(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表面加工とは、識別情報を凹凸で表現する加工、または、識別情報を異なる色の造形材で造形すること、または、分割オブジェクトの表面にインクで識別情報を印字することである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
前記サポートするための情報は、分割オブジェクトの分割前の前記1つのオブジェクトにおける位置を示す情報、または接合部に関する情報のうち、少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるシステム全体の構成、及びハードウェア構成を示す図である。
第1実施形態におけるシステムは、管理装置101、造形装置102、及びネットワーク103を備える。管理装置101は、本実施形態における情報処理装置の一例であり、ネットワーク103を介して、1つ以上の造形装置102と通信を行う。
【0011】
管理装置101は、内部にCPU201、メモリ202、HDD203、入力装置204、出力装置205、及びネットワークインターフェース(NIC)206を有し、それぞれがバス207で接合されている。CPU201は、HDD203に保存された本発明におけるプログラム及びデータをメモリ202にロードし、メモリ202にロードされたプログラムを実行する。入力装置204は、ユーザからの入力を取得する。また、出力装置205は、プログラムの操作に必要な情報を表示する。ネットワークインターフェース206は、プログラムが造形装置102に造形実行要求を行うための信号を送信する。
【0012】
造形装置102は、内部にCPU211、メモリ212、ネットワークインターフェース(NIC)213、造形部214を有し、それぞれがバス217で接合されている。ネットワークインターフェース213は、管理装置101からの造形実行要求の信号を受信し、CPU211に送信する。CPU211は、メモリ212に保存されたプログラムと管理装置101から受信した造形実行要求の信号を元に、造形部214に造形実行指示(制御命令)を行い、造形部214は造形物(オブジェクト)の造形を行う。
【0013】
図2は、本実施形態におけるソフトウェア構成を示す図である。
管理装置101は、データ格納領域であるデータ格納部301と、プログラムである取得部302、UI制御部303、送受信部304、データ生成部305、及びデータ変換部306とで構成される。データ格納部301は、メモリ202またはHDD203のデータ格納領域であり、造形データ(モデルデータ)を格納する。取得部302は、HDD203等に格納された造形データを取得する。造形データは、表1のようなSTLと呼ばれるフォーマットで記述される。なお、STLフォーマットは一例であり、他の造形フォーマットが採用されてもよい。
【0015】
UI制御部303は、分割造形データを編集する画面の表示、及びユーザから入力された情報の取得を行う。データ生成部305は、造形物全体の造形データから分割造形データを生成する。また、データ生成部305は、各分割造形データに対して、該分割造形データに対応する分割造形物を組み立てのための、他の分割造形物との接合をサポートするための情報を埋め込むためのデータを生成する。
【0016】
接合をサポートするための情報として、例えば、分割造形データの造形物全体における位置情報や、分割造形物の接合部に関する情報がある。造形後の分割オブジェクトにおいて、該接合をサポートするための情報として、識別情報が特定されるように表面加工する。また、無線で該情報が読み取れるメモリ付のチップが埋め込んでもよい。また、データ生成部305は、表2のような、各分割造形データと分割造形データの造形物全体における位置情報とを関連付けた分割造形データリストを生成する。
【0018】
データ変換部306は、造形データを造形装置102が実際に造形する際に用いる制御命令へ変換する。ここでいう制御命令は、Gコード(G−code)という工作機械の命令であり、3Dプリンター用に拡張した形式が広く用いられている。送受信部304は、造形装置102に制御命令を送信する。
【0019】
造形装置102は、送受信部311及び造形制御部312で構成される。送受信部311は、管理装置101から制御命令を受信する。造形制御部312は、制御命令を元に造形部214を制御し、造形部214に造形を行わせる。
【0020】
図3は、本実施形態において造形物が造形されるまでの処理を説明するためのフローチャートである。
1つのオブジェクトに対応する造形データから、該オブジェクトを組み立て可能な複数の分割オブジェクトを生成する指示を受付けると、管理装置は、以下の処理を行う。ステップS101において、管理装置101は、1つのオブジェクトである造形物全体の造形データ(モデルデータ)から複数のモデルデータである分割造形データを生成する。ステップS101の処理の詳細は
