特許第6802873号(P6802873)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6802873支援システム、プログラム、及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802873
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】支援システム、プログラム、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20201214BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20201214BHJP
【FI】
   G06F16/90 100
   G06Q10/06 300
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-56795(P2019-56795)
(22)【出願日】2019年3月25日
(65)【公開番号】特開2020-160575(P2020-160575A)
(43)【公開日】2020年10月1日
【審査請求日】2019年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157901
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(72)【発明者】
【氏名】王 明涛
(72)【発明者】
【氏名】本窪田 昌也
【審査官】 早川 学
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2018/0239816(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0323618(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0047632(US,A1)
【文献】 特開2015−148842(JP,A)
【文献】 特開2003−091558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の要件と、前記複数の要件をそれぞれ満たすための複数の手段と、を含む複数の項目について、前記複数の手段の1つを前記複数の要件の1つに従属させ、前記複数の要件の別の1つを前記複数の手段の前記1つに従属させ、前記複数の手段の別の1つを前記複数の要件の前記別の1つに従属させて階層構造として編集可能な第1編集領域を表示させる編集部と、
前記第1編集領域へ前記複数の要件のいずれかが入力された際に、課題と、前記課題への解決手段と、の組み合わせを複数含むデータベースから、入力された前記要件と類似する前記課題を抽出する課題抽出部と、
オントロジーを参照し、抽出された前記課題と関連する別の課題を抽出し、前記別の課題への前記解決手段を、前記入力された要件に対する前記手段の候補として表示させる候補抽出部と、
を備えた支援システム。
【請求項2】
前記候補抽出部は、前記別の課題への前記解決手段を表示させる際に、前記類似する課題と、前記類似する課題への別の前記解決手段と、をさらに表示させる請求項1記載の支援システム。
【請求項3】
前記課題抽出部は、前記入力された要件に含まれる複数の単語の一部に基づいて前記類似する課題を抽出し、
前記候補抽出部は、前記別の課題への前記解決手段を表示させる際に、前記類似する課題の抽出に用いた前記複数の単語の前記一部を、前記複数の単語の別の一部と異なる態様で表示可能である請求項1又は2に記載の支援システム。
【請求項4】
前記課題抽出部は、前記入力された要件の特徴量と、前記複数の課題の特徴量と、の間の類似度に基づき、前記複数の課題から前記類似する課題を抽出する請求項1〜3のいずれか1つに記載の支援システム。
【請求項5】
前記課題抽出部は、前記入力された要件及び前記複数の課題を、意味空間モデルを用いて意味空間に射影することで、それぞれの前記特徴量を算出する請求項4記載の支援システム。
【請求項6】
前記階層構造において、前記複数の要件のうち最上位の前記要件を満たすための前記手段の組を計画として抽出する計画抽出部をさらに備えた請求項1〜5のいずれか1つに記載の支援システム。
【請求項7】
処理装置を、
複数の要件と、前記複数の要件をそれぞれ満たすための複数の手段と、を含む複数の項目について、前記複数の手段の1つを前記複数の要件の1つに従属させ、前記複数の要件の別の1つを前記複数の手段の前記1つに従属させ、前記複数の手段の別の1つを前記複数の要件の前記別の1つに従属させて階層構造として編集可能な第1編集領域を表示させる編集部、
前記複数の要件のいずれかが入力された際に、課題と、前記課題への解決手段と、の組み合わせを複数含むデータベースから、入力された前記要件と類似する前記課題を抽出する課題抽出部、及び
