特許第6803958号(P6803958)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6803958コンテンツ表示装置、制御方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6803958
(24)【登録日】2020年12月3日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】コンテンツ表示装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20130101AFI20201214BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20201214BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20201214BHJP
【FI】
   G06F3/0484 120
   G06F3/0482
   G06F3/0488
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-192707(P2019-192707)
(22)【出願日】2019年10月23日
(62)【分割の表示】特願2015-128346(P2015-128346)の分割
【原出願日】2015年6月26日
(65)【公開番号】特開2020-24738(P2020-24738A)
(43)【公開日】2020年2月13日
【審査請求日】2019年10月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】寺田 智
(72)【発明者】
【氏名】中沢 傑之
(72)【発明者】
【氏名】棟朝 洋樹
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−008720(JP,A)
【文献】 特開2014−174687(JP,A)
【文献】 特開平08−249148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に1又は複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御部を有するコンテンツ表示装置において、
タッチ位置を検出する検出部と、
表示されたコンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択部と、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定部と、
を備え、
前記コンテンツ選択部は、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定部は、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択メニューの中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御部は、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示
前記表示制御部は、前記選択された属性のコンテンツ以外は最小化表示を行い、
当該最小化表示の隅部には、当該コンテンツのカラーラベルを表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記選択メニューは、前記コンテンツの隅部に付して表示されるカラーラベルとして、色別のカラーラベルが複数表示されることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記選択メニューは、前記コンテンツの隅部に付して表示されるカラーラベルと同一形状であり、かつ、色別のカラーラベルが複数表示されることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、
利用者に属性を選択させるために複数のカラーラベルが表示された整列メニューを表示し、
前記整列メニューは、前記コンテンツの隅部に付して表示されるカラーラベルとして、色別のカラーラベルが複数表示されることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
タッチ位置を検出する検出ステップと、
表示ステップに複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御ステップと、
表示されたコンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定ステップと、
を含むコンテンツ表示装置における制御方法であって、
前記コンテンツ選択ステップは、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定ステップは、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択メニューの中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御ステップは、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示し、
前記表示制御ステップは、前記選択された属性のコンテンツ以外は最小化表示を行い、