図4を用いて後述する。なお、造形物全体の造形データは、予め用意され、HDD203に格納されているものとする。
【0021】
ステップS102において、管理装置101は、各分割造形データに対して、接合部を追加する。ステップS102の処理の詳細は
図5を用いて後述する。ステップS103において、管理装置101は、各分割造形データに対して位置情報を追加する。ステップS103の処理の詳細は、
図6を用いて後述する。
【0022】
ステップS104において、管理装置101は、造形装置102に対して造形実行指示を行う。具体的には、管理装置のデータ変換部306が、分割造形データを制御命令に変換し、管理装置101の送受信部304は、造形装置102に制御命令を送信し、造形装置102に造形を実行させる。すなわち、造形装置102の送受信部311は、制御命令を受信し、造形制御部312は、受信した制御命令を元に造形部214に造形実行指示を行う。
【0023】
図4は、
図3に示したステップS101の処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS111において、取得部302は、データ格納部301(HDD203等)に格納された造形データを取得する。ステップS112において、取得部302は、造形物全体をどのように分割するかの設定情報(設定値)をHDD203から取得する。
【0024】
例えば、造形物全体を立方体状に分割する場合には、立方体の辺の長さを設定情報として取得する。設定情報は、予め保存されている場合と、ユーザが入力した情報をUI制御部303が取得し、HDD203に保存した場合とがある。すなわち、ユーザは、1つのオブジェクトをどの部分で分割するかを判断し、分割に反映させることが可能である。このとき、後述する編集画面(
図15)を用いることが可能である。
【0025】
ステップS113において、データ生成部305は、取得した設定情報を元に分割造形データの生成(分割処理)を行う。その際、各分割造形データの造形物全体における位置情報を生成し、表2に示した分割造形データリストに位置情報を追加する。分割処理のアルゴリズムは、既定のアルゴリズムを採用する。ステップS114において、データ生成部305は、生成された分割造形データ及び分割造形データリストをHDD203に保存する。
【0026】
図5は、
図3に示したステップS102の処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS121において、取得部302は、データ格納部301に格納された造形データを取得する。ステップS122において、データ生成部305は、各分割造形データに接合部に関する情報を追加する。
【0027】
ここで追加する接合部に関する情報は、例えば、分割された造形物どうしを接合できるように、接合する面に凹または凸の接合部を追加する表面加工を行うための情報である。また、例えば、接合部を異なる色の造形材で造形するための情報である。その際、
図7に示すように接合部は、接合方向がわかるような図形とする。なお、接合部の形状は、後述の編集画面において、ユーザが変更可能である。ステップS123において、UI制御部303は、分割造形データを元に造形されるイメージの編集画面を出力装置205に表示する。
【0028】
図15は、編集画面の一例を示す図である。
編集画面は、各分割造形データの一覧と、当該一覧において選択された分割造形データのイメージを備え、分割造形データのイメージは、ユーザが自由に編集できる。ユーザは、分割単位で表示されたイメージを見て、入力装置204を通してイメージを編集する。ユーザは、OKボタンを押下することにより、分割造形データのイメージの編集を終了することができる。
【0029】
図5の説明に戻る。ステップS124において、UI制御部303は、
図15の編集画面においてOKボタンが押下されたことを受けて、イメージの編集が終了したか否かを判断する。編集が終了した場合に、処理はステップS125に進む。ステップS125において、UI制御部303は、編集された分割造形データをHDD203に保存する。ステップS124において、UI制御部303が、イメージの編集が終了していないと判断した場合には、ステップS123の処理を継続する。
【0030】
図6は、
図3に示したステップS103の処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS131において、取得部302は、データ格納部301に格納された分割造形データリストから分割造形データ及び位置情報を取得する。ステップS132において、データ生成部305は、各分割造形データに位置情報を追加する。
【0031】