オントロジーを参照し、抽出された前記課題と関連する別の課題を抽出し、前記別の課題への前記解決手段を、前記入力された要件に対する前記手段の候補として表示させる候補抽出部、
として機能させるプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、支援システム、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
知識を体系化して共有するためには、知識に関する項目を階層構造で表現することが好ましい。しかし、知識を階層構造で表現するためには、高い専門性が要求される。このため、ユーザによる知識の階層構造の表現を支援できる技術の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中沢俊彦:設計プロセスのモデリングと可視化、設計工学、42巻、4号(2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザによる知識の階層構造の表現を支援できる、支援システム、プログラム、及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る支援システムは、編集部、課題抽出部、及び候補抽出部を有する。前記編集部は、第1編集領域を表示させる。前記第1編集領域では、複数の要件と、前記複数の要件をそれぞれ満たすための複数の手段と、を含む複数の項目について、前記複数の手段の1つを前記複数の要件の1つに従属させ、前記複数の要件の別の1つを前記複数の手段の前記1つに従属させ、前記複数の手段の別の1つを前記複数の要件の前記別の1つに従属させて階層構造として編集可能である。前記課題抽出部は、前記第1編集領域へ前記要件が入力された際に、課題と、前記課題への解決手段と、の組み合わせを複数含むデータベースから、入力された前記要件と類似する前記課題を抽出する。前記候補抽出部は、オントロジーを参照し、入力された前記課題と関連する別の課題を抽出し、前記別の課題への前記解決手段を、入力された前記要件に対する前記手段の候補として表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態に係る支援システムの構成を表すブロック図である。
図2】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図3】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図4】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図5】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図6】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図7】実施形態に係る支援システムの動作を表すフローチャートである。
図8】実施形態に係る支援システムの動作を表すフローチャートである。
図9】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図10】実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図11】オントロジーの一部を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
図1は、実施形態に係る支援システムの構成を表すブロック図である。
図2図6は、実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
【0009】
実施形態に係る支援システム1は、例えば、知識の従属関係や相互作用を視覚化し、これらを効率的に編集するために用いられる。知識は、手段及び要件を含む複数の項目で表される。
【0010】
実施形態に係る支援システム1は、図1に表したように、表示制御装置10を備える。表示制御装置10は、入力装置20から入力された情報を基に処理を実行し、処理により得られた情報を表示装置30に表示させる。表示制御装置10は、中央演算処理装置を含む処理回路を備える。表示制御装置10は、情報を処理する際に、記憶装置40を参照する。図1の例では、支援システム1が、入力装置20、表示装置30、及び記憶装置40をさらに備える。
【0011】
入力装置20は、ユーザが表示制御装置10へ情報を入力する際に使用される。入力装置20は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、及びマイクロフォン(音声入力)の少なくともいずれかを含む。
【0012】
表示装置30は、表示制御装置10から出力された情報をユーザに向けて表示する。表示装置30は、例えば、ディスプレイ及びプロジェクタの少なくともいずれかを含む。入力装置20と表示装置30は、タッチパネルのように一体化されていても良い。
