(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記主制御部は、前記端末表示装置が載置される前における前記タッチ検出部により検出されたユーザの指またはペンによるタッチ位置と前記端末表示装置の機器情報とに基づいて前記配置位置を指定することを特徴とする請求項1または2に記載の表示システム。
前記主制御部が前記端末表示装置の配置位置を指定した後に前記端末表示装置の配置位置をユーザが所望の位置に変更する配置位置変更部を更に備える請求項1から4のいずれか1項に記載の表示システム。
前記端末制御部は、前記主表示装置の前記主表示部上における前記端末表示装置に前記配置位置マークで示された前記配置位置の範囲内に表示された画像と同一の画像を前記端末表示部に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示システム。
前記主表示装置の前記主表示部上における前記端末表示装置の配置位置の範囲内に表示された画像と前記端末表示部に表示とは同期されており、どちらか一方に修正を行えば、他方の画像にも同じ修正が行われることを特徴とする請求項6に記載の表示システム。
前記配置エリア表示画像情報は、前記主表示装置の配置エリアに表示されている画像のファイルデータと前記端末表示装置の画面の設定に関する画面設定情報であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の表示システム。
前記配置エリア表示画像情報は、前記端末表示装置の端末表示部に表示する前記主表示装置の配置エリアに表示されている画像の表示データであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の表示システム。
前記主制御部は、前記配置エリアが複数ある場合、その配置エリアに配置する複数の前記端末表示装置に同時に前記配置エリア表示画像情報を送ることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0014】
〔第1実施形態〕
第1実施形態は、主表示装置に表示された文書を、その上に載置した端末表示装置にも表示するものである。
【0015】
図1は、第1実施形態における表示システムの構成を示す図である。
この表示システムは、主表示装置10と端末表示装置20を備える。主表示装置10は、テーブルディスプレイであり、主表示部12と天板部17を備えている。主表示部12は、液晶や有機ELからなるディスプレイであり、
図1では、売買契約書31と鉢に植えられた植物の画像32が表示されている。売買契約書31と画像32は、それぞれのアプリケーションソフトに対応するウィンドウに表示されている。表示天板部17は、主表示部12の周囲に設けられて主表示部12を支持して保護する枠体である。
【0016】
端末表示装置20の前面には端末表示部22が配置され、端末表示部22は、液晶や有機ELのディスプレイからなる。
主表示装置10と端末表示装置20との接続は無線が望ましいが、USB等の有線接続でも構わない。
【0017】
図2は、主表示装置(テーブルディスプレイ)10と端末表示装置(タブレットPC)20の画面サイズを表した図である。
図2(a)に示す主表示装置10の主表示部12は70インチのディスプレイ、
図2(b)に示す端末表示装置20の端末表示部22は7インチのディスプレイとする。これは一例にすぎず、他のサイズや解像度のものでも構わない。
【0018】
主表示装置10の主表示部12のような大きなディスプレイの場合、高解像度の物は作りにくく、1920*1080ドットもしくは1920*1200ドットの程度のものが主流であり、高解像度の物でも3840*2160程度のものがあるくらいである。一方、端末表示装置20の端末表示部22に用いられるディスプレイは、高解像度の物を量産出来るようになっており、7インチのタブレットPCでも1920*1200もしくは1920*1080のものが主流となっている。つまり、
図2(c)(d)に示すように、両者の間には粒(ドット)の大きさが10倍程度異なる。この差は非常に大きく、両者の鮮鋭度の差は明らかである。ここでは話を分かりやすくする為、両者とも1920*1200ドットのものを使用する事にする。仮にドットの大きさを10倍とすると、主表示装置10と同じ解像度で表示する場合、端末表示装置20では、主表示装置10の1ドットを10*10の100ドットで表現すれば良い事になる。
【0019】
図3は、第1実施形態における表示システムを示すブロック図である。
このシステムは、テーブルディスプレイなどの大型画面を有する主表示装置10と、タブレットPCなどの小型画面を有する端末表示装置20から構成される。
