特許第6803407号(P6803407)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6803407カップホルダーとハンドホールとを備えたトレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803407
(24)【登録日】2020年12月2日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】カップホルダーとハンドホールとを備えたトレイ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/489 20060101AFI20201214BHJP
   B65D 5/22 20060101ALI20201214BHJP
   B65D 5/42 20060101ALI20201214BHJP
   B65D 5/28 20060101ALI20201214BHJP
   B65D 5/468 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   B65D5/489
   B65D5/22 A
   B65D5/42 C
   B65D5/28
   B65D5/468 100
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-566441(P2018-566441)
(86)(22)【出願日】2017年6月16日
(65)【公表番号】特表2019-531232(P2019-531232A)
(43)【公表日】2019年10月31日
(86)【国際出願番号】US2017037993
(87)【国際公開番号】WO2017222942
(87)【国際公開日】20171228
【審査請求日】2019年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】518443214
【氏名又は名称】ユ,タエ,ヒョン
【氏名又は名称原語表記】YU,Tae,Hyon
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ユ,タエ,ヒョン
【審査官】 西山 智宏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03013710(US,A)
【文献】 米国特許第02794585(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0139639(US,A1)
【文献】 特開2010−111421(JP,A)
【文献】 実開昭57−154620(JP,U)
【文献】 特開2000−118524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D5/00−5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状であり且つ上面、底面及び第1端縁から第4端縁を含む基板部と、
前記基板部の前記第1端縁から垂直に延びている第1側壁部と、
前記基板部の前記第2端縁から垂直に延びている第2側壁部と、
前記基板部の前記第3端縁から垂直に延びている第3側壁部と、
前記基板部の前記第4端縁から垂直に延びている第4側壁部と、
二つの第5側壁部であって、それぞれが前記第2側壁部の側端縁から垂直に曲げられて延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の一部と重なり且つ固定されるように配され、第1コーナー及び第2コーナーを形成している、二つの第5側壁部と、
二つの第6側壁部であって、それぞれが前記第4側壁部の側端縁から垂直に曲げられて延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の一部と重なり且つ固定されるように配され、第3コーナー及び第4コーナーを形成している、二つの第6側壁部と、
前記第1側壁部及び前記第2側壁部の間の前記第1コーナーに配されており、前記第2側壁部の一部及び前記第5側壁部の一部にわたって水平切抜きを備えた第1カップホルダー部であって、該水平切抜きが内側に押されてカップ保持スペースを形成する、第1カップホルダー部と、を備えたトレイであって、
前記第1カップホルダー部の前記水平切抜きが、前記第1コーナーの中間高さ部を通して配されており、
