(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記期間において許可される無線通信を定めたスケジュール情報を前記複数の端末装置に送信し、前記複数の端末装置は前記スケジュール情報に基づき無線通信を行なうことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
前記制御装置は、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信の可否の問合せを受信すると、前記端末装置に割り当てられた優先度に基づき当該無線通信の可否を判断することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信システム。
前記制御装置は、前記期間において許可される無線通信を一周期または複数周期毎に変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
前記制御装置は、前記端末装置による無線通信を許可する前記期間の頻度を前記端末装置の前記優先度に基づき決定することを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
前記複数の端末装置のそれぞれは互いに同期したタイマに基づき前記期間における無線通信の可否を判断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
前記期間は複数の分割期間を含み、前記制御装置は、前記複数の分割期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定した無線通信方式に基づく無線通信のみを前記分割期間において前記端末装置に行わせることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御され、
予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うことを特徴とする端末装置。
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップと、
予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うステップとを備えることを特徴とする端末装置の制御方法。
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップと、
予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を前記複数の端末装置に行わせるステップとを備えることを特徴とするプログラム。
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップと、
予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の無線通信システムは、RTS(Request to Send)フレーム、CTS(Clear to Send)フレームに応じてNAV期間を設定しなければならい。すなわち、NAV期間は予め定められていないため、端末装置および基地局は変動し得るNAV期間を監視しなければならない。また、RTS、CTSフレームを有さない無線通信方式においては、NAV期間を設定することはできず、円滑な無線通信を行うことが困難となり得る。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、異なる無線通信方式において円滑な無線通信を行うことが可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムであって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる制御装置を備え
、前記制御装置は、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を前記複数の端末装置に行わせる無線通信システムが提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記期間において前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記端末装置に行わせ
、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を前記複数の端末装置に行わせる制御装置が提供される。
【0009】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御され
、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うことを特徴とする端末装置が提供される。
【0010】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置の制御方法であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップ
と、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を前記複数の端末装置に行わせるステップとを備えることを特徴とする制御装置の制御方法が提供される。
【0012】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法であって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップ
