特許第6803397号(P6803397)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6803397通信ネットワークサービスの接続性のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803397
(24)【登録日】2020年12月2日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】通信ネットワークサービスの接続性のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/725 20130101AFI20201214BHJP
   H04B 10/27 20130101ALI20201214BHJP
   H04J 14/02 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   H04L12/725
   H04B10/27
   H04J14/02
【請求項の数】13
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-555166(P2018-555166)
(86)(22)【出願日】2017年3月21日
(65)【公表番号】特表2019-514309(P2019-514309A)
(43)【公表日】2019年5月30日
(86)【国際出願番号】CN2017077505
(87)【国際公開番号】WO2017181804
(87)【国際公開日】20171026
【審査請求日】2018年11月22日
(31)【優先権主張番号】62/326,632
(32)【優先日】2016年4月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/430,070
(32)【優先日】2017年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】メフルヴァー,ハミッド
(72)【発明者】
【氏名】マンスーリ・ラッド,モハンマド・メフディ
【審査官】 羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0014859(US,A1)
【文献】 特開2007−082086(JP,A)
【文献】 特開2012−119732(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0099119(US,A1)
【文献】 釣谷 剛宏 Takehiro Tsuritani,フレキシブル光ネットワークのSDN/OpenFlow制御技術,電子情報通信学会2014年通信ソサイエティ大会講演論文集2 PROCEEDINGS OF THE 2014 IEICE COMMUNICATIONS SOCIETY CONFERENCE,2014年 9月 9日,P.SS-68-SS-69,BI-4-4
【文献】 角田 聖也 他,エラスティック光アグリゲーションネットワークにおける優先度管理した経路探索の一検討 A Study of Prioritized Path Computation in Elastic Lambda Aggregation Network,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.114 No.518 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2015年 3月11日,第114巻,P.23-27
【文献】 釣谷 剛宏 Takehiro TSURITANI,光SNRベースImpairment−awareRWAアルゴリズムを用いたGMPLS制御トランスルーセント波長スイッチング光ネットワーキングの一検討 Study on GMPLS-controlled Translucent WSON using OSNR-based Impairment Aware-RWA Algorithm,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.109 No.104 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2009年 6月18日,第109巻,P.51-56
【文献】 永井 慎介 Shinsuke NAGAI,WDMネットワークにおける波長割当情報を利用した低棄却率動的光波長パス設定方式 A Dynamic Light-path Establishment Scheme with Low-Blocking Probability on based Wavelength Assignment Information in WDM networks ,電子情報通信学会2006年総合大会講演論文集 通信2 PROCEEDINGS OF THE 2006 IEICE GENERAL CONFERENCE,2006年 3月 8日,P.12,B-6-12
【文献】 釣谷 剛宏 Takehiro Tsuritani,トランスルーセント波長スイッチング光ネットワークの制御に関する実証実験 Demonstration on a dynamic translucent wavelength switched optical network(WSON) using PCE and extended GMPLS,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.110 No.95 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2010年 6月17日,第110巻,P.43-48
【文献】 Pasquale Gurzi et al.,Minimum Cost Flow Based R&WA Algorithm For Dispersion and OSNR Limited All-Optical Networks,15th International Conference on Optical Network Design and Modeling -ONDM 2011,2011年 2月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−12/955
H04B 10/27
H04J 14/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能であるルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素であって、当該RSA要素は、
第1のノードを前記T-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、
前記T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラから光信号対雑音比(OSNR)測定値を受信し、
前記T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、
前記第1のノードを前記第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、そして、
判別式を使用することによって前記n個のネットワーク経路の前記セットから複数のネットワーク経路を除外したネットワーク経路のサブセットから、前記受信したOSNR測定値及び前記受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路を選択する、ように動作可能であり、前記選択したネットワーク経路は、前記第1のノードを前記第2のノードと接続
前記ネットワーク利用パラメータが、最小利用閾値レベルを下回る場合に、前記ネットワーク経路は、非線形の機能障害を受ける非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、そして、前記識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有する前記ネットワーク経路を割り当てる、ことによって選択される、
RSA要素。
【請求項2】
前記ネットワーク経路は、前記ネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路選択方法を選択的に適用することによって選択される、請求項1に記載のRSA要素。
【請求項3】
前記ネットワーク利用パラメータが前記最小利用閾値レベルを下回る場合に、前記非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別することは、前記RSA要素が、さらに、
前記ネットワークを通り、前記第1のノードを前記第2のノードと接続し、非線形リンクが存在しないn個のネットワーク経路のセットを識別し、
n個のネットワーク経路の前記セットのうちで、最も高い線形OSNRレベルを有するp個のネットワーク経路を選択し、そして、
p個のネットワーク経路の前記サブセットのうちで、ネットワーク経路を選択する、ように動作可能であるということを含む、請求項1に記載のRSA要素。
【請求項4】
トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能であるルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素であって、当該RSA要素は、
第1のノードを前記T-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、
前記T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラから光信号対雑音比(OSNR)測定値を受信し、
前記T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、
前記第1のノードを前記第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、そして、
判別式を使用することによって前記n個のネットワーク経路の前記セットから複数のネットワーク経路を除外したネットワーク経路のサブセットから、前記受信したOSNR測定値及び前記受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路を選択する、ように動作可能であり、前記選択したネットワーク経路は、前記第1のノードを前記第2のノードと接続し、