【0013】
表示制御装置10は、例えば、受付部11、編集部12、課題抽出部13、候補抽出部14、計画抽出部15、算出部16、通知部17、及び出力部18を含む。
【0014】
受付部11は、入力装置20から表示制御装置10へ入力された情報を受け付ける。編集部12は、情報を視覚化し、編集するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示装置30に表示させる。GUIは、例えば、図2に表した第1編集領域100を含む。支援システム1のユーザは、入力装置20を用いて、第1編集領域100上で知識に関する階層構造の作成及び編集を行う。
【0015】
図2に表したように、第1編集領域100では、ユーザは、要件101と、手段102と、を互いに従属させて階層構造の作成及び編集を行う。具体的には、階層構造の最上位(根)には、対象103が設定される。対象103は、知識を整理する対象となる技術や製品などである。対象103の子には、要件101が設定される。その要件101よりも下位には、別の要件101及び手段102が互いに従属して配置される。要件101は、手段102及び対象103を実現するために必要な機能や条件、課題を表す。手段102は、要件101を満たすために採りうる方法を表す。
【0016】
手段102には、その手段102を実現するために満たされるべき要件101が従属する。又は、手段102には、その手段102を細分化又は言い換えた少なくとも1つの別の手段102が従属しても良い。
【0017】
要件101には、その要件101を満たすための少なくとも1つの手段102が従属する。又は、要件101には、その要件101を細分化又は言い換えた少なくとも1つの別の要件101が従属しても良い。
【0018】
ここでは、図2に表したように、要件101と手段102を互いに従属させて階層構造で表現することを「知識ばらし」という。知識ばらしにより生成された情報を「知識ばらし情報」という。
【0019】
図2に表した例では、要件101−1〜101−3を含む複数の要件101と、手段102−1〜102−4を含む複数の手段102と、が配置されている。この例では、対象103を実現するために必要な2つの要件101−1及び101−2が設定されている。要件101−2には、1つの手段102−3が従属している。要件101−1には、手段102−1及び手段102−2が従属している。また、手段102−1には要件101−3が従属し、要件101−3には手段102−4が従属している。
【0020】
第1編集領域100において、要件101及び手段102は、例えば入力装置20を用いて記述及び配置される。課題抽出部13は、要件101が入力されると、記憶装置40に記憶されたデータベースを参照する。
【0021】
データベースは、課題と、前記課題への解決手段と、の組み合わせを複数含む。例えば、データベースは、過去の知識ばらし情報、作業報告書、事例集、質問回答集などを記憶する。これらの情報では、技術又は製品などにおける課題と、その課題に対する解決手段と、が記述されている。
【0022】
例えば、過去の知識ばらし情報では、その知識ばらしに記述された要件が、課題に対応する。その要件に従属する手段が、その課題への解決手段に対応する。作業報告書では、報告書内に記述された不具合又は障害などが課題に対応する。その課題への対策などが解決手段に対応する。質問回答集では、質問が課題に対応し、その質問への回答が解決手段に対応する。
【0023】
又は、データベースは、課題と解決手段の組み合わせを複数含むリストなどを記憶していても良い。データベースに記憶される課題及び解決手段が含まれていれば、情報の形式や種類は、任意である。
【0024】
課題抽出部13は、第1編集領域100に要件101が入力されると、記憶装置40に記憶されたデータベースから、要件101と類似する課題を抽出する。課題抽出部13は、抽出した課題を、候補抽出部14へ出力する。課題抽出部13は、さらに、要件101と類似する課題への解決手段を抽出しても良い。
【0025】
記憶装置40は、複数の課題及び複数の解決手段に加えて、対象103が属する分野における課題についてのオントロジーを記憶する。オントロジーは、ある対象物のモデルを記述する際に必要となる概念の体系的な記述を含む。例えば、オントロジーは、記憶装置40に記憶された複数の課題に関する概念の定義及び概念の関係を含む。オントロジーは、例えば、事前に支援システム1のユーザ又は管理者によって作成される。
【0026】
課題抽出部13によって課題が抽出されると、候補抽出部14は、記憶装置40に記憶されたオントロジーを参照する。候補抽出部14は、オントロジーを用いて、抽出された課題と関連する別の課題を抽出する。候補抽出部14は、抽出した別の課題への解決手段を、入力された要件101に対する手段102の候補として編集部12へ出力し、表示装置30に表示させる。
【0027】
