(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
EV(Electric Vehicle)の普及により、今後は商業施設に限らず、マンション共用部のコンセントや、一般住宅の屋外コンセントでも、正当な利用者であればコンセントが使えるような仕組みが必要となっている。その際、従来の施錠方式のような物理的な対策では、鍵を管理する必要があり現実的では無い。またICチップ等による利用者認証方式は、コンセント側に認証機能を実装する必要があり、コストがかかってしまう。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、壁コンセントからの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる不正接続防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、交流電源の一端に接続されるホットラインと、前記ホットラインに接続されるホット側出力端子と、前記交流電源の他端に接続されるコールドラインと、前記コールドラインに接続されるコールド側出力端子と、接地されるグランドラインと、前記グランドラインに接続されるグランド側出力端子とを備える壁コンセントの不正接続防止装置であって、コイルと、前記コイルに電流が流れる場合に閉状態になり、前記コイルに電流が流れない場合に開状態になるスイッチとを有するリレーを更に備え、前記コイルは、前記グランドラインに配置される、または、前記グランド側出力端子に接続されるラインに配置され、前記スイッチは、前記コールドラインに配置される、または、前記コールド側出力端子に接続されるラインに配置される、不正接続防止装置である。
【0006】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記壁コンセントに接続される電源ケーブルを更に備え、前記電源ケーブルは、プラグ部と、ケーブル部とを備え、前記プラグ部は、前記ホット側出力端子に接続されるホット側入力端子と、前記ホット側入力端子に接続されるプラグ部ホットラインと、前記コールド側出力端子に接続されるコールド側入力端子と、前記コールド側入力端子に接続されるプラグ部コールドラインと、前記グランド側出力端子に接続されるグランド側入力端子と、前記グランド側入力端子に接続されるプラグ部グランドラインと、前記プラグ部ホットラインと前記プラグ部グランドラインとを短絡する短絡ラインと、前記短絡ラインに配置される可変抵抗と、前記可変抵抗の抵抗値を制御する抵抗値制御部とを備え、前記コイルは、前記グランドラインに配置され、前記スイッチは、前記コールドラインに配置され、前記抵抗値制御部は、前記壁コンセントから前記電源ケーブルへの電力供給が許可される場合に、前記可変抵抗の抵抗値を第1の値に制御することによって、前記スイッチを前記閉状態にし、前記壁コンセントから前記電源ケーブルへの電力供給が禁止される場合に、前記可変抵抗の抵抗値を前記第1の値より大きい第2の値に制御することによって、前記スイッチを前記開状態にする。
【0007】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記壁コンセントに接続されるコンセントアダプタを更に備え、前記コンセントアダプタは、前記ホット側出力端子に接続されるアダプタホット側入力端子と、前記アダプタホット側入力端子に接続されるアダプタホットラインと、前記アダプタホットラインに接続されるアダプタホット側出力端子と、前記コールド側出力端子に接続されるアダプタコールド側入力端子と、前記アダプタコールド側入力端子に接続されるアダプタコールドラインと、前記アダプタコールドラインに接続されるアダプタコールド側出力端子と、前記グランド側出力端子に接続されるアダプタグランド側入力端子と、前記アダプタグランド側入力端子に接続されるアダプタグランドラインと、前記アダプタグランドラインに接続されるアダプタグランド側出力端子とを備え、前記コイルは、前記アダプタグランドラインに配置され、前記スイッチは、前記アダプタコールドラインに配置される。
【0008】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記コンセントアダプタに接続される電源ケーブルを更に備え、前記電源ケーブルは、プラグ部と、ケーブル部とを備え、前記プラグ部は、前記アダプタホット側出力端子に接続されるプラグ部ホット側入力端子と、前記プラグ部ホット側入力端子に接続されるプラグ部ホットラインと、前記アダプタコールド側出力端子に接続されるプラグ部コールド側入力端子と、前記プラグ部コールド側入力端子に接続されるプラグ部コールドラインと、前記アダプタグランド側出力端子に接続されるプラグ部グランド側入力端子と、前記プラグ部グランド側入力端子に接続されるプラグ部グランドラインと、前記プラグ部ホットラインと前記プラグ部グランドラインとを短絡する短絡ラインと、前記短絡ラインに配置される可変抵抗と、前記可変抵抗の抵抗値を制御する抵抗値制御部とを備え、前記抵抗値制御部は、前記壁コンセントから前記電源ケーブルへの電力供給が許可される場合に、前記可変抵抗の抵抗値を第1の値に制御することによって、前記スイッチを前記閉状態にし、前記壁コンセントから前記電源ケーブルへの電力供給が禁止される場合に、前記可変抵抗の抵抗値を前記第1の値より大きい第2の値に制御することによって、前記スイッチを前記開状態にする。
