特許第6803162号(P6803162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6803162カートンブランク取出し方法およびカートンブランク取出し装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803162
(24)【登録日】2020年12月2日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】カートンブランク取出し方法およびカートンブランク取出し装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 43/18 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
   B65B43/18
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-141099(P2016-141099)
(22)【出願日】2016年7月19日
(65)【公開番号】特開2018-12504(P2018-12504A)
(43)【公開日】2018年1月25日
【審査請求日】2019年4月16日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 FOOMA JAPAN 2016 国際食品工業展 2016 International Food Machinery & Technology Exhibition 開催日: 平成28年6月7日(7〜10日) 開催場所: 東京ビッグサイト 東京都江東区有明3−11−1
(73)【特許権者】
【識別番号】000141886
【氏名又は名称】株式会社京都製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100103241
【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 健一
(72)【発明者】
【氏名】北村 基之
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−120814(JP,A)
【文献】 特開2005−271970(JP,A)
【文献】 特表2002−538055(JP,A)
【文献】 米国特許第05715657(US,A)
【文献】 米国特許第05910078(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/18
B31B 50/06
B65H 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートンブランクが収容されたマガジンからカートンブランクを取り出すためのカートンブランク取出し装置であって、
回転中心の回りを第1の方向に回転可能なターンテーブルと、
前記ターンテーブルの外周寄りの位置に固定されたブラケットに回転自在に支持され、前記カートンブランクを吸着保持するための吸着パッドを有するカートンブランク取出しヘッドとを備え、
前記カートンブランク取出しヘッドが、
前記ブラケットに回転自在に支持されかつ前記ターンテーブルの回転により前記第1の方向と逆方向の第2の方向に回転する軸部と、
前記軸部の一端に固定されたクランクケースと、
前記軸部の内部を挿通して延びかつ前記軸部に回転自在に支持されるとともに、前記ターンテーブルの回転により前記第2の方向に回転するように設けられた第1の回転軸と、
前記クランクケースの内部を挿通して延びかつ前記クランクケースに回転自在に支持されるとともに、前記第1の回転軸に並設され、てこクランク機構を介して前記第1の回転軸に駆動連結された回動可能な第2の回転軸と、
前記第2の回転軸の先端に取り付けられ、前記第2の回転軸の回動により、揺動可能に設けられた前記吸着パッドとを有し、
装置の運転時には、前記カートンブランク取出しヘッドが前記ターンテーブルの前記回転中心の回りを前記第1の方向に公転しつつ前記軸部の軸線の回りを前記第2の方向に自転しており、
前記吸着パッドがマガジンに接近してマガジン内のカートンブランクを吸着し、その後マガジンから離反する一連の吸着動作の際、前記吸着パッドが前記てこクランク機構を介して揺動しつつ、前記カートンブランク取出しヘッドが公転方向である前記第1の方向と逆向きの前記第2の方向に自転することにより、前記吸着パッドの吸着面は、マガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に平行に移動している
ことを特徴とするカートンブランク取出し装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ターンテーブルの回転を前記軸部および前記第1の回転軸にそれぞれ伝達する第1、第2のギヤ列が設けられており、前記ターンテーブルの回転により前記カートンブランク取出しヘッドが前記ターンテーブルの前記回転中心の周りを前記第1の方向に1公転する間に、前記第1のギヤ列により前記軸部を介して前記カートンブランク取出しヘッドが3回転自転するとともに、前記第2のギヤ列により前記第1の回転軸が6回転自転している、
ことを特徴とするカートンブランク取出し装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記ターンテーブルの回転中心と前記第1の回転軸の軸線との距離をLとし、
