(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803453
(24)【登録日】2020年12月2日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】ウエアラブル機器のための装着具
(51)【国際特許分類】
G02C 11/00 20060101AFI20201214BHJP
G02B 27/02 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
G02C11/00
G02B27/02 Z
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-228833(P2019-228833)
(22)【出願日】2019年12月19日
(62)【分割の表示】特願2018-183358(P2018-183358)の分割
【原出願日】2015年7月13日
(65)【公開番号】特開2020-52429(P2020-52429A)
(43)【公開日】2020年4月2日
【審査請求日】2019年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】500248010
【氏名又は名称】ウエストユニティス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】福田 登仁
(72)【発明者】
【氏名】木下 忠俊
【審査官】
菅原 奈津子
(56)【参考文献】
【文献】
特許第5530326(JP,B2)
【文献】
特開2013−020102(JP,A)
【文献】
特開2013−117567(JP,A)
【文献】
特開2004−233878(JP,A)
【文献】
特開2012−074952(JP,A)
【文献】
特表2012−515366(JP,A)
【文献】
特開2011−209472(JP,A)
【文献】
米国特許第05786882(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00−13/00
G02B 27/00−30/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル機器を眼鏡に装着するための装着具であって、
U字状に形成されたバンドと当該バンドに結合された左右の保持部材とを有する本体と、
前記左右の保持部材の外側に設けられ、ウェアラブル機器を取り付けるための取付部と、
前記左右の保持部材のそれぞれの先端部に設けられ、それぞれ眼鏡の左または右のテンプルに固定するための固定部と、
を備え、
前記保持部材は前記ウェアラブル機器が取り付けられる前記取付部より下側にある下端面が、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられており、
装着具の取付前において、前記U字状に形成されたバンドに保持された前記左右の保持部材の間隔は、前記左右のテンプルの間隔より狭く形成されていることを特徴とする装着具。
【請求項2】
請求項1の装着具において、
前記取付部は、前記ウェアラブル機器を取り付けた場合に、重心が装着者の耳より前に来る位置に設けられていることを特徴とする装着具。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかの装着具において、
前記バンドは、装着者の首に当接するように、前記眼鏡のテンプルの延長方向よりも下側に向かうように前記保持部材に結合されていることを特徴とする装着具。
【請求項4】
ウェアラブル機器を眼鏡に装着するための装着具部品であって、
U字状に形成されたバンドが結合される左右の保持部材と、
前記左右の保持部材の外側に設けられ、ウェアラブル機器を取り付けるための取付部と、
前記左右の保持部材のそれぞれの先端部に設けられ、それぞれ眼鏡の左または右のテンプルに固定するための固定部と、
を備え、
前記保持部材は前記ウェアラブル機器が取り付けられる前記取付部より下側にある下端面が、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられており、
装着具部品の取付前において、前記U字状に形成されたバンドに保持された前記左右の保持部材の間隔は、前記左右のテンプルの間隔より狭く形成されていることを特徴とする装着具部品。
【請求項5】
請求項4の装着具部品において、
前記取付部は、前記ウェアラブル機器を取り付けた場合に、重心が装着者の耳より前に来る位置に設けられていることを特徴とする装着具部品。
【請求項6】
請求項4または5のいずれかの装着具部品において、
前記バンドは、装着者の首に当接するように、前記眼鏡のテンプルの延長方向よりも下側に向かうように前記保持部材に結合されていることを特徴とする装着具部品。