前記ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを上回る場合に、前記ネットワーク経路は、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別し、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い合計のOSNRに基づいて、ネットワーク経路の前記識別されたサブセットから前記ネットワーク経路を割り当てる、ことによって選択される、
RSA要素。
【請求項5】
前記ネットワーク経路は、前記ネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路選択方法を選択的に適用することによって選択される、請求項4に記載のRSA要素。
【請求項6】
前記ネットワーク利用パラメータが、前記最小利用閾値レベルを上回る場合に、ネットワーク経路の前記サブセットは、
n個のネットワーク経路の前記セットに対して、ネットワーク経路及びスペクトラムの割当動作を実行して、各々のネットワーク経路について、対応する線形OSNR値とそのネットワーク経路に沿った非線形性のレベルを示す非線形性指標とを生成し、
前記対応する線形OSNR値に基づいて、前記n個のネットワーク経路のランク付けソートを実行し、
最も高くランク付けされたネットワーク経路と、そのネットワーク経路に沿った非線形性の前記レベルが非線形閾値レベルを下回るということを示す対応する非線形性指標を有する1つのみのネットワーク経路と、を含める、ことによって識別される、請求項4に記載のRSA要素。
【請求項7】
トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能であるルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素であって、当該RSA要素は、
第1のノードを前記T-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、
前記T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラから光信号対雑音比(OSNR)測定値を受信し、
前記T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、
前記第1のノードを前記第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、そして、
判別式を使用することによって前記n個のネットワーク経路の前記セットから複数のネットワーク経路を除外したネットワーク経路のサブセットから、前記受信したOSNR測定値及び前記受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路を選択する、ように動作可能であり、前記選択したネットワーク経路は、前記第1のノードを前記第2のノードと接続し、
前記ネットワーク利用パラメータが最大利用閾値レベルを上回る場合に、前記ネットワーク経路は、非線形の機能障害を受ける非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、そして、前記識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有する前記ネットワーク経路を割り当てる、ことによって選択される、
RSA要素。
【請求項8】
前記ネットワーク経路は、前記ネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路選択方法を選択的に適用することによって選択される、請求項7に記載のRSA要素。
【請求項9】
非線形の機能障害を受ける非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別することは、
n個のネットワーク経路の前記セットのうちで、非線形リンクを有していないp個のネットワーク経路のサブセットを選択することと、
p個のネットワーク経路の前記サブセットに対して、線形ネットワーク経路及びスペクトラムの割当動作を実行して、OSNR値の対応するセットを生成することと、
p個のネットワーク経路の前記サブセットのうちで、対応する最も高い線形OSNR値を有する前記ネットワーク経路を割り当てることと、を含む、請求項7に記載のRSA要素。
【請求項10】
前記ネットワーク利用パラメータは、
ネットワークブロック確率、
ネットワーク負荷、及び、
ネットワーク輻輳メトリック、
のうちの少なくとも1つに基づいている、請求項1乃至請求項9のうちのいずれか1項に記載のRSA要素。
【請求項11】
各々のネットワーク経路について、線形OSNR値に基づいて、n個のネットワーク経路の前記セットのランク付けソートを実行して、前記線形OSNR値の最も高いOSNRから前記線形OSNR値の最も低いOSNRまで前記n個のネットワーク経路に順序をつけ、
前記最も高いOSNR値を有する前記ネットワーク経路から開始して、q個のネットワーク経路のサブセットが、非線形の機能障害を受ける非線形リンクを有していない1つのネットワーク経路を含むまで、n個のネットワーク経路の前記セットを評価して、q個のネットワーク経路の前記サブセットを識別し、
q個のネットワーク経路の前記サブセットを評価して、各々のネットワーク経路について、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値を取得し、
前記ネットワーク接続として、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値の最も高い合計のOSNRを有する前記ネットワーク経路を割り当てる、
ことによって、前記受信したOSNR測定値及び前記受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、前記第1のノードを前記第2のノードと接続する前記ネットワーク経路を選択するように動作可能である、請求項1乃至請求項10のうちのいずれか1項に記載のRSA要素。
【請求項12】
q個のネットワーク経路の前記サブセットを評価して、各々の前記ネットワークリンクについて、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値を取得することは、
前記q個のネットワーク経路の各々のリンクについて、そのリンクのための前記更新された非線形OSNR値を評価し、そして、前記更新された非線形OSNR値がOSNR閾値レベルを超えている場合に、そのリンクに対して非線形OSNR計算を実行することをさらに含む、請求項11に記載のRSA要素。
【請求項13】
コンピュータ読み取り可能な命令を含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ読み取り可能な命令が、トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能であるルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素のプロセッサで実行されると、前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記RSA要素を、
第1のノードを前記T-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、
前記T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラから光信号対雑音比(OSNR)測定値を受信し、
前記T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、
前記第1のノードを前記第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、そして、
判別式を使用することによって前記n個のネットワーク経路の前記セットから複数のネットワーク経路を除外したネットワーク経路のサブセットから、前記受信したOSNR測定値及び前記受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路を選択する、ように動作させ、前記選択したネットワーク経路は、前記第1のノードを前記第2のノードと接続
前記ネットワーク利用パラメータが、最小利用閾値レベルを下回る場合に、前記ネットワーク経路は、非線形の機能障害を受ける非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、そして、前記識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有する前記ネットワーク経路を割り当てる、ことによって選択される、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の参照】
【0001】
この出願は、双方ともに"通信ネットワークサービスの接続性のためのシステム及び方法"と題する2016年4月22日付で出願された米国仮特許出願番号第62/326,632号及び2017年2月10日付で出願された米国特許出願番号第15/430,070号に基づく優先権を主張し、それらの双方の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、通信ネットワークの分野に関し、特に、光ネットワークにおけるルーティング及び波長割り当てのためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
次世代光ネットワークは、物理層機能障害(PLI)認知ルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)戦略を組み込み、接続パフォーマンスを改善する。PLI認知RSA戦略は、ネットワークの中に存在する複数の機能障害を検出し及び回避するために、大きな量の物理層データ処理を必要とする。伝統的に、戦略は、ネットワーク利用最大化(又は、ブロック確率最小化)に基づくものとされてきた。採用されているそれらの主たる技術は、固定ルーティング(最短経路/最小数リンク)、代替的ルーティング、及び適応的ルーティングのうちのいずれか1つを含む。
【0004】
固定ルーティングは、(最短経路長さ又は最小数ノード等の)もっとも単純な計算を必要とするが、一方で、ある与えられたネットワーク負荷に対してより高いブロック確率につながる。代替的ルーティングは、少なくとも一次経路及び二次経路の設定を伴う。一次経路での輻輳の場合には、ネットワークは、そのトラフィックを二次経路にスイッチングすることが可能である。代替的ルーティングは、ネットワーク負荷のリアルタイムのモニタリング及び"最良の"現在のネットワーク経路のリアルタイムの決定を必要とする。適応的ルーティングは、ネットワーク経路の決定を行う際に、複数のネットワークリンクの輻輳及び障害を考慮することを伴うため、複数のデータサービスに対してより効率的である。
