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図、
図3は本発明の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。なお、
図3は、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yのうちの画像形成ユニット11Bkを示す。
【0021】
図において、10はプリンタであり、該プリンタ10は、カラーの画像を形成することができるように、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの4色の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y、該画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの下方において画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに沿って配設された転写ユニットu1、前記画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに配設された像担持体としての感光体ドラム13と対向させて配設された露光装置としてのLEDヘッド14、前記転写ユニットu1の下方に配設され、媒体としての用紙Pを収容する媒体収容部としての用紙カセット15、定着装置としての定着器20等を備える。
【0022】
また、プリンタ10は、前記用紙カセット15の前端に隣接させて配設され、用紙Pを1枚ずつ分離させて給紙するための給紙機構を備え、該給紙機構は、繰出部材としてのホッピングローラ17a 、分離装置17b等を備える。
【0023】
給紙機構によって給紙された用紙Pは、媒体搬送路Rtを搬送ローラ対18によって搬送されて、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yと転写ユニットu1との間に送られ、更に定着器20に送られた後、搬送ローラ対21によって搬送され、排出ローラ対22によってプリンタ10の本体、すなわち、装置本体外に排出され、スタッカ23に積載される。
【0024】
前記画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、前記媒体搬送路Rtの上流側から下流側にかけて装置本体に対して着脱自在に配設され、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色の現像剤像としてのトナー像を形成する。
【0025】
そのために、各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、各色の現像剤としてのトナーTsを収容した第1の現像剤収容部としてのトナー収容部30を上方部分に備えるとともに、感光体ドラム13の周囲に、感光体ドラム13に当接させて配設され、感光体ドラム13の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ32、感光体ドラム13と対向させて配設され、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する現像装置としての現像器De、感光体ドラム13に当接させて配設され、各色のトナー像が用紙Pに転写された後に感光体ドラム13に残留したトナーを掻き取り、除去するクリーニング部材としてのクリーニングブレード39等を備える。
【0026】
なお、前記LEDヘッド14は、前記帯電ローラ32によって一様に帯電させられた感光体ドラム13の表面を露光し、潜像としての静電潜像を形成する。
【0027】
前記現像器Deは、前記トナー収容部30の下方に配設され、トナー収容部30から供給されたトナーTsを一時的に貯蔵する第2の現像剤収容部としての、かつ、現像剤貯蔵部としてのトナーホッパ37、該トナーホッパ37に配設された各現像要素、本実施の形態においては、前記感光体ドラム13と当接させて配設され、トナーTsを担持するとともに、前記静電潜像にトナーTsを付着させる現像剤担持体としての現像ローラ31、該現像ローラ31に当接させて配設され、トナー収容部30から供給されたトナーTsを現像ローラ31に供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ33、先端を現像ローラ31に当接させて配設され、現像ローラ31上のトナーを薄層化する現像剤規制部材としての現像ブレード34等を備える。そして、前記トナー収容部30の下端に、開口部としての、かつ、現像剤供給口としてのトナー供給口41が形成され、前記トナー収容部30内のトナーがトナー供給口41を介してトナーホッパ37に供給される。
【0028】
また、Ar1はトナーTsが収容される現像剤収容空間、43は、現像剤収容空間Ar1の所定の箇所、本実施の形態においては、トナー供給口41の直上において回転自在に配設され、回転に伴ってトナーTsを攪拌するとともに、トナー供給口41を開閉する遮蔽部材としての攪拌部材である。また、50は、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11YのアウタフレームCsに取り付けられたシール部材であり、該シール部材50は、先端を現像ローラ31に当接させて、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y内外をシールする。
