特許第6802807号(P6802807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6802807プラスチック製プロフィール付き要素を密封する機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802807
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】プラスチック製プロフィール付き要素を密封する機械
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/20 20060101AFI20201214BHJP
   B29C 65/78 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   B29C65/20
   B29C65/78
【請求項の数】13
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-557289(P2017-557289)
(86)(22)【出願日】2016年7月13日
(65)【公表番号】特表2018-521876(P2018-521876A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】IB2016054164
(87)【国際公開番号】WO2017009779
(87)【国際公開日】20170119
【審査請求日】2019年6月6日
(31)【優先権主張番号】UB2015A002125
(32)【優先日】2015年7月13日
(33)【優先権主張国】IT
(31)【優先権主張番号】16178595.1
(32)【優先日】2016年7月8日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518088141
【氏名又は名称】グラフ シナジー エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヴァッカーリ,アンドレア
【審査官】 正 知晃
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/122572(WO,A1)
【文献】 西独国特許出願公開第02638202(DE,A)
【文献】 西独国特許出願公開第01910308(DE,A)
【文献】 特開2008−221608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00−65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック製のプロフィール付き要素を密封する機械(1)であって、
少なくともベースフレーム(6)と、
第1の主な縁(2a)と、第2の主な縁(3a)と、第1の側方の縁(4a)と、第2の側方の縁(5a)とを備えているそれぞれの密封する領域(Z)を有しているプロフィール付き要素(P)を保持するように適合している少なくとも1対の保持部材(7、8)と、
ベースフレーム(6)上に取り付けられており、前記密封する領域(Z)を接触して配置することができる対向している2個の面を有している、加熱されているプレートを備えている少なくとも熱密封素子(11)と、
前記ベースフレーム(6)と前記保持手段(7、8)との間に配置され、前記プロフィール付き要素(P)を遠い往復運動の位置と加熱されている前記密封する領域(Z)が1つに結合する近い往復運動の位置との間でシフトするように適合している前記保持手段(7、8)の摺動手段(9、10)と、
前記ベースフレーム(6)上に取り付けられており、少なくとも前記第1の側方の縁(4a)の位置で前記密封する領域(Z)から材料を除去するように適合している除去手段(13、14)と、
前記ベースフレーム(6)上に取り付けられており、側方の密封ビード(S)の収容のために前記第1の側方の縁(4a)の位置で前記密封する領域(Z)に当接するように適合している側方の収容手段(23、24)と、
を有し、
前記側方の収容手段(23、24)は、前記プロフィール付き要素(P)のそれぞれの第1の側面(4)の少なくとも一部に当接するように適合しているVパターンに配置されている2つの側(25)を有しているV形要素(23)を少なくとも有しており、
前記側方の収容手段(23、24)は、前記V形要素(23)が、前記プロフィール付き要素(P)の前記第1の側面(4)に当接するように少なくともトラッキングの方向(B)に沿って移動可能なように前記ベースフレーム(6)上に取り付けられている前記V形要素(23)の少なくとも1個の支持胴体(24)を有しており、
前記V形要素(23)が、しなやかな保持手段(36)の介在によって前記支持胴体(24)上に取り付けられていることを特徴とする、機械(1)。
【請求項2】
前記除去手段(13、14)は、少なくとも前記第1の側方の縁(4a)上の側方の溝(16)を実現するように適合しており、前記V形要素(23)は、前記側方の溝(16)と共に前記側方の密封ビード(S)の側方の収容コンパートメント(26)を定めていることを特徴とする、請求項1に記載の機械(1)。
【請求項3】
前記V形要素(23)は、一体の単一の胴体片になるように作られていることを特徴とする、請求項1または2に記載の機械(1)。
【請求項4】
前記しなやかな保持手段(36)は、
前記V形要素(23)と前記支持胴体(24)との間の少なくとも緩い機械的結合組み立て品(37、38)と、
前記V形要素(23)と前記支持胴体(24)との間に配置されている少なくとも減衰組み立て品(39、40)と、
を有していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項5】
前記緩い機械的結合組み立て品(37、38)は、前記V形要素(23)を貫通して形成されている少なくともスロット(37)と、前記支持胴体(24)に連動しており、前記貫通スロット(37)に緩く嵌っている少なくともピン(38)とを有していることを特徴とする、請求項に記載の機械(1)。
【請求項6】
前記減衰組み立て品(39、40)は、少なくとも水平方向の減衰層(39)と、少なくとも垂直方向の減衰層(40)とを有していることを特徴とする、請求項またはに記載の機械(1)。
【請求項7】