編集部12は、候補抽出部14から出力された解決手段を、表示装置30に表示させる。ユーザは、表示された解決手段を、手段102として使用しても良いし、使用しなくても良い。ユーザは、表示された手段102の候補を参照しつつ、複数の要件101と複数の手段102を互いに従属させ、知識ばらしを行っていく。
【0028】
例えば、図2に表した状態において、ユーザは、入力装置20を用いて手段102−1に従属する要件101−4を配置する。要件101−4が配置されると、表示制御装置10は、図3に表したように、参考情報110を表示させる。この例では、参考情報110には、要件101−4、課題111−1〜課題111−4、及び解決手段112−1〜解決手段112−4が表示されている。
【0029】
課題111−1及び111−2は、課題抽出部13により抽出された、要件101−4に類似する課題である。解決手段112−1及び112−2は、それぞれ、課題111−1及び111−2への解決手段である。
【0030】
課題111−3及び111−4は、それぞれ、候補抽出部14により抽出された、課題111−1及び111−2に関連する課題である。課題111−3及び111−4は、それぞれ、課題111−1及び111−2に基づいてオントロジーにより抽出される。解決手段112−3及び112−4は、それぞれ、課題111−3及び111−4への解決手段である。
【0031】
ユーザは、参考情報110に含まれる解決手段112−1〜解決手段112−4の少なくともいずれかを、要件101−4に対する手段として使用できる。参考情報110は、第1編集領域100内に表示されても良いし、第1編集領域100とは別のウインドウで表示されても良い。
【0032】
参考情報110には、ユーザの利便性を向上させるための機能が付与されていても良い。例えば、ユーザが、参考情報110に表示された解決手段112−1〜解決手段112−4のいずれかをクリックすると、その解決手段が、要件101−4に対する手段として第1編集領域100上に配置される。又は、ユーザが、参考情報110に表示された課題111−1〜課題111−4及び解決手段112−1〜解決手段112−4のいずれかをクリックすると、その課題又は解決手段に関する情報が表示される。例えば、情報として、過去の知識ばらし情報の少なくとも一部、作業報告書の少なくとも一部、事例集の少なくとも一部、又は質問回答集の少なくとも一部などが表示されても良い。
【0033】
上述した各機能を用いてユーザは、複数の要件101及び複数の手段102を互いに従属させていく。編集が完了した階層構造は、最上位の要件101を満たすための、少なくとも1つの計画を含む。最上位の要件101とは、階層構造に含まれる少なくとも1つの要件101のうち、最も上位に位置するものを指す。例えば、最上位の要件101は、階層構造の最上位(根)に位置する対象103の子として設定された要件101である。計画は、少なくとも1つの手段を含む。計画抽出部15は、編集された階層構造から、計画を抽出する。対象103の子として複数の要件101が設定されるときには、それらの最上位の複数の要件101を満たすための手段102の組み合わせが、計画として抽出される。階層構造において、1つの項目に複数の手段102が従属しているときは、複数の計画が存在することを表す。
【0034】
例えば、計画抽出部15は、まず、編集された階層構造において、最上位の要件101を抽出する。続いて、計画抽出部15は、その要件101を根とする部分木に含まれる項目を走査し、そこに含まれる少なくとも1つの手段102を、計画として抽出する。ある項目に複数の要件101が従属するときには、それらの要件101にそれぞれ従属する複数の手段102を計画に含める。ある項目に複数の手段102が従属するときには、それらの手段102の組み合わせごとに計画を生成する。最上位の要件101が複数存在するときには、それぞれの要件101について、末端までの少なくとも1つの手段102を抽出し、それらの手段102の組み合わせを計画として抽出する。
【0035】
図2に表した例では、対象103を実現するために必要な2つの要件101−1及び101−2が設定されている。要件101−2には、1つの手段102−3が従属している。一方、要件101−1には、手段102−1及び手段102−2が従属している。これは、手段102−1及び手段102−3を含む計画と、手段102−2及び手段102−3を含む計画と、手段102−1、手段102−2、及び手段102−3を含む計画と、の3つの計画が存在することを意味する。
【0036】
それぞれの手段102には、属性A1と、その属性A1に関する属性値A2と、を設定できる。例えば、対象103として、設計・開発対象の製品が設定されるとき、属性A1としては、コスト、時間(リードタイム)、寸法、寿命、性能などが設定される。より詳細な知識の整理を行いたいときには、より具体的なコストとして、例えば、材料費、加工費、輸送費などが設定されても良い。より具体的な時間としては、例えば、上市の時期、手配から納入までの時間、開発工数、生産工数などが設定されても良い。あるいは、顧客価値を指標とするときには、属性A1として、顧客との面会回数、面会の頻度、会話内容の深さなどが設定されても良い。属性A1に設定される内容は、階層構造を作成する目的に応じて、適宜変更可能である。属性値A2は、それらの属性A1に関する具体的な数値である。
