特許第6803860号(P6803860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6803860組織図から推論される追加ユーザに対するユーザの親和性に基づいた、オンライン・システム・ユーザに提示するコンテンツの選択
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803860
(24)【登録日】2020年12月3日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】組織図から推論される追加ユーザに対するユーザの親和性に基づいた、オンライン・システム・ユーザに提示するコンテンツの選択
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20201214BHJP
   G16Z 99/00 20190101ALI20201214BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20201214BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G16Z99/00
   G06Q50/00 300
【請求項の数】16
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-566733(P2017-566733)
(86)(22)【出願日】2016年6月2日
(65)【公表番号】特表2018-518781(P2018-518781A)
(43)【公表日】2018年7月12日
(86)【国際出願番号】US2016035493
(87)【国際公開番号】WO2016209584
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2019年5月24日
(31)【優先権主張番号】14/750,524
(32)【優先日】2015年6月25日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】特許業務法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】ロピアーノ、ファビオ
【審査官】 緑川 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−219815(JP,A)
【文献】 特開2013−003942(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/125394(WO,A1)
【文献】 特開2013−020325(JP,A)
【文献】 特開2014−157502(JP,A)
【文献】 特表2012−523613(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0100683(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0142584(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0214945(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンライン・システムの複数のユーザを識別する情報を受け取る工程であって、前記情報は、前記複数のユーザの各ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールを含む、前記工程と、
前記オンライン・システムの前記複数のユーザを識別する前記情報を記憶する工程と、
組織に関する組織図を記述する情報を受け取る工程であって、前記組織図は、前記組織における各ユーザの役割によって定義される前記複数のユーザ間のつながりを示す、前記工程と、
ソーシャル・ネットワーキング環境を前記複数のユーザに提供する工程であって、前記ソーシャル・ネットワーキング環境は、前記複数のユーザがつながりを確立して、互いに通信することを可能にする、前記工程と、
前記複数のユーザの各ユーザについて、前記複数のユーザのうちの追加ユーザに対する親和性の尺度を計算する工程であって、計算された前記親和性の尺度は、前記組織図を記述する受け取った前記情報に少なくとも部分的に基づく、前記親和性の尺度を計算する工程と、
前記複数のユーザのうちの1対のユーザ間に1以上の推論つながりを確立する工程であって、計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度が前記閾値に等しいか、またはそれを超えることに基づいて、前記複数のユーザのうちのユーザと前記複数のユーザのうちの追加ユーザとの間に双方向性の推論つながりを確立する工程と、
前記複数のユーザのうちの閲覧ユーザのクライアント・デバイスから、前記閲覧ユーザに対して、前記オンライン・システムのユーザにより提供されるコンテンツ・アイテムを提示する要求を受け取る工程と、
前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立された前記複数のユーザのうちのユーザのセットにより提供される1以上のコンテンツ・アイテムをランク付けする工程と、
前記ランク付けと、前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立された前記ユーザにより指定されたプライバシー設定とに少なくとも部分的に基づいて、前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立されているユーザに関連付けられたコンテンツ・アイテムを選択する工程と、
前記閲覧ユーザのクライアント・デバイスに表示するために、選択されたコンテンツ・アイテムを送信する工程と、を備える方法。
【請求項2】
前記親和性の尺度を計算する工程は、さらに、前記複数のユーザのうちの前記ユーザと前記複数のユーザのうちの前記追加ユーザとに関連付けられている1以上の指標に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記親和性の尺度を計算する工程は、
前記オンライン・システムによって前記ユーザと前記追加ユーザとに関連付けられている情報に基づいて、前記1以上の指標の各々の値を決定する工程と、
指標が前記ユーザと前記追加ユーザとの間の関係を示す蓋然性に少なくとも部分的に基づいて、前記指標に関連付けられる重みを、前記1以上の指標の各々に関連付ける工程と、
前記1以上の指標の各々に関連付けられる前記値と、前記1以上の指標の各々に関連付けられる前記重みとに少なくとも部分的に基づいて、前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性スコアを計算する工程と、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
指標は、前記オンライン・システムによって前記ユーザと前記追加ユーザとに関連付けられている1以上のアクションに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
指標は、前記オンライン・システムを通じて、前記複数のユーザのうち前記ユーザとつながりがあり、かつ、前記追加ユーザとつながりがあるユーザの数に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
指標は、前記ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールに含まれ、かつ、前記追加ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールに含まれる特色に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
指標は、前記オンライン・システムを通じて、前記ユーザとつながりがあり、かつ、前記追加ユーザとつながりがある、前記オンライン・システムによって維持される複数のオブジェクトに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記推論つながりを確立する工程は、
計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度が前記閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度が前記閾値未満であることに基づいて、前記複数のユーザのうちのユーザと前記複数のユーザのうちの追加ユーザとの間に一方向性の推論つながりを確立する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記閲覧ユーザから、前記オンライン・システムの別のユーザにメッセージを伝える要求を受け取ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記要求を受け取ることに応答して、前記閲覧ユーザに、メッセージを作成するインターフェースを提供し、当該インターフェースは、推論つながりが確立された前記複数のユーザのうちの前記ユーザのセットを識別するものであり、前記複数のユーザのうちの前記ユーザは、推論つながりが確立された前記複数のユーザのうちの各ユーザに対する前記閲覧ユーザの親和性の尺度に基づいて順序付けられている、請求項に記載の方法。
【請求項11】
計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度と、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度とは、別に計算される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサによって実行されたとき、
オンライン・システムの複数のユーザを識別する情報を受け取る工程であって、前記情報は、前記複数のユーザの各ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールを含む、前記工程と、
前記オンライン・システムの前記複数のユーザを識別する前記情報を記憶する工程と、
組織に関する組織図を記述する情報を受け取る工程であって、前記組織図は、前記組織における各ユーザの役割によって定義される前記複数のユーザ間のつながりを示す、前記工程と、
ソーシャル・ネットワーキング環境を前記複数のユーザに提供する工程であって、前記ソーシャル・ネットワーキング環境は、前記複数のユーザがつながりを確立して、互いに通信することを可能にする、前記工程と、
前記複数のユーザの各ユーザについて、前記複数のユーザのうちの追加ユーザに対する親和性の尺度を計算する工程であって、計算された前記親和性の尺度は、前記組織図を記述する受け取った前記情報に少なくとも部分的に基づく、前記親和性の尺度を計算する工程と、
前記複数のユーザのうちの1対のユーザ間に1以上の推論つながりを確立する工程であって、計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度が前記閾値に等しいか、またはそれを超えることに基づいて、前記複数のユーザのうちのユーザと前記複数のユーザのうちの追加ユーザとの間に双方向性の推論つながりを確立する工程と、
