(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6804003
(24)【登録日】2020年12月3日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】コンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材
(51)【国際特許分類】
E04G 17/065 20060101AFI20201214BHJP
F16B 5/02 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
E04G17/065 G
F16B5/02 K
E04G17/065 A
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-106631(P2020-106631)
(22)【出願日】2020年6月20日
【審査請求日】2020年6月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520225565
【氏名又は名称】田口 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】田口敦也
【審査官】
前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−199337(JP,A)
【文献】
特開2002−220922(JP,A)
【文献】
実開平03−099149(JP,U)
【文献】
特開昭60−092557(JP,A)
【文献】
実公昭46−030337(JP,Y1)
【文献】
特開2005−133404(JP,A)
【文献】
特開平08−053936(JP,A)
【文献】
実開平04−055955(JP,U)
【文献】
特開2009−108911(JP,A)
【文献】
実開昭61−194055(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 17/06−17/065
F16B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視で、相対向して配置される第1型枠形成部材(1)と、この第1型枠形成部材(1)に直交する第2型枠形成部材(2)と有するコンクリート打設用型枠(3)と、
このコンクリート打設用型枠(3)内に設けられ、前記第1型枠形成部材(1)同士の間隔(W1)を規定する第1規定部材(10)と、この第1規定部材(10)と前記第2型枠形成部材(2)との間隔(W2)を規定する第2規定部材(20)と、
を備えた、コンクリート打設用型枠構造であって、
平面視で、前記第1規定部材(10)は、
前記第1型枠形成部材(1)同士の間において前記第1型枠形成部材(1)に対し直交して配置され、両端部にネジ部(13)が設けられるとともに、中央部(15c)に前記両端のネジ部(13)と軸線(14a)が直交する中央ネジ部(14)が設けられ、前記両端部のネジ部(13)の軸線(13a)と前記中央ネジ部(14)の軸線(14a)とが同一平面上で直交する、中央部材(15)と、
この中央部材(15)の両端部のネジ部(13)のうち一方のネジ部とネジ結合することで、中央部材(15)と一方の第1型枠形成部材(1)との間隔(W11)を調整可能とする一方の第1棒状ネジ部材(11)と、
前記中央部材(15)の両端部のネジ部(13)のうち他方のネジ部(13)とネジ結合することで、中央部材(15)と他方の第1型枠形成部材(1)との間隔(W11’)を調整可能とする他方の第1棒状ネジ部材(11’)と、
を備え、
平面視で、前記第2規定部材(20)は、
前記中央部材(15)の中央ネジ部(14)とネジ結合することで、中央部材(15)と前記第2型枠形成部材(2)との間隔(W2)を調整可能とする第2棒状ネジ部材(22)を備え、
前記両端部のネジ部(13)は筒状ナット形状であり、
前記両端部のネジ部(13)の軸線(13a)方向に関し、前記中央部材(15)は第1型枠形成部材(1)同士の間隔(W1)よりも短く、
前記第1棒状ネジ部材(11)の第1型枠形成部材(1)側の端部には、第1棒状ネジ部材(11)と第1型枠形成部材(1)とを接続する接続部材(30)がネジ結合され、
