(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
電動乗り物の共有サービスの運用を支援するシステムであって、
電池の残量を取得する残量取得部と、
前記電池の交換を行い得る一人以上の交換者に対して、前記残量を含む前記電池の交換を指示するメッセージを送信する交換依頼送信部と、
を備えることを特徴とする運用支援システム。
[項目2]
項目1に記載の運用支援システムであって、
前記電池を交換した前記交換者を特定する情報を取得する交換者取得部と、
前記電池の残量に応じて前記交換者に対する報酬金額を決定する報酬金額決定部と、
前記報酬金額を前記交換者に支払う処理を行う支払い処理部と、
を備えることを特徴とする運用支援システム。
[項目3]
項目2に記載の運用支援システムであって、
前記報酬金額決定部は、さらに前記交換者の属性に応じて前記報酬金額を変動させること、
を特徴とする運用支援システム。
[項目4]
項目2に記載の運用支援システムであって、
前記報酬金額決定部は、さらに前記電動乗り物が駐車されているポートに応じて前記報酬金額を変動させること、
を特徴とする運用支援システム。
[項目5]
項目1に記載の運用支援システムであって、
前記電動乗り物の位置を示す位置情報を取得する位置情報受信部をさらに備え、
前記交換依頼送信部は、前記電動乗り物の位置及び前記乗り物が備える前記電池の前記残量を、複数の前記交換者に通知すること、
を特徴とする運用支援システム。
[項目6]
項目5に記載の運用支援システムであって、
前記電動乗り物を駐車可能なポートの位置を含むポート情報を記憶するポート情報記憶部と、
前記位置情報に応じて前記電動乗り物が駐車されている前記ポートを特定するポート特定部と、
をさらに備え、
前記交換依頼送信部は、前記ポートごとに、前記乗り物の台数及び前記残量の合計値を前記交換者に通知すること、
を特徴とする運用支援システム。
【0011】
<システム概要>
以下、本発明の一実施形態に係る乗り物共有サービスの運用支援システムについて説明する。本実施形態では、電動機付きの自転車(電動アシスト自転車)の共有サービス(レンタルサービスを含む。)を想定している。なお、本実施形態の運用支援システムは、任意の乗り物の共有サービスに適用することができる。
図1は、本実施形態に係る自転車の共有サービスを説明する図である。自転車1は、各所に設けられたポート2に駐輪されている。本実施形態では、ポート2とは、自転車1を駐輪させることのできる場所を意味するものとする。ポート2には、所定の台数までの自転車1を駐輪することができる。すなわち、各ポート2には使用中スペース21と空きスペース22との少なくともいずれかが存在しうる。自転車共有サービスの利用者は、出発ポート2(S)から目的ポート2(D)まで自転車1により移動するにあたり、自転車1の利用に先立って目的ポート2(D)を指定する。目的ポート2(D)に空きポート22が存在していれば、自転車1の利用は許可され、自転車1は自動的に解錠されて利用者が利用可能となる。
【0012】
本実施形態の共有サービスでは、いわゆるクラウドソーシングの形態で自転車の電池交換を行う。すなわち、電池交換を行う交換者に対して予め交換用の電池を配布し、交換者は自宅等において電池を充電しておき、ポート2に駐輪している充電量の少ない自転車の電池が交換されると、交換者に対して報酬が与えられる。交換者への報酬は、交換した自転車の電池残量に応じて決定される。たとえば、電池残量の少ない自転車ほど高い報酬が与えられるようにすることができる。
【0013】
図2は、本実施形態の運用支援システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の運用支援システムは、管理サーバ20を含んで構成される。管理サーバ20は、自転車1が備える通信機11及び交換者3の交換者端末30とのそれぞれと通信ネットワーク30を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク30は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。交換者端末30は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
