(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一モードでは、前記抽選結果オブジェクトを前記ユーザが使用した場合に、全ての前記オブジェクトに対する前記抽選制限を解除する、請求項1に記載の情報処理装置。
前記第一モードでは、前記抽選結果オブジェクトの数が前記上限値に達した場合、全ての前記オブジェクトに対する前記抽選制限を解除する、請求項3に記載の情報処理装置。
前記抽選部は、前記第一モードと前記第二モードとを切り替えた場合であっても、前記第一モードにおける前記抽選結果オブジェクトの抽選履歴を残した状態で、前記第一モードにおける前記抽選制限を継続する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
前記抽選部は、前記第二モードにおいて前記抽選結果オブジェクトを前記ユーザが使用した場合であっても、前記抽選履歴を残した状態で、前記第一モードにおける前記抽選制限を継続する、請求項5に記載の情報処理装置。
所定条件の後、前記抽選結果オブジェクトが使用されなかった場合、前記抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換するオブジェクト変換部を、さらに有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
さらに、以下の説明の中で参照される各図が示す画面例についても一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報及びGUI(Graphical User Interface)の具体的な内容等については、設計仕様及びユーザの好みに応じて自由に設計及び変更し得るものである。
【0011】
<ゲームについて>
図1に示される通信システム(以下、ゲームシステムSという。)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ30という。)を含む通信システムであり、ユーザUに対して、ゲームを提供する。
【0012】
「ゲーム」とは、ゲームシステムSを利用して提供されるオンラインゲームであり、発生する種々のクエスト(イベント)を消化しながら進行して遊ぶ(以下、プレイという。)電子ゲームである。本実施形態では、ゲームの一例として、ユーザUが、複数のキャラクタから成るチームを編成し(例えば四体で一組)、それらのキャラクタを所定のアクションにより操作して敵キャラクタと戦い、ゲーム内に用意されている複数のクエストに順次挑戦してクリアしていくことにより進行するゲームを挙げる。また、本実施形態のゲームでは、ユーザUは、抽選を実施してゲーム内で利用可能な各種オブジェクトを入手することができる。
【0013】
「クエスト」とは、ゲーム内でユーザUに与えられる任務、すなわち、ゲームを構成する個別のイベント等のことをいう。クエストは、実施期間と達成条件とがそれぞれ設定されており、ゲームを進めていくにしたがって種々発生する。クエストには、例えば、ある地点に到達することを目的とするクエスト、敵キャラクタ等と遭遇したり戦ったりするクエスト、又は、アイテムが獲得できるクエスト等がある。なお、設定された達成条件を満たしてクエストを終了することをクリアといい、クリアした場合にはユーザUはクリア報酬を得ることができる。
【0014】
「オブジェクト」とは、例えば、ゲーム内でユーザUの操作に応じて動くキャラクタ、及び、ゲームを有利に進めるためのアイテム等を含む。オブジェクトは、抽選の結果(当選)等に応じて所持数が増え、ゲーム内で消費又は廃棄することで所持数が減る。
【0015】
「抽選」とは、上記のオブジェクトが得られるゲーム中のイベントの一つであり、ゲームのプレイ中、ユーザUの要求に応じて実施される。抽選では、当選確率の異なる複数のオブジェクトが候補として用意されており、その候補となる複数のオブジェクトの中から一又は所定数のオブジェクトが当選し、その当選したオブジェクトが抽選結果オブジェクトとしてユーザUに付与される。なお、一般的に、当選確率が低く設定された希少なオブジェクトのことをレア度が高いオブジェクトという。
【0016】
抽選には、種々の形態があり、例えば、1回のみ実施される「単発型」の抽選、及び、N回分(Nは2以上の自然数)の抽選が連続して実施される「N連型」の抽選が含まれる。また、抽選の実施条件も種々存在し、無料で入手できる抽選用アイテムを消費することにより実施できる抽選、有料で購入した抽選用アイテムを消費することにより実施できる抽選、及び、クエストのクリア報酬として実施できる抽選等が含まれる。
【0017】
本実施形態では、例えば、クリア報酬として実施できる抽選において当選する抽選結果オブジェクトは、その抽選結果オブジェクトを使用したキャラクタの能力を変化させる効果を有するアイテムである。この能力を変化させる効果は種々存在し、その効果の大小に応じてランクが定められている。なお、本実施形態では、ユーザUは、当選時に抽選結果オブジェクトのランクについては判別できるが、抽選結果オブジェクトを使用したときに生じる効果の種類については実際に使用するまでは判別できないことする。また、抽選結果オブジェクトを使用したことにより生じる効果は、次以降のクエストから反映されることとする。
【0018】
「能力を変化」とは、キャラクタの能力を変化させることであり、一例として、以下に挙げる変化を含む。なお、基本的には、ユーザUに有利になるような変化であるが、ユーザUに不利になるような変化を除外するものではない。
(a)キャラクタが備えるパラメータ(レベル、体力、攻撃力、スピード、又は運等に関する設定データ)を向上させて、キャラクタを強化する。
(b)キャラクタが備えるパラメータについて、予め規定された能力の最大値を向上させて、キャラクタをさらに強化する。
(c)キャラクタに特殊な能力(技等)を追加する。
(d)キャラクタが有する特殊な能力を変更する。
(e)キャラクタに特別なクエストに挑戦できる資格を付与する。
(f)キャラクタの属性を変化させる。例えば、キャラクタの職業を職業Aから職業Bに変化させる。
【0019】
また、クリア報酬として実施できる抽選において当選する抽選結果オブジェクトは、チームのリーダとして設定したキャラクタに対してのみ使用できることとする。すなわち、一個の抽選結果オブジェクトを複数のキャラクタに使用することはできないし、チームのリーダ以外のキャラクタに使用することもできない。
【0020】
「リーダ」とは、例えば、チームを構成するメンバーの中で先頭に設定したキャラクタをいい、入手した抽選結果オブジェクトを使用できるキャラクタである。リーダに設定できるキャラクタには、条件を設けてもよく、例えば、所定のアイテムを所持するキャラクタに限定してもよいし、所定のレベル以上のキャラクタ等に限定してもよい。
【0021】
また、原則として、一体のキャラクタにつき一個の抽選結果オブジェクトの効果しか発生しないこととし、複数回使用した場合は、後から使用した抽選結果オブジェクトの効果に上書きされることとする。ただし、特定のレベルに達しているキャラクタについては、複数の抽選結果オブジェクトの効果を同時に発生させることとしてもよい。
【0022】