【請求項7】
眼鏡に装着することのできる装着具を有するウェアラブル機器であって、
U字状に形成されたバンドと当該バンドに結合された左右の保持部材とを有する装着具本体と、
前記左右の保持部材の外側に固定されたウェアラブル機器本体と、
前記左右の保持部材のそれぞれの先端部に設けられ、それぞれ眼鏡の左または右のテンプルに固定するための固定部と、
を備え、
前記保持部材は前記ウェアラブル機器本体より下側にある下端面が、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられ、
装着具の取付前において、前記U字状に形成されたバンドに保持された前記左右の保持部材の間隔は、前記左右のテンプルの間隔より狭く形成されていることを特徴とする装着具を有するウェアラブル機器。
【請求項8】
請求項7の装着具を有するウェアラブル機器において、
前記バンドは、装着者の首に当接するように、前記眼鏡のテンプルの延長方向よりも下側に向かうように前記保持部材に結合されていることを特徴とする装着具を有するウェアラブル機器。
【請求項9】
ウェアラブル機器を眼鏡に装着するための装着具であって、
U字状に形成された本体と、
前記本体の外側に設けられ、ウェアラブル機器を取り付けるための取付部と、
前記本体の先端部に設けられ、眼鏡の左右のテンプルに固定するための固定部と、
を備え、
前記本体は前記ウェアラブル機器が取り付けられる前記取付部より下側にある下端面が、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられており、
装着具の取付前において、前記U字状に形成された本体の先端部の間隔は、前記左右のテンプルの間隔より狭く形成されていることを特徴とする装着具。
【請求項10】
ウェアラブル機器を眼鏡に装着するための装着具部品であって、
U字状に形成されたバンドが結合される左右の保持部材と、
前記左右の保持部材の外側に設けられ、ウェアラブル機器を取り付けるための取付部と、
前記左右の保持部材の先端部に設けられ、眼鏡の左右のテンプルに固定するための固定部と、
を備え、
前記保持部材は前記ウェアラブル機器が取り付けられる前記取付部より下側にある下端面が、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられており、
装着具部品の取付前において、前記U字状に形成されたバンドに保持された前記左右の保持部材の間隔は、前記左右のテンプルの間隔より狭く形成されていることを特徴とする装着具部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ウエアラブル機器を眼鏡に装着するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
眼鏡にウエアラブル機器を装着するための装着具が提案されている。たとえば。特許文献1には、眼鏡のモダン部分(耳にかかる部分)を特殊な構造として、これにウエアラブル機器を装着できるようにしている。これにより、ウエアラブル機器を安定して装着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−160952
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のものは、眼鏡自体をウエアラブル機器装着用にしている。このため、普段より眼鏡を使っている場合、これとは別に、新たにウエアラブル機器装着用の眼鏡が必要となるという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決して、眼鏡に装着して使用することのできるウエアラブル機器のための装着具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の独立して適用可能ないくつかの特徴を列挙する。
【0007】
(1)(2)この発明に係る装着具は、ウエアラブル機器を眼鏡に装着するための装着具であって、U字状に形成された本体と、前記本体の外側に設けられ、ウエアラブル機器を取り付けるための取付部と、前記本体の先端部に設けられ、眼鏡のテンプルに固定するための固定部とを備えている。
【0008】
したがって、眼鏡のテンプルに装着具を固定してウエアラブル機器を使用することができる。
【0009】
(3)この発明に係る装着具は、固定部が、眼鏡のテンプルを上部から挟み込むように構成されていることを特徴としている。
【0010】
したがって、装着具を確実に安定良くテンプルに固定することができる。
【0011】
(4)この発明に係る装着具は、固定部が、左右反転して本体に着脱可能であり、テンプルを挟み込む位置を内外方向にずらすことが可能であることを特徴としている。