【0009】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記壁コンセントに接続されるコンセントアダプタを更に備え、前記コンセントアダプタは、前記ホット側出力端子に接続されるアダプタホット側入力端子と、前記アダプタホット側入力端子に接続されるアダプタホットラインと、前記アダプタホットラインに接続されるアダプタホット側出力端子と、前記コールド側出力端子に接続されるアダプタコールド側入力端子と、前記アダプタコールド側入力端子に接続されるアダプタコールドラインと、前記アダプタコールドラインに接続されるアダプタコールド側出力端子と、前記グランド側出力端子に接続されるアダプタグランド側入力端子と、前記アダプタグランド側入力端子に接続されるアダプタグランドラインと、前記アダプタグランドラインに接続されるアダプタグランド側出力端子と、前記アダプタグランドラインに配置される抵抗と、前記アダプタホットラインと前記アダプタグランドラインとを短絡する短絡ラインと、前記短絡ラインに配置される可変抵抗と、前記可変抵抗の抵抗値を制御する抵抗値制御部とを備え、前記コイルは、前記短絡ラインに配置され、前記スイッチは、前記アダプタコールドラインに配置される。
【0010】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記リレーは、前記アダプタホットラインに配置される他のスイッチを更に備え、前記他のスイッチは、前記コイルに電流が流れる場合に閉状態になり、前記コイルに電流が流れない場合に開状態になる。
【0011】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記コンセントアダプタに接続される電源ケーブルを更に備え、前記電源ケーブルは、プラグ部と、ケーブル部とを備え、前記プラグ部は、前記アダプタホット側出力端子に接続されるプラグ部ホット側入力端子と、前記プラグ部ホット側入力端子に接続されるプラグ部ホットラインと、前記アダプタコールド側出力端子に接続されるプラグ部コールド側入力端子と、前記プラグ部コールド側入力端子に接続されるプラグ部コールドラインと、前記アダプタグランド側出力端子に接続されるプラグ部グランド側入力端子と、前記プラグ部グランド側入力端子に接続されるプラグ部グランドラインとを備え、前記ケーブル部は、予め定められた値の抵抗値を有する抵抗を備え、前記電源ケーブルが前記コンセントアダプタに接続される場合に、前記スイッチおよび前記他のスイッチは閉状態になり、前記予め定められた値以外の抵抗値を有する他の抵抗を備えた他の電源ケーブルが前記コンセントアダプタに接続される場合に、前記スイッチおよび前記他のスイッチは開状態になる。
【0012】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記コンセントアダプタに接続される電源ケーブルと、サーバ装置と、携帯端末装置とを更に備え、前記サーバ装置は、認証部と、通信部とを備え、前記携帯端末装置は、識別部と、通信部と、通電制御指令部とを備え、前記コンセントアダプタは、通電制御部と、通信部と、識別情報とを更に備え、前記電源ケーブルは、識別情報を備え、前記サーバ装置の通信部と、前記携帯端末装置の通信部とは、第1通信回線を介して接続され、前記携帯端末装置の通信部と、前記コンセントアダプタの通信部とは、第2通信回線を介して接続され、前記識別部は、前記コンセントアダプタの識別情報と、前記電源ケーブルの識別情報と、前記電源ケーブルに接続される電気機器の識別情報との識別を行い、前記携帯端末装置の通信部は、前記識別部によって行われた識別結果を前記サーバ装置の通信部に送信し、前記認証部は、前記識別結果に基づいて、電気利用を許可できるか否かの認証を行い、前記サーバ装置の通信部は、前記認証部によって行われた認証結果を前記携帯端末装置の通信部に送信し、前記通電制御指令部は、前記認証結果に基づいて、前記コイルに電流を流すか否かの指令を出し、前記携帯端末装置の通信部は、前記通電制御指令部によって出された前記指令を前記コンセントアダプタの通信部に送信し、前記通電制御部は、前記指令に基づいて、前記コイルに電流を流すか否かの制御を行う。
【0013】
