特許第6803695号(P6803695)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803695
(24)【登録日】2020年12月3日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
   A63F7/02 352L
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-143318(P2016-143318)
(22)【出願日】2016年7月21日
(65)【公開番号】特開2018-11777(P2018-11777A)
(43)【公開日】2018年1月25日
【審査請求日】2019年4月3日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧野 徳幸
(72)【発明者】
【氏名】瀬口 浩之
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 安隆
【審査官】 堀 圭史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−087396(JP,A)
【文献】 特開2002−336418(JP,A)
【文献】 特開2005−102850(JP,A)
【文献】 特開2007−236695(JP,A)
【文献】 特開2005−118385(JP,A)
【文献】 特開2015−054118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、回収対象となる収容物を収容する収容部と、当該収容部を施錠する施錠部と、当該施錠部が開錠された場合に前記収容物を回収可能な開放状態となる収容扉とを備えた遊技装置を含む遊技場用システムであって、
回収者による操作を受付可能な操作手段と、
予め設定される開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には予め設定される第1所定期間、前記施錠部を開錠する第1開錠処理を行う第1開錠手段と、
前記第1開錠処理後であることを少なくとも含み、その第1開錠処理により前記収容扉が正常に開放されない場合に前記操作手段で前記回収者による操作が受付けられることで前記開錠条件とは異なる特別開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には前記施錠部を開錠する第2開錠処理を行う第2開錠手段と、を備えた遊技装置を含むことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
遊技機に対応して設けられ、回収対象となる収容物を収容する収容部と、当該収容部を施錠する施錠部と、当該施錠部が開錠された場合に前記収容物を回収可能な開放状態となる収容扉とを備えた遊技装置を含む遊技場用システムであって、
前記収容扉が開放状態であることを検知する検知手段と、
予め設定される開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には前記施錠部を開錠する第1開錠処理を行う第1開錠手段と、
前記第1開錠処理後に前記収容扉が開放状態であることが検知されないことを少なくとも含み、前記開錠条件とは異なる特別開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には前記施錠部を開錠する第2開錠処理を行う第2開錠手段と、を備えた遊技装置を含むことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項3】
前記遊技場用システムは、複数の遊技装置により構成され、
前記開錠条件は、前記施錠部の開錠対象を単数の遊技装置とする個別開錠条件と、複数の遊技装置とする一斉開錠条件とに区分され、
前記特別開錠条件は、前記第1開錠処理後の予め設定される所定期間中であることを少なくとも含み、
前記所定期間は、前記個別開錠条件の成立によって前記第1開錠処理が行われた場合よりも、前記一斉開錠条件の成立によって前記第1開錠処理が行われた場合の方が、長い期間となるように予め設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技場用システム。
【請求項4】
前記第1開錠処理は、前記第1所定期間を対象として施錠部を開錠する処理であり、
前記第2開錠処理は、前記第1所定期間よりも長い第2所定期間を対象として施錠部を開錠する処理であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項記載の遊技場用システム。
【請求項5】
遊技機に対応して設けられ、回収対象となる収容物を収容する収容部と、当該収容部を施錠する施錠部と、当該施錠部が開錠された場合に前記収容物を回収可能な開放状態となる収容扉とを備えた遊技装置を含む遊技場用システムであって、
予め設定される開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には前記施錠部を開錠する第1開錠処理を行う第1開錠手段と、
回収者による操作を受付可能であると共に、前記第1開錠処理後に前記収容扉の開放状態が検知されない場合にエラー状態を報知するエラー報知を行う操作手段と、
前記第1開錠処理後であることを少なくとも含み、前記エラー報知中に前記操作手段により操作が受付けられた場合に成立する特別開錠条件が成立したかを判定し、成立した場合には前記施錠部を開錠する第2開錠処理を行う第2開錠手段と、を備えた遊技装置を含むことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項6】