主表示装置10は、主制御部11、主表示部12,タッチ検出部13、記憶部14、第1通信部15、第2通信部16を備えている。また、端末表示装置20は、端末制御部21、端末表示部22,タッチ検出部23、端末記憶部24、第1端末通信部25、第2端末通信部26を備えている。
【0020】
主制御部11と端末制御部21は、主表示装置10と端末表示装置20の全体をそれぞれ制御するための機能部である。主制御部11と端末制御部21は、記憶部14,24に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等により構成されている。
【0021】
主表示部12と端末表示部22は、各種情報を表示するための機能部であり、上述したように、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELディスプレイ等により構成されている。
【0022】
タッチ検出部13,23は、操作者からの指またはペンによるタッチ入力の座標を検出できる機能部である。本実施形態においては、主表示部12や端末表示部22と一体となってタッチパネルとして形成されている。タッチ検出部13,23は、操作者からのタップ、ホールド、スライド、フリック、ホールドといった各種操作を検出することが可能である。
【0023】
記憶部14、端末記憶部24は、主表示装置10と端末表示装置20の各動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部14,24は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
【0024】
第1通信部15、第1端末通信部25は、無線にて他の装置と通信(認証)するインターフェース部である。例えば、NFC(Near Field Communication)などであり、近距離通信に限定され、「かざす」だけで、誰でも簡単にデータ通信が可能になる特徴を有する。予め認証登録しておけば、主表示装置10に端末表示装置20を「かざす」だけで、認証処理が行われて、互いにデータのやり取りが可能となる。
【0025】
なお、主表示装置10の主制御部11と記憶部14は、主表示装置10に内蔵されておらず、外部に配置されるPCでもよい。また、記憶部14はさらにネットワークに接続するサーバによって管理されるものでもよい。また、端末表示装置20の端末記憶部24はさらにネットワークに接続するサーバによって管理されるものでもよい。
【0026】
第2通信部16、第2端末通信部26は、インターネットの外部ネットワークや、他の機器と接続するためのネットワークインタフェース部である。例えば、NIC(Network Interface Card)等により構成されている。
【0027】
図4は、第1実施形態における主表示装置の共有表示モードの処理を示すフローチャートである。
図5は、第1実施形態における主表示装置の共有表示モードの処理を示すフローチャートである。
図6は、第1実施形態におけるストレージアイコンを表示する主表示装置と端末表示装置を示す図である。
図7は、第1実施形態における端末表示装置の配置位置を示すタッチ処理を示す図である。
図8は、第1実施形態における端末表示装置の配置エリアである枠線を表示する図である。
図9は、第1実施形態における端末表示装置が主表示装置と同じ文書表示を行うことを示す図である。
図10は、第1実施形態における端末表示装置の逆向き配置と表示を示す図である。
図11は、第1実施形態における主表示装置に表示される文書の訂正と端末表示装置の文書に対するその反映を示す図である。
【0028】
ユーザが主表示装置10のタッチ検出部13をタッチ操作して共有表示モードに設定を行うと、主制御部11は、
図4に示すように、記憶部14から画面制御アプリケーションを読み込み起動する(ステップS11)。共有表示モードは、主表示装置10上に載置した端末表示装置20に主表示装置10と同じ画面を表示させ、それをそのまま保持するモードである。従って、端末表示装置20を移動しても表示した画面の表示は変化せず、そのままの画像を保持する。
【0029】
一方、端末表示装置20を起動すると、
図5に示すように、端末制御部21は、端末記憶部24から画面制御アプリケーションを読み込み起動する(ステップS31)。
【0030】
端末表示装置20を主表示装置10に近づけると、主表示装置10の第1通信部15と端末表示装置20の第1端末通信部25の間で通信が可能となる。主表示装置10の主制御部11と、端末表示装置20の端末制御部21がNFCによる通信可能と判定した場合(ステップS12、S32)、機器認証の通信を行い、主表示装置10の主制御部11が端末表示装置20を認証するかを確認する(ステップS13、S33)。認証できれば、主表示装置10はステップS14に進み、端末表示装置20は、ステップS34に進む。認証できなければ、処理は終了する。