と、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うステップとを備えることを特徴とする端末装置の制御方法が提供される。
【0013】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップ
と、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を前記複数の端末装置に行わせるステップとを備えることを特徴とするプログラムが提供される。
【0015】
本発明の他の観点によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
スケジュール情報によって予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップ
と、予め定められた複数の前記期間とは異なる他の期間において、前記スケジュール情報によらずに前記複数の無線通信方式に基づく無線通信を行うステップとを備えること特徴とするプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、異なる無線通信方式を用いた無線通信システムにおいて円滑な無線通信を行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態における無線通信システムのブロック図である。無線通信システムは、制御装置1、複数の基地局2A〜2D、複数の端末装置3A〜3Dを含み、異なる複数の無線LAN規格による通信を行うことが可能である。制御装置1は例えばサーバコンピュータ、クラウドサーバであって、複数の基地局2A〜2Dを制御する。基地局2A〜2Dはそれぞれ異なる無線LAN規格による無線通信を行うアクセスポイント、エッジコンピュータである。ここで、複数の無線LAN規格は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11nなどにより規定されたWiFi(登録商標)通信方式、IEEE802.15.1で規定されたBLE(Bluetooth Low Energy)(登録商標)通信方式、IEEE802.15.4で規定されたZigBee(登録商標)通信方式などであり得る。以下の説明において、基地局2AはIEEE802.11bのWiFi通信方式により無線通信を行い、基地局2BはIEEE802.11nのWiFi通信方式による無線通信を行うものとする。また、基地局2CはIEEE802.15.1のBLE通信方式により無線通信を行い、基地局2DはIEEE802.15.4のZigBee通信方式により無線通信を行うものとする。端末装置3A〜3Dはコンピュータ、携帯型端末、組込機器などであって、対応する基地局2A〜2Dと無線通信を行う。
図1には4種類の無線通信方式を用いた基地局2A〜2D、端末装置3A〜3Dが示されているが、無線通信システムは他の無線通信方式を用いた基地局、端末装置を含み得る。また、無線通信システムは一つの基地局と無線通信可能な複数の端末装置を含み得る。
【0019】
図2は、本実施形態における制御装置のブロック図である。制御装置1は、バス100、CPU101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、記憶装置104、ディスプレイ105、LANユニット108、I/F(Interface)109、入力装置110を含む。
【0020】
CPU101はアプリケーションプログラムおよびスケジュール情報に従って基地局2、端末装置3を制御する。後述するように、スケジュール情報は、予め定められた帯域保障期間において無線通信を許可する通信方式を定めている。スケジュール情報は、端末装置3からの要求によって定められても良く、外部機器から入力されても良い。ROM102は不揮発性メモリから構成され、アプリケーションプログラムを記憶する。アプリケーションプログラムは、ネットワークを介してサーバからダウンロードされても良い。RAM103はCPU101の動作に必要なメモリ領域を提供する。記憶装置104はハードディスクなどの大容量記憶装置である。ディスプレイ105は液晶表示装置などから構成され、スケジュール情報を表示するとともに、基地局2の動作状態を表示し得る。LAN108は例えばイーサネット(登録商標)規格に基づく有線通信インターフェスであって、通信ケーブルを介して基地局2A〜2Dに接続される。入力装置110はキーボード、マウス、タッチパネルなどであって、制御装置1を操作するために使用される。
【0021】
図3は、本実施形態における基地局2のブロック図である。ここでは、WiFi通信方式に基づく回路構成を例として説明する。基地局2は、メディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)層処理回路205、I/F206、物理(PHY)層処理回路207、制御回路208、タイマ209、インターリーバ211、エンコーダ212、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)回路213、送信フロントエンド214、受信フロントエンド221、OFDM回路222、デコーダ223、デインターリーバ224、アンテナアレイ231、デュプレクサ232を含む。
【0022】
MAC層処理回路205はアプリケーション層などの上位層との間でパケットデータの受け渡しを行う。MAC層処理回路205は、I/F206を介して外部装置4からパケットデータを受信し、パケットデータにMACヘッダ、フレームチェックシーケンス(FCS:Frame Check Sequence)を付加したMACフレームを生成する。MACヘッダは、フレームコントロール、期間、宛先アドレス、送信元アドレス、シーケンスコントロール情報を含む。