前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)を移動の方向(A)に沿って、前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)が前記プロフィール付き要素(P)の間に配置される作動状態と、前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)が前記プロフィール付き要素(P)から離れている非使用状態との間をシフトするように適合している移動組み立て品(12)を少なくとも有し、
前記支持胴体(24)は、前記ベースフレーム(6)に前記トラッキングの方向(B)に対する横断方向(C)にも沿って移動可能に取り付けられており、
前記支持胴体(24)は、
前記支持胴体(24)が前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)の配置平面(G)から離れており、加熱されている前記プレートを備えている熱密封素子(11)が前記支持胴体(24)をシフトせずに前記移動の方向(A)に沿って移動可能な非動作位置と、
前記支持胴体(24)が前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)の前記配置平面(G)上に置かれており、前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)の前記移動の方向(A)に沿った摺動によって、前記支持胴体(24)を前記トラッキングの方向(B)に沿って押す動作位置と、
の間に配置可能であり、
前記動作位置では、前記熱密封素子(11)は前記非使用状態であることを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項8】
前記横断方向(C)に沿って延びている少なくとも第1のレール(29)に沿って移動可能な態様で前記ベースフレーム(6)に関連している少なくとも第1のキャリッジ(28)と、
前記支持胴体(24)を支持し、前記トラッキングの方向(B)に沿って延びている少なくとも第2のレール(31)に沿って移動可能な態様で前記第1のキャリッジ(28)に関連している少なくとも第2のキャリッジ(30)と、
を有している前記側方の収容手段(23、24)の少なくともシフト組み立て品(27)を有していることを特徴とする、請求項に記載の機械(1)。
【請求項9】
前記シフト組み立て品(27)は、前記第1のキャリッジ(28)と前記第2のキャリッジ(30)との間に配置されている少なくとも弾性戻し要素(35)を有しており、前記第2のキャリッジ(30)の前記トラッキングの方向(B)に沿った摺動は、前記加熱されているプレートを備えている熱密封素子(11)の推進力の作用によって1方向に発生し、前記弾性戻し要素(35)の作用によって反対方向に発生することを特徴とする、請求項に記載の機械(1)。
【請求項10】
前記ベースフレーム(6)に取り付けられており、主な密封ビードの収容のために前記第1の主な縁(2a)及び/または前記第2の主な縁(3a)の位置で前記密封する領域(Z)に当接するように適合している押さえ手段(17、18)を有し、前記除去手段(13、14)は、少なくとも主な溝(15)を前記第1の主な縁(2a)及び/または前記第2の主な縁(3a)の上で実現するように適合しており、前記押さえ手段(17、18)は前記主な溝(15)と共に前記主な密封ビードの主な収容コンパートメントを定めていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項11】
前記押さえ手段(17、18)は、凸部(20)を有している第1の作業表面(19)を少なくとも有している収容押さえを少なくとも有しており、前記第1の作業表面(19)は、前記主な密封ビードを前記主な収容コンパートメントの側壁に向けて逸らせるように前記主な収容コンパートメントの内部に前記凸部(20)が少なくとも部分的に配置されている状態で前記主な溝(15)に当接可能であることを特徴とする、請求項10に記載の機械(1)。
【請求項12】
前記V形要素(23)は、前記凸部(20)に対して実質的に相補的な寸法を有している少なくとも凹部(41)を有しており、前記第1の作業表面(19)が前記主な溝(15)に当接するときに、前記凸部(20)は、前記凹部(41)内に部分的に位置することを特徴とする、請求項11に記載の機械(1)。
【請求項13】
前記凹部(41)は、前記トラッキングの方向(B)に実質的に平行な方向に沿って延びていることを特徴とする、請求項12に記載の機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック、特にPVC製のプロフィール付き要素を密封する機械に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術において、ほとんどが窓枠として使用されているPVCなどのプラスチック製のプロフィール付き要素は、ドア、窓、またはそれらの壁枠に適用可能な枠構造を達成するために、それぞれのヘッド表面を溶融することによって互いに密封される。
【0003】
特に、電気加熱要素を備えている適切なプレートを使用して接続される部分を加熱し、それからそれらの溶融を促進するように、加熱されている部分を互いに押し付けることによって溶融が発生する。
【0004】
一般に、加熱されている部分は、それぞれの枠のたとえば直角の部分を定めるために45°に切断されていることが適切なプロフィール付き要素のヘッド端部である。
【0005】
この方法は、密封される加熱されている端部を接触させるように互いに近づくように移動可能なプロフィール付き要素のそれぞれの保持部材を有している密封機械によって実装される。
【0006】
他の機械には、2個のプロフィール付き要素を溶かす間に形成される密封ビードを取り除くように適合している仕上げシステムも備わっている。
実際には、2個のプロフィール付き要素(表面が45°に切断されている)の合わせの線の位置で、余分な溶融している材料の一部が流出し、プロフィール付き要素の視認可能な表面から突き出しているビードを形成する。
【0007】
このため、仕上げられた枠に目に見える美的な外観を与えるために、いったん密封されたプロフィール付き要素は、ビード除去作業を受ける。
【0008】
しかし、簡単に前述した既知の密封装置は、前述の密封ビードの形成に主に関する大きな欠点を有している。
【0009】
実際に、プラスチック製のプロフィール付き要素の密封領域は完全には均質ではなく、そのため、プロフィールを規則的にするには、大量の材料を溶かして、それから余るほどのビードを形成し、そのため、取り除かなければならない廃棄する材料が大量になることを考慮しなければならない。
