(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の送信部は、前記速度情報に加えて、前記所定の時間が経過した際における前記車両の位置を示す位置情報、前記衝撃が検知されてから前記車両が進行した方向を示す方向情報、および、前記衝撃が検知されてから前記車両にかかった加速度の向きを示す加速度情報の少なくともいずれか1つを前記外部サーバに送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の端末装置。
前記出力部は、前記速度情報が示す速度が所定の閾値以下である場合、または、前記衝撃情報を受信してから所定の時間が経過するまでの間に前記速度情報を受信しなかった場合には、前記車両の運転者に対して連絡を行うことができる旨を示す情報を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の連絡システム。
前記出力部は、前記速度情報が示す速度が所定の閾値よりも大きい場合は、前記車両の運転者が使用する携帯端末装置に対し、所定の連絡先を示す情報を出力することができる旨を示す情報を出力する
ことを特徴とする請求項4または5に記載の連絡システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る端末装置、連絡システム、送信方法および送信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る端末装置、連絡システム、送信方法および送信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.車載端末〕
まず、
図1を用いて、連絡システム1の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る連絡システムの一例を示す図である。
図1に示す例では、ログサーバ10、センター端末20、利用者端末30、および車載端末100が協調して実行する連絡処理の一例について記載した。なお、
図1に示す例では、ログサーバ10、センター端末20、利用者端末30、および車載端末100は、インターネット等のネットワークNを介して、相互に通信可能な状態で接続されているものとする。
【0012】
なお、以下に説明する連絡システム1は、連絡処理を実現する実施態様の一例であり、以下に説明する連絡処理と同様の処理を実現することができるのであれば、任意の態様のシステムにより実現されてよい。また、以下の説明では、連絡処理として、車載端末100が車両C10に設置されており、車載端末100が収集した各種の情報に基づいて、車両C10で事故が発生したか否かを特定する処理の一例について説明する。
【0013】
また、以下の説明では、連絡処理の結果を車両C10に係る車両保険、事故保険、および損害保険や、車両C10を運転していた運転者U01の生命保険や入院保険等、各種の保険業務に使用する例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、以下に説明する連絡処理の結果は、車両C10の貸し出しを行う業務や運転者U01の安否を確認する業務等、任意の業務に適用可能である。また、以下に説明する各処理は、発生する事故の内容や原因を限定するものではなく、あくまで、発生した事故後の対応における処理の一例を示すものである。
【0014】
〔1−1.連絡処理〕
車載端末100は、運転者U01が運転する車両C10に設置された装置である。例えば、車載端末100は、車両C10の前方や周囲を撮影するドライブレコーダとしての機能や、3G(Generation)等といった所定の移動通信網を介してログサーバ10と通信を行う通信端末としての機能を有する。また、車載端末100は、加速度センサやジャイロセンサ等を用いて、車両C10にかかる衝撃の大きさや車両C10の移動速度を測定する機能や、GPS(Global Positioning System)を用いて、車両C10の現在位置を測定する機能を有する。なお、車載端末100は、車両C10の運転を制御する制御装置等から車両C10の移動速度を取得する機能を有していてもよい。
【0015】
なお、車載端末100は、車両C10の運転を制御する制御装置等から車両C10の移動速度を取得する機能を有していてもよい。このような車載端末100は、例えば、フロントガラスやバックミラーの裏側等に設置され、車両C10が有するシガーソケット等から供給される電力で動作する。このため、車載端末100は、車両C10のエンジンが停止した場合等には、電力の供給が停止され、動作が停止することとなる。
【0016】
ここで、車両C10が他の車両や構造物と衝突した場合には、大きな衝撃が検出されると考えられる。そこで、車載端末100は、
図1中の第1状態に示すように、所定の閾値よりも大きな衝撃を検出した場合は(ステップS1)、衝撃を示す衝撃情報をログサーバ10へと送信する(ステップS2)。すなわち、車載端末100は、車両C10で事故が生じた旨を示す情報をログサーバ10に送信する。
【0017】
例えば、車載端末100は、加速度センサを用いて、車載端末100に係る加速度の値を所定の時間間隔で測定する。そして、車載端末100は、加速度の値が所定の閾値を超えた場合は、加速度の値が所定の閾値を超えてから所定の時間が経過するまでの間(例えば、数秒以内)に測定された加速度のうち、最も大きな値を衝撃値として特定する。すなわち、車載端末100は、事故が生じた際に測定された加速度のピーク値を衝撃値とする。また、車載端末100は、加速度の値が所定の閾値を超えた場合は、GPSを用いて、車両C10の位置を特定する。
【0018】
そして、車載端末100は、特定した衝撃値と、特定した位置を示す位置情報と、加速度の値が所定の閾値を超えた時刻とを示す衝撃情報を生成し、3G等の移動通信網を介して、衝撃情報をログサーバ10へと送信する。すなわち、車載端末100は、衝撃を示す衝撃情報として、検出された衝撃の大きさと、事故が発生した位置とを含む情報をログサーバへと送信する。なお、以下の説明では、加速度の値が所定の閾値を超えた時刻を事故が発生した時刻と記載する場合がある。
【0019】
一方、ログサーバ10は、車載端末100から衝突情報を受信すると、事故が発生した時刻と、衝撃値と、位置情報とを対応付けて端末ログデータベース14に登録する。例えば、
図1に示す例では、ログサーバ10は、事故が発生した時刻「10:00」と衝撃値および位置情報を対応付けて端末ログデータベース14に登録する。
【0020】
そして、ログサーバ10は、事故が発生した旨を示す事故情報Eメール等でセンター端末20へと送信する(ステップS3)。例えば、ログサーバ10は、衝撃情報の送信元となる車載端末100の使用者、すなわち、車両C10を運転していた運転者U01を特定する。そして、ログサーバ10は、特定した運転者U01を示す情報と、受信した衝撃値および位置情報とをセンター端末20へと送信する。
【0021】
ここで、車載端末100は、事故が発生した時刻から所定の時間(例えば、1分)が経過した場合は、
図1中の第2状態に示すように、GPS等を用いて、車両C10の移動速度を示す速度情報を含む後続情報をログサーバ10へと送信する(ステップS4)。より具体的には、車載端末100は、事故が発生した時刻から所定の時間が経過した場合は、車両C10の位置と移動速度とを新たに特定する。そして、車載端末100は、特定した位置を示す位置情報と、特定した移動速度を示す速度情報とを後続情報としてログサーバ10に送信する。すなわち、車載端末100は、事故が発生した時刻から所定の時間が経過した際における車両C10の移動速度を通知する。
【0022】
このような場合、ログサーバ10は、受信した後続情報をEメール等でセンター端末20に送信する(ステップS5)。例えば、ログサーバ10は、事故が発生した時刻から1分後の「10:01」に、後続情報として速度情報と位置情報が送信された場合は、時刻「10:01」と速度情報および位置情報とを端末ログデータベース14に登録する。また、ログサーバ10は、後続情報の送信元となる車載端末100の使用者である運転者U01を特定する。そして、ログサーバ10は、特定した運転者U01を示す情報と、受信した速度情報および位置情報とをセンター端末20に送信する。