本実施形態では、例えば、クリア報酬として実施できる抽選には、仕様の異なる二種類の抽選モードが用意されており、ユーザUは、ステージごと又は所有するキャラクタごとに、任意の抽選モードを選択して設定することができる。なお、ここでいうステージごととは、クエストごとであってもよいし、クエストをさらに細分化した単位のクエスト(小クエスト)であってもよいし、複数のクエストを組み合わせた単位のクエスト(大クエスト)であってもよい。
【0023】
ここで、
図2を参照して、ステージごとに抽選モードを選択して設定する場合の画面遷移について説明する。
図2に示されるように、クリア報酬として抽選が実施される特定のクエストにユーザUが挑戦する際、ユーザ端末10には、先ず、第一モードと第二モードとの二種類の抽選モードを選択するための抽選モード選択画面40が表示される。抽選モード選択画面40には、第一モード選択ボタン41及び第二モード選択ボタン42が表示されており、ユーザUにより第一モード選択ボタン41がタップ等された場合は、第一モード選択画面43に遷移する。一方、ユーザUにより第二モード選択ボタン42がタップ等された場合は、第二モード選択画面44に遷移する。そして、第一モード選択画面43又は第二モード選択画面44では、そのクエストの中に含まれる小クエストであって、難易度又は入手できるオブジェクトの種類等が異なる複数の小クエスト(例えば、「XXXX(A)」又は「YYYY(A)」等のクエスト。)を選択する画面が表示される。このとき、表示される小クエストの候補の内容は、第一モードであっても第二モードであっても同一であるが、両モードの仕様の違いから第一モード選択画面43には、抽選結果オブジェクトの数を示すカウンタ45が表示されている。そして、ユーザUは、第一モード選択画面43又は第二モード選択画面44上で、任意の小クエストを選択してタップ等し、ゲームをプレイする。なお、本実施形態では、この小クエストを選択する度ごとに抽選モードを設定でき、設定中の抽選モードについては、小クエストに挑戦する際及び小クエストをクリアした際のどちらの場面においても、ユーザUは確認することができる。
【0024】
「第一モード」とは、抽選結果オブジェクトをユーザUが使用するまで、抽選結果オブジェクトと同一のオブジェクトを抽選しないように抽選制限をするモードである。具体的には、第一モードでは、抽選結果オブジェクトの候補となるオブジェクトは、仮想のボックス内に収容されており、そのボックス内のオブジェクトの数を有限とすることにより、オブジェクトの数の上限値(例えば、96個。)を設定している。そして、一度当選したオブジェクトは、そのボックス内から削除することにより、次回以降の抽選で当選しないように、抽選制限をしている。なお、ゲームの初期設定は、一般的に有利となるユーザUが多いこの第一モードとする。
【0025】
抽選制限は、ユーザUが抽選結果オブジェクトを使用した場合、又は、抽選結果オブジェクトの数がその上限値に達した場合(全てのオブジェクトを入手した場合)に解除される。そのため、第一モードでは、抽選結果オブジェクトをユーザUが使用するまで、又は、抽選結果オブジェクトの数が上限値に達するまでは、抽選制限中となり、抽選を繰り返すことにより、レア度の高いオブジェクトの当選確率が徐々に向上する。一方、抽選結果オブジェクトをユーザUが使用する、又は、抽選結果オブジェクトの数が上限値に達することにより、抽選制限が解除され、レア度の高いオブジェクトの当選確率も含め、全ての当選確率が元に戻る。
【0026】
第一モードでは、今までの抽選結果がこれ以降のオブジェクトの当選確率に影響するため、ユーザ端末10には、ボックスから抽選結果オブジェクトをボックス内から削除したことを示す抽選後のボックスの情報である抽選結果一覧画面47が表示される。
図3に示されるように、抽選結果一覧画面47では、オブジェクトが、効果の種類(例えば、「攻撃力」、「守備力」、「回復力」、「パワー」、「スピード」又は「知力」等。)、及び、効果の大小に応じたランク(Aランク48a、Bランク48b、Cランク48c)ごとに分類されている。また、それらの各オブジェクトについて、未入手オブジェクト49aと入手済オブジェクト49b(抽選結果オブジェクト)とが識別できるように、表示されている。
【0027】
「第二モード」とは、ユーザUによる抽選結果オブジェクトの使用有無にかかわらず、抽選制限をしないモードである。具体的には、抽選結果オブジェクトの候補となるオブジェクトが、仮想のボックス内に収容されており、そのボックス内のオブジェクトの数を有限(例えば、96個)としていることは、第一モードと同様であるが、第二モードでは、一度当選したオブジェクトであっても、そのボックス内から削除することはせず、次回以降の抽選でも当選可能なように、抽選制限をしていない。すなわち、第二モードでは、抽選を繰り返しても、各オブジェクトの当選確率は変化しない。また、抽選結果オブジェクトをユーザUが使用したとしても、当選確率は変化しない。
【0028】
なお、上記の「N連型」の抽選の場合、一度に実施されるN回分の抽選に対するN個の抽選結果オブジェクトについては、抽選制限をしている第一モードでは当然重複しないが、抽選制限をしない第二モードであっても、重複しないこととしてもよい。また、第二モードについては、抽選制限をしていないので、レア度の高いオブジェクトの当選確率を第一モードよりも若干高く設定しておいてもよい。
【0029】
本実施形態では、これらの第一モードと第二モードとを切り替え可能としているので、ユーザUは自身のプレイしやすい抽選モード、又は、自身のプレイ目的に沿う抽選モードを選択することができる。すなわち、第一モードでは、抽選結果オブジェクトを気軽に使用できないというリスクはあるものの、抽選結果オブジェクトを使用するまでは既に抽選されたオブジェクトと同一のオブジェクトが抽選されないように抽選制限をするので、最も希望する特定のオブジェクトを確実に入手したいプレイスタイルのユーザUに向いている。一方、第二モードでは、抽選制限をしないので何時まで経っても最も希望する特定のオブジェクトを入手できないというリスクはあるものの、抽選結果オブジェクトの使用が抽選結果に影響を与えず、抽選結果オブジェクトが最も希望する特定のオブジェクトではない場合(比較的有利な他のオブジェクトの場合)であっても、気軽に使用することができるので、なるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく入手したいプレイスタイルのユーザUに向いている。
ユーザUにとっては、このように自身のプレイスタイルに合わせて抽選モードを切り替えることができるので、ゲームの面白さが増し、ゲームに対するプレイ意欲が向上する。
【0030】
また、本実施形態では、第一モードと第二モードとを切り替えた場合であっても、第一モードにおける抽選結果オブジェクトの抽選履歴を残した状態で、第一モードにおける抽選制限を継続する。さらに、切替後の第二モードにおいて、ユーザUが抽選結果オブジェクトを使用した場合であっても、第一モードにおける抽選結果オブジェクトの抽選履歴を残した状態で、第一モードにおける抽選制限を継続させることとしてもよい。
【0031】
