【文献】
3GPP TSG Core Network and Terminals,"Mobile radio interface Layer 3 specification; Core network protocols; Stage 3 (Release 14)",3GPP TS 24.008 V14.2.0 (2016-12),2016年12月16日,pp.118-126,304,Internet<https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/24_series/24.008/24008-e20.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信機は、第4のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信するように更に構成され、前記第4のメッセージは、前記端末により前記着呼を確認するために使用される、請求項7又は8に記載の端末。
前記プロセッサは、前記第5のメッセージが前記発呼設定を受け入れるために使用されるとき、前記キャッシュされた第2のメッセージを破棄するように更に構成される、請求項7乃至11のうちいずれか1項に記載の端末。
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態は、発呼が着呼と衝突した場合に発呼も着呼も接続されないという問題を解決するための呼設定方法及び装置を提供する。
【0009】
第1の態様によれば、この出願の実施形態は呼設定方法を提供する。当該方法は、端末により、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであり、第1のメッセージは、端末により発呼を設定するのを要求するために使用される、ステップ、及び端末により、呼開始状態に入るステップと、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信するステップであり、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、ステップと、端末により、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであり、第3のメッセージは、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される、ステップと、端末により、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであり、第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される、ステップとを具体的に含む。
【0010】
この解決策では、発呼が着呼と衝突した場合、発呼が接続されていないとき、端末は、発呼要求メッセージ及び着呼指示メッセージが衝突メッセージであると決定する。端末は、着呼指示メッセージをキャッシュし、着呼接続を設定するために、ネットワークデバイスから受信した指示メッセージに基づいて発呼を解放する。これは、ユーザが着呼要求を優先的に知ることができ、呼を見逃すことを回避し、発呼が着呼と衝突したときに発呼も着呼も接続されないという問題を解決する。したがって、この解決では、ユーザは呼を見逃さず、ユーザ体験を改善する。
【0011】
任意選択の実現方式では、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信した後に、当該方法は、端末により、第2のメッセージが呼開始状態と両立しないと決定するステップを含んでもよい。
【0012】
他の任意選択の実現方式では、着呼制御状態の初期状態はヌル状態である。
【0013】
更に他の任意選択の実現方式では、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信した後に、当該方法は、端末により、第2のメッセージをキャッシュするステップを含んでもよい。
【0014】
更に他の任意選択の実現方式では、端末により、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信した後に、当該方法は、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージを受信するステップであり、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するために使用される、ステップと、端末により、第5のメッセージに基づいて発呼を解放するステップとを含んでもよい。
【0015】
更に他の任意選択の実現方式では、端末により、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信した後に、当該方法は、端末により、呼制御状態を呼開始状態からモバイルネットワーク呼制御設定適応性MNCC_SETUP_IND状態に切り替えるステップを含んでもよい。
【0016】
第2の態様によれば、この出願の実施形態は呼設定方法を提供する。当該方法は、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第1のメッセージを受信するステップであり、第1のメッセージは、発呼を設定するのを要求するために使用される、ステップと、ネットワークデバイスにより、第2のメッセージを端末に送信するステップであり、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、ステップと、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第3のメッセージを受信するステップであり、ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないと決定する、ステップと、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第4のメッセージを受信するステップ、及びネットワークデバイスにより、端末への着呼接続を設定するステップとを具体的に含む。
【0017】
この解決策では、発呼が着呼と衝突した場合、発呼が接続されていないとき、ネットワークデバイスは、端末から受信した指示メッセージに基づいて発呼制御状態を解放し、着呼制御状態に入り、着呼接続を設定する。これは、ユーザが着呼要求を優先的に知ることができ、呼を見逃すことを回避し、発呼が着呼と衝突したときに発呼も着呼も接続されないという問題を解決する。したがって、この解決では、ユーザは呼を見逃さず、ユーザ体験を改善する。
【0018】
任意選択の実現方式では、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第3のメッセージを受信した後に、当該方法は、ネットワークデバイスにより、着呼を保持するステップを更に含んでもよい。
【0019】
他の任意選択の実現方式では、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第3のメッセージを受信した後に、当該方法は、ネットワークデバイスにより、発呼を解放するステップを更に含んでもよい。
【0020】
更に他の任意選択の実現方式では、ネットワークデバイスにより、端末により送信された第3のメッセージを受信した後に、当該方法は、ネットワークデバイスにより、第5のメッセージを端末に送信するステップであり、第5のメッセージは、第1のメッセージを拒否するために使用される、ステップを更に含んでもよい。
【0021】