前記施錠部は、前記開錠条件が成立しない場合であっても機械的な鍵により開錠可能であり、
前記操作手段は、前記開錠条件が成立していない状態で前記収容扉の開放状態が検知された場合に前記エラー報知とは異なる不正用エラー報知を行い、
前記エラー報知は、予め設定される所定期間の経過に応じて終了される一方、前記不正用エラー報知は、当該所定期間が経過しても終了されないことを特徴とする請求項5記載の遊技場用システム。
【請求項7】
前記収容扉を開放状態へと誘導する開放手段を備えたことを特徴とする請求項1から6の何れか一項記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では遊技者から受付けた貨幣を対価として遊技媒体を貸出す遊技装置を遊技機に対応して設け、遊技者から貨幣を徴収している。そして、例えば閉店後等に複数の遊技装置の金庫を一斉に開錠して貨幣を回収することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−021256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遊技装置をリモコン信号等にて開錠する場合、金庫扉と金庫の側壁との干渉等に起因して、遊技装置の状態により開錠するだけでは金庫扉が開放されない遊技装置もある。このような遊技装置は開錠だけでは金庫扉が開放されないことから、鍵により機械的に開錠して金庫扉を開放する必要がある。この場合、リモコン信号による認証が行われないことからエラー状態となるので、そのエラーを解除すべくリモコン信号を更に送信する必要があり、リモコン→鍵→リモコンというように操作機器を持ち替える等、作業負担が大きくなる虞があった。このような虞は、貨幣だけでなく他の回収予定となる収容物についても同様である。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、貨幣等の回収時に開錠しても収容扉が開放されない遊技装置がある場合でも、その貨幣等の回収にかかる作業負担を軽減する遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の遊技場用システムによれば、第1開錠処理後であることを含み開錠条件とは異なる特別開錠条件が成立した場合に第2開錠処理を行うので、第1開錠処理により収容扉が開放されず再度開錠したい場合であっても、再度開錠条件を成立させる必要がなくなり、貨幣等の回収にかかる作業負担を軽減可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
図2】遊技機のリール配列を示す図
図3】遊技機の役設定を示す図
図4】遊技機の有効ラインを示す図
図5】遊技機の内部当選設定テーブルを示す図
図6】(a)及び(b)は、遊技装置における金庫扉の閉鎖状態及び開放状態を示す正面図
図7】(a)及び(b)は、金庫扉の正常な開放及び異常な開放を示す側面図、(c)は、異常な開放の要因を説明するための斜視図
図8】(a)〜(c)は、金庫扉の開放状態報知、開錠エラー報知、及び不正用エラー報知の夫々の画面を示す図
図9】開錠処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数の遊技機島(図示略)が設けられており、各遊技機島には、多数の遊技機1(例えばスロットマシン)や、これに対応する多数の遊技装置2が設置されている。図1に示すように、2台の遊技機1及び2台の遊技装置2は、1台の中継装置3と対応付けて接続されている。中継装置3は、LAN3aを介して管理装置5に接続されている。また、各遊技機島の端部には、島端カメラ4が設置されており、島端カメラ4もLAN3aを介して管理装置5と接続されている。尚、島端カメラ4は、例えば周知のCCDカメラからなり、遊技機島(遊技場内)の様子を撮像するようになっている。
【0009】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務所等に設置されており、遊技場内における遊技機側(つまり遊技機1や遊技装置2、中継装置3等)、或いは島端カメラ4等の装置から送信される遊技信号に基づいて、各種の遊技データを管理する。遊技場内には、所謂パチンコ機も含めて例えば数100台の遊技機が設置されており、全遊技機が管理装置5の管理対象となっている。
【0010】
遊技機1は、その正面に表示窓6aが設けられており、遊技者は表示窓6aを通じて内部に設けられたリール6の図柄を視認可能となっている。各図柄は、図2に示すように、左リール、中リール、右リールの円周面に描かれており、各リールが停止した状態では、表示窓6aの上段、中段、下段に対応して表示される。即ち、表示窓6aには、各リールの各々について3図柄ずつ合計9図柄分の図柄表示領域が形成されている。
【0011】
遊技機1には、図3に示すようにボーナス役、小役、リプレイ役の3種類の役が設定されている。ボーナス役としてはBB役及びRB役の2種類、小役としては7枚役、5枚役及び2枚役の3種類が設定されている。遊技機1では、1回のゲームにおけるメダルの使用数(投入数であるBET数)は、通常状態では3枚(3BET)に設定されており、ボーナス状態では2枚(つまりBB状態又はRB状態では2BET)に設定されている。また、ボーナス状態では、小役(5枚役)が内部当選役になるように設定されていると共に、5枚役が入賞した場合のメダルの払出数が15枚に設定されている。
【0012】
表示窓6aには、図4に示すように、中段に対応した横方向の1本(同図の「1」で示す実線)、上段、中段、下段に対応した斜め方向の2本(同図の「2」、「3」で示す実線)、上段と下段に対応した横方向の2本(同図の「4」と「5」で示す実線)の合計5本の入賞ラインが設定されており、入賞図柄が何れかの入賞ライン上に揃ったときに対応する入賞が発生する。