【0023】
このような場合、センター端末20は、ログサーバ10から受信した事故情報や後続情報等、各種の情報を表示することで、オペレータに提示する(ステップS6)。例えば、センター端末20は、ステップS3にて事故情報を受信すると、運転者U01の情報、衝撃値、衝撃が検出された位置等を表示する。続いて、センター端末20は、ステップS5にて後続情報を受信すると、後続情報の有無や速度情報が示す車両C10の速度、後続情報に含まれる位置情報が示す車両C10の位置等を表示する。
【0024】
すなわち、連絡システム1においては、車両C10で事故が発生した際における車両C10の位置や衝撃の大きさのみならず、事故が発生してから所定の時間が経過した際における車両C10の位置や車両C10の移動速度をオペレータへと通知する。この結果、センター端末20のオペレータは、後続情報に応じて、運転者U01との連絡手段を動的に変更することができる(ステップS7)。
【0025】
例えば、事故が発生した場合には、サービスセンターから予め登録された運転者U01の利用者端末30へと電話連絡を行うことで、事故が実際に発生したか否かや運転者U01の安否の確認、事故内容の確認等が行われる。しかしながら、運転者U01は、車両C10を運転中である場合は、電話連絡に応答することができない。このため、オペレータは、電話連絡を行った際に運転者U01が車両C10を運転中である場合は、運転者U01の安否を適切に判断することができない。例えば、オペレータは、電話連絡に対して運転者U01が応答しなかった場合に、運転者U01が意識を失っているのか、車両C10を移動させているのかといった判断を行うことができない。
【0026】
しかしながら、連絡システム1においては、事故が発生した旨と共に、事故が発生してから所定の時間が経過した際における車両C10の移動速度が通知される。このような情報が通知された場合、オペレータは、事故の発生後における車両C10の移動速度に基づいて、運転者U01の安否や電話連絡を行ってもよいか否かを適切に判定することができる。
【0027】
例えば、オペレータは、事故の発生後における車両C10の移動速度が「0km/h」である場合には、運転者U01が車両C10を運転中ではないと判定し、利用者端末30に電話連絡を行う。そして、オペレータは、このような電話連絡に対する応答があった場合には、運転者U01の安否や事故が実際に生じたか否か等をその場で確認することができる。一方、オペレータは、電話連絡に対する応答が無かった場合には、運転者U01の意識が失わられていると判定し、救急車両の手配やロードサービスの手配等を迅速に行うことができる。
【0028】
また、オペレータは、事故の発生後における車両C10の移動速度が「0km/h」ではない場合、例えば、移動速度が「10km/h」を超えている場合等には、運転者U01が車両C10を運転中であると判定し、SMS(Short Message Service)等を用いて、サービスセンターへの連絡を要請するメッセージと共に、サービスセンターの連絡先を通知する。この結果、運転者U01は、車両C10の停車後にサービスセンターへの連絡を容易に行うことができる。なお、通知は、プッシュ型で行われてもよく、プル型で行われてもよい。
【0029】
また、事故の規模が大きい場合や、連続した事故が発生した場合には、車載端末100に対する電力の供給が停止し、衝撃情報のみが送信されるといった状態も考えられる。このため、オペレータは、衝撃情報が送信されてから所定の時間が経過した際に、後続情報が受信されなかった場合には、大きな事故が発生したと判断し、利用者端末30に電話連絡を行うとともに、救急車両の手配や、事故が発生した位置を救急車両に通知する等といった対応を行ってもよい。
【0030】
なお、事故が発生してから所定の時間が経過した際に、車載端末100から位置情報を再度送信することで、事故が実際に発生したか否かや、運転者U01の安否を推定するといった態様も考えられる。しかしながら、このように位置情報のみを送信する技術では、車両C10が移動中であるか否かを判断することができない結果、電話連絡の可否を適切に判定することができないので、事故が実際に発生したか否かや運転者U01の安否を適切に判定することができない。一方、本願の連絡システム1においては、事故が発生してから所定の時間が経過した際における車両C10の移動速度が通知されるため、運転者U01に対する電話連絡の可否を適切に判定することができる。
【0031】
なお、
図1に示す例では、センター端末20は、後続情報に含まれる速度情報を表示することで、オペレータに電話連絡を行うか否かを判断させていた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、センター端末20は、速度情報が示す速度に応じて異なる情報を出力することで、オペレータに電話連絡を行わせるか否かを指示してもよい。
【0032】
より具体的には、センター端末20は、後続情報に含まれる速度情報が「0km/h」である場合には、利用者端末30の電話番号等と共に、利用者端末30に対して電話連絡を行うことができる旨を指示する情報を表示してもよく、また、自動的に利用者端末30に電話をかけ、オペレータによる対応を実現してもよい。一方、センター端末20は、後続情報に含まれる速度情報が「0km/h」ではない場合には、電話連絡を行うことができない旨と共に、利用者端末30に対してSMSを送信する旨を指示する情報を表示してもよい。
【0033】
また、センター端末20は、速度情報が示す速度帯に応じた対応を行う旨の情報を表示することで、オペレータに対応を指示してもよい。例えば、センター端末20は、速度情報が「10km/h」以下である場合には、利用者端末30に電話連絡を行うとともに、所定の時間が経過するまで、呼び出しを継続するように指示してもよい。また、センター端末20は、呼び出しを複数回行うように指示してもよく、呼び出しとSMSによる連絡とを行うように指示してもよい。また、センター端末20は、オペレータによる判断や電話連絡、SMSによる連絡等を自動で実行してもよい。
【0034】
なお、後続情報に含まれる速度情報に基づいて行われる処理は、上述した処理に限定されるものではなく、連絡システム1は、速度情報に応じた任意のサービスを運転者U01に提供して良い。このように、連絡システム1は、後続情報に含まれる速度情報に応じて、事故を起こしたと予測される運転主U01に対して提供するサービス内容を動的に変化させることで、きめ細やかなサービスの提供を実現することができる。
【0035】
〔1−2.送信処理〕
ここで、車載端末100は、車両C10のドライブレコーダとしての機能を有する。このため、車載端末100は、所定の閾値を超える衝撃を検出した場合には、事故が発生したと判定し、事故発生時において取得した静止画像や動画像等をログサーバ10やセンター端末20へと送信してもよい。例えば、車載端末100は、事故が発生した時刻の前後1分間の間に撮影された動画像をログサーバ10へと送信してもよい。
【0036】
しかしながら、一般に動画像のファイルサイズは大きいため、3G等の低速な移動通信網を利用した場合には、ログサーバ10への送信に時間がかかる場合がある。一方で、利用者端末30には、LTE(Long Term Evolution)等といった高速の移動通信網を介して通信できる場合が多い。そこで、車載端末100は、3G等、車載端末100が接続可能な移動通信網よりも高速の移動通信網に接続可能な利用者端末30を介して、動画像をログサーバ10へと送信してもよい。
【0037】
例えば、車載端末100は、Wi−Fi(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)等といった近距離無線通信を介して、動画像を利用者端末30に送信する(ステップS8)。そして、利用者端末30は、LTE等の高速な移動通信網を介して、車載端末100から受信した動画像をログサーバ10へと送信する(ステップS9)。このような場合、ログサーバ10は、動画像をセンター端末20へと送信する(ステップS10)。この結果、オペレータは、動画像を閲覧することで、事故状況の確認等を行うことができる(ステップS11)。
【0038】