前記中央部材(15)の端部のネジ部(13)と第1棒状ネジ部材(11)とのネジ結合の長さ(L2)は、第1棒状ネジ部材(11)における中央部材(15)の端部のネジ結合部および前記接続部材(30)とのネジ結合部を除く部位の長さ(L1)よりも長く、
前記中央部材(15)の中央部(15c)は、前記両端部のネジ部(13)の軸線(13a)を挟んで相対向する一対の平面部(15f、15f)を有している
ことを特徴とするコンクリート打設用型枠構造。
【請求項2】
請求項1において、
前記中央部材(15)と第1棒状ネジ部材(11)とのネジ結合部におけるネジ結合境界部には、リング状の止め輪(40)が設けられることを特徴とするコンクリート打設用型枠構造。
【請求項3】
請求項1または2のコンクリート打設用型枠構造に用いられる中央部材(15)であって、
中央部(15c)の両端部に筒状ナット形状のネジ部(13)が設けられるとともに、中央部(15c)に前記両端のネジ部(13)と軸線(14a)が直交する中央ネジ部(14)が設けられ、前記両端部のネジ部(13)の軸線(13a)と前記中央ネジ部(14)の軸線(14a)とが同一平面上で直交し、
前記中央部(15c)は、前記両端部のネジ部(13)の軸線(13a)を挟んで相対向する一対の平面部(15f、15f)を有している
ことを特徴とするコンクリート打設用中央部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1の
図2に見られるように、
平面視で、相対向して配置される第1型枠形成部材(100,100)と、この第1型枠形成部材(100,100)に直交する第2型枠形成部材(100)と有するコンクリート打設用型枠と、
このコンクリート打設用型枠内に設けられ、前記第1型枠形成部材(110,100)同士の間隔を規定する第1規定部材(21)と、この第1規定部材(21)と前記第2型枠形成部材(100)との間隔を規定する第2規定部材(22)と、
を備えた、コンクリート打設用型枠構造であって、
平面視で、前記第1規定部材(21)は、
前記第1型枠形成部材(100,100)同士の間において前記第1型枠形成部材(100,100)に対し直交して配置され、中央部(23)に中央ネジ部が設けられた中央部材(21)を備え、
平面視で、前記第2規定部材(22)は、
前記中央部材の中央ネジ部とネジ結合することで、中央部材と前記第2型枠形成部材との間隔を調整可能とする第2棒状ネジ部材を備えているコンクリート打設用型枠構造が知られている。
【0003】
この特許文献1のコンクリート打設用型枠構造によれば、第1規定部材(21)および第2規定部材(22)によって、第1規定部材(21)と第2型枠形成部材(100)との間隔を規定することが可能かも知れない。
【0004】
しかし、特許文献1には、その0040段落に、
「以上の様に構成された第2実施例は、平行に配置された型枠100、100の
間に、サポート部材本体21を挿入し、このサポート部材本体21の両端部に形
成された固定部材30のボルト部材33により、サポート部材本体21と型枠1
00、100とを固定する。」
と記載され、同0042段落に、
「また固定部材30のボルト部材33は、サポート部材本体21を貫通する構成
にすることもでき」
との記載はあるものの、サポート部材本体21と固定部材30との結合構造については記載されておらず、しかも、サポート部材本体21はサポート棒部材22側に開口した断面U字形の部材であるから(同文献0037段落および
図2(b))、サポート部材本体21はサポート棒部材22の軸方向に移動するおそれがある。
【0005】
したがって、第1規定部材(サポート部材本体21)と第2型枠形成部材(100)との間隔は不安定となるおそれがある。
【0006】
また、従来、例えば特許文献2の
図2〜
図4に見られるように、
平面視で、相対向して配置される第1型枠形成部材(12a、12b)と、この第1型枠形成部材(12a、12b)に直交する第2型枠形成部材(11)と有するコンクリート打設用型枠と、
このコンクリート打設用型枠内に設けられ、前記第1型枠形成部材(12a、12b)同士の間隔を規定する第1規定部材(第1セパレータ13)と、この第1規定部材(13)と前記第2型枠形成部材(11)との間隔を規定する第2規定部材(第2セパレータ14)と、