【0005】
発見的問題解決RSAスキームは、単一の最適化アルゴリズムの中でルーティング及び波長割り当ての双方を組み合わせてもよいが、一方で、固定経路ルーティング方法及び代替的ルーティング方法と比較して、計算集約的となる傾向がある。したがって、発見的問題解決スキームは、(例えば、永久的な接続又は長寿命接続の初期設定においては)まれにしか使用されない。
【0006】
従来技術の解決方法の難点は、最適な経路指定とそのような経路指定を実現するのに必要となる計算負荷との間にトレードオフの関係があるということでありつづけている。理論的に、最適な経路指定は、複数の当事者の間で接続を確立するために著しく長い時間的な期間を必要とする場合がある。通信相手の観点からは、ネットワークの速度は、接続を確立するための時間及びいったん接続が確立された場合のそのネットワークにわたる転送速度の双方の関数となる。
【0007】
光ネットワークのためのルーティング及び波長/スペクトラム割り当ての改善された方法が必要とされている。
【0008】
この背景技術に関する情報は、本発明と関連する可能性があると出願人が信じる情報を明らかにすることを目的として提供される。上記の情報のうちのいずれかが本発明に対して先行技術を構成するという承認を必然的に意図するものではなく、また、そのようなことを承認したものと解釈されるべきでもない。
【発明の概要】
【0009】
ある1つの実施形態においては、ネットワーク経路を割り当てるための方法を提供する。その方法は、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するための接続要求を受信するステップを含んでいてもよい。そのネットワークのネットワーク利用パラメータは、そのネットワーク利用パラメータが最小閾値レベルを上回るか又は下回るかを決定するために評価されてもよい。ネットワーク利用パラメータが最小閾値レベルを下回る場合に、その方法は、そのネットワークを通り、第1のノードを第2のノードと接続し、そして、非線形性を有するリンクを有していないネットワーク経路のセットを識別するステップと、n個のネットワーク経路のセットのうちで、最良の線形OSNRを有するp個のネットワーク経路を選択することによって、ネットワーク経路の選択を実行するステップと、p個のネットワーク経路のそのセットのうちで、ネットワークの第1のノードと第2のノードとの間の波長利用を平衡させるネットワーク経路を選択するステップと、を含んでもよい。ある1つの態様において、その方法は、ネットワーク利用パラメータが最大閾値レベルを上回る場合に、ネットワーク経路のセットを識別するステップをさらに含んでもよい。ある1つの態様において、ネットワーク利用パラメータは、ネットワーク負荷係数、ネットワーク輻輳レベル、及び、ネットワークブロック確率の測定値、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0010】
ある1つの実装において、通信ネットワークにおいて物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路割り当てを提供する経路算出要素(PCE)のネットワークルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素のための方法を提供する。そのRSA要素は、n個のネットワーク経路の利用可能なセットのうちで、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するネットワーク経路を割り当ててもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、RSA要素が、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するための接続要求を受信することによって、その方法をトリガしてもよい。その方法は、そのネットワークのネットワーク利用パラメータを評価するステップを含んでいてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク利用パラメータは、ネットワークブロック確率、ネットワーク負荷、及び、ネットワーク輻輳メトリック、のうちの少なくとも1つに基づいていてもよい。ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを下回る場合に、ネットワーク経路の割り当ては、非線形計算を回避してもよい。例えば、その方法は、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別するステップと、それらの識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。代替的に、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを上回る場合に、ネットワーク経路割り当ては、適切なネットワーク経路割り当てをより良好に選択するために、非線形計算を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク経路割り当ては、線形評価に基づいて、利用可能なネットワーク経路のサブセットを選択的に識別し、その後、ネットワーク経路のその識別されたサブセットに対して非線形計算を実行してもよい。例えば、その方法は、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別するステップと、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路のその識別されたサブセットから、ネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。
【0011】
ある1つの実施形態において、ルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素を提供する。そのRSA要素は、トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能である。ある1つの実施形態において、そのRSA要素は、第1のノードをT-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラからOSNR測定値を受信し、T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、第1のノードを第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、受信したOSNR測定値及び受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、第1のノードを第2のノードと接続するネットワーク経路を選択する、ように動作可能であってもよい。
【0012】
本発明のある1つの態様にしたがって、通信ネットワークを介してデータを中継するためのネットワークを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明のさらなる特徴及び利点は、複数の添付の図面との関連で、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0014】
図1】物理層機能障害認知制御プレーンを有するソフトウェア定義ネットワークのある1つの例示的な図示である。
図2】ある1つの例示的なネットワークを図示している。
図3】複数の異なるルーティングスキームの間の相対的なブロックパフォーマンスを図示するある1つの例示的なプロットである。
図4】本発明のある1つの実施形態のブロックパフォーマンスを図示するある1つの例示的なプロットである。
図5】複数の異なる時間点において、OSNRに基づいて、複数のネットワークリンクに順序をつけるある1つの例を示している表である。
図6】計算上の節約とネットワークの非線形性との間の関係を図示するある1つの例示的なプロットである。
図7a】単一のネットワーク利用閾値を使用するネットワーク経路割り当てのある1つの実施形態を図示するプロセスフローチャートである。
図7b】2つのネットワーク利用閾値を使用するネットワーク経路割り当てのある1つの実施形態を図示するプロセスフローチャートである。
図8】ネットワーク経路割り当てオプションのある1つの実施形態を図示するプロセスフローチャートである。
図9】リアルタイムの非線形インデックス値を使用するネットワーク経路割り当てオプションのある1つの実施形態を図示しているプロセスフローチャートである。
図10】ネットワーク経路割り当てオプションのある1つの実施形態を図示するプロセスフローチャートである。
【0015】
上記の複数の添付の図面全体を通じて、同様の特徴は同様の参照番号によって特定されるということに留意すべきであろう。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書において使用されるさまざまな頭字語は、以下の非網羅的なリストにしたがって定義される。
DSP: ディジタル信号処理
OSNR: 光信号対雑音比
PLI: 物理層機能障害
RSA: ルーティング及びスペクトラム割り当て
SDN: ソフトウェア定義ネットワーキング
T-SDN: トランスポートソフトウェア定義ネットワーキング
【0017】
図1を参照すると、トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)100のある1つの例示的な図示が示されている。T-SDN100は、複数の光リンク108によって相互接続される複数のドメイン107からなる物理ネットワーク105から構成される。各々のドメイン107は、複数の再構成可能な光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)ヘッド109のサブネットワークのドメインを含んでもよく、それらのROADMヘッド109は、複数の光リンク111にリモートトラフィックスイッチング機能を提供する。
【0018】
物理層機能障害(PLI)認知制御プレーン110は、物理ネットワーク105の動作を制御する。T-SDNドメインコントローラ112は、経路算出要素(PCE)120と物理ネットワーク105のドメイン107との間の制御接続性を提供する。PEC120は、(ルーティング及び波長割り当て(RWA)要素としても知られている)ルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素122を含み、そのRSA要素122は、ある接続に複数のネットワークリンクを割り当てる際に、RSA動作を実行するように動作可能であり、ネットワーク効率及び回復機能を改善するとともに、動的かつ信頼性の高い接続サービスを提供する。そのRSA要素122は、PCE120のPLI要素124及びネットワークデータベース126と通信するように図示されている。