当該最小化表示の隅部には、当該コンテンツのカラーラベルを表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示装置の制御方法。
【請求項6】
タッチ位置を検出する検出部と、表示部を有するコンピュータに、
前記表示部に1又は複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御機能と、
表示された前記コンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択機能と、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定機能と、
を実現するプログラムであって、
前記コンテンツ選択機能は、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定機能は、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択メニューの中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御機能は、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示し、
前記表示制御機能は、前記選択された属性のコンテンツ以外は最小化表示を行い、
当該最小化表示の隅部には、当該コンテンツのカラーラベルを表示する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ表示装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から表示画面の中にウィンドウ等を用いて1又は複数のコンテンツを移動可能に表示することは知られている。
【0003】
ウィンドウは複数表示されることから、表示をさせやすくするために、種々の工夫がされている、例えば、各ウィンドウを複数のグループに分類した時に各グループに所属するウィンドウの識別情報を記憶するテーブルと、現在表示されているウィンドウのうち所望のウィンドウの1つを指定するウィンドウ指定手段と、この指定手段で指定されたウィンドウに予め設定されている識別情報によって前記テーブルを参照し、同一グループに所属するウィンドウを検出し、ウィンドウ指定手段で指定されたウィンドウと共に同一グループに所属するウィンドウを他のグループのウィンドウに優先して最前面位置に表示させるウィンドウ管理手段とを設ける発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、グループ化されたウィンドウ群を一括して一時非表示、再表示、及びアイコン化することで、多数のウィンドウ群を用いたウィンドウシステムでの視認性を向上する。また、グループ化されたウィンドウ群のウィンドウ枠を色分けし、さらにグループ制御用の制御パネルを用いて、操作性、視認性を向上する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−274106号公報
【特許文献2】特開2001−60134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ウィンドウを複数表示している場合、所望するウィンドウだけを表示したいという場合があった。通常、ウィンドウを整列表示する場合、全てのウィンドウが整列表示されてしまうため、使い勝手が良くないといった問題点があった。
【0007】
また、仮に複数のコンテンツを整列しようとする場合には、まず対象となるコンテンツを選別し、整列を行うというユーザーインターフェースが考えられる。しかし、この場合は操作ステップが2段階になってしまうため、使い勝手が良くない。また、所望するコンテンツだけを整列処理を行うといった場合には整列対象となるコンテンツの選別が困難、という課題があった。
【0008】
上述した課題に鑑み、本発明の目的は、コンテンツに対応づけられた属性に基づいて、整列対象となるコンテンツを選別し、整列表示や一括操作を行うことが可能なコンテンツ表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施態様におけるコンテンツ表示装置は、
表示部に1又は複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御部を有するコンテンツ表示装置において、
タッチ位置を検出する検出部と、
表示されたコンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択部と、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定部と、
を備え、
前記コンテンツ選択部は、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定部は、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択表示の中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御部は、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示する
ことを特徴とする。
【0010】
本実施態様の制御方法は、
タッチ位置を検出する検出ステップと、
表示ステップに複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御ステップと、