【0010】
さらに、ビードを取り除き、密封領域をきれいにするように適合している仕上げプロセスは、枠機械加工時間全体にかなり影響する。
【0011】
実際に枠の密封部ごとに、プロフィール付き要素を以降で機械加工しなければならないことを認識しなければならない。
【0012】
さらに、スポークプロフィール付き要素については、ビードの除去は非常に複雑である。
【0013】
これに、前述の仕上げ作業に使用される機械類は、扱いにくく、複雑で、特に高価であることも付け加えなければならない。
【0014】
さらに扱いにくい装置及び工具が存在するので、これには追加のコスト及び機械加工の時間を維持する必要性が伴う。
【0015】
特許文献1は、前述の欠点を克服できる方法及び装置を示している。
【0016】
特許文献1に示しているシステムは、実際に、プロフィール付き要素がその上に取り付けられており、密封ビードをいっさい形成することなくそれらを密封できるようにする2個の移動する保持部材を有しており、密封する領域の事前のミリング作業によってプロフィール付き要素上に密封ビード用の収容コンパートメントを得るように適合しており、密封中に加熱されたプロフィール付き要素に平行して配置されている収容押さえを適用することによって、溶融した材料が収容コンパートメントから出てくるのを防止する。
【0017】
改良された型式の押さえ要素が、特許文献2に示されている。
【0018】
特許文献1及び特許文献2に示している方法及び装置は、より高い品質のドア及び窓の枠を得ることを目的としているさらなる改良も可能である。
【0019】
この点について、特許文献1及び特許文献2に記載されている収容押さえによって、密封ビードを、プロフィール付き要素の側面、つまり関係する壁の枠(外側の周囲の側)及びガラスまたは他の材料製の内側のパネル(内側の周囲の側)に結合するドア/窓の周囲の側を定めるように設計されている面ではなく主な面の位置でだけ収容することを可能にしているということを強調しておく。
【0020】
この意味で、外側の周囲の側の密封ビードの存在は、ドア/窓が開いているときに見苦しい及び/または危険である(密封ビードが鋭いプロフィールを有していることもある)。
【0021】
少なくとも部分的にこれらの欠点をなくすために、特許文献1及び特許文献2の教えるところによって製造された装置には、アルミニウム製で、各々が保持部材の各々に取り付けられている2個の移動する縁からなる適切な側方の収容システムが備わっている。
【0022】
加熱されているプロフィール付き要素が、密封する領域を溶融するように互いにより近くに移動すると、縁がプロフィール付き要素上に定着し(各プロフィール付き要素に対して各縁が対応)、密封ビードのはみ出しをそれらの側面の位置で収容もする。
【0023】
しかしながら、そのような縁によって得られる結果はかなり不満足なものである。
【0024】
一方の縁の他方の縁への接近は、非常に正確に行われたとしても、溶融している材料がくさび状になりがちな不連続な点が生じる;そのため、そのようにして得られたドア/窓は、取り除くとすれば前述の仕上げ作業によって取り去らなければならない薄いプラスチックのかなり鋭いバリを不都合なことにたいてい有している。
【0025】
プロフィール付き要素の外側の面は、ドア/窓の製造者によっては、様々な凸部及び凹部が交互に現れることによって形成されている非常に不規則な形状を持ち、プラスチックの溶融中にそれが完全に様々な変形現象を受けることになるかもしれないことを見落とすべきではない。
【0026】
プロフィール付き要素の製造の同じ段階で、(溶融しているプラスチックの押し出しによって生じる)事前に予測可能ではない変形が必然的に発生し、そのため、プラスチックのプロフィール付き要素の製造公差はかなり大きい(約1/5ミリメートル)。
【0027】
状況をさらに複雑のするのが、そのような変形現象は、溶融が行われる環境及び天候の状況によって影響されることが多いことである。
【0028】
そして、最終的に、同じ呼び寸法を有しているが、異なる季節に及び/または数キロ離れている世界の地域において及び/または異なる押し出し機を使用して押し出されたプロフィール付き要素は、互いに認識可能なほど異なる可能性がある。
【0029】
以上の全ての理由のため、プロフィール付き要素の側面上の移動する縁を近づけることは、高い精度で、または、少なくとも高い品質の結果を保証するのに十分な精度では、ほとんど実施できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】国際公開第2013/132406号
【特許文献2】国際公開第2014/122572号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明の主な目的は、前述の改良を得ることが可能で、高品質のドア及び窓の枠を製造可能なプラスチック製のプロフィール付き要素を密封する機械を考案することである。
【0032】
特に、本発明の1つの目的は、世界の任意の場所、任意の環境、及び気象条件で任意の押し出し機から得られた市場にある任意の型式のプロフィール付き要素を密封可能なプラスチック製のプロフィール付き要素を密封する機械を発明することである。
【0033】
本発明のさらなる目的は、枠の製造を意図したプラスチック製のプロフィール付き要素の密封プロセス全体を大きく簡略化する機械を提供することである。
【0034】
本発明の他の目的は、簡素で、合理的で、容易で、使用が効果的で、手頃な解決策において、従来技術の前述の欠点を克服可能なプラスチック製のプロフィール付き要素を密封する機械を考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
前述の目的は、請求項1の特徴を有しているプラスチック製のプロフィール付き要素を密封する本機械によって達成される。
【0036】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面において例示的ではあるが非限定的な例として示しているプラスチック製のプロフィール付き要素を密封する機械の好適なしかし排他的ではない実施形態の説明から、より明らかになることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、本発明の機械の不等角投影図である。
図1a図1aは、本発明の機械を使用して密封するプロフィール付き要素の詳細の拡大された不等角投影図である。
図2図2は、本発明の機械の詳細の拡大された不等角投影図である。