【0023】
PHY層処理回路207はMAC層処理回路205から出力されたMACフレームにPLCP(Physical Layer Convergence Procedure)プリアンブル、PLCPヘッダを付加し、物理層のデータフレームを生成する。また、PHY層処理回路207は、アンテナアレイ231および受信回路からのフレームをMACフレームに変換し、MAC層処理回路205に出力する。制御回路208はMAC層処理回路205、PHY層処理回路207を含む基地局2の全体の動作を制御する。制御回路208は、I/F206を介して制御装置1からスケジュール情報、時刻同期信号を受信し、スケジュール情報に従って送受信を制御する。タイマ209は発信回路、カウンタを備え、時刻同期信号に基づきカウンタを更正する。
【0024】
インターリーバ211、エンコーダ212、OFDM回路213、送信フロントエンド214は送信回路を構成する。インターリーバ211はPHY層処理回路207から出力されたデータフレームのビットを並び替え、エンコーダ212はインターリーブされたデータフレームをBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調し、OFDMのシンボルを生成する。OFDM回路213は逆高速フーリエ変換(IFFT)回路、デジタルビームフォーミング(DBF)回路、空間−時間ブロック符号化(STBC)回路を含み、OFDMシンボルを複数の直交サブキャリアにマッピングする。IFFT回路は周波数領域の信号を時間領域の信号に変換する。DBF回路はアンテナアレイ231によって送信される信号が指向性を有するように処理を行う。STBC回路は、時空間ブロック符号による信号を演算し、空間ストリームの信号を時間ストリームの信号に変化する。送信フロントエンド214はアップコンバータ、中間周波数フィルタ、パワーアンプを含み、例えば2.4GHz帯の搬送周波数を有する信号を出力する。デュプレクサ232は、切り替え回路を備え、送信フロントエンド214または受信フロントエンド221を選択的にアンテナアレイ231に接続させる。アンテナアレイ231は複数のアンテナを含み、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を用いて通信速度を向上させることが可能である。
【0025】
受信フロントエンド221、デコーダ223、デインターリーバ224は受信回路を構成する。アンテナアレイ231によって受信された信号はデュプレクサ232を介して受信フロントエンド221に出力される。受信フロントエンド221は、受信信号の増幅回路、サブキャリアの検出回路を含む。OFDM回路213は高速フーリエ変換(FFT)回路、デジタルビームフォーミング(DBF)回路、空間−時間ブロック符号化(STBC)回路を含む。FFT回路は時間領域の受信信号を周波数領域の信号に変換する。DBF回路は指向性に応じた処理を行うことで、ノイズなどから受信電波を抽出する。STBC回路は、時空間ブロック符号による信号を演算し、ダイバーシチ利得を得る。デコーダ223はBPSK変調された信号を復調し、バイナリーシーケンスの信号を生成する。デインターリーバ224は、インターリーブされたビートシーケンスを復号化し、PHY層処理回路207に出力する。PHY層処理回路207は物理層のフレームをMPDUフレームに変換し、MAC層処理回路205に出力する。MAC層処理回路205はMPDUフレームからパケットデータを抽出し、I/F206を介して外部装置4に出力する。
【0026】
図4は端末装置3のブロック図である。ここでは、WiFi通信方式に基づく回路構成を例として説明する。端末装置3は無線通信部30、コンピュータ部35を備える。無線通信部30は、MAC層処理回路305、I/F306、PHY層処理回路307、制御回路308、タイマ309、インターリーバ311、エンコーダ312、OFDM回路313、送信フロントエンド314、受信フロントエンド321、OFDM回路322、デコーダ323、デインターリーバ324、アンテナアレイ331、デュプレクサ332を含む。無線通信部30の構成は基地局2の構成と同様であるため詳細な説明を省略する。コンピュータ部35はバス350、CPU351、ROM352、RAM353、記憶装置354、ディスプレイ355、I/F356を備える。コンピュータ部35は無線通信部30を通じて基地局2とデータの送受信を行うことで、所定のアプリケーションプログラムに従った処理を行うことができる。コンピュータ部35は汎用コンピュータのほか、工場におけるロボットの制御装置、画像の撮像装置などであり得る。特に、工場のロボットの制御装置においては、リアルタイム処理が要求されるため、無線通信における遅延が問題となり得る。本実施形態によれば、帯域保障期間において優先度の高いデータフレームを送信することにより、上述の問題を回避することが可能となる。
【0027】
図5は、本実施形態における無線通信チャネルの一例として、WiFi通信方式による2.4GHz帯の無線チャネルを示している。2.4GHz帯はISM(Industry Science Medical)周波数帯の一部として、産業、科学、医療、高周波エネルギー源などの様々な用途に使用されている。2.4GHz帯は、中心周波数2.412GHzの1チャネルから、5MHz毎に14のチャネルに分割されている。チャネルあたりの帯域幅は22MHzであり、例えば1チャネル、6チャネル、11チャネルは互いに重複しない。