前記水平切抜きは、前記第5側壁部から延びている第1区画と、前記第2側壁部から延びている第2区画と、前記第1区画及び前記第2区画をつなぐ第3区画とを備えており
二つの固定板部をさらに備えており、該二つの固定板部のそれぞれは、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の上端縁から延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部並びに前記第5側壁部及び前記第6側壁部に折り重なっており、
前記二つの固定板部のそれぞれが二つの係止突出部を備え、該二つの係止突出部のそれぞれが前記固定板部の側端縁において横に突き出し、前記第1コーナー又は前記第4コーナーにおける前記第2側壁部及び前記第4側壁部を貫いて設けられたスリットに挿入されるように構成され、前記第1側壁部又は前記第3側壁部を前記第5側壁部及び前記第6側壁部に固定している、
トレイ。
【請求項2】
前記第1側壁部から前記第6側壁部が、同じ高さである、請求項1に記載のトレイ。
【請求項3】
前記水平切抜きが、前記第2側壁部の高さの3分の1の幅を有している、請求項2に記載のトレイ。
【請求項4】
前記水平切抜きが前記第1側壁部及び前記第5側壁部に引っ込められたとき、前記水平切抜きの前記第1区画と前記第3区画との間の境界が、前記第1側壁部と前記第2側壁部との間の端部側にある、請求項1に記載のトレイ。
【請求項5】
前記第2区画及び前記第3区画の間、前記第2側壁部及び前記第2区画の間、並びに前記第5側壁部及び前記第1区画の間に、折曲線が設けられている、請求項4に記載のトレイ。
【請求項6】
前記水平切抜きが前記第1側壁部及び前記第5側壁部に引っ込められたとき、前記水平切抜きの前記第2区画と前記第3区画との間の境界が、前記第1側壁部と前記第2側壁部との間の端部側にある、請求項1に記載のトレイ。
【請求項7】
前記第1側壁部の内側部分上の第1広告表面であって、前記第1カップホルダー部が展開されたときに露出し、前記第1カップホルダー部が引っ込められたときに隠れる、第1広告表面と、
前記第5側壁部の外側部分上の第2広告表面であって、前記第1カップホルダー部が展開されたときに露出し、前記第1カップホルダー部が引っ込められたときに隠れる、第2広告表面と、
をさらに備えている請求項1に記載のトレイ。
【請求項8】
前記第1側壁部の内側表面が、接着剤によって前記第5側壁部の外側表面に固定されている、請求項1に記載のトレイ。
【請求項9】
前記固定板部の下端縁から切り抜かれて垂直に配された二つの積み重ね突出部と、
前記第1側壁部又は前記第3側壁部の下端縁に設けられた二つの積み重ねスリットと、
をさらに備え、
前記積み重ね突出部が、積み重ねられる別のトレイの前記積み重ねスリットに挿入されるように構成されており、複数のトレイの垂直の積み重ねを安定させる、請求項に記載のトレイ。
【請求項10】
二つの側方ハンドホールをさらに備え、側方ハンドホールのそれぞれは、二つの対面する側壁部のうちの対応する一つを貫いて設けられている、請求項1に記載のトレイ。
【請求項11】
二つの底ハンドホールをさらに備え、該底ハンドホールのそれぞれは、使用者が親指を一つの側方ハンドホールに挿入し且つ別の指を対応する底ハンドホールに挿入して前記トレイを安定に保持するように構成するために、前記基板部を貫いて設けられている、請求項10に記載のトレイ。
【請求項12】
前記二つの側方ハンドホール及び前記二つの底ハンドホールそれぞれが、完全な穴又は
部分的な切抜きによって設けられている、請求項11に記載のトレイ。
【請求項13】
前記トレイが平らに折り畳まれるように、二つの対面する側壁部それぞれに二本ずつ合計四本の折曲線をさらに備え、各折曲線が、対応する下側のコーナーから対応する上端縁にまで45°で設けられている、請求項1に記載のトレイ。
【請求項14】
第2コーナー、第3コーナー又は第4コーナーに、第2カップホルダー部、第3カップホルダー部又は第4カップホルダー部をさらに備えている、請求項1に記載のトレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2016年6月20日に「Container Box(容器箱)」として出願された米国仮出願番号第62/352,537号及び2016年9月9日に「Tray with Cupholders and Hand-holes(カップホルダーとハンドホールとを備えたトレイ)」として出願された米国仮出願番号第62/385,923号に属する非仮出願である。