前記第1の回転軸の軸線と吸着パッド吸着面との距離をlとするとき、
L/l<2
の関係式が成立している、
ことを特徴とするカートンブランク取出し装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記吸着パッドが前記カートンブランク取出しヘッドのヘッド中心部から偏倚した位置に設けられている、
ことを特徴とするカートンブランク取出し装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記吸着パッドが複数個設けられており、各吸着パッドのうちの少なくとも一部が前記ヘッド中心部から偏倚した位置に設けられている、
ことを特徴とするカートンブランク取出し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マガジンに収容されたカートンブランクの取出し方法および取出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平9−315412号公報には、折り畳まれて積層された多数の箱(カートンブランク)を収容したマガジンからカートンブランクを一つずつ取り出して開口成形する装置が記載されている(同公報の図4参照)。
【0003】
上記公報に記載の装置においては、同公報の図4に示すように、内歯歯車(51)の内周上に内歯歯車(51)と噛み合う3つの遊星歯車(52)を均等間隔で配置し、内歯歯車(51)の中心に配置された駆動軸(55)と各遊星歯車(52)の軸(56)とをアーム(53)で連結し、各遊星歯車(52)の外周にバキュームカップ(54)を取り付けて構成されており、遊星歯車(52)の直径をDとするとき、内歯歯車(52)の直径は3Dに設定されている。
【0004】
この場合、駆動軸(55)によりアーム(53)を図示左回りに回転させると、各遊星歯車(52)が駆動軸(55)の周りを左回りに公転しつつ、軸(56)を中心に右回りに自転するようになっている(上記公報の図4中の矢印参照)。また、アーム(53)が駆動軸(55)の周りを1回転する間に、各遊星歯車(52)は軸(56)の周りを3回転するが、このとき、遊星歯車(52)の外周に取り付けられたバキュームカップ(54)は、2点鎖線で示すような軌跡(a)を描いて移動する。
【0005】
したがって、ケースマガジン(30)内に収容された箱(50)は、位置(A)でバキュームカップ(54)に吸着されてケースマガジン(30)から取り出されるとともに開口形成され、その後、軌跡(a)に沿って下方に移動した後、位置(B)において搬送コンベア(56)のバケット(56a)内に排出されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記従来の装置の一部を拡大したものを本願図面の図10に示す。同図中、Mはケースマガジンを、Sは箱(カートンブランク)を、Vcはバキュームカップをそれぞれ示している。バキュームカップ(Vc)によりケースマガジン(M)からカートンブランク(S)を取り出す際には、図10中のバキュームカップ(Vc)の軌跡(t)から分かるように、バキュームカップ(Vc)の吸着面(Vc)がカートンブランク(S)の被吸着面(S)に対して斜め方向から接近してカートンブランク(S)を吸着保持した後、吸着面(Vc)がカートンブランク(S)の被吸着面(S)に対してすぐに前記斜め方向とは逆の斜め方向に離反しようとする。
【0007】
このため、図11に示すように、バキュームカップ(Vc)の吸着面(Vc)がケースマガジン(M)内のカートンブランク(S)に対してカートンブランク(S)をめくるように作用することになり、その結果、カートンブランク(S)の取出し時にカートンブランク(S)が折れ曲がったり変形したりして、カートンブランク(S)に損傷を与える恐れがある。とくに、薄手のカートンブランクの場合には、カートンブランクが変形しやすいため、カートンブランクが損傷する恐れが大きい。
【0008】
また、上記従来の装置において、図12ないし図14に示すように、上下方向に複数のバキュームカップ(Vc)を配列したものでは、上側のバキュームカップ(Vc)がケースマガジン(M)に接近する際には(図12参照)、上側のバキュームカップ(Vc)は、ケースマガジン(M)内の先頭のカートンブランク(S)に対して当該カートンブランク(S)を越えてさらに内方に移動することでケースマガジン(M)内に入り込もうとするため、上側のバキュームカップ(Vc)がカートンブランク(S)をケースマガジン(M)内に押し戻そうとする。その結果、ケースマガジン(M)内に収容されたカートンブランク(S)の整列状態が乱されることになって、上側のバキュームカップ(Vc)による吸着ミスが生じる原因になる。
【0009】
次に、下側のバキュームカップ(Vc)がケースマガジン(M)に接近していく際には(図13図14参照)、下側のバキュームカップ(Vc)は、ケースマガジン(M)内の先頭のカートンブランク(S)に対して当該カートンブランク(S)を越えてさらに内方に移動することでケースマガジン(M)内に入り込もうとするため(図14参照)、下側のバキュームカップ(Vc)がカートンブランク(S)をケースマガジン(M)内に押し戻そうとする。その結果、ケースマガジン(M)内に収容されたカートンブランク(S)の整列状態が再び乱されることになって、下側のバキュームカップ(Vc)による吸着ミスが生じる原因になる。