【0012】
したがって、テンプルを挟み込む位置を内外方向に調製することができる。
【0013】
(5)この発明に係る装着具は、本体の下端の一部は、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられていることを特徴としている。
【0014】
したがって、装着具を安定してテンプルに取り付けることができる。
【0015】
(6)この発明に係る装着具は、取付部が、ウエアラブル機器を取り付けた場合に、重心が装着者の耳より前に来る位置に設けられていることを特徴としている。
【0016】
したがって、ウエアラブル機器を取り付けた際に、眼鏡が上方向に上がってしまうことを防止することができる。
【0017】
(7)この発明に係るウエアラブル機器は、眼鏡に装着することのできるウエアラブル機器であって、U字状に形成された装着具本体と、前記装着具本体の外側に固定されたウエアラブル機器と、前記装着具本体の先端部に設けられ、眼鏡のテンプルに固定するための固定部とを備えている。
【0018】
したがって、眼鏡のテンプルに装着具を固定してウエアラブル機器を使用することができる。
【0019】
(8)この発明に係るウエアラブル機器は、固定部が、眼鏡のテンプルを上部から挟み込むように構成されていることを特徴としている。
【0020】
したがって、装着具を確実に安定良くテンプルに固定することができる。
【0021】
(9)この発明に係るウエアラブル機器は、固定部が、左右反転して本体に着脱可能であり、テンプルを挟み込む位置を内外方向にずらすことが可能であることを特徴としている。
【0022】
したがって、テンプルを挟み込む位置を内外方向に調製することができる。
【0023】
(10)この発明に係るウエアラブル機器は、本体の下端の一部は、装着時に、眼鏡のテンプルの上に乗るよう構成され、テンプルの外側に当接するようにカバー部が設けられていることを特徴としている。
【0024】
したがって、ウエアラブル機器を安定してテンプルに取り付けることができる。
【0025】
(12)この発明に係るウエアラブル機器は、重心が装着者の耳より前に来るように構成されていることを特徴としている。
【0026】
したがって、眼鏡が上方向に上がってしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】この発明の一実施形態による装着具20を眼鏡22に取り付け、ウエアラブルコンピュータ26を装着した状態を示す図である。
【
図4】固定部材8を保持部材6に取り付けた状態を示す図である。
【
図6】
図6Aは、ウエアラブルコンピュータ26のガイド部材100を示し、
図6Bは、保持部材6の取付ガイド12を示す図である。
【
図7】ウエアラブルコンピュータ26を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1にこの発明の一実施形態によるウエアラブル機器のための装着具20を示す。図においては、眼鏡22のテンプル24に装着具20を取り付け、これにウエアラブル機器であるウエアラブルコンピュータ30を固定した状態を示している。ウエアラブルコンピュータ30のディスプレイ32が、装着者の目の前に来るように固定されている。
【0029】
図2に、装着具20の詳細を示す。本体2は、金属製のU字バンド4と、U字バンド4の先端に取り付けられた合成樹脂製の保持部材6を備えている。保持部材6の後端には結合部14が設けられ、U字バンド4の先端が摺動可能に挿入されている。U字バンド4を摺動させ、装着者の首の後ろ側にU字バンド4が当接して、しっかりとした装着状態を実現できるようにしている。
【0030】
保持部材6の先端には、固定部材8が取り付けられている。固定部材8の詳細を、
図3A、
図3Bに示す。
図3Aが先端側から見た図であり、
図3Bが側面図である。
【0031】
固定部材8は、基部80と挟持片86を備えて構成されている。
図3Aに示すように、基部80は、先端側から見るとH状に形成され、上下に凹部82、84が設けられている。また、基部80の下に延長して設けられた挟持片86は、外側に湾曲して形成されている。
【0032】
固定部材8を取り付けるための保持部材6の先端部の詳細を、
図3C、
図3Dに示す。
図3Cが先端側から見た図であり、
図3Dが側面図である。
【0033】
保持部材6の先端部には、下方に延びる直線状の挟持片66が設けられている。また、この挟持片66の上には、凹部60が設けられている。この凹部60は、固定部材8のH状に形成された基部80を、挿入できる幅に形成されている。
【0034】
固定部材8を取り付けた状態の保持部材6の先端部を、
図4A、
図4Bに示す。