図5に示されたチャネルの帯域幅は22MHzであるが、5MHz、10MHzの帯域幅のチャネルも使用され得る。2.4GHz帯はWiFi通信方式、BLE通信方式、ZigBee通信方式において使用されているため、無線通信の衝突が生じ得る。IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11nなどのWiFi通信方式においては、NAV期間を定めることで送信を禁止することができるが、IEEE802.15.1で規定されたBLE通信方式、IEEE802.15.4で規定されたZigBee通信方式においては、NAV期間を定めることができない。このため、本実施形態の通信システムは、複数の帯域保障期間を予め定め、それぞれの帯域保障期間において無線通信を許可する通信方式を定めることで通信の衝突を回避している。なお、2.4GHz帯の全体において無線通信の許可および禁止を定めても良く、2.4GHz帯を、例えば1〜5チャネル、6〜10チャネル、11〜14チャネルの3つのグループのそれぞれにおいて通信の許可および禁止を定めても良い。さらに、ISM周波数帯以外の帯域において本実施形態を適用しても良い。
【0028】
図6は本実施形態における無線通信のフレームの一例を示す図である。上述したように、MACフレームはMACヘッダ、ユーザデータ、フレームチェックシーケンス(FCS)を含んで構成されている。ユーザデータはいわゆるペイロードデータであって、IEEE802.11.gにおいては最大2312byte、IEEE.802.15.4においては最大257byteである。フレームチェックシーケンスは誤り検出用のデータであって例えば4byteで表される。MACヘッダはフレームコントロールデータ、フレームを送信するのに必要な時間、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、送信するデータのシーケンス番号、フラグメント番号などの情報を含む。物理ヘッダは、PLCPヘッダ、PLCPプリアンブルを含み、物理層において付加される。PLCPヘッダは変調方式(伝送速度)、データ長などの情報を含み、PLCPプリアンブルは同期データ、フレームスタート区切りデータ(SFD:Start of Frame Delimiter)を含む。
【0029】
図7は本実施形態における無線通信方法の概念図であって、同一周波数帯における各無線通信方式による無線通信の状況を示している。
図7において、横軸は時間を表し、縦軸は無線通信方式A〜Dを表している。本実施形態において、帯域保障期間T(T1、T2・・・)が周期的に設けられている。帯域保障期間Tは予め定められており、帯域保障期間Tにおいてはスケジュール情報によって定められた一の無線通信方式による通信が許可され、他の無線通信方式による無線通信は禁止される。スケジュール情報は端末装置3A〜3Dおよび基地局2A〜2Dに予め送信され、スケジュール情報に従った無線通信が実行される。以下、
図7の無線通信方法を詳細に説明する。
【0030】
時刻t0〜t1において、端末装置3Dおよび基地局2Dが無線通信を行い、時刻t1において端末装置3Cおよび基地局2Cが無線通信を開始する。時刻t2において、帯域保障期間T1が開始するため、端末装置3Cおよび基地局2Cは無線通信を終了する。時刻t2〜t3、すなわち帯域保障期間T1においては、予めスケジュール情報によって定められた端末装置3Bおよび基地局2Bのみが無線通信を行なうことができる。時刻t3〜t4においては、帯域保障期間T1が経過しているが、端末装置3Bおよび基地局2Bは他の無線通信方式と衝突しない限り、無線通信を継続し得る。
【0031】
時刻t4〜t5においては、2つの無線通信方式A、Cによる無線通信が衝突した例が示されている。この場合、正しく無線通信を行なうことが困難となり、通信のエラーまたは通信速度の低下が生じ得る。時刻t5において、端末装置3Dおよび基地局2Dは無線通信を開始する。時刻t6において、帯域保障期間T2が開始するため、端末装置3Dおよび基地局2Dは無線通信を終了する。時刻t6〜t7、すなわち帯域保障期間T2において、スケジュール情報によって定められた端末装置3Bおよび基地局2Bが無線通信を行なうことができる。以下、同様に帯域保障期間Tが周期的に発生し、スケジュール情報に従った無線通信方式による通信のみが許可される。
【0032】
帯域保障期間Tは必ずしも一定周期であることを要せず、予め定められた複数の期間であれば良い。また、帯域保障期間は少なくとも1データフレームを転送し終えるのに十分な長さであることが望ましく、例えば10〜50msec程度であり得る。なお、帯域保障期間Tの頻度および長さは、いずれかの無線通信方式において優先的に無線通信を行う必要性度またはフレームデータの大きさなどに応じて適宜設定しうる。例えば、優先的に無線通信を行なう必要性が少ない場合には、帯域保障期間Tの頻度を少なくし、または帯域保障期間Tの長さを短くしても良い。
【0033】
図8は本実施形態におけるスケジュール情報の一例を示す図であり、帯域保障期間T1〜Tnにおいて無線通信方式A〜Dのいずれの通信を許可するかを示している。スケジュール情報において、「1」は無線通信が許可されていることを表し、「0」は無線通信が禁止されていることを表している。帯域保障期間T1、T2、T4においては端末装置3Aおよび基地局2Aの無線通信のみが許可され、帯域保障期間T3においては端末装置3Bおよび基地局2Bの無線通信のみが許可される。スケジュール情報は、同一周波数帯、例えば2.4GHz帯の全体について無線通信の許可および禁止を定めても良く、2.4GHz帯において重複しないチャネル毎に無線通信の許可および禁止を定めても良い。