を備えた、コンクリート打設用型枠構造であって、
隣接して直交する二つの孔22,23(孔22はネジ穴、孔23は通し孔(バカ孔))が加工された金属ブロックにより構成されている支持金具21を備え、
第2規定部材(14)は、通し孔23に第1セパレータ13を通すことで第1セパレータ13上に支持された支持金具21のネジ穴22に一端をネジ結合させることで、支持金具21と前記第2型枠形成部材との間隔を調整可能としたコンクリート打設用型枠構造が知られている。
【0007】
しかし、この特許文献2のものでは、支持金具21が第1セパレータ13上をスライド可能な上に、第2セパレータ14に作用する軸力(スラスト力あるいは引っ張り力)が、支持金具21を第1セパレータ13の軸線回りに回動させようとするモーメントを発生させる。
【0008】
したがって、第1規定部材(第1セパレータ13)と第2型枠形成部材(11)との間隔は不安定となるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平6−14356号公報
【特許文献2】特開平8−53936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材と、第1型枠形成部材に直交する第2型枠形成部材との間隔を、安定した状態で規定することができるコンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明のコンクリート打設用型枠構造は、
平面視で、相対向して配置される第1型枠形成部材と、この第1型枠形成部材に直交する第2型枠形成部材と有するコンクリート打設用型枠と、
このコンクリート打設用型枠内に設けられ、前記第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材と、この第1規定部材と前記第2型枠形成部材との間隔を規定する第2規定部材と、
を備えた、コンクリート打設用型枠構造であって、
平面視で、前記第1規定部材は、
前記第1型枠形成部材同士の間において前記第1型枠形成部材に対し直交して配置され、両端部にネジ部が設けられるとともに、中央部に前記両端のネジ部と軸線が直交する中央ネジ部が設けられ、前記両端部のネジ部の軸線と前記中央ネジ部の軸線とが同一平面上で直交する、中央部材と、
この中央部材の両端部のネジ部のうち一方のネジ部とネジ結合することで、中央部材と一方の第1型枠形成部材との間隔を調整可能とする一方の第1棒状ネジ部材と、
前記中央部材の両端部のネジ部のうち他方のネジ部とネジ結合することで、中央部材と他方の第1型枠形成部材との間隔を調整可能とする他方の第1棒状ネジ部材と、
を備え、
平面視で、前記第2規定部材は、
前記中央部材の中央ネジ部とネジ結合することで、中央部材と前記第2型枠形成部材との間隔を調整可能とする第2棒状ネジ部材を備え
、
前記両端部のネジ部は筒状ナット形状であり、
前記両端部のネジ部)の軸線方向に関し、前記中央部材は第1型枠形成部材同士の間隔よりも短く、
前記第1棒状ネジ部材の第1型枠形成部材側の端部には、第1棒状ネジ部材と第1型枠形成部材とを接続する接続部材がネジ結合され、
前記中央部材の端部のネジ部と第1棒状ネジ部材とのネジ結合の長さは、第1棒状ネジ部材における中央部材の端部のネジ結合部および前記接続部材とのネジ結合部を除く部位の長さよりも長く、
前記中央部材の中央部は、前記両端部のネジ部の軸線を挟んで相対向する一対の平面部を有していることを特徴とする。
【0012】
このコンクリート打設用型枠構造によれば、
平面視で、第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材は、
第1型枠形成部材同士の間において第1型枠形成部材に対し直交して配置され、両端部にネジ部が設けられるとともに、中央部に前記両端のネジ部と軸線が直交する中央ネジ部が設けられ、前記両端部のネジ部の軸線と前記中央ネジ部の軸線とが同一平面上で直交する、中央部材と、
この中央部材の両端部のネジ部のうち一方のネジ部とネジ結合することで、中央部材と一方の第1型枠形成部材との間隔を調整可能とする一方の第1棒状ネジ部材と、