【0002】
本発明は、カップホルダーとハンドホールとを備えたトレイに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会における多くの状況において食べ物を簡便に運搬するために、通常、容器が必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、容器に入れて食べ物を運搬することは、種々の食べ物及び環境に関わり得るため、容器の最適化又は改善が必要となる。
【0005】
従って、長い間、日常生活における需要の広がりを考慮したトレイのニーズが存在している。本発明は、このような問題を解決し、長年にわたるニーズを満足させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、従来技術の欠点を解決することを考案する。
【0007】
本発明の一態様は、トレイを提供する。
【0008】
前記トレイは、基板部、第1側壁部から第6側壁部及び第1カップホルダー部を備えている。
【0009】
前記基板部は、矩形状であり且つ上面、底面及び第1端縁から第4端縁を含んでいる。
【0010】
前記第1側壁部は、前記基板部の前記第1端縁から垂直に延びており、第2側壁部は、前記基板部の前記第2端縁から垂直に延びており、第3側壁部は、前記基板部の前記第3端縁から垂直に延びており、第4側壁部は、前記基板部の前記第4端縁から垂直に延びている。
【0011】
二つの第5側壁部それぞれが、前記第2側壁部の側端縁から垂直に曲げられて延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の一部と重なり且つ固定されるように配され、第1コーナー及び第2コーナーを形成している。
【0012】
二つの第6側壁部それぞれが、前記第4側壁部の側端縁から垂直に曲げられて延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の一部と重なり且つ固定されるように配され、第3コーナー及び第4コーナーを形成している。
【0013】
前記第1カップホルダー部は、前記第1側壁部及び前記第2側壁部の間の前記第1コーナーに配されており、前記第2側壁部の一部及び前記第5側壁部の一部にわたって水平切抜きを備えており、該水平切抜きが内側に押されてカップ保持スペースを形成する。
【0014】
前記第1カップホルダー部の前記水平切抜きは、前記第1コーナーの中間高さ部を通して配されており、前記第5側壁部から延びている第1区画と、前記第2側壁部から延びている第2区画と、前記第1区画及び前記第2区画をつなぐ第3区画とを備えている。
【0015】
前記第1側壁部から第6側壁部は、同じ高さであってもよい。
【0016】
前記水平切抜きは、前記第2側壁部の高さの約3分の1の幅を有していてもよい。
【0017】
前記水平切抜きが前記第1側壁部及び前記第5側壁部に引っ込められたとき、前記水平切抜きの前記第1区画と前記第3区画との間の境界が、前記第1側壁部と前記第2側壁部との間の端部側にあってもよい。
【0018】
折曲線が、前記第2区画及び前記第3区画の間、前記第2側壁部及び前記第区画の間並びに前記第5側壁部及び前記第1区画の間に設けられてもよい。
【0019】
代わりに、前記水平切抜きが前記第1側壁部及び前記第5側壁部に引っ込められたとき、前記水平切抜きの前記第2区画と前記第3区画との間の境界が、前記第1側壁部と前記第2側壁部との間の端部側にあってもよい。
【0020】
前記トレイは、第1広告表面及び第2広告表面をさらに備えていてもよい。
【0021】
前記第1広告表面は、前記第1側壁部の内側部分に配されており、該第1広告表面は、前記第1カップホルダーが展開されたときに露出し、前記第1カップホルダーが引っ込められたときに隠れる。
【0022】
前記第2広告表面は、前記第5側壁部の外側部分に配されており、該第2広告表面は、前記第1カップホルダーが展開されたときに露出し、前記第1カップホルダーが引っ込められたときに隠れる。
【0023】
前記第1側壁部の内側表面は、接着剤によって前記第5側壁部の外側表面に固定されてもよい。
【0024】