【0037】
ある手段102の下位に、別の複数の手段102が設定されているとき、上位の手段102の属性値は、下位の複数の手段102の属性値の合計となる。この合計値は、ユーザにより手動で入力されても良いし、支援システム1により自動で計算されて入力されても良い。
【0038】
また、要件101には、重みBを設定できる。重みは、その要件の重要性や優先度を表す指標である。例えば、その要件101が重要であるほど、重みは大きく設定される。重みは、例えば、同じ1つの項目に従属する兄弟の要件101の重みの合計が1.0(100%)になるように、設定される。又は、重みの合計に対する、それぞれの要件101に設定された重みの割合を、その要件101の重みとしても良い。
【0039】
ある要件101の下位に別の複数の要件101が設定されているとき、上位の要件101の重みと、下位のそれぞれの要件101の重みと、の積が、下位のそれぞれの要件101の実質的な重みとなる。例えば、要件101−3の実質的な重みは、要件101−1の重み0.7と、要件101−3の重み0.6と、の積である0.42となる。
【0040】
算出部16は、計画抽出部15によって抽出された計画について、属性とその属性値とを抽出し、属性ごとに属性値の合計を算出する。また、算出部16は、当該計画について、それぞれの要件の実質的な重みを算出する。図2の例では、少なくともいずれかの計画について、コストの合計と、各要件の実質的な重みと、が算出部16により算出される。
【0041】
属性値については、手段102−3のように、ある属性について、最小の属性値、標準の属性値、及び最大の属性値を設定できる。この場合、算出部16は、ある計画について、最小の属性値の合計、標準の属性値の合計、及び最大の属性値の合計を算出する。
【0042】
また、手段102には、採用情報を付与することができる。上述した通り、ある項目に複数の手段102が従属していると、計画は複数に分岐する。階層構造が深くなるほど、計画の分岐も増えて行き、計画の数は膨大になる。そこで、ユーザは、編集した階層構造において、採用する対象、又は採用の候補である手段102に、採用情報を付与できる。ユーザは、例えば、複数種類の採用情報を付与できる。
【0043】
図2に表した例では、手段102−1及び102−2の上に、それぞれ、採用情報を示す数値C1及びC2が付されている。同じ数値が付された手段102は、共通の1つの計画に採用されることを示す。例えば、採用情報が付与された手段102が存在するとき、算出部16は、その手段102を含む計画についてのみ、属性値の合計の算出、重みの計算等を行う。
【0044】
出力部18は、算出部16による算出結果を、例えばGUI上に出力する。図4は、図2とは別の階層構造に関する算出結果を例示する。出力部18は、例えば図4(a)に表したように、それぞれの属性について、最小の属性値の合計、標準の属性値の合計、及び最大の属性値の合計を、計画ごとに可視化して表示する。
【0045】
また、出力部18は、図4(b)に表したように、各要件101の実質的な重みと、各要件101を充足させる手段102の属性値の合計と、を計画ごとに出力しても良い。例えば、出力部18は、重みが小さい順に、要件101を並べる。これにより、ユーザは、属性値が設定された重みに見合っているかを容易に把握できる。
【0046】
第1編集領域100においては、1つの要件101又は1つの手段102に、要件101と手段102の両方が従属する状態は、許容されない。通知部17は、1つの項目に要件101と手段102の両方が従属しているときには、そのことをユーザに通知する。
【0047】
例えば、通知部17は、ある項目に新たな要件101及び手段102の一方が従属された際に、兄弟となる項目に要件101及び手段102の他方が従属していないか判定する。1つの項目に要件101と手段102の両方が従属するとき、通知部17は、第1編集領域100上で、ユーザに警告文を表示させる。例えば、算出部16は、このような許容されない状態が解消されるまで、属性値及び重みに関する計算を行わない。
【0048】
また、編集された階層構造において、末端(葉)の項目は、典型的には手段102である。末端が要件101であると、その要件101を満たすための手段が存在しないことを意味するためである。例えば、通知部17は、この場合もユーザに通知を発する。ただし、要件101を満たすための現実的な手段102が存在しないときには、末端が要件101となる。従って、末端が要件101であるとき、算出部16は、属性値及び重みに関する計算を行っても良い。