第3の態様によれば、この出願の実施形態は端末を提供する。端末は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するように構成された送信機であり、第1のメッセージは、端末により発呼を設定するのを要求するために使用される、送信機と、呼開始状態に入るように端末を制御するように構成されたプロセッサと、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信するように構成された受信機であり、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、受信機とを含み、送信機は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信するように更に構成され、第3のメッセージは、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用され、送信機は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信するように更に構成され、第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される。
【0022】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、第2のメッセージが呼開始状態と両立しないと決定するように更に構成される。
【0023】
他の任意選択の実現方式では、プロセッサは、第2のメッセージをキャッシュするように更に構成される。
【0024】
更に他の任意選択の実現方式では、受信機は、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージを受信するように更に構成され、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するために使用され、プロセッサは、第5のメッセージに基づいて発呼を解放するように更に構成される。
【0025】
更に他の任意選択の実現方式では、プロセッサは、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に切り替えるように更に構成される。
【0026】
第4の態様によれば、この出願の実施形態はネットワークデバイスを提供する。当該デバイスは、第1のメッセージを送信するように構成された送信機であり、第1のメッセージは、発呼を設定するのを要求するために使用され、送信機は、第2のメッセージを端末に送信するように更に構成され、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、送信機と、
端末により送信された第3のメッセージを受信するように構成された受信機であり、ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないと決定し、受信機は、端末により送信された第4のメッセージを受信するように更に構成される、受信機と、
端末への着呼接続を設定するように構成されたプロセッサと
を含む。
【0027】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、着呼を保持するように更に構成される。
【0028】
他の任意選択の実現方式では、プロセッサは、発呼を解放するように更に構成される。
【0029】
更に他の任意選択の実現方式では、送信機は、第5のメッセージを端末に送信する要に更に構成され、第5のメッセージは、第1のメッセージを拒否するために使用される。
【0030】
第5の態様によれば、この出願の実施形態は呼設定方法を提供する。当該方法は、端末により、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであり、第1のメッセージは、端末により発呼を設定するのを要求するために使用される、ステップと、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信するステップであり、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、ステップと、端末により、第2のメッセージをキャッシュするステップと、端末により、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージを受信するステップであり、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するか或いは受け入れるために使用される、ステップと、端末により、第5のメッセージが発呼設定を拒否するために使用されるとき、第5のメッセージに基づいて発呼を解放するステップ、又は端末により、第5のメッセージが発呼設定を受け入れるために使用されるとき、第5のメッセージに基づいて発呼設定を再開するステップとを具体的に含む。
【0031】
この解決策では、発呼が着呼と衝突した場合、発呼が接続されていないとき、端末は、発呼要求メッセージ及び着呼指示メッセージが衝突メッセージであると決定する。端末は、それをプロトコル異常として処理しない。端末は、着呼表示メッセージをキャッシュし、着呼接続を設定するために、ネットワークデバイスから受信した指示メッセージに基づいて発呼を解放するか、或いはネットワークデバイスから受信した指示メッセージに基づいて発呼接続を設定する。これは、発呼が着呼と衝突したときに発呼も着呼も接続されないという問題を解決する。
【0032】
任意選択の実現方式では、端末が第2のメッセージをキャッシュした後に、端末はタイマを開始し、端末は、タイマが終了したとき、第2のメッセージを破棄するか、或いは端末は、タイマが終了しないとき、ネットワークデバイスにより配信される指示メッセージを待機する。
【0033】
任意選択の実現方式では、端末は、同時に、第2のメッセージをキャッシュしてタイマを開始し、端末は、タイマが終了したとき、第2のメッセージを破棄するか、或いは端末は、タイマが終了しないとき、ネットワークデバイスにより配信される指示メッセージを待機する。
【0034】
任意選択の実現方式では、端末は、第5のメッセージに基づいて発呼を解放した後に、端末は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信し、第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される。
【0035】
他の任意選択の実現方式では、端末が第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する前に、端末は、キャッシュされた第2のメッセージを読み取る。端末は、端末が第2のメッセージを読み取って第2のメッセージを処理した後にのみ、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信し、第4のメッセージは、着呼を確認するために使用される。
【0036】
他の任意選択の実現方式では、端末がネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信した後に、端末はそれをプロトコル異常(非両立性)として処理せず、第2のメッセージをキャッシュし、発呼を解放又は拒否するために、ネットワークデバイスにより送信されるメッセージを待機する。
【0037】
更に他の任意選択の実現方式では、第5のメッセージが発呼設定を受け入れるために使用されるとき、端末は、キャッシュされた第2のメッセージを破棄する。
【0038】