【0013】
表示窓6aの下方には、クレジットメダルの投入を行うMAXBETボタン7、クレジットメダルの精算を行うクレジット精算ボタン8、メダルを投入するメダル投入口9が設けられており、これらの下方にはスタートレバー10、3つのストップボタン11が設けられている。クレジット数が1以上の状態でクレジット精算ボタン8が操作されたときには、そのクレジット数分のメダルが払出される。遊技機1には、最下部に受皿12が設けられ、最上部にランプ部13が設けられている。尚、遊技機1では、例えば「1」〜「6」の6段階で役の内部当選確率を設定するための設定値が設けられており、その何れかの設定値を有効化する。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。
【0014】
遊技機1は、メダルが投入された状態でのスタートレバー10の操作によりゲームが開始されると、例えば0〜65535の間で発生する乱数のうち1つを抽出し、その抽出した乱数と図示しない当選乱数テーブルと照合することで、内部当選役を決定する。具体的には、例えば設定値1であれば図5に示すように、通常状態では、BB役には256個の抽選用乱数が割り振られており、その理論上の内部当選確率は、256/65536である。同様に、RB役には256個、5枚役には4096個、7枚役には8192個、2枚役には656個、リプレイ役には8978個の抽選用乱数が割り振られている。また、BB又はRB状態では、15枚役に65535個の抽選用乱数が割り振られており、15枚役が内部当選役となる確率が高くなるように設定されている。
【0015】
遊技機1は、前記内部当選役を決定すると共にリール6を始動させた後、遊技者による各ストップボタン11の操作と内部当選役とに応じて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御を実行する。引込制御は、各ストップボタン11の操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を前記入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。そして、役に対応した図柄が入賞ライン上に停止することで入賞が発生する。
【0016】
前記通常状態において小役(7枚役、5枚役、2枚役)が入賞した場合、対応する数のメダルの払出しが行われる。また、リプレイ役が入賞した場合、新たにメダルを投入することなく再度ゲームを実行出来る。ボーナス状態では、上記したようにBET数が2BETに削減されると共に、5枚役が内部当選役となる確率が高められており、5枚役が入賞した場合には15枚のメダルを払出す。このため、ボーナス状態は、一気に多量のメダルの獲得が可能となる。係るボーナス状態のうち、BB状態は例えば300枚を越えるメダルの払出しによって終了し、RB状態は例えば100枚を越えるメダルの払出しにより終了するようになっており、係るボーナス状態の終了により通常状態へ移行する。尚、上記した遊技機1の仕様は一例であり、遊技場内には様々なスペックの遊技機1が設置されている。
【0017】
遊技機1からは遊技者による遊技の進行に従い、以下に示す遊技信号が出力される。
・アウト信号=遊技機1から出力。開始操作に応じベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(消費価値、使用媒体数)となる。尚、リプレイ時にも対応分を出力。
【0018】
・セーフ信号=遊技機1から出力。メダルが1枚付与(払出)される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値、払出媒体数)となる。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分を出力。
【0019】
・BBまたはRB信号=遊技機1から出力。対応するボーナス状態(BB、RB)中にレベル出力されるので、信号入力期間をボーナス状態として特定する。
管理装置5は、CPUからなる制御部、記憶部、送受信部、モニタ5aやプリンタ等の出力部、キーボード5bやマウス等の操作部を備え、遊技機側から出力された遊技信号等を受信することで、遊技データを含む各種の情報について管理する機能を有する。
【0020】
遊技装置2は、図1に示すように遊技者が貨幣を入金するための貨幣挿入口21、遊技者が一般カードを挿入するためのカード挿入口22、メダルを払出すための貸出釦23、一般カードを発行するための返却釦24、各種情報を表示するタッチパネル式の表示部25、遊技場の従業員が携帯するリモコン20からの信号を受信する受信部26、メダルを遊技機1の受皿12に払出す払出ノズル27、投入口28等を備えている。表示部25は、フルカラー表示が可能な液晶カラーディスプレイであり、そのディスプレイの前面には透明なタッチパネル25aが設けられている。これにより、表示部25とタッチパネル25aは、一体をなして操作手段を構成している。図示は省略するが、遊技装置2は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部を備えており、次のように動作する。
【0021】
貨幣が貨幣投入口21に入金されると貨幣を受付け(貨幣受付処理)、その残高を表示部25に表示し、貸出釦23が押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位(例えば1000円分)の貸出メダル(対価付与価値)を払出ノズル27から払出し(対価付与処理)、その対価分を残高から引き落とす。この場合、貨幣は複数回分の貸出処理の対応分(例えば1万円まで)を受付け可能である。