【0031】
ステップS14、S34において、主表示装置10と端末表示装置20との間で互いの機器情報をやり取りを行う。ここで、機器情報には、画面情報が含まれており、画面について、サイズ、解像度、色温度等の情報を有している。機器情報のやり取りが終了すると、
図6に示すように、主表示装置10の主表示部12と端末表示装置20の端末表示部22にストレージアイコン33,43を表示する(ステップS15,S35)。これによって、お互いのファイルを共有(同期)することができる。
【0032】
図7に示すように、ユーザが主表示装置10の主表示部12の売買契約書31にタッチして端末表示装置20の配置位置を指定する(ステップS16)。主表示装置10の主制御部11は、指定されたタッチ位置と端末表示装置20の機器情報に基づいて、端末表示装置20の配置位置を算出する。この場合は、売買契約書31が端末表示部22に表示されるように配置位置を設定する。そして配置される端末表示装置の端末表示部22の表示座標と主表示装置10の主表示部12の表示座標の位置合わせ設定を行う(ステップS17)。
【0033】
次に、端末表示部22の画面の解像度の設定を行う(ステップS18)。一般的には、主表示装置10の主表示部12の解像度に合わせて設定を行うが、場合によっては、端末表示装置20の端末表示部22の解像度をそのまま用いて高精細表示を行う。
【0034】
次に端末表示装置20の色補正設定を行う(ステップS19)。これも、一般的には、主表示装置10の主表示部12の色設定に合わせて設定を行う。
【0035】
主表示装置10の主制御部11は、
図8に示すように、端末表示装置20の配置位置を示すマークである枠線(点線)(この枠線は端末表示装置20の認証時に受け渡された端末表示装置20の画面サイズ情報により求めた大きさを基に表示される。)34を主表示部12に表示する(ステップS20)。このとき、ユーザは枠線34の位置を所望の位置に変えることも可能である。その枠線34を移動したときは、主表示装置10の主制御部11は、端末表示装置20の座標の位置合わせ設定も行う。ここでは配置位置マークを枠線としているが、これに限定するものではなく、矢印を主表示部12と端末表示装置20に表示して、その先端を一致させて配置するものでもよい。
【0036】
ユーザが端末表示装置20を枠線34内に配置すると(ステップS36)、タッチ検出部13が端末表示装置20の配置を検出し、主制御部11が枠線34内の配置を確認する(ステップS21)。枠線34内に配置されていれば、主制御部11は、配置エリア表示画像情報を第1通信部15、あるいは第2通信部16から端末表示装置20に出力する(ステップS22)。配置エリア表示画像情報は、枠線34内の端末表示装置20の配置エリアに表示されている画像に関する情報であり、この画面設定情報と売買契約書31の文書ファイルデータである。
【0037】
端末表示装置20の端末制御部21は、この画面設定情報とファイルデータを受信し(ステップS37)、端末記憶部24に格納する。そして、
図9に示すように、これに基づいて端末表示部22に売買契約書41を表示する(ステップS38)。主表示部12に表示される売買契約書31と端末表示部22に表示される売買契約書41は、同一の文書である。
【0038】
ここで、配置エリア表示画像情報を、主表示装置10から端末表示装置20に転送して端末記憶部24に記憶しているが、主表示装置10の記憶部14に記憶されている配置エリア表示画像情報を端末表示装置20と共有してもよい。この場合は、第1通信部15、だい2通信部16と、第1端末通信部25、第2端末通信部26との間で通信を行いながら、ファイルデータを配置エリア表示画像情報を共有する。
【0039】
端末表示装置20は、文書ファイルデータに基づいて、主表示装置10と同じアプリケーションにより売買契約書41を端末表示部22に表示する。共有表示モードは、この状態で表示画像を保持するので、端末表示装置20の位置をずらしても表示が変化することはない。従って、
図10のように、端末表示装置20の位置を変えて逆さまにしても、画面表示は保持され、反対側にいる顧客には大変見やすくなる。こうして、対面販売などにおいては、顧客にわかりやすい表示を提示できる。
【0040】
さらに、
図11に示すように、主表示装置10の記憶部14における売買契約書31の文書ファイルと、端末表示装置20の端末記憶部24における売買契約書41の文書ファイルは同期されているので、たとえば主表示部12に表示されている売買契約書31に「訂正」という文字を入れると、端末表示部22の売買契約書41にも「訂正」という文字が入ることになる。また、逆に端末表示部22に表示されている売買契約書41に「訂正」という文字を入れると、主表示部12の売買契約書31にも「訂正」という文字が入ることになる。