【0019】
PLI認知制御プレーン110の上位層としてアプリケーション層130が存在し、そのアプリケーション層130は、サービス層132を含む。
【0020】
従来のPLI認知RSA戦略は、ネットワークでの様々なリンクにおける非線形効果とともに線形効果との間のそれらの非線形効果の相互作用を推定するために、大きな量の物理層データ処理を必要とする。計算時間の複雑さは、主に、非線形シュレーディンガー方程式(NLSE)を数値的に解く必要性、或いは、他の洗練されたモデルを使用する必要性に起因している。その後、その結果を使用して、光ネットワーク経路及びスペクトラムの割り当てのために、物理層によってもたらされるQファクター(対応するOSNR)を推定する。
【0021】
動作においては、サービス接続が要求される際に、RSA要素122は、コストメトリックに基づいてある1つの経路(又は、複数の経路)を提供する。この推定を使用して、そのRSA要素122が選択するネットワーク経路及び波長又はスペクトル帯域について、もたらされるQファクター及び光信号対雑音比(OSNR)を計算してもよい。
【0022】
図示されているように、T-SDNコントローラ112は、複数の部分光コントローラ(SOC)エージェントに対してクエリを実行するように動作可能であり、それらのSOCエージェントは、各々のネットワークドメイン107の中のROADMヘッド109に位置して、その経路の各々の光リンク111の部分についてのOSNR値を取得する。ある1つの実装において、そのSOCエージェントは、複数の増幅器との間の通信によって、線形OSNR及び非線形OSNRの双方を推定し或いは測定するように動作可能であり、そして、制御プレーンの中の対応するコントローラ112へと、その断片についての対応するQファクターを報告する。報告された1つ又は複数のQファクターを使用して、1つ又は複数の経路が、要求されるOSNRを満足するということを保証してもよい。それらの推定された線形OSNR及び非線形OSNRを使用する非線形計算は、SOCエージェントによって実行されてもよく、或いは、それらのSOCエージェントが提供するそれらの推定された線形OSNR及び非線形OSNRを使用して、T-SDNコントローラ112又はPLI124の中のPCE120等の他のネットワーク要素によって実行されてもよい。
【0023】
接続時間に関するPLI認知RSA動作の効果は、主に、2つの要因に起因している。第1の要因は、1つ又は複数のSOCエージェントが、複数のROADMヘッド109との間で通信して、非線形性を推定するための処理時間であり、第2の要因は、複数のメトリックの評価のための複数の計算のすべてを実行する処理時間であり、主として、各々のリンクについての非線形関連の計算がそれらの2つの要因の大部分を占めている。
【0024】
現在の光ネットワークとは異なり、次世代のネットワークについては、あるサービスにアクセスする際に要求される複数の接続を動的に完了させそして終了させる意図が存在するということに留意すべきである。この動作は、現在の状況と比較して、ある時間期間の中で形成されそして終了させられるよりいっそう多くの数の接続につながるであろう。さらに、次世代のネットワークは、より精緻な帯域幅粒度を実現することが可能であり、これは、可能性として、チャネルの数を増加させる。したがって、PLI認知RSA方法は、次世代のネットワークにおいて要求される追加的な数の接続を取り扱うのを支援するには便利であるが、一方で、制御の複雑さが対応して増加し、それによって、広範なPLI認知RSA処理は、システムがネットワーク処理リソースを待つ間に、複数の接続を完了させる際の遅延につながる場合がある。
【0025】
この出願は、PLI認知RSAネットワークを提供するのに必要となるグローバルネットワーク処理リソースを最小化することによって、複数の接続要求を処理する一方で、さらに、単純な固定ルーティング方法と比較してより良好なネットワークパフォーマンスを実現する経路選択を決定する方法に関している。ある1つの態様において、この出願は、計算上の複雑さを最小にするとともに依然として望ましいネットワーク動作レベルを達成するRSAスキームを選択する方法に関している。ある1つの態様において、この出願は、非線形性を有していないネットワークリンクを優先的に選択し、それらの非線形ネットワークリンクにRSA計算を限定する方法に関する。ある1つの態様において、この出願は、コンポーネントネットワークリンクのOSNR推定に基づいて、優先的にネットワーク経路に順序を付けて選択し、そして、それらの選択したネットワーク経路にRSA計算を限定する方法に関している。ある1つの態様において、この出願は、非線形計算が、あらかじめ決定されたネットワークパフォーマンス閾値を満足する接続のためのネットワーク経路を取得するのに必要となるか否かを評価することによって、複数の接続要求を処理する方法に関している。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、非線形計算が、あらかじめ定められたネットワークパフォーマンス閾値を満足するのに必要であると決定される場合には、その方法は、さらに、必要な非線形計算の程度を最小化する。
【0026】
図2を参照すると、このシステム及び方法を説明するのに役立つある1つの例示的なネットワークが図示されている。 図2のネットワークは、(文字AQによって特定される)17個のノード207を含み、図1に図示されているドメイン107を表している。各々のノード207は、図1に関連して説明したように、ROADMヘッド109及び関連するSOCエージェントを含んでもよい。ノード207は、合計36個の双方向光リンク208及び209によって接続され、それらの双方向光リンク208及び209は、本明細書においては線形リンク208と称される線形の機能障害を受けるリンク、及び、本明細書においては非線形リンク209と称される非線形の機能障害を受けるリンクを含む。非線形リンク209は、破線及び非線形フラグを使用して、図2に示されている。各々のリンク208、209は、(例えば、80個の波長等の)複数の波長をサポートしてもよい。
【0027】
図2のネットワークは、T-SDNコントローラ112によって制御される。各々のSOCエージェントは、対応するリンクからのデータをモニタリングし、そのリンクの線形のOSNRインデックス値及び非線形のOSNRインデックス値を計算する。複数の態様のうちのいくつかにおいては、SOCエージェントは、それぞれ、現在格納されているこれらのインデックス値を維持する。複数の態様のうちのいくつかにおいては、SOCエージェントは、ネットワーク状態更新情報として、T-SDNコントローラ112にこの情報を周期的に送信してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、SOCエージェントは、T-SDNコントローラ112からのクエリの受信に応答して、T-SDNコントローラ112にネットワーク状態更新情報を送信してもよい。これらの態様では、T-SDNコントローラ112は、RSA要素122によって維持される更新の周期性を制御してもよい。
【0028】
T-SDNコントローラ112に、複数のノード207のうちの2つの間の接続を求める接続要求を提示する場合に、RSA要素122は、その要求を満足することが可能であるn個のネットワーク経路のセットを識別する。1つの実施形態において、RSA要素122は、SOCエージェントから受信したネットワーク状態更新情報に基づいて、それらの複数のリンクの各々に割り当てられる格納されているOSNRインデックス値を維持してもよい。ある1つの態様において、RSA要素122は、さらに、各々のネットワークリンクについての非線形のOSNRインデックス値(β)及び線形のOSNRインデックス値のテーブルを維持してもよい。図2に示されているように、RSA要素122によってインデックスを使用して、非線形閾値レベルにわたる非線形の劣化又は機能障害を示すリンクにフラグを立ててもよい。
【0029】
他の実施形態において、SOCエージェントは、線形のOSNRのみを測定し、そのリンクからのモニタリングされている電力測定値に基づいて、そのSOCエージェントは、非線形性の指標(すなわち、非線形のインデックスβ又は非線形性のフラグ)を決定する。非線形計算が現在のネットワーク条件を考慮して必要であると決定されたか否かを示すのに、非線形性の指標を使用してもよい。上記で示したように、非線形計算は、T-SDN100の中の1つ又は複数の要素によって完了されてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、PLI要素124等の制御プレーンの中の要素は、必要となる機能又はモジュールを備えて、非線形計算を実行してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、SOCエージェント等の制御プレーンの外側の要素は、非線形計算を実行してもよい。
【0030】
ある1つの実施形態において、その方法は、ネットワーク利用パラメータに基づいて、パフォーマンスを向上させるために非線形計算を必要とするか否かを決定するステップを提供してもよい。そのネットワーク利用パラメータは、そのネットワークのリンクの少なくとも1つのネットワーク利用メトリックについて、少なくとも1つの利用閾値を設定する。複数の態様のうちのいくつかにおいては、そのネットワーク利用パラメータは、そのネットワークのためのグローバルメトリックを含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、そのネットワーク利用パラメータは、複数のメトリックを含んでもよく、それらの複数のメトリックの各々は、ネットワークに接続される2つのノードの間のネットワーク経路を形成するリンクのある特定の組み合わせに対応していてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、そのネットワーク利用パラメータは、複数のメトリックを含んでもよく、それらの複数のメトリックの各々は、ネットワークの個々のリンクに対応していてもよい。
【0031】