表示されたコンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定ステップと、
を含むコンテンツ表示装置における制御方法であって、
前記コンテンツ選択ステップは、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定ステップは、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択表示の中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御ステップは、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示する
ことを特徴とする。
【0011】
本実施態様のプログラムは、
タッチ位置を検出する検出部と、表示部を有するコンピュータに、
前記表示部に1又は複数のコンテンツを表示する制御を行う表示制御機能と、
表示された前記コンテンツの中から1又は複数のコンテンツを選択するコンテンツ選択機能と、
前記選択されたコンテンツの属性としてカラーラベルを決定する属性決定機能と、
を実現するプログラムであって、
前記コンテンツ選択機能は、前記表示されているコンテンツ上においてタッチ位置を検出することで当該コンテンツを選択し、
前記属性決定機能は、前記選択されたコンテンツ上に、カラーラベルを選択させる選択メニューを表示し、前記選択表示の中から選択されたカラーラベルをコンテンツの属性として決定し、
前記表示制御機能は、前記コンテンツの属性に基づいて、当該コンテンツの隅部にカラーラベルを付して表示する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数表示されたコンテンツのうち、選択された属性のコンテンツだけに対して処理を行うことが可能となる。例えば、整列表示をさせる場合には、利用者が選択された属性のコンテンツだけ整列表示されることにより、利用者の所望するコンテンツだけを適切に確認することができるようになる。
【0013】
また、当該コンテンツに対して、利用者が任意の属性を付与することができる。これにより、操作を行いたいコンテンツを利用者が選択することができるため、使い勝手のよいコンテンツ表示装置等が実現されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態における全体を示す外観図である。
図2】第1実施形態における表示装置の機能構成を説明するための図である。
図3】第1実施形態における属性管理情報のデータ構造の一例を説明するための図である。
図4】第1実施形態における処理の流れを説明するための図である。
図5】第1実施形態における処理の流れを説明するための図である。
図6】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図7】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図8】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図9】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図10】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図11】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図12】第2実施形態における処理の流れを説明するための図である。
図13】第2実施形態における動作例を説明するための図である。
図14】第3実施形態における処理の流れを説明するための図である。
図15】第3実施形態における動作例を説明するための図である。
図16】第3実施形態における動作例を説明するための図である。
図17】第4実施形態における処理の流れを説明するための図である。
図18】第4実施形態における動作例を説明するための図である。
図19】第5実施形態における動作例を説明するための図である。
図20】第6実施形態における動作例を説明するための図である。
図21】第7実施形態における動作例を説明するための図である。
図22】第7実施形態における動作例を説明するための図である。
図23】第8実施形態における記憶部の構成を説明するための図である。
図24】第8実施形態における処理の流れを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、説明の都合上、実施形態を例に説明するが、コンテンツの表示が可能な装置であれば、何れの装置であっても適用可能なことは勿論である。
【0016】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
まず、本発明のコンテンツ表示装置を適用した表示装置10の外観を図1に示す。表示装置10は、例えば液晶ディスプレイといった表示装置であり、タッチ入力が可能なタッチパネルで構成されている。
【0017】
ここで、タッチパネルにより、タッチや、フリック、スライドといった利用者からの操作入力を受け付けることができる。この、タッチ等の検出方式としては、静電容量方式のようなタッチパネルであっても良いし、感圧式のタッチパネルであってもよい。すなわち、タッチ等、利用者の操作入力を適宜受け付けることが可能な装置であればよい。
【0018】
また、表示装置10としては、例えば一般的なタッチパネルディスプレイに限られることなく、例えばコンピュータや、タブレット端末、スマートフォン、カーナビゲーションといった装置であってもよい。