また、第一モード及び第二モードのいずれの抽選モードにおいても、抽選結果オブジェクトを使用しなかった場合は、原則としてそのまま直ぐに破棄される。そのため、ユーザUは、抽選結果オブジェクトを入手したタイミングでその取捨の判断をする必要があり、特に第一モードにおける抽選制限の解除条件としては、比較的厳しい条件となる。しかし、未使用の抽選結果オブジェクトを所定期間保有可能とし、ステージをクリアしたとき等に、未使用の抽選結果オブジェクトが残っている場合は、その未使用の抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換できることとしてもよい。他のオブジェクトとしては、例えば、同ランクのオブジェクト又はその欠片(複数集めると所定のオブジェクトと交換可能になるオブジェクト)等であってもよい。また、他のオブジェクトに変換する際に、抽選を実施してもよい。
【0032】
上記では、ステージごとに抽選モードを設定した場合について説明したが、ユーザUは、所有するキャラクタごとに抽選モードを設定できることしてもよい。キャラクタごとに抽選モードを設定する場合は、その設定したキャラクタがリーダの場合は、ユーザUはその設定した抽選モードにてゲームをプレイする。一方、その設定したキャラクタがリーダではない場合は、すなわち、未設定のキャラクタがリーダの場合、設定したキャラクタについては抽選制限を継続した状態のまま、ユーザUは、第二モードでゲームをプレイする。
【0033】
なお、第一モードでは、抽選制限をすることにより、抽選結果オブジェクトの数及び抽選結果によって、それ以降の当選確率が変化するため、抽選結果オブジェクトの数を示すカウンタ45(
図2)及び抽選結果一覧画面47(
図3)が表示される。一方、第二モードでは、抽選結果オブジェクトの数及び抽選結果によって当選確率が変化しないため、第一モードのようなカウンタ45及び抽選結果一覧画面47等の進捗表示は不要である。
【0034】
本実施形態では、ユーザUが単独でプレイすることは勿論、複数のユーザUが各々のユーザ端末10を操作して共通のクエストを同時にプレイする所謂マルチプレイ(以下、共同プレイという。)も可能である。この共同プレイでは、特定のクエストに対して共同プレイを主催して仲間を募集するユーザU(以下、ホストという。)と、その募集に応募して共同プレイに参加するユーザU(以下、ゲストという。)とにより、共同関係が形成され、プレイの進行が共同プレイを行うユーザ間で同期される。
【0035】
この共同プレイの場合であっても、ユーザUは、抽選モードを切り替えることができる。切替のタイミングは、共同プレイの開始時に限定してもよいし、共同プレイ中いつでも切り替えることができるようにしてもよい。また、共同プレイの際には、ユーザUごとに抽選モードを選択することができ、共同プレイ中の抽選モードは、ホスト及びゲストのユーザUごとに判定されることとしてもよい。
【0036】
共同プレイは、各ユーザUのユーザ端末10の通信機能を通じて行われる。具体的には、あるユーザUが、ホストの募集する共同プレイに対して参加の申込を行い、ホストがその申込を許可すると、そのあるユーザUはゲストとして、ホストとの間に共同プレイ用の通信経路が確立される。なお、共同プレイの申込資格は、特に限定されず、任意に設定することができる。例えば、あるユーザUと交友関係がある他のユーザUであって、ユーザU同士で互いに承認したフレンドユーザが申込を行うことができることとしてもよい。
【0037】
その後、共同プレイに要する各種データの送受信が、公知の通信方式に従って実施される。このときのデータは、サーバ30を介したクライアント・サーバ方式であってもよく、サーバ30を介さないP2P(ピア・ツー・ピア)方式であってもよい。また、共同プレイの様式は、完全同期型及び非同期型に分類されるが、いずれの様式を採用してもよい。なお、完全同期型は、キー入力同期方式及びコマンド入力方式を含み、非同期型にはサーバ集中処理型及びクライアント分散処理が含まれる。
【0038】
なお、共同プレイ対応型のゲームには、複数のユーザUが協力する協力プレイゲーム、及び、ユーザU同士が対戦する対戦ゲームが含まれるが、いずれのタイプであってもよい。また、一回の共同プレイにおけるユーザU数の上限(最大プレイ人数)については、特に限定されず任意の数に設定してもよいが、例えば最大で4人程度に設定するのがよい。
【0039】
<ゲームシステムSの構成について>
次に、上記のゲームをユーザUに提供するためのゲームシステムSの構成について説明する。
図1に示されるように、ゲームシステムSは、ユーザUがゲームをプレイするために構築されたものであり、ユーザUによって操作される情報端末(以下、ユーザ端末10という。)と、サーバ30とから構成されている。ユーザ端末10とサーバ30とは、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0040】
ユーザ端末10は、端末内に格納されたプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサとを搭載しており、その所有者であるユーザUによって携帯され、ユーザUは、プレイの際にそのユーザ端末10を操作する。ユーザ端末10としては、ゲーム用の端末として用いられる公知の機器、例えば、スマートフォン、携帯電話、ノート型PC、タブレット端末、ウェアラブル端末、又は通信機能を備えるゲーム専用機器等が利用可能である。なお、ゲームシステムSを構成するユーザ端末10の台数は、特に限定されず任意の台数であってよいが、
図1では、図示の便宜上、ユーザ端末10の台数を3台としている。
【0041】
サーバ30は、本発明の情報処理装置を構成するコンピュータである。例えば、ゲーム提供会社が管理するサーバコンピュータによって構成されており、ゲームの進行処理を担う。具体的には、ユーザUのゲームアカウント及びステータス等をユーザUごとに管理し、各ユーザUに対してゲーム進行用データを配信する。また、サーバ30は、単独で特定の機能を発揮する一台のコンピュータから成るサーバ装置に限定されず、分散して存在しているものの特定の機能を発揮するために協働する複数台のコンピュータから成るサーバ装置群により構成されている場合であってもよい。
【0042】
ネットワークNは、ユーザ端末10とサーバ30とをデータ通信が可能な状態で接続するものであればよい。有線であるか無線であるかは問わず、インターネット、モバイル通信ネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含む。また、ユーザ端末10同士は、ネットワークNを介して通信してもよいし、Bluetooth(登録商標)又はWifi−Direct等を通じてネットワークNを介さずに直接通信してもよい。
【0043】
本実施形態のゲームシステムSでは、上記構成により、ユーザ端末10とサーバ30とが協働することにより、ゲームが進行する。具体的には、ゲーム進行処理の一部をサーバ30側で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末10側で実行する。例えば、サーバ30側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末10側では、サーバ30と同期しつつ、サーバ30で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、種々のクエストを発生させてゲームを進行させる。
【0044】
<ユーザ端末10の構成>
次に、本実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。
図4に示されるように、ユーザ端末10は、ハードウェア構成として、プロセッサ11、記憶装置12、通信用インターフェース(