このように、連絡システム1では、車載端末100が撮影した動画像を、車載端末100が接続可能な移動通信網よりも高速な移動通信網に接続可能な利用者端末30を介して、ログサーバ10およびセンター端末20に送信する。このため、連絡システム1では、事故の状況を示すコンテンツを迅速にセンター端末20へと送信するので、サービスセンターのオペレータが迅速に事故の状況を確認することができる。また、車載端末100の使用に伴う通信費の削減を実現することができる。
【0039】
なお、連絡システム1は、動画像や静止画像以外の任意の情報を、利用者端末30を介して送信してもよい。例えば、車載端末100は、動画像や静止画像以外にも、それまでに収集した加速度、位置情報、衝撃値、速度情報等の全ての履歴を、利用者端末30を介してログサーバ10へと送信してもよい。
【0040】
〔2.処理のバリエーション〕
ここで、連絡システム1は、上述した連絡処理や送信処理以外にも、任意の処理を組み合わせて実行してもよい。以下、連絡システム1が実行する処理のバリエーションの一例について説明する。
【0041】
〔2−1.事故情報および後続情報に含まれる情報について〕
ここで、車載端末100は、所定の閾値よりも大きな値の衝撃(加速度)が検出された旨や、事故が発生した旨を示す衝撃情報のみをログサーバ10やセンター端末20に送信してもよい。すなわち、車載端末100は、事故が発生した場合には、事故が生じた旨のみを通知し、その後、所定の時間が経過した後で、速度情報のみを後続情報として送信してもよい。
【0042】
また、車載端末100は、速度情報、位置情報、衝撃値以外にも、例えば、加速度の値や車両の進行方向等を送信してもよい。このような情報は、オペレータが事故の状況を判断する際に有用な情報となりえる。例えば、連絡システム1は、衝撃値を含む衝撃情報を送信することで、事故が発生した際の衝撃値をオペレータに提示することができる。このような衝撃値は、どの程度の事故が発生したかや損害具合だけではなく、運転者U01が無事であるか否か、電話連絡をした際に応答することができるか否かといった判断の指標となりえる。この結果、オペレータは、事故が発生した際にどのような対応を行えばよいかを適切に判断することができる。
【0043】
また、連絡システム1は、事故が発生した時刻における車両C10の位置と、事故が発生してから所定の時間が経過した際における車両C10の位置とをオペレータに提示することができる。このような情報は、事故がどこで発生したか、事故後に車両C10(すなわち、運転者U01))が移動しているか否か、車両C10の状態等を判断する指標となりえる。この結果、オペレータは、救急車両等をどこに向かわせるかといった判断を適切に行うことができる。
【0044】
なお、車載端末100は、上述した情報以外の情報をログサーバ10やセンター端末20に送信してもよい。例えば、車載端末100は、衝撃が検知されてから車両が進行した方向を示す方向情報や、衝撃が検知されてから車両にかかった加速度の向きを示す加速度情報を後続情報としてログサーバ10に送信してもよい。
【0045】
このような方向情報は、事故が発生した車両C10がどこに向かっているのかといった車両C10の状態のみならず、運転者U01の状態を判断するための指標となりえる。例えば、事故が発生した時刻から所定の時間が経過するまでの間に車両C10が移動した方向に一貫性がない場合には、例えば、運転者U01の意識が失われているにもかかわらず、車両C10が停止していないといった状態が生じていると予測できる。そこで、車載端末100は、事故が発生した時刻から所定の時間が経過するまでの間に車両C10が移動した方向を所定の時間間隔で特定し、特定した方向を示す方向情報を後続情報としてログサーバ10に送信する。この結果、オペレータは、警察やレスキュー等に対し、事故の状態を適切に伝達することができる。
【0046】
また、上述した加速度情報は、事故の状態を判断するための指標となりえる。例えば、車両前方向への加速度が検知されている場合には、車両C10が後方から追突されたと予測され、車両後ろ方向への加速度が検知されている場合には、車両C10が前方の車両や構造物に衝突したと予測され、車両横方向への加速度が検知されている場合には、車両C10の側面に車両等が衝突したと予測される。また、車両上方向や車両下方向への加速度が検知されている場合には、衝突や乗上げ等により、車両C10が横転してしまったと予測される。そこで、車載端末100は、事故が発生した時刻から所定の時間が経過するまでの間に検知された加速度の方向や大きさを後続情報としてログサーバ10に送信する。この結果、オペレータは、事故の状態を適切に判断できる結果、救急車両等の手配を迅速かつ適切に行うことができる。
【0047】
〔2−2.利用者端末30を介して送信する情報について〕
上述した車載端末100は、事故が発生した際に撮影した動画像を、利用者端末30を介してログサーバ10に送信した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、車載端末100は、他の装置を介さずに、自装置が直接アクセス可能な移動通信網を介して、撮影した動画像をログサーバへと送信してもよい。また、車載端末100は、動画像ではなく、例えば、所定の時間間隔で撮影した静止画像や音声を含む動画像等を取得し、取得した静止画像や動画像をログサーバ10へと送信してもよい。また、車載端末100は、車両C10の外側を撮影した静止画像や動画像のみならず、車内を撮影した静止画像や動画像、車内の音声等を撮影した静止画像や動画像をログサーバ10へと送信してもよい。
【0048】
また、車載端末100は、上述した情報以外にも、取得可能な任意の情報を後続情報としてログサーバ10に送信してもよい。例えば、車載端末100は、各種のセンサが検知した情報をそのままログサーバ10へと送信してもよい。
【0049】
〔2−3.後続情報の送信タイミングについて〕
なお、車載端末100は、任意のタイミングで後続情報を送信してよく、複数回の後続情報を送信してもよい。例えば、車載端末100は、事故が発生した時刻から1分が経過した際に1回目の後続情報を送信し、1回目の後続情報を送信してからさらに30秒が経過した際に2回目の後続情報を送信してもよい。また、車載端末100は、各後続情報が送信される時間や回数を動的に変更してもよい。例えば、車載端末100は、検出した衝撃値の値が第1の閾値を超えている場合には、事故が発生した時刻から1分が経過した際に1回目の後続情報を送信し、検出した衝撃値の値が第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上となる場合には、事故が発生した時刻から30秒が経過した際に1回目の後続情報を送信し、さらに1分が経過した際に2回目の後続情報を送信してもよい。
【0050】
〔2−4.利用者端末30に処理を実行させるアプリケーションについて〕
ここで、センター端末20は、動画像の送信を利用者端末30に要求してもよい。また、利用者端末30は、センター端末20から動画像の送信を要求された場合は、近距離無線通信を介して車載端末100との接続を行い、車載端末100から動画像を取得する。また、利用者端末30は、取得した動画像を表示し、運転者U01から送信対象とする範囲の選択を受付ける。例えば、利用者端末30は、実際に事故が生じた際や、事故の前後において関連すると予測されるシーンが撮影されている範囲等の選択を受付ける。そして、利用者端末30は、車載端末100が撮影した動画像のうち、運転者U01によって選択された範囲をログサーバ10に送信してもよい。
【0051】
また、上述した処理は、利用者端末30に予めダウンロードされたアプリケーションにより実現される。このようなアプリケーションは、上述した処理以外にも、センター端末20から送信される各種の情報(例えば、運転内容に関する情報や保険の更新に関連する情報等)を表示する機能を有していてもよい。
【0052】
〔2−5.閾値について〕
また、車載端末100は、車両C10で事故が生じたことを適切に判定することができるのであれば、事故を検出したと判定する加速度の値の閾値を任意の値に設定可能である。このような閾値は、どのような事故を検出対象とするかやこれまでの経験則等に基づいて、連絡システム1によるサービスを提供する提供者によって任意に設定されてよい。
