【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年10月26日に株式会社ハウゼコ2016−2017年版カタログ”housing ventilation tools catalog”第5頁、第27頁にて公開
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外壁材と軒天材との見切り部分に設置され、前記見切り部分に沿って長手方向に延びる換気構造体であって、外壁下地材と、前記外壁下地材に対し、胴縁を介して設けられる前記外壁材と、前記外壁材及び前記胴縁の上端より上方に設けられる前記軒天材と、前記外壁下地材、前記胴縁、前記外壁材及び前記軒天材の間の空間に設置され、前記外壁下地材及び前記外壁材の間の通気層と外部との通気を行う換気部材とを備え、
前記換気部材は、枠部材と、前記枠部材に設置される通気部材とから構成され、
前記枠部材は、
前記長手方向に連続的に延びると共に、前記外壁下地材に沿って垂直方向に延びる第1垂直部と、
前記第1垂直部の上端側に接続され、前記外壁材の外方面のラインまで外方に向かって延びる天面部と、
前記天面部の外方側に接続され、垂直下方に延びると共に前記長手方向に所定間隔で複数の開口が形成された第2垂直部と、
前記第2垂直部の下端側に接続され、前記第1垂直部の方向に所定距離を残して延びる底面部とを備え、
前記通気部材は、前記天面部の内面と前記底面部の内面との間に覆われるように取り付けられ、少なくとも前記開口に面し、外方面から内方面へ貫通する複数の通気孔を有する、換気構造体。
外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置され、前記見切り部分に沿って長手方向に延びる換気部材であって、枠部材と、前記枠部材に設置される通気部材とから構成され、
前記枠部材は、
前記長手方向に連続的に延びると共に、前記換気構造への設置時の垂直方向に相当する第1の方向に延びる第1垂直部と、
前記第1垂直部の上端側に接続され、前記換気構造への設置時における前記外壁の外方面のラインまで達するような寸法で第2の方向に延びる天面部と、
前記天面部の前記第2の方向側に接続され、垂直下方に延びると共に前記長手方向に所定間隔で複数の開口が形成された第2垂直部と、
前記第2垂直部の下端側に接続され、前記第1垂直部の方向に所定距離を残して延びる底面部と、前記天面部と前記第2垂直部との接続部分から、前記第2の方向に延びる延長部と、前記延長部の外方側に接続され、前記開口の少なくとも一部を覆うように垂直下方に延びる第3垂直部とを備え、
前記通気部材は、前記開口側の外方面と、前記第1垂直部側の内方面とを有し、前記天面部の内面と前記底面部の内面との間に覆われるように取り付けられ、少なくとも前記開口に面し、前記外方面から前記内方面へ貫通する複数の通気孔を有する、換気部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、実際の施工現場では、特許文献1の「背景技術」に記載されているような、換気部材が設けられていない軒天換気構造体が用いられる場合もあり、この場合、下方からの吹きさらしの風雨を受けるような環境下において、軒裏に設けられた換気部材から建物内部に雨水が侵入するおそれがあった。特に、海岸線沿いの切り立った段丘地帯の上に建設された建物ではこのような環境にさらされる傾向がある。又、このような換気部材が壁面寄りに設けられている場合には、壁面にぶつかり上昇した風雨に強くさらされ、一層、雨水侵入のおそれがあった。
【0006】
一方で、上述の通り、特許文献2では、土台部分から湿り気を帯びた空気が外壁通気層を伝って建物上部まで移動する。もし、このような湿り気を帯びた空気を屋根裏に通気してしまうと、屋根裏部分に湿気が籠ってしまうという課題がある。従って、このような、湿り気を帯びた空気が屋根裏部分に到達する前に外部に対して放出されるような換気構造が望まれていた。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入が低減されると共に屋根裏部分の湿潤を防ぐことができる換気構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、外壁材と軒天材との見切り部分に設置され、見切り部分に沿って長手方向に延びる換気構造体であって、外壁下地材と、外壁下地材に対し、胴縁を介して設けられる外壁材と、外壁材及び胴縁の上端より上方に設けられる軒天材と、外壁下地材、胴縁、外壁材及び軒天材の間の空間に設置され、外壁下地材及び外壁材の間の通気層と外部との通気を行う換気部材とを備え、換気部材は、枠部材と、枠部材に設置される通気部材とから構成され、枠部材は、長手方向に連続的に延びると共に、外壁下地材に沿って垂直方向に延びる第1垂直部と、第1垂直部の上端側に接続され、外壁材の外方面のラインまで外方に向かって延びる天面部と、天面部の外方側に接続され、垂直下方に延びると共に長手方向に所定間隔で複数の開口が形成された第2垂直部と、第2垂直部の下端側に接続され、第1垂直部の方向に所定距離を残して延びる底面部とを備え、通気部材は、天面部の内面と底面部の内面との間に覆われるように取り付けられ、少なくとも開口に面し、外方面から内方面へ貫通する複数の通気孔を有するものである。