第6の態様によれば、この出願の実施形態は端末を提供する。端末は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するように構成された送信機であり、第1のメッセージは、端末により発呼を設定するのを要求するために使用される、送信機と、呼開始状態に入るように端末を制御するように構成されたプロセッサと、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信するように構成された受信機であり、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される、受信機とを含み、プロセッサは、第2のメッセージをキャッシュするように更に構成され、受信機は、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージを受信するように更に構成され、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するか或いは受け入れるために使用され、プロセッサは、第5のメッセージが発呼設定を拒否するために使用されるとき、第5のメッセージに基づいて発呼を解放するか、或いは第5のメッセージが発呼設定を受け入れるために使用されるとき、第5のメッセージに基づいて発呼設定を再開するように更に構成される。
【0039】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、タイマを開始するように更に構成され、プロセッサは、タイマが終了したとき、第2のメッセージを破棄する。
【0040】
任意選択の実現方式では、送信機は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信するように更に構成され、第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される。
【0041】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、キャッシュされた第2のメッセージを読み取るように更に構成される。
【0042】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、第2のメッセージが呼開始状態と両立しないと決定するように更に構成される。
【0043】
任意選択の実現方式では、プロセッサは、第5のメッセージが発呼設定を受け入れるために使用されるとき、キャッシュされた第2のメッセージを破棄するように更に構成される。
【0044】
第7の態様によれば、この出願の実施形態はコンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能記憶媒体は命令を記憶する。命令がコンピュータ上で動作するとき、上記の態様における方法をコンピュータに実行させる。
【0045】
第8の態様によれば、この出願の実施形態は命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを提供する。命令がコンピュータ上で動作するとき、上記の態様における方法をコンピュータに実行させる。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の実施形態の理解を容易にするために、以下に、添付図面を参照して具体的な実施形態について更に説明し、当該実施形態は本発明の実施形態に対する限定を構成しない。
【0048】
この解決策では、発呼が着呼と衝突した場合、発呼が接続されていないとき、端末は、発呼要求メッセージ及び着呼指示メッセージが衝突メッセージであると決定する。端末は、着呼指示メッセージをキャッシュし、着呼接続を設定するために、ネットワークデバイスから受信した指示メッセージに基づいて発呼を解放する。これは、ユーザが着呼要求を優先的に知ることができ、呼を見逃すことを回避し、発呼が着呼と衝突したときに発呼も着呼も接続されないという問題を解決する。したがって、この解決では、ユーザは呼を見逃さず、ユーザ体験を改善する。
【0049】
図1は、本発明の実施形態による呼設定システムの概略図である。
図1は、本発明の実施形態に関するシステムアーキテクチャの部分構造の概略図を示す。
図1に示すように、システムアーキテクチャは、ネットワークデバイス20及び端末10を具体的に含んでもよい。ネットワークデバイスは、移動交換局(mobile switching center, MSC)でもよい。ネットワークデバイスは、アクセスネットワークデバイス及びコアネットワークデバイスを含んでもよい。複数の端末10が存在してもよい。例えば、
図1に示すように、端末10は、端末102、端末103、端末104等を含んでもよい。複数の端末10は、アクセスネットワークデバイスを使用することにより、通信のためにコアネットワークデバイスに接続されてもよい。さらに、複数の端末10は、コアネットワークを使用することによりバックボーンネットワークにアクセスし、バックボーンネットワークを使用することにより通信を実行してもよい。
【0050】
コアネットワークデバイスは、ユーザ接続を提供し、ユーザを管理し、サービスベアラ設定を完成させるデバイスでもよく、外部ネットワークのためのベアラネットワークにより提供されるインタフェースとして使用される。コアネットワークにより提供できる基本的なサービスは、モバイルオフィス、電子商取引、通信、娯楽サービス、旅行、及び位置ベースのサービス、テレメトリ(Telemetry)サービス、シンプルメッセージ転送サービス(監視及び制御)等を含む。ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)通信システムが例として使用される。コアネットワークデバイスは、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity, MME)、サービングゲートウェイ(serving gateway, SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(packet data network gateway, P-GW)等でもよい。
【0051】
アクセスネットワークデバイスは、端末10のための無線通信機能を提供するために無線アクセスネットワークに配置された装置でもよい。当該装置は、様々な形式のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継ノード、アクセスポイント等を含んでもよい。異なる無線アクセス技術を使用するシステムでは、基地局機能を有するデバイスの名前は異なってもよい。例えば、LTEネットワークでは、基地局機能を有するデバイスは、進化型ノードB(evolved NodeB, 略称eNB又はeNodeB)と呼ばれ、第3世代3Gネットワークでは、当該デバイスはノードB(NodeB)等と呼ばれる。説明を容易にするために、この出願では、例えば、アクセスネットワークデバイス及びコアネットワークデバイスは、端末のための無線通信機能を提供し、端末接続、端末管理及び完全なサービスベアラ設定を提供し、外部ネットワークのためのベアラネットワークにより提供されるインタフェースデバイスとして機能する装置である。説明のために、当該デバイスは、まとめてネットワークデバイスと呼ばれる。ネットワークデバイスは、呼要求を受信し、呼接続を設定するように構成されてもよい。
【0052】
説明を容易にするために、この出願では、コアネットワークデバイス及びアクセスネットワークデバイスがまとめてネットワークデバイスと呼ばれる例が説明のために使用される。ネットワークデバイスは、呼要求を受信し、呼接続を設定するように構成されてもよい。
【0053】
端末10は、様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデアイス、無線通信機能を有する計算デバイス又は無線モデムに接続された他の処理デバイス、及び様々な形式のユーザ装置(User Equipment, UE)、移動局(Mobile station, MS)、端末(terminal)、端末装置(Terminal Equipment)等を含んでもよい。
【0054】
この出願の実施形態の具体的な実現プロセスにおける端末10とネットワークデバイス20との間の相互作用プロセスについて、添付図面を参照して以下に更に説明する。移動交換局がネットワークデバイス20として機能する例が、詳細な説明のために使用される。