【0053】
〔3.連絡システムの構成例〕
以下、上述した機能を発揮する連絡システム1が有する各装置の機能構成の一例について説明する。なお、以下の説明では、センター端末20は、PCやタブレット装置等、一般に使用される情報処理装置により実現されるものとして、説明を省略する。利用者端末30は、スマートフォンやフューチャーフォン等、一般に使用される移動端末装置により実現されるものとして、説明を省略する。車載端末100およびログサーバ10が有する機能構成の一例について説明する。
【0054】
〔3−1.連絡システムの接続構成〕
以下、
図2を用いて、上述した各種処理を実現する連絡システム1の接続構成を説明する。
図2は、実施形態に係る連絡システムの接続構成の一例を説明する図である。
図2に示すように、連絡システム1では、インターネット等のネットワークNを介して、ログサーバ10、センター端末20、利用者端末30および車載端末100が通信可能に接続されている。また、車載端末100と利用者端末30とは、Wi−Fiや無線LAN、ブルートゥース等といった近距離無線通信NNを介して通信可能に接続されている。
【0055】
ログサーバ10は、車載端末100によって取得された各種の情報を端末ログとして保持する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。また、センター端末20は、連絡システム1を用いて、運転者U01に対して各種のサービスを提供する提供者が使用する情報処理装置であり、例えば、サービスセンターに設置されたサーバ装置やPC(Personal Computer)等により実現される。
【0056】
また、利用者端末30は、運転者U01が使用する端末装置であり、例えば、携帯電話やスマートフォン等といった移動端末装置である。また、利用者端末30は、LTE等といった比較的高速な移動通信網に接続可能な移動端末装置であるものとする。
【0057】
車載端末100は、車両C10に設置された端末装置であり、例えば、ドライブレコーダ等である。なお、車載端末100は、車両C10に設置されたナビゲーションシステムであってもよい。また、車載端末100は、車両C10の販売時に車両C10の一部として設置されたものであってもよく、運転者U01によって後付け的に車両C10に設置されたものであってもよい。
【0058】
〔3−2.車載端末の構成例〕
まず、
図3を用いて、上述した各種の処理を実現する車載端末100が有する機能構成の一例について説明する。
図3は、実施形態に係る車載端末が有する機能構成の一例を説明する図である。
図3に示す例では、車載端末100は、第1通信部111、第2通信部112、記憶部120、ジャイロセンサ130、加速度センサ140、GPS受信アンテナ150、カメラ160、および制御部170を有する。
【0059】
第1通信部111は、例えば、所定の移動通信網と接続可能なNIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、第1通信部111は、ネットワークNを介して、衝撃情報や後続情報等をログサーバ10へと送信する。
【0060】
第2通信部112は、近距離無線通信を介して利用者端末30との通信を中継する装置であり、例えば、NIC等により実現される。例えば、第2通信部112は、車載端末100が撮影した動画像を利用者端末30へと送信する。
【0061】
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部120は、センサ情報データベース121、および動画像データベース122を記憶する。
【0062】
センサ情報データベース121は、車載端末100が有するセンサ装置により検知された各種の情報が登録される。例えば、
図4は、実施形態にかかるセンサ情報データベースに登録された情報の一例を示す図である。
図4に示す例では、センサ情報データベース121には、「取得時刻」、「進行方向」、「加速度」、「衝撃値」、「位置情報」、「速度情報」といった項目を有する情報が登録される。なお、センサ情報データベース121には、
図4に示す情報以外にも、車載端末100が有するセンサ装置により検知された任意の情報が登録されていてよい。
【0063】
ここで、「取得時刻」とは、対応付けられた各情報が検知された日時を示す情報である。また、「進行方向」とは、ある日時において検知された車両C10の進行方向を示す情報である。また、「加速度」とは、ある日時において検知された加速度を示す情報である。また、「衝撃値」とは、ある日時において検知された衝撃の大きさを示す情報である。また、「位置情報」とは、ある日時において検知された車両C10の位置を示す情報である。また、「速度情報」とは、ある日時における車両C10の移動速度を示す情報である。
【0064】
例えば、
図4に示す例では、センサ情報データベース121には、取得時刻「2015/11/11/10:00:35」に測定された進行方向「方向#1」、加速度「加速度#1」、衝撃値「衝撃値#1」、位置情報「位置#1」、および速度情報「移動速度#1」が対応付けて登録されている。なお、
図4に示す例では、「方向#1」、「加速度#1」、「衝撃値#1」、「位置#1」、「移動速度#1」といった概念的な値を記載したが、実際には、所定の方向を基準とした角度やGの値、緯度や経度、車両C10が移動する時速等の値が登録される。
【0065】
図3に戻り、説明を続ける。動画像データベース122には、車載端末100が撮影した動画像が登録される。例えば、動画像データベース122には、過去360分間の間に撮影された動画像のデータが登録されている。
【0066】
ジャイロセンサ130は、車載端末100にかかる各軸方向の角速度を測定することができる角速度センサであり、車載端末100の進行方向を測定することができる。また、加速度センサ140は、所定の時間間隔で車載端末100にかかる加速度の大きさを、各軸方向ごとに測定することができるセンサである。GPS受信アンテナ150は、GPS等の衛星測位システムに用いられる信号を衛星から受信するためのアンテナである。また、カメラ160は、車両C10の外側や内側を撮影することができるカメラである。
【0067】
制御部170は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、車載端末100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
図3に示す例では、制御部170は、撮像部171、検出部172、位置情報取得部173、判定部174、衝撃情報送信部175、後続情報送信部176、動画像送信部177を有する。
【0068】
撮像部171は、静止画像または動画像を撮像する。例えば、撮像部171は、カメラ160を用いて、車両C10の外側や内側の動画像を常時撮影し、撮影した動画像を動画像データベース122に登録する。また、撮像部171は、動画像データベース122に登録された動画像のうち、撮影されてから所定の時間が経過した動画像(例えば、撮影されてから360分が経過した動画像)を削除する。
【0069】
検出部172は、衝撃を検出する。例えば、検出部172は、ジャイロセンサ130が測定した角速度に基づいて、所定の時間間隔で車両C10の進行方向を特定する。また、検出部172は、加速度センサ140が測定した各軸方向の加速度の値を所定の時間間隔で取得する。また、検出部172は、取得した各軸方向の加速度の値に基づいて、衝撃値を取得する。例えば、検出部172は、取得時刻を含む1秒間の間に取得された加速度のうち最も大きな値を衝撃値とする。
【0070】
また、検出部172は、加速度センタ140が測定した加速度を用いて、車両C10の移動速度を特定する。そして、検出部172は、ジャイロセンサ130や角速度センサ140が角速度や加速度を取得した取得時刻と、特定した進行方向と、取得した加速度と、算出した衝撃値と、特定した移動速度を示す速度情報とを対応付けてセンサ情報データベース121に登録する。
【0071】