【0019】
[1.2 機能構成]
つづいて、本実施形態における表示装置10の機能構成について図2を用いて説明する。図2に示すように、表示装置10は、制御部110と、操作検出部120と、表示部130と、記憶部140とを備えて構成されている。
【0020】
制御部110は、表示装置10の全体を制御するための機能部である。制御部110は、記憶部140に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等により構成されている。
【0021】
操作検出部120は、利用者からの操作を検出するための機能部である。例えば、タッチパネル等により構成されている。操作の検出方式としては、抵抗膜方式等の感圧式であったり、静電容量方式や、電磁誘導方式、赤外線方式であったりと何れの方法であっても良い。
【0022】
表示部130は、利用者に対して各種情報を表示したり、コンテンツを表示したりするための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)や、有機ELディスプレイ等により構成されている。
【0023】
記憶部140は、表示装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部140は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部140には、属性管理情報142が記憶されている。
【0024】
属性管理情報142は、各コンテンツの属性を管理するための情報である。属性管理情報142の一例を図3に示す。属性管理情報142は、コンテンツIDに、属性IDが対応づけて記憶されている。例えば、コンテンツID「12501」に対して、属性IDが「001」と管理されている。なお「001」は、後述するカラーラベルとして赤が付されている状態である。
【0025】
また、記憶部140に記憶されているコンテンツが選択されて、表示部130に表示される。このとき、コンテンツの座標と、表示可能領域の座標とがそれぞれ記憶されている。
【0026】
なお、本実施形態においては、表示装置10が表示、制御も行うが、制御を行うのは他装置であっても良い。例えば、タッチ検出可能な表示装置に、USB/HDMI等を介して接続されたコンピュータにより実現されても良い。
【0027】
[1.3 処理の流れ]
つづいて、本実施形態における処理の流れについて、図を用いて説明する。まず、各コンテンツに属性を付ける処理について図4を用いて説明する。
【0028】
[1.3.1 属性付与処理]
まず、一又は複数のコンテンツが表示されている状態でタッチが検出されると(ステップS152;Yes)、タッチされた位置にコンテンツがあるか否かが判定される(ステップS154)。
【0029】
タッチされた位置にコンテンツがある(表示されている)場合には(ステップS154;Yes)、当該タッチされた位置に表示されているコンテンツのIDの属性を決定する処理を実行する(ステップS156)。そして、コンテンツと、属性とを対応づけて属性管理情報142に記憶することにより管理する(ステップS158)。
【0030】
ここで、コンテンツ属性決定処理としては複数の方法が考えられる。以下、具体的に説明をする。
【0031】
(1)カラーラベルを選択する
例えば、コンテンツをタッチ(又はタッチ状態を所定時間以上継続)すると、カラーラベル選択メニューが表示される。そして、候補として表示されたカラーラベルから一のカラーラベルを選択し、コンテンツの属性として管理する。
【0032】
なお、ここで選択されるカラーラベルはコンテンツ1つにつき1つとしても良いし、複数のカラーラベルが選択出来ることとしても良い。
【0033】
(2)領域にドラッグする
例えば、属性毎に領域を設けておき、当該領域にコンテンツを移動することで、コンテンツの属性が付される処理としても良い。
【0034】
(3)操作(ジェスチャー)により選択する
例えば、コンテンツ上の操作入力により、属性を決定しても良い。例えば、コンテンツ上で円が描かれた場合、△が書かれた場合といった、それぞれのジェスチャー毎に属性を設定する。また、2本指でタッチ、3本指でタッチのような操作毎に属性が付されることとしても良い。
【0035】
(4)任意の文字列を入力する
例えば、文字入力欄を表示し、利用者に任意の文字を入力させる。例えば「仕事」「見積り」等といった文字を入力させ、同一の文字列は同一の属性として管理する。この場合、一度入力した文字列は選択可能にしても良い。
【0036】
このように、属性を決定する方法としては種々の方法が考えられる。なお、以下本実施形態では、カラーラベルを選択することとして説明する。
【0037】
[1.3.2 コンテンツ整列処理]
つづいて、属性毎にコンテンツを整列する処理について、図5を用いて説明する。当該処理は、整列されるコンテンツの属性が選択された場合に実行される処理である。すなわち、メニュー等からコンテンツの属性のうち、一又は複数の属性が選択される。なお、選択された属性を以下、選択属性という。
【0038】
まず、選択属性のコンテンツ数が算出される(ステップS102)。具体的には、現在表示されているコンテンツのうち、選択属性のコンテンツがいくつあるかを属性管理情報142から求める。
【0039】
つづいて、コンテンツ数に応じて列数を決定する(ステップS104)。また、コンテンツ数に応じて行数を決定する(ステップS106)。コンテンツの配置を計算する方法として複数の方法が考えられる。
【0040】