図4中、通信用I/Fと表記。)13、入力装置14及び出力装置15を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0045】
プロセッサ11は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit)、グラフィクスプロセッサ(Graphics Processing Unit)、又は、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)等を含み、記憶装置12に記憶されるプログラム又はデータに基づいて各種の演算処理を実行すると共に、ユーザ端末10の各部を制御する。プロセッサ11によって実行されるプログラムには、ユーザ端末10全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS(Operating System)、及びゲーム用のアプリケーションプログラム等が含まれ、それらの各種プログラムがプロセッサ11に読み取られて実行されることにより、ゲームシステムSを構成するユーザ端末10としての機能が発揮される。
【0046】
記憶装置12は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ11に作業領域を提供し、プロセッサ11が実行する処理によって生成される各種データを一時的に記憶する。
ストレージは、ゲームに関する各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、及びUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されている。
【0047】
通信用インターフェース13は、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)等により構成され、ユーザ端末10の通信処理を制御する。通信用インターフェース13による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース13による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0048】
入力装置14は、ユーザUの操作を受け付けて、受け付けた操作の内容を示すデータを生成するデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた操作キー、操作ボタン、集音用マイク、及び撮影用カメラ等が利用可能である。
【0049】
出力装置15は、画面を描画して画像及び文字列情報等を表示したり、音声を再生したりするデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ及びスピーカー等が利用可能である。なお、本実施形態においては、出力装置15として、少なくともディスプレイを有する。ディスプレイは、タッチパネルディスプレイのように入力装置14及び出力装置15の両方の機能を兼ね備えるものであってもよい。
【0050】
次に、
図5を参照しながら、ユーザ端末10の構成について機能面から改めて説明する。
図5に示されるように、ユーザ端末10は、複数の機能部、具体的には、操作特定部16、端末側記憶部17、端末側生成部18、端末側送受信部19、及び表示処理部20を備える。これらの機能部は、ユーザ端末10のハードウェア機器と、ユーザ端末10に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。
【0051】
[操作特定部16]
操作特定部16は、主にプロセッサ11及び入力装置14により実現され、ユーザUがユーザ端末10の入力装置14を通じて行った各種の操作の内容を特定する。操作特定部16によって特定する操作には、ゲーム進行用の操作及び共同プレイに関する操作(共同プレイの募集、共同プレイへの申込及びその申込に対する許否に関する操作)等が含まれる。ゲーム進行用の操作には、抽選モードの切り替えを指示する操作、及び、抽選申込を指示する操作等も含まれる。
【0052】
[端末側記憶部17]
端末側記憶部17は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、ゲーム進行に関する各種データ(例えば、映像データ、画像データ、及び、音声データ等)を記憶する。
【0053】
[端末側生成部18]
端末側生成部18は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、操作特定部16によって特定されたユーザUの操作内容に応じたゲーム操作データ等を生成する。ここで生成されるゲーム操作データには、抽選モードの切り替え指示に基づく切替指示操作データ、抽選申込指示に基づく抽選申込指示操作データ、及び、共同プレイに関する操作データ(共同プレイの募集、共同プレイへの申込及びその申込に対する許否に関する操作データ等を含む。)が含まれる。これらの生成されたデータは、端末側送受信部19によってサーバ30に向けて送信される。
【0054】
[端末側送受信部19]
端末側送受信部19は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により実現され、サーバ30及び他のユーザUのユーザ端末10との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、ゲームのプレイ中、端末側送受信部19は、サーバ30から送られてくるゲーム進行用データを受信し、ゲーム操作データをサーバ30に向けて送信する。また、ゲームの共同プレイが行われている場合、端末側送受信部19は、他のユーザUのユーザ端末10との間で共同プレイ用データ(具体的には、各ユーザUのゲーム操作データ)を送受信する場合がある。
【0055】
[表示処理部20]
表示処理部20は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び出力装置15により実現され、端末側送受信部19が受信したデータ及び情報を、ブラウジング機能によってディスプレイに表示する表示処理を実行する。具体的に説明すると、表示処理部20は、ゲーム開始時にゲーム画面を描画し、ゲームプレイ中、端末側送受信部19がサーバ30から受信したゲーム進行用データを展開し、ゲーム画面中に映像及びその他の情報を表示する。また、ゲームプレイ中、表示処理部20は、端末側生成部18が生成したゲーム操作データに応じて変化する映像(具体的には、ユーザUの操作に応じて動く映像)をゲーム画面中に表示する。
【0056】
<サーバの構成>
次に、本実施形態に係るサーバ30の構成について説明する。
図4に示されるように、サーバ30は、一般的なサーバコンピュータのハードウェア構成と同様であり、プロセッサ31、記憶装置32、及び通信用インターフェース(
図4中、通信用I/Fと表記。)33を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0057】
プロセッサ31は、CPU、MPU、GPU、及びDSP等によって構成され、サーバ30にインストールされたプログラムを実行することで各種の処理を実行する。プロセッサ31によって実行されるプログラムは、サーバ30全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS、及び、サーバ30を本発明の情報処理装置として機能させるためのアプリケーションプログラム等である。