【0029】
前記転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、前記駆動ローラr1及び従動ローラr2によって走行自在に張設され、走行に伴って用紙Pを搬送する転写ベルト19、該転写ベルト19を介して各感光体ドラム13と対向させて配設された転写ローラra等を備え、前記画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの各感光体ドラム13と各転写ローラraとの間に転写部が形成され、該各転写部において、各色のトナー像が順次重ねて用紙Pに転写され、カラーのトナー像が形成される。
【0030】
そして、前記定着器20は、加熱要素としての加熱ベルトユニットHa、及び加圧要素としての加圧ローラPaを備え、用紙Pに転写されたカラーのトナー像を用紙Pに定着させ、カラーの画像を形成する。
【0031】
次に、前記構成のプリンタ10の動作について説明する。
【0032】
まず、図示されない制御部において印刷の指令が出されると、装置本体に配設された画像形成用の駆動部としての図示されない駆動モータが駆動され、ギヤトレーン等の図示されない第1の回転伝達系を介して連結された前記感光体ドラム13、現像ローラ31、帯電ローラ32、トナー供給ローラ33等が回転させられる。そして、装置本体に配設された図示されない電源装置によって帯電ローラ32に電圧が印加され、感光体ドラム13の表面が一様に帯電させられる。感光体ドラム13の回転に伴い、感光体ドラム13における帯電させられた部分がLEDヘッド14と対向する位置に到達すると、LEDヘッド14によって感光体ドラム13が露光され、感光体ドラム13の表面に静電潜像が形成される。続いて、感光体ドラム13における静電潜像が形成された部分が現像器Deと対向すると、現像ローラ31によって感光体ドラム13上の静電潜像にトナーが付着させられ、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
【0033】
一方、給紙用の駆動部としての図示されない給紙モータが駆動されると、用紙カセット15に収容された用紙Pが、ホッピングローラ17aによって媒体搬送路Rtに繰り出され、搬送ローラ対18によって搬送されて、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yと転写ユニットu1との間に送られる。
【0034】
そして、前記転写ベルト19の走行に伴って用紙Pが前記各転写部に送られ、各感光体ドラム13におけるトナー像が形成された部分が転写部に到達すると、各転写ローラraに電圧が印加され、各転写ローラraによって、各色のトナー像が順次用紙Pに転写され、カラーのトナー像が形成される。
【0035】
続いて、用紙Pが、転写ベルト19の走行に伴って定着器20に送られ、該定着器20において、カラーのトナー像が、加熱され、加圧されて用紙Pに定着させられ、これにより、カラーの画像が形成される。
【0036】
そして、カラーの画像が形成された用紙Pが、搬送ローラ対21によって搬送され、排出ローラ対22によって装置本体外に排出され、スタッカ23に積載される。
【0037】
ところで、前記各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像の形成を繰り返すことによってトナーが消費され、トナー収容部30内のトナーTsがなくなると、新品(未使用)のものと交換されるようになっている。
【0038】
ところが、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいてトナーホッパ37にトナーTsが貯蔵されていると、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yを装置本体に装着する際に、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y外にトナーTsが漏れ出すことがあり、その場合、漏れ出したトナーTsによって装置本体内が汚れてしまう。
【0039】
そこで、本実施の形態においては、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいて、前記攪拌部材43を前記トナー供給口41と対向する位置に置くことにより、攪拌部材43によってトナー供給口41を閉鎖するようにしている。
【0040】
次に、トナー収容部30について説明する。
【0041】
図1は本発明の実施の形態における攪拌部材の斜視図、
図4は本発明の実施の形態におけるトナー収容部の横断面図、
図5は本発明の実施の形態における攪拌部材を説明するための図、
図6は本発明の実施の形態におけるトナー収容部の縦断面図、
図7は本発明の実施の形態におけるシール部材の取付状態を説明するための概念図、
図8は本発明の実施の形態における攪拌部材の側面図、
図9は本発明の実施の形態におけるシール部材の機能を説明するための図である。なお、
図5及び9は、シール部材95が遮蔽部82から取り外された状態を示す。
【0042】