図3図3は、一連の簡略化された平面図において、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の移動を示している図である。
図4図4は、一連の簡略化された平面図において、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の移動を示している図である。
図5図5は、一連の簡略化された平面図において、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の移動を示している図である。
図6図6は、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の分解図である。
図7図7は、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の不等角投影図である。
図8図8は、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の平面図である。
図9図9は、本発明の機械によってもたらされる側方の収容手段の側面図である。
図10図10は、一連の簡略化された平面図において、第1の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図11図11は、一連の簡略化された平面図において、第1の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図12図12は、一連の簡略化された平面図において、第1の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図13図13は、一連の簡略化された平面図において、第1の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図14図14は、一連の簡略化された平面図において、第2の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図15図15は、一連の簡略化された平面図において、第2の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
図16図16は、一連の簡略化された平面図において、第2の動作モードによって、その第1の側方の縁の位置でのプロフィール付き要素の密封の連続している実行ステップの図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
前述の図を特に参照して、参照番号1は、プラスチック製のプロフィール付き要素Pを密封する機械を全体を通して指している。
プロフィール付き要素Pが作られているプラスチック材料は、たとえばPVCでできているが、PVC以外の熱密封型のプラスチック材料を除外することはできない。
【0039】
この点について、本明細書の範囲内において、「プラスチック製のプロフィール付き要素」という表現は、全体がプラスチックのプロフィール付き要素だけではなく、外部の覆いまたは内側の芯が金属や木材などのプラスチック以外の材料で作られているフード付きのプロフィール付き要素など、少なくとも一部がプラスチックで作られているプロフィール付き要素も意味することを強調しておく。プロフィール付き要素Pは、ドアまたは窓の枠を製造するように1つに組み立てられることを意図しているが、機械1を使用してドアまたは窓の壁枠のプロフィール付き要素を組み立てることもできる。
【0040】
各プロフィール付き要素Pは、第1の主な面2、第2の主な面3、第1の側面4、及び第2の側面5を有しており、本明細書の範囲内において以下のように理解される。
第1の主な面2及び第2の主な面3は、枠が組み立てられたときにドア/窓の平面上に実質的に置かれるプロフィール付き要素Pの面である。実際には、それらは、ドア/窓の「見える」面である;
第1の側面4は、枠が組み立てられたときにドア/窓の外側の周囲に実質的に置かれるプロフィール付き要素Pの面である。実際に、これは、対応する壁枠に結合するドア/窓の周囲の側部である;
第2の側面5は、枠が組み立てられたときにドア/窓の内側の周囲に実質的に置かれるプロフィール付き要素Pの面である。実際には、これは、ドア/窓自体のガラスまたは他の材料の内側のパネルに結合する周囲の側部である。
【0041】
密封によって結合できるようにするために、プロフィール付き要素Pは、2個の直角のプロフィール付き要素Pの間の結合を定めるように、45°で適切に切断されているそれぞれの密封する領域Zを有している。
【0042】
密封する領域Zは、それぞれ第1の主な面2、第2の主な面3、第1の側面4、及び第2の側面5の密封する領域Zの結合しろに該当する第1の主な縁2a、第2の主な縁3a、第1の側方の縁4a、及び第2の側方の縁5aを有している。
【0043】
本発明の以降の箇所では、2個のそれぞれのプロフィール付き要素Pの端部を密封するように適合している単一の機械1を示す。
【0044】
しかしながら、機械1は、各々がプロフィール付き要素Pのそれぞれの端部上で作業をする多数の機械1を備えているより大きなシステムの一部とすることができることを理解するのは容易である。
【0045】
たとえば、長方形の枠を枠として使用可能にするには、前述の枠の直角の位置でプロフィール付き要素Pを密封するように各々が配置されている4個の機械1が提供される。
【0046】
機械1は、互いに対向している対応している密封する領域Zをそれぞれ備えているプロフィール付き要素Pを保持するように適合している1対の保持部材7、8を支持しているベースフレーム6を有している。
【0047】
特に、各保持部材7、8は、プロフィール付き要素Pが配置される基部7及び、基部7に配置されている可動部8を有している。
【0048】
可動部8を、基部7に向けてシフトし、したがって水平方向に配置されているプロフィール付き要素Pを保持するように適切に移動させる。
【0049】
そのため、各プロフィール付き要素Pは、それぞれのヘッド端部が突き出している状態で基部7と可動部分8との間に配置される。
【0050】
プロフィール付き要素Pのヘッド端部は、密封する領域Zを表しており、そのため、互いに対向している。
【0051】
機械1は、ベースフレーム6と保持手段7、8との間に配置され、プロフィール付き要素Pを遠い往復運動の位置と密封されている領域Zが1つに結合する近い往復運動の位置との間でそれぞれの摺動の方向Dに沿ってシフトように適合している保持手段7、8の摺動手段9、10を有している。