【0022】
詳しい図示は省略するが、遊技装置2は、所謂各台計数機能を搭載しており、投入口28へのメダルの投入により遊技者が獲得したメダルを受付け可能で、投入口28へ投入されたメダルを、自装置2に内蔵された計数部で計数し、当該計数値を持玉(計数メダル数)として記憶部に記憶する。これにより、持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)も可能とし、払戻した場合には、その対価分(払戻したメダルと同数)を持玉より減算する。持玉や残高が残存する状態で返却釦24が押下(発行操作を受付)されると、持玉や残高を特定可能な一般カードをカード挿入口22から発行する。尚、一般カードを受け付けた場合は、その持玉や残高を引継ぐ。
【0023】
遊技装置2は、中継装置3を介したシリアル通信による売上信号により管理装置5にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。
【0024】
さて、遊技装置2は、貨幣挿入口21から入金された貨幣を内部の金庫に貯蔵するタイプの装置であり、貯蔵された貨幣は、遊技場の営業時間外(閉店後)に回収されるようになっている。係る遊技装置2の金庫に関する構成について図6図9も参照しながら説明する。尚、図6の紙面に直交する方向を前後方向(紙面手前側を前方)とし、図6の紙面における左右方向を、同図の遊技装置2の左右方向(紙面左側を左方)とする。つまり、遊技装置2を正面から見た場合を基準として方向を規定する。
【0025】
ここで、図6は、遊技装置2上部における貨幣投入口21周辺の拡大図であり、同図(a)は、金庫扉30を閉鎖した通常の状態(閉鎖状態)、同図(b)が金庫扉30を開放した貨幣回収状態(開放状態)を示している。遊技装置2は、全体として左右方向に薄型な矩形箱状をなしており(図1参照)、その上部には、回収対象となる収容物としての貨幣31aを収容する収容部31(図6(b)参照)が形成されている。
【0026】
収容部31の上側には、貨幣投入口21から投入された貨幣31aを収容部31へ導く貨幣搬送機構32と、その搬送経路の途中部で、貨幣の真贋を判定する貨幣識別部(図示略)とが設けられている。貨幣搬送機構32は、図示しない紙幣搬送用の複数のローラとその駆動モータとを含み、その紙幣(貨幣31a)を、収容部31、貨幣識別部或いは投入口21側へとそれら所定位置に搬送するように構成されている。遊技装置2の制御部は、貨幣投入口21から投入された貨幣31aについて、貨幣識別部により真正でないと判定すると貨幣搬送機構32により貨幣投入口21側へ戻し、真正であると判定すると貨幣搬送機構32により収容部31側へ搬送して貯蔵する。
【0027】
収容部31の下側には、半球状の支持体33aを一体的に有して上下方向へのスライドが可能に配置されたトレイ33と、トレイ33を上方へ付勢する弾性部材(コイルばね)34とが配設されている。それ故、収容部31の貨幣31aは、支持体33aにより、まとめて上側へ押上げるようにして支持されており、回収時には、トレイ33を下方へ引下げることで貨幣31aを回収する。
【0028】
金庫扉30は、遊技装置2における左右の側壁部2a,2b及び上壁部2cに収まる矩形板状をなしており、その扉30下端部の金庫扉支点29により回動可能に支持されている。これにより、金庫扉30は、遊技装置2前面部と面一になる閉鎖状態と、前側へ90度倒れて貨幣31aの回収が可能となるように収容部31を開放する開放状態との間で回動する収容扉として構成されている。
【0029】
収容部31は、これを施錠する施錠部(施錠装置)35により施錠されているのが通常であり、施錠装置35が開錠された場合に金庫扉30が開放状態となる。本実施形態において、施錠装置35の開錠条件として、遊技装置2の制御部が管理装置5からの開錠指令を受付けたこと、或いは受信部26にてリモコン20からの開錠信号を受付けたこと、のような所定の開錠情報を受付けた場合に成立する条件が予め設定されている。この何れかの開錠条件が成立しない場合であっても、図6(a)のキーロータ36の鍵穴36aへ機械的な鍵(図示略)を挿入して当該キーロータ36を回動させることにより、施錠装置35の開錠は可能である。
【0030】
具体的には、施錠装置35は、金庫扉30側に配設されたキーロータ36及び係合部30a、並びに遊技装置2本体側に配設されたロック機構37及び可動センサ38を備える。先ず、キーロータ36は、金庫扉30の右側上部の位置に設けられており、図示しない鍵が鍵穴36aへ挿入された状態で、施錠位置と開錠位置との間で回動操作される。また、係合部30aは、金庫扉30裏側の上部の位置に設けられており、図7(a)に示すような「レ」字状をなしている。
【0031】
図6(b)に示すロック機構37は、そのカバー39内に配設されたロック部40と、遊技装置2の制御部に接続された図示しないソレノイド部とを備える。ロック部40は、カバー39左側の位置にて、金庫扉30の係合部30aと対応するように形成されたロック片40aと、カバー39右側の位置にてキーロータ36奥部の操作部36b(図7(a)参照)との接触により連動するように形成された連動片40bとを一体に有する。ロック部40は、ロック片40aが金庫扉30の係合部30aと係合するように左側へ移動されたロック位置(図6(b)参照)と、リモコン20からの開錠信号又は管理装置5からの開錠指令に基づき、ソレノイド部により右側へ移動された非ロック位置との間で移動する。また、キーロータ36が施錠位置と開錠位置との間で回動操作されることに伴い、その操作部36bが連動片40bを左側の位置と右側の位置との間で移動させることにより、ロック片40aは、ロック位置と非ロック位置との間で移動する。こうして、ロック機構37(施錠装置35)は、ロック片40aが左側へ突出したロック位置で係合部30aをロックすることで金庫扉30を施錠状態とし、リモコン20からの開錠信号又は管理装置5からの開錠指令若しくはキーロータ36の開錠位置への回動操作に基づき、ロック片40aが右側へ退避した非ロック位置で係合部30aとの係合を解除することで、ロック機構37は開錠する。