【0034】
図9は本実施形態における制御装置の動作を表すフローチャートである。先ず、制御装置1は所定のアプリケーションプログラムを実行し、制御装置1を初期化する(ステップS1)。制御装置1はネットワークを通じて時刻サーバにアクセスし、基準となる時刻情報を取得する(ステップS2)。また、時刻情報は、GPS(Global Positioning System)から取得されても良い。基地局2と端末装置3との無線接続が確立した後、制御装置1は基地局2および端末装置3の時刻を同期する。基地局2と端末装置3との無線接続の確立は、静的スキャンまたは動的スキャンなどによって行なわれる。静的スキャンは、基地局2からのビーコンを端末装置3が受信することによって行なわれ、動的スキャンは、端末装置3が基地局2にプローブリクエストを送信することによって行なわれる。基地局2と端末装置3との接続が確立すると、基地局2は対応する端末装置3に時刻情報を送信する。このようにして、制御装置1、基地局2、端末装置3の時刻同期が完了する(ステップS3)。
【0035】
続いて、制御装置1はスケジュール情報に基づく処理を実行する。デフォルトのスケジュール情報が設定されている場合(ステップS4でYES)、制御装置1はスケジュール情報を基地局2に送信し、さらに基地局2は対応する端末装置3にスケジュール情報を送信する(ステップS5)。端末装置3はスケジュール情報に基づき無線通信を実行する。例えば、スケジュール情報が、帯域保障期間において無線通信方式Aによる無線通信のみを許可している場合、他の無線通信方式B〜Dによる無線通信は禁止される。すなわち、帯域保障期間において、端末装置3Aによる無線通信のみが許可される。スケジュール情報が設定されていない場合(ステップS4でNO)には、基地局2および端末装置3は帯域保障期間に拘らず、無線通信を行ない得る。なお、スケジュール情報が設定されていない場合、帯域保障期間において無線通信方式A〜Dのすべての無線通信を禁止しても良い。
【0036】
続いて、制御装置1は端末装置3からの帯域使用要求がなされたかを判断する(ステップS6)。帯域使用要求がなされない場合(ステップS6でNO)には、帯域使用要求がなされるまで待機する。端末装置3から帯域使用要求がなされた場合(ステップS6でYES)、制御装置1は帯域使用要求に応じてスケジュール情報を新たに設定する(ステップS7)。例えば、端末装置3Aが帯域使用要求を対応する基地局2Aに送信すると、基地局2Aは帯域使用要求をさらに制御装置1に転送する。帯域使用要求は、例えば、必要とする帯域保障期間の回数、頻度、送信データのサイズ、優先度などの情報を含み得る。制御装置1は帯域使用要求に従い、端末装置3Aに許可する1つ又は複数の帯域保障期間を設定する。また、複数の端末装置3から帯域使用要求がなされた場合には、制御装置は帯域使用要求の優先度などの情報に基づき、複数の端末装置3のそれぞれに対して帯域保障期間を割り当てる。すなわち、優先度に応じて帯域保障期間の長さ、頻度をそれぞれの端末装置3に割り当てることができる。例えば、端末装置3A、3Bの優先度の比率が80%、20%であった場合、端末装置3A、3Bに許可される帯域保障期間の長さまたは頻度の比率を80%、20%のように定めることができる。
【0037】
制御装置1はスケジュール情報を基地局2を介して端末装置3に送信し、端末装置3はスケジュール情報に従い無線通信を実行する(ステップS8)。この後、帯域使用要求がなされ(ステップS6でYES)、新たなスケジュール情報が制御装置1によって設定されると、端末装置3は当該スケジュール情報に従った無線通信を実行する。なお、スケジュール情報において定められた回数または長さの帯域保障期間が終了し、新たなスケジュール情報が設定されない場合には、端末装置3は帯域保障期間における無線通信を行うことができない。なお、スケジュール情報が設定されない場合、帯域保障期間を消滅させ、端末装置3の通信を許可しても良い。
【0038】
図10は本実施形態における無線通信システムのシーケンスチャートである。ここでは、説明の簡略化のため、無線通信方式A、Bに対応した端末装置3A、3B、基地局2A、2B、制御装置1を図示する。
【0039】
先ず、制御装置1は所定のアプリケーションプログラムを実行し、制御装置1を初期化する(ステップS1)。端末装置3Aは基地局2Aにプローブリクエストを送信し、端末装置3Aと基地局2Aとの無線通信が確立する(ステップS101)。同様に、端末装置3Bと基地局2Bとの無線通信が確立する(ステップS102)。制御装置1は時刻サーバに接続し、基準となる時刻情報を取得し(ステップS2)、基地局2A、2Bに時刻情報を送信する(ステップS104、S106)。基地局2A、2Bは時刻情報をさらに端末装置3A、3Bに転送する(ステップS105、S107)。これにより、基地局2A、2Bのそれぞれのタイマ209、端末装置3A、3Bのそれぞれのタイマ309は制御装置1における基準時刻に同期して計時を開始する。
【0040】
デフォルトのスケジュール情報が設定されている場合(ステップS4でYES)、制御装置1はスケジュール情報を基地局2A、2Bに送信する(ステップS108、S110)。基地局2A、2Bはスケジュール情報を端末装置3A、3Bに転送する(ステップS109、S111)。この後、端末装置3A、3Bはスケジュール情報に従い、無線通信を行う。帯域保障期間外において、例えば端末装置3Bはキャリアセンスを行い、帯域が未使用であることを確認した後、データフレームを基地局2Bに転送する(ステップS113)。帯域保障期間T1においては、スケジュール情報によって定められた無線通信方式のみが許可される。例えば、無線通信方式Aが定められている場合、端末装置3Aのみが帯域保障期間T1においてデータフレームを基地局2Aに送信することができる(ステップS115)。帯域保障期間T1が終了した後は、端末装置3Aはキャリアセンスを行ない、他の無線通信方式と競合しないこと確認した後、データフレームを送信する。