【0009】
このように構成すると、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、軒天材は、水平方向に延びるように設置されるものである。
【0011】
このように構成すると、水平な軒天構造において、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、軒天材は、下方に傾斜して設置されるものである。
【0013】
このように構成すると、傾斜して設けられる軒天構造において、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、天面部は、軒天材に沿って傾斜して延びるものである。
【0015】
このように構成すると、傾斜して設けられる軒天にフィットした形状となる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、枠部材は、更に、天面部と第2垂直部との接続部分から、外方に延びる延長部と、延長部の外方側に接続され、開口の少なくとも一部を覆うように垂直下方に延びる第3垂直部とを備えるものである。
【0017】
このように構成すると、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置され、見切り部分に沿って長手方向に延びる換気部材であって、枠部材と、枠部材に設置される通気部材とから構成され、枠部材は、長手方向に連続的に延びると共に、換気構造への設置時の垂直方向に相当する第1の方向に延びる第1垂直部と、第1垂直部の上端側に接続され、換気構造への設置時における外壁の外方面のラインまで達するような寸法で第2の方向に延びる天面部と、天面部の第2の方向側に接続され、垂直下方に延びると共に長手方向に所定間隔で複数の開口が形成された第2垂直部と、第2垂直部の下端側に接続され、第1垂直部の方向に所定距離を残して延びる底面部と、天面部と第2垂直部との接続部分から、第2の方向に延びる延長部と、延長部の外方側に接続され、開口の少なくとも一部を覆うように垂直下方に延びる第3垂直部とを備え、通気部材は、開口側の外方面と、第1垂直部側の内方面とを有し、天面部の内面と底面部の内面との間に覆われるように取り付けられ、少なくとも開口に面し、外方面から内方面へ貫通する複数の通気孔を有するものである。
【0019】
このように構成すると、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置されたとき、開口部分が外壁材と面一となり、又、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られるので、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入が低減されると共に屋根裏部分の湿潤を防ぐことができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、水平な軒天構造において、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られるので、水平な軒天構造において、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入を防ぎつつ換気を行う換気構造が得られる。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、傾斜して設けられる軒天構造において、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られるので、傾斜して設けられる軒天構造において、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入を防ぎつつ換気を行う換気構造が得られる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、傾斜して設けられる軒天にフィットした形状となるので、軒天材と外壁下地材との間の隙間を少なくできる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができるので、雨水の侵入防止効果の向上を図ることができる。