位置情報取得部173は、所定の時間間隔で、車両C10の位置を示す位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部173は、GPSアンテナ150が受信した信号を用いて、車両C10の現在位置を示す位置情報を取得する。そして、位置情報取得部173は、現在位置を取得した取得時刻と、速度情報とを対応付けてセンサ情報データベース121に登録する。
【0072】
判定部174は、所定の閾値を超える衝撃が検知されたか否かを判定する。例えば、判定部174は、センサ情報データベース121に登録された最新の加速度の値を特定し、特定した加速度の値が所定の閾値よりも大きい場合には、事故が発生したと判定する。
【0073】
衝撃情報送信部175は、所定の閾値よりも強い衝撃が検知された場合は、衝撃情報をログサーバ10に送信する。例えば、衝撃情報送信部175は、衝撃が検知された際における車両の位置を示す位置情報と、衝撃の大きさを示す衝撃情報とをログサーバ10に送信する。例えば、衝撃情報送信部175は、判定部174によって事故が発生したと判定された場合は、センサ情報データベース121から最新の取得時刻と衝撃値と位置情報とを読み出す。また、衝撃情報送信部175は、読み出した取得時刻、衝撃値、位置情報、および運転者U01を示す運転者IDを含む衝撃情報を生成する。そして、衝撃情報送信部175は、生成した衝撃情報をログサーバ10へと送信する。
【0074】
後続情報送信部176は、衝撃が検知されてから所定の時間が経過した場合には、所定の時間が経過した際における車両の移動速度を示す速度情報をログサーバ10に送信する。例えば、後続情報送信部176は、判定部174により事故が発生したと判定された場合には、所定の時間(例えば、1分)が経過するまで待機する。また、後続情報送信部176は、判定部174により事故が発生したと判定されてから所定の時間が経過した際の取得時刻、進行方向、加速度、位置情報、および速度情報をセンサ情報データベース121から読み出す。そして、後続情報送信部176は、運転者U01の運転者ID、読み出した取得時刻、進行方向、加速度、位置情報、および速度情報を含む後続情報を生成し、生成した後続情報をログサーバ10へと送信する。
【0075】
動画像送信部177は、所定の閾値よりも強い衝撃が検知された場合は、撮像部171が撮像した動画像や静止画像をログサーバ10へと送信する。例えば、動画像送信部177は、判定部174により事故が発生したと判定された場合や、利用者端末30から動画像の送信要求を受付けた場合は、動画像データベース122に登録された動画像のうち、判定部174により事故が発生したと判定された日時に撮像された範囲を含む所定の範囲の動画像を読み出す。
【0076】
そして、動画像送信部177は、近距離無線端末を介して、読み出した動画像を利用者端末30に送信する。この結果、利用者端末30は、車載端末100が接続可能な移動通信網よりも通信速度が速い移動通信網を介して、動画像をログサーバ10やセンター端末20へと送信する。なお、動画像送信部177は、ネットワークNを介して、読み出した動画像をログサーバ10やセンター端末20へと直接送信してもよい。
【0077】
〔3−3.ログサーバの構成例〕
次に、
図5を用いて、上述した各種の処理を実現するログサーバ10が有する機能構成の一例について説明する。
図5は、実施形態に係るログサーバが有する機能構成の一例を説明する図である。
図5に示す例では、ログサーバ10は、通信部11、記憶部12、および制御部13を有する。
【0078】
通信部11は、例えば、所定の移動通信網と接続可能なNIC(Network Interface Card)等によって実現される。例えば、通信部11は、車載端末10から送信された衝撃情報や後続情報等を受信する。また、通信部11は、事故情報や後続情報をセンター端末20へと送信する。
【0079】
記憶部12は、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部12は、端末ログデータベース14を記憶する。
【0080】
端末ログデータベース14は、車載端末100から受信した衝撃情報や後続情報が端末ログとして登録される。例えば、
図6は、実施形態にかかる端末ログデータベースに登録された情報の一例を示す図である。
図6に示す例では、端末ログデータベース14には、「運転者ID」、「取得時刻」、「受信情報」といった項目を有する情報が登録される。
【0081】
ここで、「運転者ID」とは、対応付けられた情報を取得した車載端末100を使用する運転者を示す識別子である。また、「受信情報」とは、衝撃情報や後続情報に含まれる衝撃値、位置情報、進行方向、および加速度や動画像といった情報である。なお、端末ログデータベース14には、
図6に示す情報以外にも、任意の運転者が使用する車載端末から受信した任意の情報が登録されていてよい。
【0082】
例えば、
図6に示す例では、端末ログデータベース14には、運転者ID「運転者#1」が示す運転者U01が使用する車載端末100により、取得時刻「2015/11/11/10:00:36」に測定された「衝撃値#2」および「位置情報#2」が受信情報として登録されている。また、端末ログデータベース14には、車載端末100により、取得時刻「2015/11/11/10:01:36」に測定された「移動速度#5」、「位置情報#5」、「進行方向#5」、および「加速度#5」が受信情報として登録されている。また、端末ログデータベース14には、車載端末100により、取得時刻「2015/11/11/10:00:36」に取得された「動画像#1」が登録されている。
【0083】
図5に戻り、説明を続ける。制御部13は、制御部170と同様に、CPU、MPU、ASIC、FPGA等によって、ログサーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
図5に示す例では、制御部13は、端末ログ収集部15、端末ログ出力部16を有する。
【0084】
端末ログ収集部15は、車載端末10から端末ログを収集する。例えば、端末ログ収集部15は、車載端末10から衝撃情報や後続情報を受信すると、受信した衝撃情報や後続情報に含まれる運転者ID、取得時刻、衝撃値、位置情報、移動速度、進行方向、および加速度等の値を端末ログとして端末ログデータベース14に登録する。また、端末ログ収集部15は、車載端末100や利用者端末20から動画像を取得すると、取得した動画像を取得時刻と対応付けて端末ログデータベース14に登録する。
【0085】
端末ログ出力部16は、端末ログをセンター端末20に出力する。例えば、端末ログ出力部16は、車載端末100から衝撃情報を受信した場合は、車載端末100が設置された車両C10で事故が発生した旨、衝撃情報に含まれる衝撃値、および位置情報を含む事故情報を生成し、生成した事故情報をセンター端末20に出力する。この結果、センター端末20は、車両C10で事故が発生した旨と共に、衝撃値や位置情報を表示する。
【0086】
また、端末ログ出力部16は、後続情報を受信した場合には、受信した後続情報をセンター端末20へと送信する。この結果、センター端末20は、後続情報に含まれる速度情報、位置情報、進行方向、加速度等を表示する。この結果、オペレータは、速度情報が示す速度に応じて、電話連絡を行うか、SMSを送信するかを適切に判断することができる。
【0087】
なお、センター端末20は、ログサーバ10を介して受信した後続情報に含まれる速度情報に応じて異なる情報を出力してもよい。例えば、センター端末20は、速度情報が示す速度が所定の閾値以下である場合は、車両C10の運転者U01に対して電話連絡を行うことができる旨を示す情報を出力してもよい。
【0088】
また、例えば、事故の規模が大きく、車両C10のエンジンが停止した場合等には、車載端末100が停止するため、衝撃情報のみが送信され、後続情報が送信されないといった態様も考えられる。このような規模が大きい事故が発生した場合には、迅速に電話連絡を行うべきであると考えられる。そこで、センター端末20は、衝撃情報を受信してから、あるいは、事故が発生した日時から所定の時間経過するまでの間に速度情報を受信しなかった場合には、、車両C10の運転者U01に対して電話連絡を行うことができる旨を示す情報を出力してもよい。
【0089】