【0058】
記憶装置32は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM及びRAMなどの半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ31に作業領域を提供し、プロセッサ31が実行する各種処理によって生成されるデータを一時的に記憶する。
ストレージは、ユーザU、地図及びゲーム等に関する各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD、SSD、FD、MOディスク、CD、DVD、SDカード、及びUSBメモリ等によって構成されている。なお、サーバ30とネットワークNを介して接続されたデータベース用のサーバコンピュータをストレージとして利用してもよい。
【0059】
通信用インターフェース33は、例えば、ネットワークインターフェースカード等により構成され、サーバ30の通信処理を制御する。通信用インターフェース33による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース33による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0060】
次に、
図6を参照しながら、サーバ30の構成について機能面から改めて説明する
図6に示されるように、サーバ30は、複数の機能部、具体的には、サーバ側記憶部34、サーバ側送受信部35、サーバ側生成部36、抽選部37、及び、オブジェクト変換部38を備える。これらの機能部は、サーバ30のハードウェア機器と、サーバ30に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ30が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
【0061】
[サーバ側記憶部34]
サーバ側記憶部34は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、ユーザUに関するデータ、及び、ゲームの進行処理に関するデータ(ゲーム進行用データ)等を含む各種データを記憶する。
ユーザUに関するデータとしては、ユーザU又はユーザUが使用しているユーザ端末10を特定する識別子(ユーザID又は端末ID)とその識別子に関連付けられた各種情報(ユーザUの個人情報、ユーザ端末10の機種、アクセス履歴、決済履歴、又は、ステータス等のゲームの進捗状況等)を含む。
ゲーム進行用データとしては、ユーザUが所有するキャラクタに関する情報(名前、属性、能力及びレベル等)、ユーザUが所有するアイテム等のその他オブジェクトに関する情報、クエストに関する情報、又は、抽選モードに関する情報等を含む。
【0062】
[サーバ側送受信部35]
サーバ側送受信部35は、主にプロセッサ31、記憶装置32及び通信用インターフェース33により実現され、ユーザ端末10との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、ゲームのプレイ中、サーバ側送受信部35は、ユーザUのユーザ端末10に向けてゲーム進行用データを送信し、そのユーザ端末10からゲーム操作データを受信する。また、ゲームの共同プレイが行われる間、サーバ側送受信部35は、共同プレイを行う複数のユーザUの各々のユーザ端末10から、共同プレイ用データを受信し、ユーザU間で同期を取るためのデータ(広義のゲーム進行用データ)を各ユーザ端末10に向けて送信する。
【0063】
[サーバ側生成部36]
サーバ側生成部36は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、サーバ側送受信部35によって送信されるデータを生成する。ここで生成されるデータには、具体的には、ユーザ端末10から受信したゲーム操作データに対応したゲーム進行用データ等が含まれる。なお、ゲーム進行用データには、抽選モードを切り替えた際にユーザ端末10に表示させる切替結果表示データ、抽選結果をユーザ端末10に表示させる抽選結果表示データ、オブジェクトが収容されているボックスをユーザ端末10に表示させるボックス表示データ、オブジェクトを変換した際にユーザ端末10に表示させる変換結果表示データ、及び、ゲームの共同プレイが行われる間、共同プレイを行う複数のユーザU間で同期を取るためのデータ等も含まれる。
【0064】
[抽選部37]
抽選部37は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、ユーザ端末10からの抽選申込指示に基づき、オブジェクトを抽選する。
また、抽選部37は、ユーザ端末10からの切替指示に基づき、第一モードと第二モードの二種類の抽選モードを切り替える。この抽選モードの切り替えは、ステージごとであってもよいし、キャラクタごとであってもよい。キャラクタごとに抽選モードを設定した場合は、そのキャラクタがリーダであればそのキャラクタの設定に基づいてユーザUの抽選モードを設定し、そのキャラクタがリーダでなければ、ユーザUの抽選モードを第二モードに設定する。また、抽選モードは、共同プレイの開始時又はプレイ中に切り替えることとしてもよい。なお、第一モードから第二モードに切り替える際に、第一モードの抽選履歴がある場合は、その抽選履歴を残した状態で抽選制限を継続したまま、第二モードに切り替える。このとき、第二モードで抽選結果オブジェクトを使用した場合であっても、第一モードの抽選制限は解除しない。
【0065】
[オブジェクト変換部38]
オブジェクト変換部38は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、ステージをクリアした場合等の所定条件の後、抽選結果オブジェクトのうち、未使用の抽選結果オブジェクトが存在する場合、その抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換する。オブジェクトを変換する際には、上記の抽選部37と連動して抽選を実施してもよい。
【0066】
なお、一般的にユーザ端末10及びサーバ30は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明におけるゲームシステムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0067】
<ゲームシステムSの処理の流れについて>
次に、
図7乃至
図11を参照しながら、上記構成からなるゲームシステムSにおいて実行される処理の流れについて説明する。
本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータシステムとして機能するゲームシステムSを用いることで実現され、換言すると、ゲームシステムSが実行する情報処理では、本実施形態に係る情報処理方法が適用されている。
【0068】