本発明の一態様の不正接続防止装置において、前記コンセントアダプタに接続される電源ケーブルと、サーバ装置と、携帯端末装置とを更に備え、前記コンセントアダプタは、通電制御部と、通信部と、第1機器番号と、設置場所情報と、現在時刻情報と、識別情報生成部と、認証部とを更に備え、前記識別情報生成部は、前記第1機器番号と、前記設置場所情報と、前記現在時刻情報とに基づいて識別情報を生成し、前記携帯端末装置は、識別部と、通信部と、通電制御指令部と、前記コンセントアダプタの設置場所に関する情報である設置場所情報と、現在時刻情報とを備え、前記サーバ装置は、認証部と、通信部と、逆演算を行うことによって前記第1機器番号に対応する第2機器番号を生成する機器番号生成部とを備え、前記電源ケーブルは、識別情報を備え、前記サーバ装置の通信部と、前記携帯端末装置の通信部とは、第1通信回線を介して接続され、前記携帯端末装置の通信部と、前記コンセントアダプタの通信部とは、第2通信回線を介して接続され、前記識別部は、前記コンセントアダプタの識別情報と、前記電源ケーブルの識別情報と、前記電源ケーブルに接続される電気機器の識別情報との識別を行い、前記携帯端末装置の通信部は、前記識別部によって行われた識別結果と、前記設置場所情報と、前記現在時刻情報とを前記サーバ装置の通信部に送信し、前記機器番号生成部は、前記サーバ装置の通信部が受信した前記識別結果と、前記設置場所情報と、前記現在時刻情報とに基づいて前記第2機器番号を生成し、前記サーバ装置の認証部は、前記識別結果と、前記第2機器番号とに基づいて、電気利用を許可できるか否かの認証を行い、前記サーバ装置の通信部は、前記認証部によって行われた認証結果と、前記第2機器番号とを前記携帯端末の通信部に送信し、前記通電制御指令部は、前記認証結果に基づいて、前記コイルに電流を流すか否かの指令を出し、前記携帯端末装置の通信部は、前記通電制御指令部によって出された前記指令と、前記第2機器番号とを前記コンセントアダプタの通信部に送信し、前記コンセントアダプタの認証部は、前記第1機器番号と前記第2機器番号とを照合し、前記第1機器番号と前記第2機器番号とが合致すると前記コンセントアダプタの認証部が認証した場合に、前記通電制御部は、前記指令に基づいて、前記コイルに電流を流すか否かの制御を行う。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、壁コンセントからの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる不正接続防止装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の壁コンセント11の不正接続防止装置1の概要を示す図である。
図1に示す例では、不正接続防止装置1は、壁コンセント11と、電源ケーブル13とを備えている。電源ケーブル13は、例えばEVなどのような電気機器(図示せず)に接続されている。
壁コンセント11は、ホットライン11HLと、ホット側出力端子11HOTと、コールドライン11CLと、コールド側出力端子11COTと、グランドライン11GLと、グランド側出力端子11GOTと、リレーRLとを備えている。
ホットライン11HLは、漏電遮断器ELBを介して交流電源ACの一端に接続されている。交流電源ACの電圧は、例えば100[V]である。漏電遮断器ELBの定格感度電流は、例えば30[mA]である。ホット側出力端子11HOTは、ホットライン11HLに接続されている。コールドライン11CLは、漏電遮断器ELBを介して交流電源ACの他端に接続されている。交流電源ACの他端は、接地抵抗RGを介して接地されている。接地は、例えば接地抵抗RGの抵抗値が100[Ω]以下のD接地である。コールド側出力端子11COTは、コールドライン11CLに接続されている。グランドライン11GLは、接地抵抗RGを介して接地されている。グランド側出力端子11GOTは、グランドライン11GLに接続されている。
リレーRLは、コイルRL1と、スイッチRL2とを備えている。コイルRL1は、グランドライン11GLに配置されている。スイッチRL2は、コールドライン11CLに配置されている。
【0018】
図1に示す例では、壁コンセント11から電源ケーブル13を介して電気機器に電力を供給する場合に、電源ケーブル13が壁コンセント11に接続される。
電源ケーブル13は、プラグ部131と、ケーブル部132とを備えている。ケーブル部132は、電気機器に接続されている。
プラグ部131は、ホット側入力端子131HITと、ホットライン131HLと、コールド側入力端子131CITと、コールドライン131CLと、グランド側入力端子131GITと、グランドライン131GLと、短絡ライン131SLと、可変抵抗131VRと、抵抗値制御部131CTRとを備えている。