【0032】
前記可動センサ38は、遊技装置2の上部においてロック機構37と隣り合うように収容されている。開放センサたる可動センサ38は、常には図示しない付勢手段(例えばバネ部材)によって開放方向たる前方へ付勢されている。それ故、施錠装置35が開錠されると、可動センサ38及びバネ部材は、金庫扉30を開放状態へと誘導する開放手段として、金庫扉30上部を前方へ押し出すため、押し出された金庫扉30は自重により、そのまま倒れるようにして開放状態となる(図6(b)、図7(a)参照)。また、可動センサ38は、遊技装置2の制御部に接続された例えば近接センサであり、金庫扉30の閉鎖状態では当該金庫扉30との接触により押し込まれて当該閉鎖状態を検知し、金庫扉30に押し込まれていなければ(金庫扉30と離間していれば)、これを開放状態として検知する。このように、遊技装置2の制御部(以下適宜、遊技装置2と略す)及び可動センサ38は、金庫扉30が開放状態であることを検知する検知手段に相当する。
【0033】
そして、遊技装置2は、可動センサ38により開放状態を検知した場合は、その際の開錠条件(つまりリモコン20からの開錠信号と管理装置5からの開錠指令との何れかの条件)を特定して、該当する条件と開放状態になった旨とを特定可能な開放情報を管理装置5に送信する。開放情報を受信した管理装置5は、イベント(管理契機事象)が発生したとして管理対象となる履歴情報等の更新や、島端カメラ4による撮像等を行う。尚、開放情報として開錠条件を特定可能であれば開錠の状態になった旨も特定出来るので、必ずしも複数の情報を送信する必要はない。
【0034】
リモコン20からの開錠信号は、従業員と店舗との少なくとも何れか一方の特定が可能なリモコンIDを含むことから、そのリモコンIDが予め登録された許容されるべきIDである場合に施錠装置35を開錠させるように制御する。このように、遊技装置2は、送信されたリモコンIDと予め登録されたIDとを照合することにより回収者(例えば遊技場の従業員や管理者)の認証を可能としている。また、管理装置5からの開錠指令は、当該装置5では管理者が操作を行うことが前提であり、その操作自体が特別な操作を必要とせずとも言わば認証操作となり、当該操作により送信されるのであるから、間接的に回収者を認証するものといえる。それ故、施錠装置35の開錠条件は、開錠信号に含まれるリモコンID或いは管理装置5での認証操作に基づく開錠指令に基づき、回収者を認証することで成立する。つまり、予め設定される開錠条件とは、回収者を認証することで成立する開錠条件である。
【0035】
また、本実施形態では、リモコン20からの開錠信号或いは管理装置5からの開錠指令を「開錠情報」と称し、金庫扉30の開放状態で送信される「開放情報」と区別する。詳しくは後述するように、「開錠情報」の種類としては、開錠情報を受付けた一の遊技装置2のみを開錠対象とする個別開錠情報と、一の遊技装置2だけでなく他の遊技装置2も開錠対象とする一斉開錠情報とがある。個別開錠情報及び一斉開錠情報の夫々は、リモコン20と管理装置5との何れによっても送信可能とし、開錠条件の区分として開錠対象を単数の遊技装置2とする個別開錠条件と、複数の遊技装置2とする一斉開錠条件とに対応する。即ち例えば、一の遊技装置2において受付けた開錠情報が、個別開錠情報であれば自身2の施錠装置35を開錠させる一方、一斉開錠情報であれば他の開錠対象となる遊技装置2へと当該開錠情報を送信して他の施錠装置35も開錠させる。この場合、他の開錠対象となる遊技装置2は、当該開錠情報の送信時に遊技装置ID(各装置2のID)で指定したり、予め遊技島単位等でグループ分けして一の遊技装置2にて開錠情報を受付けた場合に、その遊技装置2の属するグループ内の他の遊技装置2を特定する等して、開錠情報を送信する。
【0036】
遊技装置2において、上記した開錠情報を受付けることなく、金庫扉30の開放状態が検知されると、不正防止を図るために、不正用エラーを報知するようになっている(図8(c)参照)。つまり例えば、鍵を用いてキーロータ36を開錠位置へ回動操作することにより金庫扉30を開放状態にした場合、遊技装置2において、開錠信号と開錠指令との何れの受信もなく、開錠条件を特定できないため、エラーを報知する。
【0037】
これに対し、図7(a)〜(c)は、開錠情報を受付けて開錠条件が成立した場合における金庫扉30の正常な開放状態と異常な非開放状態とを表している。上記したように開錠条件の成立により施錠装置35が開錠されることで、図7(a)に示すように、金庫扉30が自動的に略90度倒れた姿勢になり、金庫扉30の正常な開放状態となる。
【0038】
これに対し、開錠条件が成立した場合に、可動センサ38により金庫扉30を前方へ押し出そうとしても、例えば金庫扉30の側部30bと、遊技装置2の内壁部2a,2bとが擦れる等して金庫扉30が若干倒れたにすぎないケース(図7(b)参照)、或いは全く倒れないケースも想定される。これは例えば、遊技装置2を運んだり設置する際に、遊技装置2の外郭をなす筐体Cにおいて、撓みや捩れ等が生じるような外力が作用し、或いは撓み等が生じたまま設置されること等に起因する。また、金庫扉30と遊技装置2の筐体Cとの間の隙間(遊び)が不正を考慮すると余り大きく設けられていないため、例えば金庫扉30の側部30bが、金庫扉30の筐体Cにおける内壁部30bと擦れることで、スムーズに開放状態とならないことによる。この場合、遊技装置2は、後述する図8(b)の画面でエラーを報知する。