また、センター端末20は、速度情報が示す速度が所定の閾値よりも大きい場合は、車両C10の運転者U01が使用する利用者端末30に対し、SMSを送信可能である旨を示す情報を出力してもよい。また、これらの電話連絡やSMSの送信については、端末ログ出力部16やセンター端末20によって自動的に行われてもよい。
【0090】
さらに、端末ログ出力部16は、受信した動画像をセンター端末20に送信する。この結果、センター端末20は、事故の状況を示す動画像を表示することができる。なお、端末ログ出力部16は、衝撃情報を受信してから所定の時間が経過した際に、動画像を送信する旨の要求を利用者端末30に対して送信し、動画像の送信を促してもよい。
【0091】
なお、端末ログ出力部16は、センター端末20からの要求に応じて、端末ログデータベース14に登録された端末ログの履歴をセンター端末20に送信してもよい。このような処理により、センター端末20は、事故が発生した際の状況や、事故が発生した際に検出された各種の情報を任意のタイミングで参照することができる。
【0092】
〔4.車載端末100が情報を送信するタイミングの一例〕
次に、
図7を用いて、車載端末100が情報を送信するタイミングの一例を説明する。
図7は、実施形態に係る車載端末が情報を送信するタイミングの一例を説明する図である。例えば、車載端末100は、例えば、10ミリ秒間隔で加速度センサ140が測定した加速度の値が所定の閾値を超えたか否かを判定し、所定の閾値を超えたと判定した場合は、
図7中(A)に示すように、事故の発生を検出する。
【0093】
そして、車載端末100は、事故の発生を検出してから1秒間の間に位置情報や衝撃値等を測定し、
図7中(B)に示すように、衝撃情報をログサーバ10へと送信する。また、車載端末100は、
図7中(C)に示すように、事故の発生を検出してから1分が経過した際における車両C10の移動速度を特定し、
図7中(D)に示すように、特定した移動速度を示す速度情報を含む後続情報をログサーバ10に送信する。
【0094】
〔5.センター端末が提供する情報の一例〕
次に、
図8〜
図10を用いて、センター端末20が表示する画面の一例を説明する。なお、
図8〜
図10に示す画面は、あくまで一例であり、センター端末20は、任意の態様の画面を表示してよい。
【0095】
〔5−1.車両情報表示ウインドウの一例〕
まず、
図8を用いて、事故が発生した車両C10に関する情報を表示する車両情報表示ウインドウの一例について説明する。
図8は、実施形態に係る車両情報表示ウインドウの一例を示す図である。例えば、センター端末20は、事故情報を受信した場合や、後続情報を受信した場合には、
図8に示す車両情報表示ウインドウW10を表示する。
【0096】
なお、車両情報表示ウインドウW10は、センター端末20がオペレータからの指示に応じてログサーバ10から端末ログを取得し、取得した端末ログを表示する画面として表示されてもよい。例えば、センター端末20は、オペレータが利用者端末30の電話番号が入力された場合には、利用者端末30の使用者である運転者U01の運転者IDを特定し、特定した運転者IDと対応付けられた端末ログをログサーバ10から取得してもよい。
【0097】
例えば、車両情報表示ウインドウW10には、運転者U01の運転者IDや指名等を表示する運転者ウインドウW1、運転者U01が有する保険証券の番号を表示する保険証券ウインドウW2、運転者U01が希望した事故発生時における連絡先の電話番号を表示する電話番号ウインドウW3、運転者U01が希望した事故発生時におけるSMSの送信先を示すSMSウインドウW4、端末ログを表示するための端末ログリストウインドウW5が配置されている。
【0098】
ここで、端末ログリストウインドウW2には、端末ログとして取得した衝撃情報や後続情報に含まれる各種の情報が表示される。例えば、
図8に示す例では、端末ログリストウインドウW2には、取得時刻が示す事故の発生日や時間、端末ログが事故情報(衝撃情報)であるか後続情報であるか、測定された衝撃値の値を示すG値、速度情報が示す速度、位置情報、動画像を受信したか否かといった情報が表示される。
【0099】
また、車両情報表示ウインドウW10には、運転者U01に電話連絡を行うための連絡ボタンW6や、SMSでサービスセンタの連絡先を通知するための連絡ボタンW7が配置される。例えば、
図8に示す車両情報表示ウインドウW10が表示された場合、オペレータは、端末ログリストウインドウW5に表示された後続情報の速度の値やその他の値等に応じて、運転者U01が運転中であるか否かを判定する。そして、オペレータは、運転者U01が運転中ではないと判断した場合には、連絡ボタンW6を選択することで、運転者U01へ電話連絡を行い、運転者U01が運転中であると判断した場合には、連絡ボタンW7を選択することで、SMSを介して、サービスセンタへの連絡を運転者に促す。
【0100】
なお、ログサーバ10やセンター端末20は、後続情報に含まれる速度情報が示す速度に応じて、連絡ボタンW6、W7のいずれか一方のみを選択可能に表示してもよい。例えば、センター端末20は、後続情報に含まれる速度情報が示す速度が所定の閾値を超える場合は、連絡ボタンW7を表示し、後続情報に含まれる速度情報が示す速度が所定の閾値以下である場合は、連絡ボタンW6を表示してもよい。
【0101】
〔5−2.詳細ウインドウの一例〕
ここで、センター端末20は、端末ログリストウインドウW5に表示されたいずれかの端末ログをオペレータが選択した場合には、
図9に示す詳細ウインドウW11を表示する。
図9は、実施形態に係る詳細ウインドウの一例を示す図である。例えば、センター端末20は、オペレータが事故情報を選択した場合には、端末ログリストウインドウW5に変えて、事故情報ウインドウW8を配置した詳細ウインドウW11を表示する。
【0102】
より具体的には、センター端末20は、事故情報として受信した取得日時(発生日時)、衝撃値(G値)、および位置情報を配置した事故情報ウインドウW8を表示する。また、センター端末20は、事故情報が示す日時の動画像がログサーバ10に登録されている場合には、かかる動画像をログサーバ10から取得し、取得した動画像を動画像M1として表示する。
【0103】
なお、センター端末20は、事故情報が示す日時の動画像がログサーバ10に登録されていない場合には、
図10に示す詳細ウインドウW11を表示する。
図10は、動画像が登録されていない場合の詳細ウインドウの一例を示す図である。例えば、センター端末20は、事故情報が示す日時の動画像がログサーバ10に登録されていない場合には、動画像M1に変えて、「契約者様に衝撃検知映像のアップロードを依頼しますか?」等といったメッセージを配置したウインドウW9を配置して表示する。そして、センター端末20は、ウインドウW9内に配置された依頼ボタンW9aをオペレータが選択した場合には、運転者U01の利用者端末30に対し、動画像の送信を依頼するメッセージを送信する。
【0104】
〔6.連絡システムが実行する処理の手順〕
次に、
図11〜
図13を用いて、連絡システム1が実行する処理の流れについて説明する。
図11は、実施形態に係る車載端末が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。また、
図12は、実施形態に係るログサーバが実行する処理の流れを説明するフローチャートである。また、
図13は、実施形態にかかるセンタサーバが実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
【0105】
〔6−1.車載端末が実行する処理の手順〕
まず、
図11を用いて、車載端末100が実行する処理の一例を説明する。例えば、車載端末100は、加速度を検出し(ステップS101)、加速度の値が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。また、車載端末100は、加速度の値が所定の閾値以上である場合は(ステップS102:Yes)、位置情報と衝撃値とをログサーバ10に送信する(ステップS103)。
【0106】
