【実施例】
【0058】
例1:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、および2-ヒドロキシエチルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=20:55:25、Mw〜2600g/モル、U=3
撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコに、ビニル-シクロヘキシル-エポキシ官能化トリシロキサン(100g)とトルエン(100mL)を仕込み、この反応混合物を70〜75℃に加熱した。その時点で、触媒量のチタンイソプロポキシド(0.8モル%)とTEMPO(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン1-オキシル)(0.1ミリモル)を添加し、反応混合物をさらに90℃まで加熱した。この反応混合物に、2時間にわたってアクリル酸(21g)を徐々に添加した。完了後、反応混合物はDowex-WBA樹脂(10g)上で撹拌して、未反応のアクリル酸を除去した。生成物は活性炭(1重量%)を用いて脱色し、セライト(Celite)製の床上で濾過した。濾液は減圧蒸留して有機溶媒を除去し、淡黄色の液体である5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレートを生成した。
【0059】
重合化は典型的には、25gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレートと、16gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)と、10gの2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、および75mLのトルエンが仕込まれた、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で実行した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(1.5g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物を10時間にわたり、110〜120℃に加熱した。重合完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、したがって水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0060】
コポリマーのヒドロキシル自由末端はさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、50gのコポリマーと、100gのトルエンおよび14gのトリエチルアミンを仕込み、フラスコを氷浴に入れた。この反応フラスコに対して、12gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。反応中に形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩は、漏斗を用いて濾別した。反応混合物は蒸留して有機溶媒を除去した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが固形物として生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0061】
例2:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、および2-ヒドロキシエチルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=15:60:25、Mw〜4700g/モル、U=3
重合化は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。このフラスコに、50gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、47gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、26gの2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、および185mLのルエンを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:2-ヒドロキシエチルメタクリレートのモル比は15:60:25に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(2g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物を10時間にわたり、110〜120℃に加熱した。重合完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、したがって水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0062】
コポリマーのヒドロキシル自由末端はさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、120gのコポリマーと、250gのトルエンおよび20gのトリエチルアミンを仕込んだ。反応フラスコを氷浴中に入れた。反応混合物に対して、17gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩を、漏斗を用いて濾別した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0063】
例3:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、および2-ヒドロキシエチルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=15:60:25、Mw〜4700g/モル、U=2
例2のコポリマーのヒドロキシル自由末端をさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、30gのコポリマーと、100gのトルエンと、3gのトリエチルアミンを仕込んだ。このフラスコを氷浴中に入れた。反応混合物に対し、2.8gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩を、漏斗を用いて濾過した。反応混合物は蒸留して有機溶媒を除去した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0064】
例4:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、および2-ヒドロキシエチルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=15:60:25、Mw〜2400g/モル、U=3
重合化は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。このフラスコに、25gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、24gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、13gの2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、および90mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:2-ヒドロキシエチルメタクリレートのモル比は15:60:25に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(2g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物を10時間にわたり、90〜95℃に加熱した。重合完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、したがって水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0065】
コポリマーのヒドロキシル自由末端をさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、40gのコポリマーと、120gのメチルエチルケトンと、9gのトリエチルアミンを仕込んだ。このフラスコを氷浴中に入れた。反応混合物に対し、8gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩を、漏斗を用いて濾過した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0066】
例5:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、および2-ヒドロキシエチルアクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=20:30:50、Mw〜5200g/モル、U=3
