特許第6802913号(P6802913)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6802913内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802913
(24)【登録日】2020年12月1日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 40/00 20060101AFI20201214BHJP
   A45D 40/04 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   A45D40/00 U
   A45D40/04 A
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-515866(P2019-515866)
(86)(22)【出願日】2017年9月20日
(65)【公表番号】特表2019-528927(P2019-528927A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】KR2017010343
(87)【国際公開番号】WO2018056699
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2019年3月22日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0121224
(32)【優先日】2016年9月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517230666
【氏名又は名称】パムテク コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PUM−TECH KOREA CO., LTD
(73)【特許権者】
【識別番号】515076943
【氏名又は名称】シーティーケー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CTK CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】イ,ド フン
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/082202(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0233589(US,A1)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2012−0008059(KR,U)
【文献】 特開2010−178829(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0125582(KR,A)
【文献】 特開平03−014483(JP,A)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2015−0004424(KR,U)
【文献】 特開平08−294413(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2015−0034708(KR,A)
【文献】 実開昭57−202809(JP,U)
【文献】 特開2000−004932(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 40/00−40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部容器を回転することに伴い上部容器内の口紅化粧品が上昇しながら引き出される口紅化粧品容器において、
前記下部容器上部に回転可能に結合される上部容器と、
前記上部容器内に形成されて、上側に口紅化粧品が付着された上昇ピストンと、
前記上部容器の密閉ショルダー内側に結合されて、密閉羽根が形成された密閉ピストン及び
前記上部容器を開閉するオーバーキャップを含み、
前記密閉ショルダーは、前記上部容器の下部外周縁に形成され、
前記上昇ピストンは上部容器の内周縁に密着した状態で上昇作動し、密閉ピストンの密閉羽根は上部容器の下部外周縁に形成された密閉ショルダー内周縁に密着することを特徴とする内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項2】
前記下部容器内側には上下移動可能に設けられる第1作動部材と、
前記第1作動部材上部に係合される第2作動部材及び前記第1作動部材を弾性的に押し上げる弾性部材が結合されることを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項3】
前記上部容器の下部外周縁に密閉ショルダーが形成され、前記密閉ショルダーは上部容器の外周縁から一定の間隔離隔されて下側に延長形成されることを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項4】