前記複数のユーザのうちの閲覧ユーザのクライアント・デバイスから、前記閲覧ユーザに対して、前記オンライン・システムのユーザにより提供されるコンテンツ・アイテムを提示する要求を受け取る工程と、
前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立された前記複数のユーザのうちのユーザのセットにより提供される1以上のコンテンツ・アイテムをランク付けする工程と、
前記ランク付けと、前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立された前記ユーザにより指定されたプライバシー設定とに少なくとも部分的に基づいて、前記閲覧ユーザとの推論つながりが確立されているユーザに関連付けられたコンテンツ・アイテムを選択する工程と、
前記閲覧ユーザのクライアント・デバイスに表示するために、選択されたコンテンツ・アイテムを送信する工程と、
を前記プロセッサに行わせる符号化された命令を有するコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記親和性の尺度を計算する工程は、さらに、前記複数のユーザのうちの前記ユーザと前記複数のユーザのうちの前記追加ユーザとに関連付けられている1以上の指標に少なくとも部分的に基づく、請求項12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記親和性の尺度を計算する工程は、
前記オンライン・システムによって前記ユーザと前記追加ユーザとに関連付けられている情報に基づいて、前記1以上の指標の各々の値を決定する工程と、
指標が前記ユーザと前記追加ユーザとの間の関係を示す蓋然性に少なくとも部分的に基づいて、前記指標に関連付けられる重みを、前記1以上の指標の各々に関連付ける工程と、
前記1以上の指標の各々に関連付けられる前記値と、前記1以上の指標の各々に関連付けられる前記重みとに少なくとも部分的に基づいて、前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性スコアを計算する工程と、を含む、請求項13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記推論つながりを確立する工程は、
計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度が前記閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度が前記閾値未満であることに基づいて、前記複数のユーザのうちのユーザと前記複数のユーザのうちの追加ユーザとの間に一方向性の推論つながりを確立する工程を含む、請求項12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
計算された前記追加ユーザに対する前記ユーザの親和性の尺度と、計算された前記ユーザに対する前記追加ユーザの親和性の尺度とは、別に計算される、請求項12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にオンライン・システムに関し、より詳細には、オンライン・システムのユーザに提示するコンテンツの選択に関する。
【背景技術】
【0002】
オンライン・システムは、そのユーザがオンライン・システムの他のユーザとつながり、通信することを可能にする。ユーザは、オンライン・システム上で、自分のアイデンティティに結び付けられ、関心や人口統計学的情報などのユーザに関する情報を含むプロフィールを作成する。ユーザは、個人であっても、または法人や慈善団体などのエンティティであってもよい。ユーザは、オンライン・システムを通じて、他のオンライン・システム・ユーザに提示するコンテンツを投稿することによって、自らに関する情報を共有し得る。
【0003】
ユーザによるオンライン・システムとの対話をさらに促進するために、オンライン・システムは、他のオンライン・システム・ユーザ、たとえば、アクションを行ったオンライン・システム・ユーザとオンライン・システムを通じてつながりのあるオンライン・システム・ユーザに提示するために、オンライン・システム・ユーザが行ったアクションを記述するコンテンツを生成し得る。オンライン・システム・ユーザは、オンライン・システムによって提供されるコンテンツと対話し得る。たとえば、オンライン・システム・ユーザは、オンライン・システムによって提供されるコンテンツに対するプリファレンスを示す、オンライン・システムによって提供される追加ユーザとコンテンツを共有する、またはオンライン・システムによって提供されるコンテンツに対してコメントを書くことができる。オンライン・システムは、ユーザに提示する追加コンテンツを選択するとき、ユーザによるコンテンツとの対話を考慮し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、オンライン・システムは、ユーザに提示するコンテンツを、ユーザと様々なコンテンツとの関連性の尺度に基づいて選択している。ユーザとコンテンツとの関連性の尺度は、コンテンツとのユーザの過去の対話、ユーザとコンテンツに関連付けられている他のユーザとのつながり、またはユーザの特色に基づき得る。関連性の尺度が高いコンテンツをユーザに提示すると、オンライン・システムとのユーザの対話が増え、オンライン・システムが収益を生む機会が提供される(例、オンライン・システムが提示に対して報酬を受け取るコンテンツをユーザに提示することにより)。しかし、オンライン・システムの一定のユーザは、オンライン・システムの追加ユーザと限られたつながりしかなく、その一定のユーザに提示するためにオンライン・システムがコンテンツを選択することが制限されることがある。たとえば、最近オンライン・システム上にユーザ・プロフィールを作成したユーザが、多くの追加ユーザとのつながりをまだ確立していない場合、オンライン・システムには、ユーザに提示するコンテンツを選択するための、ユーザに関連付けられている限られた情報しかなく、このことが、ユーザによるオンライン・システムとの対話を制限しがちである。
【0005】
オンライン・システムが限られた情報しか持たないユーザに対する機会を増やすために、オンライン・システムは、ユーザと追加ユーザとの共通の属性、たとえば、関心および人口統計学的情報を使用することができる。たとえば、オンライン・システムは、ユーザが直接のつながりを有しない追加ユーザ(例、閲覧ユーザとつながりのあるユーザとつながりのある追加ユーザ)に関連付けられているコンテンツをユーザに提示する。追加の例として、オンライン・システムは、ユーザと同じ大学に通っていた追加ユーザに関連付けられているコンテンツをユーザに提示する。しかし、コンテンツの選択にユーザと追加ユーザとの共通の属性を使用することは、オンライン・システムに、ユーザが実生活の関係を持たない追加ユーザに関連付けられているコンテンツをユーザに提示させることがある。また、ユーザがオンライン・システムの追加ユーザとのつながりを持たない場合、またはユーザの特色を記述する情報をオンライン・システムに提供していない場合も、オンライン・システムは、ユーザに提示するコンテンツを選択するための情報が乏しく、ユーザとオンライン・システムとの対話が制限される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
オンライン・システムは、オンライン・システムのユーザのセットにソーシャル・ネットワーキング環境を提供する。ユーザのセット内のユーザは、組織のメンバーまたは会社の従業員とすることができる。オンライン・システムは、セット内のユーザが、セットに含まれないユーザを含む、オンライン・システムの他のユーザとのつながりを確立することを可能にする。たとえば、セット内のユーザが別のユーザとのつながりを確立すると、セット内のそのユーザは、他のユーザに関連付けられているステータス更新および他の情報を受信することが可能である。オンライン・システムの他のユーザとのユーザのつながりに基づいて、オンライン・システムがコンテンツを選択してユーザに提示すると、提示されるコンテンツがユーザに関連する蓋然性が高まる。たとえば、オンライン・システムは、ユーザとつながりのある追加ユーザによってオンライン・システムに提供されるコンテンツ・アイテム、またはユーザとつながりのある追加ユーザが行ったアクションを記述するコンテンツ・アイテムを含むフィードを、ユーザに提示する。
【0007】
セット内のユーザがそのセット内の別のユーザとつながりを持たない場合、オンライン・システムは、ユーザと他のユーザとの間に「推論つながり」を確立し、推論つながりを用いてユーザまたは他のユーザに提示するコンテンツを識別し得る。オンライン・システムは、セット内のユーザとそのセット内の別のユーザとの間の推論つながりを、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいて確立するかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、オンライン・システムは、ユーザのセットに関連付けられている組織図によって記述されるユーザと追加ユーザとの関係に基づいて、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。たとえば、オンライン・システムは、ユーザのセットに関連付けられている組織(例、慈善団体、雇用主)から組織図を受け取る。たとえば、ユーザのセットは、会社の従業員を含むので、オンライン・システムは、組織図に記述されるユーザと追加ユーザとの関係に基づいて、セット内のユーザと追加ユーザとの関係を決定する。前述の例では、ユーザと追加ユーザが会社の同じ部署に存在する場合、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度は、ユーザと追加ユーザが別の部署に存在する場合よりも高い。
【0008】
セット内の追加ユーザに対するユーザの(またはユーザと追加ユーザとの)親和性の尺度は、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標にも、少なくとも部分的に基づき得る。ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標とは、ユーザと追加ユーザとに共通する特色を記述する情報、ユーザと追加ユーザとに関連付けられているアクション、または追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度(またはユーザと追加ユーザとの間の親和性の尺度)を決定するときに使用することのできる他の情報である。ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標の例には、ユーザと追加ユーザとの両者につながりのあるユーザのセット内のユーザ数、ユーザと追加ユーザとの通信回数、追加ユーザによってオンライン・システムに提供されたコンテンツとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールおよび追加ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールの両方に含まれる特色(例、地理的所在地、学歴)が含まれる。オンライン・システムは、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている異なる指標に異なる重みを関連付けて、重みと指標の値とを組み合わせて、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。いくつかの実施形態では、指標に関連付けられる重みは、指標がユーザと追加ユーザとの関係を示す蓋然性に比例する。たとえば、追加ユーザに対するユーザの親和性を示すユーザと追加ユーザとの通信は、ユーザと追加ユーザとに共通する地理的所在地よりも蓋然性が高いので、オンライン・システムは、ユーザと追加ユーザとに共通の地理的所在地に基づく指標に関連付けられる重みよりも、ユーザと追加ユーザとの通信に基づく指標に高い重みを関連付ける。一実施形態では、オンライン・システムは、機械学習モデルを使用して、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。機械学習モデルは、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定するとき、ユーザと追加ユーザとの間のつながりを考慮し得る。たとえば、オンライン・システムがユーザと追加ユーザとの間のつながりを含む場合、ユーザと追加ユーザとに関連付けられる指標に関連付けられる重みは、オンライン・システムがユーザと追加ユーザとの間のつながりを含まない場合よりも高い。