自転車の通信機11は、自転車1の位置と充電残量とを管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、充電の必要な自転車1(例えば、電池残量が所定量以下である自転車1)が存在する場合には、その自転車1の電池14を交換するように交換者端末30にメッセージを送信することができる。交換者3は、これに応じて電池の交換を行うことができる。この際に、交換者3は、通知を受けた自転車1以外にもポート2に停めてある自転車1の電池14を交換するようにしてもよい。交換者3は、交換者端末30により管理サーバ20にアクセスしてポート2に停まっている自転車1の電池残量を確認することができる。
【0015】
<コンピュータ>
図3は、管理サーバ20及び交換者端末30に用いられるコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。コンピュータは、CPU01、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。
【0016】
<機能構成>
図4は、通信機11、管理サーバ20、及び交換者端末30の機能構成を説明する図である。
【0017】
==通信機11==
通信機11は、充電量取得部111、位置情報取得部112、機体情報送信部113を備える。なお、これらの各機能部は、ロジック回路により実現するようにしてもよいし、汎用プロセッサがプログラムを実行することにより実現するようにしてもよい。
【0018】
充電量取得部111は、自転車1の充電量(自転車1が備える電池14の残量)を取得する。充電量取得部111は、一般的な手法により電池14の残容量を計算することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0019】
位置情報取得部112は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機(不図示、通信機11が備えるようにしてもよいし、外部センサから取得するようにしてもよい。)が受信したGPS信号に基づいて、自転車1の位置を測定することができる。
【0020】
機体情報送信部113は、自転車1に関する情報(以下、機体情報という。)を管理サーバ20に送信する。機体情報には、自転車1を特定する機体IDと、充電量取得部111が取得した充電量(電池14の残量)と、位置情報取得部112が取得した位置情報とを含めることができる。機体情報送信部113は、例えば、WiFiやLTE(Long Term Evolution)等の規格に従って通信ネットワーク30を介して管理サーバ20に機体情報を送信することができる。機体情報送信部113は、定期的(例えば、5分、10分、1時間、3時間など任意の設定時間ごと)に機体情報を管理サーバ20に送信することができる。なお、充電量と位置情報とで送信間隔を変えるようにしてもよい。この場合、送信タイミングに応じて、機体情報には、充電量又は位置情報のいずれかのみが含まれるようにすることができる。機体情報送信部113は、例えば、充電量が所定の閾値を下回ったときや、位置情報の変化量(すなわち自転車1の移動距離)が所定の閾値以上となったときには、送信間隔を問わずに、そのときに機体情報を送信するようにすることもできる。
【0021】
==管理サーバ20==
管理サーバ20は、機体情報受信部211、交換依頼送信部212、機体情報送信部213、交換開始通知受信部214、交換終了通知受信部215、報酬金額決定部216、報酬支払部217、機体情報記憶部231、交換者記憶部232、交換履歴記憶部233を備える。
【0022】
機体情報記憶部231は、機体情報を記憶する。機体情報記憶部231が記憶する機体情報には、自転車1を特定する機体ID、機体情報の最終更新日時、自転車1の位置、充電量、ステータス、ポートIDなどが含まれる。機体ID、位置及び充電量は自転車1から送信される機体情報に含まれうる。ステータスには、自転車1が利用中であること、自転車1が利用可能であること、自転車1の電池交換中であることなどがある。管理サーバ20は、自転車1の利用開始時にステータスを利用中に変更し、自転車1の利用終了時にステータスを利用可能に設定することができるものとする。ポートIDは、自転車1が置かれているポート2を特定する情報である。
【0023】