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには25gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、9gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、17gの2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、および75mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:2-ヒドロキシエチルアクリレートのモル比は20:30:50に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.8g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は10時間にわたり、90〜95℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0067】
コポリマーのヒドロキシル自由末端をさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、50gのコポリマーと、100gのメチルエチルケトンと、11gのトリエチルアミンを仕込んだ。フラスコを氷浴中に入れた。この反応混合物に対し、9gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩を、漏斗を用いて濾過した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0068】
例6:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=15:72:13、Mw〜4700g/モル、U=3
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには20gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、23gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、6gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および75mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は15:72:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビスイソブチロニトリルをフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.8g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は10時間にわたり、65〜70℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0069】
コポリマーのエポキシ自由末端をさらにアクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。窒素入口を備えた丸底フラスコに、45gのコポリマーと、100gの2-プロパノールと、1.5gのトリエチルアミンと、5gのアクリル酸を仕込んだ。15mgのブチル化ヒドロキシトルエンを重合防止剤として添加して、ゲル化を阻止した。反応混合物は12時間にわたり、90〜95℃で撹拌した。反応完了後、反応混合物はDowexWBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたアクリル酸副生物を除去した。溶媒を蒸留したところ、白く着色された官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1H、
13Cおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0070】
例7:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N-ビニルピロリドン、および2-ヒドロキシエチルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=55:36:9、Mw〜4300g/モル、U=2
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには、30gの(2-(1,1,1,3,5,5,5,-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレートと60mlのトルエンを仕込んだ。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.7g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は110〜120℃に加熱した。15分後に、5gのN-ビニルピロリドン(NVP)および5mlのトルエンを、2時間かけて反応混合物に滴下により添加した。これに続いて、1.6gの2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)と5mLのトルエンを滴下により添加した。反応は8時間にわたって継続した。重合の完了後、反応混合物は水に沈殿させて、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法によってモニターした。
【0071】
コポリマーのヒドロキシル自由末端をさらにメタクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。滴下漏斗と窒素入口を備えた丸底フラスコに、24gのコポリマーと、50gのトルエンと、そして5gのトリエチルアミンを仕込んだ。フラスコは氷浴中に入れた。反応混合物に対して、4.5gのメタクリロイルクロリドを滴下により添加した。反応混合物を1時間にわたって同じ温度で撹拌し、次いで12時間にわたり室温(25℃)に加温した。形成されたトリエチルアンモニウム塩酸塩を、漏斗を用いて濾過した。生成物は2-プロパノール中に再度溶解し、Dowex WBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたメタクリル酸副生物を除去した。コポリマー溶液は次いで、活性炭(1重量%)を使用して脱色した。活性炭分散物は、Celite-S床上で濾過した。50ppmのヒドロキノンを濾液に添加した。溶媒を蒸留したところ、淡黄色の官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1Hおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0072】
例8:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜6000g/モル、U=3
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには30gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、13gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、4gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および75mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビスイソブチロニトリルをフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.6g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は10時間にわたり、65〜70℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0073】
コポリマーのエポキシ自由末端をさらにアクリレート化して、エチレン性不飽和末端基を得た。窒素入口を備えた丸底フラスコに、45gのコポリマーと、100gの2-プロパノールと、1.5gのトリエチルアミンと、4gのアクリル酸を仕込んだ。14mgのブチル化ヒドロキシトルエンを重合防止剤として添加して、ゲル化を阻止した。反応混合物は12時間にわたり、90〜95℃で撹拌した。反応完了後、反応混合物はDowexWBA樹脂(10g)上で撹拌して、反応中に形成されたアクリル酸副生物を除去した。溶媒を蒸留したところ、白く着色された官能化コポリマーが生成された。すべての反応工程および生成物は、
1H、
13Cおよび
29Si NMR分光法によって確認した。
【0074】
例9:(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン(SIGMA)、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜6100g/モル