複数の態様のうちのいくつかにおいては、ネットワーク利用パラメータ値は、ネットワーク負荷係数、ネットワーク輻輳メトリック、及び/又はネットワークブロック確率係数を含んでもよい。ネットワーク利用パラメータは、そのネットワークの各々のリンク、複数のリンクの組み合わせ、又は、全体としてのネットワーク、の特性又はメトリックを評価するための少なくとも1つの利用閾値を適用可能であるとして定義してもよい。ある1つの態様において、ネットワーク利用パラメータは、最小利用閾値レベルを提供してもよい。最小利用閾値レベルは、非線形計算を行うことなく効率的にネットワーク経路の割り当てを行うことが可能であるネットワーク利用のレベルを定義してもよい。最小利用閾値レベルは、さらに、非線形計算を含めることによって、効率的にネットワーク経路の割当てを行うことが可能であるネットワーク利用のレベルを定義してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、ネットワーク利用パラメータは、最大利用閾値レベルを提供してもよい。その最大利用閾値レベルは、非線形計算を行うことなく効率的にネットワーク経路の割り当てを実行することが可能であるネットワーク利用のレベルを定義する。
【0032】
ある1つの態様において、ネットワークのそのリンクに適用可能であるネットワーク負荷、ネットワーク輻輳、及び/又はネットワークブロック確率等のそのようなパラメータに基づいて、各々のリンクについてのネットワーク利用パラメータを選択し或いは算出してもよい。
【0033】
その実施形態において、その方法は、ネットワーク利用パラメータを決定するステップと、その決定されたネットワーク利用パラメータの値が、1つ又は複数の閾値の値を上回るか又は下回るということに応じて、複数の方法ステップを実行するステップと、を含んでもよい、
【0034】
ある1つの実施形態において、その方法は、少なくとも、ルーティングアルゴリズムによって選択される複数のネットワーク経路の中で利用される波長の最小数を選択することによって、ネットワークリンクの負荷平衡を提供してもよい。ある1つの実装において、負荷平衡による代替的ルーティングを利用してもよい。その実装においては、(a) 2つのノードを接続するとともに、(b) 各々の経路が、最小のルートOSNR閾値を満足する利用可能なネットワーク経路を識別する。利用可能なネットワーク経路のそのセットから、ネットワーク経路のサブセットを識別してもよく、そのサブセットの中のネットワーク経路の各々は、閾値の数よりも少ない(すなわち、"波長の数の閾値"よりも少ない)数の波長を利用する。複数の態様のうちのいくつかにおいては、識別されたネットワーク経路のサブセットからある1つのネットワーク経路を選択するために、さらなる二次的な判別式を適用してもよい。
【0035】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、最小数の波長を使用する経路(すなわち、最小数の波長を利用する利用可能な経路のセットの中の1つ又は複数のネットワーク経路)に基づいて、識別されるネットワーク経路のそのサブセットを識別してもよい。これらの複数の態様において、波長の数の閾値は、利用可能なネットワーク経路のいずれかによって利用される波長の最小数である。
【0036】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、非線形リンクを含まない経路に基づいて、識別されるネットワーク経路のそのサブセットを識別してもよい。その後、ネットワーク経路の割り当て動作は、いかなる非線形計算も行うことなく、ネットワーク経路のその識別されたサブセットによって、実行されてもよい。例えば、最も高い線形のOSNRを有するネットワーク経路を選択してもよい。
【0037】
二次的な判別式は、例えば、候補経路の長さであってもよく、最短の経路を選択することとなる。他の態様においては、二次的な判別式は、それらの経路のOSNRを含んでもよく、最も高いOSNRを有する経路を選択することとなる。他の態様においては、輻輳メトリックを適用してもよく、最も低いネットワーク輻輳を有する経路、又はより高いネットワーク輻輳を有するリンクを優先的に除外する(すなわち、より低いネットワーク輻輳を有するリンクを含む)経路を選択してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいては、例えば、非線形性の存在、閾値輻輳レベル、又は閾値OSNRレベルに基づいて識別されるリンク等のある特定のリンクを識別してもよく、そのようなリンクを含まない或いは含む経路を選択してもよい。例として、ある1つの態様において、その方法は、非線形リンクを含まないか、又は、最小数の非線形リンクを有するネットワーク経路を識別するステップと、識別されたネットワーク経路のうちで、閾値OSNRを上回るネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、最も高い線形のOSNRを有するネットワーク経路を選択してもよい。
【0038】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、これらの判別式の組み合わせを適用してもよい。これらの態様のいくつかにおいて、線形のOSNR及び非線形のOSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路のその識別されたサブセットからネットワーク経路を割り当てる。
【0039】
ある1つの実装において、負荷平衡を使用する代替的ルーティングを実行するための方法を提供してもよい。一般的に、ネットワークの2つのノードを接続するn個の利用可能なネットワーク経路を最初に決定してもよい。例えば、当該方法は、
それらのn個の経路のうちの(複数のリンクからなる)各々の経路について、その経路の各々のリンクによって利用される波長の総和をとることによって、利用されている波長の総和を決定するステップと、
n個の経路の各々について利用されている波長の総和を評価し、そして、波長の数の閾値を満足するそれらの経路を識別する、ことによって、n個の経路のセットからq個の経路を識別するステップと、選択的に、
1つよりも多くの経路が、利用されている波長の同じ総和を有している場合に、二次的な判別式を適用するステップと、を含んでもよい。
【0040】
その経路において(利用可能な波長のうちで)いずれの波長が選択されるかは、当該技術分野で知られているランダムなスキーム、ファーストフィットスキーム又は最も使用されているスキーム等の従来の波長割り当てアルゴリズムに基づいていてもよい。
【0041】
上記の方法において、複数の態様のうちのいくつかにおいて、波長の数の閾値は、ある可変の閾値であってもよく、その可変の閾値は、q個の経路のある与えられたセットのために利用可能な波長の最小数を選択する。最小数の波長を利用する1つよりも多くのネットワーク経路が存在する場合がある。他の態様において、波長の数の閾値は、固定数であり、一般的に二次的な判別式の使用を必要とするであろうということが予想される。
【0042】
ある1つの実装において、k個の最短の経路に上記の文脈における負荷平衡を適用してもよく、その負荷平衡においては、最も短いk個の経路を選択するが、これらのk個の経路のうちで、そのリンクにおいて利用されている波長の最小の総和を有する経路を選択して、利用されている波長の負荷平衡を達成する。
【0043】
ある1つの実施形態において、この出願によって説明される複数の方法を組み合わせてもよい。例えば、(すべての可能な経路のうちの)n個の経路から、(a) 最短の経路であり、(b) 要求される(線形の及び非線形の)OSNRレベルを満足し、そして、(c) 波長の数の閾値を満足する、ある1つの経路を選択してもよい。この実施形態は、このようにして、負荷平衡を伴うk個の最短の経路及び選択的な非線形のOSNR計算を伴うk個の最短の経路の組み合わせを含む。この実施形態においては、n個の経路のサブセットから、OSNRに基づいて識別されるp個の経路等のそれらのq個の経路を選択してもよい。
【0044】
ネットワークパフォーマンスを改善するために非線形計算を必要とすると考えられる場合に、この方法は、ある1つのルーティング方法を含んでもよく、そのルーティング方法は、線形OSNRの計算及び(例えば、非線形の指標の値β、又はSOCが行う直接的な測定/比較等の)非線形性の指標を含む。ある1つの態様において、SOCは、線形のOSNR計算を実行し、その測定値に基づいて、非線形性を有するリンクにフラグを立てる。
【0045】
ある1つの態様において、接続要求を受信すると、RSA要素122は、ネットワークリンクの各々について、1つ又は複数のSOCから、線形のOSNR及び非線形性の指標を取得する。その後、線形のOSNRに基づいて、RSA要素122は、開始点要件及び終了点要件を満足するn個のネットワーク経路を見つける。n個のネットワーク経路の各々のネットワーク経路についての非線形の指標及び線形のOSNR値に基づいて、この方法は、最小の量の非線形計算を選択的に実行することが可能である。
【0046】
ある1つの態様において、RSA要素122は、複数の非線形性の指標のテーブルを維持してもよく、それらの複数の非線形性の指標の各々は、複数のネットワークリンクのうちの1つに対応し、線形リンク208と非線形リンク209とを区別する。ある1つの態様において、それらの複数の指標は、各々が、そのネットワークリンクの非線形性の測定に対応する正規化された値を含む。ある1つの態様において、RSA要素122は、ドメインコントローラ112によって、そのテーブルを周期的に更新してもよい。ある1つの態様において、RSA要素122は、ドメインコントローラ112によって、SOCエージェント109へのセッションごとのクエリに基づいて、そのテーブルを更新してもよい。ある1つの態様において、周期的な更新及びRSA要素122がSOCエージェントに提示するセッションごとのクエリの組み合わせによって、そのテーブルを更新してもよい。
【0047】
ある1つの実装において、各々のSOCエージェントは、例えば、そのネットワークリンクについての非線形のOSNRインデックス値(β)等の非線形の指標及び線形のOSNRインデックス値のそのSOCエージェント自身のローカルテーブルを維持してもよい。1つ又は複数のSOCエージェントは、クエリに応答して、又は、周期的な更新スケジュールに基づいて、非線形の指標及び線形のOSNRインデックス値の現在のセットを転送することによって、RSA要素122を更新してもよい。あらゆるルーティング要求を伴う実装において、本明細書において説明される方法で使用するために、RSA要素122によって、1つ又は複数のSOCエージェントから、すべての線形のOSNR値及び非線形の指標が引き出される。好都合には、非線形のOSNRインデックス値(β)を正規化してもよく、すなわち、0≦β≦1であり、T-SDN100のために、非線形の閾値βthreshを定義してもよい。SOCエージェント及び/又はRSA122は、推定された或いは測定された非線形のインデックス値βがβthreshと一致するか又はβthreshを超える場合に、非線形であるとしてリンクにフラグを立てるように動作してもよい。