【0010】
このように、従来装置においては、各バキュームカップ(Vc)のケースマガジン(M)への接近時にケースマガジン(M)内のカートンブランク(S)の整列状態が乱されることによって、各バキュームカップ(Vc)によるカートンブランク(S)の取出し処理を円滑に行うことができない状態が生じ得る。
【0011】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、カートンブランク(折り畳まれた状態のカートン)の取出し時にカートンブランクに損傷を与えることなく、カートンブランクの取出しをスムーズに行うことができるカートンブランク取出し方法およびカートンブランク取出し装置を提供することにある。また、本発明は、吸着パッド(バキュームカップ)をマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して略垂直方向から当接させかつ略垂直方向に離反させることができるカートンブランク取出し方法およびカートンブランク取出し装置を実現しようとしている。さらに、本発明は、吸着パッドを複数個備えている場合であっても、各吸着パッドによってカートンブランクの取出し処理を円滑に行うことができるカートンブランク取出し方法およびカートンブランク取出し装置を提供しようとしている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るカートンブランク取出し装置は、カートンブランクが収容されたマガジンからカートンブランクを取り出すための装置であって、回転中心の回りを第1の方向に回転可能なターンテーブルと、ターンテーブルの外周寄りの位置に固定されたブラケットに回転自在に支持され、カートンブランクを吸着保持するための吸着パッドを有するカートンブランク取出しヘッドとを備えている。カートンブランク取出しヘッドは、ブラケットに回転自在に支持されかつターンテーブルの回転により第1の方向と逆方向の第2の方向に回転する軸部と、軸部の一端に固定されたクランクケースと、軸部の内部を挿通して延びかつ軸部に回転自在に支持されるとともに、ターンテーブルの回転により第2の方向に回転するように設けられた第1の回転軸と、クランクケースの内部を挿通して延びかつクランクケースに回転自在に支持されるとともに、第1の回転軸に並設され、てこクランク機構を介して第1の回転軸に駆動連結された回動可能な第2の回転軸と、第2の回転軸の先端に取り付けられ、第2の回転軸の回動により、揺動可能に設けられた吸着パッドとを有している。装置の運転時には、カートンブランク取出しヘッドがターンテーブルの回転中心の回りを第1の方向に公転しつつ軸部の軸線の回りを第2の方向に自転している。吸着パッドがマガジンに接近してマガジン内のカートンブランクを吸着し、その後マガジンから離反する一連の動作の際、吸着パッドがてこクランク機構を介して揺動しつつ、カートンブランク取出しヘッドが公転方向である第1の方向と逆向きの第2の方向に自転することにより、吸着パッドの吸着面が、マガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に平行に移動している
【0013】
本発明によれば、装置の運転時には、カートンブランク取出しヘッドが、ターンテーブルの回転中心の周りの円軌道に沿って公転する。このとき、吸着パッドは、てこクランク機構を介して第1の回転軸に駆動連結された第2の回転軸に取り付けられており、カートンブランク取出しヘッドのマガジンへの接近・離反時には、カートンブランク取出しヘッド内部の第1の回転軸およびてこクランク機構を介して第2の回転軸が正逆転方向に回動する。これにより、吸着パッドがマガジンに対して接近・離反する際には、吸着パッドがカートンブランク取出しヘッドに対して揺動し、その結果、吸着パッドの吸着面がマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に平行に移動する軌跡を描く。
【0014】
これにより、吸着パッドによる吸着時に吸着パッドの吸着面がマガジン内のカートンブランクに対してカートンブランクをめくるように作用することはなく、吸着パッドによる吸着の際の接近時および吸着後の離反時には、吸着パッドがマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に垂直方向から当接するとともに実質的に垂直方向に離反するようになる。これにより、カートンブランクの取出し時にカートンブランクが折れ曲がったり変形したりすることはなく、カートンブランクに損傷を与えるのを防止できる。また、複数の吸着パッドによる吸着時においても、各吸着パッドがマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に垂直方向から当接するとともに実質的に垂直方向に離反するので、各吸着パッドの吸着面がマガジン内のカートンブランクに対してカートンブランクをマガジン側に押し戻すように作用することはなく、これにより、マガジン内の多数のカートンブランクの整列状態が乱れるのを防止できる。このようにして、カートンブランクの取出しをスムーズに行うことができるようになる。なお、ここで「実質的に」という文言を入れたのは、吸着パッドの吸着面は吸着パッドの取付けの仕方如何によって傾斜する場合があり、また、カートンブランクの被吸着面についても完全な平面であるとは限らず傾斜している場合もあるからであり、これらの場合も含める趣旨である(以下、本明細書中において同様)