【0039】
施錠装置35は、開錠情報に基づきロック機構37を予め設定される所定期間(第1所定期間)、開錠する。つまり、ロック機構37のロック片40aは、開錠情報に基づき非ロック位置へ移動してから所定期間でロック位置へ復帰する。従って、例えば開錠条件が成立しても、金庫扉30が全く倒れないケースでは、鍵を用いてキーロータ36を開錠位置へ回動操作してロック機構37を開錠すると共に、金庫扉30を手で倒して開放状態にする必要があり、又、その鍵で当該開錠をしたとしても上記のエラー報知がなされるため、これをリモコン20操作で解除しなければならず、非常に手間がかかるものとなる。
【0040】
そこで、以下の作用説明で述べるように、本実施形態の遊技装置2は第1開錠手段及び第2開錠手段として、開錠情報に基づく開錠条件の成立により施錠装置35を開錠する通常の処理(第1開錠処理)以外にも、その開錠条件とは異なる特別開錠条件であって、当該通常開錠処理の開錠期間(第1所定期間)よりも長い期間(第2所定期間)、施錠装置35を開錠する処理(第2開錠処理)を行うこととし、貨幣31a回収の手間を省くようにしている。ここで、図8(a)〜(c)は、開錠処理に関して表示される表示部25の画面を例示しており、係る遊技装置2によって定期的に実行される開錠処理の具体的な処理の流れについて、図9のフローチャートに沿って説明する。
【0041】
遊技装置2は、開錠処理の開始タイミングになったと判定すると、開錠情報を受付けたか否かを判定する(S1)。遊技装置2は、開錠情報を受付けていないと判定すると(S1:NO)、可動センサ38の検知信号に基づいて、金庫扉30が開放状態にあるか否かを判定する(S12)。この場合、遊技装置2は、金庫扉30が開放状態にないと判定したとき(S12:NO)、開錠処理を終了してリターンする。
【0042】
これに対し、遊技装置2は、開錠情報を受付けたと判定すると(S1:YES)、前記通常開錠処理を実行する(S2)。具体的には、遊技装置2の制御部は第1開錠手段として構成されていて、例えば、リモコン20からの開錠信号を受付け、その開錠信号に含まれるリモコンIDの照合により回収者を認証することで開錠条件が成立したと判定した場合には、施錠装置35を開錠する通常開錠処理を行う。通常開錠処理において、施錠装置35は、ロック片40aが第1所定期間(例えば1秒間)だけ非ロック位置へ移動して開錠する。この施錠装置35の開錠に伴い、金庫扉30が前側へ倒れて開放状態になると、回収者により貨幣31aの回収を行う。
【0043】
また、遊技装置2は、金庫扉30の開放状態を可動センサ38により検知すると(S3:YES)、遊技装置2は、図8(a)に示すように表示部25に「ビルバリ開錠しています」と表示させ、施錠装置35の開錠を報知する。回収者が貨幣31aの回収を終えて金庫扉30を閉鎖すると、遊技装置2は、その閉鎖状態を可動センサ38により検知し、表示部25での開錠報知画面から通常の画面に遷移させて、開錠処理を終了する(リターンする)。
【0044】
他方、開錠情報に基づき通常開錠処理を実行しても(S1:YES、S2)、その開錠処理後に金庫扉30の開放状態が可動センサ38により検知されない場合に(S3:NO)、遊技装置2は、図8(b)に示すように表示部25に「ビルバリ開錠に失敗しました」と表示してエラー状態を報知する(S4)。また、遊技装置2は、係るエラー報知中にその表示部25のタッチパネル25aに対し回収者の手指でタッチする入力操作(以下、タッチ操作と略す)を受付ける(S5)。
【0045】
そして、遊技装置2は、エラー報知中の表示部25にてタッチ操作を受付けた場合、特別開錠条件が成立したと判定して(S5:YES、S6)、施錠装置35を開錠する処理(特別開錠処理)を実行する。この特別開錠処理では、施錠装置35のロック片40aが第2所定期間(例えば3秒間)だけ非ロック位置へ移動して開錠する。第2所定期間は、通常開錠処理で金庫扉30が正常に開放しなかったため、回収者が金庫扉30に手を掛けて開放する手作業の猶予期間を考慮して、通常開錠処理での開錠期間に比して長く設定されている。このように、通常開錠処理は通常時において成立可能な開錠条件の成立に応じて行われる開錠処理である一方、特別開錠処理は、通常時においては成立不能だが、開錠に関するエラー報知中であること、つまり、通常開錠処理後であることを少なくとも開錠条件に含む特別開錠条件の成立に応じて行われる開錠処理である。尚、解除エラー報知がされていない場合等、通常開錠処理後でない状態でタッチ操作をしても開錠処理は行わない。
【0046】
遊技装置2は、特別開錠処理後に回収者が手作業で金庫扉30を開放することに伴い、その開放状態を可動センサ38で検知すると(S7:YES)、図8(b)のエラー報知画面から図8(a)の開錠報知画面に遷移して、エラー報知を終了する(S10)。尚、開錠報知画面は、前述したように回収者が貨幣31aの回収を終えて金庫扉30を閉鎖し、その閉鎖状態が可動センサ38により検知されることで、通常の画面に復帰する(開錠処理を終了する)。
【0047】
これに対し、金庫扉30の開放状態が検知されない場合(S7:NO)、遊技装置2は、係るエラーについての回収者の確認、つまりリモコン操作によりエラー報知を解除するエラー解除信号をリモコン20から受付ける(S8)。遊技装置2は、リモコン20からエラー解除信号を受付けたと判定したとき(S8:YES)、又は予め設定されたエラー解除期間(例えばエラー報知開始から20秒)が経過したとき(S9:YES)、エラー報知を終了する(S10)。尚、前記ステップS6の特別開錠処理後におけるエラー報知中は(S7:NO)、S5と異なり表示部25のタッチ操作をしても施錠装置35を開錠する処理を行わないが、開錠する処理を行ってもよい。また、エラー解除期間の20秒の計時は、特別開錠処理にて一旦中断し、その特別開錠処理後に当該計時を再開している。