【0052】
特に、摺動手段9、10は、各保持部材7、8に対して、プロフィール付き要素Pの長さ方向の延長部分に対して直交して水平方向に延びている摺動ガイド9を有している。
【0053】
摺動ガイド9上にはトロリー10が取り付けられており、トロリー10は基部7と1つに固定されており、詳細には説明しないが、保持部材7、8の両方のトロリー10を互いに向けて/互いに離れるように往復運動によってシフトするように適合している移動システムに結合している。
【0054】
機械は1、ベースフレーム6上に取り付けられており、密封する領域Zを接触して置くことができる互いに対向している2個の面を有しており、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11を少なくとも有している。
【0055】
加熱されているプレートを備えている熱密封素子11は、実質的に垂直方向に置かれている平面G上に配置されており、摺動ガイド9に対して45°傾斜している、つまり密封する領域Zに平行である。
【0056】
加熱されているプレートを備えている熱密封素子11は、たとえば実質的に板状の形態を有している電気加熱素子で構成されている。
【0057】
機械1は、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11がプロフィール付き要素Pの間に配置されている作動状態と、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11がプロフィール付き要素Pから離れるように移動している非使用状態との間を、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11を移動の方向Aに沿ってシフトするように適合している移動組み立て品12を少なくとも有している。
【0058】
プロフィール付き要素Pが摺動手段9、10によって互いに離れた移動の位置に配置されている時に、プロフィール付き要素Pは加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の通過領域を定めていることに特に注意すべきである。
【0059】
このように、密封する領域Zがいったん加熱されると、プロフィール付き要素Pを互いに接近させ、それぞれのヘッド端部を互いに押し付ける。
【0060】
機械1は、加熱される前に密封する領域Zを機械加工するように、ベースフレーム6に取り付けられている除去手段13、14も有している。
【0061】
除去手段13、14は、材料を少なくとも第1の側方の縁4aの位置で密封する領域Zから除去するように特に適合している。
【0062】
図10から13を参照して以下でより詳細に説明する第1の動作モードにおいて、除去手段13、14によって実施される機械加工作業は、たとえば以下を達成することが便利である。
密封する領域Zの第1の主な縁2a及び/または第2の主な縁3a上の少なくとも主な溝15;及び
第1の側方の縁4a上の少なくとも側方の溝16
【0063】
除去手段13、14は、主な溝15及び側方の溝16を作る以外に、溝自体が存在していない密封する領域Zの部分の高さ揃えることが可能で便利である。
【0064】
実際に、除去手段13、14は、密封する領域Zの実質的に全体を以下のさまざまな作業深さで通過させることができる。
密封する領域Zの縁の位置では、除去手段13、14の作業深さは、より深く、溝15、16を定める深さである;
他方、密封する領域Zの残りの部分では、除去手段13、14の作業深さは、より浅く、密封する領域Zを滑らかで平らにするのに十分なプラスチック材料のわずかな層だけを取り除く深さである。
【0065】
言い換えると、除去手段13、14は、溝15、16を形作ることが必要なだけでなく、壁を平らにして、あらゆる切断誤りを修正することも絶対的に必須である。
【0066】
図14から16を参照して以下でより詳細に説明する第2の動作モードでは、他方、除去手段13、14によって実施される機械加工作業は、密封する領域Zを完全に平らにすることである。
【0067】
この場合、除去手段13、14は、密封する領域Zが完全に平らで、溝がないように、第1の側方の縁4aの位置及び密封する領域Zの残りの両方で、密封する領域Zの実質的全体を同じ作業深さで通過するようになっている。
【0068】
除去手段13、14は、たとえば、ミリングによる除去のための除去手段からなる;しかし、除去手段が異なる型式で、たとえば、溶融によってプラスチック材料を除去する1個または2個以上の高温の先端または1個または2個以上の超音波先端を有している代替の実施形態を除外することはできない。
【0069】
ミリングによる除去のための除去手段13、14は、保持部材7、8の上方に配置されている支持フレーム13及びプロフィール付き要素Pの密封する領域Zを機械加工するためにプロフィール付き要素Pに実質的に向くように配置可能な少なくとも機械加工ツール14(カッター)を有している。
【0070】
機械加工ツール14は、プロフィール付き要素Pの間に配置されていないアイドル状態と、プロフィール付き要素Pの間に配置されている動作状態との間を移動可能である。
【0071】
より詳細には、ミリングによる除去のための除去手段13、14は、それぞれの密封する領域Zの周囲の縁上に作動ヘッドを各々が有している1対の機械加工ツール14を有していることが好ましい。
【0072】
図1に示しているように、両方のプロフィール付き要素P上で同時に機械加工をするように、機械加工ツール14は、互いに対向しており、支持フレーム13の対向している側に取り付けられている。
【0073】
支持フレーム13は、機械加工ツール14をアイドル状態から動作状態に切り替えることが可能なだけではなく、密封する領域Zに沿ってシフトして必要な機械加工作業も実施する制御軸システムによって水平方向及び垂直方向の両方に移動可能である。
【0074】
機械1は、ベースフレーム6に取り付けられており、主な密封ビードを収容するように第1の主な縁2a及び第2の主な縁3aの少なくとも一方で密封する領域Zに当接するように適合している押さえ手段17、18も有している。
【0075】
特に、密封する領域Zの密封状態、つまり、プロフィール付き要素Pが互いに接触し押し付けられているときに、押さえ手段17、18の目的は、第1の主な面2及び/または第2の主な面3から出てきたプロフィール付き要素Pの溶融している材料を収容することである。
【0076】