ホット側入力端子131HITは、ホット側出力端子11HOTに接続される。ホットライン131HLは、ホット側入力端子131HITに接続されている。コールド側入力端子131CITは、コールド側出力端子11COTに接続される。コールドライン131CLは、コールド側入力端子131CITに接続されている。グランド側入力端子131GITは、グランド側出力端子11GOTに接続される。グランドライン131GLは、グランド側入力端子131GITに接続されている。短絡ライン131SLは、ホットライン131HLとグランドライン131GLとを短絡する。可変抵抗131VRは、短絡ライン131SLに配置されている。
【0019】
図1に示す例では、抵抗値制御部131CTRが、可変抵抗131VRの抵抗値を制御する。
詳細には、壁コンセント11から電源ケーブル13を介して電気機器に電力供給が許可される場合(例えば、外部制御端末装置(図示せず)が抵抗値制御部131CTRに電力供給許可指令を出した場合)に、抵抗値制御部131CTRは、可変抵抗131VRの抵抗値を第1の値に制御する。そのため、微小電流が、交流電源ACの一端から、ホットライン11HL、ホット側出力端子11HOT、ホット側入力端子131HIT、ホットライン131HL、短絡ライン131SL、可変抵抗131VR、グランドライン131GL、グランド側入力端子131GIT、グランド側出力端子11GOT、グランドライン11GL、コイルRL1および接地抵抗RGを介してグランドに流れる。つまり、微小電流が、コイルRL1に流れる。その結果、電磁力が発生し、スイッチRL2は閉状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器に電力が供給される。
微小電流とは、微小電流が流れても漏電遮断器ELBが稼働しない程度の小さい電流である。
一方、壁コンセント11から電気機器への電力供給が禁止される場合には、抵抗値制御部131CTRは、可変抵抗131VRの抵抗値を第1の値より大きい第2の値に制御する。第2の値は、電流が可変抵抗131VRを流れることができない程度に大きい値である。そのため、コイルRL1には、電流が流れない。その結果、電磁力は発生せず、スイッチRL2は開状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器に、電力は供給されない。
【0020】
図1に示す例では、電源ケーブル13以外の電源ケーブル(図示せず)が壁コンセント11に接続される場合には、微小電流がコイルRL1に流れないため、スイッチRL2は閉状態にならず、壁コンセント11から電気機器に電力は供給されない。
【0021】
上述したように、第1実施形態の不正接続防止装置1では、スイッチRL2が閉状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が許可され、スイッチRL2が開状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が禁止される。つまり、不正接続防止装置1は、壁コンセント11からの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる。そのため、不正接続防止装置1は、物理的な施錠管理や特別な認証機能を用意する必要なく、壁コンセント11からの電力の不正利用を防止することができる。
【0022】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の不正接続防止装置1について説明する。第2実施形態の不正接続防止装置1は、後述する点を除き、第1実施形態の不正接続防止装置1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の不正接続防止装置1によれば、後述する点を除き、第1実施形態の不正接続防止装置1と同様の効果を奏することができる。
【0023】
図2は、第2実施形態の壁コンセント11の不正接続防止装置1の概要を示す図である。
図2に示す例では、不正接続防止装置1が、壁コンセント11と、電源ケーブル13と、壁コンセント11に接続されるプラグ部12Pと電源ケーブル13に接続されるコンセント部12Cとを有するコンセントアダプタ12とを備えている。
【0024】
図1に示す例では、壁コンセント11がリレーRLを備えているが、
図2に示す例では、壁コンセント11がリレーRLを備えておらず、コンセントアダプタ12がリレーRLを備えている。
【0025】
図2に示す例では、コンセントアダプタ12が、ホット側入力端子12HITと、ホットライン12HLと、ホット側出力端子12HOTと、コールド側入力端子12CITと、コールドライン12CLと、コールド側出力端子12COTと、グランド側入力端子12GITと、グランドライン12GLと、グランド側出力端子12GOTとを備えている。