ここで追加する位置情報は、例えば、“1−1−1”のような位置を表す記号を各分割造形物の表面に周囲と異なる色のインクで印字するなど、分割造形物の表面加工を行うための情報とする。ステップS133において、UI制御部303は、分割造形データを元に造形されるオブジェクトのイメージの編集画面(
図15)を出力装置205に表示する。ユーザは、表示されたイメージを見て、入力装置204を通してイメージを編集することができる。
【0032】
ステップS134において、UI制御部303は、イメージの編集が終了したか否かを判断する。編集が終了したと判断した場合に、処理はステップS135に進む。ステップS135において、UI制御部303は、編集された分割造形データをデータ格納部301の分割造形データリストに格納する。ステップS134において、UI制御部303が、イメージの編集が終了していないと判断した場合には、ステップS133の処理を継続する。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、1つのオブジェクトを、該オブジェクトを組み立て可能な複数の分割オブジェクトに分割する場合に、組み立てが容易となる分割オブジェクトを生成できる。例えば、印字された位置情報から、造形された分割造形物が造形物全体のどの位置の部分に相当するかが判別できる。また、凹凸で表現された接合部の向きにより、分割造形物をどの向きで組み立てるかを判別できる。
【0034】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態におけるシステム全体の構成、及びハードウェア構成を示す図である。
第2実施形態におけるシステムは、第1実施形態に比して読取装置104を備える。本実施形態では、例えば、携帯端末等の読取装置から、造形後の分割オブジェクトの接合をサポートするための情報を読み取ることができる。なお、読取装置104は、管理装置101の一部として存在していてもよい。その場合には、ネットワーク103以外の、例えばバス接合などで管理装置101と接合されるものとする。
【0035】
読取装置104は、CPU221、メモリ222、ユーザインターフェース(UI)223、読取部224、及びネットワークインターフェース(NIC)225を有し、それぞれがバス226で接合されている。CPU221は、読取部224に対して読み取りの実行指示を行い、読取部224は造形物全体における分割造形物の位置に関する識別コードを読み取る。ここでいう識別コードとは、QRコード(登録商標)などの識別情報のことである。
【0036】
図13は、識別コードを含む分割造形物の一例を示す図である。読取部224は、読み取った識別コードを当該分割造形物の造形物全体における位置情報に変換し、メモリ222に格納する。ネットワークインターフェース225は、CPU221がメモリ222から読み出した位置情報を管理装置101に送信する。また、ネットワークインターフェース225は、管理装置101から分割造形物の造形物全体における位置情報を含む造形イメージを受信する。ユーザインターフェース223は、分割造形物の造形物全体における位置情報を含む造形イメージを表示する。
【0037】
図9は、本実施形態におけるソフトウェア構成を示す図である。
本実施形態における管理装置101のソフトウェア構成は、第1実施形態に比してイメージ生成部307をさらに備える。イメージ生成部307は、分割造形物の分割前の造形物全体における位置を含むイメージを生成する。
図14は、分割造形物の造形物全体における位置を含むイメージの一例を示す図である。
図14を表示するための処理は、
図12を用いて後述する。
【0038】
また、管理装置101のデータ生成部305は、第1実施形態の機能に加え、位置情報を含む識別コードの生成も行う。さらに、データ生成部305は、分割造形データに識別コードの追加も行う。識別コードは、例えば、分割造形物の表面に周囲と色を変えるなどにより、読取装置104で読み取りできるように、分割構造物の表面に加工される。管理装置101のその他の構成、及び造形装置102の構成は、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0039】
読取装置104は、送受信部321、読取制御部322、及びユーザインターフェース(UI)制御部323を有する。送受信部321は、管理装置101に読み取った位置情報の送信と管理装置101からイメージデータの受信を行う。読取制御部322は、読取部224を制御して、識別コードの読み取りを行う。UI制御部323は、ユーザインターフェース223に管理装置101から受信したイメージデータを元に造形物のイメージの表示を行う。
【0040】
図10は、本実施形態において造形物が造形されるまでの処理を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、第1実施形態の処理(
