特許第6803318号(P6803318)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803318
(24)【登録日】2020年12月2日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】カウルトップガーニッシュ
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/08 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
   B62D25/08 H
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-241923(P2017-241923)
(22)【出願日】2017年12月18日
(65)【公開番号】特開2019-107985(P2019-107985A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2019年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】508309887
【氏名又は名称】森六テクノロジー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴之
(72)【発明者】
【氏名】豊田 信之
(72)【発明者】
【氏名】大木 幸博
【審査官】 米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−57021(JP,A)
【文献】 実開昭62−152809(JP,U)
【文献】 特開2005−112264(JP,A)
【文献】 特開2009−23657(JP,A)
【文献】 特開2016−117340(JP,A)
【文献】 特開2003−335264(JP,A)
【文献】 特開2015−45345(JP,A)
【文献】 特開平3−272307(JP,A)
【文献】 特開2011−131703(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0323034(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のボンネットフードの後縁部とフロントウインドシールドガラスの下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、
前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝を有し、
前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体を有し、
前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端の近傍に結合する端部結合手段が設けられ
前記端部結合手段は、
前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端の側部から前記切欠き溝に略沿う方向に突出する係合爪と、
前記カバー部品に一体に形成されて前記係合爪と嵌合される爪受容部と、
前記ガーニッシュ本体のうちの、前記切欠き溝を挟んで前記係合爪と対向する位置に配置され、前記切欠き溝に沿う方向と交差する方向に延び前記切欠き溝に向かって開口する係合溝と、
前記カバー部品の下面に突設されて前記係合溝の縁部に嵌合される係合ブロックと、を備えていることを特徴とするカウルトップガーニッシュ。
【請求項2】
前記ガーニッシュ本体は、前記端末部の前記係合爪に近接する位置に配置され、前記係合爪に嵌合された前記爪受容部の外周面に対して当接、若しくは、近接するガイド壁を備えていることを特徴とする請求項1に記載のカウルトップガーニッシュ。
【請求項3】
前記カバー部品は、前記切欠き溝の縁部に重ねられる側縁フランジを有し、
前記カバー部品の前記側縁フランジの裏面には、係止突起が設けられ、
前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の側縁部には、前記係止突起の挿入を許容する挿入許容部と、前記係止突起が嵌合される嵌合孔と、前記挿入許容部から前記嵌合孔への前記係止突起の移動を許容するガイド部と、が設けられ、
前記ガイド部を介した前記挿入許容部から前記嵌合孔への前記係止突起の移動方向は、前記爪受容部が前記係合爪に嵌入される方向と略合致する方向に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカウルトップガーニッシュ。
【請求項4】