【0049】
第1編集領域100において、図5(a)に表したように、対象103にさらに目標104が従属していても良い。目標104には、目標の属性を表す目標属性D1と、目標属性D1に関する目標属性値D2と、が従属する。目標属性は、例えば、手段102に設定されたいずれかの属性に対応する。この場合、出力部18は、例えば図5(b)に表したように、計画ごとに算出された属性値の合計と、目標属性値と、を対比させて表示しても良い。又は、算出部16は、それぞれの計画について、図4(b)に表した算出結果に加えて、目標属性値とそれぞれの要件101の実質的な重みとの積を、それぞれの要件101に対応させて表示しても良い。目標属性値と要件101の実質的な重みとの積は、それぞれの要件101について、目標となる属性値を表す。図6に表した例では、目標となる属性値が、「目標コスト」として表示されている。これにより、要件101ごとに達成が求められる属性値が明確となる。
【0050】
図7は、実施形態に係る支援システムの動作を表すフローチャートである。
まず、編集部12により第1編集領域100が表示され、第1編集領域100における編集操作を受け付ける(ステップS1)。通知部17は、編集中に、不適切な項目の配置が発生したとき、ユーザに通知する(ステップS2及びS3)。例えば、通知部17は、上述したように、ある項目に要件101及び手段102が従属しているとき、項目の配置が不適切であることをユーザに通知する。ステップS1及びS2は、編集の終了を示す操作が入力されるまで繰り返される(ステップS4)。第1編集領域100において対象103に関する階層構造が作成されると、計画抽出部15により、その階層構造から計画が抽出される(ステップS5)。算出部16は、抽出された計画から、属性及び属性値を抽出し(ステップS6)、属性ごとに属性値の合計を算出する(ステップS7)。出力部18は、算出された属性値の合計を出力する(ステップS8)。ステップS8において、作成された階層構造に目標属性及び目標属性値が含まれているとき、出力部18は、さらに、目標属性値を属性値の合計と適宜対応させて出力しても良い。
【0051】
図8は、実施形態に係る支援システムの動作を表すフローチャートである。
図8は、第1編集領域100に要件が配置されたときの動作を表している。受付部11は、第1編集領域100への要件101の入力を受け付ける(ステップS11)。課題抽出部13は、記憶装置40を参照し、入力された要件と類似する課題を抽出する(ステップS12)。候補抽出部14は、オントロジーを用いて、抽出された課題から別の課題を抽出する(ステップS13)。さらに、候補抽出部14は、その別の課題への解決手段を抽出する(ステップS14)。出力部18は、抽出された解決手段を、配置された要件101に対する手段の候補として表示させる(ステップS15)。
【0052】
実施形態の効果を説明する。
実施形態に係る支援システム1では、第1編集領域100に要件101を入力した際、課題抽出部13及び候補抽出部14により、入力した要件101に対する手段の候補が表示される。ユーザは、表示された候補を、要件101への手段として採用できる。このため、ユーザが知識ばらしの対象103に関する知識を十分に有していないときでも、ユーザが知識ばらしを効率的に実施できる。実施形態によれば、ユーザの効率的な知識ばらしを支援できる。
【0053】
候補抽出部14は、入力された要件101への手段の候補に加えて、その要件101に類似する課題、その課題への解決手段、及びオントロジーに基づく別の課題の少なくともいずれかをさらに表示しても良い。これらの情報が表示されることで、ユーザは、候補以外の知見を得ることができる。また、ユーザは、候補がどのような情報を基に抽出されたか把握できる。
【0054】
以降では、実施形態に係る支援システム1の動作の具体例を説明する。
図9及び図10は、実施形態に係る支援システムによって出力されるGUIを例示する模式図である。
図11は、オントロジーの一部を例示する模式図である。
【0055】
図9の例では、対象103として、「美味しい餃子を作る」が設定されている。この例では、実施形態に係る支援システム1を用いて、「美味しい餃子を作る」ための知識ばらしを行っている。また、要件101と、手段102と、を容易に区別できるように、要件101を示すマークE1と、手段102を示すマークE2と、が付されている。
【0056】
図9の例では、対象103に、メモ105−1及び105−2が従属している。メモは、知識を整理するための覚え書きである。メモは、要件及び手段としては扱われず、計画には影響しない。
【0057】
メモ105−1には、要件101−1〜101−3が従属している。メモ105−2には、要件101−4が従属している。メモは、要件としては扱われないため、要件101−1〜101−4が、最上位の要件となる。要件101−1には、手段102−1〜102−3が従属している。要件101−2には、手段102−4及び102−5が従属している。要件101−3には、手段102−6及び102−7が従属している。