【0025】
請求項6記載の発明は、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置されたとき、開口部分が外壁材と面一となり、又、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができるので、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置されたとき、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入が低減され、雨水の侵入防止効果の向上を図ることができる換気部材となる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、この発明の第1の実施の形態による換気構造体の納まり図であり、
図2は、
図1で示した換気構造体が備える換気部材の外観形状を示す正面図であって、
図1における矢印Aに対応する方向から見たときの図であり、
図3は、
図2で示したIII−IIIラインの拡大断面図である。
【0028】
これらの図を参照して、換気構造体1は、外壁材と軒天材との見切り部分に設置され、当該見切り部分に沿って長手方向に延びるものであり、外壁下地材11と、外壁下地材11に対し、胴縁12を介して設けられる外壁材13と、外壁材13及び胴縁12の上端より上方に水平方向に延びるように設けられる軒天材14と、外壁下地材11、胴縁12、外壁材13及び軒天材14の間の空間に設置され、外壁下地材11及び外壁材13の間の通気層5と外部7との通気を行う換気部材40とを備える。
【0029】
換気部材40は、鋼板のプレス加工によって形成される枠部材41と、枠部材41に設置される通気部材42とから構成されている。
【0030】
枠部材41は、長手方向に連続的に延びると共に、外壁下地材11に沿って垂直方向に延びる第1垂直部51と、第1垂直部51の上端側に接続され、外壁材13の外方面のラインまで外方に向かって延びる天面部52と、天面部52の外方側に接続され、垂直下方に延びると共に長手方向に所定間隔で複数の開口61が形成された第2垂直部53と、第2垂直部53の下端側に接続され、第1垂直部51の方向に所定距離を残して延びる底面部54とを備える。
【0031】
尚、第1垂直部51と天面部52との接続は、天面部52が水平面よりも2〜3°下方に傾斜するように設定されている。又、第2垂直部53と底面部54との接続は、底面部54が水平面よりも2〜3°上方に傾斜するように設定されている。このように、天面部52と底面部54は略平行に配置されている。又、底面部54の内方側には、やや第1垂直部52側に向けて上方に延びる水切り55が形成されている。
【0032】
通気部材42は、短手方向の断面が矩形形状を有すると共に長手方向に伸びる棒状に形成されている。通気部材42は、接着剤又は両面テープ等によって、天面部52の内面と底面部54の内面との間に覆われるように取り付けられており、開口61に面し、外方面から内方面へ貫通する複数の通気孔62を有している。又、通気部材42の外方面と第2垂直部53の内面との間には、空間が設けられている。
【0033】
又、
図3で示すように、通気部材42は、長手方向において枠部材41の一方端から突き出ると共に枠部材41の他方端から凹むように、枠部材41に取り付けられている。
【0034】
ここで、通気部材42の詳細な構造及び効果について説明する。
【0035】
図4は、
図2で示した通気部材の外観形状を示した概略斜視図である。
【0036】
同図を参照して、上記した通り通気部材は短手方向の断面が矩形形状を有し、長手方向に対しては、枠部材41の長手方向の長さと略同一長さを有する棒形状を有している。
【0037】
具体的には、通気部材42は、各々が凹凸断面形状を有する合成樹脂シートを複数積層した状態で熱融着によって相互に接続して一体化されている。そして、一方側面(外方面)から他方側面(内方面)へ貫通する通気孔62が多数形成されている。通気孔62は、枠部材41の天面部52及び底面部54の延びる方向と略平行な方向に延びる構成である。
【0038】
通気部材42の矩形断面形状の短手方向の長さDは、20mmに設定されており、高さに相当する長さHは、19mmに設定されている。又、通気孔62は、略1mm×4mmの長方形形状の開口寸法に設定されている。尚、このような通気部材42は、特許文献:特許第2610342号において開示されている棟カバー材と基本的に同一構造である。これによって一定条件下にあっては、通気部材42は通気孔62を介しての通気を可能とすると共に、通気孔62を介して雨水や虫等の侵入を阻止する通気性能及び防水性能を発揮するものとなる。そして、このような通気部材42を使用することによって、換気部材の軽量化及びコスト低減に寄与することになる。