【0009】
セット内の1人または複数人の追加ユーザに対するセット内のユーザの親和性の尺度に基づいて、オンライン・システムは、セット内のユーザと様々な追加ユーザとの間に推論つながりを確立するかどうかを決定する。たとえば、ユーザが追加ユーザに対して少なくとも親和性の閾値尺度を有する場合、オンライン・システムは、ユーザと追加ユーザとの間に推論つながりを確立する。別の例として、オンライン・システムは、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいてセット内の追加ユーザをランク付けし、ランキングで閾値順位を少なくとも有する追加ユーザとユーザとの間に推論つながりを確立する。たとえば、推論つながりは、ユーザのセット内で、ユーザが上位5位の親和性の尺度を有する追加ユーザとユーザとの間に確立される。
【0010】
オンライン・システムは、セット内のユーザと追加ユーザとの間の推論つながりを使用して、ユーザに提示するコンテンツを選択し得る。たとえば、ユーザに提示されるフィードに含めるコンテンツを選択するとき、オンライン・システムは、ユーザとの推論つながりを有するセット内の追加ユーザによってオンライン・システムに提供されたコンテンツ・アイテムをランク付けして、選択する。いくつかの実施形態では、オンライン・システムは、ユーザとの推論つながりを有する追加ユーザによってオンライン・システムに提供されたコンテンツ・アイテムを、そのコンテンツ・アイテムを提供した追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいてランク付けし、ユーザに提示するために、ランキングで閾値順位を少なくとも有するコンテンツを選択する。加えて、オンライン・システムは、ユーザと追加ユーザとの間の推論つながりを使用して、ユーザにとっての追加ユーザを識別し得る。たとえば、ユーザがオンライン・システムの別のユーザにメッセージを送信することを要求する場合、オンライン・システムは、メッセージを作成するインターフェースに、またはユーザがメッセージを受信するユーザを選択する連絡先リストに、ユーザとの推論つながりを有する追加ユーザを識別する情報を提示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態による、オンライン・システムが動作するシステム環境のブロック図。
図2】一実施形態による、オンライン・システムのブロック図。
図3】一実施形態による、オンライン・システムの追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいて、オンライン・システムのユーザに提示するコンテンツを選択するための方法のフローチャート。
図4】一実施形態による、オンライン・システムのセットのユーザ間の関係を記述する例示的な組織図。
図5A】一実施形態による、ユーザ間のつながりのタイプに基づいてオンライン・システムのユーザに提示されるコンテンツの例。
図5B】一実施形態による、ユーザ間のつながりのタイプに基づいてオンライン・システムのユーザに提示されるコンテンツの例。
図5C】一実施形態による、オンライン・システムのユーザと追加ユーザとの様々なつながりのタイプに基づいてオンライン・システムのユーザに提示されるコンテンツの例。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図は、専ら説明を目的として、様々な実施形態を描いている。当業者は、本明細書で説明される原理から逸脱することなく、本明細書で説明される構造および方法の代替的な実施形態が利用され得ることを、以下の説明から容易に認識するであろう。
【0013】
システム・アーキテクチャ
図1は、ソーシャル・ネットワーキング・システムなどのオンライン・システム140のためのシステム環境100のブロック図である。図1によって示されるシステム環境100は、1つまたは複数のクライアント・デバイス110と、ネットワーク120と、1つまたは複数のサード・パーティ・システム130と、オンライン・システム140とを備える。代替構成では、異なるおよび/または追加の構成要素がシステム環境100に含まれ得る。
【0014】
クライアント・デバイス110は、ユーザ入力を受信すること、ならびに、ネットワーク120を通じてデータを送信および/または受信することが可能な、1つまたは複数のコンピューティング・デバイスである。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、デスクトップまたはラップトップ・コンピュータなど、従来のコンピュータ・システムである。代替的に、クライアント・デバイス110は、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、スマートフォン、または別の好適なデバイスなど、コンピュータ機能を有するデバイスであり得る。クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じて通信するように構成される。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、クライアント・デバイス110のユーザがオンライン・システム140と対話することを可能にするアプリケーションを実行する。例えば、クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じてクライアント・デバイス110とオンライン・システム140との間の対話を可能にするために、ブラウザ・アプリケーションを実行する。別の実施形態では、クライアント・デバイス110は、IOS(登録商標)またはANDROID(登録商標)など、クライアント・デバイス110のネイティブ・オペレーティング・システム上で動くアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を通じて、オンライン・システム140と対話する。
【0015】
クライアント・デバイス110は、ユーザ入力を受信すること、ならびに、ネットワーク120を通じてデータを送信および/または受信することが可能な、1つまたは複数のコンピューティング・デバイスである。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、デスクトップまたはラップトップ・コンピュータなど、従来のコンピュータ・システムである。代替的に、クライアント・デバイス110は、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、スマートフォンまたは別の好適なデバイスなど、コンピュータ機能を有するデバイスであり得る。クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じて通信するように構成される。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、クライアント・デバイス110のユーザがオンライン・システム140と対話することを可能にするアプリケーションを実行する。例えば、クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じてクライアント・デバイス110とオンライン・システム140との間の対話を可能にするために、ブラウザ・アプリケーションを実行する。別の実施形態では、クライアント・デバイス110は、IOS(登録商標)またはANDROID(登録商標)など、クライアント・デバイス110のネイティブ・オペレーティング・システム上で動くアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を通じて、オンライン・システム140と対話する。
【0016】
1つまたは複数のサード・パーティ・システム130が、オンライン・システム140と通信するためにネットワーク120に結合されてよく、これについては、図2とともに以下でさらに説明される。一実施形態では、サード・パーティ・システム130は、クライアント・デバイス110による実行用のアプリケーションについて記述する情報を通信するか、または、クライアント・デバイス上で実行するアプリケーションによる使用のために、クライアント・デバイス110にデータを通信する、アプリケーション・プロバイダであってよい。他の実施形態において、サード・パーティ・システム130は、クライアント・デバイス110を通じて提示するためのコンテンツまたは他の情報を提供する。サード・パーティ・システム130は、広告、コンテンツ、または、サード・パーティ・システム130によって提供されたアプリケーションについての情報などの情報をオンライン・システム140に通信してもよい。
【0017】
図2は、オンライン・システム140のアーキテクチャの例示的なブロック図である。図2に示されるオンライン・システム140は、ユーザ・プロフィール・ストア205と、コンテンツ・ストア210と、コンテンツ・マネージャ212と、アクション・ロガー215と、アクション・ログ220と、エッジ・ストア225と、親和性決定モジュール230と、コンテンツ選択モジュール235と、ウェブ・サーバ240とを含む。他の実施形態では、オンライン・システム140は、様々なアプリケーションのための追加の構成要素、より少ない構成要素、または異なる構成要素を含み得る。ネットワーク・インターフェース、セキュリティ機能、ロード・バランサ、フェイルオーバ・サーバ、管理およびネットワーク操作コンソールなど、従来の構成要素は、システム・アーキテクチャの詳細を不明瞭にしないようにするために、示されていない。
【0018】