前記トレイは、二つの固定板部をさらに備えていてもよく、各固定板部は、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の上端縁から延びており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部並びに前記第5側壁部及び前記第6側壁部に折り重なっており、前記第1側壁部又は前記第3側壁部を前記第5側壁部及び前記第6側壁部に固定している。
【0025】
前記二つの固定板部それぞれは、二つの係止突出部を備えていてもよく、各係止突出部は、前記固定板部の側端縁において横に突き出しており、前記第1コーナー又は前記第4コーナーにおける前記第2側壁部及び前記第4側壁部を貫いて設けられたスリットに挿入されるように構成されている。
【0026】
前記トレイは、二つの積み重ね突出部及び二つの積み重ねスリットをさらに備えていてもよい。
【0027】
前記二つの積み重ね突出部それぞれは、前記固定板部の下端縁から切り抜かれており、垂直に配されている。
【0028】
前記二つの積み重ねスリットそれぞれは、前記第1側壁部又は前記第3側壁部の下端縁に設けられている。
【0029】
前記積み重ね突出部は、積み重ねられる別のトレイの前記積み重ねスリットに挿入されるように構成されており、複数のトレイの垂直な積み重ねを安定させる。
【0030】
前記トレイは、二つの側方ハンドホールをさらに備えていてもよく、各側方ハンドホールは、二つの対面する側壁部のうちの対応する一つを貫いて設けられている。
【0031】
前記トレイは、二つの底ハンドホールを備えていてもよく、各底ハンドホールは、使用者が親指を一つの側方ハンドホールに挿入し且つ別の複数の指を対応する底ハンドホールに挿入して前記トレイを安定に保持させるように構成するために、前記基板部を貫いて設けられている。
【0032】
前記二つの側方ハンドホール及び前記二つの底ハンドホールそれぞれは、完全な穴によって設けられてもよく、部分的な切抜きによって設けられてもよい。
【0033】
前記トレイは、二つの対面する側壁部それぞれに二本ずつ合計四本の折曲線をさらに備えていてもよく、各折曲線は、前記トレイが平らに折り畳まれるように、対応する下側のコーナーから対応する上端縁までに約45°で設けられている。
【0034】
本発明の利点は、(1)本発明に係るトレイが、最小量の材料で作製されるにもかかわらず非常に強いこと、(2)本発明に係るトレイが、多くの構造的特徴によって多くの用途を可能にすることである。
【0035】
本発明が簡潔に要約されたが、本発明のより完全な理解は、以下の図面、詳細な説明及び添付された特許請求の範囲によって達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明のこれらの及び他の特徴、態様及び利点は、添付図面の参照によってより理解されることとなる。
【0037】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る、アルミニウム箔容器を備えたトレイを示す図である。
図2図2は、本発明の別の実施形態に係る、中に三つのカップを備えたトレイを示す図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係るカップホルダーを外側から示す図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る部分的に折り畳まれたトレイを示す図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る、外側から見た際の、展開されたカップホルダーを備えたトレイのコーナーを示す図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る、内側から見た際の、展開されたカップホルダーを備えたトレイのコーナーを示す別の図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る、複数のカップホルダー及び複数のハンドホールを備えたトレイを示す図である。
図8図8は、図2の複数のカップホルダー及び複数のハンドホールを備えた折り畳み可能なトレイの別の斜視図であり、該トレイが半分折り畳まれている。
図9図9は、図2の複数のカップホルダー及び複数のハンドホールを備えた折り畳み可能なトレイの別の斜視図であり、該トレイが完全に折り畳まれている。
【発明を実施するための形態】
【0038】