【0058】
ここで、要件101−4が入力されたときの、表示制御装置10の動作を説明する。要件101−4が入力されると、課題抽出部13は、記憶装置40を参照する。記憶装置40には、餃子に関する分野について、課題と、課題への解決手段と、の組み合わせが複数記憶されている。課題抽出部13は、記憶装置40に記憶された複数の課題を参照する。
【0059】
複数の課題及び複数の解決手段については、課題抽出部13により、記憶装置40に記憶された文書(作業報告書、事例集など)から抽出されても良い。例えば、課題抽出部13は、文書をテキスト解析技術(又は自然言語処理技術)を用いて解析する。テキスト解析技術としては、例えば、固有表現抽出技術、重要語句抽出技術、及び関係抽出技術の少なくともいずれかが用いられる。固有表現抽出技術では、部品名などの固有名詞が文書から抽出される。重要語句抽出技術では、重要な部品名や材料名など、文書中から重要な語句が抽出される。重要語句抽出技術では、例えば、T−IDF(Term Frequency Inverse Document Frequency)が利用される。関係抽出技術では、文書から語句同士の間の関係性が抽出される。
【0060】
課題抽出部13は、文書から重要な単語と、それらの単語同士の関係性と、を抽出し、課題と解決手段の組み合わせを生成する。課題抽出部13は、複数の文書を解析し、課題と解決手段の組み合わせを複数含むデータベースを事前に生成する。課題抽出部13は、生成したデータベースを、記憶装置40に記憶する。例えば、課題抽出部13は、入力された要件と類似する課題を抽出する際、このデータベースを参照する。
【0061】
課題抽出部13は、要件101−4及び複数の課題を、それぞれ特徴量へ変換する。例えば、課題抽出部13は、要件101−4を形態素解析する。形態素解析では、要件101−4を、複数の単語に分解し、各単語の品詞を推定する。課題抽出部13は、各単語の品詞を推定すると、特定の品詞の単語を抽出する。例えば、課題抽出部13は、要件101−4を構成する複数の単語から、名詞、動詞、及び形容詞の3つの品詞である単語を抽出する。特定の品詞の単語を抽出することで、表現のばらつき、言い換え表現などによる影響を除去できる。これにより、入力された要件と類似する課題を、より適切に抽出できる。
【0062】
課題抽出部13は、要件101−4から抽出した1つ以上単語及び複数の課題を、それぞれ意味空間モデルへ入力することで意味空間に射影し、ベクトル化する。これにより、要件101−4から抽出した1つ以上単語及び複数の課題が、それぞれ特徴量に変換される。意味空間への射影には、Word2Vec、Setence2Vec、Paragraph2Vec、Doc2Vecなどの技術が用いられる。なお、複数の課題の特徴量は、予め算出されて記憶装置40に記憶されていても良い。この場合、課題抽出部13は、予め算出された複数の課題の特徴量を参照する。
【0063】
課題抽出部13は、要件101−4に基づく特徴量と、複数の課題の特徴量と、の間の距離をそれぞれ算出する。課題抽出部13は、算出された複数の距離を、要件101−4と複数の課題との間のそれぞれの類似度とする。例えば、課題抽出部13は、複数の課題から、類似度が高い順に1つ以上の課題を抽出する。
【0064】
図10は、図9の例において、表示制御装置10により表示される参考情報110を表している。参考情報110には、要件101−4と、要件101−4に類似する課題111−1〜111−3と、課題111−1〜111−3への解決手段112−1〜112−3と、が表示されている。課題111−1〜111−3は、課題抽出部13によって抽出された、要件101−4と類似する課題である。
【0065】
候補抽出部14は、オントロジーを参照し、抽出された1つ以上の課題と関連する1つ以上の別の課題を抽出する。図11は、課題111−1に含まれる単語に関するオントロジーの一部を例示している。例えば、オントロジーでは、図11に表したように、互いに概念が関連する複数の単語が紐付けられている。図11の例では、概念上の関連性が高いほど、太い線で表されている。候補抽出部14は、このオントロジーを用いて、課題111−1〜111−3と関連する別の課題を抽出する。
【0066】
候補抽出部14は、オントロジーを用いて抽出した課題への解決手段112−4〜112−7を、要件101−4に対する手段の候補として表示させる。図10の例では、候補抽出部14は、課題111−1〜111−3への解決手段112−1〜112−3をさらに表示させている。ユーザは、参考情報110に含まれる解決手段112−1〜112−7の少なくともいずれかを、要件101−4に対する手段として使用することができる。また、図10の例において、参考情報110に、オントロジーを用いて抽出された課題がさらに表示されていても良い。
【0067】