【0048】
第1の実施形態において、この出願は、ある範囲のネットワーク条件にわたってRSA計算を最小化するためのルーティングスキーム選択のためのシステム及び方法に関する。図3を参照すると、(第1の適合及び最良の適合等の)固定ルーティングRSAスキームは、負荷平衡を使用する代替的ルーティングのより複雑な方法と比較される。図に示されているように、負荷平衡を使用する代替的ルーティングは、ネットワークにもたらされる負荷の範囲全体にわたってより低いネットワークブロック確率を提供する。代替的ルーティング方法は、n個の利用可能な経路からのある1つの経路の選択を提供する。この場合に、この実施形態は、さらに、選択された経路のすべてのリンクにわたる負荷を平衡させる波長割り当てを提供する。
【0049】
第2の実施形態において、この出願は、ある範囲のネットワーク条件にわたってRSA計算を最小化するためのルーティングスキーム選択のためのシステム及び方法に関する。図4を参照すると、第2の実施形態において、本発明者は、ネットワークリソースのかなりの削減を実現することが可能であり、最も効果的である場合に、そのネットワークリソースのかなりの削減が、負荷平衡方法を使用する代替的ルーティングの使用をさらにともなうということを発見している。特に、ネットワーク負荷が低い場合に、ほとんどのリンクは、線形の効果のみを有する。したがって、ある1つの態様において、RSA要素122は、例えば、利用可能なネットワーク経路の各々のネットワークリンクに対応する非線形の指標を評価することによってといったように、フラグを付けられた非線形効果を有するネットワークリンクを含むすべてのネットワーク経路を排除することによって、計算を単純化することが可能である。この場合に、線形ネットワーク経路のみが選択されて含まれているので、RSA計算は、線形計算となるにすぎないであろう。一方で、この方法は、線形リンクのみを選択すると、ある与えられたネットワーク負荷についてより高いブロッキング確率につながるであろうという点で限界がある。より高いネットワーク負荷では、ブロッキング確率において非線形リンクを排除するコストが高くなるであろう。次のステップでは、この方法は、ブロッキング確率が許容可能であるネットワークブロッキング閾値に達するレベルに、ネットワーク負荷が達する場合に、非線形リンクを含むようにルーティング選択スキームを切り替えるステップを提供する。ある1つの態様において、この方法は、負荷の高いネットワーク条件のためにルーティングから非線形リンクを再度除外するステップをさらに含んでもよい。図4に図示されているように、高いネットワークにもたらされる負荷においては、結果的として生じるネットワークブロック確率の点で、複数のルート選択スキームの間の区別がほとんど存在しない。その結果、ブロッキングパフォーマンスには限定的な影響があるため、ネットワーク経路の計算に非線形リンクを含めることで得られる利益はほとんどない。
【0050】
このようにして、第2の実施形態は、ネットワーク負荷が、(図4において例示の目的のために10−3を使用する)許容可能なネットワークブロック閾値に達するようになるまで、(非線形ネットワークリンクを有するネットワーク経路を含まない)低コストRSA方式を選択するステップを伴う。図4の例では、ネットワークブロック確率閾値は、非線形リンクを含まない簡略化された方法を使用して、ネットワークにもたらされる0.42の負荷の付近で発生するものとして示されている。理解されるように、実際には、ネットワーク及び複数の要件に応じて、他のレベルを適用することが可能となるであろう。ネットワークブロック閾値では、(非線形ネットワークリンクを有するネットワーク経路を含む)より高いコストのRSAスキームは、ある与えられたネットワーク負荷についてより低いブロック確率をもたらし、したがって、追加的な計算上のコストに値する。ある1つの態様において、(図4の例では10−1である)最大ネットワークブロック閾値で、非線形ネットワークリンクを有するネットワーク経路を含まないスキームに戻すことによって、非線形計算をさらに低減することが可能である。最大ネットワークブロック閾値を上回る場合には、ブロックの確率は、双方の方法で同様であり、したがって、非線形リンクを含む追加的な計算上のコストは、結果として改善されたネットワークブロック性能によって平衡化されない。
【0051】
第3の実施形態において、この出願は、ネットワーク負荷が許容可能なネットワークブロック閾値と最大ネットワークブロック閾値との間にあるときに行われる非線形計算の数を減らすステップを提供する。ある1つの実装では、RSA要素122は、格納された値を使用することで、利用可能なネットワークリンクのすべて又は大部分を使用して、潜在的なネットワーク経路の粗い計算を完了し、複数のノードの間のネットワークを通る優先される経路を識別する。粗い計算は、複数のネットワークリンクにおいて完了した線形計算を含む。
【0052】
ある1つの態様において、この出願は、第1、第2及び第3の実施形態のうちの少なくとも1つを利用するステップを提供する。
ある1つの態様において、この出願は、第1、第2及び第3の実施形態の少なくとも2つの組み合わせを利用するステップを提供する。
【0053】
粗い計算を完了した後に、RSA要素122は、許容可能なOSNR値を示す粗い計算からネットワーク経路のサブセットを識別してもよい。ネットワーク経路のそのサブセットは、複数のネットワークリンクのある1つのサブセットを提供する。
【0054】
RSA要素122は、その後、更新された現在の非線形のOSNRインデックス値(β)及び線形のOSNRインデックス値を取得するために、ネットワーク経路のサブセットに対応するネットワークリンクの各々について、対応するSOCエージェントにクエリを実行してもよい。RSA要素122は、その後、ネットワークリンクのサブセットについての更新された非線形のインデックス値(β)及び線形のOSNRインデックス値に基づいて、細かい計算を実行してもよい。その細かい計算は、ネットワークリンクのサブセットに対する線形計算及び非線形計算を含む。
【0055】
ある1つの態様では、RSA要素122は、利用可能なネットワーク経路をソートして、最小数の非線形リンクを有するネットワーク経路を優先的に選択するように動作してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、選択プロセスは、識別された判別式に基づいて、ネットワーク経路のセットのランク付けソートを実行するステップを含んでもよい。その後、さらなる評価のために、ネットワーク経路のランク付けソートされたセットのうちで、ネットワーク経路又はネットワーク経路のサブセットを識別してもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、さらなる評価は、最も高い或いは最も低い識別された判別式によって、ネットワーク経路を選択するステップを含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、さらなる評価は、ある特定された閾値レベルを上回る或いは下回る識別された判別式によって、1つ又は複数のネットワーク経路を選択するステップを含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、識別された判別式は、OSNRを含む。
【0056】
図7aを参照して、ある1つの態様において、接続サービス要求に応答して、RSA要素122は、以下のステップを実行して、n個のネットワーク経路の利用可能なセットのうちで、ネットワークの第1のノード及び第2のノードを接続するネットワーク経路を割り当ててもよい。
【0057】
ステップ710において、ネットワークのネットワーク利用パラメータを評価する。
【0058】
ステップ720において、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを下回る場合に、ステップ730を実行して、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、そして、識別されたネットワーク経路のうちで最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てる。
【0059】
ステップ740において、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを上回る場合に、ステップ750を実行して、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別し、そして、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路の識別されたサブセットからネットワーク経路を割り当てる。
【0060】
図7bは、ある1つの代替的な実施形態であり、その代替的な実施形態は、ネットワーク利用パラメータが最大閾値レベルを下回るか否かを決定するステップ760において追加的な検査を含む。ネットワーク利用パラメータが最大閾値レベルを下回る場合に、ステップ750を実行して、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別し、そして、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路の識別されたサブセットからネットワーク経路を割り当てる。ネットワーク利用パラメータが最大閾値レベルを上回る場合に、ステップ770を実行して、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、そして、識別されたネットワーク経路のうちで最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てる。
【0061】
図8を参照して、ある1つの態様において、RSA要素122は、以下のステップを実行することによって、ネットワーク接続を割り当ててもよい。
【0062】
ステップ810: 第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するための接続要求を受信する。
【0063】
ステップ820: ネットワークを通るとともに、第1のノードを第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別する。
【0064】