2016年6月20日に「Container Box(容器箱)」として出願された米国仮出願番号第62/352,537号及び2016年9月9日に「Tray with Cupholders and Hand-holes(カップホルダーとハンドホールとを備えたトレイ)」として出願された米国仮出願番号第62/385,923号は、任意の全ての目的で参照によって本明細書に組み込まれる。
【0039】
参照符号により、本発明の実施形態が詳細に説明される。
【0040】
図1〜6は、本発明の実施形態に係る、複数のカップホルダーと複数のハンドホールとを備えたトレイを示す。実際に、図1〜6に示されたトレイは、トレイにおける二つの対面する側壁部に配されたハンドホールを有している。
【0041】
図1、2及び3に示されるように、前記トレイは、トレイ及びカップホルダーのアイデアを兼ね備えており、レストラン又はケータリング業において便利に使用され得る。
【0042】
図2に示されるように、本発明に係るトレイは、トレイ及びカップホルダーの機能のための部分を有しているため、使用者は、それらを個別に購入する必要がない。前記トレイの中央領域は、トレイとして使用され得、一方、前記カップホルダーは、前記トレイの複数のコーナーに設けられる。加えて、同じ理由により、製造及び購入コストが節約される。
【0043】
さらに、図4、8及び9に示されるように、前記トレイは折り畳み可能であるため、レストランにおける保管スペースが節約される。前記トレイは、互いの上に積み重ね可能である。そのため、食べ物の配達が簡単で効率的になり得る。
【0044】
前記カップホルダー部は、引っ込み可能に4つのコーナーに設けられているため、製造するための余分な材料コストがかからない。
【0045】
頂点からの押し込みが側壁部においてなされるため、紙又は厚紙の節約が可能になる。
【0046】
広告文字又は画像が、前記トレイの表面に印刷され得る。
【0047】
前記トレイ及び前記カップホルダー部は、頑丈に一体的に設けられているため、車の中、又は例えばスタジアムでの膝の上で非常に安定である。
【0048】
前記トレイは、二つの対向する側壁部を貫く一組のハンドホールを含み得る。
【0049】
さらに、前記トレイは、(前記側壁部の上端部に設けられた)一つ又は二つの積み重ね突出部及び(前記側壁部の底端部に設けられた)対応する一つ又は二つの積み重ねホールをさらに備えている。それらの対応する積み重ね突出部及び積み重ねホールを用いて、立ち上げられた4つの壁を備えるように組み立てられた複数のトレイが、互いの上に垂直に積み重ね可能となる。
【0050】
特定の実施形態では、前記トレイは、前記ハンドホールが設けられた前記側壁部に、例えば接着剤を使用して取り付けられた補強層をさらに備えていてもよい。
【0051】
もちろん、前記トレイは、一つだけカップホルダーを含んでいてもよく、二つだけでもよく、三つだけでもよい。
【0052】
前記トレイは、一枚の紙又は厚紙が切り抜かれて、本発明に従って折り曲げられることによって作製されてもよい。
【0053】
特に、前記カップホルダー部は、コーナーの帯状部が部分的に切断されて内側に押されることによって作製される。その寸法及び形状は、デザインの選択に従って変更され得る。
【0054】
図5に示すように、本発明の特定の実施形態では、前記トレイは、側壁部の上端部に沿って、開放部のみに設けられた強化片をさらに備えていてもよい。前記強化片は、折り畳まれたワイヤであってもよい。
【0055】
本発明に係るトレイは、ハンバーガーに使用されてもよい。
【0056】
前記トレイは、プラスチックで一体的に作製されてもよい。このような場合、引っ込み可能なカップホルダーのみが、紙(後で別途)又はプラスチック(一体的に)のような可撓性材料で作製され得る。
【0057】
図7〜9に示すように、本発明の別の態様は、複数のカップホルダー及び複数のハンドホールを備えたトレイを提供する。より具体的には、前記トレイは、複数の前記側方ハンドホールに加えて、図1〜6に示すように、該トレイの底を貫いて配された複数のハンドホールをさらに備えている。
【0058】
複数の前記底ハンドホールには、該ハンドホールのまわりに部分的に設けられたミシン目が設けられており、該ミシン目は初めはそのままであり、複数の前記ハンドホールは閉じた状態であり、そのため小さい食べ物のかけらがハンドホールを通って落ちることが防止され得るようになっている。しかしながら、前記ミシン目は、必要なときはいつでも前記ハンドホールが開いた位置になるように破断可能であり、前記トレイの使用者が指を前記ハンドホールに挿入することができ、前記側方ハンドホールを通して一本以上の指を挿入しつつ、前記トレイをより安定に保持させる。