オンライン・システム140の各ユーザは、ユーザ・プロフィールに関連付けられ、ユーザ・プロフィールは、ユーザ・プロフィール・ストア205に記憶される。ユーザ・プロフィールは、そのユーザによって明示的に共有された、そのユーザについての宣言的情報を含み、また、オンライン・システム140によって推論されるプロフィール情報を含み得る。一実施形態では、ユーザ・プロフィールは、複数のデータ・フィールドを含み、各々は、対応するオンライン・システム・ユーザの1つまたは複数の属性について記述する。ユーザ・プロフィールに記憶されている情報の例は、職歴、学歴、性別、趣味またはプリファレンス、ロケーションなど、伝記的、人口統計学的、および他のタイプの記述的情報を含む。ユーザ・プロフィールはまた、ユーザによって提供される他の情報、例えば、画像または動画を記憶してもよい。一実施形態では、ユーザの画像は、画像に表示されるオンライン・システム・ユーザを識別している情報にタグ付けされ得、ユーザのユーザ・プロフィールに記憶されているユーザがタグ付けされた画像を識別する。ユーザ・プロフィール・ストア205におけるユーザ・プロフィールはまた、コンテンツ・ストア210中のコンテンツ・アイテム上で実施され、アクション・ログ220に記憶される、対応するユーザによるアクションへの参照を維持してもよい。
【0019】
ユーザ・プロフィール・ストア205におけるユーザ・プロフィールは、個人に関連付けられることが多く、個人がオンライン・システム140を通じて互いと対話することが可能になるが、ユーザ・プロフィールはまた、企業または組織などのエンティティのために記憶されてもよい。これによって、エンティティが他のオンライン・システム・ユーザとつながり、コンテンツを交換するために、オンライン・システム140上にプレゼンスを確立することが可能となる。エンティティは、それ自体についての情報、その製品についての情報を投稿してよく、または、エンティティのユーザ・プロフィールに関連付けられたブランド・ページを使用して、オンライン・システム140のユーザに他の情報を提供してよい。オンライン・システム140の他のユーザは、ブランド・ページに投稿された情報を受信するために、またはブランド・ページから情報を受信するために、ブランド・ページにつながることができる。ブランド・ページに関連付けられたユーザ・プロフィールは、エンティティ自体についての情報を含み、エンティティについての背景または情報のデータをユーザに提供してよい。
【0020】
コンテンツ・ストア210は、様々なタイプのコンテンツをそれぞれ表すオブジェクトを記憶する。オブジェクトによって表されるコンテンツの例は、ページ投稿、ステータス・アップデート、写真、動画、リンク、共有されるコンテンツ・アイテム、ゲーム・アプリケーションの成績、地域企業のチェックイン・イベント、ページ(例えば、ブランド・ページ)、または任意の他のタイプのコンテンツを含む。オンライン・システム・ユーザは、ステータス・アップデート、オンライン・システム140における他のオブジェクトに関連付けられるようにユーザによってタグ付けされた写真、イベント、グループまたはアプリケーションなど、コンテンツ・ストア210によって記憶されるオブジェクトを作成することができる。一実施形態では、オブジェクトは、サード・パーティ・アプリケーションまたはオンライン・システム140とは別個のサード・パーティ・アプリケーションから受信される。一実施形態では、コンテンツ・ストア210内のオブジェクトは、コンテンツの1つのピース、またはコンテンツ「アイテム」を表す。したがって、オンライン・システム・ユーザは、様々な通信チャネルを通じて、様々なタイプの媒体のテキストおよびコンテンツ・アイテムをオンライン・システム140に投稿することによって、互いと通信するように奨励される。これによって、ユーザ同士の対話の量を増加させ、ユーザがオンライン・システム140内で対話する頻度を増加させる。
【0021】
アクション・ロガー215は、オンライン・システム140の内部および/または外部のユーザ・アクションについての通信を受信し、ユーザ・アクションについての情報をアクション・ログ220内に生成する。アクションの例は、別のユーザへのつながりを追加すること、別のユーザへメッセージを送ること、画像をアップロードすること、別のユーザからのメッセージを読むこと、別のユーザに関連付けられたコンテンツを閲覧すること、別のユーザによって投稿されたイベントに出席することを含む。加えて、いくつかのアクションは、オブジェクトと1つまたは複数の特定のユーザとを伴うことがあり、そのため、これらのアクションは、それらの特定のユーザにも関連付けられ、アクション・ログ220に記憶される。
【0022】
アクション・ログ220は、オンライン・システム140におけるユーザ・アクション、ならびに、オンライン・システム140に情報を通信するサード・パーティ・システム130におけるアクションを追跡するために、オンライン・システム140によって使用され得る。ユーザは、オンライン・システム140上の様々なオブジェクトと対話することがあり、これらの対話について記述する情報は、アクション・ログ220に記憶される。オブジェクトとの対話の例は、投稿に関してコメントすること、リンクを共有すること、クライアント・デバイス110を通じて物理的なロケーションにチェックインすること、コンテンツ・アイテム(広告を含む)にアクセスすること、および任意の他の適切な対話を含む。アクション・ログ220に含まれる、オンライン・システム140上のオブジェクトとの対話の追加の例は、写真アルバムに関してコメントすること、ユーザと通信すること、オブジェクトとのつながりを確立すること、イベントに参加すること、グループに加入すること、イベントを作成すること、アプリケーションを許可すること、アプリケーションを使用すること、オブジェクトについてのプリファレンスを表現すること(オブジェクトに対して「いいね」を表明すること)、および取引に関わることを含む。加えて、アクション・ログ220は、オンライン・システム140上の広告との、ならびにオンライン・システム140上で動作する他のアプリケーションとの、ユーザの対話を記録することができる。一実施形態では、アクション・ログ220からのデータは、ユーザの関心またはプリファレンスを推論し、ユーザのユーザ・プロフィールに含まれる関心を拡張し、ユーザのプリファレンスのより完全な理解を可能にするために使用される。
【0023】
アクション・ログ220はまた、外部のウェブサイトなど、サード・パーティ・システム130上で取られ、オンライン・システム140に通信されるユーザ・アクションを記憶することもできる。例えば、電子商取引ウェブサイトは、電子商取引ウェブサイトがオンライン・システム140のユーザを識別することを可能にするソーシャル・プラグインを通じて、オンライン・システム140のユーザを認識することができる。オンライン・システム140のユーザが一意に識別可能であるので、前述した例などの電子商取引ウェブサイトは、ユーザとの関連付けのために、オンライン・システム140の外部のユーザのアクションについての情報を、オンライン・システム140に通信することができる。したがって、アクション・ログ220は、ウェブ・ページ閲覧履歴、広告との対話、行われた購買、ならびに、ショッピングおよび購入からの他のパターンを含む、ユーザがサード・パーティ・システム130上で実施するアクションについての情報を記録することができる。追加的に、サード・パーティ・システム130に関連付けられ、かつ、クライアント・デバイス110上で実行されるアプリケーションを通じてユーザが行うアクションは、そのアプリケーションによってアクション・ロガー215に通信され、アクション・ログ220内において記録され、ユーザに関連付けられる。
【0024】
一実施形態では、エッジ・ストア225は、オンライン・システム140上のユーザと他のオブジェクトとの間のつながりをエッジとして記述する情報を記憶する。いくつかのエッジはユーザによって定義され、ユーザが自分と他のユーザとの関係を指定することが可能になり得る。例えば、ユーザは、友達、同僚、パートナなど、ユーザの現実の関係に似ている他のユーザとのエッジを生成することができる。他のエッジは、オンライン・システム140上のページへの関心を表現する、オンライン・システム140の他のユーザとリンクを共有する、および、オンライン・システム140の他のユーザによって行われた投稿に関してコメントするなど、ユーザがオンライン・システム140におけるオブジェクトと対話するとき、生成される。
【0025】
一実施形態では、エッジは、ユーザ間の対話、ユーザとオブジェクトとの間の対話、またはオブジェクト間の対話の特性をそれぞれ表す様々な特徴を含み得る。例えば、エッジに含まれる特徴は、2人のユーザ間の対話の頻度、どのくらい最近、2人のユーザが互いに対話したか、オブジェクトについてあるユーザによって検索された情報の頻度もしくは量、または、オブジェクトについてユーザによって投稿されたコメントの数およびタイプについて記述する。特徴はまた、特定のオブジェクトまたはユーザについて記述する情報を表してもよい。例えば、特徴は、ユーザが特定のトピックにおいて有する関心のレベル、ユーザがオンライン・システム140にログインする頻度、またはユーザについての人口統計学的情報について記述する情報を表してよい。各特徴は、ソース・オブジェクトまたはユーザ、ターゲット・オブジェクトまたはユーザ、および特徴値に関連付けられ得る。特徴は、ソース・オブジェクトもしくはソース・ユーザ、ターゲット・オブジェクトもしくはターゲット・ユーザ、または、ソース・オブジェクトもしくはソース・ユーザとターゲット・オブジェクトもしくはターゲット・ユーザとの間の対話について記述する値に基づく表現として指定されてよく、したがって、エッジは、1つまたは複数の特徴表現として表され得る。
【0026】
エッジ・ストア225はまた、オブジェクト、関心、および他のユーザに対する親和性スコアなど、エッジについての情報を記憶する。親和性スコア、親和性の尺度、すなわち「親和性」は、ユーザによって実施されたアクションに基づいて、オンライン・システム140中のオブジェクトに対するまたは他のユーザに対するユーザの関心を近似するために、経時的にオンライン・システム140によって計算され得る。ユーザの親和性は、ユーザによって実施されたアクションに基づいて、オブジェクト、トピック、またはオンライン・システム140中の他のユーザに対するユーザの関心を近似するために、経時的にオンライン・システム140によって計算され得る。親和性の計算については、2010年12月23日に出願された米国特許出願第12/978,265号明細書、2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/690,254号明細書、2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/689,969号明細書、および2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/690,088号明細書にさらに記述されており、それらの各々は全体として本願明細書に援用される。ユーザと特定のオブジェクトとの間の複数の対話は、一実施形態では、エッジ・ストア225に単一のエッジとして記憶され得る。代替的に、ユーザと特定のオブジェクトとの間の各対話は、別個のエッジとして記憶される。一実施形態では、ユーザ間のつながりは、ユーザ・プロフィール・ストア205に記憶されてよく、または、ユーザ・プロフィール・ストア205は、ユーザ間のつながりを決定するためにエッジ・ストア225にアクセスしてよい。
【0027】