ステップ830: 各々のネットワーク経路について、線形OSNR値に基づいて、n個のネットワーク経路のセットのランク付けソートを実行して、最も高いOSNRから最も低いOSNRまでn個のネットワーク経路に順序をつける。
【0065】
ステップ840: 最も高いOSNR値を有するネットワーク経路から開始して、q個のネットワーク経路のサブセットが、非線形リンクを有していない1つのネットワーク経路を含むまで、n個のネットワーク経路のセットを評価して、q個のネットワーク経路のサブセットを識別する。
【0066】
ステップ850: q個のネットワーク経路のサブセットを評価して、各々のネットワーク経路について、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値を取得する。
【0067】
ステップ860: ネットワーク接続として、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値の最も高い組み合わせを有するネットワーク経路を割り当てる。
【0068】
図9を参照して、ある1つの態様において、接続サービス要求に応答して、RSA要素122は、以下のステップを実行してもよい。
【0069】
ステップ910: ソースノードを要求の宛先ノードと接続するn個の利用可能なネットワーク経路を決定する。
【0070】
ステップ920: RSA要素が保持している線形OSNRインデックス値に基づいて、最も高いものから最も低いものまで、n個のネットワーク経路のセットのランク付けソートを実行する。
【0071】
ステップ930: 最も高いOSNR値を有するネットワーク経路から開始して、q個のネットワーク経路のサブセットが、非線形指標、すなわち、非線形インデックス値(β)又は非線形フラグを有していない1つのネットワーク経路を含むまで、n個のネットワーク経路のソートされたセットを評価して、q個のネットワーク経路のサブセットを識別する(通常は、n>q)。
【0072】
ステップ940: q個のネットワーク経路のサブセットについて、対応するSOCエージェントからリアルタイムの更新された非線形インデックス値(β)及び線形OSNRインデックス値を取得する。
【0073】
ステップ950: 更新された非線形インデックス値(β)及び線形OSNR値に基づいて、q個のネットワーク経路のサブセットを評価して、非ゼロの更新された非線形正規化インデックス値(β)を有するネットワークリンクについて、更新された線形OSNR及び更新された非線形OSNRを計算し、そして、q個のネットワーク経路の各々について合計の計算されたOSNRを取得する。
【0074】
ステップ960: 合計の計算されたOSNRに基づいて、q個のネットワーク経路のサブセットにランク付けソートを実行する。
【0075】
ステップ970: 最も高い合計の計算されたOSNRを有するネットワーク経路を選択する。
【0076】
図10を参照して、ある1つの態様において、接続サービス要求に応答して、RSA要素122は、以下のステップを実行してもよい。
【0077】
ステップ1010: (例えば、線形OSNRコストメトリックに基づいて代替的ルーティングを適用し、非線形OSNRを無視するといったように)n個のネットワーク経路の各々のリンクについての線形OSNR値を評価するためのコストメトリックに基づいて、要求のソースノードと宛先ノードとの間のn個のネットワーク経路を決定する。
【0078】
ステップ1020: 最も高いOSNR値を有するネットワーク経路から開始して、q個のネットワーク経路のサブセットが、非線形指標、すなわち、非線形インデックス値(β)又は非線形フラグを有していない1つのネットワーク経路を含むまで、q個のネットワーク経路のサブセットを識別する(n≧q)。
【0079】
ステップ1030: q個のネットワーク経路のサブセットの各々のリンクについて、非線形インデックス値(β)及び線形OSNRインデックス値を取得する。
【0080】
ステップ1040: q個のネットワーク経路の各々について合計の計算されたOSNRを計算する(ある1つの態様では、非線形閾値βthreshをこえる非線形インデックス値を有するリンクに対して、非線形計算を実行するにすぎない)。
【0081】
ステップ1050: 最も高い合計の計算されたOSNRを有するネットワーク経路を選択する。
【0082】
n個の利用可能な("可能性のある")経路の完全なセットに線形計算及び非線形計算を適用する従来技術の経路選択方法とは異なり、この方法は、経路の減少させられたセットに非線形計算を選択的に適用することによって、経路選択を行うのに必要となる非線形計算の数を減少させる。
【0083】
さらに、図2を参照しつつ図5を参照すると、複数の異なる時刻t1、t2、及びt3において行われた3つの接続要求であって、(図2の)ソースDと宛先Mとの間で行われた3つの接続要求の結果のある1つの例が示されており、それらの3つの接続要求の各々は、複数の異なるネットワーク条件(OSNR)を有する。図5の中のテーブルエントリーは、例えば、DCMが、(図2の)ノードDからノードCを通ってノードMに至る経路を指すといったように、ノードDとノードMとの間の様々な代替的な経路を指す。n=5であると仮定すると、現在のインデックス値に基づいてRSA要素122が最初にそれらのネットワーク経路をソートして、非線形値(β)を有していない1つの経路を含むq個のネットワーク経路を識別する。この例では、qは、時刻t1、t2、及び、t3において行われた接続要求について、それぞれ、2、1、及び3である。これは、時刻t1における場合1については、1つの非線形計算(DM)が存在し、一方で、t2における場合2及びt3における場合3については、それぞれ、0個の非線形計算及び2個の非線形計算(DM、DLNM)が存在するということを意味する。したがって、伝統的な方法は、各々の接続要求を満足するために、2つの非線形計算を必要とするであろうが、一方で、この実装の例は、1個の非線形計算、0個の非線形計算、及び2個の非線形計算を実行しながら、選択されたネットワーク経路を提供する。全体的に、この実装は、従来の方法と比較して、より少ない非線形計算を提供するとともに、一方で、固定ルーティング方法と比較して、さらに、高いパフォーマンスを提供する。
【0084】
ある1つの実験では、図2のネットワークをシミュレートし、接続要求のためのポアソン到着及び接続保留時間の指数分布を使用して、非線形リンク構成要素を10%から50%の範囲で変化させた。図6を参照すると、ネットワークの非線形のパーセンテイジに対する伝統的な方法による正規化された計算上の節約のプロットを、上記の実験シミュレーションを使用して計算した。図示のように、計算上の節約は、ネットワークの非線形性のパーセンテイジが比較的低い場合に最も大きくなる。これらの場合には、この方法は、図5の例に図示されているように、不必要な非線形計算を回避するが、これに対して、伝統的な方法は、非線形計算の全てを含む。したがって、実験シミュレーションでは、ネットワークリンクの50%未満が非線形性のためにフラグが立てられているネットワークについて~2xの計算上の節約が見出された。
【0085】
ある1つの実装において、通信ネットワークにおいて物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路割り当てを提供する経路算出要素(PCE)のネットワークルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素のための方法を提供する。そのRSA要素は、n個のネットワーク経路の利用可能なセットのうちで、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するネットワーク経路を割り当ててもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、RSA要素が、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するための接続要求を受信することによって、その方法をトリガしてもよい。その方法は、そのネットワークのネットワーク利用パラメータを評価するステップを含んでいてもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク利用パラメータは、ネットワークブロック確率、ネットワーク負荷、及び、ネットワーク輻輳メトリック、のうちの少なくとも1つに基づいている。ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを下回る場合に、ネットワーク経路の割り当ては、非線形計算を回避してもよい。例えば、その方法は、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別するステップと、それらの識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。代替的に、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを上回る場合に、ネットワーク経路割り当ては、適切なネットワーク経路割り当てをより良好に選択するために、非線形計算を含んでもよい。複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク経路割り当ては、線形評価に基づいて、利用可能なネットワーク経路のサブセットを選択的に識別し、その後、ネットワーク経路のその識別されたサブセットに対して非線形計算を実行してもよい。例えば、その方法は、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別するステップと、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路のその識別されたサブセットから、ネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。
【0086】
ある1つの実装において、ネットワーク利用パラメータが、最小利用閾値レベルを上回るとともに、最大利用閾値負荷レベルを上回る場合に、そのネットワーク経路割り当て方法は、非線形計算を回避してもよい。例えば、ネットワーク負荷が、最大利用閾値負荷レベルを上回る場合に、その方法は、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別するステップと、それらの識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。
【0087】