前記切欠き溝は、外部からの荷重入力方向に面する前記ガーニッシュ本体の壁部に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカウルトップガーニッシュ。
【請求項5】
車両のボンネットフードの後縁部とフロントウインドシールドガラスの下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、
前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝を有し、
前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体を有し、
前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端の近傍に結合する端部結合手段が設けられ、
前記カバー本体は、前記壁部と交差する方向にアーチ状に湾曲して形成され、
前記カバー本体の湾曲形状部の基端は、前記切欠き溝の側端部と略合致するように形成されていることを特徴とするカウルトップガーニッシュ。
【請求項6】
車両のボンネットフードの後縁部とフロントウインドシールドガラスの下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、
前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝を有し、
前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体を有し、
前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端の近傍に結合する端部結合手段が設けられ、
前記カバー部品は、前記ボンネットフードの回動ヒンジの下方に配置されることを特徴とするカウルトップガーニッシュ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両に用いられるカウルトップガーニッシュに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両においては、ボンネットフードの後縁部とフロントウインドシールドガラスの間に、車体のカウルボックスの一部を構成する樹脂製のカウルトップガーニッシュが設けられるのが一般的である。
【0003】
カウルトップガーニッシュの下方には、ワイヤハーネスやワイパモータ、サスペンション部品等が配設されている。このため、これらの部品に対するメンテナンス等を容易するために、カウルトップガーニッシュの一部に切欠きを設け、その切欠きの開口部に別体のカバー部品が脱着可能に取り付けられることがある。また、近年、車両の室内空間を拡大するためにボンネットフードの下方の収納空間は縮小傾向にあり、それに伴いカウルトップガーニッシュとその周辺部品との間隙も狭まる傾向にある。
【0004】
また、近年では、歩行者保護等を目的として、カウルトップガーニッシュに脆弱部を設けた車両や、カウルトップガーニッシュの一部に切欠きを設け、その切欠き部分に軟質部材(弾性部材)から成るカバー部品を取り付けた車両が案出されている。これらの車両は、カウルトップガーニッシュに設けた脆弱部や軟質なカバー部品によって、荷重入力の際の衝撃を緩和する。
【0005】
特許文献1に記載のカウルトップガーニッシュは、車幅方向に沿って配置される硬質樹脂製のガーニッシュ本体の前側の端末部に切欠き部(開口穴フランジ)が設けられ、その切欠き部に、樹脂製のカバー部品が脱着可能に取り付けられている。カバー部品は、断面略V状の可撓性樋が幅方向の略中央領域に設けられ、切欠き部に組み付けるときに可撓性樋を撓み変形させられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭62−152809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のカウルトップガーニッシュは、樹脂製のカバー部品の幅方向の中央領域に断面略V字状の可撓性樋が設けられ、可撓性樋の弾性反力によってカバー部品が切欠き部の縁部に係止されている。このため、切欠き部に対するカバー部品の組み付けを容易にするために可撓性樋を柔らかくすると、切欠き部に対する支持反力が低下してしまい、切欠き部の縁部に対する所望の拘束力が得られなくなる。また、外部からの入力衝撃をより緩和できるようにカバー部品の材質自体を軟質なものに設定した場合にも、同様に切欠き部の縁部に対する所望の拘束力が得られなくなる。
【0008】