これらのコンテンツは通常等間隔で表示されることになる。したがって、予め表示されるコンテンツの数で配置を決めても良いし、その都度算出して配置を求めても良い。
【0041】
例えば、選択属性に含まれるコンテンツが1つ、2つの場合は1列で表示し、3個、4個と含まれている場合は2列で表示する。また、5個、6個と更に多くなった場合は3列で表示しても良い。
【0042】
そして、配置に応じてコンテンツサイズが調整される(ステップS108)。すなわち、配置されたコンテンツの大きさが最大領域確保できるように調整される。ここで、例えば縦横の比率が異なるコンテンツはどちらかの比率を優先させても良い。例えば、横16:縦9のコンテンツがあった場合、横のサイズを優先させることで、コンテンツの表示領域を大きくすることができる。
【0043】
そして、決められた配置、コンテンツサイズに基づいてコンテンツが整列表示される(ステップS110)。
【0044】
[1.4 動作例]
つづいて、本実施形態の動作例について図を用いて説明する。図6は、コンテンツに属性情報を付している場合の動作例である。
【0045】
図6の表示画面W100には、コンテンツが複数表示されている。例えば、コンテンツC100には、カラーラベルM100が付されて表示されている。例えば、コンテンツC102に属性を付加する場合、コンテンツC102上をタッチすると、領域R102にカラーラベル選択表示R102が表示される。
【0046】
利用者は、表示されたカラーラベルから任意のカラーラベルを選択することで、選択されたカラーラベルの属性がコンテンツに対応づけて記憶されることで、コンテンツの属性が管理される。そして、図7の表示画面W110のように、各コンテンツにカラーラベルが表示される。なお、本実施形態では、表示されているコンテンツに全てカラーラベルを付しているが、カラーラベルは付されなくても良い。
【0047】
つづいて、利用者がコンテンツを整列したい場合、メニュー表示を呼び出す。図8の表示画面W120は、コンテンツ整列メニューが領域R120に表示されている画面例である。表示画面の左下をタッチすることにより、整列メニューを呼び出して、整列させたいコンテンツ属性を選択する。
【0048】
図8の状態で、「赤」が選択された場合の画面例が図9の表示画面W130である。表示画面W130では、表示されているコンテンツの中から、属性として「赤」のカラーラベルが付されたコンテンツを並べて表示している。
【0049】
また、図10は、選択されたコンテンツが少ない場合の例である。例えば、図10の表示画面W140から、カラーラベル「黄」が表示される場合の例について説明する。表示画面W140では、コンテンツC140と、コンテンツC142とがカラーラベル「黄」が付されて表示されている。
【0050】
この状態で、選択コンテンツとして黄色が選択された場合が、図11の表示画面W150である。表示画面W150では、選択コンテンツが2つであることからコンテンツが1列で表示されている。
【0051】
このように、本実施形態によれば、コンテンツに属性を付与することができ、付与された属性に基づいてコンテンツを容易に整列することが可能となる。また、整列表示されるコンテンツの数に応じて、コンテンツの配置がかわるため、適切な大きさでコンテンツが整列表示されることとなる。
【0052】
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、選択属性として表示されるコンテンツは最小化して表示される実施形態である。
【0053】
なお、本実施形態は、第1実施形態と機能構成は同一であり、図5の処理フローを図12の処理フローに置き換えたものである。ここで、図5の処理フローと同一の処理については同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
【0054】
図12に示すように、選択属性のコンテンツサイズが調整された後に、選択属性外のコンテンツについては最小化表示を行う(ステップS202)。なお、最小化表示は、コンテンツが整列表示された後(ステップS110の後)に実行されても良い。
【0055】
図13は、本実施形態における表示画面W200の一例である。表示画面W200では、選択属性のコンテンツが一覧表示されているが、選択属性以外のコンテンツは最小化表示M200として表示されている。
【0056】
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、コンテンツに応じてコンテンツサイズを変更する実施形態である。
【0057】
なお、本実施形態は、第1実施形態と機能構成は同一であり、図5の処理フローを図14の処理フローに置き換えたものである。ここで、図5の処理フローと同一の処理については同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
【0058】
一又は複数の属性が選択された場合に、その中に特別コンテンツがあるか否かを判定する(ステップS302)。特別コンテンツが無い場合には(ステップS302;No)、ステップS104より処理が実行される。すなわち、第1実施形態と同様の処理が実行される。
【0059】
特別コンテンツとは、利用者により別途属性として付与されても良いし、所定の属性を特別コンテンツとしても良い。例えば、カラーラベルの「緑」については「特別コンテンツ」であると予め決めておき、特別コンテンツとして表示させたい場合には、「緑」のカラーラベルを選択するといった動作をすれば良い。
【0060】