図3)に比して、ステップS103の処理に代わり、ステップS201の処理が行われる点が異なる。なお、その他の処理は同様のため、同一の符号を付し、その説明を省略する。ステップS201では、データ生成部305が、分割造形物の造形物全体における位置情報から識別コードを生成し、識別コードを分割造形データに追加する。この処理により、分割造形物の造形時に、識別情報がインクで印字される。ステップS201の処理の詳細は、
図11を用いて説明する。
【0041】
図11は、
図10に示したステップS201の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
ステップS211及びステップS212において、管理装置101の取得部302は、データ格納部301に格納された分割造形データリストから分割造形データ及び位置情報を取得する。ステップS213において、データ生成部305は、位置情報から識別コードを生成する。
【0042】
ステップS214において、データ生成部305は、各分割造形データに識別情報を追加する。ステップS215において、UI制御部303は、分割造形データを元に造形されるイメージの編集画面(
図15)を出力装置205に表示する。ステップS216において、UI制御部303は、イメージの編集が終了したか否かを判断する。
【0043】
編集が終了していないと判断した場合には、ステップS215の処理を継続し、編集が終了したと判断した場合には、処理はステップS217に進む。ステップS217において、UI制御部303は、編集された分割造形データをデータ格納部301の分割造形データリストに格納する。
【0044】
図12は、分割造形物の識別コードに基づいて、分割造形物の造形物全体における位置を示すイメージ(
図14)を読取装置に表示する処理を説明するためのフローチャートである。
ステップS221において、読取装置104の読取制御部322は、分割造形物の識別コードを読み取り、位置情報に変換する。ステップS222において、送受信部321は、位置情報を管理装置101に送信する。
【0045】
ステップS223において、管理装置101の送受信部304は、位置情報を受信する。ステップS224において、取得部302は、分割造形物全体の造形データ、及び受信した位置情報に対応する分割造形データを分割造形データリストから取得する。ステップS225において、イメージ生成部307は、取得した分割造形物全体の造形データ及び分割造形データと、受信した位置情報とから分割造形物の造形物全体における位置を示すイメージを生成する。
【0046】
ステップS226において、送受信部304は、生成したイメージを読取装置104に送信する。ステップS227において、読取装置104の送受信部321は、生成されたイメージを受信する。ステップS228において、UI制御部323は、イメージをユーザインターフェース223に表示する。
図14は、ユーザインターフェース223に表示されるイメージの一例である。
【0047】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、本実施形態によれば、携帯端末等の読取装置により、読み取った識別コードを元に分割造形物の造形物全体における位置情報を含む造形イメージをユーザに示すことができ、組み立てがより容易となる。
【0048】
(第3実施形態)
図16は、本発明の第3実施形態におけるシステム全体の構成、及びハードウェア構成を示す図である。
第3実施形態におけるハードウェア構成は、第2実施形態に比して造形装置102が、オプション追加部215、書込部216、及びユーザインターフェース(UI)218を備える。本実施形態では、接合をサポートするための情報を分割造形物に埋め込むためデータを、例えば、無線でデータが読み取れるメモリ付のチップ等の記憶媒体に格納する場合について説明する。
【0049】
オプション追加部215は、造形装置102が造形を行う際に、造形物に対して記憶媒体の埋め込みを行う。記憶媒体は、例えば、ICタグなどの無線通信機能を備える記憶媒体である。ユーザインターフェース218は、造形に関するエラーメッセージ等を表示する。書込部216は、無線通信機能を備え、無線通信により記憶媒体に対して情報の書き込みを行う。
【0050】
オプション追加部215は、1つ以上の記憶媒体を予め装着しうる。また、オプション追加部215が予め装着可能な記憶媒体の個数が、分割造形物の個数に満たない場合には、後述する分割造形物の造形を行う際に、記憶媒体を入れ替える。記憶媒体の入れ替えは、造形装置102が自動的に行う場合と、ユーザに手動で行わせる場合とがある。読取装置104の読取部224は、無線通信機能を備え、無線通信により記憶媒体から情報の読み取りを行う。
【0051】