そこで本発明は、外部からの荷重入力に対する緩衝機能をカバー部品に持たせつつ、強固にカバー部品をガーニッシュ本体に組み付けることができるカウルトップガーニッシュを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願の一の発明に係るカウルトップガーニッシュは、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
即ち、発明に係るカウルトップガーニッシュは、車両のボンネットフード(例えば、実施形態のボンネットフード6)の後縁部とフロントウインドシールドガラス(例えば、実施形態のフロントウインドシールドガラス3)の下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体(例えば、実施形態のガーニッシュ本体11)と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品(例えば、実施形態のカバー部品13)と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部(例えば、実施形態の延長フランジ14d)を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝(例えば、実施形態の切欠き溝12)を有し、前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体(例えば、実施形態のカバー本体27)を有し、前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端(例えば、実施形態の開口端12a)の近傍に結合する端部結合手段(例えば、実施形態の端部結合手段30)が設けられ、前記端部結合手段は、前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端の側部から前記切欠き溝に略沿う方向に突出する係合爪(例えば、実施形態の係合爪21)と、前記カバー部品に一体に形成されて前記係合爪と嵌合される爪受容部(例えば、実施形態の爪受容部29)と、前記ガーニッシュ本体のうちの、前記切欠き溝を挟んで前記係合爪と対向する位置に配置され、前記切欠き溝に沿う方向と交差する方向に延び前記切欠き溝に向かって開口する係合溝(例えば、実施形態の係合溝24)と、前記カバー部品の下面に突設されて前記係合溝の縁部に嵌合される係合ブロック(例えば、実施形態の係合ブロック31)と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
上記の構成により、カバー部品の端部が端部結合手段によってガーニッシュ本体の切欠き溝の開口端の近傍に結合されるため、カバー部品を、ガーニッシュ本体に対して当該ガーニッシュ本体の壁部の端末部側に強固に組み付けることができる。
【0011】
また、この場合、係合爪に対してカバー部品の爪受容部を切欠き溝の外側から差し込むようにして嵌合させることができる。爪受容部が係合爪に嵌合されると、爪受容部の奥側方向への変位が規制され、その結果、カバー部品の端部がガーニッシュ本体の端末部側と位置決めされる。また、爪受容部が係合爪に嵌合されると、係合爪の突出方向と交差する方向のカバー部品の変位が規制されるため、カバー部品がガーニッシュ本体に組付けられた後に、外力が加わってもカバー部品が脱落しにくくなる。また、軟質部材から成るカバー部品のバタツキも抑制される。
【0012】
前記ガーニッシュ本体は、前記端末部の前記係合爪に近接する位置に配置され、前記係合爪に嵌合された前記爪受容部の外周面に対して当接、若しくは、近接するガイド壁(例えば、実施形態のガイド壁22)を備えるようにしても良い。
この場合、爪受容部が係合爪に嵌合されると、ガイド壁が係合爪との間で爪受容部の外周壁を挟みこむかたちとなるため、カバー部品の脱落をより確実に防止できるようになる。また、係合爪に嵌合された爪受容部の外面の外側にガイド壁が配置されるため、爪受容部に外力が作用するのをガイド壁によって避けることができる。
【0013】
前記カバー部材は、前記切欠き溝の縁部に重ねられる側縁フランジ(例えば、実施形態の側縁フランジ28)を有し、前記カバー部品の前記側縁フランジの裏面には、係止突起(例えば、実施形態の係止突起32)が設けられ、前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の縁部には、前記係止突起の挿入を許容する挿入許容部(例えば、実施形態の挿入許容孔25a,挿入許容開口26a)と、前記係止突起が嵌合される嵌合孔(例えば、実施形態の嵌合孔25b,26b)と、前記挿入許容部から前記嵌合孔への前記係止突起の移動を許容するガイド部(例えば、実施形態のガイド部25c,26c)と、が設けられ、前記ガイド部を介した前記挿入許容部から前記嵌合孔への前記係止突起の移動方向は、前記爪受容部が前記係合爪に嵌入される方向と略合致する方向に設定されるようにしても良い。