前記中央部材の両端部のネジ部のうち他方のネジ部とネジ結合することで、中央部材と他方の第1型枠形成部材との間隔を調整可能とする他方の第1棒状ネジ部材と、
を備えているので、
第1型枠形成部材同士の間に第1規定部材を配置し、その中央部材の両端部にそれぞれネジ結合される第1棒状ネジ部材を中央部材に対し回動させることで、第1型枠形成部材同士の間隔を適切に調整して規定することができる。
また、平面視で、第2規定部材は、
中央部材の中央ネジ部とネジ結合することで、中央部材と前記第2型枠形成部材との間隔を調整可能とする第2棒状ネジ部材を備えているので、第2棒状ネジ部材を中央部材に対し回動させることで、中央部材と第2型枠形成部材との間隔を適切に調整して規定することができる。
そして、中央部材は、その両端部にそれぞれ第1棒状ネジ部材が従来技術とは異なり挿通ではなくネジ結合され、これら第1棒状ネジ部材を中央部材に対して回動させることで、位置決めがなされるから、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を安定した状態で規定することができる。
また、第2棒状ネジ部材がネジ結合される中央部材の中央ネジ部は、その軸線が前記両端部のネジ部の軸線と同一平面上で直交するように設けられているから、第2棒状ネジ部材に作用する軸力(スラスト力あるいは引っ張り力)は、中央部材を第1棒状ネジ部材の軸線回りに回動させようとするモーメントを発生させないし、中央部材は第1棒状ネジ部材に対してネジ結合されているので、第1棒状ネジ部材対し、第2棒状ネジ部材の軸線方向へ移動するおそれもない。
【0013】
したがって、本発明のコンクリート打設用型枠構造によれば、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材と、第1型枠形成部材に直交する第2型枠形成部材との間隔を、安定した状態で規定することができる。
【0014】
また、前記第1棒状ネジ部材の第1型枠形成部材側の端部には、第1棒状ネジ部材と第1型枠形成部材とを接続する接続部材がネジ結合され、
前記中央部材の端部のネジ部と第1棒状ネジ部材とのネジ結合の長さは、第1棒状ネジ部材における中央部材の端部のネジ結合部および前記接続部材とのネジ結合部を除く部位の長さよりも長い構成
となっているので、中央部材および第1棒状ネジ部材に作用する第2棒状ネジ部材の軸力を、中央部材および第1棒状ネジ部材で安定した状態で受け止めることが可能となる。
【0016】
このコンクリート打設用型枠構造においては、
前記中央部材と第1棒状ネジ部材とのネジ結合部におけるネジ結合境界部には、リング状の止め輪が設けられる構成とすることができる。
このように構成すると、中央部材と第1棒状ネジ部材とのネジ結合状態をリング状の止め輪で固定化できるため、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を第1規定部材で、より安定した状態で規定することができるとともに、第1規定部材と第2型枠形成部材との間隔を、より安定した状態で規定することができる。
【0017】
また、上記課題を解決するために本発明のコンクリート打設用中央部材は、
請求項
1または2のコンクリート打設用型枠構造に用いられる中央部材であって、
中央部の両端部に
筒状ナット形状のネジ部が設けられるとともに、中央部に前記両端のネジ部と軸線が直交する中央ネジ部が設けられ、前記両端部のネジ部の軸線と前記中央ネジ部の軸線とが同一平面上で直交し
、
前記中央部は、前記両端部のネジ部の軸線を挟んで相対向する一対の平面部を有していることを特徴とする。
【0018】
このコンクリート打設用中央部材によれば、
その両端部にそれぞれ第1棒状ネジ部材が従来技術とは異なり挿通ではなくネジ結合され、これら第1棒状ネジ部材を中央部材に対して回動させることで、位置決めがなされるから、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を安定した状態で規定することができる。