ホット側入力端子12HITは、ホット側出力端子11HOTに接続される。ホットライン12HLは、ホット側入力端子12HITに接続されている。ホット側出力端子12HOTは、ホットライン12HLに接続されている。コールド側入力端子12CITは、コールド側出力端子11COTに接続される。コールドライン12CLは、コールド側入力端子12CITに接続されている。コールド側出力端子12COTは、コールドライン12CLに接続されている。グランド側入力端子12GITは、グランド側出力端子11GOTに接続される。グランドライン12GLは、グランド側入力端子12GITに接続されている。グランド側出力端子12GOTは、グランドライン12GLに接続されている。
コイルRL1は、グランドライン12GLに配置されている。スイッチRL2は、コールドライン12CLに配置されている。
【0026】
図2に示す例では、壁コンセント11からコンセントアダプタ12および電源ケーブル13を介して電気機器に電力を供給する場合に、電源ケーブル13がコンセントアダプタ12に接続されると共に、コンセントアダプタ12が壁コンセント11に接続される。
詳細には、ホット側入力端子131HITが、ホット側出力端子12HOTに接続される。コールド側入力端子131CITは、コールド側出力端子12COTに接続される。グランド側入力端子131GITは、グランド側出力端子12GOTに接続される。
【0027】
図2に示す例では、抵抗値制御部131CTRが、可変抵抗131VRの抵抗値を制御する。
詳細には、壁コンセント11から電源ケーブル13および、コンセントアダプタ12を介して電気機器に電力供給が許可される場合に、抵抗値制御部131CTRは、可変抵抗131VRの抵抗値を第1の値に制御する。そのため、微小電流が、交流電源ACの一端から、ホットライン11HL、ホット側出力端子11HOT、ホット側入力端子12HIT、ホットライン12HL、ホット側出力端子12HOT、ホット側入力端子131HIT、ホットライン131HL、短絡ライン131SL、可変抵抗131VR、グランドライン131GL、グランド側入力端子131GIT、グランド側出力端子12GOT、グランドライン12GL、コイルRL1、グランド側入力端子12GIT、グランド側出力端子11GOT、グランドライン11GLおよび接地抵抗RGを介してグランドに流れる。つまり、微小電流が、コイルRL1に流れる。その結果、電磁力が発生し、スイッチRL2は閉状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器に電力が供給される。
一方、壁コンセント11から電気機器への電力供給が禁止される場合には、抵抗値制御部131CTRは、可変抵抗131VRの抵抗値を第2の値に制御する。そのため、コイルRL1には、電流が流れない。その結果、電磁力は発生せず、スイッチRL2は開状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器に電力は供給されない。
【0028】
図2に示す例では、通常時、コンセントアダプタ12は、例えば特開2001−118637号公報に記載されているような公知の施錠手段によって壁コンセント11に離脱不可能に固定されている。
電源ケーブル13以外の電源ケーブル(図示せず)がコンセントアダプタ12に接続される場合には、微小電流がコイルRL1に流れないため、スイッチRL2は閉状態にならず、壁コンセント11から電気機器に電力は供給されない。
【0029】
上述したように、第2実施形態の不正接続防止装置1では、スイッチRL2が閉状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が許可され、スイッチRL2が開状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が禁止される。つまり、不正接続防止装置1は、壁コンセント11からの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる。そのため、不正接続防止装置1は、特別な認証機能を用意する必要なく、壁コンセント11からの電力の不正利用を防止することができる。
【0030】
(第3実施形態)
以下、第3実施形態の不正接続防止装置1について説明する。第3実施形態の不正接続防止装置1は、後述する点を除き、第1実施形態の不正接続防止装置1と同様に構成されている。従って、第3実施形態の不正接続防止装置1によれば、後述する点を除き、第1実施形態の不正接続防止装置1と同様の効果を奏することができる。
【0031】
図3は、第3実施形態の壁コンセント11の不正接続防止装置1の概要を示す図である。
図3に示す例では、不正接続防止装置1が、壁コンセント11と、電源ケーブル13と、壁コンセント11に接続されるプラグ部12Pと電源ケーブル13に接続されるコンセント部12Cとを有するコンセントアダプタ12とを備えている。
【0032】
図1に示す例では、壁コンセント11がリレーRLを備えているが、
図3に示す例では、壁コンセント11がリレーRLを備えておらず、コンセントアダプタ12がリレーRLを備えている。