【0041】
図11において、端末装置3Bが基地局2Bに帯域使用要求を送信すると(ステップS201)、基地局2Bは帯域使用要求をさらに制御装置1に転送する(ステップS202)。制御装置1は帯域使用要求に基づき新たなスケジュール情報を設定し(ステップS7)、基地局2A、2Bに送信する(ステップS204、S206)。基地局2A、2Bはスケジュール情報をさらに端末装置3A、3Bに転送する(ステップS205、S207)。帯域保障期間外においては、端末装置3Aはデータフレームを基地局2Aに送信し得るが、帯域保障期間T2が開始すると、端末装置3Aはデータフレームの送信を終了する(ステップS209)。帯域保障期間T2においては、スケジュール情報によって許可された端末装置3Bのみがデータフレームの送信を行なうことができる(ステップS211)。帯域保障期間T2が終了した後は、端末装置3Bはキャリアセンスを行ない、他の無線通信方式と競合しないことを確認した後、データフレームの送信を継続することができる。
【0042】
以上述べたように、本実施形態によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式において、予め定められた帯域保障期間において無線通信を許可する無線通信方式を決定し、当該無線通信による無線通信のみを許可することによって、無線通信の衝突を回避することが可能となる。これにより、優先度の高い端末装置からのフレームデータを確実に送信することができる。
【0043】
[第2の実施形態]
上述の実施形態における無線通信システムは、帯域保障期間毎に無線通信方式を定めているが、一つの帯域保障期間を複数の期間に分割し、それぞれの期間において無線通信を許可する無線通信方式を定めても良い。本実施形態における無線通信システムについて、第1実施形態における無線通信システムと異なる構成を中心に説明する。
【0044】
図12は本実施形態におけるスケジュール情報の一例を示す図である。帯域保障期間T1、T2はそれぞれ5個の分割期間T1_1〜T1_5、T2_1〜T2_5に分割されている。複数の端末装置3から帯域使用要求がなされた場合、制御装置1は帯域使用要求の優先度に応じて分割された期間毎の無線通信方式を設定することができる。例えば、端末装置3A、3B、3Cから帯域使用要求がなされ、それぞれの優先度の比率が60%、20%、20%であったとする。この場合、制御装置1は優先度の比率に従い、例えば分割期間T1_1〜T1_3を無線通信方式Aに割り当て、分割期間T1_4を通信方式に割り当て、そして、分割期間T1_5を無線通信方式Cに割り当てることができる。
【0045】
本実施形態によれば、一つの帯域保障期間を分割して無線通信方式に割り当てることにより、さらにきめ細かなスケジューリングを行なうことが可能である。また、各帯域保障期間において、異なる比率で割り当てを行なっても良い。例えば、奇数の帯域保障期間T1、T3、T5、・・・と偶数の帯域保障期間T2、T4、T6、・・・において、異なる比率で割り当てを行なっても良い。さらに、所定の倍数の帯域保障期間毎に異なる設定を行なうことも可能である。例えば、帯域保障期間T3、T6、T9、・・・と帯域保障期間T1〜T2、T4〜T5、T7〜T8、・・・とにおいて設定を変えても良い。
【0046】
[第3の実施形態]
図13は本実施形態におけるスケジュール情報の一例を示す図である。第1、第2実施形態における制御装置1は、帯域保障期間に無線通信を許可する無線通信方式を決定していたが、本実施形態における制御装置1は、無線通信方式に加えて端末装置をさらに決定し得る。
図13に示されたスケジュール情報において、「a1、a2、a3、b1、b2、c1、d3・・・」は帯域保障期間において無線通信可能な端末装置の識別情報を表している。例えば、帯域保障期間T1のうちの各分割期間T1_1、T1_3において、無線通信方式Aの端末装置a1の無線通信が許可され、分割期間T1_2において無線通信方式Aの端末装置a2の無線通信が許可される。また、分割期間T1_4において無線通信方式Bの端末装置b1の無線通信が許可され、分割期間T1_5において無線通信方式Bの端末装置b2の無線通信が許可される。
【0047】
このように本実施形態によれば、帯域保障期間において、無線通信方式および端末装置を決定することにより、端末装置同士の無線通信の競合を事前に回避することが可能となる。
【0048】
[第4の実施形態]
図14は本実施形態におけるスケジュール情報の一例を示す図である。本実施形態においては、制御装置1は、帯域保障期間において無線通信を許可する処理フローをさらに決定することが可能である。すなわち、通信端末および処理フローの優先度に応じて、スケジュール情報を設定し得る。
図14に示されたスケジュール情報は、帯域保障期間において無線通信を許可された端末装置および処理フローを表している。「a1−1」、「a1−2」は無線通信方式Aの端末装置a1における処理フローの識別情報を表しており、「b1−1」、「b2−1」は無線通信方式Bの端末装置b1、b2における処理フローの識別情報を表している。ここで、処理フローは、ロボット制御、音声通信、ファイルダウンロードなどであり得る。ロボット制御においては、リアルタイム処理が要求されるため、帯域保障期間毎に短い期間を割り当てることが望ましい。例えば、100msec毎の短い分割期間T1_3において、端末装置a1はロボット制御の処理フローa1−2の無線通信を優先的に行う。このように、ロボット制御などのように、リアルタイム処理が要求される処理フローについては、帯域保障期間毎に優先的に無線通信を許可することで、他の処理フローの無線通信との競合を回避することができる。