この場合、カバー部品をガーニッシュ本体に組み付けるときには、カバー部品の側縁フランジに突設された係止突起をガーニッシュ本体の挿入許容部に配置し、その状態でカバー部品の爪受容部をガーニッシュ本体の係合爪に嵌合する。このとき、カバー部品を係合爪に対する嵌合方向に押し込むと、カバー部品の係止突起がガイド部に案内されてガーニッシュ本体の嵌合孔方向に移動し、最終的に嵌合孔に嵌合される。したがって、この構成を採用した場合には、カバー部品をガーニッシュ本体に対して強固に、かつ、容易に結合することが可能になる。
【0014】
前記切欠き溝は、外部からの荷重入力方向に面する前記ガーニッシュ本体の壁部に設けられるようにしても良い。
この場合、外部からの荷重入力方向に面する位置に、軟質材料から成るカバー部品が配置されることになる。したがって、この構成を採用した場合には、切欠き溝の下方に配置されるハーネス等の部品をカバー部品によって保護することができ、かつ、入力荷重による衝撃をカバー部品によって緩和することができる。
【0015】
本出願の他の発明に係るカウルトップガーニッシュは、車両のボンネットフード(例えば、実施形態のボンネットフード6)の後縁部とフロントウインドシールドガラス(例えば、実施形態のフロントウインドシールドガラス3)の下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体(例えば、実施形態のガーニッシュ本体11)と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品(例えば、実施形態のカバー部品13)と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部(例えば、実施形態の延長フランジ14d)を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝(例えば、実施形態の切欠き溝12)を有し、前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体(例えば、実施形態のカバー本体27)を有し、前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端(例えば、実施形態の開口端12a)の近傍に結合する端部結合手段(例えば、実施形態の端部結合手段30)が設けられ、前記カバー本体は、前記壁部と交差する方向にアーチ状に湾曲して形成され、前記カバー本体の湾曲形状部の基端は、前記切欠き溝の側端部と略合致するように形成されていることを特徴とする。
この場合、カバー本体のアーチ状の湾曲部の充分な変形ストロークによって入力荷重による衝撃をより緩和することができる。また、カバー本体の湾曲形状部の基端が切欠き溝の側端部と略合致するように形成されているため、切欠き溝の縁部がアーチ状の湾曲部の変形を阻害するのを抑制することができる。したがって、この構成を採用した場合には、カバー本体による衝撃緩衝性能をより高めることができる。また、カバー部品のアーチ状の湾曲部の下方には上方に隆起した空間ができるため、アーチ状の湾曲部の下方にハーネス等の部品を容易に配置することが可能になる。
【0016】
本出願のさらに他の発明に係るカウルトップガーニッシュは、車両のボンネットフード(例えば、実施形態のボンネットフード6)の後縁部とフロントウインドシールドガラス(例えば、実施形態のフロントウインドシールドガラス3)の下縁部の間を塞ぐように配置されるガーニッシュ本体(例えば、実施形態のガーニッシュ本体11)と、前記ガーニッシュ本体に取り付けられて外部からの入力荷重を吸収する軟質部材から成るカバー部品(例えば、実施形態のカバー部品13)と、を備えたカウルトップガーニッシュにおいて、前記ガーニッシュ本体は、当該ガーニッシュ本体の壁部(例えば、実施形態の延長フランジ14d)を厚み方向に貫通し、かつ前記壁部の端末部に向かって開口する切欠き溝(例えば、実施形態の切欠き溝12)を有し、前記カバー部品は、前記切欠き溝を覆うカバー本体(例えば、実施形態のカバー本体27)を有し、前記ガーニッシュ本体と前記カバー部品には、前記カバー部品の端部を前記ガーニッシュ本体の前記切欠き溝の開口端(例えば、実施形態の開口端12a)の近傍に結合する端部結合手段(例えば、実施形態の端部結合手段30)が設けられ、前記カバー部品は、前記ボンネットフードの回動ヒンジ(例えば、実施形態の回動ヒンジ7)の下方に配置されていることを特徴とする。