【0048】
前記ステップS4でエラー報知がなされても、表示部25でのタッチ操作がない場合、予め設定される所定期間の経過により(S11:YES)、エラー報知を終了するが(S10)、この所定期間の設定は、ステップS1で受付けた開錠情報の種類に応じて異なる。具体的には、遊技装置2は、例えば、リモコン20から個別開錠情報を受付けると共に、その個別開錠情報に含まれるリモコンIDの照合により個別開錠条件が成立したと判定した場合(S1:YES)、当該情報を受付けた一の遊技装置2だけを開錠対象として通常開錠処理を行う(S2)。この処理により、金庫扉30の開放状態が検知されない場合のエラー報知は(S3:NO、S4)、個別開錠条件の成立に応じた通常開錠処理後の所定期間として例えば30秒間経過したと判定されるまで行う(S11、S10)。これに対し、遊技装置2は、例えば、リモコン20から一斉開錠情報を受付けると共に、その一斉開錠情報に含まれるリモコンIDの照合により一斉開錠条件が成立したと判定した場合(S1:YES)、当該情報を受付けた遊技装置2の属するグループ(当該遊技装置2が設置された遊技島)の遊技装置2等の他の遊技装置をも開錠対象として通常開錠処理を行う(S2)。この処理により、金庫扉30の開放状態が検知されない遊技装置2でのエラー報知は(S3:NO、S4)、一斉開錠条件の成立に応じた通常開錠処理後の所定期間として例えば180秒間経過したと判定されるまで行う(S11、S10)。このように、エラー報知期間(所定期間)は、個別開錠条件の成立によって通常開錠処理が行われた場合よりも、一斉開錠条件の成立によって通常開錠処理が行われた場合の方が、長い期間となるように予め設定されている。尚、一斉開錠条件の成立した遊技装置2のうち、リモコン20から一斉開錠情報を受付けた一の遊技装置2のみ個別開錠情報を受付けた場合と同じ所定期間(30秒)とする等してもよい。
【0049】
遊技装置2は、開錠情報を受付けることなく(S1:NO)、鍵でキーロータ36の回動操作により金庫扉30が開放されると、その開放状態を可動センサ38により検知する(S12:YES)。この場合、遊技装置2は、図8(c)に示すように表示部25に「不正な開錠を検知しました」と表示させる(S13)。このように、金庫扉30の開放状態について、その開放の前提となる開錠条件が成立していない状態で検知された場合に、図8(b)のエラー報知(S4)とは異なる不正用エラー報知を行う。そして、遊技装置2は、係る不正用エラーについての回収者の確認、つまりリモコン操作により不正用エラー報知を解除するエラー解除信号をリモコン20から受付け(S14)、そのエラー解除信号を受付けたと判定したとき(S14:YES)、不正用エラー報知を終了する(S15)。このように、不正用エラー報知は、予め設定される所定期間の経過に応じて終了されるS4のエラー報知と異なり、当該所定期間が経過しても終了されず、回収者の確認を待って終了する(リターンする)。
【0050】
上記した実施形態によれば、次のような効果を奏する。
遊技場用システムにおいて、通常開錠処理後であることを含み開錠条件とは異なる特別開錠条件が成立した場合に特別開錠処理を行うので、通常開錠処理により金庫扉30が開放されず再度開錠したい場合であっても、再度開錠条件を成立させる必要がなくなり、貨幣等の回収にかかる作業負担を軽減可能となる。
【0051】
通常開錠処理後であることを含む特別開錠条件が成立した場合に特別開錠処理を行うので、通常開錠処理により金庫扉30が開放されず再度開錠したい場合であっても、再度開錠信号等を送信する手間を省き、貨幣等の回収にかかる作業負担を軽減可能となる。
【0052】
金庫扉30が開放されない場合に特別開錠処理を行うため、金庫扉30が開放されなかった遊技装置2を対象として特別開錠処理を実行可能となる。
個別開錠条件の成立によって開錠した場合は、通常開錠処理後に単数の遊技装置2しか回収対象とならないが、一斉開錠条件の成立によって開錠した場合には、複数の遊技装置2が回収対象となり、例えば最後に回収対象となる遊技装置2については開錠処理後から時間のかかる虞がある。しかしながら、一斉開錠条件の成立によった開錠した場合の方が特別開錠処理に係る猶予期間が長いことから、多少時間がかかっても特別開錠処理の実行が可能となると共に個別開錠処理に係る猶予期間が必要以上に長くなる虞を軽減できる。
【0053】
特別開錠処理は通常開錠処理により開錠されなかった遊技装置2を対象としていることから、特別開錠処理時には金庫扉30の自重による自動的な開放が余り期待できず、回収者が直接開放することが想定されるため、開錠期間を長く保つ必要がある。一方で、通常開錠処理はソレノイド機構等の機器により行われることが想定されるが、必要以上に長い期間開錠すると、機器の負担が大きくなるが、通常開錠処理では特別開錠処理よりも短い開錠期間となるので、その虞を軽減できる。
【0054】
エラー報知中のタッチ操作により特別開錠条件が成立するので、エラー報知を確認することで特別開錠条件が成立し得る状態であることを把握可能となる。
エラー報知は特別開錠条件が成立し得る状態の報知であり、不正用エラー報知とは異なり所定期間の経過により終了することで、必要以上に特別開錠条件が成立しないように制限できる。
【0055】
金庫扉30は、その開放手段により開放方向へ付勢されているため、開錠時に金庫扉30をスムーズに開放状態へ誘導可能となり、開錠処理により金庫扉30が開放されない虞を低減できる。