【0039】
又、上述した通り、通気部材42は、長手方向において枠部材41の一方端から突き出ると共に枠部材41の他方端から凹むように枠部材41に取り付けられている。従って、長手方向に対して複数の換気部材40を連続して設置する場合には、換気部材40における通気部材42の突き出た部分を、
図2の二点鎖線で示す隣接する換気部材40の枠部材41の内部に差し込んで設置すれば良い。これによって、隣接する換気部材40の連結が容易となるため、複数の連続した換気部材40の取り付け作業が効率化する。尚、長手方向に連結する複数の換気部材40の両端部の各々においては、通気部材42が枠部材41の一方端を突き出た位置から他方端まで取り付けられた長めのものと、通気部材42が枠部材41の一方端から他方端の凹む位置まで取り付けられた短めのものとを使用すれば良い。
【0040】
このように、
図2等に示した換気部材40は、枠部材41と、通気性能及び防水性能を発揮する通気部材42とを一体的に組み合わせたものと言える。
【0041】
次に、見切り部に対して換気部材を取り付けて換気構造体を形成する取付工程について説明する。
【0042】
再び
図1〜
図3を参照して、まず、外壁下地材11の外面に透湿防水シート21を敷設した後、外壁下地材11の外面に長手方向に所定間隔で複数の胴縁12を配置し、当該複数の胴縁12の各々の上端部を除いた部分を外壁下地材11に取り付ける。続いて、胴縁12の上端部と、外壁下地材11との間に、換気部材40が備える枠部材41の第1垂直部51を差し込むようにして設置する。
【0043】
このように取り付けることで、換気部材40の外壁下地材11等に対する位置決めが容易となるため、取り付け作業の効率化が図れる。
【0044】
次に、胴縁12の上端部を外壁下地材11に取り付けると共に、胴縁12間において換気部材40の第1垂直部51を外壁下地材11に釘で固定する。
【0045】
その後、鋼板よりなり、長手方向に伸びる片ハットジョイナー22を、そのハット状凸部の上面と枠部材41の底面部54が当接するように、胴縁12の各々に釘で固定する。そして、外壁材13を、その上端と片ハットジョイナー22のハット状凸部の下面とが当接するように、図示しない取付用金具を介して胴縁12に取り付ける。
【0046】
枠部材41の底面部54の下面と、片ハットジョイナー22のハット状凸部の外方面と、外壁材13の上端との間をコーキング材23で充填する。このように、片ハットジョイナー22を用いることによって、コーキング材23の施工を容易としている。
【0047】
その後、外壁下地材11に対して野縁24を取り付け、このように取り付けた野縁24に、軒天材14を取り付ける。
【0048】
図5は、
図1で示した換気構造体の通気構造を示す図である。
【0049】
以上に示した換気構造体1によれば、外壁下地材11と、外壁材13との間に通気層5が形成される。通気層5の一方は、図示しない建物の他の部分(土台部分等)の通気路に連通している。又、通気層5の他方は、換気部材40を介して外部7と連通している。
【0050】
以下、
図3も更に参照して、通気状態にあっては、
図5の矢印Bに示されているように、建物の他の部分からの空気は、通気層5を介して、枠部材41の第1垂直部51と底面部54との間へ移動し、通気部材42の通気孔62を介して外方側に通過する。そして、通気部材42を通過した空気は、第2垂直部53の開口61の各々を介して、外部7へと移動する。尚、外部の空気が建物内に侵入する状況の場合には、図の矢印と反対の流れになる。
【0051】
このように、換気構造体1によれば、建物の他の部分から移動してくる空気を屋根裏部分で換気しなくても済むため、屋根裏部分の湿潤を防ぐことができる。
【0052】
又、水平な軒天構造において、換気部材40においては開口61が外壁材13と面一となる。このように開口61が外壁材13と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られるので、
図5において矢印Cにて示すような下方からの吹きさらしによる雨水の侵入が低減される。
【0053】
又、上述した通り、通気部材42の外方面と、枠部材41の第2垂直部53の内面との間には空間が形成されている。又、水切り55に対し、通気部材42の内方面はやや傾斜しているため、水切り55付近にも若干の空間が形成されている。従って、通気部材42の外方面の全面が露出される一方で、通気部材42の内方面もほとんど露出している状態となるため、大半の通気孔の通気機能を有効に発揮させることができる。
【0054】