この場合、ボンネットフードの上面に大きな荷重が入力されたときに、硬い部品である回動ヒンジの下方へのストロークをカバー部品によって許容することが可能になり、その入力衝撃をカバー部品によって緩和できるようになる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、軟質部材から成るカバー部品の端部が、端部結合手段によってガーニッシュ本体の切欠き溝の開口端の近傍に結合されるため、外部からの荷重入力に対する緩衝機能をカバー部品に持たせつつ、カバー部品をガーニッシュ本体に強固に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態のガーニッシュ本体の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの図1のIII−III断面に対応する断面図である。
図4】本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの図1のIV−IV断面に対応する断面図である。
図5】本発明の一実施形態のガーニッシュ本体の図2のV部の拡大図である。
図6】本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの図1のVI部の拡大図である。
図7】本発明の一実施形態のカバー部品を表面側から見た斜視図である。
図8】本発明の一実施形態のカバー部品を裏面側から見た斜視図である。
図9】本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの図6のIX−IX断面に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態のカウルトップガーニッシュ10を車両の右斜め上方から見た図であり、図2は、一部の部品を取り去ったカウルトップガーニッシュ10を車両の右斜め上方から見た図である。また、図3は、図1のIII−III断面に対応する断面を示す図であり、図4は、図1のIV−IV断面に対応する断面を示す図である。なお、図面の適所には、車両の前方を指す矢印FRと、車両の上方を指す矢印UPが記されている。
図3図4に示すように、車両のエンジンルーム1の後部上方には、車幅方向に沿って延出するカウル部2が設置されている。カウル部2は、フロントウインドシールドガラス3の前縁部下方に配置される金属製のカウルトップパネル4と、カウルトップパネル4の前部下方に配置される金属製のボディパネル5とが結合されて形成されている。カウル部2は、カウルトップパネル4とボディパネル5が相互に結合されることにより、上方に開口した樋状に形成されている。
【0020】
カウル部2には、車室内に外気を導入する図示しない空調装置の空気取入部が接続されているとともに、図示しないワイパー装置の駆動用モータ等が配置されている。
また、カウルトップパネル4の後縁部には、後上方に傾斜した後縁フランジ4rが延設され、その後縁フランジ4rの上部に金属製の別体のパネル材8が接続されている。パネル材8の上面には、液密に密着可能なゴム質の接着剤によって、フロントウインドシールドガラス3の前縁部が固定されている。
【0021】
また、エンジンルーム1の上方には、エンジンルーム1の上方を開閉可能に覆うボンネットフード6が配置されている。ボンネットフード6は、エンジンルーム1の後方側左右に配置された回動ヒンジ7を介して車体に取り付けられている。ボンネットフード6は、エンジンルーム1が閉じられた状態で上方を向くフードアウタ部6aと、フードアウタ部6aの下面との間で略閉断面を形成するフードインナ部6bと、を有している。フードアウタ部6aとフードインナ部6bは一体、或いは、別体に形成されている。
【0022】
カウル部2の上部には、ボンネットフード6の後縁部とフロントウインドシールドガラス3の下縁部の間を塞ぐように、樹脂製のカウルトップガーニッシュ10が取り付けられている。カウルトップガーニッシュ10は、カウル部2に沿って車幅方向を長手方向とする長尺な略板状に形成されている。カウルトップガーニッシュ10は、ボンネットフード6が閉じられた状態で、ボンネットフード6とフロントウインドシールドガラス3の前端部との間の領域の見栄えを良好にする。
【0023】
カウルトップガーニッシュ10は、硬質の樹脂部材(例えば、熱可塑性の合成樹脂)によって形成されたガーニッシュ本体11と、軟質部材(例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー)によって形成されたカバー部品13と、を備えている。ガーニッシュ本体11は、カウルトップガーニッシュ10の主要部を構成する部材であり、ボンネットフード6の後縁部とフロントウインドシールドガラス3の下縁部の間を塞ぐように車体に配置される。また、カバー部品13は、ガーニッシュ本体11の一部(後に詳述する切欠き溝12の縁部)に取り付けられて外部からの入力荷重の衝撃を緩和する。