図1に示す例では、電源ケーブル13が、短絡ライン131SLと、可変抵抗131VRと、抵抗値制御部131CTRとを備えている。一方、
図3に示す例では、電源ケーブル13が、短絡ライン131SLと、可変抵抗131VRと、抵抗値制御部131CTRとを備えていない。
【0033】
図3に示す例では、コンセントアダプタ12が、ホット側入力端子12HITと、ホットライン12HLと、ホット側出力端子12HOTと、コールド側入力端子12CITと、コールドライン12CLと、コールド側出力端子12COTと、グランド側入力端子12GITと、グランドライン12GLと、グランド側出力端子12GOTとを備えている。
ホット側入力端子12HITは、ホット側出力端子11HOTに接続される。ホットライン12HLは、ホット側入力端子12HITに接続されている。ホット側出力端子12HOTは、ホットライン12HLに接続されている。コールド側入力端子12CITは、コールド側出力端子11COTに接続される。コールドライン12CLは、コールド側入力端子12CITに接続されている。コールド側出力端子12COTは、コールドライン12CLに接続されている。グランド側入力端子12GITは、グランド側出力端子11GOTに接続される。グランドライン12GLは、グランド側入力端子12GITに接続されている。グランド側出力端子12GOTは、グランドライン12GLに接続されている。
【0034】
図3に示す例では、リレーRLが、コイルRL1と、スイッチRL2と、スイッチRL2−2とを備えている。スイッチRL2は、コールドライン12CLに配置されている。スイッチRL2−2は、ホットライン12HLに配置されている。
コンセントアダプタ12は、抵抗12Rと、短絡ライン12SLと、可変抵抗12VRと、抵抗値制御部12CTRとを更に備えている。抵抗12Rは、グランドライン12GLに配置されている。短絡ライン12SLは、ホットライン12HLとグランドライン12GLとを短絡している。可変抵抗12VRは、短絡ライン12SLに配置されている。抵抗値制御部12CTRは、可変抵抗12VRの抵抗値を制御する。コイルRL1は、短絡ライン12SLに配置されている。
【0035】
図3に示す例では、壁コンセント11からコンセントアダプタ12および電源ケーブル13を介して電気機器EEQに電力を供給する場合に、電気機器EEQに接続された電源ケーブル13が、コンセントアダプタ12に接続されると共に、コンセントアダプタ12が壁コンセント11に接続される。
詳細には、ホット側入力端子131HITが、ホット側出力端子12HOTに接続される。コールド側入力端子131CITは、コールド側出力端子12COTに接続される。グランド側入力端子131GITは、グランド側出力端子12GOTに接続される。
電源ケーブル13は、プラグ部131と、ケーブル部132とを備えている。ケーブル部132は、電気機器EEQに接続されている。
【0036】
図1に示す例では、プラグ部131が、短絡ライン131SLと、可変抵抗131VRと、抵抗値制御部131CTRとを備えている。一方、
図3に示す例では、プラグ部131が、短絡ライン131SLと、可変抵抗131VRと、抵抗値制御部131CTRとを備えていない。
図1に示す例では、ケーブル部132が、コントロールユニットCCIDと、抵抗132Rを備えていない。一方、
図3に示す例では、ケーブル部132が、コントロールユニットCCIDと、抵抗132Rを備えている。また、抵抗132Rは、予め定められた値の抵抗値を有する。
【0037】
図3に示す例では、電源ケーブル13がコンセントアダプタ12に接続される場合に、抵抗値制御部12CTRは、可変抵抗12VRの抵抗値を第1の値に制御する。そのため、微小電流が、交流電源ACの一端から、ホットライン11HL、ホット側出力端子11HOT、ホット側入力端子12HIT、ホットライン12HL、短絡ライン12SL、コイルRL1、可変抵抗12VR、グランドライン12GL、グランド側出力端子12GOT、グランド側入力端子131GIT、グランドライン131GL、コントロールユニットCCID、抵抗132R、電気機器EEQを介してグランドに流れる。つまり、微小電流が、コイルRL1に流れる。その結果、電磁力が発生し、スイッチRL2、RL2−2は閉状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器EEQに電力が供給される。
一方、予め定められた値以外の抵抗値を有する他の抵抗(図示せず)を備えた他の電源ケーブル(図示せず)がコンセントアダプタ12に接続される場合に、抵抗値制御部12CTRは、可変抵抗12VRの抵抗値を第2の値に制御する。そのため、コイルRL1には、電流が流れない。その結果、電磁力は発生せず、スイッチRL2、RL2−2は開状態になる。従って、壁コンセント11から電気機器EEQに電力は供給されない。
【0038】