仮に、雨水が、換気部材40が備える枠部材41の第2垂直部53の開口61の各々を介して、枠部材41内に浸入しようとしたとしても、枠部材41内に浸入した雨水は、上述した通り一定要件下にあっては通気部材42の通気孔を介しては内方側に移動することが出来ないように構成されている。
【0055】
そして、上述した通り、枠部材41の天面部52及び底面部54は互いに平行に配置され、各々は外方に向かって2〜3°傾斜すると共に、底面部54の第2垂直部53側の接続部には図示しない水抜き孔が形成されている。従って、枠部材41内に浸入した雨水は該傾斜に沿って水抜き孔から自然に排出される。そのため、換気部材40の防水性能が向上する。
【0056】
又、上述した通り、水切り55は上方に延びるため、通気部材42の内方面に到達した雨水が通気層5内に浸入し難くなる。そして、雨水は水切り55と底面部54の傾斜とを介して水抜き孔から外方に排出される。そのため、換気部材40の防水性能がより向上する。
【0057】
図6は、この発明の第2の実施の形態による換気構造体の納まり図であり、
図1に対応するものであり、
図7は、
図6で示した換気構造体が備える換気部材の外観形状を示す正面図であって、
図6における矢印A方向に対応する方向から見たときの図であり、
図8は、
図7で示したVIII−VIIIラインの拡大断面図である。
【0058】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0059】
同図を参照して、この実施の形態による換気構造体1にあっては、第1の実施の形態によるものにおいて、換気部材40が備える枠部材41が、更に庇部材58を備えている。
【0060】
庇部材58は、両面粘着テープ等により天面部52に取り付けられ、その一部(延長部)が、天面部52と第2垂直部53との接続部分から、外方に向かって突出して延びる取付部56と、取付部56の外方側に接続され、水平方向において開口61を完全に覆うように垂直下方に延びる第3垂直部57とを備える。
【0061】
このように構成すると、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができる。よって、雨水の侵入防止効果の向上を図ることができる。
【0062】
図9は、この発明の第3の実施の形態による換気構造体の納まり図であり、
図1に対応するものである。
【0063】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0064】
同図を参照して、この実施の形態による換気構造体1にあっては、軒天材14が、外方に行くに従い下方に傾斜している。
【0065】
このため、傾斜して設けられる軒天構造において、開口部分が外壁材と面一となる軒天見切り部分の換気構造が得られる。
【0066】
よって、傾斜して設けられる軒天構造において、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入を防ぎつつ換気を行う換気構造が得られる。
【0067】
図10は、この発明の第4の実施の形態による換気構造体の納まり図であり、
図9に対応するものであり、
図11は、
図10で示した換気部材の拡大図であって、
図3に対応するものである。
【0068】
尚、説明に当たっては、基本的には第3の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0069】
これらの図を参照して、この実施の形態による換気構造体1にあっては、換気部材40が備える枠部材41の天面部52が、軒天材14に沿って傾斜して延びる構成である。
【0070】
又、これに伴い、底面部54の一部を、天面部52に平行となるように傾斜を変更している。
【0071】
更に、通気部材42も、通気孔62の通気方向が、天面部52に平行となるように変更し、その底面部54のサイズも底面部の傾斜面に合わせて変更している。このため、通気部材42は、短手方向の断面形状が台形である。
【0072】
このように構成すると、換気部材が、傾斜して設けられる軒天にフィットした形状となる。よって、軒天材と外壁下地材との間の隙間を少なくできる。
【0073】
図12は、この発明の第5の実施の形態による換気構造体の納まり図であり、
図10に対応するものである。
【0074】
尚、説明に当たっては、基本的には第4の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0075】
これらの図を参照して、この実施の形態による換気構造体1にあっては、換気部材40が、更に第2の実施の形態で示したような庇部材58を備える。
【0076】