また、第2棒状ネジ部材がネジ結合される中央ネジ部は、その軸線が前記両端部のネジ部の軸線と同一平面上で直交するように設けられているから、第2棒状ネジ部材に作用する軸力(スラスト力あるいは引っ張り力)は、中央部材を第1棒状ネジ部材の軸線回りに回動させようとするモーメントを発生させないし、中央部材は第1棒状ネジ部材に対してネジ結合されているので、第1棒状ネジ部材対し、第2棒状ネジ部材の軸線方向へ移動するおそれもない。
【0019】
したがって、本発明のコンクリート打設用中央部材によれば、相対向して配置される第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材と、第1型枠形成部材に直交する第2型枠形成部材との間隔を、安定した状態で規定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係るコンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材の実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は図(a)の左側面図、(c)は止め輪40の平面図、(d)は同じく正面図。
【
図2】(a)(b)は本発明に係るコンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材の実施の形態の適用例を示す平面図。
【
図3】他の実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は図(a)の左側面図、(c)は図(b)における部分省略c−c断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るコンクリート打設用型枠構造およびコンクリート打設用中央部材の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0022】
図1に示すように、この実施の形態のコンクリート打設用型枠構造は、
平面視で、相対向して配置される第1型枠形成部材1、1と、この第1型枠形成部材1に直交する第2型枠形成部材2と有するコンクリート打設用型枠3と、
このコンクリート打設用型枠3内に設けられ、第1型枠形成部材1同士の間隔W1を規定する第1規定部材10と、この第1規定部材10と第2型枠形成部材2との間隔W2を規定する第2規定部材20と、を備えている。
【0023】
平面視で、第1規定部材10は、
第1型枠形成部材1同士の間において第1型枠形成部材1に対し直交して配置され、両端部にネジ部13が設けられるとともに、中央部15cに両端のネジ部13と軸線14aが直交する中央ネジ部14が設けられ、両端部のネジ部13の軸線13aと中央ネジ部14の軸線14aとが同一平面上で直交する中央部材15と、
この中央部材15の両端部のネジ部13のうち一方のネジ部とネジ結合することで、中央部材15と一方の第1型枠形成部材1との間隔W11を調整可能とする一方の第1棒状ネジ部材11と、
中央部材15の両端部のネジ部13のうち他方のネジ部とネジ結合することで、中央部材15と他方の第1型枠形成部材1との間隔W11’を調整可能とする他方の第1棒状ネジ部材11’と、を備えている。
なお、第1規定部材10は、第1型枠形成部材1に対しネジ部13の軸線13aが直交するように配置される。
【0024】
平面視で、第2規定部材20は、
中央部材15の中央ネジ部14とネジ結合することで、中央部材15と第2型枠形成部材2との間隔W2を調整可能とする第2棒状ネジ部材22を備えている。
【0025】
このコンクリート打設用型枠構造によれば、
平面視で、第1型枠形成部材1同士の間隔W1を規定する第1規定部材10は、
第1型枠形成部材1同士の間において第1型枠形成部材1に対し直交して配置され、両端部にネジ部13が設けられるとともに、中央部15cに両端のネジ部13と軸線14aが直交する中央ネジ部14が設けられ、両端部のネジ部13の軸線13aと中央ネジ部14の軸線14aとが同一平面上で直交する、中央部材15と、
この中央部材15の両端部のネジ部13のうち一方のネジ部13とネジ結合することで、中央部材15と一方の第1型枠形成部材1との間隔W11を調整可能とする一方の第1棒状ネジ部材11と、
中央部材15の両端部のネジ部13のうち他方のネジ部13とネジ結合することで、中央部材15と他方の第1型枠形成部材1との間隔W11’を調整可能とする他方の第1棒状ネジ部材11’と、