前記上昇ピストン外側に密閉リングが形成されることを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項5】
前記密閉ピストンの密閉羽根は密閉ピストンの上部外周縁から下側に延長形成され、下部に向かうにつれ外側に傾斜して上部容器の内周縁に弾性的に密着することを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項6】
前記密閉ピストンの密閉羽根下部外周縁には密閉突輪が形成されて上部容器内周縁に密着することを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【請求項7】
前記密閉ピストンは軟質の合成樹脂材質で形成されることを特徴とする請求項1に記載の内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器に関し、より詳細には下部容器と、前記下部容器上部に回転可能に結合されて外側に密閉ショルダーが形成された上部容器と、前記上部容器内で上昇して上側に口紅化粧品が付着された上昇ピストンと、前記上昇ピストン外側に固定結合される密閉ピストン及び前記下部容器に着脱されるオーバーキャップからなるが、前記上昇ピストン外周縁に密閉リングを形成して前記密閉リングが上部容器内周縁に密着した状態で上昇作動し、前記密閉ピストン外周縁に密閉羽根を形成して前記密閉羽根が上部容器の密閉ショルダー内周縁に密着するようにすることで、口紅化粧品容器の内部が上昇ピストンと密閉ピストンによって二重に密閉されて密閉力が向上した内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
色調化粧品は、容貌を美しく変化させて皮膚を美しく演出させようとする目的で用いられる。
【0003】
前記色調化粧品は皮膚の色を均一にして欠点をカバーするために用いられるベースメイクアップと唇、目、爪など部分的に立体感を高めるポイントメイクアップに区分されるが、前記ベースメイクアップにはメイクアップベース、ファンデーション、パウダーなどがあり、ポイントメイクアップには口紅、アイライナー、マスカラなどがある。
【0004】
女性たちの色調化粧に必要な多様な化粧品のうち、前記口紅は唇を保護してより際立つように化粧するためのものであって、従来の口紅は多様な色感を有する化粧料組成物が棒状に製造されて口紅化粧品容器内側で昇降作動しながら引出または挿入される。
【0005】
即ち、前記のような従来の一般的な口紅化粧品容器の構成は、化粧品容器の外形を維持するケースと、該ケースの内部にネジ式で設けられてケースの回転作動によってネジ山に沿って昇降作動し、スティック型化粧品が装着される口紅ホルダーと、前記ケースと口紅ホルダーとの間に設けられながらその一部が外側に露出するように設けられ、前記口紅ホルダーの上下移動を案内しながら化粧品を保護する保護管と、前記ケースの上部に締結されて保護管を安全に固定する締結キャップ及び前記ケースを開閉するオーバーキャップなどから構成されている。
【0006】
しかし、前記従来の口紅化粧品容器は、オーバーキャップとケース、ケースと口紅ホルダー及びケースと保護管の結合が堅固でないため密閉力が劣るので、使用中に外部空気がケースの内部に流入し、これにより、口紅化粧品が外部空気と持続的に接触しながら変質または硬化する問題点があった。
【0007】
前記のような問題点を解決するために、図1から分かるように、韓国公開特許第20−2015−0004424号に口紅化粧品容器の密閉構造が開示されたが、前記従来技術は円筒形容器体、締結キャップによって締結される保護管及び化粧品ホルダー、化粧品ホルダーに備えられるスティック型化粧品を有して容器体の回転作動によって化粧品ホルダーが保護管に案内されながら外部に出没する口紅化粧品容器であって、前記保護管の入口を密閉するように構成して外部空気の流入を遮断する。
【0008】
しかし、前記従来技術は保護管と化粧品ホルダー及び締結キャップとの間に密閉構造が備えられておらず、保護管と化粧品ホルダーとの間または化粧品ホルダーと締結キャップとの間に外部空気が流入して口紅化粧品容器内部が密閉されない問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、下部容器と、前記下部容器上部に回転可能に結合されて外側に密閉ショルダーが形成された上部容器と、前記上部容器内で上昇して上側に口紅化粧品が付着された上昇ピストンと、前記上昇ピストン外側に固定結合される密閉ピストン及び前記下部容器に着脱されるオーバーキャップからなるが、前記上昇ピストン外周縁に密閉リングを形成して前記密閉リングが上部容器内周縁に密着した状態で上昇作動し、前記密閉ピストン外周縁に密閉羽根を形成して前記密閉羽根が上部容器の密閉ショルダー内周縁に密着するようにすることで、口紅化粧品容器の内部が上昇ピストンと密閉ピストンによって二重に密閉されて密閉力が向上した内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を提供する。
【0010】