親和性決定モジュール230は、オンライン・システム140の追加ユーザに対するオンライン・システム140のユーザの親和性の尺度を計算する。追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定するときに、ユーザと追加ユーザとの間のアクションを考慮することに加え、親和性決定モジュール230は、ユーザ・プロフィール・ストア205から、ユーザと追加ユーザとを含む組織の組織図を記述する情報を取り出し得る。組織図は、ユーザの階層など、組織に含まれるセットのユーザ間の関係を識別する。様々な実施形態では、組織は、組織図をオンライン・システム140に提供し、組織図を組織に関連させてユーザ・プロフィール・ストア205に記憶する。組織から受け取った組織図は、組織に含まれるユーザのセットを識別するためにオンライン・システム140が使用する情報(例、オンライン・システム140によってユーザに関連付けられているユーザ名)、またはオンライン・システム140がユーザを識別することを可能にする情報(例、電子メールアドレス)を含み得る。組織図内のユーザと追加ユーザとの関係は、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に影響を与え得る。たとえば、ユーザと追加ユーザとが組織図に識別されるユーザのセットに存在する場合、組織図によって指定されるユーザと追加ユーザとの関係が、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を増減する。前述の例では、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度は、組織図によって指定される階層内でユーザと追加ユーザとが共通の階級または職位を有すると組織図が示す場合の方が、組織図によって指定される階層内でユーザと追加ユーザとが異なる階級を有すると組織図が示す場合よりも高い。組織図は、図4とともに以下でさらに説明される。
【0028】
親和性決定モジュール230によって決定される追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度は、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標にも少なくとも部分的に基づく。ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標とは、ユーザと追加ユーザとに共通する特色を記述する情報、ユーザと追加ユーザとに関連付けられているアクション、または追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度(もしくはユーザと追加ユーザとの間の親和性の尺度)を決定するために使用することのできる他の情報である。ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標の例には、ユーザと追加ユーザとの両者につながりのあるユーザのセット内のユーザ数、ユーザと追加ユーザとの通信回数、追加ユーザによってオンライン・システムに提供されたコンテンツとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールおよび追加ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールの両方に含まれる特色(例、地理的所在地、学歴)が含まれる。
【0029】
親和性決定モジュール230は、異なる指標に異なる重みを関連付けて、異なる指標に対応する値に重みを適用し得る。指標の値に重みを適用した後に異なる指標の値を組み合わせて、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。いくつかの実施形態では、指標に関連付けられる重みは、指標がユーザと追加ユーザとの関係を示す蓋然性に比例する。たとえば、オンライン・システムは、追加ユーザに対するユーザの親和性を示すユーザと追加ユーザとの通信は、ユーザと追加ユーザとに共通する地理的所在地よりも蓋然性が高いので、ユーザと追加ユーザとに共通の地理的所在地に基づく指標に関連付けられる重みよりも、ユーザと追加ユーザとの通信に基づく指標に高い重みが関連付けられる。別の例として、同時期に同じ高校に通っていたことは、ユーザと追加ユーザとが類似のビデオゲームへの嗜好を持つことよりも、ユーザが追加ユーザへの関心を持つことを示す可能性が高いので、ユーザと追加ユーザとが同じ学校に通っていたことに基づく指標には、ユーザと追加ユーザとが類似のビデオゲームに対するプリファレンスを示すことに基づく指標に関連付けられる重みよりも、高い重みが関連付けられる。
【0030】
一実施形態では、親和性決定モジュール230は、機械学習モデルを使用して、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。機械学習モデルは、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定するとき、ユーザと追加ユーザとの間のつながりを考慮し得る。たとえば、オンライン・システムがユーザと追加ユーザとの間のつながりを含む場合、ユーザと追加ユーザとに関連付けられる指標に関連付けられる重みは、オンライン・システムがユーザと追加ユーザとの間のつながりを含まない場合よりも高い。加えて、いくつかの実施形態では、親和性決定モジュール230は、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に加えて、またはそれに代えて、ユーザと追加ユーザとの間の親和性の尺度を決定する。
【0031】
コンテンツ選択モジュール235は、ユーザに提示するべき1つまたは複数のコンテンツ・アイテムを、クライアント・デバイス110に伝えるために選択する。コンテンツ・ストア210または別のソースから、ユーザへの提示に適格なコンテンツ・アイテムをコンテンツ選択モジュール230が取り出して、閲覧ユーザに提示するために、1つまたは複数のコンテンツ・アイテムを選択する。ユーザへの提示に適格なコンテンツ・アイテムとは、ユーザの特色によって満たされる、少なくとも閾値数のターゲティング基準に関連付けられているコンテンツ・アイテムであるか、またはターゲティング基準に関連付けられていないコンテンツ・アイテムである。様々な実施形態では、コンテンツ選択モジュール235は、1つまたは複数の選択プロセスにおいてユーザへの提示に適格なコンテンツ・アイテムを含み、このプロセスで、閲覧ユーザに提示するための1組のコンテンツ・アイテムを識別する。たとえば、コンテンツ選択モジュール235は、オンライン・システム140によってユーザに関連付けられている特色、およびコンテンツ・アイテムに関連付けられている追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいて、様々なコンテンツ・アイテムの、ユーザに対する関連性の尺度を決定する。いくつかの実施形態では、ユーザに対するコンテンツ・アイテムの関連性の尺度は、コンテンツ・アイテムに関連付けられている追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が高まるほど高くなる。関連性の尺度に基づいて、コンテンツ選択モジュール235は、ユーザへの提示のためのコンテンツ・アイテムを選択する。追加の例として、コンテンツ選択モジュール235は、ユーザへの提示のために、最も高い関連性の尺度を有するコンテンツ・アイテム、または少なくとも関連性の閾値尺度を有するコンテンツ・アイテムを選択する。代替的に、コンテンツ選択モジュール235は、コンテンツ・アイテムをそれに関連付けられている関連性の尺度に基づいてランク付けし、ユーザへの提示のために、ランキングで最も高い順位を有するコンテンツ・アイテム、または少なくともランキングで閾値順位を有するコンテンツ・アイテムを選択する。他のユーザに対するユーザの親和性の尺度に少なくとも部分的に基づいてユーザに提示するためのコンテンツを選択することは、図3とともに以下でさらに説明される。
【0032】
ユーザへの提示に適格なコンテンツ・アイテムは、入札額に関連付けられているアド要求または他のコンテンツ・アイテムを含み得る。コンテンツ選択モジュール235は、閲覧ユーザに提示するためのコンテンツを選択するとき、アド要求に関連付けられている入札額を使用する。様々な実施形態では、コンテンツ選択モジュール235は、様々なアド要求(または他のコンテンツ・アイテム)に関連付けられている予想価値をその入札額に基づいて決定し、最高予想価値に関連付けられているコンテンツ・アイテムまたは少なくとも閾値予想価値に関連付けられているコンテンツ・アイテムを提示するために選択する。アド要求またはコンテンツ・アイテムに関連付けられている予想価値は、アド要求またはコンテンツ・アイテムを提示することに対するオンライン・システム140への予想報酬額を表す。たとえば、アド要求に関連付けられている予想価値は、アド要求の入札額と、アド要求のアドコンテンツとユーザが対話する蓋然性との積である。コンテンツ選択モジュール235は、アド要求をそれに関連付けられている入札額に基づいてランク付けし、ユーザに提示するために、少なくともランキングで閾値順位を有するアド要求を選択し得る。いくつかの実施形態では、コンテンツ選択モジュール235は、入札額に関連付けられていないコンテンツ・アイテムとアド要求との両方を、アド要求に関連付けられている入札額と、コンテンツ・アイテムとアド要求とに関連付けられている関連性の尺度とに基づいて、統一ランキングでランク付けする。統一ランキングに基づいて、コンテンツ選択モジュール235は、ユーザに提示するためのコンテンツを選択する。統一ランキングによりアド要求および他のコンテンツ・アイテムを選択することは、2012年7月10日に出願された米国特許出願第13/545,266号明細書にさらに記述されており、これは全体として本願明細書に援用される。
【0033】
たとえば、コンテンツ選択モジュール235は、オンライン・システム140のユーザにコンテンツのフィードを提示する要求を受け取る。フィードは、1つまたは複数のアド要求およびコンテンツ・アイテム、たとえば、ユーザとつながりのある他のオンライン・システム・ユーザに関連付けられているアクションを記述するストーリを含み得る。コンテンツ選択モジュール235は、ユーザ・プロフィール・ストア205、コンテンツ・ストア210、アクション・ログ220およびエッジ・ストア225のうちの1つまたは複数にアクセスして、ユーザに関する情報を取り出す。たとえば、ユーザとつながりのある他のユーザに関連付けられているアクションを記述する情報、またはユーザとつながりのあるユーザに関連付けられている他のデータを取り出す。加えて、1つまたは複数のアド要求は、コンテンツ・ストア210から取り出され得る。取り出されたコンテンツ・アイテムおよびアド要求をコンテンツ選択モジュール235で分析して、アド要求を含む、ユーザへの提示に適格な候補コンテンツ・アイテムを識別する。たとえば、ユーザとつながりのないユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテム、またはユーザが閾値未満の親和性の尺度しか有さないユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムは、候補コンテンツ・アイテムから除かれる。様々な基準に基づいて、コンテンツ選択モジュール235は、識別されたユーザに提示するための候補コンテンツとして識別されたコンテンツ・アイテムまたはアド要求のうちの1つまたは複数を選択する。選択されたコンテンツ・アイテムまたはアド要求は、ユーザに提示されるコンテンツのフィードに含まれる。たとえば、コンテンツのフィードは、オンライン・システム140を通じてユーザとつながりのあるユーザに関連付けられているアクションを記述するコンテンツ・アイテム、またはユーザが少なくとも親和性の閾値尺度を有するユーザに関連付けられているアクションを記述するコンテンツ・アイテムを少なくとも閾値数含む。