図において、30はトナー収容部、Ar1は現像剤収容空間、Csは前記トナー収容部30の筐体、すなわち、現像剤収容筐体としてのアウタフレーム、41はトナー供給口、43は、アウタフレームCs内において、所定の方向、本実施の形態においては、矢印A方向に回転自在に配設された攪拌部材である。
【0043】
前記アウタフレームCsは、頂壁Wt、底壁Wb、用紙P(
図2)の搬送方向における下流側の前壁Wf、用紙Pの搬送方向における上流側の後壁Wr、並びに用紙Pの搬送方向における下流側に向かって左側及び右側の側壁Ws1、Ws2を備える。前記底壁Wbに前記トナー供給口41が形成される。
【0044】
該トナー供給口41は、アウタフレームCsの長手方向(画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの幅方向、すなわち、軸方向)において所定の領域にわたって形成され、トナー供給口41の長さLAは、アウタフレームCsの下端部の長さLより所定の量だけ小さくされる。
【0045】
また、前記攪拌部材43は、アウタフレームCsの長手方向が軸線の方向になるようにアウタフレームCs内に延在させて配設され、回転中心となる軸部sh1、該軸部sh1に取り付けられ、軸部sh1から径方向外方に向けて延在させて形成された連結部81、該連結部81の先端に、攪拌部材43の回転方向に延在させて、かつ、外周面を湾曲させて形成された遮蔽部82、攪拌部材43の回転方向における遮蔽部82の上流側及び下流側の縁部に貼着によって取り付けられた第1、第2の弾性部材としてのシール部材83、84、並びに攪拌部材43の長手方向における遮蔽部82の両端に貼着によって取り付けられた第3、第4の弾性部材としてのシール部材95、96を備える。前記各シール部材83、84、95、96は弾性材料、本実施の形態においては、PETフィルム等のフィルム状の樹脂から成る。
【0046】
なお、軸部sh1と前記駆動モータとが第1の回転伝達系を介して連結され、駆動モータが駆動されると、攪拌部材43は駆動モータからの回転を受けて軸部sh1を中心として回転させられる。
【0047】
本実施の形態においては、攪拌部材43が前記駆動モータからの回転を受けて回転させられるようになっているが、軸部sh1と攪拌用の駆動部としての図示されない攪拌用モータとを連結し、攪拌部材43を、攪拌用モータからの回転を受けて軸部sh1を中心として回転させるようにすることができる。
【0048】
そして、70は、アウタフレームCsにおける軸部sh1が貫通する穴からトナーTsが漏れるのを防止するためにアウタフレームCs内に配設された密封部材としてのスポンジである。また、前記連結部81及び遮蔽部82によって遮蔽部材本体Bdが構成される。
【0049】
ところで、前記攪拌部材43を回転させたときに、径方向における攪拌部材43の先端部、すなわち、遮蔽部82によって描かれる軌跡(回転外周)をQとしたとき、前記アウタフレームCsの内壁Stにおけるトナー供給口41の近傍には、ほぼ180〔°〕の角度にわたって、前記軌跡Qの下半部分と対応する円弧状の形状を有する摺動領域が形成される。
【0050】
したがって、攪拌部材43によって、前記摺動領域において、前記遮蔽部82が内壁Stと対向させられ、シール部材83、84、95、96が撓ませられ、シール部材83、84、95、96の各先端tm1、tm2、tm3、tm4が内壁Stに当接させられる。
【0051】
前記連結部81は、所定の厚さを有する複数のプレート材から成り、前記軸部sh1の軸方向における複数箇所、本実施の形態においては、8箇所に、ほぼ均等な間隔を置いて形成される。したがって、軸部sh1の軸方向における、互いに隣接する連結部81間に、攪拌部材43の回転方向における上流側と下流側とを連通する複数の、本実施の形態においては、7個の連通路85が形成される。
【0052】
また、前記各連結部81は、攪拌部材43の回転方向における上流側及び下流側に、径方向に延在させて互いに平行に形成された後縁部mb及び前縁部mfを備える。そして、各連結部81の幅(後縁部mbと前縁部mfとの間の距離)は、連結部81の径方向において一定にされる。
【0053】
前記遮蔽部82は、前記軌跡Qと曲率半径がほぼ等しくされた円弧状の形状を有する外周面Sa、及び平坦な形状を有する内周面Sbを備え、所定の厚さを有するブロックから成る。
【0054】
そして、攪拌部材43の回転方向において、遮蔽部82の幅(内周面Sbの上流側の端部eg1と下流側の端部eg2との間の距離)WAはトナー供給口41の幅WBより大きくされ、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの軸方向において、遮蔽部82の長手方向における両端間の距離、すなわち、遮蔽部82の長さLBはトナー供給口41の長さLAより大きくされる。
【0055】
また、シール部材83、84は、帯状の形状を有し、面積が互いにほぼ等しくされ、先端tm1、tm2が、攪拌部材43の回転方向に対して順方向にアウタフレームCsの内壁Stに当接するように遮蔽部82の本体部86の両縁に取り付けられる。
【0056】
そのために、
図7に示されるように、シール部材83の先端tm1をアウタフレームCsの内壁Stに当接させて、遮蔽部82をアウタフレームCsに対して矢印A方向に移動(回転)させたときの、シール部材83と、遮蔽部82の移動方向における内壁St上の先端tm1より下流側の部分とが成す角度、すなわち、当接角度PAが、