また、密閉ピストンを軟質の合成樹脂材質で形成し、前記密閉ピストンの上部外周縁から密閉羽根を下側に延長形成するが、前記密閉羽根が下部に向かうにつれ外側に傾斜して上部容器の密閉ショルダー内周縁に弾性的に密着するようにすることで、外部空気が上部容器内側に流入しないようにして口紅化粧品が外部空気によって変質または硬化することを防いだ内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を提供することに目的がある。
【0011】
また、下部容器内側に上下移動可能に第1作動部材を設け、上部容器下側に前記第1作動部材と鋸歯で係合される第2作動部材を結合するが、前記第1作動部材下側に第1作動部材を弾性的に押し上げる弾性部材を設けて第1作動部材と第2作動部材及び上部容器が相互密着するようにすることで、口紅化粧品容器の保管または携帯中にも密閉力が維持されて口紅化粧品が外部空気に露出しないようにした内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、下部容器を回転することに伴い上部容器内の口紅化粧品が上昇しながら引き出される口紅化粧品容器において、
前記下部容器上部に回転可能に結合される上部容器と、
前記上部容器内に形成されて、上側に口紅化粧品が付着された上昇ピストンと、
前記上部容器の密閉ショルダー内側に結合されて、密閉羽根が形成された密閉ピストン及び
前記上部容器を開閉するオーバーキャップを含み、
前記上昇ピストンは上部容器の内周縁に密着した状態で上昇作動し、密閉ピストンの密閉羽根は上部容器の密閉ショルダー内周縁に密着することを特徴とする内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を提供する。
【0013】
また、前記下部容器内側には上下移動可能に設けられる第1作動部材と、前記第1作動部材上部に係合される第2作動部材及び前記第1作動部材を弾性的に押し上げる弾性部材がさらに結合されることを特徴とする。
【0014】
また、前記上部容器の下部外周縁に密閉ショルダーが形成され、前記密閉ショルダーは上部容器の外周縁から一定の間隔離隔されて下側に延長形成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記上昇ピストン外側に密閉リングが形成されることを特徴とする。
【0016】
また、前記密閉羽根は密閉ピストンの上部外周縁から下側に延長形成され、下部に向かうにつれ外側に傾斜して上部容器の内周縁に弾性的に密着することを特徴とする。
【0017】
また、前記密閉羽根の下部外周縁には密閉突輪が形成されて上部容器内周縁に密着することを特徴とする。
【0018】
また、前記密閉ピストンは軟質の合成樹脂材質で形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器は、下部容器と、前記下部容器上部に回転可能に結合されて外側に密閉ショルダーが形成された上部容器と、前記上部容器内で上昇して上側に口紅化粧品が付着された上昇ピストンと、前記上昇ピストン外側に固定結合される密閉ピストン及び前記下部容器に着脱されるオーバーキャップからなるが、前記上昇ピストン外周縁に密閉リングを形成して前記密閉リングが上部容器内周縁に密着した状態で上昇作動し、前記密閉ピストン外周縁に密閉羽根を形成して前記密閉羽根が上部容器の密閉ショルダー内周縁に密着するようにすることで、口紅化粧品容器の内部が上昇ピストンと密閉ピストンによって二重に密閉されて密閉力が向上する効果がある。
【0020】
また、本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器は、密閉ピストンを軟質の合成樹脂材質で形成し、前記密閉ピストンの上部外周縁から密閉羽根を下側に延長形成するが、前記密閉羽根が下部に向かうにつれ外側に傾斜して上部容器の密閉ショルダー内周縁に弾性的に密着するようにすることで、外部空気が上部容器内側に流入しないようにして口紅化粧品が外部空気によって変質または硬化することを防ぐことができる。
【0021】
また、本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器は、下部容器内側に上下移動可能に第1作動部材を設け、上部容器下側に前記第1作動部材と鋸歯で係合される第2作動部材を結合するが、前記第1作動部材下側に第1作動部材を弾性的に押し上げる弾性部材を設けて第1作動部材と第2作動部材及び上部容器が相互密着するようにすることで、口紅化粧品容器の保管または携帯中にも密閉力が維持されて口紅化粧品が外部空気に露出しないようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来の口紅化粧品容器の密閉構造である。
図2】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の斜視図である。
図3】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の部分断面図である。
図5】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の断面図である。
図6】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器のオーバーキャップと内キャップが分離する姿を示す断面図である。