本実施形態におけるゲームシステムSにおいて実行される情報処理は、大別すると、抽選モードを切り替える処理[抽選モード切替処理]、第一モードにおける抽選処理[第一モード抽選処理]、第二モードにおける抽選処理[第二モード抽選処理]、及び、未使用のオブジェクトを変換する処理[オブジェクト変換処理]の4つの処理から主に構成されている。以下、それぞれの処理について個別に説明する。
【0069】
[抽選モード切替処理]
先ず、
図7及び
図8に基づいて、抽選モード切替処理について説明する。
「抽選モード切替処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、ユーザUからの要求に応じて、ユーザUの抽選モードを第一モードと第二モードとの間で切り替える処理をいう。
【0070】
図7に示されるように、サーバ30は、ユーザ端末10から切替指示操作データを受信し、ユーザUから抽選モードを切り替える指示を受け付けると(S101)、ユーザUにより選択された抽選モードが、第一モードか第二モードかについて判断する(S102)。
【0071】
ユーザUにより選択された抽選モードが第一モードの場合(S102:第一モード)、これまでに第一モードで実施した抽選履歴があるか否かを判断し(S103)、抽選履歴がある場合は(S103:YES)、その抽選履歴を反映させ(S104)、その抽選履歴に基づく抽選制限を継続した状態のまま、抽選モードを第一モードに設定する(S105)。なお、初めて第一モードに設定する等、これまでの抽選履歴がない場合は(S103:NO)、そのまま抽選モードを第一モードに設定する(S105)。
【0072】
一方、ユーザUにより選択された抽選モードが第二モードの場合(S102:第二モード)、これまでに第一モードで実施した抽選履歴があるか否かを判断し(S106)、抽選履歴がある場合は(S106:YES)、その抽選履歴を記憶して残した状態のままま(S107)、抽選モードを第二モードに設定する(S108)。なお、抽選履歴がない場合は(S106:NO)、そのまま抽選モードを第二モードに設定する(S108)。
【0073】
そして、第一モードに設定(S105)又は第二モードに設定(S108)した後、その切替結果を通知するゲーム進行用データである切替結果表示データを生成し(S109)、その切替結果表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S110)、処理を終了する。
【0074】
なお、抽選モードの切り替えは、ステージごとに切り替えることもできるし、キャラクタごとに切り替えることもできる。
図7に示される上記処理は、ステージごとに切り替える場合であっても、キャラクタごとに切り替える場合であっても共通であるが、キャラクタごとに抽選モードを切り替えた場合は、上記処理の後に、さらに以下の処理が実行される。
【0075】
図8に示されるように、サーバ30は、リーダに設定されているキャラクタの抽選モードが設定済か否かを判断し(S201)、リーダの抽選モードが設定済の場合(S201:YES)、そのリーダの抽選モードの設定に基づいて、ユーザUの抽選モードを設定する(S202)。すなわち、リーダの抽選モードの設定が第一モードであれば、ユーザUは第一モードでゲームをプレイするように設定され、リーダの抽選モードの設定が第二モードであれば、ユーザUは第二モードでゲームをプレイするように設定される。
【0076】
一方、リーダの抽選モードが設定されていない場合(S201:NO)、ユーザUの抽選モードを第二モードに設定する(S203)。すなわち、第一モードに設定した各キャラクタについては、抽選履歴があればその抽選履歴に基づく抽選制限を継続した状態のまま、ユーザUは第二モードでゲームをプレイするように設定される。
【0077】
そして、ユーザUの抽選モードを設定(S202又はS203)した後、その切替結果を通知するゲーム進行用データである切替結果表示データを生成し(S204)、その切替結果表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S205)、処理を終了する。
【0078】
上記の一連の工程が終了した時点で、抽選モード切替処理が終了する。以降、ユーザUがゲームをプレイしている最中、厳密にいうと、クリア報酬として抽選が実施される特定のクエストにユーザUが挑戦する際等に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、抽選モード切替処理の一例である。
【0079】
[第一モード抽選処理]
次に、
図9に基づいて、第一モード抽選処理について説明する。
「第一モード抽選処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、抽選モードを第一モードに設定しているときに、ユーザUからの要求に応じて、抽選を実施する処理をいう。
【0080】
図9に示されるように、サーバ30は、ユーザ端末10から抽選申込指示操作データを受信し、ユーザUからの抽選申込を受け付けると(S301)、候補となる複数のオブジェクトが収容されているボックス内から、オブジェクトごとに設定されている当選確率に基づいて抽選結果オブジェクトを選択し(S302)、その選択した抽選結果オブジェクトをユーザUに付与する(S303)。その後、抽選結果オブジェクトをボックス内から削除し(S304)、次回以降の抽選では、その抽選結果オブジェクトが選択できないように抽選制限を行う。
【0081】
そして、その抽選結果を通知するゲーム進行用データである抽選結果表示データを生成し(S305)、その抽選結果表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S306)。
【0082】
さらに、ユーザUがその抽選結果オブジェクトを使用したか否かを判断し(S307)、使用していない場合は(S307:NO)、続いて、抽選結果オブジェクトの数がボックス内に収容されているオブジェクトの数の上限値に達したか否かを判断する(S308)。抽選結果オブジェクトを使用した場合(S307:YES)、又は、抽選結果オブジェクトの数が上限値に達した場合(S308:YES)、削除されたオブジェクトを元に戻すか、又は、新たなオブジェクトを追加する等してボックス内のオブジェクトの数を上限値まで回復させることにより、ボックスをリセットして抽選制限を解除する(S309)。
【0083】
そして、ボックスをリセットした後(S309)、リセットした状態を示すボックスの情報を通知するゲーム進行用データであるボックス表示データを生成し(S310)、そのボックス表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S311)、処理を終了する。一方、抽選結果オブジェクトの数が未だ上限値に達していない場合は(S308:NO)、ボックスから抽選結果オブジェクトを削除したことを示す抽選後のボックスの情報を通知するゲーム進行用データであるボックス表示データを生成し(S310)、そのボックス表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S311)、処理を終了する。
【0084】
上記の一連の工程が終了した時点で、第一モード抽選処理が終了する。以降、ユーザUが第一モードでゲームをプレイしている最中、厳密にいうと、第一モードで抽選が実施された場合に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、第一モード抽選処理の一例である。