【0034】
ウェブ・サーバ240は、オンライン・システム140を、ネットワーク120を通じて、1つまたは複数のクライアント・デバイス110、および1つまたは複数のサード・パーティ・システム130に結び付ける。ウェブ・サーバ240は、ウェブ・ページ、ならびにJAVA(登録商標)、FLASH(登録商標)、およびXMLなどのコンテンツに対してサービスを行う。ウェブ・サーバ240は、メッセージを、例えば、インスタント・メッセージ、待ち行列に入れられるメッセージ(例えば、電子メール)、テキスト・メッセージ、ショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージ、または他の任意の適切なメッセージング技法を使用して送信されるメッセージを受信し、オンライン・システム140とクライアント・デバイス110の間で転送する。ユーザは、コンテンツ・ストア210内に記憶された情報(例えば、画像または動画)をアップロードするために、ウェブ・サーバ240に対して要求を送信することができる。加えて、ウェブ・サーバ240は、IOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、WEBOS(登録商標)、またはBlackberry(登録商標)OSなど、ネイティブ・クライアント・デバイス・オペレーティング・システムに対してデータを直接的に送信するために、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)機能を提供することができる。
【0035】
コンテンツ選択のために組織図からのユーザ間の関係を使用
図3は、オンライン・システム140の追加ユーザに対するユーザの親和性に基づいて、オンライン・システム140のユーザに提示するコンテンツを選択するための方法のフローチャートである。他の実施形態では、方法は、図3に示すものとは異なる工程および/または追加の工程を含み得る。加えて、方法の工程は、様々な実施形態において図3に関連して説明する順序とは異なる順序で行ってもよい。
【0036】
オンライン・システム140は、オンライン・システム140のユーザのセットを識別する情報を受け取る(305)。たとえば、オンライン・システム140は、組織(例、ボーリング・リーグ、会社、慈善団体等)のメンバーであるユーザを識別する情報を受け取る(305)。ユーザのセットは、組織のメンバーの地位の変更に伴い経時的に変化することがあるので、ユーザは経時的にセットから離脱し、またはセットに含まれ得る。たとえば、ある会社の従業員であるオンライン・システム・ユーザは、会社が新たな従業員を雇うとき、また、既存の従業員が会社を退職するときには経時的に変化し得るので、オンライン・システム140は経時的にユーザのセットの修正を受け取り(305)、オンライン・システム140がユーザのセットを識別する最新情報を維持できるようにし得る。ユーザのセットを識別する情報には、オンライン・システム140がそのセット内のユーザを識別するために使用する情報(例、ユーザ名、電子メールアドレス、もしくはオンライン・システム140によってユーザに関連付けられているユーザ識別子)、またはオンライン・システム140にユーザを識別させることが可能な、ユーザに関連付けられている情報(例、ユーザの名前、ユーザ識別番号、プロフィール写真)を含む。オンライン・システム140は、ユーザのセットを識別する情報を記憶し(310)、ユーザがメンバーである組織を識別する情報を、セット内のユーザに関連付け得る。たとえば、オンライン・システム140は、ユーザが勤務する弁護士事務所の識別子をユーザのユーザ・プロフィールに記憶し(310)、弁護士事務所の識別子に関連して弁護士事務所で勤務するユーザを識別する情報を記憶する。
【0037】
加えて、オンライン・システム140は、組織のメンバーであるユーザ間の関係を識別する組織図を受け取る(315)。組織図は、組織のメンバーであるユーザ間の1つまたは複数の階層関係、組織内のユーザの役割、または組織のメンバーであるユーザ間の他の関係を識別し得る。様々な実施形態では、組織図は、ユーザを識別する情報、およびユーザと組織のメンバーである他のユーザとの関係を識別する情報を含む。たとえば、非営利動物愛護団体の組織図は、有給従業員(例、獣医、動物看護師等)同士の関係、有給従業員とボランティア従事者との関係、ならびに各従業員およびボランティア従事者の名前および役職を記述する。オンライン・システム140に組織図を提供することで、組織は、オンライン・システム140上でそのメンバー間の通信を促すことが可能である。たとえば、慈善団体は、オンライン・システム140にその組織図を提供すると、そのボランティア従事者がオンライン・システム140を通じて互いにつながりを確立し、イベントや募金活動を開催するときに互いに通信しやすくなる。いくつかの実施形態では、オンライン・システム140は、組織に関連付けられているソース(例、会社に関連付けられているウェブサイト)または別の適切なソースから組織の組織図を取り出す。
【0038】
図4を参照すると、オンライン・システム・ユーザのセットを含む、組織に含まれる個人間の関係を識別する組織図の例である。図4で組織図によって識別される関係は、組織における個人の役割によって定義される。様々な実施形態では、組織図は階層、マトリックス、または任意の他の適切な表現として個人を編成する。組織図は、組織に含まれているとともにオンライン・システム140のユーザである個人を識別する情報(例、オンライン・システム140によってオンライン・システム140のユーザに関連付けられているユーザ名)を含み得る。加えて、組織図は、組織でのユーザの役割または職位および1人または複数人の他のユーザとの関係を識別する情報を、オンライン・システム140のユーザを識別する情報に関連付ける。図4の例では、組織図は組織の社長405A、組織の副社長405B〜405D、組織のマネージャ405E〜405G、および組織の従業員405H〜405Oを識別する。組織図はまた、個人を識別する情報を、組織における職位に関連付ける。たとえば、組織図は、社長405Aに関連付けられている名前、プロフィール写真、および連絡先情報を含む。社長がオンライン・システム140のユーザである場合、組織図は、オンライン・システム140がユーザを識別するために使用する情報(例、オンライン・システム140によってユーザに関連付けられているユーザ名またはユーザ識別子)を含み得る。
【0039】
組織図は、オンライン・システム・ユーザのセットを含む、組織に含まれる個人間の関係を識別するので、組織図で組織の構造を記述することが可能である。たとえば、組織図は、様々なユーザの組織における階級を互いに対して識別する。図4の例では、組織図は組織内での個人の役割または職位間の関係に基づいた個人間のつながりを含む。たとえば、図4の組織図は、社長405Aと副社長405B〜405Dとの関係を、副社長405B〜405Dが社長405Aに直属することを示すように識別する。同様に、図4の組織図は、各副社長405B〜405Dと、各副社長405B〜405Dに直属するマネージャ405E〜405Gとの関係を識別する。別の例として、図4の組織図は、様々なマネージャ405E〜405Gと、様々なマネージャ405E〜405Gの各人に直属する従業員405H〜405Oとの関係を識別する。組織図が識別する関係は、一方向性(例、上下関係を識別する)でもよく、または双方向性(例、同僚の関係を示す)でもよい。異なる組織図は、様々なタイプの組織に属する個人間の関係を記述し得る。組織の例には、企業組織(例、会社)、政府組織(例、軍隊および省庁)、民間組織(例、民間学校およびスポーツ・リーグ)、宗教組織、および非営利組織(例、慈善団体)が含まれる。
【0040】
再び図3を参照すると、オンライン・システム140は、ユーザのセットに対して、そのセット内のユーザが互いにつながりを確立し、互いに通信することが可能なソーシャル・ネットワーキング環境を提供する(320)。たとえば、オンライン・システム140がユーザのセットに提供するソーシャル・ネットワーキング環境は、そのセット内のユーザがそのユーザのセット内の追加ユーザとのつながりの確立を要求することを可能にし、追加ユーザがその要求に同意した場合に、ユーザと追加ユーザとの間につながりを確立する。ユーザと追加ユーザとの間につながりが確立した後、ユーザと追加ユーザは、オンライン・システム140を通じて、オンライン・システム140が提供する様々な通信チャネル(例、オンライン・システム140によって通信されるメッセージ、ユーザまたは追加ユーザに関連付けられているプロフィール・ページへのコンテンツの提供、ユーザまたは追加ユーザによってオンライン・システム140に提供されるコンテンツに関連付けられているコメントの投稿)を用いて、互いに通信し得る。ユーザのセットに提供される(320)ソーシャル・ネットワーキング環境は、また、ユーザ同士が、またはそのユーザのセット外のユーザとともに追加のアクションを行うことも可能にし得る。ユーザがソーシャル・ネットワーキング環境を通じて行うことのできるアクションの例には、オンライン・システム140によってユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールの作成とユーザを記述する情報(例、プロフィール写真、地理的所在地、関心等)を含めること、ユーザ・プロフィールに関連付けられているページへのコンテンツ(例、写真、ステータス更新、チェックイン等)の投稿、ユーザの実生活の関係(例、友人関係、同僚、家族等)に一致する他のユーザとの間のつながりの確立、他のユーザとの通信(例、コンテンツのシェア、メッセージの交換等による)、オンライン・システム140がユーザのために選択したコンテンツ(例、ユーザとつながりのある追加ユーザによって行われたアクションを記述するフィード)の受け取り、オンライン・システム140によって維持されるオブジェクトとのつながりの確立(例、オンライン・システム140によって維持されるページに対するプリファレンスを示す、オンライン・システム140によって維持されるグループへの参加等)が含まれる。
【0041】