【0024】
ガーニッシュ本体11の車幅方向の中央領域は、図3に示すように、車体前後方向の断面が上方に凸の略ハット型の断面形状に形成されている。具体的には、ガーニッシュ本体11の中央領域は、上方向に向かって隆起する凸断面部14aと、凸断面部14aの前部に延設された前フランジ14fと、凸断面部14aの後部に延設された後フランジ14rと、を有している。凸断面部14aの上壁には、複数の空気取入孔15が形成されている。また、凸断面部14aの前端部には、シール支持フランジ16が上方に向かって突設されている。シール支持フランジ16には、ボンネットフード6が閉じられたときに、ボンネットフード6の下面との間をシールする中空断面のシール部材17が取り付けられている。
【0025】
ガーニッシュ本体11の後フランジ14rは、フロントウインドシールドガラス3の前縁部の上面に重ねられ、フロントウインドシールドガラス3の前縁部の上方を車幅方向のほぼ全域に亘って覆うようになっている。後フランジ14rには係止クリップ18が取り付けられている。後フランジ14rは、係止クリップ18を介してパネル材8に係止固定されている。
【0026】
ガーニッシュ本体11の前フランジ14fは、ボディパネル5の前縁部に設けられた前フランジ19fの上面に重ねられ、ガーニッシュ本体11の前フランジ14fに一体に形成されたフック20によってボディパネル5の前フランジ19fに脱着可能に係止されている。なお、ガーニッシュ本体11とボディパネル5の前フランジ14f,19f同士の係止は、ガーニッシュ本体11と別体の樹脂製のクリップやボルト等を用いても良い。
また、ガーニッシュ本体11の前フランジ14fとボディパネル5の前フランジ19fの間には、エンジンルーム1からの熱気や臭気を遮断するための図示しないシール部材が介装されている。
【0027】
ガーニッシュ本体11の車幅方向の端部領域は、図2図4に示すように、車体前後方向の縦断面形状が車幅方向の中央領域の断面と若干異なっている。具体的には、ガーニッシュ本体11の端部領域は、中央領域の凸断面部14aよりも低位の接続壁14cを有し、その接続壁14cの後部に後フランジ14rが連設されている。また、接続壁14cの前部には、中央領域の前フランジ14fと連続する延長フランジ14d(壁部)が延設されている。
【0028】
図5は、図2のV部を拡大して示した図であり、図6は、図1のVI部を拡大して示した図である。
延長フランジ14dには、当該延長フランジ14dを厚み方向に貫通し、かつ当該延長フランジ14dの前側の端末部に向かって開口する切欠き溝12が形成されている。切欠き溝12の縁部には、上記のカバー部品13が脱着可能に取り付けられる。本実施形態の場合、切欠き溝12は、上面視において、溝底部側が車幅方向内側に緩やかに湾曲する湾曲形状に形成されている。
【0029】
延長フランジ14dの前側の端末部のうちの、切欠き溝12の開口端12aの車幅方向内側に隣接する部位には、車体前方側に向かって突出する係合爪21が延設されている。また、延長フランジ14dの前側の端末部のうちの、係合爪21に近接する位置には、係合爪21の側面と対向し、かつ係合爪21の上下方向の厚みよりも下方に長く延出するガイド壁22が突設されている。ガイド壁22は、係合爪21の車幅方向内側に微小距離離間して突設されている。
【0030】
また、延長フランジ14dの前側の端末部のうちの、切欠き溝12の車幅方向外側部位には、ガーニッシュ本体11の前側端部を車体に締結固定するための締結壁23が延設されている。締結壁23の基部のうちの、切欠き溝12を挟んで係合爪21の付根部と対向する位置には係合溝24が形成されている。
また、延長フランジ14dの切欠き溝12を取り囲む縁部には、一対の第1係合孔25と一つの第2係合孔26が形成されている。第1係合孔25は、大径の挿入許容孔25a(挿入許容部)と小径の嵌合孔25bとが溝状のガイド部25cによって連結されている。第2係合孔26は、切欠き溝12側にテーパー状に開口する挿入許容開口26a(挿入許容部)と小径の嵌合孔26bとが溝状のガイド部26cによって連結されている。
【0031】
図7は、カバー部品13を表面側から見た斜視図であり、図8は、カバー部品13を裏面側から見た斜視図である。また、図9は、図6のIX−IX断面に対応する断面図である。
これらの図にも示すように、カバー部品13は、ガーニッシュ本体11の切欠き溝12の上方を覆うカバー本体27と、ガーニッシュ本体11の切欠き溝12の縁部の上面に重ねられる側縁フランジ28と、を有している。側縁フランジ28は、略一定の張り出し幅で切欠き溝12の縁部に沿うように配置されている。したがって、カバー部品13の上面視では、側縁フランジ28は略U状を呈するように設けられている。