【0085】
[第二モード抽選処理]
次に、
図10に基づいて、第二モード抽選処理について説明する。
「第二モード抽選処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、抽選モードを第二モードに設定しているときに、ユーザUからの要求に応じて、抽選を実施する処理をいう。
【0086】
図10に示されるように、サーバ30は、ユーザ端末10から抽選申込指示操作データを受信し、ユーザUからの抽選申込を受け付けると(S401)、候補となる複数のオブジェクトが収容されているボックス内から、オブジェクトごとに設定されている当選確率に基づいて抽選結果オブジェクトを選択し(S402)、その選択した抽選結果オブジェクトを、ユーザUに付与する(S403)。
【0087】
そして、その抽選結果を通知するゲーム進行用データである抽選結果表示データを生成し(S404)、その抽選結果表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S405)、処理を終了する。
【0088】
上記の一連の工程が終了した時点で、第二モード抽選処理が終了する。以降、ユーザUが第二モードでゲームをプレイしている最中、厳密にいうと、第二モードで抽選が実施された場合に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、第二モード抽選処理の一例である。
【0089】
[オブジェクト変換処理]
次に、
図11に基づいて、オブジェクト変換処理について説明する。
「オブジェクト変換処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、ステージをクリアする等の所定条件を満たしたときに、未使用の抽選結果オブジェクトが残っている場合に、その抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換する処理をいう。
【0090】
図11に示されるように、サーバ30は、ユーザUがステージをクリアしたか否かを判断し(S501)、ステージをクリアしている場合には(S501:YES)、その時点で未使用の抽選結果オブジェクトがあるか否かを判断する(S502)。未使用の抽選結果オブジェクトがある場合(S502:YES)、その未使用の抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換する(S503)。
【0091】
そして、その変換結果を通知するゲーム進行用データである変換結果表示データを生成し(S504)、その変換結果表示データをユーザUのユーザ端末10に向けて送信して(S505)、処理を終了する。なお、ステージをクリアしていない場合(S501:NO)、又は、未使用の抽選結果オブジェクトがない場合(S502:NO)、そのまま処理を終了する。
【0092】
上記の一連の工程が終了した時点で、抽選モード切替処理が終了する。以降、ユーザUがゲームをプレイしている最中、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、オブジェクト変換処理の一例である。
【0093】
<その他の実施形態>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、サーバ30に本発明のプログラムを実行させ、本発明の情報処理装置として機能させているが、サーバ30が有する情報処理装置としての機能のうちの一部又は全部をユーザ端末10に備えることとしてもよい。例えば、抽選部37及びオブジェクト変換部38に相当する機能が、ユーザ端末10に備わっていてもよい。
【0094】
また、本実施形態では、ゲームの一例として、ユーザUが操作するユーザ端末10とサーバ30との間で行われるデータ通信を利用するオンラインゲームについて説明した。ただし、ゲームの種類については特に限定されるものではなく、データ通信不要なオフラインゲームであってもよい。また、例えば、WebブラウザとSNS(Social Networking Service)のアカウントのみで利用可能なソーシャルゲーム等であってもよい。
【0095】
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係るプログラム、情報処理方法及び情報処理装置の主な特徴は以下の通りである。
【0096】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、ゲーム内で使用可能なオブジェクトを抽選する抽選部を有し、抽選部は、抽選の結果である抽選結果オブジェクトをユーザが使用するまで、抽選結果オブジェクトと同一のオブジェクトを抽選しないように抽選制限をする第一モードと、ユーザによる抽選結果オブジェクトの使用有無にかかわらず、抽選制限をしない第二モードと、を切り替え可能に提供する。
上記の情報処理装置によれば、第一モードでは、抽選結果オブジェクトを気軽に使用できないものの、抽選結果オブジェクトを使用するまでは既に抽選されたオブジェクトと同一のオブジェクトが抽選されないように抽選制限をするので、最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすい。一方、第二モードでは、抽選制限はしないものの、抽選結果オブジェクトの使用が抽選結果に影響を与えないので、抽選結果オブジェクトが最も希望する特定のオブジェクトではない場合、すなわち、他の有利なオブジェクトの場合であっても気軽に使用することができ、多くの有利なオブジェクトを入手しやすい。そして、これらのメリットの異なる二種類の抽選モードが切り替え可能に提供されるため、ゲームバランスを維持しつつ、最も希望する特定のオブジェクトを確実に入手したいユーザ、及び、なるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく入手したいユーザ、いずれのユーザに対しても抽選に対する期待感を高めることができ、ユーザ全体のゲーム満足度を向上させることができる。
【0097】
[2]上記の情報処理装置は、第一モードでは、抽選結果オブジェクトをユーザが使用した場合に、全てのオブジェクトに対する抽選制限を解除する。
このように、第一モードでは、抽選結果オブジェクトを使用すると全てのオブジェクトに対する抽選制限が解除されるので、ユーザは、最も希望する特定のオブジェクトを入手するために、抽選結果オブジェクトごとに使用の要否をそれぞれ判断する必要がある。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0098】
[3]上記の情報処理装置は、第一モードでは、抽選結果オブジェクトの候補となるオブジェクトの数の上限値が設定されている。
このように、第一モードでは、抽選結果オブジェクトの候補となるオブジェクト数の上限値が予め決まっているので、ユーザは、最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすくなる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0099】
[4]上記の情報処理装置は、第一モードでは、抽選結果オブジェクトの数が上限値に達した場合、全てのオブジェクトに対する抽選制限を解除する。