オンライン・システム140との対話をさらに促進するために、オンライン・システム140は、受け取った組織図を記述する情報に少なくとも部分的に基づいて、ユーザのセット内の各ユーザについて、ユーザのセット内の他のユーザに対する親和性の尺度を計算する(325)。一実施形態では、オンライン・システムは、ユーザのセット内の各ユーザについて、ユーザのセット内の各他のユーザに対する親和性の尺度を計算する(325)。組織から受け取った組織図は、ユーザのセット内のユーザ間の関係を記述しているので、オンライン・システム140は、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を計算する(325)とき、組織図によって指定されるセット内のユーザとセット内の追加ユーザとの関係を考慮する。たとえば、ユーザと追加ユーザとが組織図で識別されるユーザのセットに存在する場合、組織図によって指定されるユーザと追加ユーザとの関係が追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を増減する。前述の例では、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度は、組織図によって指定される階層内でユーザと追加ユーザとが共通の階級または職位を有すると組織図が示す場合の方が、組織図によって指定される階層内のユーザと追加ユーザとが異なる階級を有すると組織図が示す場合よりも高くなる。別の例として、オンライン・システム140は、組織図によりユーザとの直接の関係を有する追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を、組織図によりユーザと間接的な関係を有する別のユーザとそのユーザとの場合よりも高く計算する(325)。図4を参照すると、副社長405B〜405Dに対する社長405Aの親和性の尺度は、従業員405H〜405Oに対する社長405Aの親和性の尺度よりも高い。
【0042】
追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度は、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標に少なくとも部分的に基づいて計算される(325)。図2に関連して上記に説明したように、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標とは、ユーザと追加ユーザとに共通する特色を記述する情報、ユーザと追加ユーザとに関連付けられているアクション、または追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度(もしくはユーザと追加ユーザとの間の親和性の尺度)を決定するために使用することのできる他の情報である。ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標の例には、ユーザと追加ユーザとの両者につながりのあるユーザのセット内のユーザ数、ユーザと追加ユーザとの通信回数、追加ユーザによってオンライン・システムに提供されたコンテンツとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールとのユーザの対話およびその逆、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールおよび追加ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールの両方に含まれる特色(例、地理的所在地、性別、関心、趣味、学歴)が含まれる。異なる指標に異なる重みを関連付けてよく、オンライン・システム140は、異なる指標に対応する値に重みを適用し、重みを適用した後に異なる指標の値を組み合わせて、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定する。いくつかの実施形態では、指標に関連付けられる重みは、指標がユーザと追加ユーザとの関係を示す蓋然性に比例する。たとえば、オンライン・システム140は、追加ユーザに対するユーザの親和性を示すユーザと追加ユーザとの通信は、ユーザと追加ユーザとに共通する地理的所在地よりも蓋然性が高いので、ユーザと追加ユーザとに共通の地理的所在地に基づく指標に関連付けられる重みよりも、ユーザと追加ユーザとの通信に基づく指標に高い重みが関連付けられる。別の例として、同時期に同じ高校に通っていたことは、ユーザと追加ユーザとが類似のビデオゲームへの嗜好を持つことよりも、ユーザが追加ユーザへの関心を持つことを示す可能性が高いので、ユーザと追加ユーザとが同じ学校に通っていたことに基づく指標には、ユーザと追加ユーザとが類似のビデオゲームに対するプリファレンスを示すことに基づく指標に関連付けられる重みよりも、高い重みが関連付けられる。いくつかの実施形態では、指標は、ユーザと追加ユーザとの関係を組織図が示すかどうかに基づく。この実施形態では、組織図がユーザと追加ユーザとの関係を示すかどうかに基づく指標に、他の指標よりも高い重みを適用する。図2に関連して上記に説明したように、オンライン・システム140は、ユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標に機械学習モデルを適用して、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を計算する(325)。
【0043】
オンライン・システム140は、ユーザのセット内の他のユーザに対するユーザのセット内のユーザの親和性の尺度に基づいて、ユーザのセットの1対のユーザ間に推論つながりを確立する(330)。様々な実施形態において、オンライン・システム140は、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超える場合に、ユーザのセット内のユーザとユーザのセット内の追加ユーザとの間に推論つながりを確立する(330)。追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が閾値未満の場合、オンライン・システム140は、ユーザと追加ユーザとの間に推論つながりを確立しない。他の実施形態では、オンライン・システム140は、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいて、ユーザのセット内の追加ユーザをランク付けし(例、ユーザがより高い親和性の尺度を有する追加ユーザは、ランキングでより高い順位を有する)、少なくともランキングで閾値順位を有するユーザのセット内のユーザと追加ユーザとの間に推論つながりを確立する(330)。いくつかの実施形態では、オンライン・システム140は、関連性の尺度による追加ユーザのランキングに基づいて、ユーザと、少なくとも閾値数または閾値割合のユーザのセット内の追加ユーザとの間に推論つながりを確立する(330)。オンライン・システム140がユーザと追加ユーザとの間に推論つながりを確立する(330)場合、追加ユーザとの明示的なつながりを確立するオプションがユーザに提示されてよく、またはユーザと追加ユーザとの間の暗示的なつながりを除くオプションをユーザに提示してもよい。一実施形態では、オンライン・システム140は、ユーザと追加ユーザとの間の推論つながりと明示的なつながりとを区別しない。
【0044】
ユーザと、ユーザが少なくとも親和性の閾値尺度を有する追加ユーザとの間に、一方向性または双方向性の推論つながりが確立され得る(330)。一実施形態では、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、ユーザに対する追加ユーザの親和性の尺度が閾値未満である場合に、一方向性の推論つながりが確立される(330)。追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、ユーザに対する追加ユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超える場合に、ユーザと追加ユーザとの間に双方向性の推論つながりが確立され得る(330)。代替的に、ユーザと追加ユーザとの間の一方向性または双方向性の推論つながりは、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度を決定するために使用されるユーザと追加ユーザとに関連付けられている指標に少なくとも部分的に基づいて確立される(330)。いくつかの実施形態では、追加ユーザに対するユーザの親和性の尺度が閾値に等しいか、またはそれを超え、かつ、1つまたは複数の特定の指標(例、ユーザと追加ユーザとの通信回数、追加ユーザによってオンライン・システム140に提供されるコンテンツとのユーザの対話およびその逆に基づく指標)が1つまたは複数の閾値に等しいか、またはそれを超える値を有する場合、オンライン・システム140は、ユーザと追加ユーザとの間に双方向性の推論つながりを確立する(330)。たとえば、ユーザが追加ユーザに対して閾値を超える親和性の尺度を有し、かつ、ユーザと追加ユーザとの間でやりとりされるメッセージに基づく指標と、ユーザと追加ユーザとの間で共有されるコンテンツの量に基づく指標とが有する値が1つまたは複数の閾値を超える場合、オンライン・システム140は、ユーザ間に双方向性の推論つながりを確立する(330)。ユーザと追加ユーザとの間で確立された(330)推論つながりを記述する情報は、オンライン・システム140によってユーザと追加ユーザとに関連して記憶される。
【0045】
オンライン・システム140は、ユーザのセット内の閲覧ユーザにコンテンツを提示する要求を受け取り(335)、ユーザのセット内のユーザに対する閲覧ユーザの関連性の尺度に少なくとも部分的に基づいて、閲覧ユーザに提示するためのコンテンツを選択する(340)。たとえば、オンライン・システム140は、閲覧ユーザにコンテンツ・アイテムのフィードを提示する要求、または閲覧ユーザに提示されるコンテンツ・アイテムのフィードを更新する要求を受け取る(335)。一実施形態では、オンライン・システム140は、閲覧ユーザとの推論つながりを有するユーザのセット内のユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを識別し、識別されたコンテンツ・アイテムに関連付けられているユーザに対する閲覧ユーザの親和性の尺度に基づいて、識別されたコンテンツ・アイテムをランク付けする。オンライン・システム140は、閲覧ユーザに提示するために、少なくともランキングで閾値順位を有するコンテンツ・アイテムを選択する(340)。代替的に、オンライン・システム140は、閲覧ユーザに提示するために、閲覧ユーザが少なくとも親和性の閾値尺度を有するセット内のユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを選択する(340)。他の実施形態では、オンライン・システム140は、閲覧ユーザに対する様々なコンテンツ・アイテムの関連性の尺度を決定し、その関連性の尺度に基づいて、閲覧ユーザに提示するためのコンテンツ・アイテムを選択する(340)。いくつかの実施形態では、オンライン・システム140は、閲覧ユーザとの推論つながりまたは明示的なつながりを有するユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムの関連性の尺度を決定する。図2に関連して上記に説明したように、閲覧ユーザに対するコンテンツ・アイテムの関連性の尺度は、コンテンツ・アイテムに関連付けられているユーザ(例、オンライン・システム140にコンテンツ・アイテムを提供したユーザ)に対する閲覧ユーザの親和性の尺度、コンテンツ・アイテムの特色、およびユーザによる過去のアクション(例、コンテンツ・アイテムの特色と一致する、少なくとも閾値数または閾値割合の特色を有するコンテンツ・アイテムに関連付けられているアクション)に基づく。オンライン・システム140は、ユーザに対するコンテンツ・アイテムの関連性の尺度に基づいてコンテンツ・アイテムをランク付けし、少なくともランキングで閾値順位を有するコンテンツ・アイテムを選択してよく(340)、または少なくともユーザに対する関連性の閾値尺度を有するコンテンツ・アイテムを選択し得る(340)。オンライン・システム140によって選択されたコンテンツ・アイテムは、提示するために、閲覧ユーザに関連付けられているクライアント・デバイス110に送信される(345)。