【0055】
図2Aは、本発明の実施形態による呼設定方法の概略相互作用図である。
図2Aに示すように、当該方法は以下のステップを具体的に含む。
【0056】
S210.ネットワークデバイスは、端末102により送信された第1のメッセージを受信する。
【0057】
第1のメッセージは、端末102により発呼を設定するのを要求するために使用され、端末102は、呼開始状態に入る。発呼は、端末102が、端末103のような他の端末への呼接続を設定するのを要求することを示す。端末102の呼制御状態は、呼開始状態に変わる。呼制御状態の初期状態は、null(ヌル)状態又は他の状態でもよい。
【0058】
具体的には、端末102が端末103への通信接続を設定する必要があるとき、端末102は、通常では、発呼要求メッセージをネットワークデバイスに送信する。発呼要求メッセージの呼対象は、端末103である。発呼要求メッセージはまた、第1メッセージと呼ばれてもよい。端末102は、発呼開始状態に入る。
【0059】
具体的には、端末102によりネットワークデバイスに送信される第1のメッセージは、CM service requestメッセージ(connect management接続管理層、CM service request接続管理層サービス要求メッセージ)でもよい。例えば、要求メッセージ「ID_NAS_CM_SERV_REQUEST」について、要求メッセージは、端末103の識別子を搬送する。要求メッセージは、端末103への呼を開始するようにネットワークデバイスに要求するために使用される。NASは非アクセス層(Non-Access Stratum)を表し、SERV_REQUESTは呼要求メッセージを表す。
【0060】
S220.ネットワークデバイスは、端末103により端末102を呼び出すための呼要求メッセージを受信する。
【0061】
端末103により端末102の呼び出すための呼要求は、端末102の着呼要求と呼ばれてもよい。
【0062】
端末102が端末103を呼び出すとき、端末103が接続されていない場合、ネットワークデバイスは、端末102を呼び出すために端末103により送信された呼要求メッセージを受信する。上記の場合は、複数の理由により発生する可能性がある。例えば、端末102のユーザ及び端末103のユーザは、特定の時間に電話で互いに連絡することに同意する。この場合、端末102及び端末103は、わずかに異なる時点に、互いに呼び出すためのそれぞれの呼要求メッセージをネットワークデバイスに送信する可能性がある。代替として、端末102と端末103との間の呼が異常であり、接続が切断されているが、呼が再開される必要があるとき、端末102及び端末103は、わずかに異なる時間に、互いを呼び出すためのそれぞれの呼要求メッセージをネットワークデバイスに送信する可能性がある。
【0063】
S230.ネットワークデバイスは、第2のメッセージを端末102に送信する。
【0064】
第2のメッセージは、端末102により着呼を設定するために使用される。着呼を設定することは、着呼要求のために接続を設定することを意味する。
【0065】
例えば、ネットワークデバイスは、端末103により端末102を呼び出すための呼要求メッセージに基づいて、第2のメッセージを端末102に送信する。第2のメッセージはsetupメッセージ(設定メッセージ)でもよい。上記のステップは、ID_NAS_CC_SETUPとして表されてもよい。SETUPは、端末103により端末102を呼び出すための呼指示メッセージを表してもよく、CCは、呼制御(Call Control)を表してもよい。
【0066】
S240.端末102は、受信した第2のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102の呼開始状態と両立しないと決定し、第2のメッセージを記憶する。
【0067】
この場合、端末102は発呼状態にある。着呼を受信したとき、端末102は、発呼が着呼と両立しないと決定し、次いで第2のメッセージを記憶する。非両立状態は、複数の場合を含んでもよく、以下の3つの場合を含んでもよいが、これらに限定されない。メッセージがプロトコル状態と両立しない及び/又は衝突する、メッセージタイプがプロトコル状態と両立しない及び/又は衝突する、並びに、第2のメッセージが第1のメッセージと両立しない及び/又は衝突する。第2のメッセージのメッセージタイプが呼開始状態と両立しない又は衝突すると、特に理解されてもよい。具体的な実現解決策は以下のように理解されてもよい。着呼設定メッセージを受信した後に、端末は、呼開始状態の現在の状態に基づいて、第2のメッセージが端末の現在の状態と両立しない又は衝突すると決定する、言い換えると、第2のメッセージを受信した後に、呼開始状態の端末は、第2のメッセージが衝突メッセージであるとみなす。
【0068】
任意選択で、端末がMM connection pending(U0.1)状態にあり、モビリティ管理(mobility management, MM)接続を設定するのを待機するとき、端末は、第2のメッセージを受信し、発呼が着呼と衝突すると決定してもよい。
【0069】
例えば、端末がUEである場合、当該プロセスは、UE NAS_CCとして表されてもよい。着呼メッセージを受信したとき、発呼状態の端末102は、発呼メッセージ及び着呼メッセージが衝突メッセージであると決定し、設定メッセージをキャッシュする。
【0070】
S250.端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信する。
【0071】
端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第3のメッセージは、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される。第3のメッセージは、statusメッセージ(状態メッセージ)でもよい。第3のメッセージは原因値を搬送してもよい。
【0072】
例えば、端末102は、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことをネットワークデバイスに通知するために、CC_STATUSメッセージをネットワークデバイスに送信する。statusメッセージは、第3のメッセージ、例えばID_NAS_CC_STATUSとして表されてもよい。statusメッセージは、原因値#98「Message type not compatible with protocol state」を搬送してもよく、或いは原因値#101「Message not compatible with protocol state」を搬送してもよい。原因値は、第2のメッセージのタイプ又はメッセージ自体が端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される。
【0073】
S260.ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102のプロトコル状態と両立しないと決定し、端末103から端末102への呼を保持する。
【0074】
具体的には、ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102のプロトコル状態と両立しないと決定し、着呼状態を保持する。
【0075】
S270.ネットワークデバイスは、第5のメッセージを端末102に送信する。
【0076】
具体的には、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するために使用される。第5のメッセージは、「CM service reject」(connect management接続管理層、CM service reject接続管理層サービス拒否メッセージ)として表されてもよい。
【0077】