また、選択した属性の中から、コンテンツが予め持っている属性に応じて特別コンテンツとしても良い。例えば、選択されたコンテンツの中で、「画像ファイル」だけは特別コンテンツとして処理されることとしても良い。
【0061】
しかし、特別コンテンツが含まれている場合には(ステップS302;Yes)、特別コンテンツ領域に特別コンテンツが配置される(ステップS304)。そして、それ以外の選択属性に対応するコンテンツについて、ステップS104より処理が実行される。
【0062】
ここで、特別コンテンツ領域とは、表示画面上の一領域であっても良いし、別に接続されている表示装置に表示してもよい。
【0063】
本実施形態の動作例について説明する。まず、図15の表示画面W300に示すように、コンテンツC300は特別コンテンツとして属性が付与されている。この特別コンテンツは一属性として付与されても良いし、通常の属性に加えて付与されても良い。
【0064】
図16は、コンテンツが整列表示された場合の表示画面W310の一例である。特別コンテンツはC310に大きく表示されている。他方、他の選択属性のコンテンツは、領域R310に表示されている。
【0065】
図16では、特別コンテンツを別領域として大きく表示しているが、例えば画面中央に重ねるように表示しても良いし、切り替え表示するような表示方法であっても良い。
【0066】
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、選択属性のコンテンツ数が多すぎた場合について、警告表示をする実施形態である。
【0067】
なお、本実施形態は、第1実施形態と機能構成は同一であり、図5の処理フローを図17の処理フローに置き換えたものである。ここで、図5の処理フローと同一の処理については同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
【0068】
選択属性のコンテンツ数を算出した段階で、コンテンツ数が閾値を超えているか否かを判定する(ステップS402)。コンテンツ数が閾値以内、すなわち適切に表示可能と判断された場合には、ステップS104から処理が実行され、第1実施形態と同様の処理が実行される(ステップS402;No→ステップS104)。
【0069】
ここで、コンテンツ数が閾値を超えてしまった場合には(ステップS402;Yes)、警告表示がされる(ステップS404)。これにより、利用者に対してそのまま整列表示を行うか否かの確認を行う。
【0070】
利用者が処理を継続すると選択した場合には(ステップS406;Yes)、そのまま処理は継続される。しかし、利用者が処理を中止すると選択した場合には、整列表示を行わず、そのまま本処理を終了する(ステップS406;No)。
【0071】
図18は、本実施形態における動作例を示す表示画面W400の一例である。表示画面W400には、領域R400に警告表示がされている。すなわち「選択されたコンテンツ数が多すぎます!処理を継続しますか?」という確認メッセージとともに、「継続」「中止」のボタンが表示されている。ここで、利用者により「継続」が選択された場合にはそのままコンテンツを整列して表示するが、「中止」が選択された場合は、コンテンツを整列せずに元の画面に戻ることとなる。なお、この例では中止の際に元の画面に戻っているが、閾値までのコンテンツを表示するようにしてもよい。
【0072】
また、さらに、想定されている数を超えた場合には、あらためて整列対象とするコンテンツを選択させるUIを表示し、利用者に選択させるようにしてもよい。
【0073】
[5.第5実施形態]
つづいて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、予めコンテンツの種類に対応する属性を利用して整列を行う実施形態である。
【0074】
なお、本実施形態は、第1実施形態と機能構成及び処理は略同一である。第1実施形態では、属性管理情報142として利用者が選択したカラーラベルに基づく属性IDが記憶されていた。これに対して本実施形態は、各コンテンツが持っている属性(固有属性)を利用する。例えば、表示されているコンテンツは、それぞれ文章(PDF)や、画像、HTML、作成日時といった固有属性を有している。
【0075】
この固有属性を選択することによりコンテンツを容易に整列することが可能となる。図19は、本実施形態における動作例を示す表示画面W500の一例である。
【0076】
表示画面W500の左下をタッチすることで、整列メニューR500が呼び出される。この整列メニューには「文章(PDF)」、「画像」「HTML」といった予め対応したコンテンツが持っている固有の属性が表示されている。
【0077】
例えば、ここで「画像」が選択されることにより、表示されているコンテンツのうち画像データだけが整列して表示されることとなる。
【0078】
[6.第6実施形態]
つづいて、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、第5実施形態に加えて、更に利用者が付与した属性に基づいて整列を行う実施形態である。すなわち、固有属性にてコンテンツが一度選択され、再度利用者が付加した属性を利用して整列する実施形態である。
【0079】
すなわち、第1実施形態と、第5実施形態とを組み合わせた実施形態である。本実施形態の動作例について、図20を用いて説明する。図20の表示画面W600で示すように、まず固有属性を選択する親メニューがR600に表示されている。そして、ここで「文章(PDF)」が選択されると、子メニューがR602に表示される。子メニューには、利用者が付与した属性が表示されている。この中で一又は複数の属性が選択されることにより、固有属性のコンテンツの中から更に選択属性のコンテンツが整列されることとなる。例えば、重要な文章コンテンツだけを整列表示するといった場合に有効な実施形態である。