PA<90〔°〕
にされる。
【0057】
同様に、シール部材84と、遮蔽部82の移動方向における内壁St上の先端tm2より下流側の部分とが成す当接角度PBが、
PB<90〔°〕
にされる。
【0058】
なお、本実施の形態において、面積が互いにほぼ等しくされるとは、一方の面積が他方の面積の±10〔%〕の範囲内であることをいう。
【0059】
そして、前記シール部材83、84の長手方向における両端間の距離、すなわち、シール部材83、84の長さは前記トナー供給口41の長さLAより大きくされる。
【0060】
したがって、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいて遮蔽部82及びシール部材83、84によってトナー供給口41が閉鎖されるので、トナー収容部30内のトナーTsがトナーホッパ37に供給されるのを防止することができる。
【0061】
また、前記シール部材95、96は、ほぼ矩形の形状を有し、面積が互いにほぼ等しくされ、先端tm3、tm4が内壁Stに当接するように遮蔽部82の両端において本体部86から突出させて形成された取付部としての凸部87に取り付けられる。本実施の形態においては、各凸部87の端面、すなわち、シール部材95、96の取付面が、アウタフレームCsの長手方向における中央部側に向けて、すなわち、トナー供給口41に向けて斜め下方に傾斜させて形成されるので、シール部材95、96は、先端tm3、tm4を、トナー供給口41に向けて斜め下方に傾斜させて遮蔽部82に取り付けられる。
【0062】
したがって、シール部材95、96によって、遮蔽部82の長手方向における両端部において遮蔽部82とアウタフレームCsの内壁Stとの間の隙間が覆われるので、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいてトナー収容部30内のトナーTsがトナーホッパ37に供給されるのを確実に防止することができる。
【0063】
そして、シール部材95、96の幅(攪拌部材43の回転方向(矢印A方向)における上流側の縁部Jaと下流側の縁部Jbとの距離)WDは、前記凸部87に形成された、シール部材95、96を取り付るための前記取付面の幅WCより大きくされ、攪拌部材43の回転方向において、シール部材95、96の縁部Jaが凸部87の縁部Jcより上流側に位置させられる。すなわち、シール部材95、96は、攪拌部材43の回転方向における前記取付面より上流側に突出させて取り付けられる。
【0064】
したがって、シール部材95、96によって、遮蔽部82とアウタフレームCsの内壁Stとの間の隙間を確実に覆うことができるので、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいてトナー収容部30内のトナーTsがトナーホッパ37に供給されるのを確実に防止することができる。
【0065】
さらに、シール部材95、96は、攪拌部材43の回転方向における上流側の後半部が矩形の形状を有し、下流側の前半部が台形の形状を有し、下流側の前半部に、先端tm3、tm4を径方向内方に向けて傾斜させてテーパ部Tpが形成される。
【0066】
そして、シール部材95、96の、縁部Jaの高さ(上縁から先端tm3、tm4までの距離)LCは、縁部Jbの高さLDより大きくされる。
【0067】
したがって、攪拌部材43が回転させられるのに伴って、シール部材95、96の先端tm3、tm4が、アウタフレームCsの内壁Stと摺動させられる際に、内壁Stに引っ掛かり、折れ曲がったり、破損したりするのを防止することができるので、トナー収容部30内のトナーTsを安定させてトナーホッパ37に供給することができるだけでなく、駆動モータの負荷が大きくなるのを防止することができる。
【0068】
なお、本実施の形態において、シール部材95、96の幅WDは17. 5〔mm〕にされ、凸部87の取付面の幅WCは13〔mm〕にされ、縁部Jaの高さLCは9〔mm〕にされ、縁部Jbの高さLDは6〔mm〕にされる。
【0069】
ところで、前記遮蔽部82は、前記外周面Saの後端側(攪拌部材43の回転方向における上流側)の縁部において円周方向に沿って形成された第1の取付部P1、及び外周面Saの前端側(攪拌部材43の回転方向における下流側)の縁部において円周方向に沿って形成された第2の取付部P2を備え、前記第1の取付部P1に、シール部材83が先端tm1を径方向内方に向けてわずかに傾斜させて取り付けられ、前記第2の取付部P2に、シール部材84が先端tm2を径方向外方に向けて取り付けられる。
【0070】
これにより、前記シール部材83、84は、遮蔽部材本体Bdに対して互いに異なる第1、第2の方向に延在させられ、シール部材83、84の当接角度PA、PBは、
PA<PB
にされる。その結果、攪拌部材43によってトナーTsが攪拌されるときに各シール部材83、84がそれぞれ内壁Stを押す押圧力f1、f2に差異が生じ、
f1<f2
になる。
【0071】
したがって、トナー収容部30内に凝集したトナーTsがある場合に、シール部材84によって、攪拌部材43の回転方向における下流側において大きい押圧力f2で内壁Stが押されるので、凝集したトナーTsを粉砕することができ、また、シール部材83によって、攪拌部材43の回転方向における上流側において小さい押圧力f1で内壁Stが押されるので、粉砕されたトナーTsを平滑にすることができる。このように、本実施の形態においては、攪拌部材43の攪拌性能が高くされるので、トナーTsを十分に攪拌することができる。