交換者記憶部232は、交換者3に関する情報(以下、交換者情報という。)を記憶する。交換者情報には、交換者3を特定する交換者IDに対応付けて、交換者3の連絡先及び支払い情報などが含まれる。連絡先は、例えば、電子メールアドレス、交換者端末30にプッシュ通知を行うための交換者3のID、電話番号、ソーシャルネットワークにおける交換者3のIDなどとすることができる。支払情報は、例えば、銀行の口座番号など交換者3に対して報酬を支払うための情報である。
【0024】
交換履歴記憶部233は、電池14の交換に関する情報(以下、交換履歴という。)を記憶する。交換履歴には、電池14が交換された日時、電池14の交換を行った交換者3を特定する交換者ID、電池14を交換した自転車1が停めてあったポート2を示すポートID、電池14を交換した自転車1を特定する機体ID、電池14の交換に対して支払われた報酬額(支払額)などが含まれる。
【0025】
機体情報受信部211は、自転車1から機体情報を受信する。機体情報受信部211は、受信した機体情報を機体情報記憶部231に登録する。機体情報受信部211は、受信した機体情報に基づいて機体情報記憶部231に記憶されている機体情報を更新することができる。また、機体情報受信部211は、例えば、機体情報を受信した日時または機体情報記憶部231を更新した日時を最終更新日時として機体情報に設定することができる。機体情報受信部211は、例えば、ステータスが利用可能である自転車1について、位置情報に基づいて最寄りのポート2を特定し、ポートIDを設定することもできる。
【0026】
交換依頼送信部212は、電池14の交換を交換者3に呼びかけるメッセージ(以下、交換依頼という。)を交換者端末30に送信する。交換依頼送信部212は、例えば、機体情報記憶部231において更新された機体情報の充電量が所定の閾値以下となったものがある場合に、当該機体情報に係る自転車1の電池14を交換するように依頼する交換依頼を交換者端末30に送信することができる。交換依頼には、対象となる機体情報を含めることができる。交換依頼には、機体情報のうちの一部(例えば、充電残量のみ)を含めるようにすることもできる。
【0027】
機体情報送信部213は、交換者端末30からのリクエストに応じて機体情報を送信する。例えば、機体情報送信部213は、ポートIDを指定してリクエストに応じて、指定されたポートIDに対応する機体情報を応答することができる。機体情報送信部213はまた、後述の報酬金額決定部216により決定される自転車1の電池14を交換した場合の報酬額をポート2ごとに合計して応答に含めることができる。
【0028】
交換開始通知受信部214は、交換者端末30から電池14の交換を開始する旨の通知(以下、交換開始通知という。)を受信する。交換開始通知には、機体IDが指定される。交換開始通知受信部214は、交換開始通知に応じて、指定された機体IDに対応する機体情報のステータスを電池交換中に設定することができる。交換開始通知受信部214は、交換開始通知に含まれている機体IDに対応する機体情報のステータスが利用中又は電池交換中である場合には、電池交換ができないものとして、電池交換ができない旨を応答することもできる。すなわち、交換開始通知受信部214は、交換者3に対して、早い者勝ちで自転車1の電池14の交換を許可することができる。交換開始通知に複数の機体IDが設定されている場合には、交換開始通知受信部214は、各機体IDについて、ステータスの変更と電池交換の可否判断を行うことができる。
【0029】
交換終了通知受信部215は、交換者端末30から電池14の交換を終了した旨の通知(以下、交換終了通知という。)を受信する。交換終了通知には、機体IDが指定される。交換終了通知受信部215は、交換終了通知に応じて、指定された機体IDに対応する機体情報のステータスを利用可能に設定することができる。交換終了通知受信部215はまた、機体IDに対応する機体情報の充電量を更新する。交換終了通知受信部215は、例えば、通信機11に充電量を取得するリクエストを送信して、充電量を取得することができる。
【0030】
報酬金額決定部216は、交換者3に対する報酬額を決定する。報酬金額決定部216は、交換された電池14の残量(機体情報の充電量に設定されていた値)に応じて報酬額を決定することができる。報酬金額決定部216は、電池14の満充電の容量から、交換前の機体情報に設定されていた充電量を減じた差(以下、充電必要量という。)、すなわち、電池14に対して交換者3が充電する電力量に応じて報酬額を決定することができる。
【0031】