図7】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の下部容器を回転させて口紅化粧品が引き出される姿を示す断面図である。
図8】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の第1作動部材が回転する姿を示す部分斜視図である。
図9】本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器から引き出された口紅化粧品で化粧をする姿を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明と本発明の実施によって達成される技術的課題は、次で説明する好ましい実施例によって明確にされる。以下、添付の図面を参照して本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器の一実施例を詳細に考察すれば次の通りである。
【0024】
図2は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の斜視図であり、図3は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の分解斜視図であり、図4は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の部分断面図であり、図5は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の断面図である。
【0025】
本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器は、下部容器10を回転することに伴い上部容器20内の口紅化粧品35が上昇しながら引き出される口紅化粧品容器において、前記下部容器10上部に回転可能に結合される上部容器20と、前記上部容器20内に形成されて、上側に口紅化粧品35が付着された上昇ピストン30と、前記上昇ピストン30外側に結合されて、密閉羽根42が形成された密閉ピストン40及び前記上部容器20を開閉するオーバーキャップ50を含むが、前記上昇ピストン30は上部容器20の内周縁に密着した状態で上昇作動し、密閉ピストン40の密閉羽根42は上部容器20の内周縁に密着することを特徴とする。
【0026】
前記下部容器10は上部が開放された円筒形態であり、下部容器10中央にはリード軸挿入溝11が形成され、前記リード軸挿入溝11の外側上部にリード軸挿入突輪12が延長形成される。
【0027】
前記下部容器10の内周縁とリード軸挿入突輪12との間には、本発明にかかる口紅化粧品容器の部品が設けられる作動部材設置溝13が形成される。
【0028】
前記リード軸挿入突輪12外側には図4から分かるように、多数の回転リブ14が形成され、前記回転リブ14外側には弾性部材設置溝15が形成される。
【0029】
前記下部容器10の上部内周縁には上部容器20が結合される結合環溝16が形成される。
【0030】
前記上部容器20は下部容器10上部に回転可能に結合される。
【0031】
前記上部容器20は上部容器20内側に形成された上昇ピストン30の垂直移動を案内するようになる。
【0032】
前記上部容器20の下部外周縁には密閉ショルダー24が形成されるが、前記密閉ショルダー24は上部容器20の外周縁から一定の間隔離隔されて下側に延長形成される。
【0033】
前記密閉ショルダー24の上部外側は曲面をなして形成されることが好ましい。
【0034】
これはオーバーキャップ50が上部容器20を覆いながら下部容器10に結合される時、前記オーバーキャップ50の下部が密閉ショルダー24の上部外側にスムーズに挿入されるようにするためである。
【0035】
前記密閉ショルダー24の外周縁には下部容器10の上端に着座される着座突輪242が突出形成される。
【0036】
前記密閉ショルダー24の着座突輪242下側には結合突輪244が形成されて下部容器10内周縁に形成された結合環溝16に結合される。
【0037】
前記密閉ショルダー24下部には図3から分かるように、多数の第2嵌合部246が形成される。
【0038】
前記下部容器10の作動部材設置溝13には第1作動部材60が設けられるが、前記第1作動部材60は下部容器10に上下移動可能に結合されて前記下部容器10とともに回転する。
【0039】
前記第1作動部材60上端には第1鋸歯62が形成されるが、前記第1鋸歯62は片方向のみに傾斜するように形成される。
【0040】
前記第1作動部材60下部には多数の第1嵌合部64が形成されるが、前記第1嵌合部64は下部容器10内側に形成された各々の回転リブ14の間に挿入されて下部容器10が回転する時、前記第1作動部材60が下部容器10内側で空回りせずに下部容器10とともに回転するようにする。
【0041】
前記第1作動部材60下側には第1作動部材60を弾力支持する弾性部材70が形成され、前記弾性部材70は下部容器10の弾性部材設置溝15に挿入される。
【0042】
前記第1作動部材60上側には第2作動部材80が設けられるが、前記第2作動部材80は上部容器20と結合される。
【0043】