【0080】
[7.第7実施形態]
つづいて、第7実施形態について説明する。第7実施形態は、コンテンツの整列ではなく、選択されたコンテンツについての操作を行うことができる実施形態である。
【0081】
すなわち、上述した実施形態は全てコンテンツを整列表示することとして説明したが、コンテンツの削除、移動といったことを行っても良い。
【0082】
例えば、図21の表示画面W700に示すように、親メニューがR700に表示された後、子メニューとして表示されたR702において、「削除」等を選択することにより、選択属性のコンテンツに一括して操作を行うことが可能となる。
【0083】
また、図22の表示画面W710に示すように、コンテンツを整列表示した後に、タッチすることでメニューとしてR710を表示させる。ここで、「印刷」「削除」「圧縮」「保存」といった処理を選択することにより、選択属性のコンテンツに対して一括して操作を実行することが可能となる。
【0084】
[8.第8実施形態]
つづいて、第8実施形態について説明する。第8実施形態は、コンテンツの整列を行う場合に、予めコンテンツを配置するレイアウトの情報を記憶しており、当該レイアウトに基づいてコンテンツを整列表示する場合の実施形態である。
【0085】
なお、本実施形態は第1実施形態の記憶部140を図23の記憶部140hに置き換えた構成であり、他の機能構成は第1実施形態と同一である。また、図5の処理フローを図24の処理フローに置き換えたものである。ここで、図5の処理フローと同一の処理については同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。
【0086】
記憶部140hには、属性管理情報142に加えてレイアウト情報144が記憶されている。レイアウト情報144には、表示させるコンテンツの数と、表示画面上のレイアウトを示すレイアウトテーブルが記憶されている。例えば、コンテンツが1つであれば領域は1つ、2つであれば領域は縦1×横2の2つ、3〜4であれば領域は縦2×横2の4つといった、表示するコンテンツの数に応じて表示する領域(枠)が記憶されている。
【0087】
図24をもちいて本実施形態の処理を説明すると、まず選択属性のコンテンツの数が算出され(ステップS102)、当該コンテンツ数に応じてレイアウトテーブルが決定される(ステップS802)。
【0088】
そして、コンテンツを配置するレイアウト枠(領域)が決定された後、各コンテンツがレイアウト枠に入る最大の大きさで配置する(ステップS804)。ここで、コンテンツを配置する方法としては種々の方法が考えられる。例えば、レイアウト枠内に余白が出来る場合は、上寄せにしたり、左右中央配置にするといった位置決めを行っても良い。また、余白部分については、背景色(例えば、グレー色)を表示しても良い。
【0089】
また、コンテンツを表示する場合には、アスペクト比は保持したままが好ましいが、設定により最大限表示されるようにしても良い。また、コンテンツの一部が表示されるような配置(例えば、レイアウト枠に併せてコンテンツが一部表示される)としても良い。
【0090】
このように、本実施形態によれば、レイアウトテーブルを用意することにより、任意の状態でコンテンツを表示するといったことが可能となる。例えば、レイアウト枠を円形に配置したり、常に表示しているコンテンツを避けた表示にしたりといった、自由度の高いレイアウトとすることも可能となる。
【0091】
また、本実施形態では、コンテンツ数に応じてレイアウトテーブルを決定しているが、コンテンツの種類に応じてレイアウトテーブルを決定しても良い。例えば、文章ファイルの場合は大きくしたり、画像ファイルの場合は小さく(多く)表示するといったレイアウトとすることも可能である。
【0092】
また、レイアウト枠毎にコンテンツの種類を関連づけても良い。例えば、表示部130の上側に表示されるのが文章ファイル、下側に表示されるのが画像ファイルといった組み合わせたレイアウトを実現することも可能である。
【0093】
[9.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0094】
また、上述した実施形態は、説明した以外にも適宜組み合わせて実行しても良いことは勿論である。例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせることにより、特別コンテンツの特別表示、選択属性の整列表示を行い、それ以外のコンテンツは最小化表示を行うようにしても良い。
【0095】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0096】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0097】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0098】
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0099】
10:表示装置
110 :制御部
120 :操作検出部
130 :表示部
140 :記憶部
142 :属性管理情報
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