図4A先端側から見た図であり、
図4Bが側面図である。
【0035】
図4Aに示すように、固定部材8の挟持片86と、保持部材6の挟持片66によって、挟持空間70が形成される。
図1に示すように、この挟持空間70にテンプル24を挿入して、装着具20を眼鏡に固定する。
【0036】
この実施形態では、装着具20の先端部に固定部材8が設けられ、この固定部材8によってテンプル24を挟み込み、テンプル24の上に装着具20を保持するようにしている。したがって、装着具20を安定して確実に保持することができる。
【0037】
また、固定部材8は、
図4C、
図4Dに示すように、左右を反転させて取り付けることも可能となっている。これにより、挟持空間70を挟持片66の外側から内側に変えることができる。したがって、眼鏡22に対する装着度合いを変えることが可能である。
【0038】
図2に戻って、保持部材6は、テンプル24の上面に当接する段部11を有している。段部11付近の断面図を、
図5に示す眼鏡のテンプル24の上面25に、保持部材6の段部11が当接している。したがって、保持部材6は、テンプル24によって支えられて安定することになる。
【0039】
また、
図1に示すように、未装着時には、左右の保持部材6は、眼鏡の左右のテンプル24の間隔よりも狭い幅になるように構成されている。したがって、装着時には、U字バンド4を開いて、左右の保持部材6の間隔をテンプル24の間隔に合わせるようにする。このため、
図5に示すように、装着時には、U字バンド4の復元力により、保持部材6は内側方向(矢印Aの方向)への力を受けることになる。この実施形態では、段部11の外側に下方に延びるガイド10を設けている。これにより、保持部材6をしっかりと、眼鏡22に固定することができる。なお、
図1に示すように、装着者の耳への干渉を避けるため、ガイド10には、凹部13を設けている。
【0040】
再び、
図2に戻って、保持部材6の左右の外側には、ウエアラブル機器を装着するための取付ガイド12が設けられている。取付ガイド12付近の断面図を、
図6Bに示す。取付ガイド12の根元部分には、ウエアラブル機器のガイド部材100をはめ込んで取り付けるための凹部90が設けられている。
【0041】
図7に、取り付け可能なウエアラブル機器の例を示す。ここでは、ウエアラブルコンピュータ26を例として示している。このウエアラブルコンピュータ26は、CPU、フラッシュメモリ、バッテリ(図示せず)などを内蔵している。先端部には、可撓性のジョイント134を介して、光学透過ヘッドマウントディスプレイ130、カメラ132が設けられている。可撓性のジョイント134により、光学透過ヘッドマウントディスプレイ130の角度などを変えることができる。
【0042】
内側には、ガイド部材110が設けられている。
図6Aに、ガイド部材110近傍の断面図を示す。ガイド部材110の先端部には、凸部102が設けられている。この凸部102は、保持部材6の取付ガイド12の凹部90(
図6B参照)にはめ込むことができるようになっている。したがって、取付ガイド12の後ろ側から、ガイド部材110をはめ込むようにして、ウエアラブルコンピュータ26を固定することができる。なお、取付ガイド12の先端側は、解放されておらず、ガイド部材110が止まるようになっている。
【0043】
装着されたウエアラブルコンピュータ26は、眼鏡22や装着具20に比べて重量がある。この実施形態では、装着された際に、ウエアラブルコンピュータ26などのウエアラブル機器の重心が、装着者の耳より少し前(1cm〜10cm程度)にくるように、ガイド部材110と取付ガイド12の位置を決めている。このようにすることで、ウエアラブル機器装着時に、眼鏡が上に上がってしまうことを防いでいる。
【0044】
上記実施形態では、1種類の固定部材8を用いた場合について説明した。しかし、
図8A、
図8B、
図8Cに示すように、幅Wの異なる固定部材8を複数用意しておき、装着する眼鏡22のテンプル24の太さに合わせて取り替えるようにしてもよい。
【0045】
上記実施形態では、ウエアラブル機器としてウエアラブルコンピュータ26を取り付けるようにしている。しかし、LEDライト、バーコードリーダ、バッテリ、カメラ、プロジェクタなどのウエアラブル機器を取り付けるようにしてもよい。また、上記説明では、一つのウエアラブル機器だけを取り付けるようにしているが、左右の取付ガイド12を用いて、2つのウエアラブル機器を取り付けるようにしてもよい。
【0046】
上記実施形態では、装着具20に対して、ウエアラブル機器を着脱可能に構成している。しかし、ウエアラブル機器と装着具20を一体に構成するようにしてもよい。
【0047】
上記実施形態では、固定部材8を着脱可能にしている。しかし、保持部材6と一体に設けるようにしてもよい。