例えば、上記のステップはID_NAS_CM_SERV_REJECTとして表されてもよく、これは、ネットワークデバイスがサービス拒否メッセージを端末102に送信することを示す。
【0078】
S280.端末102は、ネットワークデバイスにより送信された受信した第5のメッセージに基づいて、第1のメッセージを拒否し、発呼を解放する。
【0079】
端末102が発呼を解放するとき、発呼中に既に設定されているMM接続(モビリティ管理、Mobility Management)が本質的に解放される。具体的には、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージに基づいて、端末102は、端末102が端末103を呼び出す呼制御状態を解放し、端末103が端末102を呼び出す呼制御状態に入る。この場合、端末102は、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に切り替える。MNCC_SETUP_IND状態は、モバイルネットワーク呼制御設定適応性(Mobile Network Call Control Set Up Indication)を意味する。
【0080】
例えば、端末はUEである。ネットワークデバイスにより送信された受信した第5のメッセージに基づいて、UEは、発呼制御状態を解放し、端末の発呼制御状態機械をオフにする。UEは新たな着呼制御状態機械をオンにする。新たな着呼制御状態機械はヌル状態で開始し、MNCC_SETUP_IND状態で終了する。具体的には、端末102は、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に直接切り替えてもよく、或いはいくつかの中間状態を使用することにより切り替えてもよい。具体的な実現解決策は以下の方法を含む。方法1:発呼及び着呼のそれぞれにCCエンティティが存在する。発呼が解放された後に、発呼CC状態機械のcall initiated状態はnull状態に切り替えられる。この時点で、着呼状態機械が開始され、null状態がMNCC_SETUP_IND状態に切り替えられる。方法2:1つのCCエンティティが発呼と着呼との双方に使用される。発呼のcall initiated(呼開始)状態は、着呼のMNCC_SETUP_IND状態に切り替えられる。具体的な変換プロセスは、call initiated→null→MNCC_SETUP_INDでもよく、或いは直接実行されてもよい。変換の実現解決策は、上記の2つの方法を含むが、これらに限定されない。
【0081】
S290.端末102は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する。
【0082】
具体的には、端末102は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第4のメッセージは、端末102により着呼を確認するために使用される。第4のメッセージは、call confirmed(呼確認)メッセージでもよい。
【0083】
例えば、上記のステップは、ID_NAS_CC_CALL_CONFIRMとして表されてもよい。端末102は、call_confirmメッセージをネットワークデバイスに送信する。call_confirmメッセージは、呼確認情報として表されてもよい。
【0084】
最後に、ネットワークデバイスは、第4のメッセージに基づいて、端末103により端末102を呼び出すための呼接続を設定し、言い換えると、着呼接続を設定する。
【0085】
図2Bは、本発明の実施形態による他の呼設定方法の概略相互作用図である。
図2Bに示す呼設定方法のステップS210〜S240は、
図2Aに示す呼設定方法のステップS210〜S240と基本的に同じである。詳細はここでは再び説明しない。
【0086】
図2Bに示す呼設定方法では、ステップS240において、第2のメッセージを受信した後に、端末102は、それをプロトコル異常(非両立性)として処理せず、第2のメッセージをキャッシュする。第2のメッセージをキャッシュした後に、端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信せず、ステップS241を実行する。S241.端末102はタイマを開始する。
【0087】
任意選択で、端末がMM connection pending(U0.1)状態にあり、モビリティ管理接続を設定するのを待機するとき、端末は第2のメッセージを受信してもよい。この場合、端末は、それをプロトコル異常として処理しない。端末は、第2のメッセージをキャッシュし、発呼を受け入れるか或いは拒否するために、ネットワークにより送信されるメッセージを待機する。
【0088】
端末102により開始されるタイマは、キャッシュタイマでもよい。キャッシュタイマは、特定の期間内に第2のメッセージをキャッシュするように構成される。キャッシュタイマが終了したとき、端末は、キャッシュされた第2のメッセージを破棄する。
【0089】
図2Bに示すように、端末は、第2のメッセージをキャッシュした後にタイマを開始するが、代替として、端末は、同時に、第2のメッセージをキャッシュしてタイマを開始してもよい。第2のメッセージのキャッシュとタイマの開始との間の時間間隔、及び第2のメッセージのキャッシュとタイマの開始との順序は、本発明のこの実施形態に対する限定を構成しない。
【0090】
端末102がタイマを開始した後に、タイマが終了しない場合、端末102は、ネットワークデバイスにより送信される第5のメッセージを待機し、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージに基づいて、以下の異なる動作を別々に実行する。
【0091】
場合1では、ネットワークデバイスにより送信される第5のメッセージは、発呼設定を拒否するために使用される。第5のメッセージは、「CM service reject」(connect management接続管理層、CM service reject接続管理層サービス拒否メッセージ)として表されてもよい。例えば、上記のステップはID_NAS_CM_SERV_REJECTとして表されてもよく、これは、ネットワークデバイスがサービス拒否メッセージを端末102に送信することを示す。対応して、ステップS281において、端末102は、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージに基づいて、第1のメッセージを拒否し、発呼を解放する。
【0092】
ステップS281の後に、端末102は、
図2Aに示すステップS290を実行してもよい。具体的には、発呼を解放した後に、端末は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信してもよい。第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される。第4のメッセージを受信した後に、ネットワークデバイスは、端末103により端末102を呼び出すための呼接続を設定する。
【0093】
任意選択で、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する前に、端末は、まず、端末102が呼び出されたことを示す呼指示メッセージが存在するか否かを決定する。言い換えると、端末は、まず、キャッシュされた第2のメッセージを読み取る。端末が第2のメッセージを成功して読み取り、第2のメッセージを処理した後に、端末は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第4のメッセージは、端末102により着呼を確認するために使用される。第4のメッセージは、call confirmed(呼確認)メッセージでもよい。端末が第2のメッセージを読み取ることに失敗したとき、例えば、キャッシュタイマが終了したので端末がキャッシュされた第2のメッセージを破棄したとき、端末は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信しない。