【0015】
本発明では、ターンテーブルの回転を軸部および第1の回転軸にそれぞれ伝達する第1、第2のギヤ列が設けられており、ターンテーブルの回転によりカートンブランク取出しヘッドがターンテーブルの回転中心の周りを第1の方向に1公転する間に、第1のギヤ列により軸部を介してカートンブランク取出しヘッドが3回転自転するとともに、第2のギヤ列により第1の回転軸が6回転自転している。
【0016】
本発明では、ターンテーブルの回転中心と第1の回転軸の軸線との距離をLとし、第1の回転軸の軸線と吸着パッド吸着面との距離をlとするとき、L/l<2の関係式が成立している。
【0017】
本発明では、吸着パッドがカートンブランク取出しヘッドのヘッド中心部から偏倚した位置に設けられている。
【0018】
本発明では、吸着パッドが複数個設けられており、各吸着パッドのうちの少なくとも一部がヘッド中心部から偏倚した位置に設けられている。このように、吸着パッドが複数個設けられている場合でも、各吸着パッドがマガジンに対して接近・離反する際には、マガジン内のカートンブランクの被吸着位置に立てた垂線に沿う軌跡を描くので、各吸着パッドによるカートンブランクの取出し処理を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明によれば、マガジンに対して接近・離反する際に描く吸着パッドの吸着面の軌跡をマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に平行になるようにしたので、吸着パッドによる吸着時に吸着パッドの吸着面がマガジン内のカートンブランクに対してカートンブランクをめくるように作用することはなく、吸着パッドによる吸着の際の接近時および吸着後の離反時には、吸着パッドがマガジン内のカートンブランクの被吸着面に対して実質的に垂直方向から当接するとともに実質的に垂直方向に離反するようになる。これにより、カートンブランクの取出し時にカートンブランクが折れ曲がったり変形したりすることはなく、カートンブランクに損傷を与えるのを防止できるとともに、マガジン内に収容されたカートンブランクの整列状態を乱すのを防止できる。このようにして、カートンブランクの取出しをスムーズに行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施例によるカートンブランク取出し装置(3ヘッドタイプ)の正面概略図である。
図2図1のII-II 線断面概略図である。
図3図2の一部拡大図であって、カートンブランク取出しヘッドの概略構成図である。
図4図3のIV-IV 線矢視概略図であって、前記カートンブランク取出しヘッド(図3)のクランク機構の動き、および当該クランク機構による吸着パッドの揺動にともなうカートンブランクの向きの変化を併せて示している。
図5】前記クランク機構(図4)の模式図である。
図6】前記カートンブランク取出し装置(図1)の運転時における吸着パッドの軌跡およびヘッド中心部の軌跡を示す図である。
図7】前記軌跡(図6)の一部拡大図である。
図8】前記クランク機構(図4)がない場合のヘッド中心部の軌跡を示す図である。
図9】本発明の他の実施例によるカートンブランク取出し装置(2ヘッドタイプ)の正面概略図である。
図10】従来装置においてカートンブランク取出し時の動作を説明するための図である。
図11】前記従来装置(図10)の問題点を説明するための図である。
図12】従来装置の他の例においてカートンブランク取出し時の動作を説明するとともに、その問題点を説明するための図である。
図13】従来装置の他の例においてカートンブランク取出し時の動作を説明するための図である。
図14】従来装置の他の例においてカートンブランク取出し時の動作を説明するとともに、その問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施例について、添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図7は、本発明の一実施例によるカートンブランク取出し装置を示している。ここでは、3つのカートンブランク取出しヘッドを有する3ヘッドタイプを例にとる。
【0026】
図1に示すように、カートンブランク取出し装置1は、多数のカートンブランクSが収容されたマガジンMからカートンブランクSを取り出すための装置であって、カートンブランクSを吸着保持するための吸着パッドVcを有している。ここでは、円周上に等間隔(つまり120度間隔)に配置された3つのステーションA、B、Cを有する装置を例にとる。ステーションAは、吸着パッドVcによりマガジンM内のカートンブランクSを吸着保持してマガジンMから取り出すカートンブランク取出しステーションであり、ステーションBは、ステーションAで取り出されたカートンブランクSに対して、当該ステーションBに配置された別の吸着パッドVc’によりカートンブランクSの背面側を吸着保持することでカートンブランクSを予備折りする(つまり折れ目を付ける)予備折りステーションであり、ステーションCは、ステーションBで予備折りされたカートンブランクSを搬出コンベア(図示せず)の搬送面に排出して矢印方向に搬出するカートンブランク搬出ステーションである。
【0027】