前記第2作動部材80下端には第2鋸歯82が形成され、前記第2鋸歯82は、第1作動部材60の第1鋸歯62と対応するように片側方向のみに傾斜面が形成されて前記第1鋸歯62と係合するようになる。即ち、使用者が片手で上部容器20をつかんで固定させ、もう片方の手で下部容器10を回転させると、第2作動部材80は上部容器20とともに固定される反面、第1作動部材60は下部容器10とともに回転するが、この時、前記第2作動部材80下端に形成された第2鋸歯82と第1作動部材60上端に形成された第1鋸歯62の傾斜面が互いに相接しており、第1作動部材60が弾性部材70により弾性的に支持されるから、第1作動部材60の第1鋸歯62が第2作動部材80の第2鋸歯82を弾性的に乗り越えながら前記第1作動部材60が第2作動部材80から片方向のみに回転するようになる。
【0044】
前記第2作動部材80外周縁には多数の嵌合溝84が形成されて上部容器20の第2嵌合部246が挿入される。これにより、前記下部容器10が回転する時、第2作動部材80が第1作動部材60に伴って回らずに上部容器20とともに固定される。
【0045】
前記第2作動部材80中央にはリード軸貫通穴86が形成され、前記リード軸貫通穴86外側には作動ネジ山862が形成される。
【0046】
本発明にかかる口紅化粧品容器は前記で考察したように、下部容器10内側に上下移動可能に第1作動部材60を設け、上部容器20下側に前記第1作動部材60と係合される第2作動部材80を結合するが、前記第1作動部材60下側に第1作動部材60を弾性的に押し上げる弾性部材70を設けて第1作動部材60と第2作動部材80及び上部容器20が相互密着するようにする。
【0047】
従って、口紅化粧品容器の保管または携帯中にも密閉力が維持されて口紅化粧品が外部空気に露出しなくなる。
【0048】
前記下部容器10のリード軸挿入突輪12内側には第1作動部材60と第2作動部材80とを貫通して上昇するリード軸90が結合される。
【0049】
前記リード軸90上端には上昇ピストン40が結合されて、外周縁にはリード軸ネジ山92が形成されて第2作動部材80の作動ネジ山862とネジ結合される。
【0050】
前記上昇ピストン30は上部容器20内で前記リード軸90により上昇して、上側に口紅化粧品35が付着される。
【0051】
前記上昇ピストン30外側には密閉リング32が形成されるが、前記密閉リング32は上部容器20内周縁に密着した状態で上昇作動する。従って、下部容器10を通じて上昇ピストン30下側に流入した外部空気が口紅化粧品35に接触して前記口紅化粧品35が変質または硬化することを防ぐようになる。
【0052】
前記固定ピストン40は上部容器20の密閉ショルダー24内側に固定結合されるが、前記固定ピストン40の上端は上部容器20の下端に密着し、下端部は第2作動部材80上部に結合されて固定される。
【0053】
前記固定ピストン40の外周縁には密閉羽根42が形成される。
【0054】
前記密閉羽根42は密閉ピストン40の上部外周縁から下側に延長形成されるが、下部に向かうにつれ外側に傾斜して上部容器20の内周縁に弾性的に密着して口紅化粧品容器の密閉力を向上させる。
【0055】
言い換えれば、本発明にかかる口紅化粧品容器は図5から分かるように、密閉ピストン40外周縁に密閉羽根42が形成されて前記密閉羽根42が上部容器20の密閉ショルダー24内周縁に密着した状態で固定されており、口紅化粧品容器内部が一次密閉され、上昇ピストン30外周縁に密閉リング32が形成されて前記密閉リング32が上部容器20内周縁に密着した状態で上昇作動しながら口紅化粧品容器内部が二次密閉される。
【0056】
従って、口紅化粧品容器の内部が上昇ピストン30と密閉ピストン40により二重に密閉されて密閉力が向上する。
【0057】
また、前記密閉羽根42の下部外周縁には上部容器20の密閉ショルダー24内周縁に密着する密閉突輪422が形成される。
【0058】
前記密閉ピストン40は弾性的に曲げられるように軟質の合成樹脂材質で形成されることが好ましい。
【0059】
前記オーバーキャップ50は上部容器20を覆いながら下部容器20に結合されて前記上部容器20を開閉するようになる。
【0060】
前記上部容器20上側には口紅化粧品容器の密閉力向上のために内キャップ56がさらに形成される。
【0061】
前記内キャップ56は上部容器20上部を覆いながら結合されて、オーバーキャップ50が下部容器10に結合される時、内キャップ56の上端がオーバーキャップ50により圧迫される。
【0062】
前記内キャップ56の上部内側には遮断板562が形成され、前記遮断板562は片側に傾斜した形態で形成されて上部容器20上端に密着する。
【0063】
前記のように構成された内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器の組立方法を図面を参照して説明すれば次の通りである。
【0064】
本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を組み立てるために、図3ないし図5から分かるように、下部容器10内側に弾性部材70と第1作動部材60を設けるが、前記弾性部材70が下部容器10の弾性部材設置溝15に挿入されるようにし、第1作動部材60の第1嵌合部64が下部容器10の回転リブ14の間に挿入されるようにする。