【0041】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、主表示装置に表示された画像を、その上に載置した端末表示装置にも表示するものである。第2実施形態において、
図1〜
図5は第1実施形態と共通であり、
図4,5のフローチャートに従って処理を実施する。
【0042】
図12は、第2実施形態における端末表示装置の配置位置を示すタッチ処理を示す図である。
図13は、第2実施形態における端末表示装置の配置エリアである枠線を表示する図である。
図14は、第2実施形態における端末表示装置が主表示装置と同じ画像表示を行うことを示す図である。
図15は、第2実施形態における端末表示装置の逆向き配置と表示を示す図である。
【0043】
ステップS11〜S15、ステップS31〜S35までは、第1実施形態と同じ処理なので、説明は省略する。
図12に示すように、ユーザが主表示装置10の主表示部12の画像32にタッチして端末表示装置20の配置位置を指定する(ステップS16)。ステップS17〜S19で各設定を行う。ステップS20で、主表示装置10の主制御部11は、
図13に示すように、端末表示装置20の配置エリアを示す枠線(点線)34を主表示部12に表示する。このとき、ユーザは枠線34の位置を所望の位置に変えることも可能である。その枠線34を移動したときは、主表示装置10の主制御部11は、端末表示装置20の座標の位置合わせ設定も行う。
【0044】
ユーザが端末表示装置20を枠線34内に配置すると(ステップS36)、タッチ検出部13が端末表示装置20の配置を検出し、主制御部11が枠線34内の配置を確認し(ステップS21)、枠線34内に配置されていれば、主制御部11は、配置エリア表示画像情報を第1通信部15、あるいは第2通信部16から端末表示装置20に出力する(ステップS22)。配置エリア表示画像情報は、枠線34内の端末表示装置20の配置エリアに表示されている画像に関する情報であり、この画面設定情報と売買契約書31の文書ファイルデータである。
【0045】
端末表示装置20の端末制御部21は、この画面設定情報とファイルデータを受信し(ステップS37)、端末記憶部24に格納する。そして
図14に示すように、これに基づいて端末表示部22に画像42を表示する(ステップS38)。この場合、端末表示装置20の端末表示部22のほうが、主表示装置10の主表示部12よりも高解像度の画面を有しているので、端末表示部22には画像32よりも高解像度の画像42を表示する。
【0046】
ここで、配置エリア表示画像情報を、主表示装置10から端末表示装置20に転送して端末記憶部24に記憶しているが、主表示装置10の記憶部14に記憶されている配置エリア表示画像情報を端末表示装置20と共有してもよい。この場合は、第1通信部15、だい2通信部16と、第1端末通信部25、第2端末通信部26との間で通信を行いながら、ファイルデータを配置エリア表示画像情報を共有する。
【0047】
端末表示装置20は、画像ファイルデータに基づいて、主表示装置10と同じアプリケーションにより画像42を端末表示部22に表示する。共有表示モードは、この状態で表示画像を保持するので、端末表示装置20の位置をずらしても表示が変化することはない。従って、
図15のように、端末表示装置20を逆さまにしても、画面表示は保持され、反対側にいる顧客には大変見やすくなる。こうして、対面販売などにおいては、顧客にわかりやすい表示を提示できる。
【0048】
なお、第1実施形態と同様に、画像32あるいは画像42のどちらか一方に修正を行えば、記憶部14と端末記憶部24の画像ファイルは同期されているので、他方の画像も同じ修正が行われることになる。
【0049】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、主表示装置に表示された文書と画像の両方を、その上に載置した端末表示装置にも表示するものである。第3実施形態において、
図1〜
図5は第1実施形態と共通であり、
図4,5のフローチャートに従って処理を実施する。
【0050】
図16は、第3実施形態における端末表示装置の配置位置を示すタッチ処理を示す図である。
図17は、第3実施形態における端末表示装置の配置エリアである枠線を表示する図である。
図18は、第3実施形態における端末表示装置が主表示装置と同じ画像表示を行うことを示す図である。
図19は、第3実施形態における端末表示装置の逆向き配置と表示を示す図である。
図20は、第3実施形態における端末表示装置の表示を文書や画像のみの表示する図である。