【0032】
カバー本体27は、幅方向の中央領域を頂部するアーチ状の湾曲壁によって構成されている。したがって、カバー本体27は上方に(壁部である延長フランジ14dと交差する方向に)湾曲して膨出している。また、カバー本体27のこの湾曲形状部の基端は、カバー部品13がガーニッシュ本体11に組付けられた状態で、切欠き溝12の側端部と略合致するように形成されている。
また、カバー本体27の湾曲形状部の下方には、図9に示すように、前後方向に延びてカウル部2内に引き入れられるハーネス35が配置されている。
【0033】
カバー本体27と側縁フランジ28の前端部(カバー部品13をガーニッシュ本体11に組付けたときに車両前方側に位置される部位)は、ガーニッシュ本体11の延長フランジ14dの端末部の端面と略合致するように直線状に形成されている。ただし、車幅方向内側に位置される側縁フランジ28の前端部には、ガーニッシュ本体11の係合爪21に嵌合される筒状の爪受容部29が前方に向かって突設されている。爪受容部29の筒状の開口29aは、ガーニッシュ本体11の係合爪21の突出方向と同方向を向き、かつ側縁フランジ28よりも下方に膨出して形成されている。また、爪受容部29は、係合爪21の突出方向の先端側から係合爪21に嵌合されるが、このとき爪受容部29の挿入方向の端面が、係合爪21に隣接する延長フランジ14dの端末部の端面に当接することで、カバー本体27の前端部(爪受容部29を除く前端部)と延長フランジ14dの端末部とが整合される。このとき、延長フランジ14dの端末部に突設されたガイド壁22は、爪受容部29の外周面に対して当接、若しくは、近接する。
なお、本実施形態では、爪受容部29と係合爪21がカバー部品13の端部をガーニッシュ本体11の切欠き溝12の開口端12aの近傍に結合する端部結合手段30を構成している。
【0034】
車幅方向外側に位置される側縁フランジ28の前端部下面には、カバー部品13の前方と車幅方向外側とに開口した係合ブロック31が突設されている。この係合ブロック31は、アーチ状のカバー本体27を撓ませて、その一部を係合溝24に挿入することで係合溝24の前方側の縁部に嵌合される。
【0035】
また、側縁フランジ28の下面には、ガーニッシュ本体11側の一対の第1係合孔25と一つの第2係合孔26とに係合される三つの係止突起32が突設されている。係止突起32はいずれも延長フランジ14d(壁部)の裏面に係止される頭部32aと、その頭部32aと側縁フランジ28の裏面を連結する首部32bとを有している。首部32bは頭部32aよりも小径に形成されている。
【0036】
側縁フランジ28に突設された三つの係止突起32は、第1係合孔25の挿入許容孔25aや、第2係合孔26の挿入許容開口26aに首部32bまで挿入された後に、ガイド部25c,26cを通して径の小さい嵌合孔25b,26bまで移動させる。これにより、各係止突起32の頭部32aが延長フランジ14dの裏面に係止される。
ここで、各係止突起32のガイド部25c,26cを介した嵌合孔25b,26bへの移動方向は、カバー部品13の爪受容部29がガーニッシュ本体11の係合爪21に嵌入される方向と略合致する方向に設定されている。
【0037】
本実施形態の場合、ガーニッシュ本体11の切欠き溝12と、その切欠き溝12を覆うカバー部品13は、ボンネットフード6の回動ヒンジ7の下方に配置されている。ボンネットフード6の上面側に荷重が入力されて回動ヒンジ7が下方に押し下げられたときには、回動ヒンジ7の下方変位がカバー部品13を弾性変形させつつ受け止められる。ガーニッシュ本体11の切欠き溝12とカバー部品13は、外部からの荷重入力方向に面するガーニッシュ本体11の壁部(延長フランジ14d)に設けられている。
【0038】
以上のように本実施形態のカウルトップガーニッシュ10は、軟質部材から成るカバー部品13の端部が、係合爪21と爪受容部29から成る端部結合手段30によってガーニッシュ本体11の切欠き溝12の開口端12aの近傍に結合されている。このため、カバー部品13を、ガーニッシュ本体11に対して延長フランジ14dの端末部側に整列させて組み付けることができる。したがって、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10においては、外部からの荷重入力に対する緩衝機能をカバー部品13に持たせつつ、カバー部品13の端部をガーニッシュ本体11に強固に組み付けることができる。
【0039】