ある1つの実装において、ネットワーク利用パラメータが、最小利用閾値レベルを上回る場合に、n個のネットワーク経路のセットに対して、ネットワーク経路及びスペクトラムの割当動作を実行して、各々のネットワーク経路について、対応する線形OSNR値とそのネットワーク経路に沿った非線形性のレベルを示す非線形性指標とを生成するステップと、対応する線形OSNR値に基づいて、n個のネットワーク経路のランク付けソートを実行するステップと、最も高くランク付けされたネットワーク経路と、そのネットワーク経路に沿った非線形性のレベルが非線形閾値レベルを下回るということを示す対応する非線形性指標を有する1つのみのネットワーク経路と、を含めるステップと、によってネットワーク経路のサブセットを識別する。
【0088】
ある1つの実装において、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを下回る場合に、線形経路選択は、RSA要素が、ネットワークを通り、第1のノードを第2のノードと接続し、非線形リンクが存在しないn個のネットワーク経路のセットを識別し、n個のネットワーク経路のセットのうちで、最も高い線形OSNRレベルを有するp個のネットワーク経路を選択し、そして、p個のネットワーク経路のサブセットのうちで、ネットワークの第1のノードと第2のノードとの間で波長利用を平衡させるネットワーク経路を選択する、ということを含む。
【0089】
非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別するために、当該方法は、n個のネットワーク経路のセットのうちで、非線形リンクを有していないp個のネットワーク経路のサブセットを選択するステップと、p個のネットワーク経路のサブセットに対して、線形ネットワーク経路及びスペクトラムの割当動作を実行して、OSNR値の対応するセットを生成するステップと、p個のネットワーク経路のサブセットのうちで、対応する最も高い線形OSNR値を有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含んでもよい。
【0090】
ある1つの実施形態において、ネットワーク接続を割り当てるための方法を提供する。ネットワークルーティング及びスペクトラム割り当てエンティティ(すなわち、RSA要素)は、第1のノードをネットワークの第2のノードと接続するための接続要求を受信するステップと、ネットワークを通るとともに、第1のノードを第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別するステップと、各々の経路についての線形OSNR値に基づいて、n個のネットワーク経路のセットのランク付けソートを実行して、最も高いOSNRから最も低いOSNRまで経路に順序をつけるステップと、最も高いOSNR値を有するネットワーク経路から開始して、サブセットqが、非線形値を有していない1つのネットワーク経路を含むまで、n個のネットワーク経路のセットを評価して、q個のネットワーク経路のサブセットを識別するステップと、q個のネットワーク経路のサブセットを評価して、各々のネットワークリンクについて、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値を取得するステップと、ネットワーク接続として、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値の最も高い組み合わせを有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を実行してもよい。
【0091】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、q個のネットワーク経路のサブセットを評価して、各々のネットワークリンクについて、更新された線形OSNR値及び更新された非線形OSNR値を取得するステップは、q個のネットワーク経路の各々のリンクについて、そのリンクのための更新された非線形OSNR値を評価し、そして、更新された非線形OSNR値がOSNR閾値レベルを超えている場合に、そのリンクに対して非線形OSNR計算を実行するステップを含んでもよい。
【0092】
ある1つの実装において、ネットワーク制御エンティティが、ネットワークの第1のノードと第2のノードとの間にネットワーク経路を割り当てるための方法を提供し、その方法は、制御エンティティが、ネットワークを通り、第1のノードを前記第2のノードと接続し、非線形リンクが存在しないn個のネットワーク経路のセットを識別し、n個のネットワーク経路のセットのうちで、最良の線形OSNRを有するp個のネットワーク経路のサブセットを選択することによって、ルート選択を実行し、p個のネットワーク経路のサブセットのうちで、波長の数の閾値を満足するネットワーク経路を選択し、そして、その選択されたネットワーク経路を割り当てる、ということを含んでもよい。
【0093】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、制御エンティティが、n個のネットワーク経路のセットを識別する前に、その方法は、制御エンティティが、ネットワークのネットワーク利用パラメータを評価し、ネットワーク利用パラメータが最小閾値レベルを下回る場合に、ルート選択は、n個のネットワーク経路のセットのうちで、非線形リンクを有していないp個のネットワーク経路のサブセットを選択するステップを含み、割り当ては、p個のネットワーク経路のサブセットに対して、線形経路及び波長の割当動作を実行して、OSNR値の対応するセットを生成するステップと、対応する最も高い線形OSNR値を有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含む、ということを含んでもよい。
【0094】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、制御エンティティが、n個のネットワーク経路のセットを識別する前に、その方法は、制御エンティティが、ネットワークのネットワーク利用パラメータを評価し、ネットワーク利用パラメータが最大閾値レベルを上回る場合に、ルート選択は、n個のネットワーク経路のセットのうちで、非線形リンクを有していないp個のネットワーク経路のサブセットを選択するステップを含み、割り当ては、p個のネットワーク経路のサブセットに対して、線形ルート及び波長の割当動作を実行して、OSNR値の対応するセットを生成するステップと、対応する最も高い線形OSNR値を有するネットワーク経路を割り当てるステップと、を含む、ということを含んでもよい。
【0095】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、p個のネットワーク経路のサブセットからネットワーク経路を選択することは、p個の経路のサブセットの各々の経路について、利用される波長の総和を決定するステップと、各々の経路の利用される波長の総和に基づいて、p個の経路のサブセットからq個の経路を識別するステップと、を含み、p個のネットワーク経路のサブセットからネットワーク経路を選択することは、波長の数の閾値を満足するとともに利用される波長の総和を有するネットワーク経路を選択するステップを含んでもよい。
【0096】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、波長の数の閾値は、p個のネットワーク経路のサブセットのうちのいずれかが利用する波長の最小数を含む。
【0097】
トランスポートソフトウェア定義ネットワーク(T-SDN)において物理層機能障害(PLI)認知ネットワーク経路選択を提供するように動作可能であるルーティング及びスペクトラム割り当て(RSA)要素であって、当該RSA要素は、第1のノードをT-SDNの第2のノードと接続するための接続要求を受信し、T-SDNの複数のリンクと通信するコントローラからOSNR測定値を受信し、T-SDNのためのネットワーク利用パラメータを受信し、第1のノードを第2のノードと接続するn個のネットワーク経路のセットを識別し、受信したOSNR測定値及び受信したネットワーク利用パラメータに基づいて、第1のノードを第2のノードと接続するネットワーク経路を選択する、ように動作可能である。
【0098】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、RSA要素は、ネットワーク利用パラメータに基づいて、ネットワーク経路選択方法を選択的に適用することによって、ネットワーク経路を選択してもよい。
【0099】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク利用パラメータが、最小利用閾値レベルを下回る場合に、RSA要素は、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てる、ことによって、ネットワーク経路を選択してもよい。
【0100】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク利用パラメータが最小利用閾値レベルを上回る場合に、RSA要素は、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路のサブセットを識別し、線形OSNR及び非線形OSNRの最も高い組み合わせに基づいて、ネットワーク経路の識別されたサブセットからネットワーク経路を割り当てる、ことによって、ネットワーク経路を選択してもよい。
【0101】
複数の態様のうちのいくつかにおいて、ネットワーク利用パラメータが最大利用閾値レベルを上回る場合に、RSA要素は、非線形リンクを含まないネットワーク経路を識別し、識別されたネットワーク経路のうちで、最も高い線形OSNRを有するネットワーク経路を割り当てる、ことによってネットワーク経路を選択してもよい。
【0102】
別段の定義がない場合には、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、この発明が属する分野における当業者が共通に理解するの同じ意味内容を有する。
【0103】
本発明は、本発明の特定の特徴及び特定の実施形態を参照して説明されてきたが、本発明から離れることなく、本発明に対してさまざまな修正及び組み合わせを行うことが可能であるということは明らかである。したがって、本件の明細書及び図面は、添付の特許請求の範囲が規定する発明の単に解説として考えられるべきものであり、本発明の範囲に属する修正、変更、組み合わせ、又は、等価なもののいずれか及びすべてを対象とすると考えられる。
図1
図2
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図7b
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