それを考慮して、第1の動作モードでは、除去手段13、14は、第1の主な縁2a上及び/または第2の主な縁3a上の主な溝15を実現し、それから押さえ手段17、18が、主な溝15と共に、主な密封ビードの主な収容コンパートメントを定める。
【0077】
押さえ手段17、18が密封する領域Z上に定着すると、実際、第1の主な面2及び/または第2の主な面3が近づくことによって形成された主な密封ビードが主な溝15及び押さえ手段17、18によって実質的に閉じられ区画されている主な収容コンパートメント内にとらわれたままとなる。
【0078】
押さえ手段17、18は、特許文献2に示している型式であるのが便利であって、凸部20(図7に示している)を有している第1の作業表面19を少なくとも有している収容押さえ17、18を少なくとも有しており、第1の作業表面19は、主な密封ビードを主な収容コンパートメントの側壁に向けて逸らせるために、主な収容コンパートメント内に少なくとも部分的に配置される凸部20で主な溝15に当接可能である。
【0079】
収容押さえ17、18は、プロフィール付き要素Pの結合時に密封する領域Zに当接するように、プロフィール付き要素Pの摺動の方向D及び、プロフィール付き要素自体が置かれる配置平面の両方に対して、横断方向に移動可能である。
【0080】
そのため、第1の収容押さえ17及び第2の収容押さえ18が互いに対向しており、両方が密封する領域Zの対向している側に当接するように往復運動で近づくように移動可能な、2個の収容押さえ17、18は、第1の主な縁2a及び第2の主な縁3a上に配置されていることが好ましい。
【0081】
特に、第1の収容押さえ17は、プロフィール付き要素Pの上方に配置されているのに対して、第2の収容押さえ18は、プロフィール付き要素Pの下方に配置されている。
【0082】
第1の収容押さえ17及び第2の収容押さえ18は、第1のアクチュエータ装置21及び第2のアクチュエータ装置22によって、垂直方向に移動可能である。
【0083】
機械1は、ベースフレーム6上に取り付けられており、側方の密封ビードSの収容のために第1の側方の縁4aの位置で密封する領域Zに当接するように適合している側方の収容手段23、24も有している。
【0084】
側方の収容手段23、24は、プロフィール付き要素Pのそれぞれの第1の側面4の少なくとも一部に当接するように適合しているVパターンに配置されている2つの側部25を有しているV形要素23を少なくとも有している。
【0085】
第1の動作モードにおいて、第1の主な縁2a上に、側方の溝16が除去手段13、14によって予め作られていることを考慮すると、側方の収容手段23、24が側方の溝16に直接当接し、V形要素23が、側方の溝16と共に、側方の密封ビードS(図12に図示)の側方の収容コンパートメント26を定めることは溶離に理解できる。
【0086】
V形要素が密封する領域Z上に定着すると、実際に、第1の側面4が近づくことによって形成された側方の密封ビードSは、側方の溝16及びV形要素23によって実質的に閉じられ区画されている側方の収容コンパートメント26内にとらわれたままになる。
【0087】
第2の動作モードにおいて、他方、側方の溝16及び側方の収容コンパートメント26の存在なしにV形要素が密封する領域Z上に定着する;この場合、側方の密封ビードS(図16に図示)がいずれにしても形成されるが、密封する領域Zを除去手段13、14によって平らにすることによって、その寸法が特に限定されることになり、側方の溝16及び側方の収容コンパートメント26なしにV形要素によって収容される。
【0088】
水平方向の面でV形要素23の断面をとると、同じく90°に配置されている第1の側面4に完全に当接するように、V形パターン、正確には90°の角度を構成するように側部25が配置されている。
【0089】
図面に示している特定の実施形態において、側方の収容手段23、24は、第1の側方の縁4aのそれぞれの部分に当接するように重ねて配置されている複数のV形要素23を有している。
【0090】
図示の実施形態において、実際に、第1の側方の縁4aは、非常に「不規則な形状」、つまり平坦ではなく、様々な凸部及び凹部が交互に現れる形状を有しており、プラスチックの溶融中にそれが完全に様々な変形現象を受ける;複数のV形要素23の使用によって、側方の収容手段23、24が、プロフィール付き要素Pの様々な凸部及び凹部に対して、より容易に対応することができるようになる。
【0091】
しかし、第1の側方の縁4aの全範囲を実質的に覆うような1つのV形要素23だけが存在する本発明の代替の実施形態を除外することはできない。
【0092】
機械1は、市場で入手可能な全てのプロフィール付き要素Pで動作可能なように、V形要素23の数及び形状について互いに異なる側方の収容手段23、24の様々なキットを備えることができることが容易に理解される。
【0093】
密封されるプロフィール付き要素Pの型式に依存して、実際、第1の側方の縁4aの相補形状の1個または複数のV形要素23を有している側方の収容手段23、24を機械1に取り付けることで十分である。
【0094】
説明を簡単にするために、本明細書の以降の部分では、特定のものに具体的に言及しない限り、全体を図に示している複数のV形要素23または一般的なV形要素23に言及することで、互いに区別することなくV形要素を指すものとする。
【0095】
単独のV形要素23を備えている側方の収容手段23、24において、以下の検討の全てが、状況が相当に異なっていても有効となる;つまり、以降で、複数のV形要素23に言及したときには、これは、厳密に数個のV形要素23からなるのではなく、少なくとも1個のV形要素からなる複数のV形要素23と捉えるべきである。
【0096】
各V形要素23は、一体の単独の胴体片になるように作られていることが有利である;しかし1個または2個以上のV形要素23が、1つに組み立て可能な一連の数個の部品からなる代替の実施形態を除外することはできない。
【0097】
側方の収容手段23、24は、V形要素23を支持し、V形要素23がプロフィール付き要素Pの側面に当接するように少なくともトラッキングの方向Bに沿って移動可能な態様でベースフレーム6に取り付けられている支持胴体24を少なくとも有している。
【0098】
トラッキングの方向Bは、直線状で、水平で、摺動ガイド9に対して45°に配置されている。
【0099】
そのような配置は、機械1の最高の効率を保証するが、それは、加熱された密封する領域Zを1つに溶融するように、プロフィール付き要素Pが摺動の方向Dに沿って互いに近づいたときに、V形要素23がそれらの動きに追従することができるようにするからである。