【0051】
ステップS11〜S15、ステップS31〜S35までは、第1実施形態と同じ処理なので、説明は省略する。
図16に示すように、ユーザが主表示装置10の主表示部12の売買契約書31と画像32の間にタッチして端末表示装置20の配置位置を指定する(ステップS16)。ステップS17〜S19で各設定を行う。ステップS20で、主表示装置10の主制御部11は、
図17に示すように、端末表示装置20の配置エリアを示す枠線(点線)34を主表示部12に表示する。端末表示装置20の端末表示部22に売買契約書31と画像32にまたがるように配置エリア(枠線34)を設定する。このとき、ユーザは枠線34の位置を所望の位置に変えることも可能である。その枠線34を移動したときは、主表示装置10の主制御部11は、端末表示装置20の座標の位置合わせ設定も行う。
【0052】
ユーザが端末表示装置20を枠線34内に配置すると、タッチ検出部13が端末表示装置20の配置を検出し、主制御部11が枠線34内の配置を確認し(ステップS21)、枠線34内に配置されていれば、主制御部11は、配置エリア表示画像情報を第1通信部15、あるいは第2通信部16から端末表示装置20に出力する(ステップS22)。配置エリア表示画像情報は、枠線34内の端末表示装置20の配置エリアに表示されている画像に関する情報であり、この画面設定情報と売買契約書31の文書ファイルデータである。
【0053】
端末表示装置20の端末制御部21は、この画面設定情報とファイルデータを受信し(ステップS37)、端末記憶部24に格納する。そして
図18に示すように、これに基づいて端末表示部22に売買契約書41と画像42を表示する(ステップS38)。売買契約書41は売買契約書31、画像42は画像32と同じものである。
【0054】
ここで、配置エリア表示画像情報を、主表示装置10から端末表示装置20に転送して端末記憶部24に記憶しているが、主表示装置10の記憶部14に記憶されている配置エリア表示画像情報を端末表示装置20と共有してもよい。この場合は、第1通信部15、だい2通信部16と、第1端末通信部25、第2端末通信部26との間で通信を行いながら、ファイルデータを配置エリア表示画像情報を共有する。
【0055】
端末表示装置20は、ファイルデータに基づいて、主表示装置10と同じアプリケーションにより売買契約書31と画像32を端末表示部22に表示する。共有表示モードは、この状態で表示画像を保持するので、端末表示装置20の位置をずらしても表示が変化することはない。従って、
図19のように、端末表示装置20を逆さまにしても、画面表示は保持され、反対側にいる顧客には大変見やすくなる。こうして、対面販売などにおいては、顧客にわかりやすい表示を提示できる。
【0056】
また、
図20に示すように、端末表示装置20は、表示されている文書や画像のみを表示させることもできる。たとえば、表示データが
図20(a)のように売買契約書41と画像42が表示されていると、
図20(b)のように、売買契約書41のみを表示させたり、画像42を表示させることもできる。これは端末表示装置20が主表示装置10と同期させたファイルデータに基づいて表示を行っているためである。
【0057】
〔第4実施形態〕
第4実施形態は、主表示装置に傾いて表示された文書を、その上に載置した端末表示装置にも表示するものである。第4実施形態において、
図1〜
図5は第1実施形態と共通であり、
図4,5のフローチャートに従って処理を実施する。
【0058】
ステップS11〜S15、ステップS31〜S35までは、第1実施形態と同じ処理なので、説明は省略する。
図21は、第4実施形態における端末表示装置の配置位置を示すタッチ処理を示す図である。
図22は、第4実施形態における端末表示装置の配置エリアである枠線を表示する図である。
図23は、第4実施形態における端末表示装置の配置エリアである枠線を回転移動する図である。
図24は、第4実施形態における端末表示装置が主表示装置と同じ画像表示を行うことを示す図である。
【0059】
図21に示すように、ユーザが主表示装置10の主表示部12の売買契約書31にタッチして端末表示装置20の配置位置を指定する(ステップS16)。
図21に示すように、売買契約書31は傾いて表示されている。ステップS17〜S19で各設定を行う。ステップS20で、主表示装置10の主制御部11は、
図22に示すように、端末表示装置20の配置エリアを示す枠線(点線)34を主表示部12に表示する。この場合は、枠線34が、縦配置で表示されたとする。これでは、端末表示装置20に文書全体を表示させられないので、ユーザが枠線34を売買契約書31に合わせて回転させ、
図23に示すように、枠線34内に文書31が収まるようにする。