【0049】
一方、音声通信については、ロボット制御に比べるとリアルタイム処理の要求は大きくはない。このため、音声通信の優先度をロボット制御の優先度よりも低く設定し得る。例えば、ロボット制御の無線通信と競合しない範囲において、1秒毎の比較的長い帯域保障期間を音声通信に割り当てても良い。また、ファイルのダウンロードについては、リアルタイム処理の要求は低いため、帯域保障期間を割り当てずに、他の無線通信がなされていない時間帯に無線通信を行うことが望ましい。
【0050】
このように、本実施形態によれば、無線通信方式に加えて、さらに通信端末および処理フローに基づきスケジュール情報を設定することができる。これにより、アプリケーションプログラムの特性に応じた無線通信が可能となる。
【0051】
[第5の実施形態]
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、端末装置3による帯域使用要求に応じてスケジュール情報を設定する代わりに、制御装置1がスケジュール情報を設定しても良い。例えば、制御装置1が無線通信システム全体の稼働状況を判断し、優先的に無線通信を行う必要がある無線通信方式に対して帯域保障期間の使用を許可しても良い。また、制御装置1に代えて、いずれかの基地局2、または複数の基地局2においてスケジュール情報の設定を行っても良い。さらに、同一周波数帯の重複しないチャネル毎にスケジュール情報を設定しても良い。同一周波数帯を複数の帯域(チャネル)に分割することで、限られた周波数リソースを有効に利用することが可能となる。
【0052】
[第6の実施形態]
図15は本実施形態における無線通信システムのブロック図である。本実施形態における無線通信システムは制御装置1、基地局2、端末装置3を含む。無線通信システムは、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信し得る。制御装置は、予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定する。さらに、制御装置は決定した無線通信方式に基づく無線通信のみを期間において端末装置に行わせる。
【0053】
本実施形態によれば、同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式を用いた無線通信システムによれば、予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて無線通信を許可する無線通信方式を決定することで、優先度の高い無線通信を確実に行うことができる。
【0054】
上述の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0055】
(付記1)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムであって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる制御装置を備えることを特徴とする無線通信システム。
【0056】
(付記2)
前記制御装置は、前記期間において許可される無線通信を定めたスケジュール情報を前記複数の端末装置に送信し、前記複数の端末装置は前記スケジュール情報に基づき無線通信を行なうことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
【0057】
(付記3)
前記制御装置は、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信の可否の問合せを受信すると、前記端末装置に割り当てられた優先度に基づき当該無線通信の可否を判断することを特徴とする付記1または2に記載の無線通信システム。
【0058】
(付記4)
前記制御装置は、前記期間において許可される無線通信を一周期または複数周期毎に変更することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0059】
(付記5)
前記制御装置は、前記端末装置による無線通信を許可する前記期間の頻度を前記端末装置の前記優先度に基づき決定することを特徴とする付記3に記載の無線通信システム。
【0060】
(付記6)
前記複数の端末装置のそれぞれは互いに同期したタイマに基づき前記期間における無線通信の可否を判断することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0061】
(付記7)
前記制御装置は前記複数の基地局を管理するサーバに設けられたことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0062】
(付記8)
前記制御装置は前記複数の基地局のうちの少なくともいずれかに設けられたことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0063】
(付記9)
前記期間は同一周波数帯において互いに重複しないチャネル毎に定められることを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0064】
(付記10)