【0072】
なお、シール部材84をトナー収容部30の内壁Stに向けて延在させ、シール部材83をシール部材84に対してほぼ直交する方向に延在させることによって、前記シール部材83、84を互いにほぼ直交する方向に延在させると、前記当接角度PA、PBの差異を十分に大きくすることができるだけでなく、各シール部材83、84がそれぞれ内壁Stを押す前記押圧力f1、f2の差異を十分に大きくすることができる。その結果、攪拌部材43の攪拌性能を一層高くすることができる。
【0073】
本実施の形態において、シール部材83、84をほぼ直交する方向に延在させるとは、シール部材83、84が成す角度を80〔°〕以上、かつ、110〔°〕以下の範囲にすすることをいう。
【0074】
なお、遮蔽部82を前記摺動領域に置いたときの、遮蔽部82の外周面SaとアウタフレームCsの内壁Stとの隙間は1〔mm〕にされ、シール部材83、84の厚さは0.05〔mm〕にされ、シール部材83、84、95、96は、先端tm1、tm2、tm3、tm4が内壁Stに当接すると1〔mm〕程度撓む。
【0075】
新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいて、攪拌部材43をトナー供給口41と対向する位置に置くと、シール部材83の先端tm1はトナー供給口41より上流側に置かれ、前記シール部材84の先端tm2はトナー供給口41より下流側に置かれ、先端tm1、tm2はいずれもアウタフレームCsの内壁Stと当接させられる。
【0076】
また、シール部材95、96の先端tm3、tm4が、アウタフレームCsの長手方向におけるトナー供給口41の両端より外側(側壁Ws1、Ws2側)において、トナー供給口41に向けて斜め下方に傾斜させて遮蔽部82に取り付けられ、アウタフレームCs(底壁Wb)の内壁Stと当接させられる。
【0077】
したがって、攪拌部材43を回転させることによって、シール部材95、96の先端tm3、tm4をアウタフレームCs(底壁Wb)の内壁Stと摺動させることにより、トナーTsをトナー供給口41に案内することができる。
【0078】
そして、シール部材95、96は、攪拌部材43の回転方向において前記取付面より上流側に突出させて取り付けられるので、トナーTsをトナー供給口41に安定させて、確実に案内することができる。
【0079】
新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yを装置本体に装着し、プリンタ10において印刷を行う際には、前記制御部が駆動モータを駆動し、攪拌部材43を矢印A方向に回転させ、攪拌部82をトナー供給口41の直上から移動させることによって、トナー供給口41が開放され、現像剤収容空間Ar1内のトナーTsがトナーホッパ37に供給される。
【0080】
このとき、攪拌部材43が
図9に示される位置から更に矢印A方向に回転させられると、シール部材83、84が、先端tm1、tm2をアウタフレームCs(底壁Wb)の内壁Stと摺動させながら移動し、トナーTsをトナー供給口41に向けて押す。また、シール部材95、96が、ガイドとして機能し、先端tm3、tm4をアウタフレームCs(底壁Wb)の内壁Stと摺動させながら、
図6の矢印Bで示されるようにトナーTsをトナー供給口41に案内する。
【0081】
このように、本実施の形態において、攪拌部材43は、攪拌部材43の回転方向における遮蔽部82の上流側及び下流側に形成された第1、第2の取付部P1、P2にシール部材83、84が取り付けられ、遮蔽部82の両端の凸部87にシール部材95、96が取り付けられるので、遮蔽部82及びシール部材83、84によってトナー供給口41を閉鎖することができるだけでなく、遮蔽部82の長手方向における両端部において、遮蔽部82とアウタフレームCsの内壁Stとの間の隙間から現像剤収容部30内のトナーTsがトナーホッパ37に供給されるのを確実に防止することができる。
【0082】
したがって、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yを装置本体に装着する際に、振動等によって画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y外にトナーTsが漏れ出すのを防止することができる。
【0083】
また、新品の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yを装置本体に装着する際に、振動等によって前記隙間の状態が変化した場合でも、シール部材83、84が隙間に合わせて撓むので、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y外にトナーTsが漏れ出すのを防止することができる。
【0084】
本実施の形態においては、プリンタ10について説明しているが、本発明を、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0085】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。