【0094】
場合2では、ネットワークデバイスにより送信される第5のメッセージは、発呼設定を受け入れるために使用される。第5のメッセージは「CM service accept」(connect management接続管理層、CM service accept接続管理層サービス受入メッセージ)として表されてもよい。例えば、上記のステップはID_NAS_CM_SERV_ACCEPTとして表されてもよく、これは、ネットワークデバイスがサービス受入メッセージを端末102に送信することを示す。対応して、ステップS281において、端末102は、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージに基づいて、キャッシュされた第2のメッセージを破棄し、発呼設定を再開する。ステップS281の後に、端末102は、発呼接続を設定するステップを実行する。
【0095】
図3は、本発明の実施形態による他の呼設定方法の概略相互作用図である。この方法は、端末102が端末103への発呼を開始し、端末103が接続されておらず、端末104が端末102への発呼を開始する場合に適用可能である点に留意すべきである。端末102と端末103との間の呼は、端末102の発呼と呼ばれてもよい。端末104と端末102との間の発呼は、端末102の着呼と呼ばれてもよい。具体的には、
図3に示すように、当該方法は以下のステップを具体的に含む。
【0096】
S310.ネットワークデバイスは、端末102により送信された第1のメッセージを受信する。
【0097】
第1のメッセージは、端末102により発呼を設定するのを要求するために使用され、端末102は、呼開始状態に入る。発呼は、端末102が、他の端末への呼接続を設定するのを要求することを示す。端末102の呼制御状態は、呼開始状態に変わる。呼制御状態の初期状態は、null(ヌル)状態又は他の状態でもよい。
【0098】
具体的には、端末が端末103への通信接続を設定する必要があるとき、端末102は、通常では、発呼要求メッセージをネットワークデバイスに送信する。発呼要求メッセージの呼対象は、端末103である。発呼要求メッセージはまた、第1メッセージと呼ばれてもよい。端末102は、発呼開始状態に入る。
【0099】
具体的には、端末102によりネットワークデバイスに送信される第1のメッセージは、CM service requestメッセージ(connect management接続管理層、CM service request接続管理層サービス要求メッセージ)でもよい。例えば、要求メッセージ「ID_NAS_CM_SERV_REQUEST」について、要求メッセージは、端末103の識別子を搬送する。要求メッセージは、端末103への呼を開始するようにネットワークデバイスに要求するために使用される。NASは非アクセス層(Non-Access Stratum)を表し、SERV_REQUESTは呼要求メッセージを表す。
【0100】
S320.ネットワークデバイスは、端末104により端末102を呼び出すための呼要求メッセージを受信する。
【0101】
端末104により端末102の呼び出すための呼要求は、端末102の着呼要求と呼ばれてもよい。
【0102】
端末102が端末103を呼び出すとき、端末103が接続されていない場合、ネットワークデバイスは、端末102を呼び出すために端末104により送信された呼要求メッセージを受信する。
【0103】
S330.ネットワークデバイスは、第2のメッセージを端末102に送信する。
【0104】
第2のメッセージは、端末102により着呼を設定するために使用される。着呼を設定することは、着呼要求のために接続を設定することを意味する。
【0105】
例えば、ネットワークデバイスは、端末102を呼び出すための呼要求メッセージに基づいて、第2のメッセージを端末102に送信する。第2のメッセージはsetupメッセージ(設定メッセージ)でもよい。上記のステップは、ID_NAS_CC_SETUPとして表されてもよい。SETUPは、端末102を呼び出すための呼指示メッセージを表してもよく、CCは、呼制御(Call Control)を表してもよい。
【0106】
S340.端末102は、受信した第2のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102の呼開始状態と両立しないと決定し、第2のメッセージを記憶する。
【0107】
この場合、端末102は発呼状態にある。着呼を受信したとき、端末102は、発呼が着呼と両立しないと決定し、次いで第2のメッセージを記憶する。非両立状態は、複数の場合を含んでもよく、以下の3つの場合を含んでもよいが、これらに限定されない。メッセージがプロトコル状態と両立しない及び/又は衝突する、メッセージタイプがプロトコル状態と両立しない及び/又は衝突する、並びに、第2のメッセージが第1のメッセージと両立しない及び/又は衝突する。第2のメッセージのメッセージタイプが呼開始状態と両立しない又は衝突すると、特に理解されてもよい。具体的な実現解決策は以下のように理解されてもよい。着呼設定メッセージを受信した後に、端末は、呼開始状態の現在の状態に基づいて、第2のメッセージが端末の現在の状態と両立しない又は衝突すると決定する、言い換えると、第2のメッセージを受信した後に、呼開始状態の端末は、第2のメッセージが衝突メッセージであるとみなす。
【0108】
例えば、端末がUEである場合、当該プロセスは、UE NAS_CCとして表されてもよい。着呼メッセージを受信したとき、発呼状態の端末102は、発呼メッセージ及び着呼メッセージが衝突メッセージであると決定し、設定メッセージをキャッシュする。
【0109】
S350.端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信する。
【0110】
端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第3のメッセージは、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される。第3のメッセージは、statusメッセージ(状態メッセージ)でもよい。第3のメッセージは原因値を搬送してもよい。
【0111】
例えば、端末102は、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことをネットワークデバイスに通知するために、CC_STATUSメッセージをネットワークデバイスに送信する。statusメッセージは、第3のメッセージ、例えばID_NAS_CC_STATUSとして表されてもよい。statusメッセージは、原因値#98「Message type not compatible with protocol state」を搬送してもよく、或いは原因値#101「Message not compatible with protocol state」を搬送してもよい。原因値は、第2のメッセージのメッセージタイプ又はメッセージ自体が端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される。
【0112】
S360.ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102のプロトコル状態と両立しないと決定し、端末104から端末102への呼を保持する。
【0113】
具体的には、ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末102のプロトコル状態と両立しないと決定し、着呼状態を保持する。
【0114】
S370.ネットワークデバイスは、第5のメッセージを端末102に送信する。
【0115】