【0059】
図1〜9に示すように、半固定部が垂直方向途中に延びるように切断されており、該半固定部は前記側壁部の上部半分を覆っており、前記カップホルダー部が、内側に押されて設けられ得るスペースを有し得ることを可能にしている。
【0060】
そうでない場合、すなわち、前記固定部が垂直方向にいっぱいの長さを有する場合、該固定部が内側から前記側壁を完全に閉塞するため、前記カップホルダーが展開され得なくなる。
【0061】
前記側方ハンドホールと共に前記底ハンドホールは、食べ物及び飲み物が乗せられたトレイをより安定に保持し又は運搬する手段を提供し得る。
【0062】
さらに、例えば図1に示すように、前記積み重ね突出部が、前記半固定部の一部から切り抜かれており、そのため、前記トレイの構造を少しも弱めることなく厚紙又は前記トレイの材料が節約され得る。
【0063】
本発明の一態様は、図1〜9に示すようなトレイを提供する。
【0064】
トレイ(100)は、基板部(1)、第1側壁部から第6側壁部(10〜60)、及び第1カップホルダー部(70)を備えている。
【0065】
基板部(1)は、矩形状であり、上面、底面、及び第1端縁から第4端縁を有している。図1に示すように、食品容器(900)の食料品は、前記上面の上に置かれ得る。
【0066】
上部が開口した箱を作製するように、第1側壁部(10)は基板部(1)の第1端縁から垂直に延びており、第2側壁部(20)は基板部(1)の第2端縁から垂直に延びており、第3側壁部(30)は基板部(1)の第3端縁から垂直に延びており、第4側壁部(40)は基板部(1)の第4端縁から垂直に延びている。
【0067】
図1に示すように、二つの第5側壁部(50)のそれぞれが、第2側壁部(20)の側端縁から垂直に曲げられて延びており、第1側壁部又は第3側壁部(10、30)の一部と重なり且つ固定されるように配され、第1コーナー及び第2コーナー(1C、2C)を形成している。
【0068】
図1及び2に示すように、二つの第6側壁部(60)のそれぞれが、第4側壁部(40)の側端縁から垂直に曲げられて延びており、第1側壁部(10)又は第3側壁部の一部と重なり且つ固定されるように配され、第3コーナー及び第4コーナー(3C、4C)を形成している。
【0069】
図3に示すように、第1カップホルダー部(70)は、第1側壁部及び第2側壁部(10、20)の間の第1コーナー(1C)に配されており、第2側壁部(20)の一部及び第5側壁部(50)の一部にわたって水平切抜き(72)を備えており、水平切抜き(72)が内側に押されてカップ保持スペースを形成する。
【0070】
図6に示すように、第1カップホルダー部(70)の水平切抜き(72)は、第1コーナー(1C)の中間高さ部を通して配されており、第5側壁部(50)から延びている第1区画(74)と、第2側壁部(20)から延びている第2区画(76)と、第1区画及び第2区画(74、76)をつなぐ第3区画(78)とを備えている。もちろん、図6に示すように、全ての4つのコーナーにおいて構造が対称的であり、且つ、第1カップホルダー部(70)は4つのコーナー(1C、2C、3C、4C)いずれかにあり得るため、側壁部は、例えば、10(30)、40(20)、60(50)、又は1C(3C)に互換的に言及されてもよい。この場合、図6は、鏡に映ったように考えられてもよい。
【0071】
第1側壁部から第6側壁部(10〜60)は、同じ高さであってもよい。もちろん、いくつかの他の実施形態では、それらは異なる高さであってもよい。
【0072】
水平切抜き(72)は、第2側壁部(20)の高さの約3分の1の幅を有していてもよい。
【0073】
図6に示すように、水平切抜き(72)が第1側壁部及び第5側壁部(10、50)に引っ込められたとき、水平切抜き(72)の第1区画(74)と第3区画(78)との間の境界は、第1側壁部と第2側壁部と(10、20)の間の端部側(1C)にあってもよい。
【0074】
図6に示すように、折曲線(75)が、第2区画及び第3区画(76、78)の間、第2側壁部(20)及び第2区画(76)の間、並びに第5側壁部(50)及び第1区画(74)の間に設けられてもよい。
【0075】
代わりに、図4及び図8に示すように、水平切抜き(72)が第1側壁部及び第5側壁部(10、50)に引っ込められたとき、水平切抜き(72)の第2区画(76)と第3区画(78)との境界が、第1側壁部と第2側壁部と(10、20)の間の端部側にあってもよい。