【0100】
しかし、プロフィール付き要素P上で当接するように側方の収容手段23、24が移動するトラッキングの方向Bが曲線、またはそれ以外の方向に向いている代替の実施形態を除外することはできない。
【0101】
支持胴体24は、ベースフレーム6上に、トラッキングの方向Bを横切る横断方向Cに沿っても移動可能な態様で取り付けられており、支持胴体24は、
支持胴体24が加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の配置平面Gから離れており、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11が支持胴体24を途中で捉えてシフトせずに移動の方向Aに沿って移動可能な非動作位置(図3)と:
支持胴体24が加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の配置平面G上に置かれており、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の移動の方向Aに沿った摺動によって、支持胴体24をトラッキングの方向Bに沿って押す動作位置との間に配置可能である。実際に、動作位置では、移動の方向Aとトラッキングの方向Bとは一致する(図4及び5)。
【0102】
側方の収容手段23、24をトラッキングの方向B及び横断方向Cに沿って移動させるために、機械1は、シフト組み立て品27を少なくとも有している。
【0103】
シフト組み立て品27は、
横断方向Cに沿って延びている少なくとも第1のレール29に沿って移動可能な態様でベースフレーム6に関連している少なくとも第1のキャリッジ28と;
支持胴体24を支持し、トラッキングの方向Bに沿って延びている少なくとも第2のレール31に沿って移動可能な態様で第1のキャリッジ28に関連している少なくとも第2のキャリッジ30と、
を有している。
【0104】
特に、第1のレール29は、第1のキャリッジ28に一体に固定されており、ベースフレーム6に一体に固定されている第1の案内組み立て品32に沿って係合している。
【0105】
第1のキャリッジ28の横断方向Cに沿ったシフトは、ベースフレーム6と第1のキャリッジ28との間に配置されている直動アクチュエータ33(たとえば、空圧シリンダ)の作用によって発生する。
【0106】
第2のレール31は、第2のキャリッジ30に一体に固定されており、第1のキャリッジ28に一体に固定されている第2の案内組み立て品34に沿って係合している。
【0107】
第2のキャリッジ30のトラッキングの方向Bに沿ったシフトが、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11及び弾性戻し要素35の動作によって発生する。
【0108】
この点について、シフト組み立て品27は、第1のキャリッジ28と第2のキャリッジ30との間に配置されているばねなどの型式の弾性戻し要素35を少なくとも有していることを実際に強調しておくが、第2のキャリッジ30のトラッキングの方向Bに沿った摺動は、以下のように発生する。
側方の収容手段23、24がプロフィール付き要素Pに向けて近づく方向で、第2のキャリッジ30が徐々にシフトすると弾性的に荷重が加わる弾性戻し要素35の作動に逆らった、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の推進の作用によって第2のキャリッジ30の摺動が発生する;
側方の収容手段23、24がプロフィール付き要素Pから離れるように移動する反対の方向で、弾性戻し要素35の直接の作動の作用によって第2のキャリッジ30の摺動が発生する。加熱されているプレートを備えている熱密封素子11が非使用の状態に徐々に戻ると、実際に、弾性戻し要素35は、第2のキャリッジ30及び、それと共に、側方の収容手段23、24をそれらの開始位置に戻す。
【0109】
実際に、支持胴体24が、動作状態(図4及び5)に配置される瞬間に、弾性戻し要素35は、プロフィール付き要素Pから実質的に離れているV形要素23を最初は保持している(図4);プロフィール付き要素Pを、密封する領域Zに互いに近づけると、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11を、移動の方向Aに沿って前方に移動させ、V形要素23がプロフィール付き要素P上に置かれるまで支持胴体24をトラッキングの方向Bに沿って押す(図5)。
【0110】
V形要素23が、しなやか保持手段36、つまりV形要素23と支持胴体24とをきつく結合しない手段を介して支持胴体24に取り付けられていることが便利である。
図に示している特定の実施形態では、しなやかな保持手段36は、
V形要素23を支持胴体24上に緩い態様で取り付ける少なくとも1個の緩い機械的結合組み立て品37、38。緩い機械的結合組み立て品37、38は、たとえば、V形要素23を貫通して形成されている少なくともスロット37及び、支持胴体24に関連付けられており、貫通スロット37内に緩く嵌められている1個よりも多いことが好ましい少なくともピン38に存する;
V形要素23と支持胴体24との間に配置されている少なくとも減衰組み立て品39、40。減衰組み立て品39、40は、たとえば、少なくとも水平方向の減衰層39及び、少なくとも垂直方向の減衰層40に存する、を有している。水平方向の減衰層39は、支持胴体24の水平方向の表面上を延びており、垂直方向に沿ってV形要素23に作用している推進力を減衰させ、ゴム接着フォーム(独立気泡フォームゴム)またはスポンジゴム(つまり、半連続気泡構造の成形によって作られているフォーム)などのかなり柔らかい材料で作られている。他方、垂直方向の減衰層40は、支持胴体24の垂直方向の表面上を延びており、水平方向に沿ってV形要素23に作用している推進力を減衰させ、実質的に40ショアAに等しい硬度のゴムなどのしなやかな、しかしかなり硬い材料で作られている。図示の実施形態においては、複数のV形要素23、複数の水平減衰層39、及び複数の垂直減衰層40を有している側方の収容手段23、24が存在している。
【0111】
しなやかな保持手段36の存在によって、密封中に、V形要素23の位置を溶融材料の変形の現象に適合させて、側方の密封ビードSの収容中に側部25が第1の側面4に接触した状態に常に維持されることを保証することができる。
【0112】
しなやかな保持手段36のしなやかさの容量によって、実際、垂直方向の軸線(図8を参照)及びトラッキングの方向Bに直交する水平方向の軸線(図9を参照)の両方を中心に回転させることによって、V形要素23を振動させることができる。