カートンブランク取出し装置は、円盤状のターンテーブル2を有している。ターンテーブル2の背面側の中央には駆動軸3の一端が固定されており、ターンテーブル2は、駆動軸3の回転により、その軸芯(回転中心)Oの周りを回転可能になっている。駆動軸3は、図2に示すように、駆動軸3が挿通するブラケット4により回転自在に支持されており、ブラケット4の基端側は取付壁5に固定されている。駆動軸3の他端には、タイミングプーリ6が取り付けられており、タイミングプーリ6には、図示しないサーボモータの出力軸端に取り付けられたタイミングプーリ(図示せず)にその一端側が巻き掛けられたタイミングベルト7の他端側が巻き掛けられている。
【0028】
ブラケット4の外周側には、大径の固定ギヤ8およびこれよりも小径の固定ギヤ9がそれぞれ固定されている。一方、ターンテーブル2の背面側においてその外周寄りの位置には、アイドラー軸10の一端が固定されている。アイドラー軸10は、円周上に等間隔で3個所に配置されている。各アイドラー軸10の他端側には、小径のアイドラー(アイドルギヤ)11およびこれよりも大径のアイドラー(アイドルギヤ)12がそれぞれ回転自在に支持されている。アイドラー11、12はそれぞれ固定ギヤ8、9に噛み合っている。
【0029】
ターンテーブル2の背面側の外周寄りの位置において各アイドラー11、12の側方には、それぞれカートンブランク取出しヘッド20が設けられている。各カートンブランク取出しヘッド20は円周上に等間隔で3個所に配置されている。各カートンブランク取出しヘッド20は、駆動軸3の軸方向に沿って延びかつターンテーブル2の表面側まで延設された軸部21と、軸部21の先端側に取り付けられ、軸部21と直交する方向に延設されたクランクケース22とを有している。軸部21は、ターンテーブル2の外周側に固定されたブラケット23に回転自在に支持されている。軸部21の後端には遊星ギヤ24が固定されており、遊星ギヤ24はアイドラー11と噛み合っている。軸部21の内部には、軸部21を軸方向に挿通して延びる第1の回転軸25が同芯に配設されるとともに回転自在に支持されており、第1の回転軸25の後端には小径のピニオン26が固定されている。ピニオン26はアイドラー12と噛み合っている。
【0030】
このような構成によって、サーボモータ(図示せず)の駆動によりターンテーブル2が回転すると、アイドラー11、12がそれぞれ固定ギヤ8、9と噛み合った状態で固定ギヤ8、9(したがって軸芯O)の周りを公転しつつ回転(自転)し、カートンブランク取出しヘッド20が軸芯Oの周りを公転しつつ遊星ギヤ24の回転により回転(自転)するとともに、第1の回転軸25が軸芯Oの周りを公転しつつピニオン26の回転により回転(自転)するようになっている。
【0031】
クランクケース22内には、第1の回転軸25から間隔を隔てて第2の回転軸27が第1の回転軸25と平行に配設されており、第2の回転軸27はクランクケース22に回転自在に支持されている。第2の回転軸27はクランクケース22を挿通して延びており、その先端には、取付部材28およびステー29を介して吸着パッドVcが連結されている。吸着パッドVcは、蝶ナット15によりステー29に取り付けられており、蝶ナットの締緩により吸着パッドVcの交換が容易に行えるようになっている。なお、この例では、正面方向から見て、各カートンブランク取出しヘッド20に吸着パッドVcがそれぞれ2列ずつ(例えば2×2個または2×3個)設けられている。
【0032】
ここで、駆動軸3の軸線O−O’と第1の回転軸25の軸線P−P’との距離をLとし、第1の回転軸25の軸線P−P’と吸着パッドVcの吸着面Vcとの距離をlとするとき、以下の関係式が成立している。
L/l<2
また、固定ギヤ8の半径をRとし、遊星ギヤ24の半径をrとするとき
(R/r)−1=2
の関係式が成立している。
【0033】
固定ギヤ8の歯数は例えば90枚であり、これに対応する各遊星ギヤ24の歯数は例えば30枚である。よって、各遊星ギヤ24(およびこれが固定された軸部21およびクランクケース22)は、ターンテーブル2の回転にともなって固定ギヤ8の周り(したがって駆動軸3の軸芯Oの周り)を1公転する間にそれぞれ3回転自転する。一方、固定ギヤ9の歯数は例えば90枚であり、これに対応する各ピニオン26の歯数は例えば15枚である。よって、各ピニオン26(およびこれが固定された各第1の回転軸25)は、ターンテーブル2の回転にともなって固定ギヤ9の周り(したがって駆動軸3の軸芯Oの周り)を1公転する間にそれぞれ6回転自転する。
【0034】
第1の回転軸25は、クランクケース22の内部まで延設されており、その先端は、図3および図4に示すように、円板状のディスク30の中心部に挿入されて固定されている。ディスク30において外周寄りの偏芯位置には、ピン31の一端が固定されている。一方、第2の回転軸27には、レバー32の一端側が固定されている。レバー32は長手方向に延びる部材であって、その他端側にはピン33の一端が固定されている。ピン31、33間にはコネクティングバー34が配設されており、ピン31、32の各々の他端はコネクティングバー34の各端部にそれぞれ回転自在に支持されている。
【0035】
これらディスク30、レバー32およびコネクティングバー34により、てこクランク機構が構成されている。すなわち、ピニオン26の回転により第1の回転軸25がその軸芯Pの周りを回転すると、ディスク30が第1の回転軸25とともに回転し、このとき、ディスク30の偏芯位置に配置されたピン31が軸芯Pの周りを旋回することで、コネクティングバー34の一端側が軸芯Pの周りを旋回する。すると、コネクティングバー34の他端側に連結されたレバー32の一端側が第2の回転軸27の軸芯Qの周りを揺動して、第2の回転軸27を正逆転方向に回動させる。その結果、第2の回転軸27に取付部材28およびステー29を介して連結された吸着パッドVcが、第2の回転軸27の軸芯Qの周りを揺動するようになっている(図4中の一点鎖線および二点鎖線参照)。