続いて、車載端末100は、事故が発生してから所定の時間が経過したか否かを判定し(ステップS104)、経過したと判定した場合は(ステップS104:Yes)、車両C10の移動速度を取得する(ステップS105)。そして、車載端末100は、取得した移動速度をログサーバに出力するとともに(ステップS106)、利用者端末30を介して事故発生時の動画像をログサーバ10に送信し(ステップS107)、処理を終了する。
【0107】
なお、車載端末100は、加速度の値が所定の閾値より小さい場合は(ステップS102:No)、ステップS101を再度実行する。また、車載端末100は、事故が発生してから所定の時間が経過していない場合は(ステップS104:No)、所定の時間が経過するまで待機する。
【0108】
〔6−2.ログサーバが実行する処理の手順〕
次に、
図12を用いて、ログサーバ10が実行する処理の一例を説明する。例えば、ログサーバ10は、衝撃情報を受信したか否かを判定し(ステップS201)、受信した場合は(ステップS201:Yes)、事故通知をセンター端末20に送信する(ステップS202)。続いて、ログサーバ10は、事故通知を受信してから所定の時間が経過したか否かを判定し(ステップS203)、経過した場合は(ステップS203:Yes)、後続情報を受信したか否かを判定する(ステップS204)。
【0109】
そして、ログサーバ10は、後続情報を受信した場合は(ステップS204:Yes)、後続情報をセンター端末20に送信し(ステップS205)、処理を終了する。一方、ログサーバ10は、後続情報を受信していない場合は(ステップS204:No)、後続情報が受信されなかった旨をセンター端末20に送信し(ステップS206)、処理を終了する。なお、ログサーバ10は、衝撃情報を受信していない場合は(ステップS201:No)、受信するまで待機する。また、ログサーバ10は、衝撃情報を受信してから所定の時間が経過していない場合は(ステップS203:No)、経過するまで待機する。
【0110】
〔6−3.センター端末30が実行する処理の手順〕
次に、
図13を用いて、センター端末30が実行する処理の一例を説明する。例えば、センター端末30は、事故通知を受信したか否かを判定し(ステップS301)、受信した場合には(ステップS301:Yes)、車両情報表示ウインドウW10等を表示することで、事故が発生した旨を表示する(ステップS302))。続いて、センター端末30は、所定の時間が経過したか否かを判定し(ステップS303)、所定の時間が経過した場合は(ステップS303:Yes)、後続情報を受信したか否かを判定する(ステップS304)。
【0111】
そして、センター端末30は、後続情報を受信した場合は(ステップS304:Yes)、後続情報に含まれる速度情報が所定の閾値以下であるか否かを判定し(ステップS305)、所定の閾値以下である場合は(ステップS305:Yes)、運転手U01の利用者端末U01に電話をかけるようオペレータに指示し(ステップS306)、処理を終了する。一方、センター端末30は、後続情報を受信しなかった場合や(ステップS304:No)、速度が所定の閾値を超える場合は(ステップS305:No)、サービスセンターへの連絡を行うように依頼する旨のSMSを利用者端末U01に送信させ(ステップS307)、処理を終了する。
【0112】
なお、センター端末30は、事故が発生してから所定の時間が経過していない場合は(ステップS303:No)、経過するまで待機する。また、センター端末30は、事故情報を受信していない場合は(ステップS301:No)、受信するまで待機する。
【0113】
〔7.変形例〕
上述した実施形態に係る連絡システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の連絡システム1の他の実施形態について説明する。
【0114】
〔7−1.ログサーバについて〕
上述した実施形態では、連絡システム1は、車載端末10が収集した各種の情報を一旦ログサーバ10に格納し、ログサーバ10からセンター端末20が各種の情報を取得して表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、連携システム1は、ログサーバ10を有さず、車載端末10が収集した各種の情報を直接センター端末20へと送信してもよい。このような場合、センター端末20は、
図5に示したログサーバ10が有する各種の機能構成をさらに有することとなる。
【0115】
〔7−2.車載端末100について〕
また、車載端末100は、上述した進行方向、加速度、衝撃値、位置情報、および速度情報を、後続情報だけではなく、衝撃情報に含めて送信してもよい。また、車載端末100は、衝撃値のみを含む衝撃情報を送信してもよい。また、車載端末100は、これらの情報以外にも、取得可能な任意の情報を衝撃情報や後続情報に含めて送信してもよい。また、車載端末100は、上述した情報のうち、速度情報以外の情報については、後続情報に含めずともよく、少なくともいずれか1つの後続情報に含めてもよい。
【0116】
また、車載端末100は、所定の時間間隔で進行方向や加速度の大きさおよび向き等の情報を取得し、取得した各種の情報を端末ログとしてログサーバ10へと送信してもよい。このような情報は、運転者U01が急ブレーキ、急加速、急ハンドル等を行っているか否か等、運転者U01による運転内容を示す指標となりえる。連絡システム1は、このような情報を用いて、運転者U01に対する運転内容のアドバイス等を行ってもよい。
【0117】
また、車載端末100は、測定された衝撃に係らず、事故情報をログサーバ10やセンター端末20へと送信するための緊急ボタンを有していてもよい。例えば、車載端末100は、運転者U01によって緊急ボタンが押下された場合は、センター端末20に緊急ボタンが押下された旨を通知してもよい。このような場合、センター端末20は、緊急ボタンが押下されたことを提示することで、オペレータに電話連絡を行うように指示してもよい。
【0118】
また、車載端末100は、事故が発生した際に測定した位置や加速度の大きさ等に応じて後続情報を送信するまでの時間を動的に変更してもよい。例えば、車載端末100は、事故が発生した際に測定された加速度の値が第1の閾値よりも大きい場合には、1分後に後続情報を送信し、事故が発生した際に測定された加速度の値が第1の閾値よりも大きい第2の閾値を超えた場合には、30秒後に後続情報を送信してもよい。
【0119】
〔7−3.サービス内容の判断について〕
なお、上述した説明では、速度情報が示す速度に基づいて、運転者U01に電話連絡を行うか否かといった判断は、オペレータによる判断に基づいて行われた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、速度情報に基づいた連絡手段の切り替えは、ログサーバ10が実行してもよく、センター端末20が実行してもよい。
【0120】
また、ログサーバ10やセンター端末20は、任意の態様で、電話連絡やSMSの送信を行うことができる旨を示す情報を出力可能である。例えば、ログサーバ10やセンター端末20は、速度情報が示す移動速度をそのまま出力してもよい。例えば、ログサーバ10やセンター端末20は、移動速度として「0km/h」を表示した場合には、電話連絡が可能である旨を示すことができ、「0km/h」以外の移動速度を表示した場合は、SMSの送信が可能である旨を示すことができる。
【0121】
なお、ログサーバ10やセンター端末20、およびオペレータは、各種の情報を組み合わせることで、事故の状況を任意の態様で推定若しくは特定してもよい。例えば、オペレータは、ジャイロセンサ130が取得した情報に基づいて、車両C10が横転したか否か等を判定してもよい。
【0122】
なお、連絡システム1によって収集された端末ログ等の各種の情報は、事故の発生や運転者に対する連絡手段の選択以外にも、運転者U01に対して提供される各種サービスの判断に用いられてもよい。例えば、衝撃値の値や事故が発生した位置の位置情報や動画像の内容等は、損害物や損害額の算出、警察などへの説明、示談交渉の際に提示される情報として用いられてもよい。また、事故情報や後続情報を受信した回数、急加速、急ブレーキおよび急ハンドルの有無、動画像の内容等は、車両保険等の等級算出のパラメータ等に用いられてもよい。
【0123】