前記期間は複数の分割期間を含み、制御装置は、前記複数の分割期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定した無線通信方式に基づく無線通信のみを前記分割期間において前記端末装置に行わせることを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0065】
(付記11)
前記制御装置は、前記期間において無線通信を許可する前記端末装置をさらに決定することを特徴とする付記1乃至10のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0066】
(付記12)
前記制御装置は、前記期間において無線通信を許可する処理フローをさらに決定することを特徴とする付記1乃至11のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【0067】
(付記13)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記期間において前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記端末装置に行わせることを特徴とする制御装置。
【0068】
(付記14)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の端末装置および複数の基地局と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる基地局であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号を前記制御装置から前記複数の端末装置に送信することを特徴とする基地局。
【0069】
(付記15)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されることを特徴とする端末装置。
【0070】
(付記16)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムの制御方法であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記期間において前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記端末装置に行わせるステップを備えることを特徴とする無線通信システムの制御方法。
【0071】
(付記17)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置の制御方法であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップを備えることを特徴とする制御装置の制御方法。
【0072】
(付記18)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の端末装置および複数の基地局と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる基地局の制御方法であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号を前記制御装置から前記複数の端末装置に送信するステップを備えることを特徴とする基地局の制御方法。
【0073】
(付記19)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法であって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップを備えることを特徴とする端末装置の制御方法。
【0074】
(付記20)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムの制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップを備えることを特徴とするプログラム。
【0075】
(付記21)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置を制御する制御装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式を決定し、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせるステップを備えることを特徴とするプログラム。
【0076】
(付記22)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の端末装置および複数の基地局と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる基地局の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号を前記制御装置から前記複数の端末装置に送信するステップを備えることを特徴とするプログラム。
【0077】
(付記23)
同一周波数帯を共用する複数の無線通信方式によって無線通信可能な複数の基地局および複数の端末装置と、制御装置とを備える無線通信システムに用いられる端末装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
予め定められた複数の期間のそれぞれにおいて、無線通信を許可する前記無線通信方式が決定され、前記決定された無線通信方式に基づく無線通信のみを前記期間において前記端末装置に行わせる信号に基づき制御されるステップを備えることを特徴とするプログラム。