上述したように、第3実施形態の不正接続防止装置1では、スイッチRL2、RL2−2が閉状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が許可され、スイッチRL2、RL2−2が開状態の場合に壁コンセント11からの電力供給が禁止される。つまり、不正接続防止装置1は、壁コンセント11からの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる。そのため、不正接続防止装置1は、物理的な施錠管理や特別な認証機能を用意する必要なく、壁コンセント11からの電力の不正利用を防止することができる。
【0039】
(第4実施形態)
以下、第4実施形態の不正接続防止装置1について説明する。第4実施形態の不正接続防止装置1は、後述する点を除き、第3実施形態の不正接続防止装置1と同様に構成されている。従って、第4実施形態の不正接続防止装置1によれば、後述する点を除き、第4実施形態の不正接続防止装置1と同様の効果を奏することができる。
【0040】
図4は、第4実施形態の壁コンセント11の不正接続防止装置1の概要を示す図である。
図4に示す例では、不正接続防止装置1が、壁コンセント11と、コンセントアダプタ12と、電源ケーブル13と、サーバ装置14と、携帯端末装置15とを備えている。
コンセントアダプタ12は、通電制御部121と、通信部122と、第1機器番号1231と、設置場所情報1232と、現在時刻情報1233と、固定機構124と、識別情報生成部125と、認証部126とを更に備えている。第1機器番号1231は、コンセントアダプタ12に最初から記憶されている番号である。
コンセントアダプタ12は、例えば現在時刻情報1233を生成するための計時機能等を内部に備えている。生成された現在時刻情報1233は、コンセントアダプタ12によって保持されると共に、時間の経過に伴って更新される。
固定機構124は、例えば特開2001−118637号公報に記載されているような公知の施錠手段と同様に構成されており、コンセントアダプタ12を壁コンセント11に離脱不可能に固定する。識別情報生成部125は、第1機器番号1231と、設置場所情報1232と、現在時刻情報1233とに基づいて識別情報123を生成する。
携帯端末装置15は、識別部15aと、通信部15bと、通電制御指令部15cと、設置場所情報15dと、現在時刻情報15eとを備えている。設置場所情報15dは、コンセントアダプタ12の設置場所に関する情報である。
例えば、コンセントアダプタ12が壁コンセント11に接続される場合に、例えば壁コンセント11の所有者は、携帯端末装置15または所有者自身の携帯端末装置によってコンセントアダプタ12の設置登録を行う。その時のその携帯端末装置のGPS情報が、設置場所情報15dとして設定されると共に、コンセントアダプタ12に送信されて設置場所情報1232として保持される。
サーバ装置14は、認証部14aと、通信部14bと、機器番号生成部14cとを備えている。機器番号生成部14cは、逆演算を行うことによって第1機器番号1231に対応する第2機器番号1231−2を生成する。
電源ケーブル13は、識別情報133を更に備えている。識別情報133は、例えばQRコード(登録商標)が有する情報、非接触ICチップに記録されている情報などである。
電源ケーブル13に接続される電気機器EEQは、識別情報を備えている。電気機器EEQの識別情報は、例えばQRコード(登録商標)が有する情報、非接触ICチップに記録されている情報などである。
【0041】
図4に示す例では、サーバ装置14の通信部14bと、携帯端末装置15の通信部15bとが、例えばインターネットのような第1通信回線を介して接続される。携帯端末装置15の通信部15bと、コンセントアダプタ12の通信部122とは、例えば近距離無線通信回線のような第2通信回線を介して接続される。
携帯端末装置15の識別部15aは、コンセントアダプタ12の識別情報123と、電源ケーブル13の識別情報133と、電気機器EEQの識別情報との識別を行う。携帯端末装置15の通信部15bは、識別部15aによって行われた識別結果と、設置場所情報15dと、現在時刻情報15eとをサーバ装置14の通信部14bに送信する。
機器番号生成部14cは、サーバ装置14の通信部14bが受信した識別結果と、設置場所情報15dと、現在時刻情報15eとに基づいて第2機器番号1231−2を生成する。
サーバ装置14の認証部14aは、識別結果と、第2機器番号1231−2とに基づいて、電気利用(壁コンセント11から電気機器EEQへの電力供給)を許可できるか否かの認証を行う。サーバ装置14の通信部14bは、認証部14aによって行われた認証結果と、第2機器番号1231−2とを携帯端末装置15の通信部15bに送信する。
携帯端末装置15の通電制御指令部15cは、認証結果に基づいて、コイルRL1に電流を流すか否かの指令を出す。携帯端末装置15の通信部15bは、通電制御指令部15cによって出された指令と、第2機器番号1231−2とをコンセントアダプタ12の通信部122に送信する。