また、新たに発生した事故に関連する各種の端末ログと、過去に発生した事故に関連する各種の端末ログとのマッチングを行うことで、過去に発生した類似事案を特定し、特定した類似事案を元にした迅速かつスムーズな事故対応を実現してもよい。また、例えば、連絡システム1は、所定の時間間隔で車両C10の位置情報を取得し、取得した位置情報を用いて、車両C10の移動距離を算出し、算出した移動距離を等級算出のパラメータに用いてもよい。
【0124】
〔7−4.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明された処理は、その一部や全てを手動的に行ってもよい。また、手動的に行われるものとして説明された処理は、その一部や全ての自動的に行ってもよい。また、上述した説明や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、任意に変更してよい。
【0125】
また、図示した各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く構成されていなくともよい。例えば、各装置が有する構成要素の分散・統合は、任意の態様で実現してよい。例えば、上述した車載端末100が有する機能構成の一部を利用者端末30が有し、車載端末100と利用者端末30とが協調して動作することで、上述した車載端末100と同様の機能を発揮してもよい。
【0126】
〔7−5.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る車載装置10やログサーバ10は、例えば
図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図14は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0127】
演算装置130は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一時記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0128】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0129】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1030へ送り、また、ネットワークNを介してCPU1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0130】
CPU1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、CPU1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0131】
例えば、コンピュータ1000が車載端末100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部170の機能を実現する。また、二次記憶装置1050上には、記憶部120内の情報が格納される。また、例えば、コンピュータ1000がログサーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。また、二次記憶装置1050上には、記憶部12内の情報が格納される。
【0132】
〔7.効果〕
上述したように、車載端末100は、所定の閾値よりも強い衝撃が検知された場合は、衝撃を示す衝撃情報をログサーバ10に送信する。そして、車載端末100は、衝撃が検知されてから所定の時間が経過した場合には、所定の時間が経過した際における車両の移動速度を示す速度情報をログサーバ10に送信する。このため、車載端末100は、運転者U01に対する適切な対応を行わせることができる。
【0133】
例えば、オペレータは、事故の発生から所定の時間が経過した際における車両の移動速度に基づいて、運転者U01に対して電話連絡を行うか、SMSを通知するかを判断することができる。この結果、オペレータは、運転者U01に対する事故対応の開始を能動的に行うことができる。また、オペレータは、事故の状態をより精度良く推定することができるので、より適切な事故対応を行うことができる。特にこのような車載端末100は、電話連絡のタイミングをより適切にすることができるので、運転者U01が保険業務における新規の顧客である場合や、運転にあまり自身が無い場合等、所謂初心者である場合等に、適切な対応をサービスセンタからアドバイスさせることができる。
【0134】
また、車載端末100は、衝撃が検知された際における車両の位置を示す位置情報を含む衝撃情報を送信する。このため、車載端末100は、事故が発生した位置をオペレータに通知することができる。この結果、警察、救急車両、ロードサービス等に事故が発生した位置を迅速に通知することができる。
【0135】
また、車載端末100は、速度情報に加えて、所定の時間が経過した際における車両の位置を示す位置情報、衝撃が検知されてから車両が進行した方向を示す方向情報、および、衝撃が検知されてから車両にかかった加速度の向きを示す加速度情報の少なくともいずれか1つをログサーバ10に送信する。このため、車載端末100は、オペレータに対し、事故の状態を詳細に示すことができるので、さらに適切な事故対応を実現できる。
【0136】
また、車載端末100は、車両の周囲を撮像した静止画像または動画像を撮像し、所定の閾値よりも強い衝撃が検知された場合は、撮像した静止画像または動画像をログサーバ10に送信する。このため、車載端末100は、オペレータに対し、事故の状態をさらに詳細に示すことができるので、さらに適切な事故対応を実現できる。
【0137】
また、車載端末100は、3G等の移動通信網を介して、速度情報をログサーバ10へと送信する一方で、3G等よりも高速の移動通信網に接続可能な利用者端末30を介して、静止画像や動画像をログサーバ10へと送信する。このため、車載端末100は、通信費用の負担を抑えるとともに、事故の状態を示す静止画像や動画像をより迅速にログサーバ10へと送信することができる。
【0138】
また、上述した連絡システム1は、車両C10に設置された車載端末100と、車載端末100と通信可能なログサーバ10とを有する。また車載端末100は、所定の閾値よりも強い衝撃が検知された場合は、衝撃情報をログサーバ10に送信する。また、車載端末100は、衝撃が検知されてから所定の時間が経過した場合には、所定の時間が経過した際における車両の移動速度を示す速度情報をログサーバ10に送信する。一方、ログサーバ10は、速度情報を受信した場合は、車両の事故に関する情報であって、端末装置から受信した速度情報に応じて異なる情報を出力する。例えば、ログサーバ10は、速度情報そのものを、車両の事故に関する情報としてセンター端末20に出力する。このため、連絡システム1は、事故の状態をより精度良く推定することができるので、より適切な事故対応を行うことができる。
【0139】
また、連絡システム1は、速度情報が示す速度が所定の閾値以下である場合、または、衝撃情報を受信してから所定の時間が経過するまでの間に速度情報を受信しなかった場合には、車両の運転者に対して連絡を行うことができる旨を示す情報を出力する。このため、連絡システム1は、運転者U01が車両C10を運転していない場合や、緊急性が高い場合等には、電話連絡を迅速に行わせることができる。
【0140】
また、連絡システム1は、速度情報が示す速度が所定の閾値よりも大きい場合は、運転者U01の利用者端末30に対し、サービスセンタ等、所定の連絡先を示すSMSを出力することができる旨を示す情報を出力する。このため、連絡システム1は、運転者U01が車両C10を運転している間の電話連絡を防ぐとともに、運転が終了した際にサービスセンタ等に連絡を行うよう促すことができる。
【0141】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらはあくまで例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施してもよい。また、上記した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えて実施してもよい。