【0060】
ユーザが端末表示装置20を枠線34内に配置すると(ステップS36)、タッチ検出部13が端末表示装置20の配置を検出し、主制御部11が枠線34内の配置を確認する(ステップS21)。枠線34内に配置されていれば、主制御部11は、配置エリア表示画像情報を第1通信部15、あるいは第2通信部16から端末表示装置20に出力する(ステップS22)。配置エリア表示画像情報は、枠線34内の端末表示装置20の配置エリアに表示されている画像に関する情報であり、この画面設定情報と売買契約書31の文書ファイルデータである。
【0061】
端末表示装置20の端末制御部21は、この画面設定情報とファイルデータを受信し(ステップS37)、端末記憶部24に格納する。そして
図24に示すように、これに基づいて端末表示部22に売買契約書41を表示する(ステップS38)。
【0062】
ここで、配置エリア表示画像情報を、主表示装置10から端末表示装置20に転送して端末記憶部24に記憶しているが、主表示装置10の記憶部14に記憶されている配置エリア表示画像情報を端末表示装置20と共有してもよい。この場合は、第1通信部15、だい2通信部16と、第1端末通信部25、第2端末通信部26との間で通信を行いながら、ファイルデータを配置エリア表示画像情報を共有する。
【0063】
端末表示装置20は、画像ファイルデータに基づいて、主表示装置10と同じアプリケーションにより画像42を端末表示部22に表示する。共有表示モードは、この状態で表示画像を保持するので、端末表示装置20の位置をずらしても表示が変化することはない。従って、端末表示装置20を逆さまにしても、画面表示は保持され、反対側にいる顧客には大変見やすくなる。こうして、対面販売などにおいては、顧客にわかりやすい表示を提示できる。
【0064】
〔第5実施形態〕
第5実施形態は、ファイルデータに基づいて端末表示装置に表示させるのではなく、単に画面の表示画像データを主表示装置が端末表示装置に送って表示させるものである。
【0065】
図25は、第5実施形態における主表示装置の共有表示モードの処理を示すフローチャートである。
図26は、第5実施形態における主表示装置の共有表示モードの処理を示すフローチャートである。
これらの処理は、ステップS41〜S51までは、
図4のステップS11〜S21と同じであり、ステップS61〜S66までは、
図5のS31〜S36と同じである。
【0066】
主表示装置10の主制御部11は、端末表示装置20の端末表示部22に表示する表示画像データを生成する。このとき、主制御部11が設定した画面設定情報に基づいて生成する。そして枠線34内に端末表示装置20が配置されていれば、主制御部11は、この表示画像データを配置エリア表示画像情報として、第1通信部15、あるいは第2通信部16から端末表示装置20に出力する(ステップS52)。
【0067】
端末表示装置20の端末制御部21は、この表示画像データを受信し(ステップS67)、記憶部24に格納する。これに基づいて端末表示部22に売買契約書41を表示する(ステップS68)。主表示部12に表示される売買契約書31と端末表示部22に表示される売買契約書41は、同一の文書である。
【0068】
ここで、配置エリア表示画像情報を、主表示装置10から端末表示装置20に転送して端末記憶部24に記憶しているが、主表示装置10の記憶部14に記憶されている配置エリア表示画像情報を端末表示装置20と共有してもよい。この場合は、第1通信部15、だい2通信部16と、第1端末通信部25、第2端末通信部26との間で通信を行いながら、ファイルデータを配置エリア表示画像情報を共有する。
【0069】
端末表示装置20は、主表示装置10から送られた表示画像データに基づいて、端末表示装置20が載置されたエリアの表示と同じ表示を行う。共有表示モードは、この状態で表示画像を保持するので、端末表示装置20の位置をずらしても表示が変化することはない。従って、
図10のように、端末表示装置20の位置を変えて逆さまにしても、画面表示は保持され、反対側にいる顧客には大変見やすくなる。こうして、対面販売などにおいては、顧客にわかりやすい表示を提示できる。また、表示されている画像を拡大縮小することも可能である。
【0070】
また、上記の各実施形態では、端末表示装置が一つの場合について記載したが、複数あっても構わない。その場合は、主表示装置が、各端末表示装置に対してそれぞれ同時にそれぞれの配置エリアの表示に関する情報を送り、端末表示部に表示させる。
【0071】