【0036】
ここで、上記てこクランク機構を模式化したものを図5に示す。同図においては、ピン31がアームrを介して第1の回転軸25に連結されているが、このアームrは、ディスク30上で第1の回転軸25の軸芯Pに対するピン31の偏芯距離に相当している。また、同図では、図示の簡略化のために、正面方向から見て吸着パッドVcのステー29が第2の回転軸27とオーバラップするものを示している。同図に示すように、コネクティングバー34の一端側がピン31とともに第1の回転軸25の軸芯周りを旋回すると、コネクティングバー34の他端側がピン33を介してレバー32の一端側を第2の回転軸27の軸芯周りに揺動させる。これにより、吸着パッドVcが第2の回転軸27の軸芯周りを揺動する。
【0037】
図5中、ピン31、33が位置bに配置されているとき(実線参照)、吸着パッドVcはカートンブランク吸着位置に配置されており、このとき、吸着パッドVcの吸着面VcはマガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に配置されている。また、ピン31、32が位置aに配置されているとき(一点鎖線参照)、吸着パッドVcは、カートンブランク吸着前の接近動作として、正面方向から見て時計回り(正転方向)に最も揺動した位置に配置されており、その一方、ピン31、33が位置cに配置されているとき(二点鎖線参照)、吸着パッドVcは、カートンブランク吸着後の離反動作として、正面方向から見て反時計回り(逆転方向)に最も揺動した位置に配置されている(二点鎖線参照)。なお、図5中の吸着パッドVcの実線位置、一点鎖線位置および二点鎖線位置は、図4中のカートンブランクSの実線位置、一点鎖線位置および二点鎖線位置にそれぞれ対応している。
【0038】
したがって、吸着パッドVcがマガジンM内のカートンブランクSに対して接近・離反する際には、各ピン31、33は位置a→b→cの順に移動し、このとき、吸着パッドVcは一点鎖線位置から実線位置をへて二点鎖線位置(図4図5参照)に移動するので、正面方向から見て反時計回りに揺動することになる。その一方、カートンブランク取出しヘッド20は、正面方向から見て常時時計回りに回転しているので、吸着パッドVcがマガジンM内のカートンブランクSに対して接近・離反する際に吸着パッドVcが揺動する回動方向は、カートンブランク取出しヘッド20の回転方向と逆向きになっている。
【0039】
また、上述したように、ターンテーブル2の1回転の間に、カートンブランク取出しヘッド20が駆動軸3の軸芯周りを1公転しつつ3回転自転する(すなわち、各ステーションAB間、BC間またはCA間を移動する間に1回転自転する)のに対し、ピニオン26は駆動軸3の軸芯周りを1公転しつつ6回転自転する(すなわち、各ステーションAB間、BC間またはCA間を移動する間に2回転自転する)ので、吸着パッドVcは各ステーションAB間、BC間またはCA間を移動する間に2回揺動することになる。なお、ここでは、吸着パッドVcが正逆転方向にそれぞれ揺動して元の位置に戻ってきた(つまりピン33が一往復した)ときに吸着パッドVcが1回揺動したものとカウントする。
【0040】
次に、ターンテーブル2が1回転して各カートンブランク取出しヘッド20が各ステーションA、B、Cを移動していく際の吸着パッドVcの正面方向から見た移動の軌跡を図6に示す。ここでは、図示の便宜上、吸着パッドVcに常時カートンブランクSが吸着保持されている状態を示しており、また2列配設された吸着パッドVcのうちの一方の列の吸着パッドVcのみを示している。同図中には、各カートンブランク取出しヘッド20におけるヘッド中心部Hcの移動の軌跡Tも併せて示されている。ヘッド中心部Hcとは、ここでは、図4中に示すように、2列の各吸着パッドVc間の中央位置を指している。したがって、この例では、各吸着パッドVcは、ヘッド中心部Hcから偏倚した位置に配置されている。なお、別の言い方をすれば、ヘッド中心部Hcとは、図6中の軌跡Tを描くような、カートンブランク取出しヘッド20の内部またはその近傍領域における点を指している。
【0041】
図6においてカートンブランク取出しステーションA近辺の軌跡Tを拡大したものを図7に示す。図7において、a、a、a 、…、aは、カートンブランク取出しステーションAに接近する吸着パッドVcの動きを示しており、b、…、bn−2、bn−1、bは、カートンブランク取出しステーションAから離反する吸着パッドVcの動きを示している。また、S、…、Sn-2 、Sn-1、Sは、吸着パッドVcに吸着保持されてカートンブランク取出しステーションAから離反するカートンブランクSの動きを示している。
【0042】