【0076】
トレイ(100)は、第1広告表面及び第2広告表面(80、82)をさらに備えていてもよい。
【0077】
第1広告表面(80)は、第1側壁部(10)の内側部分に配されており、第1広告表面(80)は、第1カップホルダー(70)が展開されたときに露出し、第1カップホルダー部(70)が引っ込められたときに隠れる。
【0078】
第2広告表面(82)は、第5側壁部(50)の外側部分に配されており、第2広告表面(82)は、第1カップホルダー(70)が展開されたときに露出し、第1カップホルダー(70)が引っ込められたときに隠れる。第1広告表面及び第2広告表面(80、82)上に、広告文字又はパターンが印刷され得る。
【0079】
図8及び9に示すように、第1側壁部(10)の内側表面は、接着剤によって第5側壁部(50)の外側表面に固定されてもよい。
【0080】
トレイ(100)は、二つの固定板部(90)をさらに備えていてもよく、各固定板部(90)は、第1側壁部又は第3側壁部(10、30)の上端縁から延びており、第1側壁部又は第3側壁部(10、30)並びに第5側壁部及び第6側壁部(50、60)に折り重なるように構成されており、例えば図1に示すように、上端縁にて共に束ねられることによって第1側壁部又は第3側壁部(10、30)を第5側壁部及び第6側壁部(50、60)に固定している。
【0081】
図1及び3に示すように、二つの固定板部(90)のそれぞれは、二つの係止突出部(92)を備えていてもよく、各係止突出部(92)は、固定板部(90)の側端縁において横に突き出しており、第1コーナー(1C)又は第4コーナー(4C)における第2側壁部及び第4側壁部(20、40)を貫いて設けられたスリット(94)に挿入されるように構成されている。
【0082】
トレイ(100)は、二つの積み重ね突出部(96)及び二つの積み重ねスリット(98)をさらに備えていてもよい。
【0083】
二つの積み重ね突出部(96)のそれぞれは、固定板部(90)の下端縁から切り抜かれており、垂直に配されている。
【0084】
二つの積み重ねスリット(98)のそれぞれは、第1側壁部又は第3側壁部(10、30)の下端縁に設けられている。
【0085】
積み重ね突出部(96)は、積み重ねられる別のトレイ(不図示)の積み重ねスリット(98)に挿入されるように構成されており、複数のトレイ(100)の垂直方向の積み重ねを安定させる。
【0086】
図7に示すように、トレイ(100)は、二つの側方ハンドホール(91)をさらに備えていてもよく、各側方ハンドホール(91)は、二つの対面する側壁部(10〜40)のうちの対応する一つを貫いて設けられている。
【0087】
図7に示すように、トレイ(100)は、二つの底ハンドホール(93)をさらに備えていてもよく、各底ハンドホール(93)は、使用者が親指を一つの側方ハンドホール(91)に挿入して別の指を対応する底ハンドホール(93)に挿入し、トレイ(100)を安定に保持させるように構成するために、基板部(1)を貫いて設けられている。
【0088】
二つの側方ハンドホール(91)及び二つの底ハンドホール(93)のそれぞれは、完全な穴によって設けられてもよく、図7に示すような部分的な切抜きによって設けられてもよい。
【0089】
トレイ(100)は、二つの対面する側壁部(10及び30又は20及び40)のそれぞれに二本ずつ合計四本の折曲線(99)をさらに備えていてもよく、各折曲線(99)は、図4及び8に示すようにトレイ(100)が平らに折り畳まれるように、対応する下側のコーナーから対応する上端縁までに約45°で設けられている。
【0090】
本発明の特定の実施形態では、図2に示すように、トレイ(100)は、第2コーナー、第3コーナー又は第4コーナー(2C、3C、4C)に第2カップホルダー部、第3カップホルダー部又は第4カップホルダー部(70)をさらに備えていてもよい。複数のカップ及び複数のヌードルスープのカップがそこに安定に保持され得る。
【0091】
本発明が異なる実施形態を参照して示され、説明されたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱しないように、形状、詳細、構成及び作用における変更がなされてもよいことが当業者によって理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9