具体的には、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するために使用される。第5のメッセージは、「CM service reject」(connect management接続管理層、CM service reject接続管理層サービス拒否メッセージ)として表されてもよい。
【0116】
例えば、上記のステップはID_NAS_CM_SERV_REJECTとして表されてもよく、これは、ネットワークデバイスがサービス拒否メッセージを端末102に送信することを示す。
【0117】
S380.端末102は、ネットワークデバイスにより送信された受信した第5のメッセージに基づいて、第1のメッセージを拒否し、発呼を解放する。
【0118】
端末102が発呼を解放するとき、発呼中に既に設定されているMM接続(モビリティ管理、Mobility Management)が本質的に解放される。具体的には、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージに基づいて、端末102は、端末102が端末103を呼び出す呼制御状態を解放し、端末104が端末102を呼び出す呼制御状態に入る。この場合、端末102は、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に切り替える。MNCC_SETUP_IND状態は、モバイルネットワーク呼制御設定適応性(Mobile Network Call Control Set Up Indication)を意味する。
【0119】
例えば、端末はUEである。ネットワークデバイスにより送信された受信した第5のメッセージに基づいて、UEは、発呼制御状態を解放し、端末の発呼制御状態機械をオフにする。UEは新たな着呼制御状態機械をオンにする。新たな着呼制御状態機械はヌル状態で開始し、MNCC_SETUP_IND状態で終了する。具体的には、端末102は、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に直接切り替えてもよく、或いはいくつかの中間状態を使用することにより切り替えてもよい。具体的な実現解決策は以下の方法を含む。方法1:発呼及び着呼のそれぞれにCCエンティティが存在する。発呼が解放された後に、発呼CC状態機械のcall initiated状態はnull状態に切り替えられる。この時点で、着呼状態機械が開始され、null状態がMNCC_SETUP_IND状態に切り替えられる。方法2:1つのCCエンティティが発呼と着呼との双方に使用される。発呼のcall initiated状態は、着呼のMNCC_SETUP_IND状態に切り替えられる。具体的な変換プロセスは、call initiated→null→MNCC_SETUP_INDでもよく、或いは直接実行されてもよい。変換の実現解決策は、上記の2つの方法を含むが、これらに限定されない。
【0120】
S390.端末102は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する。
【0121】
具体的には、端末102は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第4のメッセージは、端末102により着呼を確認するために使用される。第4のメッセージは、call confirmed(呼確認)メッセージでもよい。
【0122】
例えば、上記のステップは、ID_NAS_CC_CALL_CONFIRMとして表されてもよい。端末102は、call_confirmメッセージをネットワークデバイスに送信する。call_confirmメッセージは、呼確認情報として表されてもよい。
【0123】
最後に、ネットワークデバイスは、第4のメッセージに基づいて、端末104により端末102を呼び出すための呼接続を設定し、言い換えると、着呼接続を設定する。
【0124】
任意選択で、
図2Bに示す呼設定方法に対応して、
図3に示す呼設定方法では、ステップS340の後に、ステップS350が実行されなくてもよい。言い換えると、端末102は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信せず、第2のメッセージをキャッシュし、ネットワークデバイスにより送信される第5のメッセージを受信するのを待機する。第2のメッセージがキャッシュされた後に実行される動作は、
図2Bに示す呼設定方法における動作と同じである。詳細については、上記の説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
【0125】
図4は、本発明の実施形態による端末の概略構造図である。端末は、送信機401と、プロセッサ402と、受信機403とを含む。
【0126】
トランシーバは、受信機403及び送信機401を含んでもよく、受信機及び送信機は統合されてもよい。送信機は、出力サンプルを(例えば、アナログ変換、フィルタリング、増幅又はアップコンバージョンを通じて)調整し、アップリンク信号を生成する。アップリンク信号は、アンテナを使用することによりネットワークデバイスに送信される。ダウンリンクでは、アンテナは、上記の実施形態におけるネットワークデバイスにより送信されたダウンリンク信号を受信する。受信機は、アンテナから受信した信号を(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバージョン又はデジタル化を通じて)調整し、入力サンプルを提供する。端末は、モデムプロセッサを更に含んでもよい。モデムプロセッサは、アップリンクで送信されるべきサービスデータ及びシグナリングメッセージを受信し、サービスデータ及びシグナリングメッセージを処理する(例えば、フォーマット、符号化又はインターリーブする)。モデムプロセッサは、符号化されたサービスデータ及び符号化されたシグナリングメッセージを更に処理し(例えば、シンボルマッピング又は変調し)、出力サンプルを提供する。モデムプロセッサは、入力サンプルを処理し(例えば、復調し)、シンボル推定を提供し、シンボル推定を処理し(例えば、デインタリーブ又は復号し)、UEに送信されるべき復号されたデータ及び復号されたシグナリングメッセージを提供する。当該ユニットは、無線アクセスネットワークで使用される無線アクセス技術(例えば、LTE及び他の進化型システムのアクセス技術)に基づいて処理を実行する。
【0127】
プロセッサは、端末の動作を制御及び管理し、上記の実施形態において端末により実行される処理を実行するように構成される。例えば、プロセッサは、端末の呼設定及び/又は本発明に記載される技術の他のプロセスを制御するように構成される。以下に、例が説明のために使用される。
【0128】
送信機401は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するように構成され、第1のメッセージは、端末により発呼を設定するのを要求するために使用される。
【0129】
プロセッサ402は、呼開始状態に入るように端末を制御するように構成される。
【0130】
受信機403は、ネットワークデバイスにより送信された第2のメッセージを受信するように構成され、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される。
【0131】
送信機401は、第3のメッセージをネットワークデバイスに送信するように更に構成され、第3のメッセージは、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないことを示すために使用される。
【0132】
任意選択の実現方式では、送信機403は、第4のメッセージをネットワークデバイスに送信するように更に構成され、第4のメッセージは、端末により着呼を確認するために使用される。
【0133】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、第2のメッセージが呼開始状態と両立しないと決定するように更に構成される。