候補抽出部14は、参考情報110に表示される要件101−4について、複数の単語の一部を、その他の単語と異なる態様で表示しても良い。例えば、候補抽出部14は、要件101−4を構成する複数の単語のうち、要件101−4と類似する課題を抽出する際に利用した複数の単語の一部を、他の単語と区別可能に表示する。この表示により、ユーザは、どの単語に基づいて類似する課題などが抽出されているか、容易に把握できる。
【0068】
表示制御装置10は、要件101−4と類似する課題を抽出する際に利用した複数の単語の一部を、他の単語と区別可能に表示するためのアイコンなどを、表示装置30に表示させても良い。例えば、ユーザは、そのアイコンをクリックすることで、表示を切り替えることができる。
【0069】
編集部12による上述した編集機能は、例えば、マインドマップ(登録商標)を実践するためのソフトウェアを利用することができる。このようなソフトウェアとして、例えば、FreeMind又はXMindなどを用いることができる。また、第1編集領域100において、要件101を表す項目及び手段102を表す項目には、それぞれ、要件及び手段であることを示す情報が付される。これらの情報に基づき、支援システム1では、計画抽出部15が計画を抽出し、算出部16がその計画に含まれる要件101及び手段102について、属性値の合計や実質的な重みを算出する。
【0070】
図9に表したように、要件101と手段102との間の従属関係が表現されていれば、各項目の位置や、項目同士の間隔などは任意である。また、属性及び属性値が設定されていない手段102が存在していても良い。
【0071】
以上で説明した実施形態によれば、ユーザの効率的な知識ばらしを支援できる、支援システム、プログラム、及び記憶媒体を提供できる。
【0072】
上記の種々のデータの処理は、例えば、プログラム(ソフトウェア)に基づいて実行される。例えば、コンピュータ(処理装置)が、このプログラムを記憶し、このプログラムを読み出すことにより、上記の種々の情報の処理が行われる。
【0073】
上記の種々の情報の処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク及びハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又は、他の記録媒体に記録されても良い。
【0074】
例えば、記録媒体に記録された情報は、コンピュータ(又は組み込みシステム)により読み出されることが可能である。記録媒体において、記録形式(記憶形式)は任意である。例えば、コンピュータは、記録媒体からプログラムを読み出し、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させる。コンピュータにおいて、プログラムの取得(又は読み出し)は、ネットワークを通じて行われても良い。
【0075】
記録媒体からコンピュータ(又は組み込みシステム)にインストールされたプログラムに基づいてコンピュータ上で稼働している種々のソフトウェアにおいて、上記の情報の処理の少なくとも一部が実施されても良い。このソフトウェアは、例えば、OS(オペレーティングシステム)などを含む。このソフトウェアは、例えば、ネットワーク上で動作するミドルウェアなどを含んでも良い。
【0076】
実施形態に係る記録媒体は、上記の種々の情報の処理をコンピュータに実行させることのできるプログラムを記憶している。実施形態に係る記録媒体には、プログラムをLAN又はインターネットなどによりダウンロードして記憶された記録媒体も含まれる。複数の記録媒体に基づいて、上記の処理が行われても良い。
【0077】
実施形態に係るコンピュータは、1つ又は複数の装置(例えばパーソナルコンピュータなど)を含む。実施形態に係るコンピュータは、ネットワークにより接続された複数の装置を含んでも良い。実施形態に係る支援システムにおいて、表示制御装置による処理の一部が、クラウドサービスなどを用いて、ネットワークを介して実行されても良い。
【0078】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 支援システム、 10 表示制御装置、 11 受付部、 12 編集部、 13 課題抽出部、 14 候補抽出部、 15 計画抽出部、 16 算出部、 17 通知部、 18 出力部、 20 入力装置、 30 表示装置、 40 記憶装置、 100 第1編集領域、 101−1〜101−4 要件、 102−1〜102−12 手段、 103 対象、 104 目標、 105 メモ、 110 参考情報、 111−1〜111−6 課題、 112−1〜112−7 解決手段、 A1 属性、 A2 属性値、 B 重み、 C1,C2 数値、 D1 目標属性、 D2 目標属性値、 E1,E2 マーク、 S1〜S8,S11〜S15 ステップ
図1
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