を備えているので、
第1型枠形成部材1同士の間に第1規定部材10を配置し、その中央部材15の両端部(13)にそれぞれネジ結合される第1棒状ネジ部材11,11’を中央部材15に対し回動させることで、第1型枠形成部材1同士の間隔W1を適切に調整して規定することができる。
【0026】
また、平面視で、第2規定部材20は、
中央部材15の中央ネジ部14とネジ結合することで、中央部材15と第2型枠形成部材2との間隔W2を調整可能とする第2棒状ネジ部材22を備えているので、第2棒状ネジ部材22を中央部材15に対し回動させることで、中央部材15と第2型枠形成部材2との間隔W2を適切に調整して規定することができる。
【0027】
そして、中央部材15は、その両端部(13)にそれぞれ第1棒状ネジ部材11,11’が、従来技術とは異なり挿通ではなくネジ結合され、これら第1棒状ネジ部材11,11’を中央部材15に対して回動させることで、位置決めがなされるから、相対向して配置される第1型枠形成部材1同士の間隔W1を安定した状態で規定することができる。
【0028】
また、第2棒状ネジ部材22がネジ結合される中央部材15の中央ネジ部14は、その軸線14aが両端部のネジ部13の軸線13aと同一平面上で直交するように設けられているから、第2棒状ネジ部材22に作用する軸力(スラスト力あるいは引っ張り力)は、中央部材15を第1棒状ネジ部材11,11’の軸線(13a)回りに回動させようとするモーメントを発生させないし、中央部材15は、第1棒状ネジ部材11,11’に対してネジ結合されているので、第1棒状ネジ部材11,11’対し、第2棒状ネジ部材22の軸線(14a)方向へ移動するおそれもない。
【0029】
したがって、この実施の形態のコンクリート打設用型枠構造によれば、相対向して配置される第1型枠形成部材1同士の間隔W1を規定する第1規定部材10と、第1型枠形成部材1に直交する第2型枠形成部材2との間隔W2を、安定した状態で規定することができる。
【0030】
図1に示すように、第1棒状ネジ部材11,11’の第1型枠形成部材1側の端部には、第1棒状ネジ部材11(11’)と第1型枠形成部材1とを接続する接続部材30がネジ結合され、
中央部材15の端部のネジ部13と第1棒状ネジ部材11(11’)とのネジ結合の長さL2は、第1棒状ネジ部材11(11’)における中央部材15の端部のネジ結合部および前記接続部材30とのネジ結合部を除く部位の長さL1よりも長くなっている。
【0031】
このように構成すると、中央部材15および第1棒状ネジ部材11、11’に作用する第2棒状ネジ部材22の軸力を、中央部材15および第1棒状ネジ部材11,11’で安定した状態で受け止めることが可能となる。
【0032】
中央部材15と第1棒状ネジ部材11(11’)とのネジ結合部におけるネジ結合境界部には、リング状の止め輪40が設けられている。
【0033】
このように構成すると、中央部材15と第1棒状ネジ部材11(11’)とのネジ結合状態をリング状の止め輪40で固定化できるため、相対向して配置される第1型枠形成部材1同士の間隔W1を第1規定部材10で、より安定した状態で規定することができるとともに、第1規定部材10と第2型枠形成部材2との間隔W2を、より安定した状態で規定することができる。
【0034】
上述したように、この実施の形態のコンクリート打設用中央部材15は、
両端部にネジ部13が設けられるとともに、中央部15cに両端のネジ部13と軸線14aが直交する中央ネジ部14が設けられ、両端部のネジ部13の軸線13aと中央ネジ部14の軸線14aとが同一平面上で直交するものである。
【0035】
このコンクリート打設用中央部材15によれば、上述したとおりの作用効果が得られる。
【0036】
以上のようなコンクリート打設用型枠構造ないしコンクリート打設用中央部材15は、前述した特許文献1,2記載されたような工事を行う場合の他、例えば、
図2(a)に示すようなコンクリート打設工事を行う場合にも適している。
【0037】
図2(a)において、2および4は柱を構築するためのコンクリート打設空間S1を形成するための型枠形成部材であり、51,52はコンクリート打設空間S1を規定するための公知のセパレータ(間隔規定部材)である。
【0038】