図17は、本実施形態に係るソフトウェア構成を示す図である。
本実施形態における造形装置102のソフトウェア構成は、第2実施形態に比して、オプション追加制御部313、書込制御部314、及びUI制御部315をさらに備える。オプション追加制御部313は、造形を行う際にオプション追加部215を制御して、造形物に対して記憶媒体の埋め込みを行う。
【0052】
書込制御部314は、書込部216を制御して、記憶媒体に情報の書き込みを行う。UI制御部315は、ユーザインターフェース218にメッセージ等の表示を行う。読取装置104の読取制御部322は、読取部224を制御して、記憶媒体から情報の読み取りを行う。なお、本実施形態のおけるシステムのその他の構成は、第2実施形態と同様であるため、同一の構成のものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
図18は、本実施形態において造形物が造形されるまでの処理を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、第2実施形態の処理(
図10)に比して、ステップS201及びS104の処理に代わり、ステップS301の処理が行われる点が異なる。なお、その他の処理は同様のため、同一の処理には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
ステップS301では、管理装置101が、造形装置102に対して記憶媒体への位置情報の書き込み及び造形実行指示を行う。そして、造形装置102が、位置情報を含む記憶媒体を造形物へ埋め込み、造形を行う。ステップS301の処理の詳細は、
図19を用いて説明する。
【0055】
図19は、
図18に示したステップS301の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
ステップS401において、管理装置101の取得部302は、データ格納部301に格納された分割造形データリストから分割造形データ及び位置情報を取得する。
【0056】
ステップS402において、データ変換部306は、各分割造形データを制御命令に変換し、制御命令と対応する位置情報の一覧を生成する。送受信部304は、造形装置102に制御命令と生成した位置情報の一覧を送信する。ステップS403において、造形装置102の送受信部311は、制御命令と位置情報の一覧を受信する。
【0057】
ステップS404において、書込制御部314は、受信した制御命令と位置情報の一覧からN行目の情報を取得する。このとき、Nの初期値は1とする。さらにステップS404において、書込制御部314は、必要に応じて記憶媒体の入れ替えを行う。なお、記憶媒体の入れ替えをユーザに手動で行わせる場合には、UI制御部315は、不図示のメッセージをユーザインターフェース218に表示し、ユーザに記憶媒体の入れ替えを促す。
【0058】
ステップS405において、書込制御部314は、すべての行が処理されたか否かを判断し、すべての行が処理されたと判断された場合に、処理を終了する。ステップS405において、すべての行が処理されていないと判断された場合には、処理はステップS406に進む。ステップS406において、書込制御部314は、ステップS404で取得した位置情報を記憶媒体に書き込む。
【0059】
ステップS407において、造形制御部312は、ステップS406で書き込んだ位置情報と同じ行の制御命令、すなわち分割造形データを取得し、造形部214に造形実行指示を行う。また、ステップS407において、オプション追加制御部313は、造形中に造形物への記憶媒体の埋め込みを行う。ステップS407の処理の後、ステップS404に進む。
【0060】
図20は、本実施形態において、記憶媒体に埋め込まれた情報に基づいて、分割造形物の造形物全体における位置を示すイメージ(
図14)を読取装置に表示する処理を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、第2実施形態の処理(
図12)に比して、ステップS221の処理に代わり、ステップS311の処理が行われる点が異なる。なお、その他の処理は同様のため、同一の処理には同一の符号を付し、その説明を省略する。ステップS311において、読取装置104の読取制御部322は、読取部224を制御して、分割造形物に埋め込まれた記憶媒体の位置情報を読み取らせる。
【0061】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果を奏する。さらに、本実施形態によれば、分割造形物の位置に関する情報を分割造形物の表面に印字する必要がないため、接合部の形状に与える影響を抑制することができる。
【0062】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。