このように構成すると、開口に対し、傾斜した軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができる。よって、雨水の侵入防止効果の向上を図ることができる。
【0077】
尚、上記の各実施の形態では、外壁材と軒天材との見切り部分の構造を特定しているが、外壁下地材及び外壁材とその上方に設置される軒天材との間の部分であれば、他の構造を採用することも可能である。
【0078】
又、上記の各実施の形態では、換気部材が片ハットジョイナー等を介して換気構造体に設置されている構成であったが、これに限られない。他の方法によって、外壁材と軒天材との見切り部分の構造に取り付けられていても良い。
【0079】
更に、上記の第1の実施の形態では、第1垂直部は外壁下地材と胴縁との間の隙間に差し込むようにして設置されることを説明したが、第1垂直部は外壁下地材の上端部の外方側に対して設置されていれば、例えば外壁下地材の外面に直接取り付ける等、他の設置態様であっても良い。
【0080】
更に、上記の第1の実施の形態では、枠部材の天面部及び底面部の傾斜角が2〜3°であることを説明したが、水平(傾斜角0°)であっても構わない。
【0081】
更に、上記の各実施の形態では、天面部と底面部とは平行に配置されているが、これらは平行に配置されていなくても良い。その場合、底面部の傾斜態様によって水抜き孔の位置を変更しても良く、又は、水抜き孔は無くても良い。
【0082】
更に、上記の各実施の形態では、第2垂直部に対して特定形状の開口が形成されているが、笠木下換気構造体の通気機能を確保できる形状であれば、開口は他の形状であっても良い。
【0083】
更に、上記の各実施の形態では、底面部の内方側に水切りが形成されているが、この水切りは無くても良い。
【0084】
更に、上記の各実施の形態では、換気部材は接着剤又は両面テープによって天面部の内面と底面部の内面とに取り付けられているが、例えばネジによる固定等、換気部材は他の方法で取り付けられていても良い。
【0085】
更に、上記の第1の実施の形態では、通気部材は長手方向において枠部材の一方端から突き出ると共に枠部材の他方端から凹むように枠部材に対して取り付けられていることを説明したが、通気部材はその全体が枠部材内に配置された状態で取り付けられていても良い。
【0086】
更に、上記の実施の形態では、通気部材の寸法、形状を特定しているが、同様の通気性能及び防水性能を発揮するものであって、幅方向の断面が四角形形状を有していれば、他の寸法、形状であっても良い。この場合、特許文献:特許第2610342号の明細書に記載されている風雨試験と同一の条件で同一の効果を奏するものであることが好ましい。
【0087】
更に、上記の第2の実施の形態では、第1垂直部、天面部、第2垂直部及び底面部からなる部材と、庇部材とは別部材であった。しかしながら、これに限られず、両者は一体に形成されていても良く、天面部と第2垂直部との接続部分から、延長部が外方に延びる構成であれば良い。
【0088】
すなわち、換気部材は、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置され、前記見切り部分に沿って長手方向に延びるものであって、枠部材と、前記枠部材に設置される通気部材とから構成され、前記枠部材は、前記長手方向に連続的に延びると共に、前記換気構造への設置時の垂直方向に相当する第1の方向に延びる第1垂直部と、前記第1垂直部の上端側に接続され、前記換気構造への設置時における前記外壁の外方面のラインまで達するような寸法で第2の方向に延びる天面部と、前記天面部の前記第2の方向側に接続され、垂直下方に延びると共に前記長手方向に所定間隔で複数の開口が形成された第2垂直部と、前記第2垂直部の下端側に接続され、前記第1垂直部の方向に所定距離を残して延びる底面部と、前記天面部と前記第2垂直部との接続部分から、前記第2の方向に延びる延長部と、前記延長部の外方側に接続され、前記開口の少なくとも一部を覆うように垂直下方に延びる第3垂直部とを備え、前記通気部材は、前記開口側の外方面と、前記第1垂直部側の内方面とを有し、前記天面部の内面と前記底面部の内面との間に覆われるように取り付けられ、少なくとも前記開口に面し、前記外方面から前記内方面へ貫通する複数の通気孔を有するものであっても良い。
【0089】
このように構成することで、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置されたとき、開口部分が外壁材と面一となり、又、開口に対し、軒天に沿って侵入してくる雨水を防ぐことができる。
【0090】
よって、外壁と軒天との見切り部分の換気構造に設置されたとき、下方からの吹きさらしによる雨水の侵入が低減され、雨水の侵入防止効果の向上を図ることができる換気部材となる。