本発明による主表示装置10や端末表示装置20で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。また、各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0072】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0073】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等された発明も含まれる。
【0074】
また、発明の一態様としては、
主表示部に画像を表示する主表示装置と、端末表示部に前記主表示部の一部の画像を表示する端末表示装置とを備える表示システムにおいて、
前記主表示装置は、
前記端末表示装置と通信接続する通信部と、
前記主表示装置の主表示部上に、前記端末表示装置の画面サイズ情報に基づいて配置位置を指定し、当該配置位置に前記端末表示装置が配置されたとき、前記主表示部における前記端末表示装置の配置エリアの表示画像に関する配置エリア表示画像情報を前記通信部を介して前記端末表示装置に送る主制御部と、
を備え、
前記端末表示装置は、
前記主表示装置と通信接続する端末通信部と、
前記端末通信部を介して前記主表示装置から送られた前記配置エリア表示画像情報に基づいて前記端末表示部に表示する端末制御部と、
を備えることを特徴とする表示システムであってもよい。
【0075】
このとき、前記配置位置は、前記画面サイズ情報により求めた大きさを基に、前記主表示部上に枠線によって指定してもよい。
【0076】
このとき、前記配置エリア表示画像情報は、前記主表示装置の配置エリアに表示されている画像のファイルデータと前記端末表示装置の画面の設定に関する画面設定情報であってもよい。
【0077】
このとき、前記画面設定情報には、前記端末表示装置の前記解像度も含まれており、前記端末制御部は、前記解像度に従って表示してもよい。
【0078】
このとき、前記ファイルデータは、前記主表示装置と、前記端末表示装置とにおいて同期されてもよい。
【0079】
このとき、前記端末制御部は、前記画面設定情報に基づき、前記ファイルデータを表示したアプリケーションの一部を前記端末表示部に表示してもよい。
【0080】
このとき、前記配置エリア表示画像情報は、前記端末表示装置の端末表示部に表示する前記主表示装置の配置エリアに表示されている画像の表示データであってもよい。
【0081】
このとき、前記端末制御部は、前記端末表示部に表示された画像を、そのまま保持してもよい。
【0082】
このとき、前記主制御部は、前記配置エリアが複数ある場合、その配置エリアに配置する複数の前記端末表示装置に同時に前記配置エリア表示画像情報を送ってもよい。
【0083】
また、発明の一態様としては、
主表示部に画像を表示し、端末表示装置の端末表示部に前記主表示部の一部の画像を表示させる主表示装置において、
前記端末表示装置と通信接続する通信部と、
前記主表示装置の主表示部上に、前記端末表示装置の画面サイズ情報に基づいて配置位置を指定し、当該配置位置に前記端末表示装置が配置されたとき、前記主表示部における前記端末表示装置の配置エリアの表示画像に関する配置エリア表示画像情報を前記通信部を介して前記端末表示装置に送る主制御部と、
を備え、
前記端末表示装置に、前記主表示装置から送られた前記配置エリア表示画像情報に基づいて前記端末表示部に表示させることを特徴とする主表示装置であってもよい。
【0084】
また、発明の一態様としては、
端末表示部に、主表示装置の主表示部の一部の画像を表示する端末表示装置において、
前記主表示装置と通信接続する端末通信部と、
前記主表示装置が主表示部上に、前記端末表示装置の画面サイズ情報に基づいて配置位置を指定し、当該配置位置に前記端末表示装置が配置されたとき、前記主表示装置が前記主表示部における前記端末表示装置の配置エリアの表示画像に関する配置エリア表示画像情報を前記端末表示装置に送る場合、前記端末通信部を介して前記主表示装置から送られた前記配置エリア表示画像情報に基づいて前記端末表示部に表示する端末制御部と、
を備えることを特徴とする端末表示装置であってもよい。
【0085】
また、発明の一態様としては、
主表示部に画像を表示する主表示装置と、端末表示部に前記主表示部の一部の画像を表示する端末表示装置とを備えて、表示を行う表示方法において、
前記主表示装置により、前記主表示装置の主表示部上に、前記端末表示装置の画面サイズ情報に基づいて配置位置を指定し、当該配置位置に前記端末表示装置が配置されたとき、前記主表示部における前記端末表示装置の配置エリアの表示画像に関する配置エリア表示画像情報を前記端末表示装置に送るステップと、
前記端末表示装置により、前記主表示装置から送られた前記配置エリア表示画像情報に基づいて前記端末表示部に表示するステップと、
を備えることを特徴とする表示方法であってもよい。