電池14の交換に対する報酬額の決定は、例えば、一律の単価を充電必要量に乗じて算出するようにしてもよいし、充電必要量に、季節や時間帯等に応じて決定される電力単価を乗じて算出するようにしてもよい。
【0032】
==属性に応じたダイナミックプライシング==
また、報酬金額決定部216は、交換者3の属性に応じて異なる報酬額を決定するようにしてもよい。報酬金額決定部216は、例えば、交換者3の属性に応じた単価を充電必要量に乗じて報酬額を算出してもよいし、所定の単価により一律に算出された報酬額に、交換者3の属性に応じたプレミアムを加算(又は減算)するようにしてもよい。交換者3の属性には、例えば、デモグラフィック属性などのマーケティングに係る属性を含めることができる。また、交換者3の属性として、過去の所定期間における電池14の交換頻度や充電した電力量(交換した電池14のそれぞれの充電必要量の合計)を採用することもできる。
【0033】
==場所に応じたダイナミックプライシング==
また、報酬金額決定部216は、電池14の交換対象となる自転車1が停まっているポート2の場所に応じて異なる報酬額を決定するようにしてもよい。例えば、報酬金額決定部216は、駅や商用施設などからの距離に応じて異なる単価またはプレミアムを決定することができる。また、例えば、報酬金額決定部216は、交換依頼が発せられてから交換開始通知が発せられるまでの時間(すなわち、すぐに交換者3を調達することができる度合)の集計値(例えば平均値)が短いことに応じて、単価又はプレミアムを決定するようにしてもよい。
【0034】
報酬支払部217は、交換者3に対して報酬を支払う処理を行う。報酬支払部217による報酬の支払処理は、例えば、銀行振込や電子マネー口座、ポイント口座などへの送金(あるいはポイント付与)処理として一般的な処理を採用することができる。
【0035】
==交換者端末30==
交換者端末30は、交換依頼受信部311、機体情報取得部312、交換開始通知送信部313、交換終了通知送信部314を備える。
【0036】
交換依頼受信部311は、交換依頼を受信する。交換依頼受信部311は、管理サーバ20から通知される交換依頼を受信する。交換依頼受信部311は、管理サーバ20にアクセスして交換依頼のリクエストを送信するようにしてもよい。
【0037】
機体情報取得部312は、機体情報を取得する。本実施形態では、交換依頼には、電池14を交換するべき自転車1に関する機体情報が含まれているものとするが、交換者3は、その自転車1が停まっているポート2の他の自転車1についての機体情報を取得することができる。これにより、交換者3は、交換依頼に係る自転車1の電池14の交換のついでに、同じポート2にある自転車1のうち、充電力が残っていても満充電ではないものの電池14を交換することにより、追加で受け取ることのできる報酬額を把握することができる。これにより、交換者3は、電池14の交換が必須である自転車1の電池交換だけではなく、他の自転車1についても事前に電池14を交換する動機づけがなされるため、ポート2全体として自転車1の電池14の充電量を高く保つことができる。
【0038】
交換開始通知送信部313は、交換依頼に応じて、指定されている自転車1の電池14の交換を行うと決定した交換者3からの指示に応じて、交換開始通知を管理サーバ20に送信する。交換開始通知送信部313は、交換者3が指定した自転車1を特定する機体IDを交換開始通知に設定することができる。交換開始通知送信部313は、例えば、交換依頼に含まれている機体情報を表示して当該自転車1の電池14を交換するか否かの指定を受け付けることができる。また、交換開始通知送信部313は、交換者3からの指示に応じて、機体情報取得部312に当該自転車1と同じポート2に停まっている他の自転車1についての機体情報を取得させ、取得された機体情報を出力し、交換者3から電池交換の対象となる自転車1の指定を受け付けることもできる。
【0039】
交換終了通知送信部314は、電池14の交換が終了した後に交換終了通知を管理サーバ30に送信する。交換終了通知送信部314は、例えば、電池残量の変化を検出することにより、電池14の交換が終了を検知して管理サーバ30に送信するようにしてもよいし、電池14の交換が終了したことを、例えば、交換者3から入力を受け付けるようにしてもよい。
【0040】
<動作>
以下、本実施形態の運営支援システムの動作を説明する。
図5は、電池14の交換に係るシステムの動作を説明する図である。