【0056】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
回収者の認証により成立し得る開錠条件として、従業員が携帯するリモコン20からの開錠信号、或いは管理装置5からの開錠指令の受付を例示した。即ち、管理装置5からの開錠指令は不正者が利用できない事務所などに管理装置5が設置されることから、改めて認証することなく回収者を間接的に認証可能としたが(一斉開錠時の開錠信号をリモコン20から受付けていない遊技装置2も同様)、例示した以外にも生体認証や特定の記録媒体を受付ける等の回収者の認証方法を採用し、係る認証方法に対応する認証条件を開錠条件として設定してもよい。
【0057】
特別開錠条件として通常開錠処理後に金庫扉30が開放されないことを例示したが、コスト面等から金庫扉30の開放状態を検知するセンサ38を設けなくとも(当該センサ38の検出結果を条件の一つとせずに)、通常開錠処理後に表示部25のタッチ操作を含む特別操作等を受付けた場合に成立する条件を特別開錠条件としてもよい。また、通常開錠処理の特定として、直接的に通常開錠処理が行われたかを判定することを例示したが、開錠条件が成立したか否かを判定することで間接的に通常開錠処理後であることを特定してもよい。
【0058】
特別開錠条件が施錠装置35の開錠に係るエラー報知中に表示部25のタッチ操作の受付により成立することを例示したが、例えば、遊技装置2に設けられた釦23,24の操作や、ノズル27を回動する等の特別操作、或いは、エラー報知状態が所定期間以上経過すること等の例示していない状況に応じて成立する条件を特別開錠条件としてもよい。このように、操作手段を表示部25だけでなく、表示部25以外の他の操作部等により構成してもよい。また、特別開錠処理後に成立可能であり、開錠条件と異なる条件であれば、必ずしもエラー報知中である必要性はないし、日付更新条件の成立まで等、別途設定される終了条件成立までとすれば、必ずしもタイマ(上記各期間を計時する遊技装置2の内部タイマ)を作動させる必要性はない。
【0059】
通常開錠処理と特別開錠処理との開錠期間を異なる期間としたが、開錠条件が異なるのであれば、同一の期間、即ち、開錠処理自体としては同一の開錠処理としてもよい。
貨幣を収納する金庫を例示したが、回収対象となる収容物を収容するのであれば貨幣に限らず例えばカードやメダル等、どのような収容物の収容部に本案を採用してもよい。また、貨幣は紙幣だけでなく硬貨であっても勿論よい。
【0060】
回収者の確認として従業員が携帯するリモコン20のエラー解除信号を例示したが、例えば遊技装置2に対する前記特別操作や生体認証等により従業員の確認を特定する等、どのような確認方法を採用してもよい。
金庫扉30を開放する開放手段として開放センサを開放方向へ付勢することを例示したが、可動センサ38や前記バネ部材と異なる開放手段として、例えばソレノイド等を用いた開放手段を採用してもよいし、開放手段を設けず、遊技装置2全体を前方に傾ける等して金庫扉30の自重等により開放するようにしてもよい。
【0061】
図8(c)の不正用エラー報知が、図8(b)のエラー報知を終了するための所定期間が経過しても終了しないことの例示として、エラー解除期間の経過を判定しない構成を例示したが、例えばエラー報知を終了するための所定時間より長い所定期間(例えば1時間)を設定し、その所定期間が経過した場合に不正用エラー報知を終了する等、エラー報知を終了するための所定時間が経過しても不正用エラー報知を終了させなければ、どのような構成としてもよい。
【0062】
エラー報知として表示部25でのエラー画面を表示することを例示したが、例えば所定期間ブザーを鳴動させたりエラー音声を出力する等、画面表示以外の報知方法を採用してもよい。
【0063】
例示した開錠に関する各種の設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置5の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や管理装置5の製造メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定してもよいし、実績値等に応じて変更設定してもよい。また、例示した数値は単なる例示であり、どのような数値を採用してもよい。
【0064】
遊技装置2のグループとしては、遊技島単位だけでなく例えば同一機種や対応する遊技機1のスペックが似通っているグループの単位としたり、対応する遊技機メーカが同じグループの単位でグループ分けしてもよい。
対象となる遊技機1は、スロットマシンやパチンコ遊技機等が例示できるが、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用した。
【0065】
遊技装置2が行う処理の一部を管理装置5や中継装置3等にて行ってもよいし、例示した通り遊技装置2のみで全てを構成し、複数の遊技装置2にて遊技システムを構成してもよい。また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更したりしてもよいし、変形例を含む例示した構成をどのように組合せてもよいし、適宜構成を除外してもよい。
【符号の説明】
【0066】
図面中、1は遊技機、2は遊技装置(遊技装置の制御部、第1開錠手段、第2開錠手段、検知手段)、25はタッチパネル式の表示部(操作手段)、30は金庫扉(収容扉)、31は収容部、35は施錠装置(施錠部)、38は可動センサ(検知手段、開放手段)である。
図1
図2
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図5
図6
図7
図8
図9