コンセントアダプタ12の認証部126は、第1機器番号1231と第2機器番号1231−2とを照合する。第1機器番号1231と第2機器番号1231−2とが合致するとコンセントアダプタ12の認証部126が認証した場合に、コンセントアダプタ12の通電制御部121は、指令に基づいて、コイルRL1に電流を流すか否かの制御を行う。
【0042】
つまり、
図3に示す例では、抵抗132Rの抵抗値に基づいて、コイルRL1に電流を流すか否かの制御が行われる。一方、
図4に示す例では、コンセントアダプタ12の識別情報123と、電源ケーブル13の識別情報133と、電気機器EEQの識別情報とに基づく(すなわち、コンセントアダプタ12、電源ケーブル13および電気機器EEQが権限を有するか否かに基づく)と共に、第1機器番号1231と第2機器番号1231−2との照合結果に基づいて、コイルRL1に電流を流すか否かの制御が行われる。
図4に示す例では、第1機器番号1231そのものは、コンセントアダプタ12から携帯端末装置15に開示されない。そのため、コンセントアダプタ12は、サーバ装置14の機器番号生成部14cが生成した第2機器番号1231−2を受信した場合に、第1機器番号1231と第2機器番号1231−2とを照合する認証を行うことができる。
【0043】
第4実施形態の不正接続防止装置1では、コンセントアダプタ12、電源ケーブル13および電気機器EEQが権限を有する場合に、スイッチRL2、RL2−2が閉状態になり、壁コンセント11からの電力供給が許可される。一方、コンセントアダプタ12、電源ケーブル13および電気機器EEQが権限を有さない場合に、スイッチRL2、RL2−2が開状態になり、壁コンセント11からの電力供給が禁止される。つまり、不正接続防止装置1は、壁コンセント11からの電力供給の許可状態と禁止状態とを切り替えることができる。そのため、不正接続防止装置1は、壁コンセント11からの電力の不正利用を防止することができる。
【0044】
(第5実施形態)
以下、第5実施形態の不正接続防止装置1について説明する。第5実施形態の不正接続防止装置1は、後述する点を除き、
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1と同様に構成されている。従って、第5実施形態の不正接続防止装置1によれば、後述する点を除き、
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1と同様の効果を奏することができる。
【0045】
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1では、コンセントアダプタ12が、第1機器番号1231と、設置場所情報1232と、現在時刻情報1233と、識別情報生成部125と、認証部126とを備えているが、第5実施形態の不正接続防止装置1では、コンセントアダプタ12が、第1機器番号1231と、設置場所情報1232と、現在時刻情報1233と、識別情報生成部125と、認証部126とを備えておらず、識別情報123を備えている。
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1では、携帯端末装置15が、設置場所情報15dと、現在時刻情報15eとを備えているが、第5実施形態の不正接続防止装置1では、携帯端末装置15が、設置場所情報15dと、現在時刻情報15eとを備えていない。
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1では、サーバ装置14が、機器番号生成部14cを備えているが、第5実施形態の不正接続防止装置1では、サーバ装置14が、機器番号生成部14cを備えていない。
図4に示す第4実施形態の不正接続防止装置1では、識別情報123が、第1機器番号1231と、設置場所情報1232と、現在時刻情報1233とに基づいて、識別情報生成部125によって生成されるが、第5実施形態の不正接続防止装置1では、識別情報123が、例えばQRコード(登録商標)が有する情報、非接触ICチップに記録されている情報などである。
【0046】
なお、実施形態による通電制御部121および抵抗値制御部12CTR、131CTRは、コンピュータシステムを含む。通電制御部121および抵抗値制御部12CTR、131CTRは、上記の処理を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0047】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0048】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。例えば、本実施形態に示した変形例等を、他の実施形態に適用することができる。