【0046】
追加の例として、オンライン・システム140は、閲覧ユーザから、オンライン・システム140の別のユーザにメッセージを伝える要求を受け取る(335)。オンライン・システム140は、メッセージを作成または生成して、メッセージを受信する他のユーザを識別するためのインターフェースを閲覧ユーザに提供する。ユーザのセット内の他のユーザに対するユーザの親和性の尺度に基づいて、オンライン・システム140は、インターフェースを通じてそのセット内のユーザを識別する情報を提示し得るので、閲覧ユーザは、メッセージを受信するように識別されたユーザをより簡単に選択できるようになる。たとえば、オンライン・システム140は、インターフェースに、閲覧ユーザとの暗示的なつながりを有するユーザのセット内のユーザのユーザ名または連絡先情報を含む。別の例として、オンライン・システム140は、親和性の尺度に基づいて他のユーザを識別する情報を順序付けるので、ユーザがより高い親和性の尺度を有する他のユーザは、インターフェースにおいて、ユーザがより低い親和性の尺度を有するユーザよりも上に提示される。
【0047】
いくつかの実施形態では、閲覧ユーザと他のユーザとの間のつながりのタイプが、閲覧ユーザへの提示に適格なコンテンツ・アイテムに影響する。図5Aの例では、閲覧ユーザ505Aから追加ユーザ505Bに対して一方向性の暗示的なつながり510Aが確立されている。したがって、閲覧ユーザ505Aに提示されるコンテンツ515は、追加ユーザ505Bに関連付けられているコンテンツ520を含み得る。しかし、閲覧ユーザ505Aに関連付けられているコンテンツは、追加ユーザ505Bへの提示のために選択されるのに適格ではない。そのため、追加ユーザ505Bに提示されるコンテンツ525は、閲覧ユーザ505Aに関連付けられているコンテンツを含まない。代替的に、図5Bは、閲覧ユーザ505Aと別のユーザ505Cとの間で確立される双方向性の暗示的なつながり510Bを示す。閲覧ユーザ505Aに表示するために選択されるコンテンツ535は、他のユーザ505Cに関連付けられているコンテンツ530を含んでよく、他のユーザ505Cに表示するために選択されるコンテンツ545も閲覧ユーザ505Aに関連付けられているコンテンツ540を含み得る。一実施形態では、ユーザへの提示に適格な追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムは、閲覧ユーザと追加ユーザとの間で推論つながりが確立されている場合、追加ユーザに関連付けられているプライバシー設定に基づき得る。たとえば、ユーザのプライバシー設定で、ユーザに関連付けられている一定のコンテンツ・アイテムは、オンライン・システム140によってユーザの家族として識別される追加ユーザにのみ提示するのに適格であると指定される場合、一定のコンテンツ・アイテムは、追加ユーザがユーザの家族と識別されないので、ユーザとの推論つながりを持つ追加ユーザへの提示には適格ではない。ユーザによって指定されるプライバシー設定は、ユーザに関連付けられているユーザ・プロフィールに維持される。
【0048】
閲覧ユーザがオンライン・システム140の追加ユーザと明示的なつながりを確立したが、閾値数未満の追加ユーザとの明示的なつながりしか確立していない場合、閲覧ユーザにコンテンツを提示するとき、オンライン・システム140は最初に、閲覧ユーザと明示的なつながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを選択する。たとえば、オンライン・システム140は、ユーザと明示的なつながりを有する追加ユーザに対する閲覧ユーザの親和性の尺度を増やして、ユーザと明示的なつながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを提示のために選択させてから、閲覧ユーザとの推論つながりを有する他のユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムが選択される。例として、閲覧ユーザがオンライン・システム140の追加ユーザと5つ未満の明示的なつながりを有する場合、閲覧ユーザと明示的なつながりのあるユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムの方が、ユーザとの推論つながりを有する他のユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムよりも、提示のために選択される可能性が高い(例、ユーザに対する関連性の尺度が高い、コンテンツ・アイテムのランキングでの順位が高い)。いくつかの実施形態では、閲覧ユーザと明示的なつながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを、その関連性の尺度に基づいてランク付けし、閲覧ユーザとの推論つながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムを別にランク付けして、閲覧ユーザに提示するためのコンテンツ・アイテムを両方のランキングから選択する。たとえば、閲覧ユーザとの明示的なつながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムが閾値量未満しか選択されない場合、閲覧ユーザとの推論つながりを有する追加ユーザに関連付けられているコンテンツ・アイテムが提示のために選択される。例として、ユーザがメッセージを作成しているが、3人の追加ユーザとの明示的なつながりを有する場合、オンライン・システム140は、ユーザと明示的なつながりを有する3人の追加ユーザを識別する情報を提示するとともに、ユーザとの推論つながりを有する3人の追加ユーザを識別する情報も表示するので、6人の追加ユーザを識別する情報が提示される。
【0049】
図5Cの例では、閲覧ユーザ505Aと明示的なつながり550A、550Bを有する追加ユーザ505D、505Eに関連付けられているコンテンツ570は、閾値数未満しか閲覧ユーザ505Aに提示するのに適格ではない。したがって、オンライン・システム140は、閲覧ユーザ505Aに提示するために、閲覧ユーザ505Aとの推論つながり560A、560Bを有する追加ユーザ505F、505Gと関連付けられているコンテンツ・アイテム580を選択する。いくつかの実施形態では、オンライン・システム140は最初に、閲覧ユーザ505Aと明示的なつながり550A、550Bを有する追加ユーザ505D、505Eに関連付けられているコンテンツ・アイテム570を選択し、さらにその後、閲覧ユーザ505Aとの推論つながり560A、560Bを有する追加ユーザ505F、505Gに関連付けられているコンテンツ・アイテム580を選択する。加えて、オンライン・システム140は、閲覧ユーザ505Aに提示されるコンテンツを順序付けることができるので、閲覧ユーザ550Aと明示的なつながり550A、550Bを有する追加ユーザ505D、505Eに関連付けられているコンテンツ・アイテム570は、閲覧ユーザ505Aとの推論つながり560A、560Bを有する追加ユーザ505F、505Gに関連付けられているコンテンツ・アイテム580よりも目立つように、閲覧ユーザ505Aに提示される(例、フィード内の上の位置に)。
【0050】
まとめ
実施形態の説明は、例示の目的で提示されており、網羅的なものであるように、または特許権を開示された形態に限定するように意図されていない。上記の開示に鑑みて、多くの修正および変形形態が可能であることは、当業者であれば了解されるであろう。
【0051】
この説明のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現の観点から、実施形態を説明している。これらのアルゴリズムに関する説明および表現は、データ処理分野における当業者によって、自らの作業の本質を他の当業者に有効に伝えるために一般に使用される。これらの操作は、機能的、計算的、または論理的に説明されるが、コンピュータ・プログラムまたは等価な電気回路、マイクロコードなどによって実装されることが理解される。さらにまた、これらの操作の配列を、一般性を損なうことなく、モジュールと呼ぶことが場合によっては好都合であることも判明している。説明された操作およびそれらの関連付けられたモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて具現化され得る。
【0052】
本願明細書で説明された工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかが、1または複数のハードウェアまたはソフトウェア・モジュールによって、単独でまたは他のデバイスと組合せて、実施または実装され得る。一実施形態では、ソフトウェア・モジュールは、説明された工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかまたはすべてを実施するためにコンピュータ・プロセッサによって実行され得るコンピュータ・プログラム・コードを含有するコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品によって実装される。
【0053】
一実施形態はまた、本願明細書の操作を実施するための装置にも関し得る。この装置は、要求された目的のために特別に構築されてよく、および/または、コンピュータに記憶されたコンピュータ・プログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピューティング・デバイスを備えてよい。そのようなコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム・バスに結合され得る、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体、または電子命令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体に記憶され得る。さらに、本願明細書で言及される任意のコンピューティング・システムは、単一のプロセッサを含んでよく、または、増大されたコンピューティング力のために複数のプロセッサ設計を採用するアーキテクチャであってよい。
【0054】
一実施形態はまた、本願明細書で説明されたコンピューティング・プロセスによって作り出される製品にも関し得る。そのような製品は、コンピューティング・プロセスから得られる情報を備えることができ、その場合、その情報は、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、本願明細書で説明されたコンピュータ・プログラム製品または他のデータの組合せの任意の実施形態を含み得る。
【0055】
最後に、本願明細書で使用される言語は、主に読み易さおよび教示目的のために選択されており、本発明の主題を線引きまたは制限するように選択されていないことがある。したがって、特許権の範囲は、この発明を実施するための形態によってではなく、本願明細書に基づく出願において出るいずれかの請求項によって限定されることが意図される。したがって、本実施形態の開示は、以下の特許請求の範囲に記載される特許権の範囲を限定するのではなく例示することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C