図7から分かるように、吸着パッドVcがカートンブランク取出しステーションAのマガジンMに収容されたカートンブランクSに接近する際には、吸着パッドVcの吸着面Vcは、カートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に移動する軌跡を描いており、同様に、吸着パッドVcがカートンブランク取出しステーションAから離反する際には、吸着パッドVcの吸着面Vcは、マガジンMに収容されたカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に移動する軌跡を描いている。一方、カートンブランク取出しヘッド20のヘッド中心部Hcの軌跡Tを見ると、カートンブランク取出しステーションAにおいてマガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに垂線gを立てたとき、被吸着面Sに接近する軌跡Tおよび被吸着面Sから離反する軌跡Tの双方について、被吸着面Sの近傍において垂線gに限りなく接近した軌跡を描いている(なお、被吸着面S上では、接近・離反時の双方の軌跡Tは垂線gと交わっている)。すなわち、ヘッド中心部Hcは、ステーションAに対して接近・離反する際に、マガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に直交する方向に移動しているといえる。
【0043】
ところで、本実施例では、吸着パッドVcが第1の回転軸25にてこクランク機構を介して揺動可能に設けられているが、これとは異なり、第1の回転軸25およびクランク機構を設けずに、カートンブランク取出しヘッド20の軸部21に直接吸着パッドVcを取り付けるとともに、このときの吸着パッドVcの吸着面Vcと第1の回転軸25の軸線P−P’との距離を本実施例と同様のlに設定した場合において(L/l<2)、カートンブランク取出しヘッド20のヘッド中心部Hcの軌跡T’を描くと図8のようになる。同図から分かるように、ヘッド中心部Hcは、各ステーションA、B、Cに対して接近・離反する際に、ループ状の軌跡T’を描いている。
【0044】
ところが、本実施例では、カートンブランク取出しヘッド20の軸部21の内部に第1の回転軸25を回転可能に設けるとともに、第1の回転軸25にてこクランク機構を介して吸着パッドVcを揺動可能に設けており、これにより、図8中の各ステーションA、B、Cの近傍でのループ状の軌跡T’が修正されて、図6に示すように、各ステーションA、B、Cの近傍で吸着パッドVcがカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に直交する方向に移動する、すなわち、吸着パッドVcの吸着面VcがカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に移動するような軌跡を描く。
【0045】
ここで、本実施例による軌跡T(図7)と従来装置による軌跡t(図10)とを比較すると分かるように、従来装置では、マガジンM内のカートンブランクSに向かう際の軌跡とカートンブランクSから離れる際の軌跡のなす角度が大きく、吸着パッドVcの吸着面VcはカートンブランクSの吸着の直前および直後においてその姿勢が急激に変化する。その結果、吸着パッドVcの吸着面VcがマガジンM内のカートンブランクSに対してカートンブランクSをめくるように作用することになって(図11参照)、カートンブランクSの取出し時にカートンブランクSを折り曲げたり変形させたりしてカートンブランクSに損傷を与える恐れがある。これに対して、本実施例では、マガジンM内のカートンブランクSに向かう際の軌跡とカートンブランクSから離れる際の軌跡のなす角度が非常に小さく、吸着パッドVcの吸着面VcはカートンブランクSの吸着の直前および直後においてその姿勢がほとんど変化せず、マガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に移動する。
【0046】
このように本実施例によれば、運転時には、カートンブランク取出しヘッド20が、駆動軸3の軸芯(回転中心)Oの周りの円軌道に沿って公転しながら自転軸(第1の回転軸25の軸線P−P’)の周りを自転する。このとき、吸着パッドVcがクランク機構を介して第1の回転軸25に取り付けられており、カートンブランク取出しヘッド20のマガジンMへの接近・離反時には、カートンブランク取出しヘッド20内部の第1の回転軸25およびクランク機構を介して第2の回転軸27が正逆転方向に回動する。これにより、吸着パッドVcがマガジンMに対して接近・離反する際には、吸着パッドVcがカートンブランク取出しヘッド20に対して揺動し、その結果、吸着パッドVcの吸着面VcがマガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して実質的に平行に移動する軌跡を描く。言い換えれば、吸着パッドVcはカートンブランクSの被吸着面S上の被吸着位置に立てた垂線に沿う軌跡を描く。
【0047】
これにより、吸着パッドVcによる吸着時に吸着パッドVcの吸着面VcがマガジンM内のカートンブランクSに対してカートンブランクSをめくるように作用することはなく、吸着パッドVcによる吸着の際の接近時および吸着後の離反時には、吸着パッドVcがマガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して垂直方向から当接するとともに垂直方向に離反するようになる。これにより、カートンブランクSの取出し時にカートンブランクSが折れ曲がったり変形したりすることはなく、カートンブランクSに損傷を与えるのを防止できる。また、複数の吸着パッドVcによる吸着時においても、各吸着パッドVcがマガジンM内のカートンブランクSの被吸着面Sに対して垂直方向から当接するとともに垂直方向に離反するので、各吸着パッドVcの吸着面VcがマガジンM内のカートンブランクSに対してカートンブランクSをマガジンM側に押し戻すように作用することはなく、これにより、マガジンM内の多数のカートンブランクSの整列状態が乱れるのを防止できる。このようにして、カートンブランクSの取出しをスムーズに行うことができるようになる。