【0113】
V形要素23の少なくとも1個が、収容押さえ17、18の凸部20に対して実質的に相補的な寸法を有している少なくとも凹部41を有していることが便利である。
【0114】
このように、収容押さえ17、18の第1の作業表面19がプロフィール付き要素Pの主な溝に当接すると、凸部20を凹部41の内側に部分的に配置することができる。
【0115】
これによって、特に押さえ手段17、18から側方の収容手段23、24までの通過領域の密封ビードの収容動作が促進される。
【0116】
凹部41は、図8のように振動することを除いて、実質的にトラッキングの方向Bに平行な方向に沿って延びている;このように、V形要素23がトラッキングの方向Bに沿って前進すると、1つに結合された凹部41及び凸部20は、押さえ手段17、18及び側方の収容手段23、24を正しく配置するのを助ける小さな相互の直動運動も行う。
【0117】
図に示している実施形態において、2個の収容押さえ17、18が存在し、そして、一方がV形要素23の上部に配置されて第1の収容押さえ17の凸部20に結合可能で、他方がV形要素23の下部に配置されて第2の収容押さえ18の凸部20に結合可能な2個の凹部41も存在する。
【0118】
第1の動作モードによる本発明の動作は以下のようになる。
【0119】
2個のプロフィール付き要素Pが、それぞれの密封する領域Zが互いに向き合うように保持部材7、8の位置に配置される。
【0120】
それから、除去手段13、14によって、主な溝及び側方の溝16が、各密封する領域Zの位置に作られる(図10)。
【0121】
その後、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の対向している面に押し付けられて密封する領域Zが加熱され、それから、プロフィール付き要素Pを互いに押し付けることによって互いに結合させる。
【0122】
密封する領域Zの結合は、それらを互いに溶かすように往復接触状態にそれらを保持し、主な密封ビード及び側方の密封ビードSを定めることによって行われる。
【0123】
密封する領域Zの結合中に、押さえ手段17、18及び側方の収容手段23、24は、定める溝に当接し、溝自体と共に、主な収容コンパートメント及び側方の収容コンパートメント26を定める。
【0124】
側方の収容手段23、24の介在を図11から13に模式的に示している。
【0125】
密封する領域Zの接近段階において(図11)、V形要素23を、トラッキングの方向Bに沿って前進させる。
【0126】
このように、V形要素23の側部25は、プロフィール付き要素Pの第1の側面4上に置かれ、側方の収容コンパートメント26を定めるように側方の溝16に当接する(図12)。
【0127】
プロフィール付き要素Pの相対的な接近によって生成された側方の密封ビードSは、側方の収容コンパートメント26の中心に位置しており、それから出ることなくそれを満たしている。
【0128】
この段階において、実際、プロフィール付き要素Pの密封する領域Zは、互いに近づくように移動を続け、溶融しているプラスチック材料は、側方の収容コンパートメント26を完全に満たすまで側方の密封ビードSを盛り上げ続ける(図13)。
【0129】
図11から13に示している全ての段階は、側方の収容コンパートメント26が完全に満たされる前に、溶融している材料が凝固するのを避けるような速度及びタイミングで実施される。
【0130】
第2の動作モードによる本発明の動作は、その代わりに以下のようになる。
【0131】
2個のプロフィール付き要素Pが、保持手段7、8の位置で密封する領域Zが互いに対向するようにそれぞれの領域がいったん配置されると、除去手段13、14が、各密封する領域Zを完全に平らにするように介入する(図14)。
【0132】
その後、加熱されているプレートを備えている熱密封素子11の対向している面に押し付けられて密封する領域Zが加熱され、それから、互いに押し付けることによって互いに結合される。
【0133】
密封する領域Zの結合中に、押さえ手段17、18及び側方の収容手段23、24は、プロフィール付き要素Pに当接する。
【0134】
特に、密封する領域Zが接近する段階で(図15)、V形要素23を、トラッキングの方向Bに沿って前進させ、溝15、16が存在しないため、形成が開始される瞬間に側方の密封ビードSに直接当接する(図16)。
【0135】
除去手段13、14によって実施された密封する領域Zを平らにする作業のおかげで、側方の密封ビードSは、特に、寸法が限定されており、側方の溝16及び側方の収容コンパートメント26なしにV形要素によって収容される。
【0136】
本発明は意図した目的を達成する。
【0137】
この点について、1個または2個以上の一体のV形要素を提供する特定の解決策によって、プロフィール付き要素の第1の側面の完璧な結合が保証され,側方の密封ビードのバリや不規則性が一切発生しない凝固が保証されることを強調しておく。
【0138】
その結果、プロフィール付き要素の主な面の位置だけでなく、密封する領域の第1の側面及び第1の側方の縁の位置でも余分な材料を除去するように適合している全ての表面の仕上げ作業が不要になり、その結果、時間、エネルギー、及びさらなる機械類の使用を省略するという点で有利である。
【0139】
重ねて配置された複数のV形要素及びしなやかな保持手段の存在を提供する特定の解決策によって、密封中に、V形要素の位置を溶融材料の様々な変形現象に対応させることができ、したがって、V形要素のVパターンに配置されている側部が第1の側面への接触を常に維持し、側方の密封ビードが側方の収容コンパートメントから出てこないことが保証され、これは、呼びの大きさとは実質的に異なる可能性さえあるプラスチック製のプロフィール付き要素の実際の形状及び寸法に関係なく行われることをさらに繰り返し述べる。
【0140】
言い換えれば、本発明の機械は、世界中のどこであっても、どのような環境であっても、どのような気象条件であっても、任意の押し出し機械から得られ、市場で入手可能な任意の型式のプロフィール付き要素を密封できる。
【0141】
そのため、本発明による側方の収容手段の介入によって、1つに密封されたプロフィール付き要素で得られる最終結果は、美的に優れており、既知の型式のどのような密封方法及び装置よりもはるかに優れている。
図1
図1a
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16