【0134】
他の任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、第2のメッセージをキャッシュするように更に構成される。
【0135】
受信機403は、ネットワークデバイスにより送信された第5のメッセージを受信するように更に構成され、第5のメッセージは、発呼設定を拒否するか或いは受け入れるために使用される。
【0136】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、第5のメッセージに基づいて発呼を解放するように更に構成される。
【0137】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、呼制御状態を呼開始状態からMNCC_SETUP_IND状態に切り替えるように更に構成される。
【0138】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、キャッシュタイマを開始し、第5のメッセージに基づいて発呼を解放又は再開するように更に構成される。
【0139】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、キャッシュされた第2のメッセージを読み取るように更に構成される。
【0140】
任意選択の実現方式では、プロセッサ402は、第5のメッセージが発呼設定を受け入れるために使用されるとき、キャッシュされた第2のメッセージを破棄するように更に構成される。
【0141】
さらに、端末は、端末のプログラムコード及びデータを記憶するように構成されたメモリを更に含んでもよい。
【0142】
図5は、本発明の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。ネットワークデバイス500は、送信機501と、プロセッサ502と、受信機503とを含む。プロセッサは、ネットワークデバイスの動作を制御及び管理し、端末の通信サービスをサポートするための様々な機能を実行するように構成される。
【0143】
具体的には、送信機501は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するように構成され、第1のメッセージは、発呼を設定するのを要求するために使用される。送信機501は、第2のメッセージを端末に送信するように更に構成され、第2のメッセージは、端末により着呼を設定するために使用される。
【0144】
受信機503は、端末により送信された第3のメッセージを受信するように構成され、ネットワークデバイスは、第3のメッセージに基づいて、第2のメッセージが端末のプロトコル状態と両立しないと決定する。受信機は、端末により送信された第4のメッセージを受信するように更に構成される。
【0145】
プロセッサ502は、端末への着呼接続を設定するように構成される。
【0146】
例えば、プロセッサは、
図4におけるプロセス402及び/又はこの明細書に記載の技術の他のプロセスを実行する際に、ネットワークデバイスをサポートするように構成される。ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスのプログラムコード及びデータを記憶するように構成されたメモリを更に含む。トランシーバ503は、他のネットワークエンティティとの通信をサポートするように構成される。トランシーバは、受信機及び送信機を含んでもよい。受信機及び送信機は統合されてもよい。
【0147】
本発明の実施形態における端末又はネットワークデバイスの機能を実行するように構成されたプロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit, CPU)、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor, DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array, FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアアセンブリ又はこれらのいずれかの組み合わせでもよい。これは、本発明に開示された内容を参照して記載される様々な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路を実現又は実行してもよい。プロセッサはまた、計算機能の組み合わせ、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせ、又はDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせでもよい。トランシーバは、通信インタフェース、トランシーバ回路等でもよい。トランシーバは一般的な用語であり、1つ以上のインタフェースを含んでもよい。
【0148】
当業者は、この明細書に開示された実施形態に記載の例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現されてもよいことを更に認識し得る。ハードウェアとソフトウェアとの間の互換性を明確に説明するために、上記は、一般的に、機能に従って各例の構成及びステップを記載している。機能がハードウェアにより実行されるかソフトウェアにより実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途毎に記載の機能を実現するために異なる方法を使用し得るが、実現方式が本発明の範囲を超えるものと考えられるべきではない。
【0149】
上記の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせを使用することにより実現されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実現するために使用されるとき、実施形態は、コンピュータプログラムプロダクトの形式で完全に或いは部分的に実現されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトは、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されたとき、本発明の実施形態による手順又は機能が、全て或いは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能装置でもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、或いはコンピュータ読み取り可能記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ又はデジタル加入者線(DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波等)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから、他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能ないずれかの使用可能媒体、又は1つ以上の使用可能媒体を統合するサーバ又はデータセンタのようなデータ記憶デバイスでもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスクSolid State Disk, (SSD))等でもよい。
【0150】
上記の説明は、本発明の実施形態の単なる例であり、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。本発明に開示された技術的範囲内で当業者により容易に理解できるいずれかの変更又は置換は、本発明の保護範囲に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。