【0048】
また、本実施例のように、吸着パッドVcが複数個設けられるとともに、各吸着パッドVcがヘッド中心部Hcから偏倚した位置に配置されている場合であっても、各吸着パッドVcは、マガジンMに対して接近・離反する際に、マガジンM内のカートンブランクSの被吸着位置に立てた垂線に沿う軌跡を描くので、各吸着パッドVcによるカートンブランクSの取出し処理を円滑に行うことができる。
【0049】
以上、本発明に好適な実施例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、本発明には種々の変形例が含まれる。以下に変形例のいくつかの例を挙げておく。
【0050】
<第1の変形例>
前記実施例では、すべての吸着パッドVcがカートンブランク取出しヘッド20のヘッド中心部Hcから偏倚した位置に配置された例を示したが、これらの吸着パッドVcのうちの少なくとも一部はヘッド中心部Hcに配置するようにしてもよい。例えば、小型のカートンブランクSの場合には、すべての吸着パッドVcをヘッド中心部Hcに配置することも可能である。ヘッド中心部Hcに配置された吸着パッドVcの軌跡は、図6図7中の軌跡Tに示すようになる。
【0051】
<第2の変形例>
前記実施例では、カートンブランク取出しヘッド20が円周上に等間隔で3個所に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。カートンブランク取出しヘッド20の個数は1つでも2つでもよい。
【0052】
図9は、円周上に2つのカートンブランク取出しヘッド20が設けられた例を示している。同図において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。各カートンブランク取出しヘッド20は、円周上に180度間隔で配置されている。なお、ここでは、一方のカートンブランク取出しヘッド20内部のクランク機構を省略している。この第2の変形例においても、前記実施例と同様に、カートンブランク取出しステーションAに加えて予備折りステーションBおよびカートンブランク搬出ステーションCが設けられており、カートンブランク取出しヘッド20は、回転中心Oの周りを公転しつつ各ステーションA、B、Cに移動する。また、各ステーションA、B、Cを移動する間に各吸着パッドVcが揺動するので、各吸着パッドVcおよびヘッド中心部Hcの移動の軌跡は前記実施例と同様である。
【0053】
<第3の変形例>
前記実施例では、カートンブランク取出しヘッド20を自転させるのに、固定ギヤ8、アイドラー11および遊星ギヤ24からなるギヤ列を用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。固定ギヤ8および遊星ギヤ24の代わりにそれぞれタイミングプーリ(またはスプロケット)を用いるとともに、これらのタイミングプーリ(またはスプロケット)間にタイミングベルト(またはチェーン)を掛け渡すようにしてもよい。
【0054】
<第4の変形例>
前記実施例では、第1の回転軸25を回転させるのに、固定ギヤ9、アイドラー12およびピニオン26からなるギヤ列を用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。固定ギヤ9およびピニオン26の代わりにそれぞれタイミングプーリ(またはスプロケット)を用いるとともに、これらのタイミングプーリ(またはスプロケット)間にタイミングベルト(またはチェーン)を掛け渡すようにしてもよい。
【0055】
<第5の変形例>
前記実施例では、ターンテーブル2を用いてその外周寄りの位置にカートンブランク取出しヘッド20を設けた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。ターンテーブル2の代わりにターンテーブル2の半径方向に延びるアーム部材を設け、アーム部材の一端に駆動軸3を連結するとともに、他端にカートンブランク取出しヘッド20を設けるようにしてもよい。
【0056】
<その他の変形例>
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように、本発明は、マガジンに収容されたカートンブランクをマガジンからスムーズに取り出すための方法および装置に有用である。
【符号の説明】
【0058】
1: カートンブランク取出し装置

2: ターンテーブル
20: カートンブランク取出しヘッド
25: 第1の回転軸
27: 第2の回転軸

8、9: 固定ギヤ
11、12: アイドラー
24: 遊星ギヤ
26: ピニオン

Vc: 吸着パッド
Vc: 吸着面

O: 回転中心

Hc: ヘッド中心部

M: マガジン
S: カートンブランク
: 被吸着面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0059】
【特許文献1】特開平9−315412号公報(図4参照)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14