特に、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10においては、端部結合手段30が、切欠き溝12の開口端12aの側部から切欠き溝12に略沿う方向に突出するガーニッシュ本体11の係合爪21と、係合爪21と嵌合されるカバー部品13の爪受容部29と、を備えた構成とされている。このため、係合爪21に対してカバー部品13の爪受容部29を切欠き溝12の外側から差し込んで嵌合させると、爪受容部29の奥側方向への変位を規制することができる。このため、カバー部品13の端部をガーニッシュ本体11の端末部と容易に整列させることができるとともに、係合爪21の突出方向と交差する方向のカバー部品13の変位を規制することができる。したがって、この構成を採用した場合には、カバー部品13の組付後には、外力の入力に対してカバー部品13の脱落をより有効に防止できるとともに、軟質部材から成るカバー部品13のバタツキも抑制することができる。
【0040】
また、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10では、係合爪21に嵌合された爪受容部29の外周面に対して当接、若しくは、近接するガイド壁22が、ガーニッシュ本体11の端末部の係合爪21に近接する位置に形成されている。このため、爪受容部29が係合爪21に嵌合されると、ガイド壁22が係合爪21との間で爪受容部29の外周壁を挟みこむかたちとなる。したがって、この構成を採用した場合には、カバー部品13の脱落をより確実に防止することができる。また、この構成の場合、係合爪21に嵌合された爪受容部29の外面の外側にガイド壁22が配置されるため、爪受容部29に直接外力が作用するのをガイド壁22によって避けることができる。
【0041】
また、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10は、ガイド部25c,26cを介して、カバー部品13の係止突起32をガーニッシュ本体11の嵌合孔25b,26bに嵌合するときの移動方向が、カバー部品13の爪受容部29がガーニッシュ本体11の係合爪21に嵌入される方向と略合致する方向に設定されている。したがって、この構成を採用した場合には、カバー部品をガーニッシュ本体11に対して強固に、かつ、容易に結合することができる。
【0042】
さらに、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10では、切欠き溝12が、外部からの荷重入力方向に面するガーニッシュ本体11の壁部(延長フランジ14d)に設けられているため、切欠き溝の下方に配置されるハーネス35等の部品をカバー部品13によって保護し、かつ、入力荷重による衝撃をカバー部品13によって緩和することができる。
【0043】
また、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10の場合、カバー部品13のカバー本体27がアーチ状に湾曲して形成され、カバー本体27のアーチ状の湾曲部の充分な変形ストロークによって入力荷重による衝撃をより緩和することができる。さらに、本実施形態では、カバー本体27の湾曲形状部の基端が切欠き溝12の側端部と略合致するように形成されているため、切欠き溝12の縁部がアーチ状の湾曲部の変形を阻害するのを抑制することができる。したがって、カバー本体27による衝撃緩衝性能をより高めることができる。
さらに、本実施形態の場合、カバー本体27がアーチ状に湾曲して形成されているため、その湾曲部の下方の空間にハーネス35等の部品を容易に配置することができる。
【0044】
また、本実施形態のカウルトップガーニッシュ10は、ボンネットフード6の回動ヒンジ7の下方にカバー部品13が配置されているため、ボンネットフード6の上面に大きな荷重が入力されたときに、硬い部品である回動ヒンジ7の下方へのストロークをカバー部品13によって許容し、かつ入力衝撃をカバー部品13によって緩和することができる。
【0045】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0046】
3…フロントウインドシールドガラス
6…ボンネットフード
7…回動ヒンジ
10…カウルトップガーニッシュ
11…ガーニッシュ本体
12…切欠き溝
13…カバー部品
14d…延長フランジ(壁部)
21…係合爪
22…ガイド壁
24…係合溝24
25a…挿入許容孔
26a…挿入許容開口
25b,26b…嵌合孔
25c,26c…ガイド部
27…カバー本体
28…側縁フランジ
29…爪受容部
30…端部結合手段
31…係合ブロック
32…係止突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9