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには10gの(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン(SIGMA)、4.5gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、1.5gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および25mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%のVazo 88(1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.2g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は15時間にわたり、85〜90℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の固体として生成した。得られた固体は本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0075】
例10:メタクリルイソブチル多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜10,000g/モル
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには10gのメタクリルイソブチル多面体オリゴマーシルセスキオキサン、2gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、0.6gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および25mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は、30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%のVazo 88(1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.1g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は15時間にわたり、85〜90℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを麦わら色の粘稠な液体として生成した。得られた固体は本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0076】
例11:メタクリレートポリエチレングリコール官能化トリシロキサン、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜9500g/モル
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには10gのメタクリレートポリエチレングリコール官能化トリシロキサン、2.5gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、0.8gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および25mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%のVazo 88(1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.1g)を連鎖移動剤として、陽圧の窒素流の下に添加した。反応混合物は15時間にわたり、85〜90℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の固体として生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0077】
例12:3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]-プロピルメタクリレート(TRIS)、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜6100g/モル
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには10gの3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]-プロピルメタクリレート、4.5gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、1.5gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および25mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%のVazo 88(1,1'-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル))をフリーラジカル源として使用した。2-メルカプトエタノール(0.2g)を連鎖移動剤として、陽圧の空気流の下に添加した。反応混合物は15時間にわたり、85〜90℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の固体として生成した。得られた固体は本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0078】
例13:5-(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびグリシジルメタクリレートのトリブロックコポリマーの合成、m:n:p=30:57:13、Mw〜6000g/モル
重合は典型的には、撹拌棒、還流冷却器、および滴下漏斗を備えた丸底フラスコ中で行った。フラスコには10gの(2-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)エチル)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、4.5gのN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、1.5gのグリシジルメタクリレート(GMA)、および25mLの2-プロパノールを仕込んだ。シロキサン:ジメチルアクリルアミド:グリシジルメタクリレートのモル比は30:57:13に固定した。溶存酸素を除去するため、窒素を用いてこの反応混合物を脱ガスした。0.1モル%の1,1'-アゾビスイソブチロニトリルをフリーラジカル源として使用した。L-システイン(0.3g)を連鎖移動剤として、陽圧の空気流の下に添加した。反応混合物は10時間にわたり、75〜80℃に加熱した。重合の完了後、反応混合物を蒸留して有機溶媒を除去し、コポリマーを白色の自由流動パウダーとして生成した。得られたパウダーは本質的に吸湿性であり、水分のない条件下で貯蔵した。反応は、
1H NMR分光法、
13C NMR分光法、およびゲル浸透クロマトグラフィによってモニターした。
【0079】
ヒドロゲルフィルムの例
2-プロパノール中50〜70重量%の上記した例に記載のコポリマーを用いて、選ばれたヒドロゲルフィルムを調製した。フィルムは、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノンをラジカル開始剤(0.5重量%)として使用して硬化した。得られた澄んだ均質な溶液を、測定ギャップが1mmのPET(ポリ(エチレンテレフタレート))へと注入した。配合物は、UV放射線に対して35mW/cm
2で30〜120秒間曝露することによって硬化した。表1に列挙したように、フィルムは、平衡水分率、水湿潤性、酸素透過性、およびモジュラスについて評価した。
【表1】
【0080】
本発明は、一成分の硬化性組成物として、または他の有機モノマーと組み合わせて使用可能な、反応性線状オルガノシロキサンプレポリマーを提供する。これらのプレポリマーは、シリコーン/有機単位の選択によって、構造を調整して親水性および/または酸素透過性を制御する機会を許容する。この手法は、最終製品に対して、良好な再現性と増大した純度をもたらす。本発明に記載されたプレポリマーはまた、ヒトの健康に有害な、浸出成分と呼ばれる未反応モノマーまたはオリゴマーが低減された医療用デバイスを作成するためのヒドロゲルを提供し、それによって処理コストを低減させる。
【0081】
以上においては本発明を種々の実施形態を参照して記載してきたが、当業者は、発明の範囲から逸脱することなしに、種々の変更を行ってよく、また均等物で要素の置換を行ってよいことを理解するであろう。本発明は、この発明を実施するための最適モードとして開示された具体的な実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に含まれるすべての実施形態を含むことが意図されている。本書で参照したすべての引用文献は、ここでの参照によって明示的に本明細書に取り込まれる。