【0065】
次に、リード軸90に第2作動部材80をネジ結合した後、前記リード軸90と第2作動部材80を下部容器10の作動部材設置溝13に結合するが、前記リード軸90が下部容器10のリード軸挿入突輪12内側に挿入されながら第2作動部材80の第2鋸歯82が第1作動部材60の第1鋸歯62と係合するようにする。
【0066】
次に、上部容器20上側に内キャップ56を結合した後、前記上部容器20をひっくり返して上部容器20下側から口紅化粧品35内容物を注入して上昇ピストン30を結合した後、口紅化粧品35内容物を凝固させる。
【0067】
次に、固定ピストン40を下部容器10内側に挿入して第2作動部材80上部に結合し、前記のように組み立てられた上部容器20を下部容器10上部に結合するが、前記上部容器20の結合突輪244が下部容器10の結合環溝16に結合されると同時に、上昇ピストン30がリード軸90上部に結合されるようにする。
【0068】
この時、前記固定ピストン40の外周縁に形成された密閉羽根42が上部容器20の密閉ショルダー24内周縁に弾性的に密着して口紅化粧品容器内部の密閉力が向上する。
【0069】
最後に、オーバーキャップ50を下部容器10上部に結合することで、本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器の組立を完了する。
【0070】
前記のように組み立てられた内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器の使用方法を図面を参照して説明すると次の通りである。
【0071】
図6は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器のオーバーキャップと内キャップが分離する姿を示す断面図であり、図7は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の下部容器を回転させて口紅化粧品が引き出される姿を示す断面図であり、図8は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器の第1作動部材が回転する姿を示す部分斜視図であり、図9は本発明の一実施例にかかる口紅化粧品容器から引き出された口紅化粧品で化粧をする姿を示す斜視図である。
【0072】
本発明にかかる内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を使用するために、まず図6から分かるように、下部容器10からオーバーキャップ50と内キャップ56を順次分離する。
【0073】
以後、図7から分かるように、片手で上部容器20をつかんで固定させ、もう片方の手で下部容器10を片方向に回して第2作動部材80から第1作動部材60を回転させる。
【0074】
前記第1作動部材60の回転過程をさらに詳細に考察すると、図8から分かるように、第1作動部材60上端に形成された第1鋸歯62の傾斜面が第2作動部材80下端に形成された第2鋸歯82と互いに相接しているところを使用者が下部容器10を回転させると第2作動部材80は上部容器20により固定される反面、第1作動部材80は前記下部容器10とともに回転する。
【0075】
この時、前記第1作動部材60は弾性部材70により弾力支持されるから、第1作動部材60の第1鋸歯62が第2作動部材80の第2鋸歯82を弾性的に乗り越えながら回転する。
【0076】
これと同時に、下部容器10内側に設けられたリード軸90もともに回転するが、前記リード軸90は上部容器20に固定されている第2作動部材80とネジ結合されており、回転しながら徐々に上昇するようになる。
【0077】
これにより、前記リード軸90上部に結合された上昇ピストン30が上部容器20内周縁に密着した状態で上昇するようになり、前記上昇ピストン30上部に付着された口紅化粧品35も上昇しながら前記口紅化粧品35の上部が上部容器20上側に露出する。
【0078】
以後、図9から分かるように、外部に露出した口紅化粧品35を利用して唇の化粧をする。
【0079】
化粧が終わった後は、口紅化粧品容器の保管または携帯のために下部容器10に内キャップ56とオーバーキャップ50を再び結合する。
【0080】
以上、本発明で説明したことは内部が二重に密閉されるエアータイト口紅化粧品容器を実施するための一つの実施例に過ぎず、本発明は前記実施例に限定されるものではない。添付の請求の範囲で請求するように本発明の要旨を逸脱せずに当該発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば何人も多様な変更実施が可能な範囲まで本発明の範囲に属するものとみなされなければならない。
【符号の説明】
【0081】
10:下部容器
20:上部容器
24:密閉ショルダー
30:上昇ピストン
32:密閉リング
35:口紅化粧品
40:固定ピストン
42:密閉羽根
50:オーバーキャップ
60:第1作動部材
70:弾性部材
80:第2作動部材
90:リード軸
422:密閉突輪
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9