【0041】
通信機11は、自転車1の位置及び電池14の充電量(充電残量)を定期的に管理サーバ20に通知している(S501)。管理サーバ20は、充電残量が所定の閾値以下となっているかどうかを確認する(S502)。充電残量が閾値以下である場合、管理サーバ20は、交換者端末30に当該自転車1の機体情報を設定した交換依頼を送信する(S503)。なお、交換者端末30から管理サーバ20に交換者端末30の位置を通知するようにし、充電残量が閾値以下の自転車1の位置から近い順に所定数あるいは自転車1の位置から所定距離内の交換者端末30に対して交換依頼を送信するようにしてもよい。
【0042】
交換者端末30は、交換依頼に設定されている機体情報を表示して、交換者3から電池交換を行うか否かの指示を受け付けることができる。
図6は、交換依頼に係る機体情報を表示する画面61の一例を示す図である。画面61には、機体情報611が表示される。また、交換者端末30は、機体情報のうち充電量については、所定の単価を乗じた報酬額612を表示することもできる。なお、報酬額612は、管理サーバ20が事前に決定した報酬額を交換依頼に含めて送信するようにしてもよい。交換者3がボタン614を押下した場合には、交換者端末30は、機体情報のリクエスト(機体IDを含む)を管理サーバ20に送信し(S504)、管理サーバ20から機体IDに対応する機体情報のポートIDと同じポートIDを含む他の機体情報を交換者端末30に応答することができる(S505)。交換者端末30は、受信した機体情報について画面61と同様の表示を行い、電池交換の対象とする自転車1の指定を受け付ける。例えば、画面61においてボタン613が押下されるなどにより、電池交換の対象となる自転車1が指定されると、交換者端末30は指定された機体ID(複数可)を設定した交換開始通知を管理サーバ20に送信する(S506)。管理サーバ20は、指定された機体IDに対応する機体情報のステータスが利用可能である場合には、当該ステータスを電池交換中に設定することができる(S507)。
【0043】
電池交換が終了すると、交換者端末30から交換終了通知が管理サーバ20に送信され(S508)、管理サーバ20は機体情報のステータスを利用可能に設定し(S509)、交換された電池14の充電必要量に応じた報酬額を決定し、決定した報酬額を交換者3に対して支払う処理を行う(S510)。
【0044】
以上のようにして、本実施形態の運営支援システムによれば、共有サービスに係る自転車1の電池14の交換をクラウドソーシングにより行うことができる。
【0045】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0046】
例えば、本実施形態では、電動機付きの自転車1の共有サービスを想定したが、これに限らず、電動キックボードや電動カートなど、電池を利用する任意の乗り物を利用した任意形態のサービスに適用することができる。また、乗り物は電動機を備えていなくても、電池を搭載しているものであればよい。
【0047】
また、本実施形態では、電池14を交換者3が交換する形態を想定したが、これに限らず、交換者3が自転車1を持ち帰って充電し、充電後の自転車1をポート2に戻すような形態であってもよい。
【0048】
また、本実施形態では、機体情報は全て自転車から送信されるものとしたが、例えば、位置情報については利用者が操作するスマートフォンなどの利用者端末から受信するようにしてもよい。
【0049】
また、本実施形態では、自転車1の機体情報に基づいて、1台あたりの報酬額が提示されるものとしたが、これをポート2ごとに表示するようにしてもよい。
図7は、ポート2ごとの報酬金額を提示する画面62の一例を示す図である。
図7に示すように、ポート2ごとに機体情報の充電量に応じた報酬額を合計して提示することにより、交換者3は、どのポート2に出向いて電池14を交換するべきかを検討することができる。ここで管理サーバ20は、上述したように交換者3やポート2に応じて、自転車1ごとの異なる報酬額を決定することができる。この場合においても、決定した報酬額をポート2ごとに集計して提示すればよい。
【解決手段】電動乗り物の共有サービスの運用を支援するシステムにおいて、管理サーバ20は、電池の残量を取得する機体情報受信部211と、電池の交換を行い得る一人以上の交換者に対して、残量を含む電池の交換を指示するメッセージを送信する交換依頼送信部212と、を備える。