このように、第一モードでは、抽選結果オブジェクトの数が上限値に達したときに抽選制限が解除されるので、ユーザは、最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすいうえ、上限値に達した後は、最も希望する特定のオブジェクトを入手する機会が新たに発生する。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0100】
[5]上記の情報処理装置は、抽選部は、第一モードと第二モードとを切り替えた場合であっても、第一モードにおける抽選結果オブジェクトの抽選履歴を残した状態で、第一モードにおける抽選制限を継続する。
このように、第一モードと第二モードとを切り替えた場合であっても、第一モードにおいては抽選履歴を残した状態で抽選制限が継続されているので、ユーザは、最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすい状態を一旦保持したまま、第二モードにおいてなるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく得ることもできる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0101】
[6]上記の情報処理装置は、抽選部は、第二モードにおいて抽選結果オブジェクトをユーザが使用した場合であっても、抽選履歴を残した状態で、第一モードにおける抽選制限を継続する。
このように、第二モードにおいて抽選結果オブジェクトを使用した場合であっても、第一モードにおいては抽選履歴を残した状態で抽選制限が継続されているので、ユーザは、最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすい状態を一旦保持したまま、第二モードにおいてなるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく得ることもできる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0102】
[7]上記の情報処理装置は、抽選部は、ゲーム内に用意されたステージごとに第一モードと第二モードとを切り替え可能とする。
このように、ステージごとに第一モードと第二モードとを切り替えることができるので、ユーザは、攻略する各ステージに適した抽選モードを選択することができる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0103】
[8]上記の情報処理装置は、ゲームは、ユーザが保有する複数のキャラクタによりチームを構成してゲーム内に用意されたステージをクリアする内容であり、抽選部は、キャラクタごとに第一モードと第二モードとを切り替え可能とする。
このように、キャラクタごとに第一モードと第二モードとを切り替えることができるので、ユーザは、チームを構成する各キャラクタに適した抽選モードを選択することができる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0104】
[9]上記の情報処理装置は、抽選部は、第一モード又は第二モードに未設定のキャラクタがチームのリーダとして選択されたときは、第二モードを設定する。
このように、所定のキャラクタには第一モードを設定しつつも、そのキャラクタをチームのリーダをして選択しなければ、ユーザは、第二モードでゲームをプレイすることができるので、所定のキャラクタについては最も希望する特定のオブジェクトを入手しやすい状態にしたまま、抽選結果オブジェクトを気軽に使用することができる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0105】
[10]上記の情報処理装置は、所定条件の後、抽選結果オブジェクトが使用されなかった場合、抽選結果オブジェクトを他のオブジェクトに変換するオブジェクト変換部を、さらに有する。
このように、使用しなかった抽選結果オブジェクトは他のオブジェクトに変換されるので、ユーザは、抽選結果オブジェクトを無駄にすることがなくなる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0106】
[11]上記の情報処理装置は、ユーザがユーザと共同でゲームをプレイする共同プレイヤを募集し、他のユーザが共同プレイヤとしてゲームに参加して共同プレイを行う場合、抽選部は、共同プレイの開始時又はプレイ中に、第一モードと第二モードとを切り替え可能とする。
このように、共同プレイの開始時又はプレイ中に、第一モードと第二モードとを切り替えることができるので、ユーザは、共同プレイを行うメンバーに適した抽選モードを選択することができる。そのため、ゲームバランスを維持しつつ、抽選に対する期待感をさらに高めることができ、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0107】
[12]また、本実施形態に係る情報処理方法によれば、コンピュータが、ゲーム内で使用可能なオブジェクトを抽選し、抽選の結果である抽選結果オブジェクトをユーザが使用するまで、抽選結果オブジェクトと同一のオブジェクトを抽選しないように抽選制限をする第一モードと、ユーザによる抽選結果オブジェクトの使用有無にかかわらず、抽選制限をしない第二モードと、を切り替え可能に提供する。
このように、第一モードと第二モードとが切り替え可能に提供されるため、ゲームバランスを維持しつつ、最も希望する特定のオブジェクトを確実に得たいユーザ、及び、なるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく得たいユーザ、いずれのユーザに対しても抽選に対する期待感を高めることができ、ユーザ全体のゲーム満足度を向上させることができる。
【0108】
[13]また、本実施形態に係るプログラムによれば、コンピュータにより実行されるプログラムであって、コンピュータに、ゲーム内で使用可能なオブジェクトを抽選させ、抽選の結果である抽選結果オブジェクトをユーザが使用するまで、抽選結果オブジェクトと同一のオブジェクトを抽選しないように抽選制限をする第一モードと、ユーザによる抽選結果オブジェクトの使用有無にかかわらず、抽選制限をしない第二モードと、を切り替え可能に提供させる。
このように、第一モードと第二モードとが切り替え可能に提供されるため、ゲームバランスを維持しつつ、最も希望する特定のオブジェクトを確実に得たいユーザ、及び、なるべく多くの有利なオブジェクトを無駄なく得たいユーザ、いずれのユーザに対しても抽選に対する期待感を高めることができ、ユーザ全体のゲーム満足度を向上させることができる。
【解決手段】選択された抽選モードが第一モードの場合(S102:第一モード)、これまでに第一モードで実施した抽選履歴があるか否かを判断し(S103)、抽選履歴がある場合は(S103:YES)、その抽選履歴を反映させ(S104)、その抽選履歴に基づく抽選制限を継続した状態のまま、抽選モードを第一モードに設定する(S105)。選択された抽選モードが第二モードの場合(S102:第二モード)、これまでに第一モードで実施した抽選履歴があるか否かを判断し(S106)、抽選履歴がある場合は(S106:YES)、その抽選履歴を記憶して残した状態のままま(S107)、抽選モードを第二モードに設定する(S108)。