1は、柱(S1)同士を連結する壁を構築するためのコンクリート打設空間S2を形成するための型枠形成部材であり、53はコンクリート打設空間S2を規定するための公知のセパレータ(間隔規定部材)である。
【0039】
例えば、
図2(a)に示すような型枠構成において、柱(S1)の外面同士の間隔W5を規定すべく、A点とB点との間に公知の間隔規定部材(例えばセパレータ)を設けることは、AB間が長距離であるため、困難である。
【0040】
そこで、
図2(b)に示すように、壁(S2)用の間隔規定部材53の内、柱(S1)に近い間隔規定部材53’に代えて、本実施形態の第1規定部材10を用い、第1規定部材10と、柱(S1)の外面を形成する部材である第2型枠形成部材2との間に本実施形態の第2規定部材20を用いて本実施形態のコンクリート打設用型枠構造を構築することにより、第1規定部材10と第2型枠形成部材2との間隔W2を安定した状態で規定し、それによって、間接的に柱(S1)の外面同士の間隔W5を規定することができる。
【0041】
第1型枠形成部材1、第2型枠形成部材2はそれぞれ公知の部材を用いることができる。例えばベニヤ板を用いることができる。
【0042】
第1棒状ネジ部材11、第2棒状ネジ部材22は、いずれも公知のボルトで構成することができるが、必要に応じ、中間部はネジ無しの6角柱とし、工具を用いて回動しやすくすることもできる。
【0043】
中央部材15は、公知の材料、例えば鉄等の金属で構成することができる。両端部のネジ部13は筒状ナット形状にできる。中央ネジ部14が形成される中央部15cは
図1に示すように他の部位よりも肉厚として強度の増大を図ることが望ましい。
【0044】
中央ネジ部14は、袋ナット状とすることもできるし、中央部15cを貫通するネジ穴とすることもできる。
【0045】
なお、中央部材15と第1棒状ネジ部材11、第2棒状ネジ部材22とのネジ結合の雄雌関係は逆にすることもできる。
【0046】
第1棒状ネジ部材11,11’の第1型枠形成部材1側の端部に設けられる接続部材30としては、公知の接続部材(Pコン、その他の接続部材(例えば上記特許文献2記載の長ナット31))を用いることができる。
【0047】
中央部材15と第1棒状ネジ部材11(11’)とのネジ結合部におけるネジ結合境界部に設けるリング状の止め輪40は、第1棒状ネジ部材11(11’)が中央部材15側に入り込む方向への回動を規制することができるものであれば良く、例えば、
図1(d)に示すように締め代41を有するリングとし、第1棒状ネジ部材11(11’)に装着し、位置決めした後、ハンマー等で締め代41を狭めるように叩く等して固定化できるものとする。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0049】
例えば、中央部材15は
図3に示すような形状とすることもできる。
このような形状にすると、工具で操作しやすくなる。
【符号の説明】
【0050】
1: 第1型枠形成部材
2: 第2型枠形成部材
3: コンクリート打設用型枠
10: 第1規定部材
11,11’:第1棒状ネジ部材
13: ネジ部
13a: 軸線
14: 中央ネジ部
14a: 軸線
15: 中央部材
15c: 中央部
20: 第2規定部材
22: 第2棒状ネジ部材
30: 接続部材
40: 止め輪
【要約】 (修正有)
【課題】相対向する第1型枠形成部材同士の間隔を規定する第1規定部材と、第1型枠形成部材に直交する第2型枠形成部材との間隔を安定した状態で規定する。
【解決手段】相対向する第1型枠形成部材1と、これらに直交する第2型枠形成部材2とを有するコンクリート打設用型枠3と、第1型枠形成部材1同士の間隔W1を規定する第1規定部材10と、第1規定部材10と第2型枠形成部材2との間隔W2を規定する第2規定部材20とを備え、第1規定部材10は、第1型枠形成部材1に対し直交して配置され、両端部にネジ部が設けられるとともに、中央部に両端のネジ部と軸線14aが直交する中央ネジ部14が設けられ、両端部のネジ部の軸線13aと中央ネジ部14の軸線14aとが同一平面上で直交する中央部材15と、中央部材15の両端部のネジ部と結合する第1棒状ネジ部材11と、中央部材15の中央ネジ部14と結合する第2棒状ネジ部材22を備える。
【選択図】
図1